JPH1112147A - 歯磨剤組成物 - Google Patents

歯磨剤組成物

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JPH1112147A
JPH1112147A JP16827697A JP16827697A JPH1112147A JP H1112147 A JPH1112147 A JP H1112147A JP 16827697 A JP16827697 A JP 16827697A JP 16827697 A JP16827697 A JP 16827697A JP H1112147 A JPH1112147 A JP H1112147A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 多糖類又はその誘導体のヒドロキシル基
の水素原子の一部又は全てが、次の基(A)及び(B) (A)ヒドロキシル基が置換していてもよく、またオキ
シカルボニル基(−COO−又は−OCO−)又はエー
テル結合が挿入されていてもよい炭素数10〜43の直
鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基又はアシル基
(該置換基(A)のヒドロキシル基の水素原子は更に置
換基(A)又は置換基(B)で置換されていてもよい) (B)ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜
5のスルホアルキル基又はその塩(該置換基(B)のヒ
ドロキシル基の水素原子は更に置換基(A)又は置換基
(B)で置換されていてもよい)で置換されており、置
換基(A)による構成単糖残基当たりの平均置換度が
0.0001〜1.0であり、置換基(B)による構成
単糖残基当たりの平均置換度が0.01〜2.0である
多糖誘導体を含有する歯磨剤組成物。 【効果】 金属の共存や、温度変化、経時による粘度変
化が少なく、安定である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属塩の共存や温
度変化、経時によっても粘度の変化が少なく、安定な歯
磨剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、歯磨剤には粉末成分と液体成
分の分離を防ぎ、歯磨剤に適度な粘弾性と形状を与える
ため、種々の粘結剤が配合されている。このような粘結
剤としては、例えばヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン等が
使用されている。なかでも、カルボキシメチルセルロー
スナトリウムは生理的に不活性で水に容易に溶解し、他
の成分との相溶性や安定性がよく、比較的安価であるこ
とから、広く用いられている。
【0003】しかしながら、これらの粘結剤は、歯磨剤
を調製する際、粉末状のものを直接配合するのが困難
で、多価アルコール等の分散剤を必要としていた。ま
た、配合してから時間がたつと粘度が増大し、使用に困
難な固さにまで達することがあった。加えてカルボキシ
メチルセルロースナトリウムを配合した場合、配合時に
金属塩と錯体を形成するため粘結剤が凝集を起こし安定
に分散できないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、金属塩の共存や温度変化、経時による粘度の変化が
少なく、安定な歯磨剤組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実状において本発
明者らは鋭意研究を行った結果、粘結剤として多糖類又
はその誘導体のヒドロキシル基の水素原子を特定の疎水
性置換基及びスルホン酸基を含む置換基で置換した多糖
誘導体を用いれば、金属塩の共存や温度変化、経時によ
る粘度の変化の少ない、安定性に優れた歯磨剤組成物が
得られることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、多糖類又はその誘導
体のヒドロキシル基の水素原子の一部又は全てが、次の
基(A)及び(B) (A)ヒドロキシル基が置換していてもよく、またオキ
シカルボニル基(−COO−又は−OCO−)又はエー
テル結合が挿入されていてもよい炭素数10〜43の直
鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基又はアシル基
(該置換基(A)のヒドロキシル基の水素原子は更に置
換基(A)又は置換基(B)で置換されていてもよい) (B)ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜
5のスルホアルキル基又はその塩(該置換基(B)のヒ
ドロキシル基の水素原子は更に置換基(A)又は置換基
(B)で置換されていてもよい)で置換されており、置
換基(A)による構成単糖残基当たりの平均置換度が
0.0001〜1.0であり、置換基(B)による構成
単糖残基当たりの平均置換度が0.01〜2.0である
多糖誘導体を含有する歯磨剤組成物を提供するものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる多糖誘導体
は、多糖類又はその誘導体としてセルロース類を用いた
場合を例に挙げれば、その繰返し単位は次のような一般
式で例示される。
【0008】
【化1】
【0009】〔式中、Rは同一又は異なって、(1):
水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、
ヒドロキシプロピル基等、(2):疎水性置換基
(A)、(3):ヒドロキシル基が置換してもよいスル
ホアルキル基(B)から選ばれる基を示し、Aは同一又
は異なって、炭素数2〜4のアルキレン基を示し、a、
b及びcは、同一又は異なって0〜10の数を示す。A
O基、R基、a、b及びcは、繰り返し単位内で又は繰
り返し単位間で同一でも異なってもよく、また上記置換
基(A)及び(B)のヒドロキシル基は更に他の置換基
(A)又は(B)で置換されていてもよい。置換基
(A)及び(B)のそれぞれの構成単糖残基当たりの置
換度は、平均して置換基(A)が0.0001〜1.
0、置換基(B)が0.01〜2.0であり、残部は基
(1)である。〕
【0010】本発明で用いれらる多糖誘導体において
は、上記一般式で表される構成単糖残基におけるRとし
て、疎水性置換基(A)とヒドロキシル基が置換してい
てもよいスルホアルキル基(B)とを含むが、同一の構
成単糖残基中に必ず置換基(A)及び(B)が存在しけ
ればならないという意味ではなく、一分子全体として見
た場合に、置換基(A)及び(B)が上記の平均置換度
で導入されていればよい。残りのRは上記のとおり、水
素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒ
ドロキシプロピル基等である。
【0011】疎水性置換基(A)における炭素数10〜
43のアルキル基及びアルケニル基としては、直鎖アル
キル基として、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、
トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキ
サデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデ
シル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、ト
リコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサ
コシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシ
ル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドト
リアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリア
コンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコ
ンチル基、ヘプタトリアコンチル基、オクタトリアコン
チル基、ノナトリアコンチル基、テトラコンチル基等
が、分岐アルキル基として、メチルウンデシル基、メチ
ルヘプタデシル基、エチルヘキサデシル基、メチルオク
タデシル基、プロピルペンタデシル基、2−ヘキシルデ
シル基、2−オクチルドデシル、2−ヘプチルウンデシ
ル基、2−デシルテトラデシル基、2−ドデシルヘキサ
デシル基、2−テトラデシルオクタデシル基、2−テト
ラデシルベヘニル基等が、アルケニル基として、デセニ
ル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル
基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセ
ニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデ
セニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニ
ル基、トリコセニル基、テトラコセニル基、ペンタコセ
ニル基、ヘキサコセニル基、ヘプタコセニル基、オクタ
コセニル基、ノナコセニル基、トリアコンテニル基、オ
レイル基、リノレイル基、リノレニル基等が挙げられ
る。これらのうち、炭素数12〜36、特に16〜24
の直鎖又は分岐のアルキル基及びアルケニル基が好まし
く、また、安定性の点から、アルキル基、特に直鎖アル
キル基が好ましい。疎水性置換基(A)としては、これ
らアルキル基及びアルケニル基のほか、これらにヒドロ
キシル基が置換した2−ヒドロキシアルキル基、1−ヒ
ドロキシメチルアルキル基、2−ヒドロキシアルケニル
基、1−ヒドロキシメチルアルケニル基等、エーテル結
合が挿入されている2−ヒドロキシ−3−アルコキシプ
ロピル基、2−アルコキシ−3−ヒドロキシプロピル
基、2−ヒドロキシ−3−アルケニルオキシプロピル
基、2−アルケニルオキシ−3−ヒドロキシプロピル基
等、1位にオキソ基が置換した1−オキソアルキル基及
び1−オキソアルケニル基(すなわちアシル基)、並び
にオキシカルボニル基が挿入されている基を挙げること
ができるが、ヒドロキシル基が置換していてもよいアル
キル基、アルケニル基、アルコキシプロピル基、アルケ
ニルオキシプロピル基、及びアシル基が好ましく、特
に、安定面や製造面から、2−ヒドロキシアルキル基、
アルコキシヒドロキシプロピル基が好ましい。
【0012】これら疎水性置換基(A)は、多糖分子に
直接結合しているヒドロキシル基の水素原子のみなら
ず、多糖分子に結合しているヒドロキシエチル基やヒド
ロキシプロピル基のヒドロキシル基の水素原子、又は他
の置換基(A)又は(B)の有するヒドロキシル基の水
素原子と置換してもよい。これら疎水性置換基(A)に
よる置換度は、構成単糖残基当たり0.0001〜1.
0の範囲内で適宜調整することができるが、0.001
以下では増粘性が乏しく、0.1以上では水への膨潤が
難しくなるため、構成単糖残基当たり0.001〜0.
1が好ましい。
【0013】ヒドロキシル基が置換してもよいスルホア
ルキル基(B)としては、2−スルホエチル基、3−ス
ルホプロピル基、3−スルホ−2−ヒドロキシプロピル
基、2−スルホ−1−(ヒドロキシメチル)エチル基等
が挙げられ、安定面や製造面より3−スルホ−2−ヒド
ロキシプロピル基が好ましい。これら置換基(B)は、
その全てあるいは一部がNa、K等のアルカリ金属、C
a、Mg等のアルカリ土類金属類、アミン類等の有機カ
チオン基、アンモニウムイオンなどとの塩となっていて
もよい。これら置換基(B)も、多糖分子に直接結合し
ているヒドロキシル基の水素原子のみならず、多糖分子
に結合しているヒドロキシエチル基やヒドロキシプロピ
ル基のヒドロキシル基の水素原子又は他の置換基(A)
又は(B)の有するヒドロキシル基の水素原子と置換し
てもよい。これら置換基(B)による置換度は、構成単
糖残基当たり0.01〜2.0の範囲内で、疎水性置換
基(A)の導入量などによって適宜調整できるが、構成
単糖残基当たり0.01〜1.0、特に0.02〜0.
5の範囲が好ましい。
【0014】本発明に用いられる多糖誘導体の原料とな
る多糖類又はその誘導体としては、セルロース、グアー
ガム、スターチ等の多糖類;これらにメチル基、エチル
基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等が置
換した誘導体が挙げられる。これらの置換基は、構成単
糖残基中に単独で又は複数の組合せで置換することがで
き、多糖誘導体の例としては、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルグアーガム、ヒドロキシエチル
スターチ、メチルセルロース、メチルグアーガム、メチ
ルスターチ、エチルセルロース、エチルグアーガム、エ
チルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルグアーガム、ヒドロキシプロピルスター
チ、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルメチルグアーガム、ヒドロキシエチルメチルスター
チ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルグアーガム、ヒドロキシプロピルメチル
スターチ等が挙げられる。これら多糖類又はその誘導体
のうち、セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メ
チルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロースが好ましく、特にヒドロキシエチルセルロ
ースが好ましい。また、上記多糖誘導体の置換基は、ヒ
ドロキシエチル基やヒドロキシプロピル基のヒドロキシ
ル基に更に置換して、例えばポリオキシエチレン鎖等を
形成することで、構成単糖残基当たり3.0を超える置
換度も可能であり、その構成単糖残基当たりの置換度は
0.1〜〜10.0、特に0.5〜5.0が好ましい。
また、これら多糖類又はその誘導体の重量平均分子量
は、1万〜1000万、更に10万〜500万、特に5
0万〜200万の範囲が好ましい。
【0015】本発明の歯磨剤組成物において、多糖誘導
体は1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、
全組成中に0.05〜5.0重量%配合するのが好まし
く、特に0.1〜2.0重量%、更に0.2〜1.0重
量%配合すると経日変化が少ないので好ましい。また、
このときの歯磨剤の粘度としては、2,000〜6,0
00mPa・sであることが望ましい。
【0016】本発明で用いられる多糖誘導体の疎水化反
応は、多糖類又はその誘導体のヒドロキシル基の水素原
子を部分的に疎水化(疎水性置換基(A)の導入)及び
スルホン化(スルホン酸基を有する置換基(B)の導
入)することにより得られ、疎水化反応とスルホン化反
応はいずれを先に行ってもよく、また同時に行ってもよ
い。
【0017】多糖類又はその誘導体の疎水化反応は、多
糖類又はその誘導体を適当な溶媒に溶解又は分散させ、
必要に応じてアルカリの存在下、炭素数10〜40の直
鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を有するグリ
シジルエーテル、エポキシド、ハライド及びハロヒドリ
ン、並びに炭素数10〜40の直鎖又は分岐の飽和又は
不飽和のアシル基を有するエステル、酸ハライド及びカ
ルボン酸無水物から選ばれる疎水化剤と反応させること
により行われる。
【0018】多糖類又はその誘導体のスルホン化反応
は、多糖類又はその誘導体を適当な溶媒に溶解又は分散
させて、必要に応じてアルカリの存在下、スルホン化剤
と反応させることにより行われる。スルホン化剤として
は、ビニルスルホン酸、3−ハロ−2−ヒドロキシプロ
パンスルホン酸、3−ハロプロパンスルホン酸及びこれ
らの塩がコスト及び反応性の面から好ましく、これらス
ルホン化剤は単独で又は2種以上を組合わせて使用する
ことができる。
【0019】前述したように、以上のようにして得られ
る本発明の多糖誘導体における置換基(A)及び(B)
は、原料として用いた多糖類又はその誘導体のヒドロキ
シル基のみならず、他の置換基(A)や置換基(B)が
有するヒドロキシル基に置換する場合もあり、更にかか
る置換は重畳的に起こる場合もある。すなわち、多糖類
又はその誘導体のヒドロキシル基の水素原子のみが置換
基(A)及び(B)で置換された化合物のほか、疎水化
後にスルホン化した場合には、置換基(A)に更に置換
基(A)又は(B)が置換し、また置換基(B)に更に
置換基(B)が置換したものが含まれることがあり、ス
ルホン化後に疎水化した場合には、置換基(A)に更に
置換基(A)が置換し、また置換基(B)に更に置換基
(B)又は(A)が置換したものが含まれることがあ
り、疎水化とスルホン化を同時に行った場合には、置換
基(A)に更に置換基(A)又は(B)が置換し、置換
基(B)に更に置換基(A)又は(B)が置換したもの
が含まれることがあり、更にかかる他の置換基への置換
が重畳的に起こったものが含まれることもある。従っ
て、本発明はこのような多糖誘導体のいずれをも含むも
のである。
【0020】本発明の歯磨剤組成物には、通常の歯磨剤
に用いられる成分、例えば、研磨剤、湿潤剤、発泡剤、
他の粘結剤、甘味剤、防腐剤、薬効成分、香料、収れん
剤等を、本発明の効果を損なわない範囲において適宜配
合することができる。
【0021】研磨剤としては水酸化アルミニウム、炭酸
カルシウム、第二リン酸カルシウム、無水ケイ酸、炭酸
マグネシウム等を、湿潤剤としてはグリセリン、ソルビ
トール、プロピレングリコール等の多価アルコール等
を、発泡剤としてはラウリル硫酸ナトリウム、脂肪酸モ
ノグリセライドアルカリ金属塩等を用いることができ
る。また、甘味剤としてはサッカリンナトリウム、アス
パラテーム等を防腐剤としては安息香酸ナトリウム等
を、薬効成分としては塩化リゾチーム、デキストラナー
ゼ、ヒノキチオール、ビタミン類、フッ化物等が、香料
としてはメントール、アネトール、カルボン等が、収れ
ん剤としては重曹、乳酸アルミニウム、ミョウバン、塩
化亜鉛、クエン酸亜鉛、タンニン酸、食塩等が挙げられ
る。
【0022】これらの成分の配合量は特に制限されない
が、研磨剤の場合通常0〜80重量%、好ましくは10
〜50重量%であり;湿潤剤の場合通常0〜90重量
%、好ましくは10〜70重量%であり;発泡剤の場合
通常0〜10重量%、好ましくは0.5〜2.0重量%
であり;収れん剤の場合通常0〜50重量%、好ましく
は5〜35重量%である。
【0023】本発明の歯磨剤組成物の形態としては、練
歯磨、潤性歯磨、液状歯磨等が挙げられ、このうち練歯
磨が好ましい。また、本発明歯磨剤組成物は、常法に従
い上記成分を混合することにより製造できる。
【0024】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】なお、以下の実施例において、本発明の新
規多糖誘導体の疎水性置換基(A)の置換度は、置換基
(A)が1位にオキソ基を有しない場合(エーテルを形
成している場合)には、Zeisel法(D. G. Anderson, An
al. Chem., 43, 894(1971))により定量し、置換基
(A)が1位にオキソ基を有する場合(エステルを形成
している場合)には、試料を酸で加水分解し中和した後
ジアゾメタンでエステル化を行ってガスクロマトグラフ
ィーで定量した。またスルホアルキル基(B)の置換度
は、コロイド滴定法により求めた。すなわち濃度既知の
増粘剤溶液を調製し、これに撹拌下、重量既知のN/2
00メチルグリコールキトサン溶液(和光純薬,コロイ
ド滴定用)を加え、更にトルイジンブルー指示薬溶液
(和光純薬,コロイド滴定用)を数滴加えた。これをN
/400ポリビニル硫酸カリウム溶液(和光純薬,コロ
イド滴定用)により逆滴定し、滴定量から置換度を算出
した。また、以下の実施例において「置換度」とは、構
成単糖残基当たりの置換基の平均数を示す。
【0026】製造例1 (1)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlの
ガラス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約15
0万、ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシ
エチルセルロース(HEC−QP100M,ユニオンカ
ーバイド社製)80g、80%イソプロピルアルコール
640g及び48%水酸化ナトリウム水溶液5.5gを
加えてスラリー液を調製し、窒素雰囲気下室温で30分
間攪拌した。これにステアリルグリシジルエーテル6.
2gを加え、80℃で8時間反応させて疎水化を行っ
た。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和し、反応生
成物をろ別した。反応生成物を50℃のイソプロピルア
ルコール500gで2回、次いでアセトン500gで2
回洗浄し、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化された
ヒドロキシエチルセルロース誘導体69.4gを得た。
【0027】(2)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得
られた疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体20.
0g、70%イソプロピルアルコール200g及び48
%水酸化ナトリウム水溶液1.33gを仕込んでスラリ
ー液を調製し、窒素気流下室温で30分間攪拌した。反
応液に3−クロロ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸
ナトリウム15.8g及び48%水酸化ナトリウム水溶
液6.67gを加え、50℃で3時間スルホン化を行っ
た。反応終了後、反応液を塩酸で中和し生成物をろ別し
た。生成物を70%イソプロピルアルコール340gで
1回、次いでイソプロピルアルコール120gで2回洗
浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、3−ステアリルオ
キシ−2−ヒドロキシプロピル基と3−スルホ−2−ヒ
ドロキシプロピル基で置換されたヒドロキシエチルセル
ロース誘導体18.1gを得た。
【0028】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体の3−ステアリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基
の置換度は0.008、3−スルホ−2−ヒドロキシプ
ロピル基の置換度は0.3であった。
【0029】試験例1 表1に示す処方の歯磨剤を常法により製造し、保存開始
日を第0日として5℃及び25℃で保存した後の歯磨剤
の粘度を、B型粘度計(No.7,2.5rpm)を用い
て測定した。結果を表2及び表3に示す。なお、比較品
1〜3は粘結剤を配合する際、用いる湿潤剤の2/5を
分散剤として用いて配合し、本発明品1、2は粘結剤を
粉体のまま直接配合した。(なお、比較品1〜3と同じ
処方で粘結剤を粉体のまま直接配合した場合は、粘結剤
が継粉になり安定分散できなかった。)また、比較品3
は粘度が1000mPa・s以下で練歯磨として使用に耐
え得る形態に達しなかった。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】表2及び表3から明らかなように、本発明
の歯磨剤は、粘度の経時変化が少なく、優れた安定性を
有している。
【0034】実施例1 下記の処方で練歯磨剤を常法に従い調製した。この練歯
磨剤は経時的に安定で、使用感の優れたものであった。
【0035】
【表4】 特級精製食塩(平均粒径250μm) 15.0(重量%) 重曹(平均粒径100μm) 20.0 ソルビトール 14.0 グリセリン 8.0 多糖誘導体(製造例1) 1.5 ラウリル硫酸ナトリウム 2.0 サッカリンナトリウム 0.1 水酸化アルミニウム 20.0 香料 0.8 水 バランス
【0036】実施例2 下記の処方で練歯磨剤を常法に従い調製した。この練歯
磨剤は経時的に安定で、使用感の優れたものであった。
【0037】
【表5】 特級精製食塩(平均粒径250μm) 20.0(重量%) ソルビトール 14.0 グリセリン 8.0 多糖誘導体(製造例1) 1.5 ラウリル硫酸ナトリウム 2.0 サッカリンナトリウム 0.1 水酸化アルミニウム 35.0 香料 0.8 水 バランス
【0038】
【発明の効果】本発明の歯磨剤組成物は、金属の共存や
温度変化、経時による粘度の変化が少なく、安定であ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多糖類又はその誘導体のヒドロキシル基
    の水素原子の一部又は全てが、次の基(A)及び(B) (A)ヒドロキシル基が置換していてもよく、またオキ
    シカルボニル基(−COO−又は−OCO−)又はエー
    テル結合が挿入されていてもよい炭素数10〜43の直
    鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基又はアシル基
    (該置換基(A)のヒドロキシル基の水素原子は更に置
    換基(A)又は置換基(B)で置換されていてもよい) (B)ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜
    5のスルホアルキル基又はその塩(該置換基(B)のヒ
    ドロキシル基の水素原子は更に置換基(A)又は置換基
    (B)で置換されていてもよい)で置換されており、置
    換基(A)による構成単糖残基当たりの平均置換度が
    0.0001〜1.0であり、置換基(B)による構成
    単糖残基当たりの平均置換度が0.01〜2.0である
    多糖誘導体を含有する歯磨剤組成物。
  2. 【請求項2】 多糖誘導体の置換基(A)が、ヒドロキ
    シル基が置換していてもよく、エーテル結合が挿入され
    ていてもよい炭素数12〜36の直鎖又は分岐のアルキ
    ル基、アルケニル基及びアシル基から選ばれる1種又は
    2種以上である請求項1記載の歯磨剤組成物。
  3. 【請求項3】 多糖誘導体の置換基(B)が、2−スル
    ホエチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホ−2−
    ヒドロキシプロピル基及び2−スルホ−1−(ヒドロキ
    シメチル)エチル基から選ばれる1種又は2種以上であ
    る請求項1又は2記載の歯磨剤組成物。
  4. 【請求項4】 多糖誘導体が、セルロース、グアーガ
    ム、スターチ、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
    シエチルグアーガム、ヒドロキシエチルスターチ、メチ
    ルセルロース、メチルグアーガム、メチルスターチ、エ
    チルセルロース、エチルグアーガム、エチルスターチ、
    ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルグ
    アーガム、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシエ
    チルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルグアー
    ガム、ヒドロキシエチルメチルスターチ、ヒドロキシプ
    ロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルグ
    アーガム及びヒドロキシプロピルメチルスターチからな
    る群より選ばれる多糖類又はその誘導体を原料とするも
    のである請求項1〜3のいずれかに記載の歯磨剤組成
    物。
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