JPH1112455A - 室温硬化性組成物 - Google Patents

室温硬化性組成物

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JPH1112455A
JPH1112455A JP16711997A JP16711997A JPH1112455A JP H1112455 A JPH1112455 A JP H1112455A JP 16711997 A JP16711997 A JP 16711997A JP 16711997 A JP16711997 A JP 16711997A JP H1112455 A JPH1112455 A JP H1112455A
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Yasushi Yamauchi
康司 山内
Yukihiko Murayama
之彦 村山
Hideaki Ishizawa
英亮 石澤
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シーリング材としての伸び性や引張り強度な
どの物性を損なうことなく硬化後の表面が艶消しされ、
また、施工後、粉塵やほこり等の付着による汚れも防ぐ
ことができる室温硬化性組成物を提供する。 【解決手段】(a)主鎖が本質的にポリエーテルであ
り、数平均分子量が4000〜30000で架橋可能な
加水分解性のシリル基を少なくとも1つ有する重合体、
(b)主鎖が本質的に(メタ)アクリル酸エステル共重
合体であり、数平均分子量が6000〜30000で架
橋可能な加水分解性のシリル基を少なくとも1つ有する
重合体及び、(c)エチレングリコールとプロピレング
リコールの共重合体でエチレングリコールを5〜90モ
ル%含有し、数平均分子量が200〜5000の化合物
からなり、(a)と(b)の合計100重量部に対して
(c)が10〜200重量部である室温硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気中の湿気と反
応してゴム状に硬化する室温硬化性組成物であって、各
種の被着体に対する接着性に優れ、シーリング材や接着
剤として有用な室温硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】大気中の湿気と反応してゴム状に硬化す
る重合体として、加水分解性のシリル基を少なくとも1
つ有し、主鎖が本質的にポリプロピレンオキサイドであ
り、数平均分子量が6300〜15000であるポリエ
ーテルを有効成分として含有するものが提案されている
(例えば、特公昭61−18582号公報)。
【0003】このような加水分解性ケイ素基含有オキシ
プロピレン重合体は、シーリング材や接着剤として使用
されるが、外壁の目地等に使用する場合、シーリング材
の表面が粉塵や排気ガス等により経年で汚れ、見苦しく
なり外観上大きな問題となっている。この対策として
は、コーティング剤や塗料をシーリング材表面に塗工す
る方法があるが、両者とも作業工程が増え、コストアッ
プとなってしまうという問題がある。また、加水分解性
ケイ素基含有オキシプロピレン重合体に、高分子可塑剤
を添加する提案もあるが(特公昭60−8024号公
報)、十分な防汚性を示すには至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みてなされたもので、その目的は、シーリング材とし
ての伸び性や引張り強度などの物性を損なうことなく硬
化後の表面が艶消しされ、また、施工後、粉塵やほこり
等の付着による汚れも防ぐことができる室温硬化性組成
物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の室温硬化
性組成物(以下、本発明1という)は、(a)主鎖が本
質的にポリエーテルであり、数平均分子量が4000〜
30000で架橋可能な加水分解性のシリル基を少なく
とも1つ有する重合体、(b)主鎖が本質的に(メタ)
アクリル酸エステル共重合体であり、数平均分子量が6
000〜30000で架橋可能な加水分解性のシリル基
を少なくとも1つ有する重合体及び、(c)エチレング
リコールとプロピレングリコールの共重合体でエチレン
グリコールを5〜90モル%含有し、数平均分子量が2
00〜5000の化合物からなり、(a)と(b)の合
計100重量部に対して(c)が10〜200重量部で
あることを特徴とする。
【0006】請求項2記載の室温硬化性組成物(以下、
本発明2という)は、(d)請求項1記載の重合体
(a)の存在下で下記一般式(1)で表されるビニル系
単量体を重合して得られる重合体及び、
【化2】 (式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数が1
〜10の置換又は非置換の1価の脂肪族炭化水素基、R
2 は炭素数1〜20の置換又は非置換の1価の炭化水素
基を表す) 請求項1記載の化合物(c)からなり、(d)100重
量部に対して(c)が10〜200重量部であることを
特徴とする。
【0007】請求項3記載の室温硬化性組成物(以下、
本発明3という)は、請求項1記載の重合体(a)、請
求項1記載の重合体(b)及び、(e)数平均分子量が
200〜5000のポリエチレングリコールからなり、
(a)と(b)の合計100重量部に対して(e)が2
〜200重量部であることを特徴とする。
【0008】請求項4記載の室温硬化性組成物(以下、
本発明4という)は、請求項2記載の重合体(d)及
び、請求項3記載のポリエチレングリコール(e)から
なり、(d)100重量部に対して(e)が2〜200
重量部であることを特徴とする。
【0009】請求項5記載の室温硬化性組成物(以下、
本発明5という)は、請求項1記載の重合体(a)、請
求項1記載の重合体(b)及び、(f)n−パラフィン
(融点20〜150℃)、流動パラフィン及びn−アル
カンから選ばれる少なくとも一種の化合物からなり、
(a)と(b)の合計100重量部に対して(f)が2
〜200重量部であることを特徴とする。
【0010】請求項6記載の室温硬化性組成物(以下、
本発明6という)は、請求項2記載の重合体(d)及
び、請求項5記載の化合物(f)からなり、(d)10
0重量部に対して(f)が2〜200重量部であること
を特徴とする。
【0011】請求項7記載の室温硬化性組成物(以下、
本発明7という)は、請求項1記載の重合体(a)、請
求項1記載の重合体(b)及び、(g)融点が10〜2
00℃であるアミン化合物、融点が10〜200℃であ
るアミド化合物、融点が10〜200℃である脂肪酸、
融点が10〜200℃であるアルコール、及び融点が1
0〜200℃である脂肪酸エステルから選ばれる少なく
とも一種の化合物からなり、(a)と(b)の合計10
0重量部に対して(g)が0.1〜20重量部であるこ
とを特徴とする。
【0012】請求項8記載の室温硬化性組成物(以下、
本発明8という)は、請求項2記載の重合体(d)及
び、請求項7記載の化合物(g)からなり、(d)10
0重量部に対して(g)が0.1〜20重量部であるこ
とを特徴とする。
【0013】請求項9記載の室温硬化性組成物(以下、
本発明9という)は、請求項1記載の重合体(a)、請
求項1記載の重合体(b)並びに、請求項1記載の化合
物(c)、請求項3記載のポリエチレングリコール
(e)、請求項5記載の化合物(f)及び請求項7記載
の化合物(g)から選ばれる少なくとも2種以上の化合
物群からなり、(a)と(b)の合計100重量部に対
して前記化合物群が0.1〜200重量部であることを
特徴とする。
【0014】請求項10記載の室温硬化性組成物(以
下、本発明10という)は、請求項2記載の重合体
(d)及び、請求項9記載の化合物群からなり、(d)
100重量部に対して前記化合物群が0.1〜200重
量部であることを特徴とする。
【0015】以下、本発明1について説明する。
【0016】本発明1で用いられる重合体(a)は、主
鎖が本質的にポリエーテルであり、架橋可能な加水分解
性のシリル基を少なくとも1つ有するものである。上記
重合体(a)は、具体的には、例えば、アリル基を有す
るポリオキシアルキレンをVIII族遷移金属の存在下で、
下記の一般式 X3-a SiRa H (式中、Rは1価炭化水素基及びハロゲン化1価炭化水
素基から選択した基、aは0、1または2、Xはハロゲ
ン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基及びケトキシメ
ート基より選択した基または原子を示す)で表されるヒ
ドロシリコン化合物と反応させることにより得られる。
【0017】上記重合体(a)の主鎖であるポリオキシ
アルキレンとしては例えば、ポリオキシエチレン、ポリ
オキシプロピレン及びポリオキシブチレン等が挙げられ
るが、得られる室温硬化性組成物の硬化物の耐水性が良
くかつ、シーリング材としての弾性を確保するという点
でポリオキシプロピレンが好ましい。また、架橋可能な
加水分解性のシリル基としてはメトキシシリル基および
エトキシシリル基等のアルコキシシリル基が、反応後有
害な副生成物を生成しないという点から好ましい。
【0018】また、重合体(a)の分子量は、4000
未満では硬化物の伸びが十分でなく、30000より大
きいと硬化前の粘度が高すぎ、配合工程での作業性が悪
くなるので、4000〜30000に限定される。特
に、分子量が10000〜30000で分子量分布(M
w/Mn)が1.6以下のものが、作業性と硬化物の伸
びのバランスに優れるので好ましい。
【0019】上記重合体(a)としては、例えば、鐘淵
化学社製:商品名「サイリル5A03」、「MSポリマ
ーS−203」及び旭硝子社製:商品名「エクセスター
ESS−2410」等が市販されており、これらを使用
することが出来る。
【0020】本発明1で用いられる重合体(b)は、主
鎖が本質的に(メタ)アクリル酸エステル共重合体であ
り、架橋可能な加水分解性のシリル基を少なくとも1つ
有するものである。上記重合体(b)は、具体的には、
例えば、次の(1)〜(4)に示した方法により得られ
る。
【0021】(1)特開昭54−36395号公報に記
載されているように、アリル基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステル系重合体をVIII族遷移金属の存在下で、下
記の一般式 X3-a SiRa H (式中、Rは1価炭化水素基及びハロゲン化1価炭化水
素基から選択した基、aは0、1または2、Xはハロゲ
ン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基及びケトキシメ
ート基より選択した基または原子を示す)で表されるヒ
ドロシリコン化合物と反応させる方法。
【0022】(2)特開昭57−179210号公報に
記載されているように、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルを、アルコキシシリル基を含有する(メタ)アク
リル酸エステル、及びメルカプト基を含有する連鎖移動
剤の存在下で共重合させる方法。 (3)特開昭59−78222号公報に記載されている
ように、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを、2官
能ラジカル重合性化合物および連鎖移動剤としてアルコ
キシシリル基を含有するメルカプタンの存在下で共重合
させる方法。 (4)特開昭60−23405号公報に記載されている
ように、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを、重合
開始剤としてアルコキシシリル基を含有するアゾビスニ
トリル化合物を使用して重合する方法。
【0023】なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルなる表現は、アクリル酸アルキルエステルまたはメタ
クリル酸アルキルエステルを表す。
【0024】これらの共重合体(b)のなかでも、主鎖
がアルキル基の炭素数1〜12のアクリル酸アルキルエ
ステル及びアルキル基の炭素数1〜14のメタクリル酸
アルキルエステルから選ばれるモノマーを主成分とする
重合体が好ましい。
【0025】また、架橋可能な加水分解性のシリル基と
しては、メトキシシリル基及びエトキシシリル基等のア
ルコキシシリル基が反応後有害な副生成物を生成しない
ので好ましい。
【0026】重合体(b)の分子量は、小さくなると硬
化物のタック性(ベタ付き)が大きくなりすぎ、大きく
なると重合体(a)との混和性が低下し耐候性の向上効
果が十分でなくなるので、数平均分子量として6000
〜30000に限定される。
【0027】上記重合体(b)の使用量は、重合体
(a)100重量部に対して0.1〜100重量部が好
ましく、より好ましくは0.5〜80重量部である。
0.1重量部未満では耐候性向上の効果が小さくなり、
100重量部を越えると硬化性及び硬化物の伸びが低く
なる。
【0028】上記重合体(b)が添加されることによっ
て、硬化物の耐候性が向上する。これにより、表面の光
劣化が抑えられ、表面の微細なひび割れがおきにくくな
る。そのため、汚れの付着する面積の増加が抑えられ、
防汚性が向上する。
【0029】本発明1で用いられる化合物(c)は、エ
チレングリコールとプロピレングリコールの共重合体で
エチレングリコールを5〜90モル%含有し、数平均分
子量が200〜5000の化合物である。
【0030】化合物(c)において、エチレングリコー
ル含有量が5モル%未満、又は90モル%を越えると充
分な汚れ防止効果が得られない。化合物(c)におい
て、数平均分子量が200未満になると、硬化物表面の
液状分が増加し、逆に汚れやすくなり、また5000を
越えると、組成物の系内に均一に分散させることが困難
となる。
【0031】上記化合物(c)の使用量は、少なくなる
と防汚性の効果が乏しくなり、多くなると硬化時の伸び
物性が低下し、シーリング材の基本物性が損なわれるの
で、重合体(a)と重合体(b)の合計100重量部に
対して10〜200重量部に限定される。
【0032】以下、本発明2について説明する。
【0033】本発明2で用いられる重合体(d)は、請
求項1記載の重合体(a)の存在下で前記一般式(1)
で表されるビニル系単量体を重合して得られるものであ
る。
【0034】重合方法は、例えば、以下のように行われ
る。重合体(a)に上記のビニル系単量体及びラジカル
重合開始剤を加え、撹拌しながら窒素気流下加熱する
か、又は窒素気流下加熱した重合体(a)中にラジカル
重合開始剤を予め溶解した上記のビニル系単量体を滴下
しながら撹拌する。重合にあたっては溶剤は使用しても
しなくてもかまわない。溶剤を使用する場合は、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、
酢酸エチル、メチルエチルケトンなどの溶剤が例示され
るが、重合体(a)が溶剤的な役割を果たすため、無溶
剤で重合することができる。重合体(a)と上記のビニ
ル系単量体との使用割合は、重合体(a)/重合性単量
体が50/1〜1/50(重量比)の範囲で任意の割合
で使用できる。特に重合体(a)とアクリル酸エステル
を主成分とするビニル系単量体との相溶性が優れてお
り、広い範囲でよく混ざり合う。また、重合体(a)中
に少なくとも1つのオレフィン基が含まれていることが
望ましい。これは重合体(a)中に含まれているオレフ
ィン基がビニル系単量体を重合する際に、グラフト効率
を高める役割をしているため、重合体(a)とビニル系
単量体の重合物の相溶性がさらに高められるためであ
る。
【0035】前記ラジカル重合開始剤としては、特には
限定はなく、アゾビスイソブチルニトリル、過酸化ベン
ゾイル、過酸化ラウロイル、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、パラ−t−ブチルパーベンゾエートなどの通常の
化合物の他に、ビス−アゾジシアノバレリックアシッド
のような特殊ラジカル重合開始剤、さらには、反応性ケ
イ素官能基を含有する、例えば、
【化3】 等のような化合物を使用することもできる。重合開始剤
は、単独または2種類以上混合して用いられ、上記ビニ
ル系単量体100重量部に対し、0.5〜10重量部の
割合で用いられるのが好ましい。
【0036】上記反応においては、連鎖移動剤を使用し
てもしなくても構わない。連鎖移動剤を使用する場合に
は、ラウリルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等の
メルカプタン類や含ハロゲン化合物などの通常の化合物
の他に反応性ケイ素官能基を含有する、例えば、
【化4】 等のような化合物を使用することもできる。連鎖移動剤
は、単独または2種以上混合して用いられる。
【0037】重合温度はラジカル重合開始剤の種類にも
よるが、通常50℃〜150℃が好ましい。
【0038】本発明2で用いられる請求項1記載の化合
物(c)において、エチレングリコール含有量が5モル
%未満、又は90モル%を越えると充分な汚れ防止効果
が得られない。上記化合物(c)において、数平均分子
量が200未満になると、硬化物表面の液状分が増加
し、逆に汚れやすくなり、また5000を越えると、組
成物の系内に均一に分散させることが困難となる。
【0039】本発明2において、上記化合物(c)の使
用量は、少なくなると防汚性の効果が乏しくなり、多く
なると硬化時の伸び物性が低下し、シーリング材の基本
物性が損なわれるので、重合体(d)100重量部に対
して(c)が10〜200重量部に限定される。
【0040】以下、本発明3について説明する。
【0041】本発明3は、本発明1における化合物
(c)の代わりに、数平均分子量200〜5000のポ
リエチレングリコール(e)を、重合体(a)と重合体
(b)の合計100重量部に対して2〜200重量部使
用することの他は、本発明1と同様である。
【0042】本発明3で用いられる数平均分子量200
〜5000のポリエチレングリコール(e)としては、
一般によく知られたものを使用できる。ポリエチレング
リコール(e)において、数平均分子量が200未満に
なると、汚れ防止の効果が無くなり、また5000を越
えると、伸び物性等のシーリング材の基本物性に支障を
きたす。
【0043】上記ポリエチレングリコール(e)の使用
量は、少なくなると防汚性の効果が乏しくなり、多くな
ると室温硬化性組成物の塗装性を阻害してしまうので、
重合体(a)と重合体(b)の合計100重量部に対し
て2〜200重量部に限定される。
【0044】以下、本発明4について説明する。
【0045】本発明4は、本発明2における化合物
(c)の代わりに、数平均分子量200〜5000のポ
リエチレングリコール(e)を、重合体(d)100重
量部に対して2〜200重量部使用することの他は、本
発明2と同様である。
【0046】本発明4で用いられるポリエチレングリコ
ール(e)において、数平均分子量が200未満になる
と、汚れ防止の効果が無くなり、また5000を越える
と、伸び物性等のシーリング材の基本物性に支障をきた
す。
【0047】上記ポリエチレングリコール(e)の使用
量は、少なくなると防汚性の効果が乏しくなり、多くな
ると室温硬化性組成物の塗装性を阻害してしまうので、
重合体(d)100重量部に対して2〜200重量部に
限定される。
【0048】以下、本発明5について説明する。
【0049】本発明5は、本発明1における化合物
(c)の代わりに、n−パラフィン(融点20〜150
℃)、流動パラフィン及びn−アルカンから選ばれる少
なくとも一種の化合物(f)を、重合体(a)と重合体
(b)の合計100重量部に対して2〜200重量部使
用することの他は、本発明1と同様である。
【0050】本発明5で用いられるn−パラフィン、流
動パラフィン、n−アルカン(Cn2n+2)は、一般に
よく知られたものを用いることができる。n−パラフィ
ンの融点は、低くなると硬化物のべた付き(タック)が
大きくなり、高くなると重合体(A)および重合体
(B)との混和性が低下し耐候性の向上効果が十分でな
くなるので、20〜150℃のものに限定され、40〜
60℃のものが好ましい。n−アルカンの炭素数nは、
小さくなると硬化物のべた付き(タック)が大きくな
り、大きくなると重合体(A)および重合体(B)との
混和性が低下し耐候性の向上効果が十分でなくなるの
で、8〜15のものが好ましく、9〜12のものがより
好ましい。
【0051】上記化合物(f)の使用量は、少なくなる
と防汚性の効果が乏しくなり、多くなると室温硬化性組
成物の塗装性を阻害してしまうので、重合体(a)と重
合体(b)の合計100重量部に対して2〜200重量
部に限定される。
【0052】以下、本発明6について説明する。
【0053】本発明6は、本発明2における化合物
(c)の代わりに、n−パラフィン(融点20〜150
℃)、流動パラフィン及びn−アルカンから選ばれる少
なくとも一種の化合物(f)を、重合体(d)100重
量部に対して2〜200重量部使用することの他は、本
発明2と同様である。
【0054】本発明6で用いられるn−パラフィン(融
点20〜150℃)、流動パラフィン及びn−アルカン
から選ばれる少なくとも一種の化合物(f)において、
n−パラフィンの融点は、低くなると硬化物のべた付き
(タック)が大きくなり、高くなると重合体(d)との
混和性が低下し耐候性の向上効果が十分でなくなるの
で、20〜150℃のものに限定され、40〜60℃の
ものが好ましい。n−アルカンの炭素数nは、小さくな
ると硬化物のべた付き(タック)が大きくなり、大きく
なると重合体(d)との混和性が低下し耐候性の向上効
果が十分でなくなるので、8〜15のものが好ましく、
9〜12のものがより好ましい。
【0055】上記化合物(f)の使用量は、少なくなる
と防汚性の効果が乏しくなり、多くなると室温硬化性組
成物の塗装性を阻害してしまうので、重合体(d)10
0重量部に対して2〜200重量部に限定される。
【0056】以下、本発明7について説明する。
【0057】本発明7は、本発明1における化合物
(c)の代わりに、融点が10〜200℃であるアミン
化合物、融点が10〜200℃であるアミド化合物、融
点が10〜200℃である脂肪酸、融点が10〜200
℃であるアルコール、及び融点が10〜200℃である
脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも一種の化合物
(g)を、重合体(a)と重合体(b)の合計100重
量部に対して0.1〜20重量部使用することの他は、
本発明1と同様である。
【0058】本発明7で用いられるアミン化合物、アミ
ド化合物、脂肪酸、アルコール、又は脂肪酸エステル
は、融点が10〜200℃のものに限定される。融点が
10℃未満であると硬化物表面にしみ出しが激しくな
り、基材、塗膜を汚染する他、長期的な防汚保持ができ
なくなり、融点が200℃を越えると上記重合体(a)
および重合体(b)との混合が困難になり、高温による
溶融又は多量の溶剤が必要になる。融点の好ましい範囲
は20〜140℃である。
【0059】上記融点が10〜200℃であるアミン化
合物としては、例えば、ラウリルアミン(融点25
℃)、ステアリルアミン(融点50℃)、トリベンジル
アミン(融点90℃)、ジフェニルアミン(融点53
℃)、m−フェニレンジアミン(融点63℃)などが挙
げられる。
【0060】上記融点が10〜200℃であるアミド化
合物としては、例えばラウリル酸アミド(融点86
℃)、オレイン酸アミド(融点73℃)、エルカ酸アミ
ド(融点82℃)、リシノール酸アミド(融点65
℃)、N−ステアリルステアリン酸アミド(融点94
℃)、N−ステアリルオレイン酸アミド(融点67
℃)、N−オレイルステアリン酸アミド(融点74
℃)、N−ステアリルエルカ酸アミド(融点74℃)、
N−オレイルパルミチン酸アミド(融点69℃)、ラウ
リン酸ジエタノールアミド、パルミチン酸ジエタノール
アミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、カプリン酸
ジエタノールアミドなどが挙げられる。
【0061】上記融点が10〜200℃である脂肪酸と
しては、例えばラウリン酸(融点44℃)、トリデシル
酸(融点45.5℃)、ミリスチン酸(融点58℃)、
ペンタデシル酸(融点54℃)、パルミチン酸(融点6
4℃)、ヘプタデシル酸(融点61℃)、ステアリン酸
(融点72℃)、ノナデカン酸(融点69℃)、アラキ
ン酸(融点77℃)、ベヘン酸(融点82℃)、リグノ
セリン酸(融点84℃)、セロチン酸(融点87.9
℃)、ヘプタコサン酸(融点82℃)、モンタン酸(融
点89℃)、メリシン酸(融点94℃)、ラクセル酸
(融点96℃)などが挙げられる。
【0062】上記融点が10〜200℃であるアルコー
ルとしては、例えばセチルアルコール(融点49℃)、
ヘプタデシルアルコール(融点54℃)、ステアリルア
ルコール(融点60℃)、ノナデシルアルコール(融点
63℃)、エイコシルアルコール(融点65.5℃)、
セリルアルコール(融点79℃)、メリシルアルコール
(融点86.5℃)などが挙げられる。
【0063】上記融点が10〜200℃である脂肪酸エ
ステルとしては、例えばステアリン酸ブチル(融点23
℃)、ステアリン酸モノグリセリド(融点58℃)、ペ
ンタエリスリトールテトラステアレート(融点65
℃)、ステアリルステアレート(融点55℃)などが挙
げられる。
【0064】上記化合物(g)の使用量は、少なくなる
と防汚性の効果が乏しくなり、多くなると硬化物の接着
性を阻害してしまうので、重合体(a)と重合体(b)
の合計100重量部に対して0.1〜20重量部に限定
される。
【0065】以下、本発明8について説明する。
【0066】本発明8は、本発明2における化合物
(c)の代わりに、融点が10〜200℃であるアミン
化合物、融点が10〜200℃であるアミド化合物、融
点が10〜200℃である脂肪酸、融点が10〜200
℃であるアルコール、及び融点が10〜200℃である
脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも一種の化合物
(g)を、重合体(d)100重量部に対して0.1〜
20重量部使用することの他は、本発明2と同様であ
る。
【0067】本発明8で用いられるアミン化合物、アミ
ド化合物、脂肪酸、アルコール、又は脂肪酸エステル
は、融点が10〜200℃のものに限定される。融点が
10℃未満であると硬化物表面にしみ出しが激しくな
り、基材、塗膜を汚染する他、長期的な防汚保持ができ
なくなり、融点が200℃を越えると上記重合体(d)
との混合が困難になり、高温による溶融又は多量の溶剤
が必要になる。融点の好ましい範囲は20〜140℃で
ある。
【0068】上記化合物(g)の使用量は、少なくなる
と防汚性の効果が乏しくなり、多くなると硬化物の接着
性を阻害してしまうので、重合体(d)100重量部に
対して0.1〜20重量部に限定される。
【0069】以下、本発明9について説明する。
【0070】本発明9は、本発明1における化合物
(c)の代わりに、請求項1記載の化合物(c)、請求
項3記載のポリエチレングリコール(e)、請求項5記
載の化合物(f)及び請求項7記載の化合物(g)から
選ばれる少なくとも2種以上の化合物群を、重合体
(a)と重合体(b)の合計100重量部に対して0.
1〜200重量部使用することの他は、本発明1と同様
である。
【0071】上記化合物群の使用量は、少なくなると防
汚性の効果が乏しくなり、多くなると硬化物の接着性を
阻害したり、室温硬化性組成物の塗装性を阻害してしま
うので、重合体(a)と重合体(b)の合計100重量
部に対して0.1〜200重量部に限定される。
【0072】以下、本発明10について説明する。
【0073】本発明10は、本発明2における化合物
(c)の代わりに、請求項1記載の化合物(c)、請求
項3記載のポリエチレングリコール(e)、請求項5記
載の化合物(f)及び請求項7記載の化合物(g)から
選ばれる少なくとも2種以上の化合物群を、重合体
(d)100重量部に対して0.1〜200重量部使用
することの他は、本発明2と同様である。
【0074】上記化合物群の使用量は、少なくなると防
汚性の効果が乏しくなり、多くなると硬化物の接着性を
阻害したり、室温硬化性組成物の塗装性を阻害してしま
うので、重合体(d)100重量部に対して0.1〜2
00重量部に限定される。
【0075】本発明1〜10の室温硬化性組成物の必須
成分は、上記の通りであり、このようにして得られた室
温硬化性組成物は、それ自身かなりの粘着性を有してい
るが、上記必須成分以外にも、必要に応じて硬化触媒、
接着付与剤、物性調整剤、充填剤、可塑剤、脱水剤、垂
れ防止剤、老化防止剤などの物質を配合してもよく、ま
た相溶する他の重合体をブレンドしてもよい。
【0076】上記の相溶する他の重合体としてはアクリ
ル系重合体、各種ポリエーテルが特に好ましく、とりわ
け、アルキル基の炭素数が2〜14の(メタ)アクリル
酸エステルを主成分とするアクリル系重合体や特公昭4
5−36319号公報、特公昭46−12154号公
報、特公昭46−30711号公報、特公昭48−36
960号公報及び特開昭52−73998号公報で提案
されているケイ素官能基を有するポリエーテルなどが挙
げられる。
【0077】上記硬化触媒は湿気硬化反応を促進する目
的で添加される。硬化触媒としては、シラノール縮合触
媒として公知のものが使用できる。例えば、テトラブチ
ルチタネート、テトラプロピルチタネートなどのチタン
酸エステル類、ジブチルスズジラウレート、ジブチルス
ズマレエート、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸
スズ、ナフテン酸スズなどのスズカルボン酸塩類、ジブ
チルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジ
ブチルスズジアセチルアセトナート、アルミニウムトリ
スアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルア
セトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチル
アセトアセテートなどの有機アルミニウム化合物類、ジ
ルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラ
アセチルアセトナートなどのキレート化合物類、オクチ
ル酸鉛等や他の酸性触媒及び塩基性触媒等公知のシラノ
ール縮合触媒が有効に使用され、これらは、1種単独ま
たは2種以上混合して使用される。
【0078】上記接着付与剤としては、各種シランカッ
プリング剤、例えば、アミノエチルアミノプロピルトリ
メトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルメチルジ
メトキシシランなどが挙げられる。
【0079】上記物性調整剤は引っ張り物性を改善する
目的で添加される。上記物性調整剤の例としては、1分
子中にシラノール基を1個有するシリコン化合物があ
り、例えば、トリフェニルシラノール、トリアルキルシ
ラノール、ジアルキルフェニルシラノール、ジフェニル
アルキルシラノール等が挙げられ、その他にも加水分解
して1分子中にシラノール基を1個有する化合物を生成
するシリコン化合物があり、例えば、トリフェニルメト
キシシラン、トリアルキルメトキシシラン、ジアルキル
フェニルメトキシシラン、ジフェニルアルキルメトキシ
シラン、トリフェニルエトキシシラン、トリアルキルエ
トキシシラン等が挙げられる。上記物性調整剤は単独ま
たは、2種以上併用しても良い。
【0080】上記充填剤は硬化物の補強の目的で添加さ
れる。上記充填剤として、例えば、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、含水ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸カル
シウム、シリカ、二酸化チタン、クレー、タルク、カー
ボンブラック等が挙げられる。上記充填剤は単独また
は、2種以上併用しても良い。
【0081】上記可塑剤は硬化後の伸び物性を高めた
り、低モジュラス化する目的で添加される。上記可塑剤
としては、例えば、リン酸トリブチル、リン酸トリクレ
ジル等のリン酸エステル、フタル酸ジオクチル等のフタ
ル酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エステル等の
脂肪酸一塩基酸エステル、アジピン酸ジブチル、アジピ
ン酸ジオクチル等の脂肪酸二塩基酸エステル、ポリプロ
ピレングリコールなどが挙げられる。上記可塑剤は単独
または、2種類以上を併用しても良い。
【0082】上記脱水剤は保存中における水分を除去す
る目的で添加される。上記脱水剤として、例えば、ビニ
ルトリメトキシシラン、ジメトルジメトキシシラン、テ
トラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン等のシラン化合物が挙げられる。
【0083】上記垂れ防止剤は作業時の垂れを抑える目
的で添加される。上記垂れ防止剤としては、例えば、水
添ヒマシ油誘導体、脂肪酸アマイドワックス、ステアリ
ル酸アルミニウム、ステアリル酸バリウム等が挙げられ
る。上記垂れ防止剤は単独または、2種類以上を併用し
ても良い。
【0084】本発明1〜10の組成物には、さらに必要
に応じて補強材、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
難燃剤、トルエンやアルコール等の各種溶剤などの各種
添加剤を配合してもよい。
【0085】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
【0086】参考例1 〔重合体(b)の合成〕 重合体(b)に相当する(メタ)アクリル酸エステル系
共重合体を以下の方法に従って合成し、重合体(B)と
名付けた。温度計・冷却管・滴下ロート付きの2リット
ルのセパラブルフラスコに、トルエン200gを仕込
み、攪拌・窒素パージしながら、オイルバスで80℃ま
で昇温した後、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル
2gをトルエン10gに溶解した溶液を添加し、これに
アクリル酸−n−ブチル150g、メタクリル酸メチル
330g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン20g、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン25gの混合液を2時間かけて滴下し重合させた。
【0087】滴下終了後3時間後に、アゾビスシクロヘ
キサンカルボニトリル2gを、トルエン10gに溶解し
た溶液を追添加して2時間加熱攪拌を続け、重合反応を
終了し、固形分が70.2%の反応溶液(架橋可能な加
水分解性のシリル基を有するアクリル系共重合体)を得
た。上記架橋可能な加水分解性のシリル基を有するアク
リル系共重合体のゲルパーミエションクロマトグラフィ
ー(以下、GPCという)によるスチレン換算分子量
は、数平均分子量で5300であり、重量平均分子量で
9900であった。
【0088】参考例2 〔重合体(d)の合成〕 重合体(d)に相当する重合体を以下の方法に従って合
成し、重合体(D)と名付けた。温度計・冷却管・滴下
ロート付きの2リットルのセパラブルフラスコに、エク
セスターESS2410(商品名、旭硝子社製、数平均
分子量17000、Mw/Mn=1.4)500gおよ
びトルエン200gを仕込み、撹拌・窒素パージしなが
ら、オイルバスで80℃まで昇温した後、アゾビスシク
ロヘキサンカルボニトリル2gをトルエン10gに溶解
した溶液を添加し、これにメタクリル酸メチル500
g、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン50g
の混合液を1時間かけて滴下し重合させた。
【0089】滴下終了3時間後にアゾビスシクロヘキサ
ンカルボニトリル2gをトルエン10gに溶解した溶液
を追添加し、さらに3時間後にアゾビスイソブチロニト
リル2gをトルエン10gに溶解した溶液を添加して2
時間加熱撹拌を続け、重合反応を終了した。これによ
り、重合体(d)を得た。
【0090】実施例1〜7、比較例1 〔室温硬化性組成物の調製〕表1に示した材料を、表1
に示した各配合組成(単位 重量部)にて配合し室温硬
化性組成物を得た。詳細には、以下に示すMSS90
3、MSポリマーS−203、重合体(B)、又は重合
体(D)に、炭酸カルシウム、酸化チタン、ポリエチレ
ングリコール・ポリプロピレングリコール共重合体及び
可塑剤としてのポリプロピレングリコールを、密封した
撹拌機で均一に混合し、110℃で2時間減圧加熱脱水
した後、30℃まで冷却後、さらに残りの添加剤を均一
に分散して室温硬化性組成物を得た。
【0091】尚、表1に示した材料は、以下のものを用
いた。 「MSS903」:商品名、鐘淵化学社製、重合体
(a)と重合体(b)の、重合体(a):重合体(b)
=30:70(重量比)ブレンド物 「MSポリマーS−203」:商品名、鐘淵化学社製、
重合体(a)相当物 「重合体(B)」:参考例1により得られた重合体 「重合体(D)」:参考例2により得られた重合体 「化合物(C1)」:ポリエチレングリコール・ポリプ
ロピレングリコール共重合体、エチレングリコール50
モル%、数平均分子量1800、三洋化成社製、商品名
「ニューポール50HB−660」 「炭酸カルシウム」:白石工業社製、商品名「CCR」 「酸化チタン」:石原産業社製、商品名「タイペークC
R−90」 「ポリプロピレングリコール」:旭硝子社製、商品名
「エクセノール3020」 「脱水剤」:ビニルメトキシシラン 「接着付与剤」:アミノエチルアミノプロピルトリメト
キシシラン 「硬化触媒」:ジブチルスズジラウレート
【0092】〔性能試験〕 耐汚れ性評価 この室温硬化性組成物を用いて、50mm×50mm、
厚み2mmのシートを作製し、温度20℃、相対湿度6
5%の条件で1週間養生した後、このシートを、大阪府
堺市築港新町の建物の屋上で、南面30度の条件で3ケ
月屋外暴露試験をし、試験前後の明度指数L* を、色彩
色差計(ミノルタ社製、型式CR−300)を用いCI
E(国際照明委員会) 1976に準じて測定して、以
下の基準で耐汚れ性を判定した。その判定結果を表1に
示した。
【0093】 ○:(試験前のL* 値−試験後のL* 値)が、15以下
である。 △:(試験前のL* 値−試験後のL* 値)が、15を超
えて、20以下である。 ×:(試験前のL* 値−試験後のL* 値)が、20を超
えている。
【0094】伸び評価:JIS K 6301に準拠す
る、ダンベル3号を用いた引張り試験にて、この室温硬
化性組成物の硬化後の伸びを評価した。なお、試験体の
作製法は、上記のJIS K 6301に従って行っ
た。得られた結果を表1に示した。
【0095】
【表1】
【0096】実施例8〜19 〔室温硬化性組成物の調製〕実施例1〜7における「化
合物(C1)」の代わりに、以下に示す「化合物(C
2)」又は「化合物(C3)」を用いた他は、実施例1
〜7と同様にして室温硬化性組成物を調製し、実施例1
と同様にして性能評価した。各配合組成及び性能評価を
表2又は表3に示した。
【0097】「化合物(C2)」:ポリエチレングリコ
ール、数平均分子量500、三洋化成社製 「化合物(C3)」:ポリエチレングリコール、数平均
分子量2000、日本油脂社製
【0098】
【表2】
【0099】
【表3】
【0100】実施例20〜37 〔室温硬化性組成物の調製〕実施例1〜7における「化
合物(C1)」の代わりに、以下に示す「化合物(C
4)」、「化合物(C5)」又は「化合物(C6)」を
用いた他は、実施例1〜7と同様にして室温硬化性組成
物を調製し、実施例1と同様にして性能評価した。各配
合組成及び性能評価を表4、表5又は表6に示した。
【0101】「化合物(C4)」:融点40〜42℃の
n−パラフィン、和光純薬社製 「化合物(C5)」:流動パラフィン、和光純薬社製 「化合物(C6)」:n−ウンデカン、和光純薬社製
【0102】
【表4】
【0103】
【表5】
【0104】
【表6】
【0105】実施例38〜43 〔室温硬化性組成物の調製〕実施例1〜7における「化
合物(C1)」の代わりに、「ステアリルアミン」、
「ラウリン酸アミド」、「ステアリルアルコール」、
「パルミチン酸」又は「ラウリルアミン」を用いた他
は、実施例1〜7と同様にして室温硬化性組成物を調製
し、実施例1と同様にして性能評価した。各配合組成及
び性能評価を表7に示した。
【0106】
【表7】
【0107】
【発明の効果】本発明1〜10の室温硬化性組成物は、
硬化後において、伸び性や引張り強度などの物性を損な
うことなく表面が艶消しされ、また、施工後、粉塵やほ
こり等の付着による汚れも防ぐことができるので、シー
リング材、接着剤等として好適に使用出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09J 143/04 C09J 143/04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)主鎖が本質的にポリエーテルであ
    り、数平均分子量が4000〜30000で架橋可能な
    加水分解性のシリル基を少なくとも1つ有する重合体、 (b)主鎖が本質的に(メタ)アクリル酸エステル共重
    合体であり、数平均分子量が6000〜30000で架
    橋可能な加水分解性のシリル基を少なくとも1つ有する
    重合体及び、 (c)エチレングリコールとプロピレングリコールの共
    重合体でエチレングリコールを5〜90モル%含有し、
    数平均分子量が200〜5000の化合物からなり、
    (a)と(b)の合計100重量部に対して(c)が1
    0〜200重量部であることを特徴とする室温硬化性組
    成物。
  2. 【請求項2】(d)請求項1記載の重合体(a)の存在
    下で下記一般式(1)で表されるビニル系単量体を重合
    して得られる重合体及び、 【化1】 (式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数が1
    〜10の置換又は非置換の1価の脂肪族炭化水素基、R
    2 は炭素数1〜20の置換又は非置換の1価の炭化水素
    基を表す) 請求項1記載の化合物(c)からなり、(d)100重
    量部に対して(c)が10〜200重量部であることを
    特徴とする室温硬化性組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載の重合体(a)、請求項1記
    載の重合体(b)及び、 (e)数平均分子量が200〜5000のポリエチレン
    グリコールからなり、(a)と(b)の合計100重量
    部に対して(e)が2〜200重量部であることを特徴
    とする室温硬化性組成物。
  4. 【請求項4】請求項2記載の重合体(d)及び、請求項
    3記載のポリエチレングリコール(e)からなり、
    (d)100重量部に対して(e)が2〜200重量部
    であることを特徴とする室温硬化性組成物。
  5. 【請求項5】請求項1記載の重合体(a)、請求項1記
    載の重合体(b)及び、 (f)n−パラフィン(融点20〜150℃)、流動パ
    ラフィン及びn−アルカンから選ばれる少なくとも一種
    の化合物からなり、(a)と(b)の合計100重量部
    に対して(f)が2〜200重量部であることを特徴と
    する室温硬化性組成物。
  6. 【請求項6】請求項2記載の重合体(d)及び、請求項
    5記載の化合物(f)からなり、(d)100重量部に
    対して(f)が2〜200重量部であることを特徴とす
    る室温硬化性組成物。
  7. 【請求項7】請求項1記載の重合体(a)、請求項1記
    載の重合体(b)及び、 (g)融点が10〜200℃であるアミン化合物、融点
    が10〜200℃であるアミド化合物、融点が10〜2
    00℃である脂肪酸、融点が10〜200℃であるアル
    コール、及び融点が10〜200℃である脂肪酸エステ
    ルから選ばれる少なくとも一種の化合物からなり、
    (a)と(b)の合計100重量部に対して(g)が
    0.1〜20重量部であることを特徴とする室温硬化性
    組成物。
  8. 【請求項8】請求項2記載の重合体(d)及び、請求項
    7記載の化合物(g)からなり、(d)100重量部に
    対して(g)が0.1〜20重量部であることを特徴と
    する室温硬化性組成物。
  9. 【請求項9】請求項1記載の重合体(a)、請求項1記
    載の重合体(b)並びに、請求項1記載の化合物
    (c)、請求項3記載のポリエチレングリコール
    (e)、請求項5記載の化合物(f)及び請求項7記載
    の化合物(g)から選ばれる少なくとも2種以上の化合
    物群からなり、(a)と(b)の合計100重量部に対
    して前記化合物群が0.1〜200重量部であることを
    特徴とする室温硬化性組成物。
  10. 【請求項10】請求項2記載の重合体(d)及び、請求
    項9記載の化合物群からなり、(d)100重量部に対
    して前記化合物群が0.1〜200重量部であることを
    特徴とする室温硬化性組成物。
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