JPH11120880A - 感熱スイッチ - Google Patents

感熱スイッチ

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JPH11120880A
JPH11120880A JP9293466A JP29346697A JPH11120880A JP H11120880 A JPH11120880 A JP H11120880A JP 9293466 A JP9293466 A JP 9293466A JP 29346697 A JP29346697 A JP 29346697A JP H11120880 A JPH11120880 A JP H11120880A
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重己 佐藤
Hideki Koseki
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UBUKATA SEISAKUSHO KK
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    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
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    • H01H37/02Details
    • H01H37/32Thermally-sensitive members
    • H01H37/52Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element
    • H01H37/54Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element wherein the bimetallic element is inherently snap acting
    • H01H37/5427Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element wherein the bimetallic element is inherently snap acting encapsulated in sealed miniaturised housing
    • H01H37/5436Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element wherein the bimetallic element is inherently snap acting encapsulated in sealed miniaturised housing mounted on controlled apparatus
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/64Protective enclosures, baffle plates, or screens for contacts
    • H01H1/66Contacts sealed in an evacuated or gas-filled envelope, e.g. magnetic dry-reed contacts

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Abstract

(57)【要約】 【目的】小型で熱応答性の良い感熱スイッチを得る。 【構成】感熱スイッチ1は、導電端子を気密に絶縁固定
された金属製の蓋板2とこの蓋板の外周近傍に開口端を
溶接する有底円筒形の金属容器3により密閉容器を構成
している。この密閉容器の内部には所定の第一及び第二
の温度で急跳反転による動作及び復帰をするように浅い
皿状に成形された円板状の熱応動板9が収納され、熱応
動板9の動作によって固定接点部と可動接点を開閉する
接点機構を有している。感熱スイッチ1の金属容器3は
円筒部の厚みtと長さLを所定の関係となるように設定
することにより、容器底面3Bから熱応動板への熱伝導
と蓋板方向への円筒部を通じた熱伝導がそれぞれ規定さ
れる。そのため熱応動板9を加熱するべき熱の蓋板方向
への伝達速度を抑えることにより容器底面3Bの温度上
昇が速くなり、スイッチとしての熱応答速度を早くする
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車等
の冷媒を熱交換システム系統に循環させるコンプレッサ
ーとかエンジン・トランスミッション等の機器の異常時
に過熱する部分の温度を検出し、該機器を過熱による損
傷から保護するための感熱スイッチの改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来この種のスイッチとしてバイメタル
等の変形を利用して電気回路の開閉を行なう感熱スイッ
チが用いられている。図6において示す感熱スイッチ1
01は特開平5−101761号公報に示された感熱ス
イッチであり、円板状の金属製の蓋板102と有底円筒
状の容器103とを有し、蓋板102の外周近傍に容器
103の開口端を気密に固着した密閉容器を構成してい
る。ここで密閉容器を採用している理由は容器内部への
水分などの進入を防ぎ、且つ後述する理由により容器内
部に封入されるガスの組成を長期にわたり安定させるこ
とにある。容器103としては比較的熱伝導率が高く溶
接性が良いという理由から冷間圧延鋼板等が使用され、
そのため容器を介して感熱スイッチの周囲温度を容器内
部に納められた後述する熱応動板に素早く伝えることが
できる。
【0003】蓋板102には貫通孔102A及び102
Bが設けられており、この貫通孔には各々金属製の導電
ピン104A及び104Bが電気絶縁性の充填材105
によりそれぞれ気密に固定されている。一方の導電ピン
104Aの図示下端近傍にはコ字形をした厚みのある導
電性の固定接触部材106がその図示上端部を溶接等の
方法で固着されている。導電ピン104Bの下端近傍に
は弾性のある可動接触部材107がその固定端107A
を溶接の如き方法で固定されている。可動接触部材10
7の先端107Bには可動接点108が固定され、固定
接触部材106の接触部106Aと接触するように配設
されている。
【0004】容器103の底部にはバイメタルの様な材
料を円形に打抜いて浅い皿状に成形した熱応動板109
が置かれその上にバネ材で作られた保持板110が置か
れている。さらに保持板110の上には耐熱性のある絶
縁材料で作られた受圧片111が配設され、この受圧片
の先端は前記可動接触部材107に設けられた孔107
Cに圧入等の方法で固定されている。
【0005】この感熱素子101の動作について説明す
ると常温の状態では、熱応動板109は図6に示すよう
に下方に膨らんだ湾曲状態をとり、温度の上昇に伴い所
定の温度になると急跳反転しその湾曲方向を中央が上方
に膨らんだ形状となるように予め設定されているため、
その中央部分が受圧片111を押上げる。受圧片111
は可動接触部材107を押上げその先端の可動接点10
8を固定接触部材106の接触部106Aから開離しそ
の電路を断つものである。
【0006】次にこの感熱スイッチの制御対象機器への
取り付けについて制御対象機器としてカーエアコン用圧
縮機に取り付ける場合を図7に示す一部断面図、及びそ
の部分拡大図である図8を例に説明する。ここで示すカ
ーエアコン用圧縮機のハウジングAには予め取付部A1
が設けられている。この取付部は圧縮機の吐出冷媒通路
A2に設けられた貫通穴であり、取り付けられた感熱ス
イッチが被検出物である冷媒の温度を速やかに検出でき
るような位置とされている。
【0007】取り付けられる感熱スイッチ101の導電
ピン104A,104Bには、リード線112A,11
2Bが導電的に接続固定されており、使用環境中でこの
接続部への水などの浸入を防ぎ且つ作業時に加わる外力
や振動から保護するために、感熱スイッチ101に保護
キャップ113が被せられキャップ内部に絶縁性の充填
材114が充填されている。
【0008】この取付部A1にシリコンゴムなどででき
たOリング115と共に感熱スイッチ101を挿入し、
保護キャップ113の上端面を周知のスナップリングの
如き円弧状の弾性部材116により保持しスイッチによ
り取付部を密閉するように固定されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この感熱スイッチ10
1は容器103の底面に熱応動板109を位置させるこ
とにより高い熱応答性能を実現している。しかしながら
上述の取付例のように常に外気に曝されるカーエアコン
用圧縮機のハウジングに取り付けられた場合などには、
圧縮機ハウジング表面は外気によって熱を奪われてお
り、さらにそこに直接取り付けられた感熱スイッチの熱
もまた外気及び圧縮機ハウジングを介して熱伝導により
熱を奪われるために、特に外気温が低い時などに於いて
は急激な冷媒の温度上昇に対する熱応答性が充分に得ら
れない場合があった。
【0010】感熱スイッチ101の熱応答性はスイッチ
容器内部に封入される封入ガスの熱伝導性を良くするこ
とによって向上することができる。つまり感熱スイッチ
は密閉容器とし所定のガスを封入することにより長期に
亘り恒常性を保つようにされているが、この封入ガスと
しては乾燥空気や窒素等と共に気密性検査のためにヘリ
ウムガスが封入される。ヘリウムは乾燥空気や窒素等と
比較して熱伝導性が高いのでこの封入ガス中のヘリウム
の割合を多くすることで、封入ガスの熱伝導性を高める
ことで熱応動板にさらに早く容器からの熱を伝えること
ができる。
【0011】ヘリウムは窒素や空気と比べて6倍程度熱
伝導率が高く、例えば155℃で動作する感熱スイッチ
で封入ガスのヘリウムを25%としたものと75%とし
たものとを用意し、それぞれの容器部分のみを180℃
のオイルに浸し動作までの時間を測定する実験で比較す
ると、ヘリウムを75%にしたものでは25%のものに
対して応答時間にして10〜15%程度の向上がみられ
る。しかしこのように封入ガスを変更してもまだ応答速
度を充分にあげることはできなかった。さらにヘリウム
の比率を高くすることで応答速度を上げることができる
が、例えばその比率を100%としても反応時間にして
20%程度の向上にしかならず、さらにこの場合には接
点間開放時の耐電圧能力が低下するという問題がでてく
る。
【0012】この他に応答速度を速めるには例えば特開
平8−212893公報等に示されているように、圧縮
機の内部と外部を電気的に接続する密閉端子の導電ピン
先端に感熱スイッチを固定する方法が有効である。この
ように導電ピンのみで感熱スイッチを圧縮機ハウジング
の内壁面よりも内側に固定することによりスイッチから
圧縮機外部への熱伝導を最小限に抑えることができると
共に、熱媒体である冷媒中にスイッチ全体を曝すことで
熱応答性を高めることができる。前述のオイルを使用し
た代用試験によれば動作までに要する時間が約半分以下
になり、実際の使用でも同様の結果となることが確認さ
れている。しかしながらこの方法は、冷媒通路の広さを
感熱スイッチが収容できる程度に広くする必要があるた
め圧縮機のハウジングが大型になり、また部品数が多く
なり、高価になると言う問題があった。そのため、従来
と比較して圧縮機ハウジングを大型化したり部品数の増
加などもすることなく熱応答性を高めることのできる感
熱スイッチが求められている。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで本願発明の感熱ス
イッチにおいては、導電端子を気密に絶縁固定された金
属製の蓋板とこの蓋板の外周近傍に開口端を溶接する有
底円筒形の金属容器により密閉容器を構成し、前記蓋板
及び端子のどちらか一方に固定接触部材を接続固定する
とともに他方には可動接触部材を接続固定し、密閉容器
中には所定のガスが封入され、この容器の内部底面に沿
って所定の第一の温度で急跳反転動作し第二の温度で急
跳反転復帰するように浅い皿状に成形された円板状の熱
応動板を収納し、この熱応動板の動作によって接点を開
閉せしめ、制御対象機器のハウジングに容器底面が被検
出物の温度変化を受けるように取り付けられハウジング
内壁面よりも外側の位置で保持固定される感熱スイッチ
に於いて、金属製容器はその厚みと円筒部の長さを所定
の関係となるように設定することにより、容器底面を介
しての熱応動板への熱伝導と容器底面側から蓋板方向へ
の円筒部を通じた熱伝導がそれぞれ規定され、熱応動板
の温度上昇速度を調整されていることを特徴とする。こ
のような構成とすることにより、感熱スイッチの金属製
容器底面の熱は容器の円筒部から圧縮機のハウジングへ
は伝わり難くなり、冷媒温度が急上昇した場合などにお
いて熱の逃げを抑えることにより熱応動板を効果的に加
熱することができ、感熱スイッチとしての応答速度を高
めることができる。
【0014】また他の特徴は、金属製容器は少なくとも
熱伝導率が鉄の2分の1以下である金属、例えば鉄−ク
ロム合金や鉄−ニッケル合金、ステンレス鋼などによっ
て構成されていることにある。このような構成とするこ
とにより、感熱スイッチの金属製容器の形状が従来品と
同じままでも容器底面の熱は容器の円筒部から圧縮機の
ハウジングへは伝わり難くなり、さらに容器円筒部の厚
みと長さを所定の関係となるように設定することにより
容器底面の熱を熱応動板に速やかに伝達する効果を増す
ことができ、感熱スイッチとしての応答速度を高めるこ
とができる。また容器をこのように選定することでスイ
ッチ自体の大きさを同じか若干大きくするのみで熱応答
性を大幅に向上することができるので、従来の取付位置
を変更する必要はほとんどなく圧縮機のハウジングを大
型化しないでも良い。
【0015】また他の特徴は密閉容器内に封入ガスとし
てヘリウムを50%以上の割合で封入することにより、
特に急激な温度上昇時において容器の熱を熱応動板に速
やかに伝えるようにしたことにある。
【0016】さらに他の特徴は蓋板の周縁部近傍に段差
を設け、容器はその内周面を蓋板の段差の外縁にほぼ当
接するようにして組み付けられることにある。本発明に
おいてはこのような構成にすることにより蓋板と容器と
の溶接時にいわゆるチリが発生してもこの段差により容
器内部への進入を防ぐことができると共に、組付時の蓋
板と容器との位置合わせが確実且つ容易になる。
【0017】
【発明の実施の形態】次にこの感熱スイッチについて図
1乃至図4を参照しながら説明する。図1は本発明の感
熱スイッチの一実施例を示す断面図であり、図2はその
動作状態を示す断面図、図3はこの感熱スイッチを制御
対象機器の一例としてのカーエアコン用圧縮機に取り付
けた状態を示す一部断面図、図4はその部分拡大図であ
る。
【0018】この感熱スイッチ1は円板状の金属製の蓋
板2と有底円筒状の金属製容器3とを有し、蓋板2の周
縁部に容器3の開口端に設けられたフランジ部3Aをリ
ングプロジェクション溶接などにより気密に固着して密
閉容器を構成している。容器3は金属板をプレス加工な
どにより有底円筒形状に絞り成形したものであり、本実
施例においては容器3の厚みtを従来と同様にした上で
容器3の円筒部の長さLを従来のものよりも長く設定す
ることにより、円筒部両端間の熱勾配が緩やかになるよ
うにされている。またその底面3Bは球面状にされてお
り、比較的平坦な底面形状を有していた従来のものと比
較してより高い耐圧力性能を持たせることができる。
【0019】本発明においては感熱スイッチの容器から
の熱の移動に着目することで、感熱スイッチの動作時間
に対する容器の熱伝導率、容器円筒部の長さ及び厚みと
の関係を得るに至った。つまり感熱スイッチ容器の熱伝
導率が低ければ容器底面に与えられた熱は外部に移動し
にくく、また容器円筒部の厚みが薄ければ断面積が小さ
くなるのでやはり熱が伝わりにくくなり、さらに円筒部
の長さが長いほど熱勾配が緩やかになるのでやはり熱は
移動しにくくなる。本実施例では容器の厚みtを変えず
に長さLを従来品より長くすることにより容器円筒部両
端の熱勾配を緩やかにして、円筒部底面からの熱の移動
を抑えるようにされている。
【0020】蓋板2には第1及び第2の貫通孔2B及び
2Cが設けられており、この貫通孔には各々感熱スイッ
チの第1及び第2の端子たる金属製の導電ピン4A及び
4Bがガラスの如き電気絶縁性の充填材5によりそれぞ
れ気密に固定されている。一方の導電ピン4Aの図示下
端近傍にはコ字形をした厚みのある導電性の固定接触部
材6がその図示上端部を溶接等の方法で固着されてい
る。この固定接点部材6の先端部には銀合金などで構成
された固定接点部6Aが設けられている。また導電ピン
4Bの下端近傍には充分な弾性のある銅合金などで構成
された可動接触部材7がその固定端7Aを溶接の如き方
法で固定されている。可動接触部材7の先端7Bには銀
合金などの可動接点8が固定され、固定接触部材6の固
定接点部6Aと接触するように配設されている。
【0021】容器3の底部3Bにはバイメタルの様な材
料を円形に打抜いて所定の温度で湾曲方向を反転及び復
帰するように浅い皿状に成形された熱応動板9が置か
れ、その上にはバネ材で作られた保持板10が置かれて
いる。さらに保持板10の上にはセラミックスの如き耐
熱性のある絶縁材料で作られた受圧片11が配設され、
この受圧片の先端11Aは前記可動接触部材7の中央に
穿たれた貫通孔7Cに圧入等の方法で固定されている。
【0022】この保持板10は図5に示す如く中心から
放射状に延びる細い脚部10Aを複数、実施例では4本
有しこの脚部10Aをそれぞれ所定の角度で折り曲げる
ことにより概ね傘型に形成された薄いリン青銅やベリリ
ウム銅などの弾性板で作られたものである。保持板10
は熱応動板9をその動作に実質的に影響しない程度の力
で常に容器底部3B方向に押し当て位置決めしている。
また保持板10の中央には貫通穴10Bが穿たれており
受圧片11の下端11Bがこの貫通穴10Bに挿通され
ている。そのため受圧片11の位置決めを容易にすると
同時に、受圧片11と熱応動板9とが直接接触すること
により保持板10が熱応動板9のスナップ時に受圧片と
熱応動板とで直接叩かれないようにしており、熱応動板
9の反転復帰動作の繰り返しによる保持板10の変形を
防止できる。さらに保持板10は薄い板でありかつ脚部
10Aは細く熱応動板9との接触は脚部先端のみでなさ
れているので、熱応動板9の熱は保持板を介しては受圧
片11に伝わりにくくなり、導電ピンを通して熱が逃げ
ることを抑えるのに寄与している。
【0023】この感熱素子の動作は基本的に前述の従来
例と同様である。つまり常温の状態では、熱応動板9は
図1に示すように下方に膨らんだ湾曲状態をとり、温度
の上昇に伴い所定の第1の温度になると急跳反転しその
湾曲方向を図2に示す如く中央が上方に膨らんだ形状と
なるため、その中央部分が保持板10の中央に挿通され
た受圧片の下端11Bに当接し、受圧片11を押上げ
る。受圧片11は可動接触部材7を押上げその先端の可
動接点8を固定接触部材6の固定接点部6Aから開離し
その電路を断つ。また高温状態から熱応動板9の温度が
所定の第2の温度まで下がると、熱応動板9はその湾曲
方向を復帰し再び可動接点8を固定接点部6Aに接触さ
せ導電ピン4A,4B間の電路を復帰導通させる。
【0024】次にこの感熱スイッチ1を制御対象機器の
一つであるカーエアコン用圧縮機に取り付ける場合を図
3の一部断面図及びその部分拡大図である図4を例に説
明する。このカーエアコン用圧縮機のハウジングAは前
述の従来例と同様のもので、予め感熱スイッチの取付部
A1が設けられている。この取付部は圧縮機のハウジン
グAの吐出冷媒通路A2に設けられた貫通穴であり、容
器を挿入して取り付けられた感熱スイッチ1が被検出物
である吐出冷媒に直接曝されることにより冷媒温度の変
化を速やかに検出できるような位置とされている。
【0025】感熱スイッチ1は、前述の従来例と同様に
その導電ピン4A(4B)にリード線12A(12B)
を溶接などの方法で導電的に接続固定したものであり、
さらに使用環境中でこの接続部への水などの浸入を防ぎ
且つ作業時に加わる外力や振動から保護するために、感
熱スイッチ1に保護キャップ13が被せられキャップ内
部に絶縁性の充填材14が充填されている。
【0026】このように構成された感熱スイッチを、圧
縮機外側から取付部A1にシリコンゴムなどでできたO
リング15と共に挿入し、このOリング15を取付部A
1の内壁と感熱スイッチ容器外壁及びフランジ部との間
に密着させることにより貫通穴であるこの取付部A1は
気密にふさがれる。さらに保護キャップ13の上端面を
周知の円弧状の弾性部材16であるスナップリングなど
により保持しスイッチが脱落しないように固定する。こ
のように感熱スイッチ1は圧縮機ハウジングAの内壁面
よりも外側の位置で保持固定されているので、Oリング
と弾性部材のみで取付部の気密性と確実な固定を確保す
ることができる。ここで感熱スイッチ1の容器外壁は熱
が逃げにくいように、取付部A1の内壁とは直接接触し
ないようにされると共に、蓋板を含めて金属部が直接圧
縮機のハウジングに接触しないようにされている。この
感熱スイッチ1は従来のものと比較して容器が長くスイ
ッチ容器の下半分が吐出冷媒の流路中に曝されるので、
被検出物である冷媒からの熱をより効率的に受けること
ができる。
【0027】本実施例においては感熱スイッチの容器3
の円筒部を長くすることで容器底面からの熱の移動を抑
えているが、その熱移動速度をより大きく抑えようとす
る場合には円筒部をさらに長くしたり、容器3の厚みt
を薄くする必要がある。しかしながら円筒部の長さLを
大きくすると当然スイッチの取り付け位置も大きなスペ
ースを必要とするために制御対象機器、実施例では圧縮
機のハウジングが大型化してしまうおそれがある。ま
た、容器の厚みtを薄くすると耐圧力性能が低下してし
まうという問題もある。
【0028】そこで本発明においては、金属製容器を熱
伝導率が鉄の2分の1以下である金属、好ましくは熱伝
導率が鉄の3分の1以下である金属で構成することによ
り容器の長さや厚みはそのままに熱移動速度を抑えるこ
とができる。さらに容器円筒部の厚みと長さを所定の関
係となるように設定することにより、例えば熱伝導率が
鉄の2分の1よりも高いものでも容器の熱伝導を所定の
速度以下に抑えることができ、また熱伝導率が鉄より充
分に小さいものにおいてはさらにその効果を増し、感熱
スイッチとしての応答速度を高めることができる。この
容器3としては例えば鉄合金やニッケル合金などのうち
適宜選定されたものが使用される。本実施例では容器3
にはステンレス鋼板(SUS303)をプレス加工などにより
有底円筒形状に絞り成形したものを使用しており、その
熱伝導率は常温で鉄の約5分の1、従来使用されていた
冷間圧延鋼板の約4分の1である。
【0029】このように容器としてステンレス鋼などの
抵抗値の高いものを使用した場合、蓋板と容器の抵抗値
の差が大きく溶接時に溶融した金属の一部が飛散するい
わゆるチリが発生する可能性があり、このチリが容器内
部に入ると各部の動作や絶縁性などに不都合な影響を及
ぼすことがある。そこで本発明においては蓋板2の周縁
部近傍に段差2Aを設け、容器3はその内周面を蓋板の
段差2Aの外縁にほぼ当接するようにされている。その
ため、蓋板2と容器3との溶接時にチリが発生しても、
段差2Aにより容器内部への進入を防ぐことができる。
またこのような構成にすることにより、組付時の蓋板と
容器との位置合わせ作業が容易になる。
【0030】本発明の感熱スイッチに於いては、容器3
として熱伝導率が従来使用されている冷間圧延鋼板より
も低い値となる鉄の2分の1以下である金属、例えばス
テンレス鋼などを使用することにより従来の感熱スイッ
チよりも熱応答速度を上げることができるようになっ
た。これは前述したように従来の比較的熱伝導性の良い
容器を使用した感熱スイッチを圧縮機のハウジングに取
り付けた場合に於いては、感熱スイッチの容器底部3B
の熱は容器を介して熱応動板に伝わると同時にスイッチ
容器の円筒部を介してさらに低温である蓋板や圧縮機ハ
ウジングへと移動していたために、熱応動板の温度上昇
速度が実質的に抑えられていたことによる。
【0031】従来においても圧縮機への取付時には蓋板
など金属部が直接圧縮機の金属製ハウジングに触れない
ようにされてはいたが、スイッチに密着している樹脂な
どにも熱が伝わるため、特に冷媒温度が急上昇した時な
どのような素早い応答速度が求められる場合においては
それだけでは充分な効果が得られなかった。また密閉容
器を構成する金属製の蓋板は容器に比較して厚みのある
金属板を使用しているために比較的大きな熱容量があ
り、容器に伝えられた熱がこの蓋板の加熱のために移動
してしまうことも熱応動板の加熱が遅れてしまうことの
一つの要因となっている。さらに耐圧力性能を高めるた
めにスイッチの容器底面を球面状にしたために、従来の
ものと比較して熱応動板と容器底面との距離が少し離れ
容器底面からの放射熱が熱応動板に届きにくくなること
も一因だと考えられる。
【0032】またここで前述の従来例や本発明のように
感熱スイッチに密閉型容器を使用している場合には、従
来は内部に封入する封入ガス中のヘリウムの比率を上げ
ることにより容器からの熱を熱応動板に対してより伝わ
りやすくし、その結果として応答時間を短縮させていた
がこれだけではまだ不充分であった。またこれに対して
金属板の代わりに熱伝導率の低い樹脂製の蓋板を使用し
たり開口部を樹脂などの充填材によって封入するものも
あるが、このような構造では実質的に気密性を持たない
ために所定の封入ガスを入れたとしても長期間にわたっ
てその組成を安定的に維持することは不可能であり、長
期的な熱伝導性の向上は期待することができない。
【0033】これらの点に鑑み感熱スイッチの容器底面
からの熱の移動に着目し、各種の実験を行ったところ、
感熱スイッチの動作時間は容器の熱伝導率と容器円筒部
の長さ及び厚みからほぼ定常的に導かれることがわかっ
た。つまり感熱スイッチ容器の熱伝導率が低ければ容器
底面に与えられた熱は外部に移動しにくく、また容器円
筒部の厚みが薄ければ断面積が小さくなるのでやはり熱
が伝わりにくくなり、さらに円筒部の長さが長いほど熱
勾配が緩やかになるので熱が移動しにくくなる。これら
の点を考慮し実験結果と併せて検討した結果、感熱スイ
ッチの容器の熱伝導率及び形状と動作時間とは以下の式
で導き出される動作時間指数Tによってほぼ関連付けら
れることが判った。
【0034】
【数式1】
【0035】この動作時間指数Tは、一定の条件範囲内
であれば前述した感熱スイッチの代用特性試験における
動作時間とほぼ比例する。そのためこの値を従来のもの
と比較することにより容器の熱伝導率及び形状から動作
時間を容易に予測することができる。例えば本実施例及
び前述の従来例の感熱スイッチにおいては以下の関係が
実験式として導き出された。
【0036】
【数式2】
【0037】この予測動作時間T1を導き出すための代
用特性試験について説明すると、試験を行った感熱スイ
ッチは容器円筒部の直径Dを12.8mmとし、収納され
る熱応動板の直径は12.0mmである。また蓋板は直径
17mmで厚み1.6mmの冷間圧延鋼板(SPCE)に導電ピ
ンを固定したものを使用し、容器内部への封入ガスは窒
素75%−ヘリウム25%として封入ガス圧力は130
kPaで統一されている。また、試験時には図4等に示す
保護キャップ13及びリード線を感熱スイッチに取り付
けた状態で行った。試験方法は前述したように155℃
で動作する感熱スイッチを180℃のシリコンオイルに
蓋板など他の部分が触れないように容器部分だけを浸
し、スイッチが動作するまでの時間を測定した。この予
測動作時間T1は、各値の代入条件の範囲内、つまり容
器の厚みtを0.1〜0.6mm、容器円筒部の長さLを
4〜20mmとし、且つ熱伝導率を鉄からステンレス程度
の範囲に限定した場合においては感熱スイッチの代用特
性試験における動作時間とかなりよく一致する。
【0038】例えば実施例のステンレス(SUS303)製容
器(熱伝導率0.015W/(mm・K))で容器の厚みtが
0.3mm、円筒部長さLが12.1mmの場合には、T1
は15.30となり、実測値平均の15.4秒とほぼ一
致する。各種サンプルの試験結果と予測動作時間との関
係を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】このように予測動作時間T1は各種サンプ
ルの代用特性試験における動作時間とほぼ一致する。こ
のことから感熱スイッチの予測動作時間T1が図6に示
した従来のものの予測動作時間に対して半分以下になれ
ば、前述の特開平8−212893号公報に示された感
熱スイッチ全体を冷媒中に曝した場合と同じかそれ以上
の性能が実験上得られた。
【0041】具体的には従来の冷間圧延鋼板製容器(熱
伝導率0.062W/(mm・K))で容器の厚みtを0.3m
m、円筒部長さLを6.8mmとしたものの値の半分以下
である場合に使用可能範囲となる。表1に示した実施例
1〜3はそれぞれこの条件を満たしており、実際に制御
対象機器に取り付けて行った試験においてもこの結果は
確認された。また比較例の冷間圧延鋼板製容器で円筒部
長さLを12.1mmとしたものにおいては、従来例より
も動作時間は短くなるもののそれだけでは計算値も実測
値も従来例の半分までにはならず、また実際の試験にお
いても機器の保護には不充分な結果となった。
【0042】上述の計算値及び実験の結果から、容器の
形状を従来と同じにした場合には熱伝導率を鉄の約2分
の1以下、従来使用していた鋼板の約3分の2以下にす
ることにより充分な動作速度を得ることができる。ま
た、容器の円筒部長さLを従来のものよりも長くするこ
とにより蓋板への熱の移動を遅延させ感熱スイッチとし
ての熱応動時間をより短くすることもできる。例えばこ
の場合には、上記実験式からは容器の厚み及び熱伝導率
が同じ場合には少なくとも従来の2倍を超える長さが必
要とされることが判る。
【0043】この数式により得られる互いの相関関係
は、特に感熱スイッチ容器の円筒部の直径を8〜15mm
の範囲とした場合において高い精度で適合する。なお数
式2は実施例で具体的に使用した形状の感熱スイッチで
の試験結果に合わせて数式1の定数A及びBを決定した
ものであり、例えば感熱スイッチ容器の直径などを変更
した場合にはこの定数A及びBを新たな条件に合わせて
設定することにより実際の動作時間に近い数値を得るこ
とができる。
【0044】ところでスイッチ容器中に封入されたガス
はスイッチ容器の熱を熱応動板に伝えると同時に容器内
での対流を起こすことによりその熱を蓋板に逃がすこと
にもなるが、封入ガスを介して熱応動板に伝えられる熱
の方が蓋板に熱を移動させるよりもその配置上の寸法差
から有効に働き、特に急激な温度上昇を検出する場合に
おいては封入ガスを熱伝導の良好な状態の方向に変える
こと、つまり封入ガス中のヘリウム比率を上げたりある
いは封入ガス圧を高くするなどの変更をすることは有効
である事が実験上判った。
【0045】具体的にはヘリウムを50%以上にするこ
とにより熱媒体である圧縮機の冷媒ガスの短時間内での
温度上昇に対する熱応動板の温度上昇速度を早くするこ
とができる。さらに好ましくはヘリウムを75%以上と
するのがよい。またヘリウムを100%に近くすると接
点開放時の接点間耐電圧が低下するが、自動車などのバ
ッテリー電圧程度での使用においては実質上の問題はな
い。しかし製造時の検査工程において接点間距離の検査
を接点間耐電圧の測定によって行う場合には電圧範囲が
狭くなるために判定作業が難しくなる。そこで上限は9
5%とする事が好ましい。図1の感熱スイッチで容器を
ステンレスにしたもので比較すると、封入ガスとしてヘ
リウム25%−窒素75%を使用したものとヘリウム7
5%−窒素25%としたものとを比較してみると、オイ
ルによる特性代用試験においては動作時間が20%以上
短くなった。ここで容器に鋼板を使用した従来のものよ
りも変化率が大きいのは、前述の理由から容器底面温度
が早く上昇するので、この熱を効率的に熱応動板に伝え
るためにガスを変えたことがより有効に働くと考えられ
る。
【0046】上述の実施例に於いては感熱スイッチの容
器にステンレス鋼を使用したものを例に説明したが、こ
の他にも鉄−ニッケル合金や鉄−クロム合金、ニッケル
−クロム合金、ニッケル−銅合金などの熱伝導率が鉄に
対して2分の1以下の金属、好ましくは少なくとも熱伝
導率が鉄の3分の1以下となる金属を選定することによ
り同様の効果を得ることができる。
【0047】また実施例の感熱スイッチは蓋板に2個の
貫通孔を穿ちそれぞれに第一及び第二の端子を保持した
ものについて説明したが、たとえばこれに代えて特開平
6−307374号公報の図3(C)に示されたような
貫通孔に一個の端子を固定し固定接触部材と可動接触部
材のどちらか一方をこの端子に接続固定し他方を蓋板に
接続固定する構造のものであってもよい。この場合、自
動車などのいわゆるボディアース構造とされているもの
であれば、蓋板を圧縮機などの制御対象機器のハウジン
グに電気的に接続させておくことにより一方のリード線
を省略することができる。またこのように端子を一個に
した場合でも、蓋板にリード線を接続固定するなどして
蓋板を制御対象機器のハウジングと熱的に接触しない構
造としておく方がよいことはいうまでもない。
【0048】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によれば感熱ス
イッチの金属製容器円筒部の厚みと長さを所定の関係と
なるように設定することにより、容器底面から熱応動板
への熱伝導と蓋板方向への円筒部を通じた熱伝導がそれ
ぞれ規定されて、その結果として熱応動板の温度上昇速
度を向上させ、感熱スイッチとしての応答速度を高める
ことができる。
【0049】また金属製容器の熱伝導率を従来使用され
ていた鋼板と比べて低くし、好ましくは熱伝導率が鉄の
3分の1以下である例えばステンレス鋼を使用すること
により容器を通して熱が外部に逃げるのを抑えることが
でき、容器内部に収納された熱応動板に冷媒の熱を効果
的且つ速やかに伝えることができる。
【0050】さらに密閉容器内に封入ガスとしてヘリウ
ムを50%以上の割合で封入することにより、特に圧縮
機の冷媒ガスなどの熱媒体の急激な温度上昇時において
容器の熱を熱応動板に速やかに伝えることができる。
【0051】また、本発明によれば蓋板の周縁部近傍に
段差を設け、この段差の外縁に容器の内周面がほぼ当接
するようにしたことにより、蓋板と容器との溶接時にチ
リが発生しても、この段差により容器内部への進入を防
ぐことができると共に、このような構成にすることによ
り組付時の蓋板と容器との位置合わせ作業が容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による感熱スイッチの一実施例の断面図
【図2】図1の感熱スイッチの動作状態を示す断面図
【図3】図1の感熱スイッチを制御対象機器に取り付け
た状態を示す一部断面図
【図4】図3の部分拡大図
【図5】図1の感熱スイッチに使用される保持板の平面
【図6】従来における感熱スイッチの一例の断面図
【図7】従来の感熱スイッチを制御対象機器に取り付け
た状態を示す一部断面図
【図8】図7の部分拡大図
【符号の説明】
1:感熱スイッチ 2:蓋板 2A:段差 2B,2C:貫通孔 3:容器 4A,4B:導電ピン 5:充填材 6:固定接触部材 6A:固定接点部 7:可動接触部材 8:可動接点 9:熱応動板 10:保持板 11:受圧片 12A,12B:リード線 13:保護キャップ 14:充填材 15:Oリング 16:弾性部材
【数1】
【数2】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板状の金属製の蓋板と、前記蓋板の外
    周近傍にほぼ均一に密着する開口端を有する円筒部と底
    面部から成り前記蓋板に該開口端をリング状に溶接して
    密閉容器を構成する金属製の容器を有し、密閉容器中に
    は所定のガスが封入され、この容器の内部底面に沿って
    所定の第一の温度で急跳反転動作し第二の温度で急跳反
    転復帰するように浅い皿状に成形された円板状の熱応動
    板を収納し、その熱応動板に対向して弾性を有する保持
    板を配設し、前記蓋板に貫通孔を穿ちその孔にガラスの
    如き電気絶縁性の充填材により気密に保持された端子
    と、前記蓋板及び端子のどちらか一方に固定接触部材を
    接続固定するとともに他方には可動接触部材を接続固定
    し、該可動接触部材には前記熱応動板に対峙する受圧片
    が設けられ、制御対象機器のハウジングに容器底面が被
    検出物の温度変化を受けるように取り付けられハウジン
    グ内壁面よりも外側の位置で保持固定され、金属製容器
    はその厚みと円筒部の長さを所定の関係となるように設
    定することにより、容器底面を介しての熱応動板への熱
    伝導と容器底面側から蓋板方向への円筒部を通じた熱伝
    導をそれぞれ規定し、熱応動板の温度上昇速度を調整し
    たことを特徴とする感熱スイッチ。
  2. 【請求項2】 円板状の金属製の蓋板と、前記蓋板の外
    周近傍にほぼ均一に密着する開口端を有する円筒部と底
    面部から成り前記蓋板に該開口端をリング状に溶接して
    密閉容器を構成する金属製の容器を有し、密閉容器中に
    は所定のガスが封入され、この容器の内部底面に沿って
    所定の第一の温度で急跳反転動作し第二の温度で急跳反
    転復帰するように浅い皿状に成形された円板状の熱応動
    板を収納し、その熱応動板に対向して弾性を有する保持
    板を配設し、前記蓋板に貫通孔を穿ちその孔にガラスの
    如き電気絶縁性の充填材により気密に保持された端子
    と、前記蓋板及び端子のどちらか一方に固定接触部材を
    接続固定するとともに他方には可動接触部材を接続固定
    し、該可動接触部材には前記熱応動板に対峙する受圧片
    が設けられ、制御対象機器のハウジングに容器底面が被
    検出物の温度変化を受けるように取り付けられハウジン
    グ内壁面よりも外側の位置で保持固定され、金属製容器
    を熱伝導率が鉄の2分の1以下である金属によって構成
    したことにより容器部分を加熱したときに蓋板側への熱
    伝導速度を抑え容器底面の温度上昇速度を上げたこと特
    徴とする感熱スイッチ。
  3. 【請求項3】 金属製容器はその円筒部の厚みと長さを
    所定の関係となるように設定することにより、容器内部
    への熱伝導と容器底面から蓋板方向への円筒部を通じた
    熱伝導がそれぞれ規定され、熱応動板の温度上昇速度を
    調整されていることを特徴とする請求項2に記載の感熱
    スイッチ。
  4. 【請求項4】 金属製容器は鉄−クロム合金、鉄−ニッ
    ケル合金、鉄−ニッケル−クロム合金またはニッケル−
    クロム合金のいずれかにより構成されていることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の感熱スイッチ。
  5. 【請求項5】 蓋板に第2の貫通孔を穿ちその孔にガラ
    スの如き電気絶縁性の充填材により第二の端子を気密に
    保持し、固定接触部材と可動接触部材は蓋板に代えて第
    一及び第二の端子に接続固定された請求項1乃至請求項
    4のいずれか1項に記載の感熱スイッチ。
  6. 【請求項6】 密閉容器内に封入ガスとしてヘリウムを
    50%以上の割合で封入されていることを特徴とする請
    求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の感熱スイッ
    チ。
  7. 【請求項7】 蓋板の周縁部近傍に段差を設け、容器は
    その内周面を蓋板の段差の外縁にほぼ当接するようにし
    たことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1
    項に記載の感熱スイッチ。
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