JPH11117770A - 内燃機関のスロットル制御装置 - Google Patents

内燃機関のスロットル制御装置

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JPH11117770A
JPH11117770A JP28210197A JP28210197A JPH11117770A JP H11117770 A JPH11117770 A JP H11117770A JP 28210197 A JP28210197 A JP 28210197A JP 28210197 A JP28210197 A JP 28210197A JP H11117770 A JPH11117770 A JP H11117770A
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JP
Japan
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throttle
amount
opening
offset
internal combustion
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JP28210197A
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English (en)
Inventor
Koichi Kamado
孝一 釜洞
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子スロットルシステムにおけるスロットル
バルブの開度の追従安定性を向上すること。 【解決手段】 電子スロットルシステムにおいて、部品
点数が少なく機構が簡素化され摩擦が小さくなると実ス
ロットル開度TA(スロットルバルブ5の開度)が慣性
の影響を受けて却ってオーバシュートし易くなる。この
傾向を抑止し、実スロットル開度TAを目標開度として
の指令値に一致させるため、トルクモータ19を駆動す
るための制御電流に変換される制御量が例えば、指令値
の変化量が大きいほど大きくなるように所定時間だけオ
フセット処理される。これにより、指令値に対する実ス
ロットル開度TAが早めに追従され遷移されることでそ
の後半におけるオーバシュート等の発生を抑えることが
でき追従安定性を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクセル操作量等
に応じてアクチュエータを駆動しスロットルバルブの開
度を制御する内燃機関のスロットル制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関のスロットル制御装置に
関連する先行技術文献としては、USP(米国特許)第
5235950号公報にて開示されたものが知られてい
る。このものには、アクセル操作量等に応じてアクチュ
エータとしてのモータを駆動しスロットルバルブの開度
(以下、『スロットル開度』ともいう)を制御する『電
子スロットルシステム』と称する内燃機関のスロットル
制御装置が示されている。
【0003】このようなスロットル制御装置において
は、例えば、アクセルペダルの踏込量に対応する開度
(以下、『アクセル開度』という)を検出するアクセル
開度センサからの信号に応じてモータに電流を流し、モ
ータが駆動されることでスロットルバルブが開閉され内
燃機関に供給される空気量が制御される。このとき、ス
ロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサ
からの信号とアクセル開度センサからの信号との偏差が
なくなるようにモータに対して比例・積分・微分制御
(Proportional Integral Differential Control;以
下、単に『PID制御』という)によるフィードバック
制御が実行されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電子スロッ
トルシステムにおいて、スロットルバルブ周辺の駆動機
構を簡素化し部品点数を減少させコストダウンを図ろう
とすると、モータ等の慣性・摩擦の影響が現れ目標開度
に対する実スロットル開度がオーバシュートし易くな
り、かえって追従性を悪化させるという不具合があっ
た。
【0005】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、電子スロットルシステムにお
けるスロットルバルブの開度の追従安定性が向上できる
と共に、スロットルバルブ周辺の駆動機構の簡素化も可
能な内燃機関のスロットル制御装置の提供を課題として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の内燃機関のス
ロットル制御装置によれば、スロットル制御手段で制御
される実スロットル開度を目標開度に一致させための制
御量演算手段で算出された制御量に対してオフセット量
設定手段にてオフセット量が設定され、オフセット時間
変更手段にてそのオフセットする所定時間が目標開度の
変化量に応じて変更される。このように、目標開度に対
する実スロットル開度がオーバシュート等を起こさない
ように制御量に対してオフセット処理が施されることで
目標開度に対する実スロットル開度の追従安定性を向上
することができる。
【0007】請求項2の内燃機関のスロットル制御装置
では、オフセット量設定手段により実スロットル開度を
目標開度に一致させるための制御量に対するオフセット
量が具体的に、目標開度の変化量が大きいほど大きく、
また、目標開度と実スロットル開度との偏差が大きいほ
ど大きく設定される。このように、目標開度に対して実
スロットル開度がオーバシュート等を起こさないよう
に、制御量に対しオフセット処理のためのオフセット量
が適切に補正されることで、指令値TTPに対する実ス
ロットル開度TAの追従安定性を向上することができ
る。
【0008】請求項3の内燃機関のスロットル制御装置
では、オフセット量設定手段によりオフセット量が徐変
され、このオフセット量にて実スロットル開度を目標開
度に一致させるための制御量がオフセット処理される。
このように、オフセット量が適切に設定されることで、
目標開度に対する実スロットル開度の追従安定性を向上
することができる。
【0009】請求項4の内燃機関のスロットル制御装置
では、オフセット量設定手段により実スロットル開度の
位相を進ませた位相進み開度が目標開度を越えたときに
は目標開度に対する実スロットル開度がオーバシュート
等を起こさないように制御量に対するオフセット処理が
解除される。これにより、目標開度に対する実スロット
ル開度の追従安定性を向上することができる。
【0010】請求項5の内燃機関のスロットル制御装置
では、ガード値拡大手段によりガード処理として設定さ
れている通常のオフセット解除時における上限値及び下
限値が、オフセット実行中では拡大されることで、この
ときのオフセット量を加味した制御量がガード処理に引
掛かることなく設定される。これにより、目標開度に対
する実スロットル開度の追従安定性を向上することがで
きる。
【0011】請求項6の内燃機関のスロットル制御装置
では、スロットルバルブの開度範囲内に機械的な中間停
止位置が設定されていないときには負側の制御量は存在
しないため、ガード値拡大手段によりその下限値が零以
上とされる。これにより、不必要に下限値を広げること
なく目標開度に対する実スロットル開度の追従安定性を
向上することができる。
【0012】請求項7の内燃機関のスロットル制御装置
では、アクチュエータがトルクモータとされることで、
スロットルバルブがギヤボックス等を介することなく直
接作動される。このものでは、構成が簡単となるため耐
久信頼性を向上することができる。
【0013】請求項8の内燃機関のスロットル制御装置
では、オフセット量設定手段にて所定時間のオフセット
処理が終了するとオフセット量が「0」とされ、この後
では目標開度に応じた制御量が設定される。このため、
定常時における目標開度に対する実スロットル開度の追
従安定性を損なうことが防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0015】図1は本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関のスロットル制御装置が適用された内燃機
関及びその周辺機器を示す概略構成図である。
【0016】図1において、内燃機関1はV型6気筒の
4サイクルエンジンとして構成されている。内燃機関1
の吸気通路2の上流側にはエアクリーナ3が設けられ、
エアクリーナ3の下流側には吸気量(吸入空気量)を検
出するエアフローメータ4が設置されている。また、吸
気通路2のエアフローメータ4より下流側にはスロット
ルバルブ5が設けられ、このスロットルバルブ5の回動
軸5aに連結されたトルクモータ19の駆動力によりス
ロットルバルブ5の開度(実スロットル開度)が制御さ
れ、内燃機関1に供給される吸気量が調整される。この
スロットルバルブ5の実スロットル開度がスロットル開
度センサ16によって検出される。なお、アイドル時に
あっても、トルクモータ19の駆動力によって実スロッ
トル開度が制御され、これによって吸気量GNが制御さ
れ機関回転数NEが目標アイドル回転数に一致されるよ
うにフィードバック制御される。更に、吸気通路2はイ
ンテークマニホルド6を介して内燃機関1の各気筒に接
続され、吸気通路2からの吸入空気がインテークマニホ
ルド6内を経て各気筒に分配供給される。
【0017】インテークマニホルド6には各気筒に対応
してインジェクタ7が設置され、各インジェクタ7から
噴射された燃料は、吸入空気と混合され各気筒に供給さ
れる。この混合気は吸気バルブ8の開閉に伴って各気筒
の燃焼室9内に導入され、点火プラグ10の点火により
燃焼され、ピストン11が押下げられクランクシャフト
12にトルクが付与される。燃焼後の排気ガスは排気バ
ルブ13の開閉に伴って排気通路14を経て外部に排出
される。また、クランクシャフト12の近接位置にはク
ランク角センサ15が設置され、このクランク角センサ
15からは30°CA(Crank Angle:クランク角)毎に
パルス信号が出力される。
【0018】20はECU(Electronic Control Unit:
電子制御ユニット)であり、ECU20はエアフローメ
ータ4によって検出された吸気量GN信号やクランク角
センサ15によって検出された機関回転数NE信号に基
づいてインジェクタ7の駆動を制御すると共に、スロッ
トル開度センサ16によって検出されたスロットル開度
TA信号やアクセルペダル17の踏込量がアクセル開度
センサ18によって検出されたアクセル開度Ap信号等
に基づいてスロットルバルブ5を開閉制御する、CPU
21、ROM22、RAM23等からなるマイクロコン
ピュータを主体として構成されている。
【0019】次に、ECU20及びその周辺の構成につ
いて、図1を参照し更に詳しく説明する。
【0020】ECU20において、CPU21は吸気量
GN信号や機関回転数NE信号、更にはスロットル開度
TA信号やアクセル開度Ap信号等を読込み、内燃機関
1の運転状態に応じてその都度要求されるインジェクタ
7の燃料噴射量やスロットルバルブ5のスロットル開度
等を演算する周知の中央処理装置である。
【0021】また、ROM22は所謂プログラムメモリ
として、内燃機関1の運転状態を制御するための各種制
御プログラム、即ち、燃料噴射制御プログラムやスロッ
トル制御プログラム等が予め格納されたメモリである。
CPU21では、このROM22に格納されているプロ
グラムに従って各種の演算処理を実行する。また、RA
M23は所謂データメモリとして、各種センサの入出力
データやCPU21による演算処理データ等が一時的に
格納されるメモリである。
【0022】インジェクタ駆動回路24は、吸気量GN
信号や機関回転数NE信号に基づきCPU21を通じて
演算される燃料噴射量に対応した所定パルス幅の信号を
形成してインジェクタ7を駆動する回路である。これに
より、インジェクタ7からは演算された燃料噴射量に対
応した量の燃料が内燃機関1の各気筒に対して噴射供給
されるようになる。また、A/D変換回路27は、読込
まれる吸気量GN信号、スロットル開度TA信号、アク
セル開度Ap信号及び冷却水温THW信号等をA/D
(アナログ−ディジタル)変換してCPU21に出力す
るための回路である。
【0023】そして、CPU21では後述のトルクモー
タ19によるスロットルバルブ5のスロットル開度の指
令値(目標開度)TTPとスロットル開度センサ16か
らのスロットル開度(実スロットル開度)TAとの偏差
に基づき、その偏差を縮小すべくPID(比例・積分・
微分)制御されトルクモータ19の制御量が算出され、
その制御量がPWM(パルス幅変調)変換されたデュー
ティ比信号としての制御電流DUTYがモータ駆動回路
30に出力される。すると、モータ駆動回路30によっ
てPWM変換された制御電流DUTYに応じてトルクモ
ータ19が駆動され、スロットル開度センサ16で検出
された実スロットル開度TA信号が最終的にスロットル
開度の指令値TTPに一致するように調整される。
【0024】次に、図2及び図3に基づき内燃機関のス
ロットル制御装置の構成について説明する。
【0025】図2及び図3において、アクセルペダル1
7にはアクセル開度センサ18が配設され、アクセルペ
ダル17はアクセルレバー41に連結されている。この
アクセルレバー41は、アクセルリターンスプリング4
2a,42bによってアクセルペダル17の戻り方向
(時計回り方向)に付勢されている。アクセルペダル1
7が操作されない状態(アクセルOFF)では、アクセ
ルレバー41はアクセルリターンスプリング42a,4
2bによってアクセル全閉ストッパ43に当接した状態
に保持される。内燃機関1の運転中は、アクセルペダル
17の操作量に基づくアクセルレバー41の位置がアク
セル開度センサ18によってアクセル開度Apとして検
出される。
【0026】一方、スロットルバルブ5の回動軸5aに
はバルブレバー44が連結され、このバルブレバー44
が退避走行用スプリング45によってスロットルバルブ
5の開方向(図2の上方向)に付勢されている。このた
め、図2(b)に示すモータOFF(トルクモータ19
への電源OFF)時には、退避走行スプリング45によ
ってバルブレバー44が中間レバー47に当接した中間
ストッパ位置に保持される。このとき、中間レバー47
は、バルブリターンスプリング48によってスロットル
バルブ5の閉方向(図2の下方)に付勢され、中間スト
ッパ49に当接されている。
【0027】つまり、バルブリターンスプリング48の
引張力は退避走行用スプリング45の引張力よりも大き
く設定されている。したがって、図2(b)に示すモー
タOFF時には、バルブリターンスプリング48の引張
力が退避走行用スプリング45の引張力に打勝って、中
間レバー47が中間ストッパ49に当接し保持され、こ
れにより、スロットルバルブ5のスロットル開度が中間
ストッパ49で規制される中間ストッパ位置(スロット
ル開度=約3°)に保持される。
【0028】一方、図2(a)に示す通常制御時(モー
タON時)には、アクセルペダル17の操作量に応じて
トルクモータ19が正転または逆転されスロットルバル
ブ5のスロットル開度が調整され、そのときのスロット
ルバルブ5のスロットル開度TAがスロットル開度セン
サ16によって検出される。この際、スロットル開度を
開く場合には、トルクモータ19を正転させて、図2
(a)に示すようにバルブレバー44がバルブリターン
スプリング48の引張力に抗して中間レバー47を押上
げながら、スロットルバルブ5が開方向に駆動される。
これとは逆に、スロットル開度を閉じる場合には、トル
クモータ19を逆転させてバルブレバー44を下降させ
ながらスロットルバルブ5が閉方向に駆動され、スロッ
トルバルブ5が全閉ストッパ位置(スロットル開度=0
°)まで閉じたときに、バルブレバー44がスロットル
全閉ストッパ46に当接し、それ以上の回動が阻止され
る。
【0029】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関のスロットル制御装置で用いられているス
ロットルバルブ5の回動軸5aと連結されたトルクモー
タ19の構成について図4及び図5を参照して説明す
る。なお、図5は図4のトルクモータ19からカバー6
3を取去ってA方向から見た矢視図である。
【0030】図4に示すように、吸気通路2途中に配設
されたスロットルボデー60には軸受61,62を介し
てスロットルバルブ5が回動自在に支持されている。こ
のスロットルバルブ5は円板状に形成されており、回動
軸5aにビス止めされ固定されている。そして、スロッ
トルバルブ5が回動軸5aと共に回動されることによ
り、スロットルボデー60の内壁により形成された吸気
流路60aの流路面積が調整され、吸気通路2を通過す
る吸気量が制御される。
【0031】また、スロットルバルブ5の回動軸5aの
一方の端部にはバルブレバー44が圧入固定されてお
り、回動軸5aと共に回動される。このバルブレバー4
4がスロットル全閉ストッパ46に当接されることによ
りスロットルバルブ5の全閉位置が規定される。なお、
スロットル全閉ストッパ46のねじ込量を変更すること
によりスロットルバルブ5の全閉位置が調整される。な
お、図4では退避走行スプリング45等は省略されてい
る。
【0032】そして、スロットル開度センサ16はバル
ブレバー44よりも更に回動軸5aの端側に配設され、
コンタクト部16a、抵抗体を塗布した基板16b及び
ハウジング16cによって構成されている。コンタクト
部16aは回動軸5aに圧入されており、回動軸5aと
共に回動される。基板16bはハウジング16cに固定
されており、基板16bに塗布された抵抗体上をコンタ
クト部16aが摺動される。基板16bに塗布された抵
抗体には5〔V〕の一定電圧が印加されており、この抵
抗体とコンタクト部16aとの摺動位置がスロットルバ
ルブ5の開度に応じて変化され出力電圧値が変動され
る。このスロットル開度センサ16からの出力電圧値が
ECU20に入力されスロットルバルブ5の実スロット
ル開度TAが検出される。
【0033】更に、図4及び図5に示すように、トルク
モータ19は回転子65、コア69、一対のソレノイド
部70,75により回動軸5aの他方の端部に連結され
ている。トルクモータ19の端部はカバー63により覆
われている。回転子65は、回動軸5aに圧入固定され
た鉄心66及び永久磁石67,68により構成され、コ
ア69の内壁により形成された収容孔69aに回動自在
に収容されている。鉄心66は円筒状に形成されてお
り、回動軸5aの他方の端部に圧入固定されている。永
久磁石67,68は円弧状に形成されており、鉄心66
の外周に等間隔をあけて接着固定されている。スロット
ルバルブ5の回動範囲は通常90°以下であるから、永
久磁石67,68の円弧長はスロットルバルブ5の回動
範囲内で回転子65を回動可能なトルクが働く長さがあ
ればよい。なお、永久磁石67,68はネオジウム系、
サマリウム−コバルト系等の高い磁力を発生する所謂、
希土類磁石が採用されている。
【0034】コア69は磁性体からなる薄板が回動軸5
aの軸方向に積層され形成されており、収容孔69aに
回転子65を回動自在に収容している。コア69は回転
子65を取囲む周上において切目のないスロットレスに
構成されている。ソレノイド部70,75はそれぞれ鉄
心71,76にコイル72,77が巻回され形成されて
おり、コア69に圧入固定されている。コイル72,7
7にはコネクタ80に埋設されたピン81から制御電流
が供給される。また、バルブリターンスプリング48
は、一方の端部が鉄心66に固定され、他方の端部がね
じ64に固定されており、このバルブリターンスプリン
グ48によりスロットルバルブ5が閉側に付勢されてい
る。
【0035】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているE
CU20内のCPU21における制御量に対する積分項
オフセットの処理手順を示す図6のフローチャートに基
づいて説明する。なお、この積分項オフセットルーチン
は所定時間毎にECU20内のCPU21にて繰返し実
行される。
【0036】図6において、まず、ステップS101で
今回のスロットル開度の指令値TTPi から前回のスロ
ットル開度の指令値TTPi-1 が減算されスロットル開
度の指令値TTPにおける変化量ΔTTPが次式(1)
に示すように算出される。
【0037】
【数1】 ΔTTP=TTPi −TTPi-1 ・・・(1) 次にステップS102に移行して、スロットル開度の指
令値TTPの急激な変化に対応するためのオフセット量
Ioffsetが「0」であり、かつ上式(1)で算出された
変化量ΔTTPが予め設定された所定値Kttp を越えて
いるかが判定される。ステップS102の判定条件が成
立、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」であり、かつ
変化量ΔTTPが所定値Kttp を越えているときにはス
テップS103に移行し、上式(1)で算出された変化
量ΔTTPをパラメータとするTABLE(テーブル)
に基づきオフセットを実行する所定のオフセット時間t
offsetが設定される。なお、今回のスロットル開度の指
令値(目標開度)TTPiからスロットル開度センサ1
6によって検出された今回の実スロットル開度TAi が
減算された偏差(TTPi −TAi )をパラメータとし
てその対応するTABLE(テーブル)に基づきオフセ
ットを実行するオフセット時間toffsetを設定してもよ
い。ここで、変化量ΔTTPまたは偏差(TTPi −T
Ai )が大きいほどオフセット時間toffsetが大きく設
定される。
【0038】次にステップS104に移行して、今回の
スロットル開度の指令値(目標開度)TTPi からスロ
ットル開度センサ16によって検出された今回の実スロ
ットル開度TAi が減算された偏差(TTPi −TAi
)に所定値Koffsetが乗算されオフセット量Ioffset
が次式(2)に示すように算出される。
【0039】
【数2】 Ioffset=Koffset・(TTPi −TAi ) ・・・(2) なお、上式(2)における偏差(TTPi −TAi )に
替えて上式(1)で算出された変化量ΔTTPとしても
よい。また、所定値Koffsetを変化量ΔTTPまたは偏
差(TTPi −TAi )が大きいほど大きくなるように
設定してもよい。一方、ステップS102の判定条件が
成立せず、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」でな
く、または変化量ΔTTPが所定値Kttp を越えていな
いときにはステップS103及びステップS104がス
キップされる。
【0040】次にステップS105に移行して、オフセ
ット量Ioffsetが「0」でなく、かつステップS103
で設定されたオフセット時間toffsetが「0」以下であ
るかが判定される。ステップS105の判定条件が成
立、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」でなく、かつ
オフセット時間toffsetが「0」以下であるときにはス
テップS106に移行し、オフセット量Ioffsetが
「0」とされる。一方、ステップS106の判定条件が
成立せず、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」、また
はオフセット時間toffsetが「0」を越えているときに
はステップS106がスキップされる。次にステップS
107に移行して、オフセット時間toffsetが「0」を
越えているかが判定される。ステップS107の判定条
件が成立、即ち、オフセット時間toffsetが「0」を越
えて大きいときにはステップS108に移行し、オフセ
ット時間toffsetから所定時間Δtが徐々に減算されオ
フセット時間toffsetとされる。一方、ステップS10
7の判定条件が成立せず、即ち、オフセット時間toffs
etが「0」以下であるときにはステップS108がスキ
ップされる。
【0041】次にステップS109に移行して、前回の
積分項の更新量Iθi-1 と偏差(TTPi −TAi )に
所定値Ki1を乗算した値とオフセット量Ioffsetとが加
算され今回の積分項の更新量Iθi が次式(3)に示す
ように算出され、本ルーチンを終了する。
【0042】
【数3】 Iθi =Iθi-1 +Ki1・(TTPi −TAi )+Ioffset ・・・(3) なお、上式(3)の右辺に今回の指令値TTPi に所定
値Ki2を乗算した値を、本実施例のようにアクチュエー
タとしてトルクモータ19を用いるときには加算しても
よい。更に、スロットルバルブ5を駆動するのに必要最
小限の制御量(静摩擦に打勝つ分の制御量)Imin を加
算してもよい。
【0043】このように、本実施例の内燃機関のスロッ
トル制御装置は、スロットルバルブ5の開度を各種セン
サ信号に基づき設定された目標開度としての指令値TT
Pに一致させるための制御電流DUTYに変換される制
御量を算出するECU20内のCPU21にて達成され
る制御量演算手段と、前記制御量演算手段で算出された
制御量が変換された制御電流DUTYによりアクチュエ
ータを駆動し、スロットルバルブ5の開度を制御するE
CU20内のCPU21及びモータ駆動回路30にて達
成されるスロットル制御手段と、指令値TTPの変化方
向に前記制御量を所定時間toffsetだけオフセットする
オフセット量Ioffsetを設定するECU20内のCPU
21にて達成されるオフセット量設定手段と、所定時間
toffsetを指令値の変化量ΔTTPに応じて変更するE
CU20内のCPU21にて達成されるオフセット時間
変更手段とを具備するものである。また、本実施例の内
燃機関のスロットル制御装置は、アクチュエータをトル
クモータ19とするものである。
【0044】つまり、電子スロットルシステムにおい
て、部品点数が少なく機構が簡素化され摩擦が小さくな
ると指令値TTPに対する実スロットル開度TAが慣性
の影響を受けて却ってオーバシュートし易くなる。この
傾向は、アクチュエータとしてトルクモータ19を用い
たときに顕著である。このため、実スロットル開度TA
を指令値TTPに一致させるための制御量がオフセット
量Ioffsetにて所定時間toffsetだけオフセット処理さ
れると共に、その所定時間toffsetが指令値の変化量Δ
TTPに応じて変更される。即ち、指令値TTPに対す
る実スロットル開度TAがオーバシュート等を起こさな
いように制御量に対してオフセット処理が施されること
で指令値TTPに対する実スロットル開度TAの追従安
定性を向上することができる。
【0045】また、本実施例の内燃機関のスロットル制
御装置は、ECU20内のCPU21にて達成されるオ
フセット量設定手段がオフセット量Ioffsetを指令値の
変化量ΔTTPが大きいほど大きく設定し、また、指令
値TTPとECU20内のCPU21及びモータ駆動回
路30にて達成されるスロットル制御手段の制御による
実スロットル開度TAとの偏差が大きいほど大きく設定
するものである。
【0046】つまり、制御量に対するオフセット量Iof
fsetが指令値の変化量ΔTTPが大きいほど大きく、ま
た、指令値TTPと実スロットル開度TAとの偏差が大
きいほど大きく設定される。このように、指令値TTP
に対して実スロットル開度TAがオーバシュート等を起
こさないように、制御量に対しオフセット処理のための
オフセット量が適切に補正されることで、指令値TTP
に対する実スロットル開度TAの追従安定性を向上する
ことができる。
【0047】そして、本実施例の内燃機関のスロットル
制御装置は、ECU20内のCPU21にて達成される
オフセット量設定手段がオフセット終了時に目標開度と
しての指令値TTPに応じた制御量に戻すものである。
即ち、所定時間toffsetのオフセット処理が終了すると
オフセット量Ioffsetが「0」とされ、この後では指令
値TTPに応じた制御量が設定される。このため、定常
時における指令値TTPに対する実スロットル開度TA
の追従安定性を損なうことがない。
【0048】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているE
CU20内のCPU21における制御量に対する積分項
オフセットの処理手順の変形例を示す図7のフローチャ
ートに基づいて説明する。なお、この積分項オフセット
ルーチンは所定時間毎にECU20内のCPU21にて
繰返し実行される。
【0049】図7において、まず、ステップS201で
今回のスロットル開度の指令値TTPi から前回のスロ
ットル開度の指令値TTPi-1 が減算されスロットル開
度の指令値TTPにおける変化量ΔTTPが上式(1)
に示すように算出される。次にステップS202に移行
して、スロットル開度の指令値TTPの急激な変化に対
応するためのオフセット量Ioffsetが「0」であり、か
つ上式(1)で算出された変化量ΔTTPが予め設定さ
れた所定値Kttp を越えているかが判定される。ステッ
プS202の判定条件が成立、即ち、オフセット量Iof
fsetが「0」であり、かつ変化量ΔTTPが所定値Ktt
p を越えているときにはステップS203に移行し、今
回のスロットル開度の指令値(目標開度)TTPi から
スロットル開度センサ16によって検出された今回の実
スロットル開度TAi が減算された偏差(TTPi −T
Ai )に所定値Koffsetが乗算されオフセット量Ioffs
etが上式(2)に示すように算出される。
【0050】一方、ステップS202の判定条件が成立
せず、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」でなく、ま
たは変化量ΔTTPが所定値Kttp を越えていないとき
にはステップS203がスキップされる。次にステップ
S204に移行して、オフセット量Ioffsetが「0」を
越えているかが判定される。ステップS204の判定条
件が成立、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」を越え
て大きいときにはステップS205に移行し、オフセッ
ト量Ioffsetから所定オフセット量ΔIoffsetが徐々に
減算されオフセット量Ioffsetとされる。次にステップ
S206に移行して、オフセット量Ioffsetが「0」未
満であるかが判定される。ステップS206の判定条件
が成立、即ち、オフセット量Ioffsetから所定オフセッ
ト量ΔIoffsetが徐々に減算され「0」より小さくなっ
たときにはステップS207に移行し、オフセット量I
offsetが「0」とされる。
【0051】一方、ステップS204の判定条件が成立
せず、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」以下である
ときにはステップS208に移行し、オフセット量Iof
fsetが「0」未満であるかが判定される。ステップS2
08の判定条件が成立、即ち、オフセット量Ioffsetが
「0」未満で小さいときにはステップS209に移行
し、オフセット量Ioffsetに所定オフセット量ΔIoffs
etが徐々に加算されオフセット量Ioffsetとされる。次
にステップS210に移行して、オフセット量Ioffset
が「0」を越えているかが判定される。ステップS21
0の判定条件が成立、即ち、オフセット量Ioffsetに所
定オフセット量ΔIoffsetが徐々に加算され「0」より
大きくなったときにはステップS211に移行し、オフ
セット量Ioffsetが「0」とされる。なお、ステップS
205及びステップS209における所定オフセット量
ΔIoffsetをオフセット量Ioffsetの正負によって変え
てもよい。
【0052】そして、ステップS206の判定条件が成
立せず、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」以上であ
るとき、またはステップS207でオフセット量Ioffs
etが「0」とされたのち、またはステップS208の判
定条件が成立せず、即ち、オフセット量Ioffsetが
「0」以上であるとき、またはステップS210の判定
条件が成立せず、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」
以下であるとき、またはステップS211でオフセット
量Ioffsetが「0」とされたのちステップS212に移
行する。ステップS212では、前回の積分項の更新量
Iθi-1 と偏差(TTPi −TAi )に所定値Ki を乗
算した値とオフセット量Ioffsetと今回の指令値TTP
i に所定値Ki2を乗算した値とスロットルバルブ5を駆
動するのに必要最小限の制御量(静摩擦に打勝つ分の制
御量)Imin とが加算され今回の積分項の更新量Iθi
が次式(4)に示すように算出され、本ルーチンを終了
する。
【0053】
【数4】 Iθi =Iθi-1 +Ki ・(TTPi −TAi )+Ioffset +Ki2・TTPi +Imin ・・・(4) なお、上式(4)の右辺における制御量Imin をスロッ
トルバルブ5の開側と閉側とで変えてもよい。
【0054】このように、本実施例の内燃機関のスロッ
トル制御装置は、ECU20内のCPU21にて達成さ
れるオフセット量設定手段がオフセット量Ioffsetを徐
変するものである。つまり、実スロットル開度TAを指
令値TTPに一致させるための制御量がオフセット量I
offsetにてオフセット処理されるのであるが、そのオフ
セット量Ioffsetが徐変されることで適切に設定でき、
指令値TTPに対する実スロットル開度TAの追従安定
性を向上することができる。
【0055】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているE
CU20内のCPU21における制御量に対する積分項
オフセットの処理手順の他の変形例を示す図8のフロー
チャートに基づいて説明する。なお、この積分項オフセ
ットルーチンは所定時間毎にECU20内のCPU21
にて繰返し実行される。
【0056】図8において、まず、ステップS301で
今回のスロットル開度の指令値TTPi から前回のスロ
ットル開度の指令値TTPi-1 が減算されスロットル開
度の指令値TTPにおける変化量ΔTTPが上式(1)
に示すように算出される。次にステップS302に移行
して、スロットル開度の指令値TTPの急激な変化に対
応するためのオフセット量Ioffsetが「0」であり、か
つ、上式(1)で算出された変化量ΔTTPが予め設定
された所定値Kttp を越えているかが判定される。ステ
ップS302の判定条件が成立、即ち、オフセット量I
offsetが「0」であり、かつ変化量ΔTTPが所定値K
ttp を越えているときにはステップS303に移行し、
今回のスロットル開度の指令値(目標開度)TTPi か
らスロットル開度センサ16によって検出された今回の
実スロットル開度TAi が減算された偏差(TTPi −
TAi )に所定値Koffsetが乗算されオフセット量Iof
fsetが上式(2)に示すように算出される。
【0057】一方、ステップS302の判定条件が成立
せず、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」でなく、ま
たは変化量ΔTTPが所定値Kttp を越えていないとき
にはステップS303がスキップされる。次にステップ
S304に移行して、オフセット量Ioffsetが「0」を
越えているかが判定される。ステップS304の判定条
件が成立、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」を越え
て大きいときにはステップS305に移行し、今回の指
令値TTPi が実スロットル開度TAに例えば、電気的
な微分処理やフィルタ処理を施してその位相を進ませた
今回の位相進み開度TAdi以下であるかが判定される。
ステップS305の判定条件が成立、即ち、今回の指令
値TTPi が今回の位相進み開度TAdi以下で小さいと
きにはステップS306に移行し、オフセット量Ioffs
etが「0」とされる。
【0058】一方、ステップS304の判定条件が成立
せず、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」以下である
ときにはステップS307に移行し、オフセット量Iof
fsetが「0」未満であるかが判定される。ステップS3
07の判定条件が成立、即ち、オフセット量Ioffsetが
「0」未満であり小さいときにはステップS308に移
行し、今回の指令値TTPi が実スロットル開度TAの
位相を進ませた今回の位相進み開度TAdi以上であるか
が判定される。ステップS308の判定条件が成立、即
ち、今回の指令値TTPi が今回の位相進み開度TAdi
以上で大きいときにはステップS309に移行し、オフ
セット量Ioffsetが「0」とされる。
【0059】そして、ステップS305の判定条件が成
立せず、即ち、今回の指令値TTPi が今回の位相進み
開度TAdiを越えているとき、またはステップS306
でオフセット量Ioffsetが「0」とされたのち、または
ステップS307の判定条件が成立せず、即ち、オフセ
ット量Ioffsetが「0」以上であるとき、またはステッ
プS308の判定条件が成立せず、即ち、今回の指令値
TTPi が今回の位相進み開度TAdi未満であるとき、
またはステップS309でオフセット量Ioffsetが
「0」とされたのちステップS310に移行する。ステ
ップS310では、前回の積分項の更新量Iθi-1 と偏
差(TTPi −TAi )に所定値Ki を乗算した値とオ
フセット量Ioffsetと今回の指令値TTPi に所定値K
i2を乗算した値とスロットルバルブ5を駆動するのに必
要最小限の制御量(静摩擦に打勝つ分の制御量)Imin
とが加算され今回の積分項の更新量Iθi が上式(4)
に示すように算出され、本ルーチンを終了する。
【0060】このように、本実施例の内燃機関のスロッ
トル制御装置は、ECU20内のCPU21にて達成さ
れるオフセット量設定手段が実スロットル開度TAの位
相を進ませた位相進み開度TAd が目標開度としての指
令値TTPを越えたときにはオフセット量Ioffsetを
「0(零)」としてオフセット解除するものである。つ
まり、位相進み開度TAd が指令値TTPを越えたとき
には指令値TTPに対する実スロットル開度TAがオー
バシュート等を起こさないように制御量に対するオフセ
ット処理が解除される。これにより、指令値TTPに対
する実スロットル開度TAの追従安定性を向上すること
ができる。
【0061】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているE
CU内のCPUにおける制御量に対する上下限設定の処
理手順を示す図9のフローチャートに基づいて説明す
る。なお、この上下限設定ルーチンは所定時間毎にEC
U20内のCPU21にて繰返し実行される。
【0062】図9において、まず、ステップS401で
今回の指令値TTPi から今回の実スロットル開度TA
i が減算された偏差(TTPi −TAi )に比例ゲイン
Kpが乗算された値と、上述の図6、図7または図8で
算出された今回の積分項の更新量Iθi と、偏差(TT
Pi −TAi )の微分値に微分ゲインKd が乗算された
値とが加算され制御量がPWM変換されたデューティ比
信号としての制御電流DUTYが次式(5)に示すよう
に算出され、本ルーチンを終了する。
【0063】
【数5】 DUTY=Kp ・(TTPi −TAi )+Iθi +Kd ・{d(TTPi −TAi )/dt} ・・・(5) 次にステップS402に移行して、オフセット量Ioffs
etが「0」であるかが判定される。ステップS402の
判定条件が成立、即ち、オフセット量Ioffsetが「0」
であるときにはステップS403に移行し、予め設定さ
れた所定値Dmax1が上限値MAX、予め設定された所定
値Dmin1が下限値MINとされる。一方、ステップS4
02の判定条件が成立せず、即ち、オフセット量Ioffs
etが「0」でないときにはステップS404に移行し、
所定値Dmax1より大きな所定値Dmax2が上限値MAX、
所定値Dmin1より小さな所定値Dmin2が下限値MINと
される。即ち、Dmax1<Dmax2,Dmin1>Dmin2の関係
に設定されている。
【0064】ステップS403またはステップS404
の処理ののちステップS405に移行し、制御電流DU
TYが上限値MAXを越えているかが判定される。ステ
ップS405の判定条件が成立、即ち、制御電流DUT
Yが上限値MAXを越えて大きいときにはステップS4
06に移行し、上限ガード処理としてステップS403
またはステップS404で設定された上限値MAXが制
御電流DUTYとされる。一方、ステップS405の判
定条件が成立せず、即ち、制御電流DUTYが上限値M
AX以下であるときにはステップS406がスキップさ
れる。
【0065】次にステップS407に移行して、制御電
流DUTYが下限値MIN未満であるかが判定される。
ステップS407の判定条件が成立、即ち、制御電流D
UTYが下限値MIN未満で小さいときにはステップS
408に移行し、下限ガード処理としてステップS40
3またはステップS404で設定された下限値MINが
制御電流DUTYとされ、本ルーチンを終了する。一
方、ステップS407の判定条件が成立せず、即ち、制
御電流DUTYが下限値MIN以上であるときにはステ
ップS408がスキップされ、本ルーチンを終了する。
なお、所定値Dmax2,Dmin2はスロットルバルブ5の動
き易さを考慮し開側と閉側とで変えてもよい。
【0066】このように、本実施例の内燃機関のスロッ
トル制御装置は、更に、オフセット実行中(オフセット
量Ioffsetが「0」でないとき)にあっては制御量がP
WM変換されたデューティ比信号としての制御電流DU
TYの上限値MAX及び下限値MINをオフセット解除
時(オフセット量Ioffsetが「0」のとき)より拡大す
るECU20内のCPU21にて達成されるガード値拡
大手段を具備するものである。即ち、ガード処理として
設定されている通常のオフセット解除時における上限値
及び下限値が、オフセット実行中では拡大されること
で、このときのオフセット量Ioffsetを加味した制御電
流DUTYがガード処理に引掛かることなく設定され
る。これにより、指令値TTPに対する実スロットル開
度TAの追従安定性を向上することができる。
【0067】ここで、上述の実施例の電子スロットルシ
ステムにおいて、機械的な中間停止位置として図2に示
す中間ストッパ49が設けられていないときには負側の
制御電流DUTYは存在しないため、図9のステップS
404で設定される所定値Dmin2は零以上とされる。こ
のような内燃機関のスロットル制御装置にあっては、E
CU20内のCPU21にて達成されるガード値拡大手
段で制御量がPWM変換されたデューティ比信号として
の制御電流DUTYの下限値MINを「0(零)」以上
とするものに相当する。このものでは、不必要に下限値
が広げられることなく指令値TTPに対する実スロット
ル開度TAの追従安定性を向上することができる。
【0068】ところで、上記実施例では、制御量がPW
M変換されたデューティ比信号としての制御電流DUT
Yの算出において、過渡時における補正項としての微分
項(Kd 項)が加算されているが、この微分項を省略し
ても積分項の更新量Iθi にオフセット量Ioffsetが考
慮されているため適切な制御を実行することができる。
【0069】また、上記実施例では、アクチュエータと
してトルクモータ19を用いているが、本発明を実施す
る場合には、これに限定されるものではなく、DCモー
タ等を用いても構成できる。特に、本発明をトルクモー
タを用いた電子スロットルシステムに適用するとスロッ
トル開度に対する精度及び応答性が向上できるという効
果が顕著となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関のスロットル制御装置が適用された内燃機関
及びその周辺機器を示す概略構成図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関のスロットル制御装置の要部構成を示す模式
図である。
【図3】 図3は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関のスロットル制御装置の要部構成を示す斜視
図である。
【図4】 図4は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関のスロットル制御装置で用いられているスロ
ットルバルブの回動軸と連結されたトルクモータの構成
を示す断面図である。
【図5】 図5は図4のトルクモータからカバーを取去
ってA方向から見た矢視図である。
【図6】 図6は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関のスロットル制御装置で使用されているEC
U内のCPUにおける制御量に対する積分項オフセット
の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】 図7は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関のスロットル制御装置で使用されているEC
U内のCPUにおける制御量に対する積分項オフセット
の処理手順の変形例を示すフローチャートである。
【図8】 図8は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関のスロットル制御装置で使用されているEC
U内のCPUにおける制御量に対する積分項オフセット
の処理手順の他の変形例を示すフローチャートである。
【図9】 図9は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関のスロットル制御装置で使用されているEC
U内のCPUにおける制御量に対する上下限設定の処理
手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 内燃機関 5 スロットルバルブ 16 スロットル開度センサ 18 アクセル開度センサ 19 トルクモータ(アクチュエータ) 20 ECU(電子制御ユニット)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットルバルブの開度を各種センサ信
    号に基づき設定された目標開度に一致させるための制御
    量を算出する制御量演算手段と、 前記制御量演算手段で算出された前記制御量によりアク
    チュエータを駆動し、前記スロットルバルブの開度を制
    御するスロットル制御手段と、 前記目標開度の変化方向に前記制御量を所定時間だけオ
    フセットするオフセット量を設定するオフセット量設定
    手段と、 前記所定時間を前記目標開度の変化量に応じて変更する
    オフセット時間変更手段とを具備することを特徴とする
    内燃機関のスロットル制御装置。
  2. 【請求項2】 前記オフセット量設定手段は、前記オフ
    セット量を前記目標開度の変化量が大きいほど大きく設
    定し、また、前記目標開度と前記スロットル制御手段の
    制御による実際の前記スロットルバルブの開度である実
    スロットル開度との偏差が大きいほど大きく設定するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のスロットル
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記オフセット量設定手段は、前記オフ
    セット量を徐変することを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の内燃機関のスロットル制御装置。
  4. 【請求項4】 前記オフセット量設定手段は、前記実ス
    ロットル開度の位相を進ませた位相進み開度が前記目標
    開度を越えたときにはオフセット解除することを特徴と
    する請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の内燃機
    関のスロットル制御装置。
  5. 【請求項5】 更に、オフセット実行中にあっては前記
    制御量の上限値及び下限値をオフセット解除時より拡大
    するガード値拡大手段を具備することを特徴とする請求
    項1乃至請求項4の何れか1つに記載の内燃機関のスロ
    ットル制御装置。
  6. 【請求項6】 前記ガード値拡大手段は、前記スロット
    ルバルブの開度範囲内に機械的な中間停止位置が設定さ
    れていないときには、前記制御量の下限値を零以上とす
    ることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関のスロッ
    トル制御装置。
  7. 【請求項7】 前記アクチュエータは、トルクモータと
    することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1
    つに記載の内燃機関のスロットル制御装置。
  8. 【請求項8】 前記オフセット量設定手段は、オフセッ
    ト終了時に前記目標開度に応じた前記制御量に戻すこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載
    の内燃機関のスロットル制御装置。
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