JPH11124868A - コンクリート成型品、l型擁壁、及びボックスカルバート - Google Patents

コンクリート成型品、l型擁壁、及びボックスカルバート

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JPH11124868A
JPH11124868A JP30653697A JP30653697A JPH11124868A JP H11124868 A JPH11124868 A JP H11124868A JP 30653697 A JP30653697 A JP 30653697A JP 30653697 A JP30653697 A JP 30653697A JP H11124868 A JPH11124868 A JP H11124868A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基礎地盤への固定が容易且つ確実に行なえる
構造のコンクリート成型品、L型擁壁、及びボックスカ
ルバートを提供すること。 【解決手段】 コンクリート製の底板11と側壁13を
L字状に一体に形成してなる形状であって、地面に載置
した底板11上に土を盛ってこれを側壁13で支えるこ
とで埋立てを行なうL型擁壁10である。底板11に1
又は2以上のコンクリート打設用の孔15を設ける。孔
15は下方向に向かってその内径を大きくする円錐形状
に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地面に載置して固
定されるコンクリート成型品、L型擁壁、及びボックス
カルバートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は従来のL型擁壁70を示す斜視図
である。同図に示すようにL型擁壁70は、コンクリー
ト製の底板71と擁壁73とをL字状に一体に形成して
構成されており、図8に示すように、これをクレーンに
よって造成しようとする宅地や学校や車道等の土盛り部
分の境界線上にその両側の接合面75,75同士を接合
しながら多数個併設し、底板71側の部分Hに土を盛
り、擁壁73によって該盛り土を確実に保持するように
使用されるものである。
【0003】一方図9は従来のボックスカルバート80
を示す斜視図である。同図に示すようにボックスカルバ
ート80は、コンクリート製の四角形状の筒であって、
図10に示すように例えばこれをクレーンによって多数
個河川に敷き詰め、その上に駐車場や子供の遊び場を設
ける等して使用されるものである。河川の水は内部の孔
83内を流れる。
【0004】ところで上記従来のL型擁壁70やボック
スカルバート80は、図11,図12に示すように例え
ばコンクリート製の基礎地盤90の上に乾燥状態の砂と
セメントを混ぜてなる敷きモルタル91を敷いた上に、
L型擁壁70の底板71やボックスカルバート80の底
板81を置くだけであった。敷きモルタル91は周囲の
湿気によって硬化し、これによってL型擁壁70やボッ
クスカルバート80は基礎地盤90に固定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述のように
敷きモルタル91の上にL型擁壁70の底板71やボッ
クスカルバート80の底板81を置いた際、実際には敷
きモルタル91と底板71,81の下面間が完全には面
接触できずにガタが生じてしまったり、また図8に示す
接合面75,75間(ボックスカルバート80の接合面
間も同様)がピッタリ接合しない。このためL型擁壁7
0やボックスカルバート80を再びクレーンで持ち上げ
て平板状のキャンバーを敷き込んで、該ガタを無くした
り、接合面75,75間(ボックスカルバート80の接
合面間)をピッタリ接合するようにしている。
【0006】しかしながらキャンバーを敷き込んでガタ
等を無くす際に底板71,81が動くので、ガタ等はな
くなっても底板71,81と敷きモルタル91の間に隙
間が生じてしまい、従って敷きモルタル91は底板7
1,81と隙間があるまま硬化してしまい、このため底
板71,8との固定が確実に行なえなくなってしまうと
いう問題点があった。このように固定が不完全だと、地
震などの際にその固定が外れて盛り上げた土砂が流出し
たり、地面にひび割れが生じるなどの問題を生じる恐れ
がある。
【0007】上記問題点を防止するために、例えば図7
に示すL型擁壁70の底板71に点線で示すような貫通
孔77を設け、キャンバーによって底板71のガタをな
くした後に貫通孔77にコンクリートを打設することに
よって基礎地盤90と接続する方法も考えられる。
【0008】しかしながらこのように構成すると打設す
るコンクリートの量の割には基礎地盤90との接続強度
がそれほど強くならないという問題点がある。
【0009】また複数のL型擁壁70の接合面75同士
を接合した際、該接合した部分に隙間ができて水や土砂
が流出する恐れもあった。
【0010】また併設する複数のL型擁壁70間の固定
は従来行なわれておらず、その容易且つ確実な固定構造
が求められていた。
【0011】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
ありその目的は、基礎地盤への固定が容易且つ確実に行
なえ、また併設するコンクリート成形品の接合部分の隙
間が容易に密閉でき、また併設するコンクリート成形品
間を強固に固定できる構造のコンクリート成型品、L型
擁壁、及びボックスカルバートを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明は、その底板を地面に載置して固定する構造の
コンクリート成型品において、前記底板に1又は2以上
のコンクリート打設用の孔を設け、且つ該孔の内周面形
状を下方向に向かってその内径を大きくする円錐形状に
形成した。また本発明は、前記コンクリート成形品に設
けた孔の内周面から鉄筋を突出させた。また本発明は、
前記コンクリート成形品の底板の上面の前記孔の周囲
に、該孔を囲むように該孔の最も内径の小さくなる部分
よりもその内径を大きくしてなる縁部を突出して設け
た。また本発明は、前記コンクリート成形品の別のコン
クリート成形品に接合する接合面に、コンクリート打設
用の切欠き部を設けて該切欠き部内に鉄筋を突出させ
た。また本発明は、前記コンクリート成形品の底板に、
底板の高さ調整用の高さ調整ボルトを該底板を貫通して
取り付けるとともに、該高さ調整ボルトは該高さ調整ボ
ルトの底板の上面側に突出した部分を回動することで底
板の下面側への高さ調整ボルトの突出寸法を調整するよ
うに構成した。また前記コンクリート成形品は、コンク
リート製の底板と擁壁をL字状に一体に形成してなる形
状であって、地面に載置した底板上に土を盛ってこれを
擁壁で支えることで埋立てを行なうL型擁壁であって、
前記コンクリート打設用の孔を、L型擁壁の底板に設け
た。また前記L型擁壁の擁壁部分の別のL型擁壁の擁壁
部分に接合する接合面には、該接合面からの水の流出を
防止する密閉部材を挿入するための縦方向に向かう凹溝
を設けた。また前記L型擁壁の擁壁部分には水抜き用の
貫通孔を設け、該擁壁の土を盛る側の面の前記貫通孔の
上部には水抜き溝を設けた。また前記コンクリート成形
品は、コンクリート製の筒であってその底板を地面に載
置することで内部に空洞のある土台を形成するボックス
カルバートであって、前記コンクリート打設用の孔は、
ボックスカルバートの底板に設けた。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。 〔第1実施形態〕図1は本発明の第一実施形態にかかる
L型擁壁10を示す斜視図である。また図2は図1の孔
15の部分における断面図である。両図に示すようにこ
のL型擁壁10は、コンクリート製の底板11と擁壁1
3をL字状に一体に形成してなる形状に形成されてい
る。擁壁13の高さは例えば3mである。そしてこのL
型擁壁10の底板11には2つのコンクリート打設用の
孔15が設けられている。この孔15は図2に示すよう
に下方向に向かってその内径を大きくする円錐形状に形
成されている。
【0014】次に図3はこのL型擁壁10の設置構造を
示す側断面図である。同図に示すようにこのL型擁壁1
0は、これを造成しようとする宅地や学校や車道等の土
盛りしようとする地面の上に打設したコンクリート製の
基礎地盤90の上に直接その底板11をその接合面1
7,17同士を接合しながら多数個併設して置く。この
とき基礎地盤90と底板11間にガタが生じたり接合面
17,17間がピッタリ接合しないので、キャンバーを
敷き込んでガタ等をなくしておく。
【0015】次に前記底板11に設けた孔15内にコン
クリートを打設する。ここで孔15は円錐形をしている
ので、打設したコンクリート20は孔15内に露出する
基礎地盤90の上を覆った後に孔15内を上方向に埋め
ていくので、内部の空気は抜け易く、施工が容易であ
る。しかも打設するコンクリートの量が少ないにもかか
わらず、コンクリート20に接触する基礎地盤90の表
面と孔15の内周側面はその接触面積が大きいのでその
固定は確実である。なお打設の際にバイブレータを用い
れば、さらに容易に空気抜けが図れ好適である。これに
よってL型擁壁10と基礎地盤90間は強固且つ確実に
固定される。
【0016】なお本発明によれば、L型擁壁10の底板
11と基礎地盤90の間に隙間がある場合でも、キャン
バーを敷き込んだ後にコンクリート20を打設して両者
間を固定するので、コンクリート20はL型擁壁10と
基礎地盤90の両者に確実に接触した状態で固定でき、
敷きモルタルを敷いた後にキャンバーを敷き込んで両者
間に隙間が生じた状態のまま該敷きモルタルを硬化させ
て両者間を固定する従来例に比べて、コンクリートによ
るL型擁壁10と基礎地盤90間の固定は強固且つ確実
になる。
【0017】〔第二実施形態〕図4は本発明の第二実施
形態にかかるボックスカルバート30を示す斜視図であ
る。また図5は図4の孔33部分における断面図であ
る。両図に示すようにボックスカルバート30は、コン
クリート製の四角筒であってその底板31に2つのコン
クリート打設用の孔33を設けて構成されている。その
高さは例えば2mである。この孔33も下方向に向かっ
てその内径を大きくする円錐形状に形成されている。
【0018】そしてこのボックスカルバート30の場合
も、図6に示すように例えば河川の上に打設したコンク
リート製の基礎地盤90の上に直接ボックスカルバート
30の底面31を置く。基礎地盤90とボックスカルバ
ート30間にガタ等が生じたりするので、キャンバーを
敷き込んでガタ等をなくしておく。
【0019】そしてL型擁壁10の場合と同様にして底
板31に設けた孔33内にコンクリート40を打設すれ
ば、ボックスカルバート30と基礎地盤90間は強固且
つ確実に固定される。
【0020】〔第三実施形態〕図13は本発明の第三実
施形態にかかるL型擁壁10−3を示す斜視図である。
同図において前記第一実施形態にかかるL型擁壁10と
同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略す
る。
【0021】このL型擁壁10−3において前記L型擁
壁10と相違する点は、孔15−3の構造と、底板11
に2つの切欠き部41を設けたことと、底板11の四隅
に高さ調整ボルト51を取り付けたことと、擁壁13の
左右両接合面17,17に段差部61及び縦方向に向か
う凹溝63を設けた点である。以下各部分について説明
する。
【0022】ここで図14は孔15−3の部分の拡大断
面斜視図である。同図に示すように底板11の上面であ
って孔15−3の周囲には、孔15−3を囲むように孔
15−3の最も内径の小さくなる部分よりもその内径を
大きくしてなる縁部101を突出して設け、且つ該孔1
5−3の内周面から複数本の鉄筋103を突出させて下
方向に折り曲げて構成されている。
【0023】そして図15に示すように、この孔15−
3内にコンクリート20を打設して縁部101の内側ま
で満たせば、孔15−3の上部の最も内径の小さくなる
部分が内側に突出してその上に打設したコンクリート2
0が頭が大きい松茸型になってL型擁壁10−3を押え
つける構造となるので、打設したコンクリート20から
L型擁壁10−3が外れる恐れはなくなる。同時に孔1
5−3内には鉄筋103が突出しているので、該鉄筋1
03によってさらに打設したコンクリート20との固定
が強固になり、L型擁壁10−3の基礎地盤90への固
定をさらに確実なものとしている。
【0024】次に図13に戻って底板11の他のL型擁
壁の底板に接合する接合面11aには、それぞれ切欠き
部41を設けている。この切欠き部41からは複数本の
鉄筋43を突出している。鉄筋43の突出長さは、接合
面11aよりも外方に突出する長さとなっている。
【0025】そして複数のL型擁壁10−3の底板11
を並列に基礎地盤90の上に載置した際、複数のL型擁
壁10−3の底板11の接合面11aにおいてそれぞれ
の切欠き部41が対向して両者の鉄筋43同士が絡み合
うので、これら各鉄筋43,43を細い鉄筋で固定した
上で、対向する2つの切欠き部41が形成する孔内にコ
ンクリートを打設すれば、隣接するL型擁壁10−3,
10−3の底板11,11と基礎地盤90間が強固に固
定される。
【0026】次に図16は図14のE−E断面拡大図で
ある。同図に示すように底板11に設けた貫通孔53に
高さ調整ボルト51を螺合する。貫通孔53内にはメネ
ジ54が埋め込まれている。高さ調整ボルト51の上端
に六角ボルト55が設けられ、その下端には平板状の足
57が取り付けられている。そして最初は足57を貫通
孔53の下面に設けた凹部56内に収納しておき、底板
11の基礎地盤90への設置後、ガタがある場合は、第
一実施形態のようにキャスターを打ち込む代わりに、六
角ボルト55を回転することで高さ調整ボルト51を下
降させて足57を凹部56から下方向に突出させ、その
ガタをなくす。この高さ調整ボルト51の場合、底板1
1の上からその高さ調整ができるので、作業性が良く、
工事の迅速化が図られる。
【0027】なお高さ調整ボルト51の六角ボルト55
とメネジ54の間に図示しないナットを螺合しておき、
高さ調整ボルト51の下降が終了した時点で該ナットを
メネジ54側に締め付けることで高さ調整ボルト51の
位置を固定するようにしても良い。
【0028】また高さ調整ボルト51の上端は必ずしも
六角ボルト55である必要はなく、他の構造でも良い。
また高さ調整ボルト51と足57を別部材で構成して両
者をピンなどで取り付けるように構成することで、高さ
調整ボルト51を回転しても足57のみは回転しないよ
うに構成しても良い。
【0029】図13に戻って擁壁13の左右両接合面1
7,17には階段状の段差部61が設けられており、ま
た該段差部61の面61aには縦方向に向かう凹溝63
が設けられている。
【0030】この凹溝63は接合する隣のL型擁壁10
−3の凹溝63と一体となることで、図17に示すよう
に擁壁13,13の接合面に1本の貫通孔が形成され、
該貫通孔内にこれを塞ぐ円柱状の密閉部材67を挿入す
ることで、該接合面に生じる隙間から水や埋め立てた土
砂が流出しないようにすることができる。密閉部材67
としては、例えばゴム材,合成樹脂材を予め成形して構
成されたものや、この貫通孔内にモルタルを打設するこ
とによってその内部で固化して形成されるものなど、種
々のものが適用できる。
【0031】この実施形態の場合、接合面17,17間
が段差部61を形成することで階段状に接合されている
のでその接合面の長さが長く、水や土砂の流出がさらに
効果的に防止される。なお該接合面17,17は必ずし
も階段状とする必要はなく、第一実施形態のような平面
状の接合面17に直接凹溝63を設けても良い。
【0032】以上のようにこの実施形態によれば、基礎
地盤90との固定強度が格段に増強され、また隣接する
L型擁壁10−3との固定も格段に増強されるので、例
えば擁壁13の高さを高くして埋め立てる土砂の量を多
くしても、これに容易に耐えることができるばかりか、
地震等の災害にも強い構造にすることができる。
【0033】〔第四実施形態〕図18は本発明の第四実
施形態にかかるL型擁壁10−4を示す斜視図である。
同図において前記第三実施形態にかかるL型擁壁10−
3と同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省
略する。
【0034】この実施形態において第三実施形態と相違
する点は、擁壁13の下部に2つの水抜き用の貫通孔1
11,111(但し貫通孔111の数は1個又は3個以
上でも良い)を設け、該擁壁13の土を盛る側の面の前
記貫通孔111,111の上部にそれぞれ上方向に延び
る水抜き溝113,113を設け、さらに各水抜き溝1
13,113の下端部に接続してその一端を貫通孔11
1,111に導く横方向の水抜き溝115,115を設
け、これら水抜き溝113,115を設けた面全体を板
状の覆い部材117,117で覆った点である。
【0035】ここで水抜き溝113,115の横断面形
状は円弧状,矩形状など、種々の形状で良い。
【0036】また覆い部材117,117は平板状でそ
の面に多数の貫通する小孔119を設けている。小孔1
19の形状は種々の変形が可能であることは言うまでも
ない。
【0037】そして覆い部材117,117を擁壁13
に当接して覆い部材117,117の四隅に設けた4つ
の孔121と擁壁13に設けた孔123に図示しないボ
ルトを捩じ込むことでこれを固定する。
【0038】そしてこのL型擁壁10−4を設置して土
盛りをすると、覆い部材117,117の裏面側(図の
手前側)に土が盛られるが、水抜き溝113,115に
は土は入らず空洞となる。従って盛られた土に雨等の水
が浸透した場合、覆い部材117の小孔119と水抜き
溝113,115を通して水が流れ、貫通孔111,1
11から擁壁13の土を盛らない側の面側に効率良く排
水される。
【0039】なおこの水抜き溝113,115の形状は
種々の変形が可能であり、例えば縦横に碁盤の目のよう
に設けても良いし、縦方向のみに設けても良いし、その
本数を多くしたり少なくしたりしても良い。
【0040】また覆い部材117に設ける小孔119は
点状の孔で構成する必要はなく、長い直線状又は曲線状
の孔で構成しても良い。
【0041】以上本発明の実施形態を説明したが、本発
明は上記実施形態に限定されず、例えば以下のような種
々の変形が可能である。 本発明はL型擁壁とボックスカルバートに限られず、
要はその底板を地面に載置して固定する構造のコンクリ
ート成型品であればよく、他の各種コンクリート成型品
(例えばU字溝等)にも適用できる。
【0042】底板に設ける孔の数は、2つに限られ
ず、1つ又は3つ以上でも良い。また該孔の形状は円形
に限られず、三角形,四角形等の多角形であっても、そ
れ以外の形状であっても良い。
【0043】コンクリート成型品を固定する基礎地盤
は必ずしもコンクリート製である必要はなく、孔内に打
設するコンクリートによって固定が可能な素材であれば
どのような材料のものでも良い。
【0044】上記L型擁壁10はその底板11の面と
擁壁13の面とを直交するように構成したが、底板11
の面と擁壁13の面のなす角度θを、例えばθ=40°
〜130°の範囲で変更しても良い。
【0045】上記第三実施形態においては、孔15−
3の内周面から複数本の鉄筋103を突出させることに
よってコンクリート20と底板11との固定を強固にし
たが、その代りに(またはそれと同時に)、図19に示
すようにコンクリート20を打設した際に孔15−5の
上面に橋渡しするように1本の棒部材120を取り付け
ても良い。この棒部材120は図20にその側面図を示
すように、円柱状の棒121の下面から4本のL字状の
爪123を突出して構成されている。
【0046】この棒部材120をコンクリート20内に
埋設することによって、例えば底板11を上方向に引っ
張り上げようとする力が働いた場合、コンクリート20
に爪123によって強固に固定された棒部材120の両
端がこれを阻止し、結局底板11とコンクリート20間
の固定強度を強くする作用をする。
【0047】上記各実施形態においては何れも底板1
1を矩形状に形成したが、該底板11を扇型や台形型に
形成することで、多数のL型擁壁を設置した際に擁壁全
体として湾曲(屈曲)するように設置する場合に対応さ
せることもできる。
【0048】上記第三実施形態では高さ調整ボルト5
1を取り付けるために貫通孔53内にメネジ54を埋め
込んだが、貫通孔53は何も埋め込まずに単なる開口と
しておき、ボルトとナットを別途貫通孔53を貫通する
ように取り付けても良い。
【0049】上記第三実施形態では切欠き41内に鉄
筋43を突出することで隣接するL型擁壁10−3,1
0−3の底板11間の固定を強固にしているが、該鉄筋
43を用いる代わりに図21に示すように切欠き41−
6の形状を、その出口の幅よりも奥の幅の方を大きく形
成することで、接合する他の切欠き41−6とによって
形成される穴の内部に打設するコンクリートが該切欠き
41−6から外れないようにし、これによって隣接する
L型擁壁10−6,10−6の底板11間の固定を強固
にしてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、基礎地盤への固定が容易,確実且つ強固に行なえ
る。また併設するコンクリート成形品の接合部分の隙間
が容易に密閉できる。また併設するコンクリート成形品
間を強固に固定できる。従って例え大きな地震に襲われ
てもコンクリート成形品が基礎地盤や隣接するコンクリ
ート成形品から外れるようなことはなく、盛り上げた土
砂が流出したり、地面にひび割れが生じるなどの問題を
防止できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態にかかるL型擁壁10を
示す斜視図である。
【図2】図1の孔15部分における断面図である。
【図3】L型擁壁10の設置構造を示す側断面図であ
る。
【図4】本発明の第二実施形態にかかるボックスカルバ
ート30を示す斜視図である。
【図5】図4の孔33部分における断面図である。
【図6】ボックスカルバート30の設置構造を示す側断
面図である。
【図7】従来のL型擁壁70を示す斜視図である。
【図8】L型擁壁70の一使用例を示す図である。
【図9】従来のボックスカルバート80を示す斜視図で
ある。
【図10】ボックスカルバート80の一使用例を示す図
である。
【図11】L型擁壁70の設置構造を示す側断面図であ
る。
【図12】ボックスカルバート80の設置構造を示す側
断面図である。
【図13】本発明の第三実施形態にかかるL型擁壁10
−3を示す斜視図である。
【図14】孔15−3の部分の拡大断面斜視図である。
【図15】孔15−3内にコンクリート20を打設した
状態を示す要部側断面図である。
【図16】図14のE−E断面拡大図である。
【図17】擁壁13,13同士を接合した状態を示す要
部平面図である。
【図18】本発明の第四実施形態にかかるL型擁壁10
−4を示す斜視図である。
【図19】コンクリート20と底板11との他の固定構
造を示す要部側断面図である。
【図20】棒部材120の側面図である。
【図21】他の切欠き41−6構造を具備するL型擁壁
10−6を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 L型擁壁 11 底板 13 擁壁 15 孔 30 ボックスカルバート 31 底板 33 孔
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】しかしながらキャンバーを敷き込んでガタ
等を無くす際に底板71,81が動くので、ガタ等はな
くなっても底板71,81と敷きモルタル91の間に隙
間が生じてしまい、従って敷きモルタル91は底板7
1,81と隙間があるまま硬化してしまい、このため底
板71,8との固定が確実に行なえなくなってしまう
という問題点があった。このように固定が不完全だと、
地震などの際にその固定が外れて盛り上げた土砂が流出
したり、地面にひび割れが生じるなどの問題を生じる恐
れがある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明は、その底板を地面に載置して固定する構造の
コンクリート成型品において、前記底板に1又は2以上
のコンクリート打設用の孔を設け、且つ該孔の内周面形
状を下方向に向かってその内径を大きくする円錐形状に
形成した。また本発明は、前記コンクリート成形品に設
けた孔の内周面から鉄筋を突出させた。また本発明は、
前記コンクリート成形品の底板の上面の前記孔の周囲
に、該孔を囲むように該孔の最も内径の小さくなる部分
よりもその内径を大きくしてなる縁部を突出して設け
た。また本発明は、前記コンクリート成形品の別のコン
クリート成形品に接合する接合面に、コンクリート打設
用の切欠き部を設け、且つ該切欠き部の形状をその出口
の幅よりも内部の幅の方を大きく形成した。また本発明
は、前記コンクリート成形品の底板に設けた孔の上面の
前記縁部の内側に、前記孔内に打設するコンクリートを
前記縁部の内側まで満たした際に埋設される棒部材を橋
渡して設置することとした。また前記コンクリート成形
品は、コンクリート製の底板と擁壁をL字状に一体に形
成してなる形状であって、地面に載置した底板上に土を
盛ってこれを擁壁で支えることで埋立てを行なうL型擁
壁であって、前記コンクリート打設用の孔を、L型擁壁
の底板に設けた。また前記L型擁壁の擁壁部分には水抜
き用の貫通孔を設け、該擁壁の土を盛る側の面の前記貫
通孔の上部には該貫通孔に接続されるように水抜き溝を
設け、さらにこれら水抜き溝を設けた面全体を貫通孔を
設けた覆い部材で覆った。また前記コンクリート成形品
は、コンクリート製の筒であってその底板を地面に載置
することで内部に空洞のある土台を形成するボックスカ
ルバートであって、前記コンクリート打設用の孔は、ボ
ックスカルバートの底板に設けた。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明は、その底板を地面に載置して固定する構造の
コンクリート成型品において、前記底板に1又は2以上
のコンクリート打設用の孔を設け、且つ該孔の内周面形
状を下方向に向かってその内径を大きくする円錐形状に
形成し、前記コンクリート成形品の底板の上面の前記孔
の周囲に、該孔を囲むように該孔の最も内径の小さくな
る部分よりもその内径を大きくしてなる縁部を突出して
設けた。また本発明は、前記コンクリート成形品の別の
コンクリート成形品に接合する接合面に、コンクリート
打設用の切欠き部を設け、且つ該切欠き部の形状をその
出口の幅よりも内部の幅の方を大きく形成した。また本
発明は、前記コンクリート成形品の底板に設けた孔の上
面の前記縁部の内側に、前記孔内に打設するコンクリー
トを前記縁部の内側まで満たした際に埋設される棒部材
を橋渡して設置することとした。また前記コンクリート
成形品は、コンクリート製の底板と擁壁をL字状に一体
に形成してなる形状であって、地面に載置した底板上に
土を盛ってこれを擁壁で支えることで埋立てを行なうL
型擁壁であって、前記コンクリート打設用の孔を、L型
擁壁の底板に設けた。また前記L型擁壁の擁壁部分には
水抜き用の貫通孔を設け、該擁壁の土を盛る側の面の前
記貫通孔の上部には該貫通孔に接続されるように水抜き
溝を設け、さらにこれら水抜き溝を設けた面全体を小孔
を設けた覆い部材で覆った。また前記コンクリート成形
品は、コンクリート製の筒であってその底板を地面に載
置することで内部に空洞のある土台を形成するボックス
カルバートであって、前記コンクリート打設用の孔は、
ボックスカルバートの底板に設けた。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その底板を地面に載置して固定する構造
    のコンクリート成型品において、 前記底板に1又は2以上のコンクリート打設用の孔を設
    け、且つ該孔の内周面形状を下方向に向かってその内径
    を大きくする円錐形状に形成したことを特徴とするコン
    クリート成型品。
  2. 【請求項2】 前記コンクリート成形品に設けた孔の内
    周面から鉄筋を突出させたことを特徴とする請求項1記
    載のコンクリート成型品。
  3. 【請求項3】 前記コンクリート成形品の底板の上面の
    前記孔の周囲に、該孔を囲むように該孔の最も内径の小
    さくなる部分よりもその内径を大きくしてなる縁部を突
    出して設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のコ
    ンクリート成型品。
  4. 【請求項4】 前記コンクリート成形品の別のコンクリ
    ート成形品に接合する接合面には、コンクリート打設用
    の切欠き部を設けて該切欠き部内に鉄筋を突出させたこ
    とを特徴とする請求項1又は2又は3記載のコンクリー
    ト成型品。
  5. 【請求項5】 前記コンクリート成形品の底板には、底
    板の高さ調整用の高さ調整ボルトを該底板を貫通して取
    り付けるとともに、該高さ調整ボルトは該高さ調整ボル
    トの底板の上面側に突出した部分を回動することで底板
    の下面側への高さ調整ボルトの突出寸法を調整するよう
    に構成されていることを特徴とする請求項1又は2又は
    3又は4記載のコンクリート成形品。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2又は3又は4又は5記載
    のコンクリート成形品は、コンクリート製の底板と擁壁
    をL字状に一体に形成してなる形状であって、地面に載
    置した底板上に土を盛ってこれを擁壁で支えることで埋
    立てを行なうL型擁壁であって、 前記コンクリート打設用の孔は、L型擁壁の底板に設け
    られていることを特徴とするL型擁壁。
  7. 【請求項7】 前記L型擁壁の擁壁部分の別のL型擁壁
    の擁壁部分に接合する接合面には、該接合面からの水の
    流出を防止する密閉部材を挿入するための縦方向に向か
    う凹溝を設けたことを特徴とする請求項6記載のL型擁
    壁。
  8. 【請求項8】 前記L型擁壁の擁壁部分には水抜き用の
    貫通孔を設け、該擁壁の土を盛る側の面の前記貫通孔の
    上部には、水抜き溝を設けたことを特徴とする請求項6
    又は7記載のL型擁壁。
  9. 【請求項9】 請求項1又は2又は3又は4又は5記載
    のコンクリート成形品は、コンクリート製の筒であって
    その底板を地面に載置することで内部に空洞のある土台
    を形成するボックスカルバートであって、前記コンクリ
    ート打設用の孔は、ボックスカルバートの底板に設けら
    れていることを特徴とするボックスカルバート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2377949A (en) * 2001-06-13 2003-01-29 Poundfield Products Ltd Reinforced concrete wall section for a freestanding wall
JP2009281133A (ja) * 2008-04-24 2009-12-03 Fumie Kato プレキャストコンクリート躯体及びそれを用いた建築物並びに建築工法
GB2605835A (en) * 2021-04-16 2022-10-19 Poundfield Precast Ltd Modular wall unit

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