JP3762351B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高起泡性であり、常温での粘度に対し低温での増粘が少ないため、低温時においても取り扱い易さが維持される洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
リン酸エステル系界面活性剤は、皮膚等に対する刺激性が低く、マイルドなアニオン界面活性剤として知られており、皮膚洗浄剤の基剤等として利用されている。しかして、皮膚洗浄剤は、液体、ゲル、ペースト等の形態が採られ、吐出孔つきボトル、ポンプ容器、チューブ等に充填されているが、例えば5℃以下の低温では、25℃前後の常温時に比べて粘度が上昇し、吐出不良を起こす場合がある。
このため、リン酸エステル化合物とイソプレングリコールを組み合わせた液体洗浄剤組成物が提案されている(特許文献1)。しかしながら、この洗浄剤組成物は、泡立ちの点で十分満足できるものではなかった。
【0003】
また、リン酸エステル系界面活性剤は、モノエステル塩とジエステル塩の混合物、あるいはモノ、ジエステル塩及びトリエステルの混合物として使用されるため、水に対する溶解性と起泡力が十分でない場合がある。水溶性を改善するために、エチレンオキシド基を導入したリン酸エステルを用いることも検討されている(特許文献2)が、この場合にも、起泡力や粘度安定性は十分でなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−82590号公報
【特許文献2】
特開2001−181677号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高起泡性であり、常温での粘度に対し低温における増粘の程度が少ないため、低温時でも取り扱い易さが維持される洗浄剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記特許文献2記載のリン酸モノエステル、リン酸ジエステル及び特定のグリコールを、それぞれ特定の割合で組合わせることにより、高起泡性であり、常温での粘度に対し低温における増粘の程度が少ないため、低温時でも取り扱い易さが維持される洗浄剤組成物が得られることを見出した。
【0007】
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)一般式(1)
【0008】
【化3】
【0009】
(式中、R1は炭素数9〜15で分岐率10%以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、X1及びX2はそれぞれ水素原子又はアルカリ金属を示し、nはエチレンオキサイドの平均付加モル数で、0〜5の数を示す)
で表されるリン酸モノエステル又はその塩、
(B)一般式(2)
【0010】
【化4】
【0011】
(式中、R1及びnは前記と同じ意味を示し、X3は水素原子又はアルカリ金属を示す)
で表されるリン酸ジエステル又はその塩、
(C)ジプロピレングリコール
を含有し、成分(A)及び(B)の重量比が(A)/(B)=65/35〜90/10、成分(C)と成分(A)及び(B)の重量比が(C)/((A)+(B))=95/5〜5/95であり、成分(A)、(B)及び(C)の合計含有量が3〜60重量%であることを特徴とする洗浄剤組成物を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる成分(A)のリン酸モノエステル(塩)は、前記一般式(1)で表され、成分(B)のリン酸ジエステル(塩)は一般式(2)で表されるものである。式中、R1で示されるアルキル基又はアルケニル基は、炭素数9〜15のものであり、炭素数10〜14、特に炭素数11〜13のものが、起泡性及び水溶性の点から好ましい。また、R1の分岐率は10%以上、好ましくは10〜50%である。ここで、分岐率とは、R1で示される全アルキル基又はアルケニル基のうち、分岐アルキル基又はアルケニル基の割合(重量%)を示す。
【0013】
また、X1及びX2で示されるアルカリ金属としては、例えばリチウム、ナトリム、カリウム等が挙げられ、特にナトリウム、カリウムが好ましい。
nは、エチレンオキサイドの平均付加モル数で、0〜5、好ましくは0〜3の数を示す。
【0014】
成分(A)及び(B)の重量割合は、(A)/(B)=65/35〜90/10、好ましくは65/35〜85/15である。この範囲内であれば、水溶性及び起泡性ともに良好である。
【0015】
本発明で用いる成分(A)及び(B)のリン酸エステル混合物は、例えば、対応する脂肪族アルコール又はそのエチレンオキサイド付加物と無水リン酸又はオキシ塩化リン等のリン酸化剤とを、成分(A)及び(B)が上記のような重量比となるような条件で反応させ、更に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリで中和することにより得ることができる。
ここで用いられる脂肪族アルコール又はそのエチレンオキサイド付加物としては、前記のような平均炭素数、分岐率及びエチレンオキサイド平均付加モル数となるように脂肪族アルコール又はそのエチレンオキサイド付加物を混合した混合物、あるいは前記の規定に見合う市販品を用いることができる。
【0016】
本発明で用いる成分(C)は、ジプロピレングリコールである。
全組成中に0.1〜30重量%、特に0.5〜15重量%、更には1〜10重量%含有するのが好ましい。
【0017】
また、成分(C)と成分(A)及び(B)の重量比は、(C)/((A)+(B))=95/5〜5/95、好ましくは80/20〜20/80である。この範囲内であれば、起泡性の維持と、低温時における取り扱い性の維持とが両立可能である。
【0018】
更に、成分(A)、(B)及び(C)の合計含有量は、3〜60重量%、好ましくは5〜40重量%である。3重量%未満では、起泡性が不十分であり、60重量%を超えると、低温下での粘度安定性が損なわれる。
【0019】
本発明の洗浄剤組成物には、前記以外の界面活性剤、例えばアルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩等のアニオン界面活性剤;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルグルコシド、脂肪酸のモノ及びジアルカノールアミド、プルロニック系界面活性剤等の非イオン界面活性剤;第4級アンモニウム塩等のカチオン界面活性剤;カルボベタイン、スルホベタイン等の両性界面活性剤などを含有させることもできる。
【0020】
更に、本発明の洗浄剤組成物には、通常の洗浄剤に用いられる成分、例えばプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール等の保湿剤;カルボキシビニルポリマー、メチルセルロース、ポリオキシエチレングリコールジステアレート、エタノール等の粘度調整剤;トリクロサン、トリクロロカルバン等の殺菌剤;グリチルリチン酸カリウム、酢酸トコフェロール等の抗炎症剤;メチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤;香料、色素、酸化防止剤などを含有させることができる。
【0021】
本発明の洗浄剤組成物は、通常の方法により、各成分を混合することにより製造することができ、洗顔料、シャワーゲル、ボディーシャンプー等の皮膚洗浄剤組成物として適用できる。
【0022】
本発明の洗浄剤組成物は、シャワーゲル、ボディーシャンプーとする場合には、25℃における粘度が200〜4000mPa・s、特に500〜2000mPa・sであるのが好ましい。また、洗顔料等のペーストの形態とする場合には、25℃における粘度が25000〜100000mPa・s、特に30000〜80000mPa・sであるのが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、5℃以下の低温においても凍結せず、常温における粘度に比べて増粘の程度が少ない。
【0023】
【実施例】
実施例1
表1に示すリン酸エステル混合物を用い、表2に示す組成の洗浄剤組成物を常法により製造した。得られた洗浄剤組成物の0℃及び25℃における粘度、並びに40℃における起泡性を評価した。起泡性を40℃で評価するのは、温湯を用いて顔や身体を洗う使用場面を想定したものである。結果を表2に併せて示す。
【0024】
(評価方法)
(1)粘度:
各洗浄剤組成物を、0℃、25℃の各温度で24時間保存した後、各温度における粘度を、BM型粘度計(TOKIMEC INC.)を用い、12rpmで測定した。
【0025】
(2)起泡性:
各洗浄剤組成物の10倍希釈水溶液100mLに、人工汚れとしてラノリン2gを加え、内径6.5cmの目盛り付きガラス円筒管内において、40℃にて、平型プロペラで、回転数1000rpm、10秒毎反転の条件で1分間攪拌した。攪拌終了後、5分後の起泡量を測定し、下記の基準で判定した。
○:泡量155mL以上。
△:泡量145mL以上155mL未満。
×:泡量145mL未満。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
実施例2(洗顔料)
以下に示す組成のペースト状洗顔料を常法により製造した。
得られた洗顔料は、25℃における粘度が45000mPa・s、0℃における粘度が48000mPa・sで、低温における増粘の程度が少なく、しかも高起泡性のものであった。
【0029】
(成分)
リン酸エステル混合物(ab-3) 20(重量%)
ラウリルリン酸 5
ラウリルヒドロキシスルホベタイン 3
ラウリン酸 2
ジプロピレングリコール 3
エチレングリコールジステアレート 1.5
ジブチルヒドロキシトルエン 0.02
エデト酸四ナトリウム4水和物 0.02
塩化ナトリウム 3
香料 0.5
48%水酸化ナトリウム pH5.5となる量
水 バランス
【0030】
【発明の効果】
本発明の洗浄剤組成物は、高起泡性であり、常温での粘度に対し低温での増粘が少ないため、低温時においても取り扱い易さが維持される。
Claims (1)
- 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)一般式(1)
で表されるリン酸モノエステル又はその塩、
(B)一般式(2)
で表されるリン酸ジエステル又はその塩、
(C)ジプロピレングリコール
を含有し、成分(A)及び(B)の重量比が(A)/(B)=65/35〜90/10、成分(C)と成分(A)及び(B)の重量比が(C)/((A)+(B))=95/5〜5/95であり、成分(A)、(B)及び(C)の合計含有量が3〜60重量%であることを特徴とする洗浄剤組成物。
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