JPH11121224A - 超電導コイル - Google Patents
超電導コイルInfo
- Publication number
- JPH11121224A JPH11121224A JP27704297A JP27704297A JPH11121224A JP H11121224 A JPH11121224 A JP H11121224A JP 27704297 A JP27704297 A JP 27704297A JP 27704297 A JP27704297 A JP 27704297A JP H11121224 A JPH11121224 A JP H11121224A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- winding frame
- winding
- mica plate
- laminated mica
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Superconductive Dynamoelectric Machines (AREA)
- Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 Nb3Snなどの化合物系電導線材を使用して
ワインド・アンド・リアクト法(コイル巻線後、加熱反
応させエポキシ樹脂含浸で固定めて超電導コイルにす
る)によって作成する超電導コイルにおいて、巻き枠と
コイルの間の絶縁材として、従来のセラミックス等に代
えて、コイル通電時のトレ−ニング回数を減らすことの
できる超電導コイルを提供する。 【解決手段】 ワインド・アンド・リアクト法によって
製造する超電導コイルにおいて、巻き枠1とコイル2と
の間の絶縁部材として積層マイカ板3を使用した。
ワインド・アンド・リアクト法(コイル巻線後、加熱反
応させエポキシ樹脂含浸で固定めて超電導コイルにす
る)によって作成する超電導コイルにおいて、巻き枠と
コイルの間の絶縁材として、従来のセラミックス等に代
えて、コイル通電時のトレ−ニング回数を減らすことの
できる超電導コイルを提供する。 【解決手段】 ワインド・アンド・リアクト法によって
製造する超電導コイルにおいて、巻き枠1とコイル2と
の間の絶縁部材として積層マイカ板3を使用した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超電導コイルの構造
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Nb3Snなどの化合物系電導線材を使用
し、線材を巻き枠にコイル状に巻いたのち、熱処理して
製造するワインド・アンド・リアクト法では、エポキシ
樹脂含浸等で固め超電導コイルにする。線材と巻き枠の
絶縁をとるために、絶縁材が巻き枠とコイルの間に挿入
されている。巻線後高温での熱処理が施されるため、絶
縁材には高温に耐えるセラミックス(図2参照)等が通
常使用されている。
し、線材を巻き枠にコイル状に巻いたのち、熱処理して
製造するワインド・アンド・リアクト法では、エポキシ
樹脂含浸等で固め超電導コイルにする。線材と巻き枠の
絶縁をとるために、絶縁材が巻き枠とコイルの間に挿入
されている。巻線後高温での熱処理が施されるため、絶
縁材には高温に耐えるセラミックス(図2参照)等が通
常使用されている。
【0003】このようにコイルは熱処理後、通電時の電
磁力に耐えるようにエポキシ樹脂等を含浸して固めてし
まうが、樹脂は線材間の空隙部にしみこみ、コイル内の
線材同士、巻き枠と絶縁材、絶縁材とコイルを強固に固
める。
磁力に耐えるようにエポキシ樹脂等を含浸して固めてし
まうが、樹脂は線材間の空隙部にしみこみ、コイル内の
線材同士、巻き枠と絶縁材、絶縁材とコイルを強固に固
める。
【0004】しかし超電導コイルにはトレ−ニングと呼
ばれる現象がよく観測される。これは低い電流でクエン
チ(超電導状態が破れて常電導状態に転移する現象)を
起こし、このクエンチを何回か繰り返しているうちに、
徐々に通電できる電流が向上していくものである。この
トレ−ニングの原因はいろいろあるが、コイルが巻き枠
から剥離するというのも原因の一つと考えられている。
ばれる現象がよく観測される。これは低い電流でクエン
チ(超電導状態が破れて常電導状態に転移する現象)を
起こし、このクエンチを何回か繰り返しているうちに、
徐々に通電できる電流が向上していくものである。この
トレ−ニングの原因はいろいろあるが、コイルが巻き枠
から剥離するというのも原因の一つと考えられている。
【0005】超電導コイルを冷却通電すると、コイルに
は径方向に膨らもうとする電磁力(フ−プ力)がかか
り、巻き枠と絶縁材、絶縁材とコイル間に剥離が生じ
て、剥離部で発熱しクエンチを起こす。強度の弱い部分
から徐々に剥離していくため、定格の性能を達成するま
で数十回のトレ−ニングが生じる場合もある。この対策
として、含浸して固めた後に、巻き枠を取り除く例もあ
るが、これは非常に難しい作業となる。またコイルを装
置内に設置するには、巻き枠が取り除かれていると複雑
な構造となってしまうという問題がある。
は径方向に膨らもうとする電磁力(フ−プ力)がかか
り、巻き枠と絶縁材、絶縁材とコイル間に剥離が生じ
て、剥離部で発熱しクエンチを起こす。強度の弱い部分
から徐々に剥離していくため、定格の性能を達成するま
で数十回のトレ−ニングが生じる場合もある。この対策
として、含浸して固めた後に、巻き枠を取り除く例もあ
るが、これは非常に難しい作業となる。またコイルを装
置内に設置するには、巻き枠が取り除かれていると複雑
な構造となってしまうという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】Nb3Snなどの化合
物系超電導線材を使用してワインド・アンド・リアクト
法(コイル巻線後、加熱反応させエポキシ樹脂含浸で固
めて超電導コイルにする)によって作成する超電導コイ
ルにおいて、巻き枠とコイルの間の絶縁材として、従来
のセラミックス等に代えて、コイル通電時のトレ−ニン
グ回数を減らすことのできる超電導コイルを提供するこ
とを目的とする。
物系超電導線材を使用してワインド・アンド・リアクト
法(コイル巻線後、加熱反応させエポキシ樹脂含浸で固
めて超電導コイルにする)によって作成する超電導コイ
ルにおいて、巻き枠とコイルの間の絶縁材として、従来
のセラミックス等に代えて、コイル通電時のトレ−ニン
グ回数を減らすことのできる超電導コイルを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】ワインド・アンド・リア
クト法によって製造する超電導コイルにおいて、巻き枠
1とコイル2との間の絶縁部材として積層マイカ板3を
使用した。
クト法によって製造する超電導コイルにおいて、巻き枠
1とコイル2との間の絶縁部材として積層マイカ板3を
使用した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明はワインド・アンド・リア
クト法による超電導コイル製造において、従来巻き枠1
と超電導コイル2を構成する線材間の絶縁材として挿入
していたセラミックス等3A(図2)を、積層マイカ板
3にしたものである。
クト法による超電導コイル製造において、従来巻き枠1
と超電導コイル2を構成する線材間の絶縁材として挿入
していたセラミックス等3A(図2)を、積層マイカ板
3にしたものである。
【0009】積層マイカ板3とは、硬質マイカKAl
2(Si3Al)O10(OH)2や軟質マイカKMg3(Si3Al)O
10(OH)2等で表わされる絶縁材料を、耐熱性に優れた
シリコ−ン接着材で一体化し、1〜2mm厚に成形したも
のであり、電気絶縁性、耐熱性に富み、へき開する性質
を有している。
2(Si3Al)O10(OH)2や軟質マイカKMg3(Si3Al)O
10(OH)2等で表わされる絶縁材料を、耐熱性に優れた
シリコ−ン接着材で一体化し、1〜2mm厚に成形したも
のであり、電気絶縁性、耐熱性に富み、へき開する性質
を有している。
【0010】本発明で使用した積層マイカ板は高温に耐
えることができる。このため絶縁材として使用し、巻線
後に高温熱処理を実施しても、巻き枠とコイル間の絶縁
は維持される。また積層マイカ板は積層方向にもろく、
簡単に剥離してしまう。このため冷却時の熱収縮で剥離
を起こし、コイル通電時には巻き枠とコイルが力学的に
切り放された状態になる。このため通電時のトレ−ニン
グの回数が少なくなり、所期の目的を達成することがで
きる。
えることができる。このため絶縁材として使用し、巻線
後に高温熱処理を実施しても、巻き枠とコイル間の絶縁
は維持される。また積層マイカ板は積層方向にもろく、
簡単に剥離してしまう。このため冷却時の熱収縮で剥離
を起こし、コイル通電時には巻き枠とコイルが力学的に
切り放された状態になる。このため通電時のトレ−ニン
グの回数が少なくなり、所期の目的を達成することがで
きる。
【0011】
【発明の効果】巻き枠とコイル間に積層マイカ板を使用
した。積層マイカ板は第1に高温に耐えるので、コイル
製造時の熱処理に耐えることができる。また、積層マイ
カ板は積層方向にもろいので、容易に剥離し、冷却時の
熱収縮で巻き枠と切り放された状態になるので、通電時
のトレ−ニングの回数を減らすことが可能となった。
した。積層マイカ板は第1に高温に耐えるので、コイル
製造時の熱処理に耐えることができる。また、積層マイ
カ板は積層方向にもろいので、容易に剥離し、冷却時の
熱収縮で巻き枠と切り放された状態になるので、通電時
のトレ−ニングの回数を減らすことが可能となった。
【図1】本発明にかかわる超電導コイルの断面図。
【図2】従来型超電導コイルの断面図。
1 巻き枠 2 コイル 3 積層マイカ板 3A セラミックス
Claims (1)
- 【請求項1】 ワインド・アンド・リアクト法によって
製造する超電導コイルにおいて、巻き枠(1)とコイル
(2)との間の絶縁部材として積層マイカ板(3)を使用し
たことを特徴とする超電導コイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27704297A JPH11121224A (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | 超電導コイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27704297A JPH11121224A (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | 超電導コイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11121224A true JPH11121224A (ja) | 1999-04-30 |
Family
ID=17577983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27704297A Pending JPH11121224A (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | 超電導コイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11121224A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006046775A1 (de) * | 2006-09-29 | 2008-04-03 | Siemens Ag | Spule für ein Magnetresonanzgerät |
CN114005671A (zh) * | 2021-11-24 | 2022-02-01 | 西北有色金属研究院 | 一种采用无绝缘MgB2线材绕制超导磁体的方法 |
US11424060B2 (en) | 2019-03-15 | 2022-08-23 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Superconducting coil and superconducting device |
-
1997
- 1997-10-09 JP JP27704297A patent/JPH11121224A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006046775A1 (de) * | 2006-09-29 | 2008-04-03 | Siemens Ag | Spule für ein Magnetresonanzgerät |
US7898378B2 (en) | 2006-09-29 | 2011-03-01 | Siemens Aktiengesellschaft | Magnetic resonance device |
DE102006046775B4 (de) * | 2006-09-29 | 2012-12-13 | Siemens Ag | Spule für ein Magnetresonanzgerät |
US11424060B2 (en) | 2019-03-15 | 2022-08-23 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Superconducting coil and superconducting device |
CN114005671A (zh) * | 2021-11-24 | 2022-02-01 | 西北有色金属研究院 | 一种采用无绝缘MgB2线材绕制超导磁体的方法 |
CN114005671B (zh) * | 2021-11-24 | 2022-12-27 | 西北有色金属研究院 | 一种采用无绝缘MgB2线材绕制超导磁体的方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051124 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051206 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060404 |