JPH11123034A - 水棲生物飼育装置 - Google Patents

水棲生物飼育装置

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JPH11123034A
JPH11123034A JP9289796A JP28979697A JPH11123034A JP H11123034 A JPH11123034 A JP H11123034A JP 9289796 A JP9289796 A JP 9289796A JP 28979697 A JP28979697 A JP 28979697A JP H11123034 A JPH11123034 A JP H11123034A
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JP
Japan
Prior art keywords
breeding
denitrification
water
tank
nitric acid
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Withdrawn
Application number
JP9289796A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nakamura
宏 中村
Toshimasa Ochiai
俊昌 落合
Hiromi Harada
裕美 原田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硝化反応によって生成された硝酸に起因して生
物へダメージが及ぶのを回避するとともに、継続的な水
質維持を図ることを課題とする。 【解決手段】水棲生物を飼育する飼育水槽1と、飼育水
槽1の飼育水を硝化する硝化槽7と、この硝化槽7と並
列に配置され、この硝化槽7により硝化された飼育水の
硝酸を分解して窒素ガスとして脱窒する脱窒槽8とを具
備し、硝化により生成された硝酸を含む飼育水を間欠的
に前記脱窒槽8へ送るようにして、脱窒された飼育水を
飼育水槽1へ送るようにした水棲生物飼育装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水棲生物飼育装置に
関し、特に閉鎖系で飼育している水棲生物の飼育装置に
関し、より詳しくは宇宙等の換水が容易にできない閉鎖
系で飼育している水棲生物の飼育装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、閉鎖循環系での浄化槽は硝化反応
槽のみであり、脱窒反応槽は存在しなかった。つまり、
飼育期間が短いため、脱窒反応槽は設けてなかった。従
って、硝酸の蓄積時は飼育水の換水を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
水棲生物飼育装置では、以下のような課題があった。 1)硝化反応によって生成された硝酸が飼育水中に蓄積
し、生物へダメージを与える。また、硝酸の蓄積によ
り、飼育水のpHが低下し、生物へダメージを与える。
例えば、淡水ではpH7.0→pH6に、海水では7.
8〜8.2(正常)→pH6に低下する(いずれも硝化
性能の低下による)。従って、適した飼育環境を維持で
きず、維持するための細やかな分析が必要である。
【0004】2)水棲生物に適した水質を維持するために
は、換水が必要であり、継続的な水質維持が困難であっ
た。また、換水の際に手間を要する。 3)飼育水を多量に要する。
【0005】本発明はこうした事情を考慮してなされた
もので、硝化手段の他に、硝化手段により硝化された飼
育水の硝酸を分解して窒素ガスとして脱窒する脱窒手段
を設けることにより、硝化反応によって生成された硝酸
に起因して生物へダメージが及ぶのを回避するととも
に、継続的な水質維持ができ、かつ適量な飼育水で飼育
がなしえる水棲生物飼育装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、水棲生物を飼
育する飼育水槽と、飼育水槽の飼育水を硝化する硝化手
段と、硝化手段により硝化された飼育水の硝酸を分解し
て窒素ガスとして脱窒する脱窒手段とを具備することを
特徴とする水棲生物飼育装置である。
【0007】本発明において、硝化手段としては硝化槽
が挙げられる。また、脱窒手段としては、脱窒槽及び該
脱窒槽に送られる有機物から構成されるものが挙げられ
る。前記有機物としては、例えばグルコース、有機酸、
エタノールが挙げられる。
【0008】本発明において、脱窒反応中、脱窒槽への
飼育水の供給を防止し、脱窒反応終了後再び脱窒槽への
飼育水を供給可能とする飼育水供給制御手段を設置する
ことが好ましい。
【0009】本発明においては、飼育水中に溶存する溶
存酸素を測定する溶存酸素計を設置することが好まし
い。ここで、溶存酸素計は、人口肺でO2 が確実に入っ
て、魚と硝化菌が生きているO2 が存在することを確認
する働きをする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1を
参照して説明する。図中の符番1は飼育水が入れられる
飼育水槽である。この飼育水槽1には、槽内の飼育水の
温度を測定する温度計2が配置されている。前記飼育水
槽1には、pH計3及び溶存酸素計4を配置したセンサ
BOX5が連結されている。前記センサBOX5には、
飼育水循環ポンプ6を介して硝化槽7、及び手前側に脱
窒槽通水バルブ8を備えた脱窒槽9が並列に配置されて
いる。前記硝化槽7には硝化菌付着ろ材が入れられ、脱
窒槽9には脱窒菌付着ろ材が充填されている。前記脱窒
槽9には間欠的に通水を行い、同時にグルコース等の有
機物を投入するようになっている。また、脱窒槽9は後
述する開閉タイマーが作動していない間は嫌気性状態と
なり、脱窒菌に適した環境となり脱窒反応が生じる。
【0011】ここで、硝化槽7及び脱窒槽9を併用する
のは次の理由による。「硝化」は、魚類等から抽出され
る有毒なアンモニアを、毒性の低い硝酸に変えることを
意味する。短期の場合はこれでよいが、長期になると、
低いとはいえ硝酸の毒性が出てくる、pH低下による悪
影響が出てくる等の問題がある。また、「脱窒」は、こ
の硝酸をN2 ガスにする反応であり、脱窒だけでアンモ
ニアは除去できない。
【0012】前記硝化槽7、脱窒槽9にはO2 、CO2
交換装置10が連結され、該交換装置10は前記飼育水槽1
に連結されている。前記脱窒槽9には、グルコース貯留
槽11がグルコース供給ポンプ12を介して連結されてい
る。前記脱窒槽通水バルブ8、グルコース供給ポンプ12
には、開閉タイマー13が電気的に接続されている。前記
開閉タイマー13の始動(給水開始)は、作業者の指示
(作業者がpHを確認してタイマを始動させる)によっ
ても、pH計3からの信号によってもよく、一定時間後
排水及び供給停止を行う。前記交換装置10には、エアー
供給ポンプ14が連結されている。前記pH計3、脱窒槽
通水バルブ8、及び開閉タイマー13により請求項2の飼
育水供給制御手段が構成されている。
【0013】こうした構成の水棲生物飼育装置におけ
る、動作は次の通りである。まず、飼育水槽1から飼育
水を入れ、飼育水循環ポンプ6によって、飼育水槽1、
センサBOX5、硝化槽7、交換装置10の順に系全体へ
飼育水を循環する。当初、硝酸がたまるまでは脱窒槽9
へは飼育水は入らない。その後、pH計3によるpHが
7.5を切ると、硝酸がたまったと判断し、開閉タイマ
ー13によって脱窒槽通水バルブ8を開き、同時にグルコ
ース供給ポンプ12を作動させ、脱窒槽9へ飼育水、グル
コースを夫々供給する。脱窒槽9へ飼育水を1分間入れ
た後、脱窒槽通水バルブ8を閉じて2時間脱窒し、更に
脱窒槽通水バルブ8を開いて1分間飼育水を入れた後、
2時間脱窒を行う。脱窒された飼育水は、開閉タイマー
13の作動と同時に再び飼育水槽1へ送り込む。これを繰
り返すことにより、循環している飼育水中の硝酸濃度の
上昇を抑制する。
【0014】上記実施例に係る水棲生物飼育装置によれ
ば、以下に述べる効果を有する。 1).脱窒槽8への通水を開閉タイマー13を用いて脱窒槽
通水バルブ8を開閉することにより間欠的に行うととも
に、同時にグルコース供給ポンプ12を作動させてグルコ
ース貯留槽11よりグルコースを脱窒槽8へ投入する構成
となっているため、脱窒槽8で脱窒反応を行うことがで
きる。
【0015】2).脱窒反応が生じた飼育水が再び飼育水
へ入ることにより、飼育水槽1内の硝酸濃度が上昇する
ことを回避できる。 3).上記2).より硝酸濃度の上昇がないため、飼育水の
pHの低下を回避できる。
【0016】4).上記3).より飼育水のpHが低下しな
いため、飼育水の環境を維持できる。 5).継続的に飼育水を維持できるため、換水の必要もな
く、水棲生物に適した環境が保たれ、生物へのダメージ
を回避できる。
【0017】事実、経過日数に対する硝酸濃度(pp
m)、pHの変化を調べたところ、図2に示す結果が得
られた。但し、本試験では脱窒反応を明確にするため、
初期は脱窒槽への通水は行わず、硝酸の蓄積を待った。
硝酸が蓄積した6日目より脱窒槽への通水を2min/
Hrの間隔で行った。図2より、脱窒槽への通水を開始
した翌日(通算7日目)から、約12ppm蓄積した硝
酸は次第に除去されていき、2日目(通算8日目)には
ほとんどなくなった。それ以降も硝酸の上昇は確認され
なかった。このように、硝酸濃度は日数が経過するとと
もに低下し、脱窒反応が生じたことが確認された。ま
た、硝酸濃度の上昇がないため、pHの低下がないこと
が確認された。
【0018】これに対し、従来の水棲生物飼育装置を用
いて経過日数に対する硝酸濃度(ppm)、pHの変化
を調べたところ、図3に示す結果が得られた。図3よ
り、pHの変化はほとんどなかったが、硝酸濃度は日数
の経過とともに増加し、特に20日目でピークに達する
ことが確認できた。なお、上記実施例では、有機物とし
てグルコースを用いた場合について述べたが、これに限
らず、例えば有機酸、エタノールを用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、硝
化手段の他に、硝化手段により硝化された飼育水の硝酸
を分解して窒素ガスとして脱窒する脱窒手段を設けるこ
とにより、硝化反応によって生成された硝酸に起因して
生物へダメージが及ぶのを回避するとともに、継続的な
水質維持ができ、かつ適量な飼育水で飼育がなしえる水
棲生物飼育装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る水棲生物飼育装置の説
明図。
【図2】図1の水棲生物飼育装置による経過日数と硝酸
濃度、pHとの関係を示す特性図。
【図3】従来の水棲生物飼育装置による経過日数と硝酸
濃度、pHとの関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…飼育水槽、 2…温度計、 3…pH計、 4…溶存酸素計、 5…センサBOX、 6…飼育水循環ポンプ、 7…硝化槽、 8…脱窒槽通水バルブ、 9…脱窒槽、 10…O2 、CO2 交換装置、 11…グルコース貯留槽、 12…グルコース供給ポンプ、 13…開閉タイマー、 14…エアー供給ポンプ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水棲生物を飼育する飼育水槽と、飼育水
    槽の飼育水を硝化する硝化手段と、硝化手段により硝化
    された飼育水の硝酸を分解して窒素ガスとして脱窒する
    脱窒手段とを具備することを特徴とする水棲生物飼育装
    置。
  2. 【請求項2】 脱窒手段が、脱窒槽と、この脱窒槽に送
    られる有機物から構成されることを特徴とする請求項1
    記載の水棲生物飼育装置。
  3. 【請求項3】 脱窒反応中、脱窒槽への飼育水の供給を
    防止し、脱窒反応終了後再び脱窒槽への飼育水を供給可
    能とする飼育水供給制御手段を設置したことを特徴とす
    る請求項2記載の水棲生物飼育装置。
  4. 【請求項4】 飼育水中に溶存する溶存酸素を測定する
    溶存酸素計を設置することを特徴とする請求項1、2又
    は3記載の水棲生物飼育装置。
JP9289796A 1997-10-22 1997-10-22 水棲生物飼育装置 Withdrawn JPH11123034A (ja)

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Cited By (5)

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Effective date: 20050104