JPH11124133A - ラップフィルム収納箱 - Google Patents

ラップフィルム収納箱

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JPH11124133A
JPH11124133A JP28822297A JP28822297A JPH11124133A JP H11124133 A JPH11124133 A JP H11124133A JP 28822297 A JP28822297 A JP 28822297A JP 28822297 A JP28822297 A JP 28822297A JP H11124133 A JPH11124133 A JP H11124133A
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JP
Japan
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film
cutting
box
plate
processing
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JP28822297A
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English (en)
Inventor
Takashi Sonomura
隆志 薗村
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H35/00Delivering articles from cutting or line-perforating machines; Article or web delivery apparatus incorporating cutting or line-perforating devices, e.g. adhesive tape dispensers
    • B65H35/0006Article or web delivery apparatus incorporating cutting or line-perforating devices
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D83/00Containers or packages with special means for dispensing contents
    • B65D83/08Containers or packages with special means for dispensing contents for dispensing thin flat articles in succession
    • B65D83/0847Containers or packages with special means for dispensing contents for dispensing thin flat articles in succession through an aperture at the junction of two walls
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    • B65D83/0882Containers or packages with special means for dispensing contents for dispensing thin flat articles in succession through an aperture at the junction of two walls with means for assisting dispensing and for cutting interconnected articles
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    • B65H2701/10Handled articles or webs
    • B65H2701/17Nature of material
    • B65H2701/175Plastic
    • B65H2701/1752Polymer film

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
  • Packaging Of Machine Parts And Wound Products (AREA)
  • Cartons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の長尺状金属製鋸刃では発現できない切
断性能と、金属製鋸刃の欠点である安全性と廃棄性を兼
備したラップフイルムの収納箱の提供。 【解決手段】 ラップフィルムを引き出し切断して用い
るラップフィルム収納箱において、該フィルムは長さ方
向に連続した加工傷を有し、引き出したフィルムの加工
傷域と接触する収納箱の局部に切断補助具が形成されて
いることを特徴とするラップフィルム収納箱。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭や食品販
売業等で、主として食品の直接包装用に汎用されている
ラップフィルム収納箱に関し、特に切断性能の改良技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図1に示す様な直方体の収納室に
収納した巻回フイルムからラップフィルムを必要量を引
き出し、引き出したフィルムを箱に配備した長尺の金属
製鋸刃の歯で、鋸刃に沿って切断して用いるラップフィ
ルムの収納箱がある。この箱の材料は多くは板紙製で、
各々の折り線部で各部位板面をほぼ直角に折り曲げて形
成されており、蓋板4から脇板8を覆う方向に延した脇
掩蓋片11を有したもの、あるいは有していないもの等
がある。
【0003】又、金属製鋸刃の全体形状(刃先を結ぶ仮
想線の形状)では、直状のものやV状のものがよく知ら
れており、例えば特開平6−56149号公報のよう
に、直状鋸刃と同じ幅の薄膜状体Pを該鋸刃端からはみ
出す状態で、該鋸刃面と箱体面との間に介在させてカシ
メ爪12で箱に固定することにより、空箱として廃棄す
る際、鋸刃を安全且つ容易に箱から引き剥がすことがで
きるラップフィルムの収納箱などが広く市販されてい
る。
【0004】図1(A)は、収納箱から開封片6を、局
部接合部9の部分の剥離を進めながら切取り線10で開
封しようとする段階を、図1(B)は、開封してラップ
フィルムFを引き出した段階を模式的に示す図であり、
ともに脇掩蓋片11を有したものの例示である。この種
の市販収納箱での切断方法は、掩蓋片5の稜線部分のほ
ぼ全域に配置された長尺の金属製鋸刃の歯先でフィルム
が切り裂かれ、フィルムを鋸刃の形状に沿って正確に切
断しようとするものである。従って採用した鋸刃の全体
的な形状による適性があり、例えば、全体の形状がV字
状をした鋸刃のものはいわゆる『中央回転切り』に優
れ、全体の形状が平坦な直状の切断具のものはいわゆる
『持ち上げ切り』、『水平開き切り』に優れていること
が知られている。
【0005】『持ち上げ切り』、『水平開き切り』、
『中央回転切り』の3種類の切断方法のそのいずれも
は、掩蓋片5の表面の長手中央を押さえた親指と、引き
出したフィルム端を保持した手との間でフィルムに張力
を与え、その張力で歯先をフィルムに食い込ませて切断
する方法であることは共通しているが、張力の与え方が
相違していて、(I)前板1と掩蓋片5との間のフィル
ムとフィルム端との間でなす角度を45度以下の鋭角に
なる方向にフィルム端を持ち上げ、歯先に当接するフィ
ルムが鋸刃の一端から他端に向けて順次に当接する方向
にフィルムに張力を加えて、一方の側端から他端に向け
順次切断する『持ち上げ切り』、(II)上記の箱と誘
導したフィルムとの水平関係は維持したまま、箱の長手
一端側を軸に箱体の長手の先端が水平方向に孤を描く様
に、箱を保持している手首を水平横に振り広げることで
張力を加え、一方の側端から他端に向けて順次切断する
『水平開き切り』、(III)上記の箱と誘導したフィ
ルムとの水平関係は維持したまま、保持している箱を手
首で下方側に回転させ、歯先でフィルムに張力を加え、
中央部からその両側端に向けて順次切断する『中央回転
切り』の3種に分類できる。
【0006】これらの切断方法における張力は、歯毎に
次々に繰り返し必要であり、又歯先に充分フィルムが食
い込まない場合があり切断性能が不十分であった。金属
製鋸刃の問題点は、収納箱は板紙から成るものが多いた
め、使用後は箱から金属製鋸刃を引き剥がして分別する
必要があるという廃棄性と、消費者が取扱中に手が刃に
触れて怪我をするという安全性への配慮が必要である点
と、通常でも300mm(最長で450mm)と長尺状
であり、収納箱全体のコストに占める金属製鋸刃のコス
トの割合も高く、箱への取り付け精度も長ければ長いほ
ど斜めになり易いという生産上の問題もある。
【0007】そのような問題を解決するために、最近一
部で商品化されている紙製やプラスチック製の鋸刃もあ
るが、これらは金属製鋸刃の高水準の切断性能(硬度や
剛性等の材質特性に起因する性能)まで到達せず、消費
者の好みを満足させるものではない。一方で、最近の消
費者ニーズは、金属製鋸刃においてもさらに高水準の切
断性能を要求する傾向がある。金属製鋸刃は、歯の頂角
や歯の先端部の円弧の半径を小さくしたり歯の厚みを薄
くしたりして、歯先を鋭利にすることで切断性能が向上
することはよく知られているが、安全性の面で不安があ
り実用化が難しい。
【0008】そこで、ラップフィルムの側端に微細な傷
を付けて切断性能を向上させようとする手段も開示され
ている。実開昭58−113651号公報には、フィル
ムの両測辺部に凹凸起伏模様を形成させることでその部
分の強度を弱めて切断性を向上させるものが開示されて
おり、特開平7−96965号公報のように、フィルム
の側端部に沿って脆弱部を設け且つフィルムの縦/横の
引裂強度比を1.5以上にし、切断性能を向上させたも
のもある。これらは、傷部がフィルムの側端線に非常に
近く、フィルムの切断目的以外の操作で不用意に切れる
場合が多い。
【0009】又、特開平3−124546号公報のよう
に、微細な傷痕を塩化ビニリデンフィルムの端縁線の内
側に平行に入れることで、フィルムの切断目的以外の操
作(例えば、消費者がフィルムを所望の長さだけ巻回体
より引き出す操作)で不用意に切れることがない工夫が
されているものもある。特開平3−124546号公報
に開示の切断方法は、通常の切断具を用いずに、前板と
底板の間にある折れ線近傍に平滑面もしくは弱粘着面を
設け、そこにフィルムの側端線を接着させフィルムを持
った手との間に張力を与えて端縁線から切断しようとす
るものであるが、端縁線から傷痕の距離Dが長く、又、
切断具がないため切断開始時に相当な力が必要となり、
最悪の場合張力が掛からず、フィルムの皺状の重なり合
いが激しく切断が困難となる場合がある。又、平滑面は
傷により表面が平滑でなくなったり、弱粘着面はほこり
や手の脂が付着することなどでフィルムが充分接着せず
張力が掛からない状態になり、消費者に受け入れられる
ものではなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記状況に鑑
みてなされたもので、その目的とするところは、切断目
的以外での不用意な切れを防止しつつ、高水準の切断性
能の発現(軽い力で簡単に切断できる性能)と安全性,
廃棄性が特に優れたラップフィルム収納箱を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために鋭意検討した結果、本発明をなすに至っ
た。即ち、本発明は下記の通りである。 〔1〕前板(1)、底板(2)、後板(3)、及び脇板
(8)の各壁面で形成される上部が開口した直方体の収
納室(13)と、その収納室(13)の後板(3)の上
端縁から開閉可能で収納室(13)を覆う方向に連接し
た蓋板(4)と、その蓋板(4)の前端縁から前板
(1)を覆う方向に延出した掩蓋片(5)とを有する長
方形の収納室(13)に収納した管状体に巻回されたラ
ップフィルム(F)を収納する箱体において、該フィル
ムは、長さ方向に連続した加工傷を有し、引き出された
該フィルムの加工傷域と接触する収納箱の局部に切断補
助具が形成されていることを特徴とするラップフィルム
収納箱。
【0012】〔2〕加工傷が、ラップフィルムの少なく
とも一方の側端線(S)から3mm以上25mm以下の
距離(D)だけ離れた位置から、3mm以上30mm以
下の幅(W)で、側端線に平行に少なくとも1帯配列さ
れていることを特徴とする上記〔1〕記載のラップフィ
ルム収納箱。 以下、本発明を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0013】図2、3は本発明によるラップフィルム収
納箱を例示したもので、図2は、切断補助具Lが掩蓋片
5の局部にある脇掩蓋片11を有する収納箱の切断操作
時を模式的に例示した斜視図であり、図3は本発明の別
の形態を例示したもので、切断補助具Lが前板1と底板
2の間の折れ線上の局部にある脇掩蓋片11を有しない
収納箱を用いた場合の切断操作時を模式的に例示した斜
視図である。図4は、図2の主要部の名称、寸法を分か
り易く拡大例示した平面図であり、加工傷Tとしては、
フィルムFの幅方向にはフィルム側端線Sから距離Dだ
け離した位置から幅Wの範囲に、フィルムFの長さ方向
にはフィルムの側端線Sに平行にある帯状の微細な傷の
集合体を例示している。
【0014】図2をもとに説明すると、フィルム巻回体
Rから、所望の長さのフィルムFを引き出し蓋体13を
閉じる。その時、掩蓋片の局部にある切断補助具Lはフ
ィルムに施した加工傷域と接触する。そして、フィルム
Fを切断すべく掩蓋片5の長手ほぼ中央部を押さえた親
指とフィルム端を保持した手との間で張力を与えた時、
強度が他の部分より弱まっている加工傷にまず最初に切
断補助具が接触することでフィルムの加工傷域は容易に
貫通される。さらに手を移動させ張力を与えることで、
フィルムに貫通部を起点とした伝播切れが発生し、それ
がフィルムの側端線に向かって進み切断が終了する。こ
の一連の現象は、フィルムの加工傷域が側端線より比較
的距離がある場合も基本的には同じであり、フィルムの
貫通部を起点とした伝播切れは、左右の側端線に向かっ
て2方向に同時に進み切断が終了する。
【0015】本発明における切断補助具について述べ
る。切断補助具とは、切断操作時にまず最初に加工傷を
貫通することで切断のきっかけを作り出すものである。
切断補助具の位置については特に制限はない。糊付け、
カシメ等で箱の局部に固定してもよいし、スライド機構
を持つ移動可能なものは加工傷の位置に合わせること
で、フィルムのどのような位置からでも切断できるもの
となる。従来多用されている切断方法(持ち上げ切り、
水平開き切り、中央回転切り等)を用いる場合は、掩蓋
片5の下稜線部分の局部であるし、従来、一部市販され
ている図3のように脇掩蓋片11のない収納箱で引き出
したフィルムを下側に押し切る切断方法を用いる場合
は、前板1と底板2の間の折れ線上の局部であることが
好ましい。特に、切断補助具が掩蓋片5の局部にある場
合は、前板1と底板2の間の折れ線上にある場合と比較
し切断性能が良く(フィルムを持つ手が切断時に感じる
力が小さい)、切断補助具が箱外形から突出していない
ため安全性(手を傷付けない)の面でも好ましい。
【0016】切断補助具の材質については、加工傷によ
り弱められたフィルムを貫通できるものであれば特に制
限はない。金属片,バルカナイズド紙片、樹脂含浸硬化
紙片、砥粒、砥粒固着紙片等、ラップフィルムの切断具
として従来公知のものでよい。バルカナイズド紙片や樹
脂含浸硬化紙は紙製であり安全性と廃棄性に問題はない
し、金属片においても従来の長尺状金属製鋸刃に比べ収
納箱の局部にのみ配置されることで手を傷付ける確率が
少なくなり、空箱の廃棄時における切断補助具の引き剥
がしも格段に容易になる。又、板紙で構成された収納箱
の場合は、掩蓋片と一体となったもの、例えば、掩蓋片
の下稜線部分の局部を突起状にしたものや掩蓋片の局部
を切り欠けることで角部を形成したもの等、板紙製の収
納箱の一部が切断補助具となるものはカートンブランク
に切断補助具を後付けする必要もないし、廃棄性、安全
性の点でも好ましい。
【0017】切断補助具の形状や数については、まず形
状については、本発明の目的を達成する形状であれば特
に制限はないが、例えば、従来ラップフィルムの切断に
用いられているような高さ1〜3mm程度の三角形状の
歯を単独もしくは複数個連続して(幅3〜5mm程度)
構成したもの等は好適に使用できる。数は少なくとも1
個である。フィルム両側端線に沿って2本の帯状加工傷
がある場合は2個でもよいしどちらか1個でもよい。
【0018】次に、本発明におけるフィルムの加工傷に
ついて述べる。加工傷とは、切断補助具が容易にフィル
ムを貫通できるようにフィルムに施された弱め部分であ
り、加工傷域とは、加工傷そのものと加工傷近傍も含め
た部分である。位置については特に制限はない。図3の
フィルムのように、長さ方向にある一定の間隔をあけて
連続して配置することも可能であり、例えば、加工傷を
フィルムの長さ方向に30cm毎に配備したようなもの
は、消費者が30cm毎に切断できる目安になる。又、
図2のフィルムのように、帯状の連続した微細な傷の集
合体の場合は、フィルム側端線までの距離Dが短い場合
は持ち上げ切りや水平開き切りに適し、距離Dが長い場
合、例えば、フィルム幅のほぼ中央にある場合は中央回
転切りに適する。
【0019】消費者が多用している持ち上げ切りに対応
するためには、加工傷は少なくとも一方の側端線Sから
3mm以上25mm以下の距離の位置に、側端線に平行
に帯状に配列させることがより好ましい。側端線からの
距離が3mm未満の場合は、フィルム切断目的以外(例
えば、フィルムを所望の長さだけ巻回体から引き出す操
作)での切れが発生する場合がある。又、側端線からの
距離が25mmを超える場合は貫通した傷にならないよ
うに傷の深さに細心の注意を払った制御が必要となる。
何故なら、貫通した傷がフィルムの中央寄りに存在する
ことは、ラップフィルム本来の用途である食品を保存す
るためのラッピング時に密閉性が損なわれる場合がある
からである。
【0020】加工傷の幅については、3mm以上30m
m以下がより好ましい。従来からフィルムを所望の長さ
だけ巻回体から円滑に引き出すため(管状体の回転を良
くするため)、ラップフィルム収納箱の長手方向内寸は
フィルムを巻回された管状体の長さより少し(通常3m
m程度)長めに設定されている。つまり、管状体が箱の
中で長手方向で移動することにより、それに巻回された
フィルムの加工傷も長手方向に移動する。加工傷の幅が
3mm未満の場合は、管状体が移動した場合に切断補助
具が接触しなくなる場合がある。又、加工傷の幅が30
mmを超える場合は、加工傷が施されていない部分が相
対的に小さくなり、消費者にとって実用上使用できる幅
が狭くなり使い勝手の悪いものになる場合がある。
【0021】加工傷の数については特に制限はないが、
少なくとも1帯以上がより好ましい。持ち上げ切りや水
平開き切りの場合は、フィルムの左右両側端線に平行に
2本微細な加工傷の集合体を帯状に配置したものが消費
者の好み(左右どちらからでも切断可能)にあったもの
となるし、中央回転切りの場合は、フィルムの幅のほぼ
中央に1本微細な加工傷の集合体を帯状に配置すればよ
い。
【0022】加工傷の形状については、点状、線状、多
角形状、模様状等制限はない。微細な加工傷をフィルム
の長さ方向に配列する場合は、長さ0.5mmの線状傷
をピッチ(線状傷の間隔)が幅方向0.5mm、長さ方
向2mmで千鳥模様に配列したもの等が切断性能と不用
意な切れの防止の両立の点で好ましい。フィルムに加工
傷を設ける手段は、特開昭61−142133号公報に
開示されている表面に微小な突起を有したローラー状の
工具をフィルムに押し当てる方法や、レーザー加工によ
りフィルムに傷加工をする方法などの公知の手段を使用
することができる。
【0023】加工傷域と接触する箱の局部に切断補助具
が形成されていることは、切れ方において以下の2つの
効果がある。まず第一に切断力が挙げられる。切断力
(フィルム端を保持した手が感じる力)は、最初に加工
傷域を貫通する時の僅かな力のみで、それ以降はフィル
ムの伝播切れでありほとんど感じない。これは、掩蓋片
のほぼ全域に長尺状の金属製鋸刃を配備した従来の収納
箱を用いた時の切断力、つまりフィルムに張力を与え歯
先をフィルムに食い込ませて貫通させ切断する操作を、
次々に繰り返すような継続的でしかも歯毎に貫通力を要
するものに比べ、極めて軽い力で一瞬のうちに切断でき
るものである。
【0024】第二は、フィルムの伝播切れを利用するこ
とでフィルムの切断端が直線状になることである。長尺
鋸歯状切断具を使用するとフィルム切断端が山谷状のギ
ザギザ状になり、器にかぶせたフィルムを剥がす時や巻
き戻ったフィルム端を管回体から剥がす時にフィルム端
のギザギザの谷部からよく切れる。本発明の場合、フィ
ルム端は直線状でありその問題がなく、又、器を包むと
きの密着性も向上するので実用上消費者にとって使い勝
手の良いものとなる。
【0025】加工傷をフィルムの側端線より内側にする
こと(切断開始点が内側)は、切れ方において以下の2
つの効果がある。まず第一は、切断目的以外での操作時
に不用意に切れること(例えば、フィルムを引き出す際
に斜めに裂ける)を防止することである。加工傷が側端
線近傍にあると、引き出す際のフィルムと箱の前板との
摩擦力が加工傷に集中し斜めに裂けが発生する。通常、
ラップフィルムは10ミクロン程度の透明なフィルムで
あり、使用途中の切れでフィルムの途中切れ端が管回体
の表面に張り付いた状態になったものからフィルム端を
見つけ引き出す作業は非常に困難であり、途中切れを防
止することは消費者にとって実用上有益である。
【0026】第二は切断時に側端近傍に皺が発生しない
ことである。このことは切断性能を向上させることのみ
ならず、切断後の食品等の包装操作時にフィルムの皺に
よるまつわりつきやラッピング不良も解消できる。本発
明で言うラップフィルムとは、塩化ビニリデン系、塩化
ビニル系、オレフィン系等の食品包装に一般に用いられ
ている合成樹脂フィルムであれば特に制限はない。塩化
ビニリデン系フィルムは引き裂き伝播強度が小さいので
切断性能が良く好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づいてさらに説
明するが、これらは本発明の範囲を制限するものではな
い。なお、本発明に用いた評価方法および評価尺度は次
の通りである。 (1)切断性能 熟練した(感性の高い)モニター1人を厳選し官能テス
トを実施した。即ち、切断を繰り返し、切れ味の感触
(フィルム切断開始点に切断を阻害する皺の発生状態)
で評価する。評価尺度を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】(2)切断性能(切断力) 収納箱からフイルムを引き出し、フィルムの引き出し端
の中央を荷重測定器(フォースゲージ:FGX−2R、
シンポ工業製)で保持し、箱を持った手を操作すること
でフィルムを切断しその時の最大荷重で評価した。評価
尺度を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】(3)引き出し時の途中切れ 約15cm長のフイルムを引き出しこれを切断する操作
を、巻層フイルム(20m巻)の5本分(2本目からは
補充)につき実施し、フィルムが引き出し時に途中で不
用意に切れる回数を数えた。表3に評価尺度を示す。
【0032】
【表3】
【0033】(4)総合評価 前記3項目の結果を総合して評価した。表4に評価尺度
を示す。
【0034】
【表4】
【0035】
【実施例1】用いた箱体の基本構造は、前板1、底板
2、後板3、および脇板8の各壁面で形成される上部が
開口した長方形の収納室13と、その収納室13の後板
3の上端縁から開閉可能で収納室13を覆う方向に連接
した蓋板4と、その蓋板4の前端縁から前板1を覆う方
向に延出した掩蓋片5の各壁面で形成される蓋体14か
らなる直方体の箱体であって、収納室13に収納した巻
回フイルムRからラップフイルムFの必要量を引き出
し、切断して用いるラップフイルムの収納箱である。
【0036】ラップフィルム(幅30cm×長さ20
m)を外径41mm長さ308mmの円筒状の紙管の中
央(紙管の両端4mm余る)に巻いたものを、高さ46
mm、奥行き46mm、長さが311mm(紙管を収納
室のほぼ中央に収納した場合両端1.5mmの余裕があ
る)の収納室を形成する収納箱のほぼ中央に収納したも
のを基本として、収納するフィルムに設ける加工傷の大
きさ,位置,幅と、それに伴う収納箱の種類と切断補助
具の位置,材質とフィルムの材質を変更した。
【0037】実験NO.1〜3、5〜8は図2に例示し
た脇掩蓋片11を有する収納箱の場合のもので、実験N
O.4は図3に例示した脇掩蓋片11を有しない収納箱
のものである。加工傷の大きさ、形態は、図3のように
長さ5mmの線状傷をフィルムの長さ方向に15cm間
隔に加工したものを線状傷間隔とし、図2のように微細
な傷を一定の幅でフィルムの長さ方向に帯状に加工した
もの(長さ0.5mmの線状傷をピッチ(線状傷の間
隔)が幅方向0.5mm、長さ方向2mmで千鳥模様に
配列したもの)を微細傷集合とした。
【0038】切断方法は、実験NO.1〜2、5〜8は
持ち上げ切り、実験NO.3は中央回転切り、実験N
O.4は引き出したフィルムを下方向への押し切りで評
価した。なお、バルカナイズド片とはバルカナイズドフ
ァイバー(厚み0.28mm)を、金属片とはブリキ板
(厚み0.17mm、粗面仕上げ)を、各々高さが5m
mの正三角形状に成形したものを図2のように掩蓋片の
稜線部分より下に凸で3mmだけ頂角が突出するように
掩蓋片の裏側に貼り付けたものや、図3のように前板1
と底板2の間の折れ線部に前板面より3mmだけ頂角が
突出するように底板2に貼り付けたものである。
【0039】
【比較例】実験NO.9、10は、図2に示す脇掩蓋片
11を有する収納箱を用い、切断補助具が加工傷域に接
触しない場合である。即ち、実験NO.9は切断補助具
が加工傷域より3mm側端線寄り、実験NO.10は加
工傷域が切断補助具より10mm側端線寄りである。
【0040】上記以外は実施例1と同様である。
【0041】
【実施例2】実験NO.11〜15は、図2に示す脇掩
蓋片11を有する収納箱を用い、加工傷の幅、位置が、
前記〔2〕(即ち、ラップフィルムの少なくとも一方の
側端線Sから3mm以上25mm以下の距離Dだけ離れ
た位置から、3mm以上30mm以下の幅W)の範囲外
の場合である。
【0042】上記以外は実施例1と同様である。以上の
実施例、比較例の条件を表5、6にまとめて示す。
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】これらを、前記の評価方法で評価した結果
を表7、8に示す。
【0046】
【表7】
【0047】
【表8】
【0048】以上の実施例、比較例の結果より以下の2
つのことがわかる。第一は、実験NO.1(実施例1)
と実験NO.9、10(比較例)より、加工傷域と切断
補助具が接触することが重要であることがわかる(比較
のため切断補助具の材質とフィルムの材質は統一してあ
る)。即ち、実験NO.1は加工傷域と切断補助具が接
触する位置にあり、切断時にフィルム側端に皺が入らず
切断性能が非常に良い。これに対し、実験NO.9は切
断補助具が加工傷域よりも側端線寄りであり、実験N
O.10は加工傷域が切断補助具よりも側端線寄りであ
り、どちらの場合も切断時にフィルム側端に皺が入り、
切断性能が悪い。
【0049】第二は、実験NO.5〜8(実施例1)と
実験NO.11〜15(実施例2)より、加工傷が3m
m以上25mm以下の距離Dの位置に、3mm以上30
mm以下の幅Wの範囲にあるほうが、切断性能と途中切
れの防止の両立の点で更に好ましいということがわかる
(比較のため切断補助具の材質とフィルムの材質は統一
してある。)。
【0050】
【発明の効果】本発明のラップフィルム収納箱は、切断
操作以外で発生する不用意な切れを防止しつつ、高水準
の切断性能(軽い力で簡単に切断できる性能)の発現と
安全性、廃棄性を両立させることができるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の収納箱の構造を示す斜視図であり、図1
(A)は開封しようとする状態を模式的に示す斜視図で
あり、図1(B)は開封してラップフィルムを引き出し
た状態を模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明の一例の収納箱を用いてラップフィルム
を切断している状態を模式的に示す斜視図である。
【図3】本発明の別の一例の収納箱を用いてラップフィ
ルムを切断している状態を模式的に示す斜視図である。
【図4】本発明のラップフィルムと収納箱の主要部の名
称、寸法を分かり易く拡大して示した平面図である。
【符号の説明】
1 前板 2 底板 3 後板 4 蓋板 5 掩蓋片 6 開封片 7 補助脇板 8 脇板 9 局部接合部 10 切取り線 11 脇掩蓋片 12 カシメ具 13 収納室 14 蓋体 P 薄膜状体のはみ出し部 Q 仮留め部(フイルム係止部) K 切断具(長尺の金属製鋸刃) R 巻回フイルム F フイルム W 加工傷の幅 D 側端線から加工傷までの距離 L 切断補助具 S フィルム側端線 T 加工傷

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前板(1)、底板(2)、後板(3)、
    及び脇板(8)の各壁面で形成される上部が開口した直
    方体の収納室(13)と、その収納室(13)の後板
    (3)の上端縁から開閉可能で収納室(13)を覆う方
    向に連接した蓋板(4)と、その蓋板(4)の前端縁か
    ら前板(1)を覆う方向に延出した掩蓋片(5)とを有
    する長方形の収納室(13)に収納した管状体に巻回さ
    れたラップフィルム(F)を収納する箱体において、該
    フィルムは、長さ方向に連続した加工傷を有し、引き出
    された該フィルムの加工傷域と接触する収納箱の局部に
    切断補助具が形成されていることを特徴とするラップフ
    ィルム収納箱。
  2. 【請求項2】 加工傷が、ラップフィルムの少なくとも
    一方の側端線(S)から3mm以上25mm以下の距離
    (D)だけ離れた位置から、3mm以上30mm以下の
    幅(W)で、側端線に平行に少なくとも1帯配列されて
    いることを特徴とする請求項1記載のラップフィルム収
    納箱。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013199295A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Riken Technos Corp ラップフィルム収納箱
JPWO2016186026A1 (ja) * 2015-05-15 2017-11-16 旭化成株式会社 フィルム収納容器、フィルム、フィルム巻回体及びフィルム収納体

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