JPH11123620A - スポット溶接部の切離し方法および切離し装置 - Google Patents

スポット溶接部の切離し方法および切離し装置

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JPH11123620A
JPH11123620A JP28891397A JP28891397A JPH11123620A JP H11123620 A JPH11123620 A JP H11123620A JP 28891397 A JP28891397 A JP 28891397A JP 28891397 A JP28891397 A JP 28891397A JP H11123620 A JPH11123620 A JP H11123620A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来では、スポット溶接された二部材を挟持
した後にドリルを回転させて溶接部の切削を行っていた
ため、ドリルと溶接部のセンター合わせが困難であり、
このような問題を解決することが課題であった。 【解決手段】 一方の部材W1側から溶接部Sの中心に
回転するドリル3の中心を合わせた後、他方の部材W2
側から溶接部Sを押えてドリル3とともに同溶接部Sを
両側から挟持し、溶接部Sの他方側を押えつつ溶接部S
の一方側からドリル3でナゲットNを切削除去して溶接
部Sを切離すスポット溶接部の切離し方法とすることに
より、ドリル3と溶接部Sのセンター合わせを容易にす
るとともに溶接部Sの確実な切離しを可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スポット溶接され
た2つの部材を分離するために、二部材の溶接部を切離
すのに利用されるスポット溶接部の切離し方法および切
離し装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の装置としては、例えば図3に示
すようなものがあった。図示の切離し装置100は、ス
ポット溶接された2つの部材W1,W2の溶接部Sを切
離す装置であって、小型空気ドリルを主体としており、
本体部101に、空気の給排気系を含む図示しない回転
駆動機構と、回転駆動機構の出力部に装着されたドリル
102と、把持部103と、回転駆動機構の作動スイッ
チ104を備えており、ドリル102の両側部には、先
端が部材W1に当接する一対の保持体105,105が
設けてある。溶接部Sは、図4(a)に示すように、両
部材W1,W2がナゲットNにより接合されていて、両
部材W1,W2の外側面には電極チップによる圧痕T
1,T2を有している。
【0003】さらに、本体部101には、ドリル102
の軸線方向に往復動可能なスリーブ106が設けてあ
り、このスリーブ106には、把持部103の前側に延
出する操作レバー107と、ドリル102の先端側に延
出するアーム108が設けてある。作動スイッチ104
と操作レバー107との間には、スプリング109が介
装してある。また、アーム108の先端には、ドリル1
02の先端にねじ部先端面を対向させたボルト110が
設けてある。
【0004】上記の切離し装置100を用いて溶接部S
を切離すには、ドリル102とボルト110の間に溶接
部Sを対応させて、図4(a)に示す如く両保持体10
5,105の先端を一方の部材W1に当接させる。この
後、操作レバー107を引くと、スリーブ106ととも
にアーム108およびボルト110が移動して、図4
(b)に示す如く両保持体105,105とボルト11
0との間で2つの部材W1,W2を挟持する。この段階
では、スプリング109の圧縮によって作動スイッチ1
04は動作しない。
【0005】そして、続けて操作レバー107を引く
と、作動スイッチ104が押されて回転駆動機構による
ドリル102の回転が開始され、さらに、操作レバー1
07を最後まで引くと、その間において、ドリル102
の先端が保持体105の先端側に突出し、同ドリル10
2により一方の部材W1側から溶接部SのナゲットNを
切削除去する(図4(c)の状態)。これにより、溶接
部Sが切離され、図4(d)に示す如く両部材W1,W
2を分離し得る。
【0006】なお、上記したようなスポット溶接部の切
離しにおいては、部材W1,W2の再利用等を考慮し
て、部材W1,W2に対する切離し痕を極力小さくし得
る径のドリル102を用いている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したよ
うな従来のスポット溶接部の切離しにあっては、保持体
105,105とボルト110とで溶接部Sを挟持した
後、ドリル102による切削を行っていたため、溶接部
Sとドリル102のセンター合わせを行うことが非常に
難しく、溶接部Sを確実に切離すには、溶接部Sの挟持
をし直したりドリル102による切削を再度行ったりす
ることが多く、作業性の向上を図るうえでの改善が要望
されていた。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記従来の状況に鑑みて成さ
れたもので、スポット溶接された二部材の溶接部を切離
すに際し、溶接部とドリルのセンター合わせを容易にす
ることができ、作業性の向上を図ることができるスポッ
ト溶接部の切離し方法および切離し装置を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるスポット
溶接部の切離し方法は、請求項1として、スポット溶接
された二部材の溶接部を切離すに際し、一方の部材側か
ら溶接部の中心に回転するドリルの中心を合わせた後、
他方の部材側から溶接部を押えてドリルとともに同溶接
部を両側から挟持し、溶接部の他方側を押えつつ溶接部
の一方側からドリルでナゲットを切削除去して溶接部を
切離す構成としており、上記の構成を課題を解決するた
めの手段としている。
【0010】本発明に係わるスポット溶接部の切離し装
置は、請求項2として、ドリルと、ドリルの回転駆動機
構と、ドリルの先端に対向して進退可能に保持された押
圧体と、ドリルが回転している状態において押圧体をド
リルの先端に対して進退させる進退駆動機構を備えた構
成とし、請求項3として、ドリルの回転駆動機構が空気
圧を駆動源とする機構であり、押圧体の進退駆動機構が
回転駆動機構の排気を駆動源として作動する押圧体駆動
用のシリンダを備えている構成とし、請求項4として、
ハンドガン式の切離し装置であって、把持部と、引金位
置の回転駆動機構用の作動スイッチと、銃身位置に装着
したドリルの側部に延出するフレームを備えると共に、
進退駆動機構が、ドリルの先端に対向する押圧部を有し
且つフレームに対して往復動可能に設けた押圧体と、押
圧体の往復動方向に軸線を合わせた状態にしてフレーム
に設けられ且つシリンダロッドを押圧体に連結したシリ
ンダと、ドリルの先端に対する押圧部の後退方向に押圧
体およびシリンダロッドを付勢する戻しばねを備えてお
り、シリンダに、ドリルの先端に対する押圧部の前進方
向にシリンダロッドを往動させる空気の圧力室と、この
圧力室に空気を導入する給気口と、シリンダロッドの往
動終了に伴って圧力室を外気に開放する排気口を設け、
回転駆動機構の空気排出部とシリンダの給気口を連通接
続した構成としており、上記の構成を課題を解決するた
めの手段としている。
【0011】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるスポット溶接
部の切離し方法では、スポット溶接された二部材の溶接
部を切離すに際し、溶接部の中心に回転するドリルの中
心を合わせた後に、溶接部を両側から挟持してドリルに
よるナゲットの切削除去を行うので、始めに溶接部とド
リルのセンター合わせを容易に行い得ることとなり、こ
れによりナゲットの切削除去による溶接部の切離しが確
実に行われる。
【0012】本発明の請求項2に係わるスポット溶接部
の切離し装置では、スポット溶接された二部材の溶接部
を切離すに際し、回転駆動機構によりドリルが回転して
いる状態において押圧体をドリルの先端に対して進退さ
せる進退駆動機構を用いているので、溶接部の中心に回
転するドリルの中心を合わせた状態にした後に、ドリル
の先端に対する押圧体の前進、およびドリルと押圧体と
による溶接部の挟持が可能となり、これにより溶接部と
ドリルのセンター合わせが容易になると共に、ドリルに
よる溶接部の切離しが確実に行われる。
【0013】本発明の請求項3に係わるスポット溶接部
の切離し装置では、1つの空気供給源によってドリルの
回転駆動機構と押圧体の進退駆動機構の両方が駆動さ
れ、しかも、回転駆動機構の排気を進退駆動機構の押圧
体駆動用のシリンダに用いるので、先に回転駆動機構に
よるドリルの回転を開始し、この後、進退駆動機構のシ
リンダによる押圧体の前進、および前進した押圧体とド
リルとによる溶接部の挟持を行う。
【0014】本発明の請求項4に係わるスポット溶接部
の切離し装置では、ハンドガン式の装置としたので、把
持部を持つことによって取扱いが行われ、作動スイッチ
を押すと、先ず回転駆動機構によるドリルの回転を開始
する。この状態では当該装置で二部材を何ら拘束しない
ので、溶接部とドリルのセンター合わせを自在に行い得
る。
【0015】次に、当該切離し装置では、上記のセンタ
ー合わせをして作動スイッチを押し続けると、進退駆動
機構のシリンダにおいて、回転駆動機構の空気排出部か
らの排出空気が給気口を経て圧力室に導入され、その圧
力により、シリンダロッドおよび押圧体が往動して同押
圧体の押圧部がドリルの先端に対して前進する。これに
より、押圧体の押圧部とドリルにより二部材を挟持す
る。そして、当該切離し装置では、押圧部のさらなる前
進に伴って、既に回転しているドリルにより溶接部の切
削を行う。
【0016】また、当該切離し装置では、シリンダロッ
ドの往動終了とともにシリンダの圧力室が排気口により
外気に開放されるので、押圧体の移動つまり押圧部によ
る部材の加圧が終了し、これにより必要以上の切削を防
止する。そして、作動スイッチを切れば、回転駆動機構
によるドリルの回転が停止し、回転駆動機構からの排気
が断たれた進退駆動機構では、戻しばねの作用により、
シリンダロッドおよび押圧体が復動すると共に、押圧体
の押圧部がドリルの先端から後退し、分離した二部材を
解放する。
【0017】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わるスポット溶接
部の切離し装置によれば、スポット溶接された二部材の
溶接部を切離すに際し、溶接部の中心に回転するドリル
の中心を合わせた後に、溶接部を両側から挟持してドリ
ルによるナゲットの切削除去を行うことから、溶接部と
ドリルのセンター合わせをきわめて容易に行うことがで
き、これによりナゲットの切削除去による溶接部の切離
しを1回で確実に行うことができるようになり、例えば
多数の位置に施された各スポット溶接部を切離す場合に
おいて、その作業性の大幅な向上や作業時間の短縮など
を図ることができる。
【0018】本発明の請求項2に係わるスポット溶接部
の切離し装置によれば、回転駆動機構によりドリルが回
転している状態において押圧体をドリルの先端に対して
進退させる進退駆動機構を採用したことにより、溶接部
の中心に回転するドリルの中心を合わせてから、溶接部
を両側から挟持することが可能となり、溶接部とドリル
のセンター合わせをきわめて容易に行うことができると
共に、ナゲットの切削除去による溶接部の切離しを1回
で確実に行うことができ、例えば多数の位置に施された
各スポット溶接部を切離す場合において、その作業性を
著しく高めることができると共に、作業時間の短縮など
を実現することができる。
【0019】本発明の請求項3に係わるスポット溶接部
の切離し装置によれば、請求項2と同様の効果を得るこ
とができるうえに、1つの空気供給源により、ドリルの
回転駆動機構と押圧体の進退駆動機構の各駆動、および
ドリルの回転と二部材の挟持を順に行う動作を実現する
ことができると共に、従来のような手動による二部材の
加圧が廃止されるのでその加圧力を常に一定にすること
ができ、信頼性向上や装置の簡略化などに貢献すること
ができる。
【0020】本発明の請求項4に係わるスポット溶接部
の切離し装置によれば、請求項2および3と同様の効果
を得ることができるうえに、ハンドガン式の装置として
把持部や引金位置の作動スイッチを採用したことによ
り、取扱いがより一層容易なものとなり、このほか、シ
リンダロッドの往動終了に伴って圧力室を外気に開放す
る排気口を設けたシリンダや戻しばねの採用により、必
要以上の切削を防止することが可能になると共に、簡単
な構造でシリンダロッドおよび押圧体を確実に元の状態
に復帰させることができる。
【0021】
【実施例】以下、図1および図2に基づいて、本発明に
係わるスポット溶接部の切離し方法およびスポット溶接
部の切離し装置の一実施例を説明する。
【0022】図2(a)に示すスポット溶接部の切離し
装置1は、スポット溶接された2つの部材(図中に仮想
線で示す)W1,W2の溶接部Sを切離す装置である。
溶接部Sは、図2(a)に示すように、両部材W1,W
2がナゲットNにより接合されていて、両部材W1,W
2の外側面には電極チップによる圧痕T1,T2を有し
ている。
【0023】切離し装置1は、ハンドガン式の装置であ
って、本体部2内に、銃身位置に装着したドリル3の回
転駆動機構4を備えると共に、同じく本体部2に、取扱
い用の把持部5と、引金位置に設けた回転駆動機構用の
作動スイッチ6と、ドリル3の側部に延出するフレーム
7を備えている。
【0024】回転駆動機構4は、空気圧を駆動源とする
機構であって、ロータや減速機構などで構成してあると
共に、その出力部にはドリル3を装着するためのチャッ
ク8を備えている。把持部5は、下端部に、図外の空気
供給源からのエアホース9が接続される空気導入部10
と空気排出部11を備えると共に、内部に、空気導入部
10から回転駆動機構4に至る空気導入路12と、回転
駆動機構4から空気排出部11に至る空気排出路13を
備えている。作動スイッチ6は、把持部5の外側に突出
した操作部6aと、把持部5内に収容され且つ操作部6
aの操作により空気導入路11を開閉するバルブ機構6
bとで構成してある。
【0025】フレーム7は、ドリル3の下側に平行に延
出する第1延出部7aと、この第1延出部7aの下側に
平行に延出する中空状の第2延出部7bと、第2延出部
7bの先端に連続する垂下部7cを有しており、第2延
出部7bに、ドリル3の先端に対向する押圧部14aを
備えた押圧体15が往復動可能に設けてある。
【0026】押圧体15は、L形の保持部材16と、押
圧用ボルト14と、調整用ナット17を備えている。保
持部材16は、一端部を第2延出部7bの中空部に摺動
自在に挿入している。第2延出部7bにおける保持部材
16の挿入部分には、軸線方向に沿って長孔7dが形成
してあり、この長孔7dには、保持部材16に設けた突
部16aが摺動自在に係合している。これにより、保持
部材16は、長孔7dの長さ分だけ往復動することが可
能である。
【0027】また、保持部材16は、フレーム7に取付
けた状態で他端部がドリル3の前方側に延出しており、
この他端部には、調整用ナット17を設けた押圧用ボル
ト14が反ドリル側から螺入貫通させてある。この状態
で、押圧用ボルト14は、ドリル3と同軸上に配置され
ると共に、ねじ部の先端面がドリル3の先端に対向する
押圧部14aとなっており、保持部材16に当接する調
整用ナット17によって固定されている。
【0028】上記の構成により、押圧体15はフレーム
7に対して往復動可能に保持されており、その往復動と
ともに押圧部14aがドリル3の先端に対して進退動作
を行う。また、調整用ナット17を緩めることにより、
保持部材16に対する押圧用ボルト14の螺入位置の調
整を行うことができ、部材W1,W2の厚さ寸法やナゲ
ットNの深さ寸法に応じて、ドリル3の先端と押圧部1
4aとの間隔調整をすることができる。
【0029】フレーム7の第2延出部7bの下側には、
回転駆動機構4の排気を駆動源として作動する押圧体駆
動用のシリンダ18が設けてある。シリンダ18は、押
圧体15の往復動方向に軸線を合わせた状態で取付けて
あって、往復動自在に収納されたピストン19と、一端
部がピストン19に連結され且つ他端部側が垂下部7c
を貫通して外部に突出するシリンダロッド20を備えて
いる。
【0030】シリンダ18は、ドリル3の先端に対する
押圧部14aの前進方向にシリンダロッド20を往動
(図2中で左方向への移動)させる空気の圧力室とし
て、内部の垂下部7c側に、ピストン19の往復動に伴
って容積が増減する圧力室21を形成している。また、
シリンダ18は、圧力室21に空気を導入する給気口2
2と、シリンダロッド20の往動終了に伴って圧力室2
1を外気に開放する排気口23を備えている。給気口2
2には、回転駆動機構4の空気排出部11に一端部を接
続したパイプ24の他端部が接続してあり、排気口22
には、そのまま外部に開放されるパイプ25が接続して
ある。
【0031】さらに、当該切離し装置1は、外部に突出
したシリンダロッド20に戻しばね26を設けると共
に、連結部材27を介してシリンダロッド20を押圧体
15に連結している。連結部材27は、第1回動軸28
により、一端部をフレーム7の第1延出部7aの先端に
回動自在に連結すると共に、第2回動軸29により、他
端部をシリンダロッド20の先端に回動自在に連結し、
第3回動軸30により、中間部を押圧体15の保持部材
16に回動自在に連結している。このとき、当該切離し
装置1では、シリンダロッド20および押圧体15がい
ずれも直線運動を行い、これらの間で連結部材27を回
動させるので、例えば、第3回動軸30は連結部材27
に対してその軸線方向にスライド可能に連結してある。
【0032】上記構成の切離し装置1は、戻しばね26
により、ドリル3の先端に対する押圧部14aの後退方
向に押圧体15およびシリンダロッド20を付勢してい
る。また、この実施例では、ピストン19およびシリン
ダロッド20を含むシリンダ18と、戻しばね26と、
連結部材27により、ドリル3が回転している状態にお
いて押圧体15の押圧部14aをドリル3の先端に対し
て進退させる進退駆動機構を構成している。
【0033】次に、上記構成を備えた切離し装置1の動
作とともに本発明に係わるスポット溶接部の切離し方法
を説明する。
【0034】切離し装置1は、把持部5を掴むことによ
り取扱われ、作動スイッチ6の操作部6aを押すと、作
動スイッチ6のバルブ機構6bが開放状態となって回転
駆動機構4が空気圧により駆動され、ドリル3が回転す
る。したがって、図2(a)に示すように、ドリル3と
押圧体15の押圧部14aの間にスポット溶接された二
部材W1,W2の溶接部Sを対応させ、作動スイッチ6
によりドリル3を回転させて、図1(a)に示すよう
に、回転するドリル3の中心と一方の部材W1の溶接部
Sの中心(圧痕T1の中心)との位置合わせを行う。
【0035】このように、当該切離し装置1を用いたス
ポット溶接部の切離し方法では、ドリル3が回転を開始
した段階では二部材W1,W2を何ら拘束していないの
で、ドリル3と溶接部Sとのセンター合わせを容易に行
い得るものとなっている。
【0036】次に、当該切離し装置1は、上記のセンタ
ー合わせをして作動スイッチ6を操作し続けると、回転
駆動機構4からの排気が空気排出路13、空気排出部1
1、パイプ24および給気口22を介してシリンダ18
の圧力室21に供給され、その圧力が戻しばね26の反
発力を上回ると、戻しばね26を圧縮しつつピストン1
9およびシリンダロッド20が往動する。シリンダロッ
ド20の運動は連結部材27を介して押圧体15に伝達
され、押圧体15の往動に伴って押圧部14aがドリル
3の先端に対して前進する。これにより、図1(b)に
示すように、押圧部14aが他方の部材W2の溶接部S
に当接し、同押圧部14aと回転するドリル3とで溶接
部Sを挟持する。
【0037】そして、当該切離し装置1では、作動スイ
ッチ6をさらに操作し続けると、シリンダロッド20の
往動に伴って押圧部14aがさらに前進することとな
り、押圧部14aで他方の部材W2を押さえつつドリル
3で一方の部材W1側から溶接部SのナゲットNを切削
除去する(図1(c)および図2(b)の状態)。ナゲ
ットNの切削においては、先述した如く予めドリル3と
溶接部Sのセンター合わせが成されているので、1回で
確実に行われる。
【0038】さらに、当該切離し装置1は、押圧用ボル
ト14および調整用ナット17により、部材W1,W2
の厚さ寸法やナゲットNの深さ寸法に応じてドリル3の
先端と前進した押圧部14aとの間隔を設定してあるの
で、シリンダロッド20の往動終了に伴ってナゲットN
の切削除去が完了すると共に、排気口23によりシリン
ダ18の圧力室21が外部に開放されて圧力室21内の
空気が外部に抜けることとなり、これにより押圧部14
aの前進を停止させて他方の部材W2を必要以上に切削
するのを防止する。
【0039】上記の如くナゲットNの切削除去を終了し
た後には、作動スイッチ6の操作により回転駆動機構4
およびドリル3の作動を停止すると、シリンダ18への
空気の供給も断たれるので、圧縮されていた戻しばね2
6の作用によってピストン19およびシリンダロッド2
0が復動(図2中で右方向の移動)し、連結部材27を
介して押圧体15が復動するのに伴って押圧部14aが
ドリル3の先端に対して後退する。これにより、図1
(d)に示すように、両部材W1,W2が分離状態とな
って解放される。なお、両部材材W1,W2にはドリル
3による穴Hおよび凹部Dが形成されるが、ドリル3と
溶接部Sのセンター合わせが確実に成されているので、
穴Hや凹部Dは最小限の大きさである。
【0040】このように、上記実施例の切離し方法およ
び切離し装置1では、溶接部Sの中心に回転するドリル
3の中心を合わせた後に、溶接部Sを両側から挟持して
ドリル3によるナゲットNの切削除去を行うので、始め
に溶接部Sとドリル3のセンター合わせを容易に行い得
ることとなり、これによりナゲットNの切削除去による
溶接部Sの切離しが確実に行われる。また、スポット溶
接は多数の位置に施されることが多いため、上記のセン
ター合わせの容易化等に伴って、多数のスポット溶接部
の切離し作業を確実に且つ迅速に行うことが可能とな
る。
【0041】さらに、当該切離し装置1は、ハンドガン
式の切離し装置1であり且つ1つの空気供給源でドリル
3の回転駆動機構4と押圧体15の進退駆動機構の両方
を順に駆動するので、操作性がきわめて簡単で且つ良好
であり、しかも、従来のような手動による二部材W1,
W2の加圧を行わず、回転駆動機構4の排気により作動
するシリンダ18を用いているので、部材W1,W2に
対する加圧力が常に一定となり、動作の信頼性向上など
も実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるスポット溶接部の切離し方法に
より溶接部を切離す過程を説明する各々断面説明図
(a)〜(d)である。
【図2】本発明に係わるスポット溶接部の切離し装置の
一実施例を説明する装置の側面図(a)および溶接部切
削状態における要部の側面図(b)である。
【図3】従来におけるスポット溶接部の切離し装置を説
明する側面図である。
【図4】図3に示す切離し装置により溶接部を切離す過
程を説明する各々断面説明図(a)〜(d)である。
【符号の説明】
1 切離し装置 3 ドリル 4 回転駆動機構 5 把持部 6 作動スイッチ 7 フレーム 11 空気排出部 14a 押圧部 15 押圧体 18 シリンダ 20 シリンダロッド 21 圧力室 22 給気口 23 排気口 26 戻しばね N ナゲット S 溶接部 W1 一方の部材 W2 他方の部材 (18・26・27 進退駆動機構)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スポット溶接された二部材の溶接部を切
    離すに際し、一方の部材側から溶接部の中心に回転する
    ドリルの中心を合わせた後、他方の部材側から溶接部を
    押えてドリルとともに同溶接部を両側から挟持し、溶接
    部の他方側を押えつつ溶接部の一方側からドリルでナゲ
    ットを切削除去して溶接部を切離すことを特徴とするス
    ポット溶接部の切離し方法。
  2. 【請求項2】 ドリルと、ドリルの回転駆動機構と、ド
    リルの先端に対向して進退可能に保持された押圧体と、
    ドリルが回転している状態において押圧体をドリルの先
    端に対して進退させる進退駆動機構を備えたことを特徴
    とするスポット溶接部の切離し装置。
  3. 【請求項3】 ドリルの回転駆動機構が空気圧を駆動源
    とする機構であり、押圧体の進退駆動機構が回転駆動機
    構の排気を駆動源として作動する押圧体駆動用のシリン
    ダを備えていることを特徴とする請求項2に記載のスポ
    ット溶接部の切離し装置。
  4. 【請求項4】 ハンドガン式の切離し装置であって、把
    持部と、引金位置の回転駆動機構用の作動スイッチと、
    銃身位置に装着したドリルの側部に延出するフレームを
    備えると共に、進退駆動機構が、ドリルの先端に対向す
    る押圧部を有し且つフレームに対して往復動可能に設け
    た押圧体と、押圧体の往復動方向に軸線を合わせた状態
    にしてフレームに設けられ且つシリンダロッドを押圧体
    に連結したシリンダと、ドリルの先端に対する押圧部の
    後退方向に押圧体およびシリンダロッドを付勢する戻し
    ばねを備えており、シリンダに、ドリルの先端に対する
    押圧部の前進方向にシリンダロッドを往動させる空気の
    圧力室と、この圧力室に空気を導入する給気口と、シリ
    ンダロッドの往動終了に伴って圧力室を外気に開放する
    排気口を設け、回転駆動機構の空気排出部とシリンダの
    給気口を連通接続したことを特徴とするスポット溶接部
    の切離し装置。
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