JPH11116833A - ジスアゾ直接染料 - Google Patents

ジスアゾ直接染料

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JPH11116833A
JPH11116833A JP10229957A JP22995798A JPH11116833A JP H11116833 A JPH11116833 A JP H11116833A JP 10229957 A JP10229957 A JP 10229957A JP 22995798 A JP22995798 A JP 22995798A JP H11116833 A JPH11116833 A JP H11116833A
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dye
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JP10229957A
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Peter Wild
ペーター・ビルト
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Bayer AG
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット印刷に用いられる、光堅牢度
と輝度に優れたジスアゾ直接染料の提供。 【解決手段】 式(I) 【化1】 [式中、Xは、ブリッジを表し、環Aは、1つ以上の同
一もしくは異なる残基で置換されているか或は未置換で
あり、そしてRは、水素または未置換もしくは置換C1
−C4−アルキルを表す]で表される化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、直接ジスアゾ染料、それの製造
方法、そしてそれをヒドロキシルおよび/またはアミド
含有基質の染料および印刷で用いることに関する。
【0002】モノアゾ染料を2つ含んでいてそれらがC
O基で橋渡しされているジスアゾ染料は公知である。そ
のような染料の例は、式
【0003】
【化5】
【0004】で表されるC.I.Direct Red
75であり、これは特開平9 025 850号に従
い、インクジェット(inkjet)印刷用の印刷イン
クで用いられる。このような染料の特性は、特に光堅牢
度および輝度に関して改良を必要とする。本発明の目的
は、光堅牢度と輝度を向上させた染料を提供することで
あった。
【0005】今回、遊離酸の形態が式(I)
【0006】
【化6】
【0007】[式中、Xは、ブリッジ(bridge)
を表し、環Aは、SO3H、COOH、スルホン酸エス
テル類、スルホンアミド類、カルボン酸エステル類、カ
ルボキサミド類およびCNから成る群から選択される1
つ以上の同一もしくは異なる残基で置換されており、そ
してRは、水素または未置換もしくは置換C1−C4−ア
ルキルを表す]で表される化合物が見い出された。
【0008】Rの定義において、アルキル基の好適な置
換基はOH、OCH3またはOC25である。
【0009】環Aの酸基はそれのエステルまたはアミド
の形態であってもよい。エステルの例は、未置換もしく
は置換C1−C4−アルキルエステルである。アミド類
は、好適には、式 SO2NR1'R1”およびCONR1'R1” [式中、R1’およびR1”は、互いに独立して、水素ま
たは未置換もしくは置換C1−C4−アルキルを表す]で
表されるアミド類である。
【0010】遊離酸の形態が式(Ia)
【0011】
【化7】
【0012】[式中、RおよびXは、上述した意味を有
し、そしてR2は、SO3H、COOHまたはCN、特に
SO3HまたはCOOHを表す]で表される式(I)の
化合物が好適である。
【0013】更に好適な態様におけるRは水素を表す。
【0014】遊離酸の形態が式(Ib)
【0015】
【化8】
【0016】[式中、R2およびXは、上述した意味を
有する]で表される式(I)の化合物が特に好適であ
る。R2がSO3HまたはCOOH、特にSO3Hを表す
式(Ib)の染料が非常に特に好適である。
【0017】好適な態様では、Xが、COを表すか、脂
肪族、芳香炭素環状、複素環状または芳香複素環状ジカ
ルボニル化合物の残基を表すか、或は式
【0018】
【化9】
【0019】[式中、R3は、OH、C1−C4−アルコ
キシ、C6−C10−アリールオキシ、C6−C10−アリー
ル、C1−C4−アルキル、C1−C4−アルキルメルカプ
トもしくはフェニルメルカプト、NH2、または一置換
もしくは二置換アミン、例えばモノ−もしくはジ−C1
−C4−アルキルアミノもしくは−C6−C10−アリール
アミノなど、または5員もしくは6員アミンを表す]で
表される残基を表す。
【0020】特に好適な態様では、R3がNR45を表
し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、水素、
1−C4−アルキル、C2−C4−ヒドロキシアルキルま
たはC2−C4−ヒドロキシアルコキシ−C2−C4−アル
キルを表すか、或はNR45は、C1−C4−アルキル、
およびヒドロキシルで一置換されているか或はアミノで
一置換されているC2−C4−アルキル、およびそれらの
塩類の群の置換基で1から3置換されているか或は未置
換でヘテロ原子を1から3個含む5員もしくは6員環を
形成している。
【0021】R4またはR5で定義する全てのアルキルも
しくは置換アルキル基は線状であるか或は分枝していて
もよい。
【0022】N原子に結合しているヒドロキシル置換も
しくはヒドロキシアルコキシ置換アルキル基の場合、こ
のヒドロキシル基もしくはヒドロキシアルコキシ基は、
好適には、N原子に隣接するC原子上に位置しない。同
様に、ヒドロキシアルコキシ基中のヒドロキシル基も、
好適には、O原子に隣接するC原子上に位置しない。
【0023】−NR45が複素環式環の場合、これは窒
素原子に加えてN、OおよびSの群のさらなるヘテロ原
子を1個または2個含んでいてもよい。好適には、R4
が水素、C1−C2−アルキルまたはC2−C3−ヒドロキ
シアルキルを表しそしてR5がC2−C3−ヒドロキシア
ルキルまたはC2−C3−ヒドロキシアルコキシ−C2
3−アルキルを表すか、或は−NR45が、メチルお
よび/またはヒドロキシルで一置換されているか或はア
ミノで一置換されているC2−C3−アルキルの群の基で
1から3置換されていてもよいピロリジン、ピペリジ
ン、モルホリンまたはピペラジン環を表す。
【0024】特に好適には、R4が水素、メチルまたは
2−C3−ヒドロキシアルキルを表しそしてR5がC2
3−ヒドロキシアルキルを表すか、或は−NR4
5が、ピペリジン、モルホリン、ピペラジンまたは
【0025】
【化10】
【0026】を表し、ここで、R6は、メチル、エチ
ル、2−ヒドロキシエチルまたは2−アミノエチルを表
す。
【0027】特別に好適には、R4が水素または2−ヒ
ドロキシエチルを表しそしてR5が2−ヒドロキシエチ
ルを表す。
【0028】好適には、Xは、
【0029】
【化11】
【0030】を表すか、或は式
【0031】
【化12】
【0032】[式中、pは、1から6の数を表す]で表
されるジカルボニル化合物残基を表すか、或はXは、式
【0033】
【化13】
【0034】[式中、Zは、
【0035】
【化14】
【0036】を表す]で表される二価残基を表す。
【0037】Xが
【0038】
【化15】
【0039】を表すか、或は式
【0040】
【化16】
【0041】[式中、pは、1から6の数を表す]で表
されるジカルボニル化合物残基を表すか、或は式
【0042】
【化17】
【0043】[式中、Zは、この上に示した意味を有す
る]で表される二価残基を表すか、或はXが、式
【0044】
【化18】
【0045】[式中、R4およびR5は、この上に示した
意味を有する]で表される残基を表す、式(I)、(I
a)または(Ib)の化合物が非常に特に好適である。
【0046】R2がSO3HまたはCOOH、特にSO3
Hを表し、そしてXが、
【0047】
【化19】
【0048】を表すか、或は式
【0049】
【化20】
【0050】[式中、pは1から6の数を表す]で表さ
れるジカルボニル化合物残基を表すか、或はXが式
【0051】
【化21】
【0052】[式中、R4およびR5は、この上に示した
意味を有する]で表される残基を表す、式(Ib)の化
合物が非常に特に好適であり、ここで、NR45は、好
適には、ジエタノールアミン、エタノールアミン、エチ
ルピペラジン、ヒドロキシエチルピペラジン、モルホリ
ンまたはメチルアミンを表す。
【0053】特に好適には、ブリッジXは繊維に反応性
を示さない。
【0054】本出願の範囲内において、式(I)、(I
a)および(Ib)で表される化合物は、遊離酸として
か、アルカリ金属、例えばリチウム、ナトリウムまたは
カリウムなどの塩としてか、或は未置換もしくは置換ア
ンモニウム塩として存在可能であり、また特に混合塩も
可能である。置換アンモニウムをカチオンとして含む塩
の場合、このカチオンは第一級、第二級もしくは第三級
アミンから誘導されるカチオンであってもよく、適切な
アミン類の例は下記である:モノ−、ジ−もしくはトリ
メチル−、−エチル−、−プロピル−もしくは−ブチル
−アミン;モノ−、ジ−もしくはトリ−エタノール−、
−プロパノール−もしくは−イソプロパノール−アミ
ン;N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミン、N−メ
チル−N,N−ジ(ヒドロキシエチル)アミン、N−エ
チル−N−ヒドロキシエチルピペラジン;エチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン;ジメチルアミノプロピ
ルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジエチレン
グリコールアミン、ジグリコールアミンおよび3−メト
キシプロピルアミン。
【0055】また、例えばアンモニアまたはアルキル−
もしくはヒドロキシアルキルアミンとアルキレンオキサ
イドを反応させることなどで入手可能なポリグリコール
アミン類もアミンとして用いるに適切である。
【0056】この存在させる置換アンモニウムイオン
は、また、アンモニウム化合物から誘導される第四級ア
ンモニウムイオン[好適には第四級アンモニウムイオン
を1つまたは2つ含む]であってもよく、その例は下記
である:水酸化テトラメチル−、テトラエチル−、トリ
メチル−エチル−、ジメチル−ジ−(2−ヒドロキシプ
ロピル)−、トリメチルヒドロキシエチル−、テトラヒ
ドロキシエチル−およびトリメチル−ベンジル−アンモ
ニウム。
【0057】本発明は、追加的に、式(I)で表される
化合物の製造方法にも関し、この方法は、式(II)
【0058】
【化22】
【0059】で表されるアゾ染料、特に式(IIa)
【0060】
【化23】
【0061】[式中、R、R2およびAは、この上に示
した意味を有する]で表される染料と、第一級もしくは
第二級アミンに反応性を示す基を少なくとも2つ含む反
応性化合物を、上記式(II)で表されるモノアゾ染料
対上記反応性化合物のモル比を≧2:1にして反応させ
ることを特徴とする。勿論、上記比率をより小さくする
ことも可能であるが、そのようにすると化学量論的変換
がもたらされない。(II)と上記反応性化合物の比率
を3:1以上にすることでも同様に所望の目標生成物が
もたらされるが、これはあまり経済的な変法ではない。
【0062】上記反応性化合物が第一級もしくは第二級
アミンに反応性を示す基(これはまた繊維に反応性を示
す基としても働き得る)を3個以上含む場合、次に行う
反応、例えば加水分解、アルコール分解またはアミノ分
解などで上記基を繊維に反応性を示さない基に変換して
おくことも可能である。
【0063】本発明に従う方法の好適な態様で用いる上
記反応性化合物は、ホスゲン、脂肪族、芳香族、炭素環
状、複素環式もしくは芳香族−複素環式ジカルボン酸ま
たはそれの誘導体、例えばエステル類、ハライド類、特
に塩化物など、またはイソシアネート類、或は式
【0064】
【化24】
【0065】[式中、R3は、上述した意味を有する
か、或はHalを表すが、但しHalは次に行うH−R
3との反応において50から100℃の温度で基R3に変
化することを条件とし(ドイツ特許出願公開第4 00
5 551号を参照)、そしてHalは、各場合とも独
立して、ハロゲン、特にCl、BrまたはFを表す]で
表されるジハロゲノ複素環である。
【0066】また、式(I)で表される化合物の製造で
は、例えばヨーロッパ特許出願公開第361 186号
などに示されている反応条件を採用することも可能であ
る。
【0067】本発明は、追加的に、式(III)
【0068】
【化25】
【0069】[式中、XおよびAは、上述した意味を有
する]で表されるジアミン類をテトラアゾ化し、そして
その生成物を式(IV)
【0070】
【化26】
【0071】[式中、Rは上述した意味を有する]で表
される化合物に、上記式(IV)で表される化合物対上
記式(III)で表されるジアミンのモル比を≧2:1
にしてカップリングさせることを特徴とする、式(I)
で表される化合物の製造方法にも関する。勿論、上記比
率をより小さくすることも可能であるが、そのようにす
ると化学量論的変換がもたらされない。(IV)とジア
ミン(III)の比率を3:1以上にすることでも同様
に所望の目標生成物がもたらされるが、これはあまり経
済的な変法ではない。
【0072】上記式(III)で表されるジアミンのテ
トラアゾ化は、例えばHouben−Weyl、X/3
巻、43頁以降に記述されているような通常の反応条件
下で起こる。上記式(III)から得られるテトラアゾ
化化合物と式(IV)で表される化合物のカップリング
を好適には酸性条件、特に1から5.5のpHで起こさ
せる。適切な反応条件は、例えばHouben−Wey
l、X/3巻、287頁以降に開示されている。
【0073】本発明に従う式(I)で表される化合物
は、好適には色彩効果、好適にはCIELABシステム
(1976)のパラメーターを用いて測定した色合いh
で、好適には270から360度、特に300から34
5度の範囲であると記述可能な色範囲に渡るプリントを
与える化合物である[CIELABシステム(197
6)=色彩分類分けシステム、例えばBrockes, A.他, F
arbmessung in der Textilindustrie, JSSN 0722-0391,
1986 Mitteilungen fuer die Farbstoffe verarbeiten
de Industrie, 24巻]。この色合い角度hのデータ
を、特に、表面のpHが6.7の通常のサイズ処理(s
ized)紙(例えばAgfaのコピー紙701)に適
用する。
【0074】上記式(I)で表される化合物を、好適に
は、ヒドロキシル含有および/またはアミド含有基質の
染色および印刷で染料として用い、これはセルロース含
有材料、羊毛、綿、ビスコース、ポリアミド、革および
紙を明るいマジェンタまたは青色がかった赤い色合いに
良好な湿潤堅牢特性および光堅牢特性で染色する。
【0075】本染料は、紙および織物産業における直接
染料に通常の方法全部で使用可能であり、特にサイズ処
理または未サイズ処理グレードの紙原料および表面両方
の色付けで使用可能であり、上記紙は、いろいろな源の
漂白もしくは未漂白パルプ、例えば軟材もしくは硬材の
亜硫酸および/または硫酸パルプなどから出発したもの
であってもよい。それらは、また、ロングリカー(lo
ng liquor)を用いたエキゾースト(exha
ust)方法または連続方法において綿、ビスコースお
よびリネンの糸染めおよび布染めで用いることも可能で
ある。
【0076】本発明は、追加的に、上記式(I)で表さ
れる化合物でセルロース含有材料を染色する方法も提供
する。
【0077】本発明に従う式(I)で表される化合物
は、固体状または液状の染料調合物として使用可能であ
る。それらを好適には水性調合物、特に溶液の形態で用
いる。このような水性染料調合物に一般的には上記式
(I)で表される染料を1種類以上入れ、それに同様
に、適切な有機溶媒[これにはヒドロトロピー(hyd
rotropic)化合物が含まれ得る]を入れるか或
は入れなくてもよく、そしてまた更に助剤および/また
は安定剤を入れてもよい。
【0078】特に紙を色付けまたは印刷する場合の好適
な形態は、そのような水性染料調合物の形態である。本
染料を1種以上の助剤、例えばヒドロトロピー化合物ま
たは安定剤などの添加有り無しで水に溶解させることに
よる一般に公知の様式で、安定な液状の水性濃染色調合
物を生じさせることができる。本染料を前以て単離する
ことなく染料自身の合成過程でそのような安定な水性濃
調合物を生じさせるオプションが特に有利である。
【0079】この水性染料調合物に、一般的には、上記
式(I)で表される1種以上の染料を約0.5から20
重量%と水および/または有機溶媒を80から99.5
重量%含め、そしてまた任意にさらなる通常成分を含め
てもよい。
【0080】この文脈で好適な有機溶媒は、アルコール
類およびそれらのエーテル類またはエステル類、カルボ
キサミド類、尿素類、スルホキサイド類およびスルホン
類、特に分子量が<200の溶媒である。特に適切な溶
媒の例は下記である:メタノール、エタノール、プロパ
ノール;グリコール類であるエチレン、プロピレン、ジ
エチレン、チオジエチレンおよびジプロピレングリコー
ル;ブタンジオール;β−ヒドロキシプロピオニトリ
ル、ペンタメチレングリコール、エチレングリコールの
モノエチルおよび−プロピルエーテル、エチレンジグリ
コールのモノエチルエーテル、トリエチレングリコール
のモノブチルエーテル、ブチルポリグリコール、ホルム
アミド、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジ
オール、1,3,6−ヘキサントリオール、酢酸2−ヒ
ドロキシエチル、酢酸2−(2’−ヒドロキシエトキ
シ)−エチル、グリセロール、酢酸グリコール、1,2
−ジヒドロキシプロパン、1−メトキシ−2−プロパノ
ール、2−メトキシ−1−プロパノール、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ピロリドン、N−メチル−カプロラ
クタム、ε−カプロラクタム、N−エチル−カプロラク
タム、ブチロラクトン、尿素、テトラメチル尿素、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメ
チロールプロピレン尿素、ジメチルスルホキサイド、ジ
メチルスルホン、スルホラン、イソプロパノール、ポリ
エチレングリコール。
【0081】水性染料調合物で用いるに適切な通常のさ
らなる添加剤、特に印刷インクで用いるに適切な添加剤
は、粘度および/または表面張力を使用で要求される範
囲に調整することを可能にするイオン性もしくは非イオ
ン性物質、例えばアニオン性、カチオン性もしくは中性
界面活性剤、例えば分散剤および粘度調整剤などであ
る。粘度調整剤が果す機能を、例えば有機溶媒で代わり
に果させることも可能である。
【0082】下記の組成を持たせた水性染料調合物、特
に染料溶液が好適である: − 指定した1種類以上の染料を0.5から20重量
%、特に1から15重量%、 − 水を50から99.5重量%、特に85から99重
量%、 − 1種以上の有機溶媒を0から50重量%、特に0か
ら20重量%、 − 粘度および/または表面張力に影響を与える添加剤
を0から30重量%、特に0から5重量%、ここで、こ
の示した材料を合計すると100重量%になる。
【0083】この水性染料調合物は、本染料の塩を水に
溶解させることで調製可能であるか或は濃縮溶液から調
製可能であるが、それに任意にイオン交換および/また
は例えば加圧透過などによる脱塩を受けさせてもよく、
そして/または上述した有機溶媒の1種以上を添加して
もよく、望まれるならば調製を高温(30から100
℃、特に30から50℃)で行ってもよく、そして無機
および有機塩基を添加してもよく、望まれるならば追加
的に通常のイオン性もしくは非イオン性添加剤を用いる
ことも同様に可能で、それによって例えば粘度をより低
くしそして/または表面張力を高くすることも可能であ
る。
【0084】(I)の塩の代わりに、また、相当する遊
離酸を少なくとも等モル量の相当する有機もしくは無機
塩基と組み合わせて用いることも可能である。
【0085】使用可能な無機塩基の例は水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムである。
【0086】使用可能な有機塩基の例は、エタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N
−メチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノー
ルアミン、N−メチルジエタノールアミン、1−アミノ
−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、
ジ−イソプロパノールアミン、N−2−ヒドロキシエチ
ルジイソプロパノールアミン、N,N,N−トリス[2
−(2’−ヒドロキシエトキシ)エチル]−アミン、ま
たはナトリウムメチラート、リチウムメチラート、カリ
ウム第三ブチラートである。
【0087】本発明に従う水性染料調合物は、また、例
えばインクジェット方法に従って特に記録用液として使
用され得る印刷インクなどとして用いるにも適切であ
る。
【0088】従って、本発明は、また、マジェンタプリ
ントに明るい赤色を生じさせる目的で本発明に従う水性
染料調合物をインクジェット記録システム用の記録液と
して用いることも提供する。
【0089】本発明に従う方法のインクジェット方法
は、インクの滴を基質上に噴霧するインクジェット記録
方法を意味する。いろいろな方法を用いてそのような微
細なインク液滴を生じさせることができる。好適には、
幅広く知られているサーマルジェット(例えばバブルジ
ェット)、ピエゾジェットまたはバルブ−インクジェッ
ト方法などでそれらを生じさせる。好適なインクジェッ
トプリンター用記録材料は紙である。
【0090】本発明に従う水性染料調合物をインクジェ
ット記録システム用の記録液として用いると下記の利点
が得られる:粘度、表面張力などの如き物性が適切な範
囲内であること、記録液がインクジェット記録装置に備
わっている微細な出口開口部を全く詰まらせないこと、
高い密度の画像を与えること、貯蔵中に物性が全く変化
しない、即ち記録液に固体成分の沈澱が全く起こらない
こと、記録液が記録媒体の種類と同様に制限なしに多様
な記録媒体上の記録で用いるに適切であること、最後
に、記録液が迅速に固着して耐水性、光堅牢度、耐摩耗
性および解像度が優れた画像を与えること。
【0091】三色法ではイエローおよびシアンに加えて
マジェンタ(紫)染料が必須である。しかしながら、一
般的には、インクジェット印刷で用いられている公知マ
ジェンタ染料が示す光堅牢度は、特に紙の場合、他の2
つの色が示すそれよりも劣っている。このことがインク
ジェットプリンターを使用する場合の特に大きな欠点に
なっている。
【0092】本発明に従う染料は、C.I.Direc
t Red 75との比較において、水中pH8で測定
した時、好適には10から30nm高い所に吸収最大値
を有し、吸収最大値は好適には529から549nmで
ある。
【0093】更に、これらは、より高い輝度[CIEL
ABシステムのクロマ(chroma)C*値で測定可
能]を有しかつより良好な光堅牢度[これはCIELA
BシステムにおけるΔE*値(色差)が低いことを特徴
とする]を有する。
【0094】以下に示す製造実施例は、本発明を説明す
るものであり、本発明をそれに限定することを意図する
ものでない。本実施例において、特に明記しない限り、
部は常に重量部である。
【0095】
【実施例】実施例1
【0096】
【化27】
【0097】で表されるジアミンを80g(0.2モ
ル)用い、これを320mlの水と一緒にして徹底的に
1時間撹拌した後、濃塩酸を90ml加えた。30%濃
度のNaNO2溶液を92ml用いてテトラアゾ化を3
0℃未満の温度で実施した。1時間後、アミドスルホン
酸を用いて余分な亜硝酸塩を分解させた。
【0098】このテトラアゾ化合物が入っている懸濁液
を、10分かけて、800mlの水に130g(0.4
モル)のR,R−アシッド(2−アミノ−8−ヒドロキ
シナフタレン−3,6−ジスルホン酸)が入っている溶
液に加えた。酢酸ナトリウム溶液を用いて4から5のp
Hを確立した後、この混合物を8から12℃に12時間
放置して反応させた。カップリングが終了した後、これ
を1−2時間かけて50℃にまで加熱し、そして希水酸
化ナトリウム溶液を用いてpHを9に調製した。食塩を
270g加えて染料を沈澱させ、この染料を30℃で単
離した。乾燥を真空中70℃で行うことにより、式
【0099】
【化28】
【0100】[λmax(pH8の水):549、527
nm]で表される染料(塩を含有)をNa6塩として2
10g得た。この染料は通常方法でストック(stoc
k)中の紙を奇麗な青色がかった赤色色合いに色付けす
る。
【0101】実施例2
【0102】
【化29】
【0103】で表される染料をNa3塩として207g
(0.4モル)用い、これを、LiOHを添加しておい
たpHが9.5の水3 lに溶解させた。LiOH溶液
を用いてpHをpH7から8に維持しながらホスゲンを
アシル化が終了するまで45℃以下の温度で導入した。
反応生成物がある程度沈澱した。LiClを400部添
加して沈澱を完全に起こさせた。固体を濾過で単離して
真空下70℃で乾燥させた。これにより、実施例1と同
じ式で表される染料(塩を含有する)がLi6塩として
225g得られた。紙の色付けで得られた吸収最大値お
よび色合いは実施例1で得た化合物のそれと同じであ
る。
【0104】実施例3 上記Na3塩をNaOHを添加しておいた水4 lに溶
解させてホスゲン処理をNaOH溶液の存在下で実施す
る以外は実施例2の手順を繰り返し、NaClを用いて
塩を析出させて乾燥させた後、実施例1と同じ生成物を
230g得た。
【0105】実施例4 pHが8で40℃の水4 lに実施例1の塩含有染料を
125g溶解させた。通常の加圧透過装置(例えばDe
salから入手可能な膜G 20(商標)を取り付け
た)で上記溶液を3 lに濃縮して、Cl-含有量が<
0.05%になるまで限外濾過を受けさせた。次に、濃
縮を約2 lになるまで実施する結果として、染料の含
有量がNa6塩を基準にして5.6%になった。
【0106】この溶液は比較的長期間に渡って安定であ
り、これを紙の色付けまたは綿の染色、そしてインクジ
ェット印刷用の印刷インクの製造で直接用いた。
【0107】相当して、また、以下の実施例に記述する
他の染料からも安定な濃縮溶液を得た。
【0108】実施例5 この手順は、LiClを用いて塩を析出させる代わりに
ホスゲン処理で得た染料懸濁液に約1.5 lの水を4
5℃で加えて溶液にする以外は実施例2に記述したのと
同様であった。実施例4と同様に、Desalから入手
した膜G50(商標)を取り付けた加圧透過装置で上記
溶液を2.5 lに濃縮して、Cl-含有量が<0.0
5%になるまで透析濾過(diafiltratio
n)を実施した。次に、濃縮を1.7 lになるまで実
施する結果として、染料の含有量がLi6塩を基準にし
て7.5%になった。
【0109】この溶液を染色およびインクジェット印刷
用の印刷インクの製造で直接用い、これも長期間に渡っ
て安定であった。
【0110】実施例6 溶解およびホスゲン処理でLiOHの代わりにメチルジ
エタノールアミンを用いる以外は実施例2に記述した手
順に従い、アシル化が終了した後、実施例1の式で表さ
れる染料が入っている懸濁液を得る。この懸濁物は、そ
れに約1.5lの水を45から50℃で加えて実施例5
と同様な限外濾過を受けさせると完全に溶解した。Na
+を除去する目的で、透析濾過中にpHを酢酸で8に保
持しながら1モルのメチルジエタノールアミンを徐々に
加えた。Cl-含有量が0.05%未満になった時点
で、上記溶液を1.8 lに濃縮した。固体含有量はヘ
キサメチル−ジエタノールアンモニウム塩を基準にして
7.5%であり、Na+含有量は0.1%であった。
【0111】この溶液を実施例5に記述したのと同様に
用いた。
【0112】実施例7
【0113】
【化30】
【0114】で表される染料をNa3塩として207g
(0.4モル)用い、これを、LiOHを添加しておい
たpHが8.5で温度が50から60℃の水2.2 l
に溶解させた後、全体で40.6g(0.2モル)のテ
レフタロイルジクロライドを25時間かけて加えた。反
応全体を通してpHをLiOHで調整した。この添加が
終了した後のバッチを8.5のpHおよび55から60
℃の温度で更に25時間撹拌することで反応を完了させ
た。次に、食塩を200g加え、温度を40℃に下げる
と、式
【0115】
【化31】
【0116】で表される染料がNa6塩として沈澱し、
これを濾過で単離した。この染料を乾燥させることで、
塩を含有する生成物を235g得た[λmax(pH8の
水):526nm]。この染料はストック中の紙を青色
がかった赤色色合いに色付けする。これにまた脱塩を実
施例4と同様に受けさせ、その結果として得た溶液を、
紙の色付けおよび綿の染色、そしてインクジェット印刷
用インクの製造で直接用いた。
【0117】実施例8から13 実施例2に記述した方法と同様な方法を用いて、XがC
Oを表す式Iの価値有るマジェンタアゾ染料を更に得
た。これらの実施例では、式IIaで表されるモノアゾ
染料を出発材料として用いた。ここで、o−またはm−
は、それぞれ、アゾ基を基準にして基R2がオルソ位ま
たはメタ位に位置することを表す。
【0118】
【表1】
【0119】実施例14 実施例2で得たモノアゾ染料をNa3塩として207g
(0.4モル)用い、これを、LiOHを添加しておい
たpHが8で温度が40から45℃の水2 lに溶解さ
せた後、この溶液を30分かけてシアヌール酸クロライ
ドが40.6g(0.22モル)で氷が250gで水が
150gの懸濁液に入れた。LiOH溶液を用いてpH
を7±0.5に保持した。次に、この反応混合物を50
から55℃の温度に1時間加熱した。次に、ジエタノー
ルアミンを42g(0.4モル)加えた後、この混合物
を98から110℃で1.5時間撹拌した。次に、食塩
を150g加え、30℃の温度に冷却した後、沈澱して
きた染料を濾過で単離した。乾燥を真空下70℃から8
0℃で行うことで、式
【0120】
【化32】
【0121】で表される染料(塩を含有する)をNa6
塩として285g得た[λmax(pH8の水):549
nm]。置換(3番目の塩素原子の)でジエタノールア
ミンの代わりに下記のアミンを用いて、同じλmax値を
有する匹敵する染料を得た:エタノールアミン、エチル
ピペラジン、ヒドロキシエチルピペラジン、モルホリン
およびメチルタウリン。その結果として得た染料に脱塩
を実施例4に従って受けさせ、そしてこの場合に得た溶
液を染色およびインクジェット印刷用インクの製造で直
接用いた。
【0122】使用実施例A 100部の熱水に実施例1の染料粉末を0.5部溶解さ
せた後、この溶液を室温に冷却した。この溶液を、ホラ
ンダー(hollander)内で2000部の水と一
緒に打っておいた化学漂白亜硫酸セルロース100部に
加えた。15分後、樹脂サイズおよび硫酸アルミニウム
と一緒に混合することによる通常様式でサイズ処理を実
施した。このようにして生じさせた紙は青色がかった赤
色色合いを有し、良好な水堅牢および湿潤堅牢特性を示
しかつまた良好な光堅牢度も示す。
【0123】使用実施例B 50部の漂白軟材亜硫酸パルプと50部の漂白ビーチウ
ッド(beechwood)パルプ[ろ水度30°SR
(°SR=Schopper Riegler度)]と
0.5部の実施例1染料を水(pH4、水硬度10°d
H[ドイツ硬度])中で混合した。16分後にシートを
作成した。その結果として得た紙の色は強い青色がかっ
た赤色であった。これとの比較で、紙をpH7で色付け
したが、強度にも色合いにも全く変化は見られない。達
成されたエキゾースト度(degree of exh
austion)は100%であり、廃水は無色であ
る。
【0124】使用実施例C 実施例4で得た染料溶液100gを50gの2−ピロリ
ドンおよび370gの水と一緒に撹拌した後、この混合
物を0.8μmのフィルターで浄化した。このインクを
用いて通常の市販インクジェットプリンター、例えばH
P−DeskJet(商標)560、Canon BJ
C(商標)600およびBJC(商標)4000などに
備わっているインクカートリッジを満たし、このプリン
ターを用いて、紙の上に光堅牢度と染みだし堅牢度を有
する明るいマジェンタプリントを生じさせた。
【0125】また、ピロリドンの代わりに他の一般的な
有機溶媒、例えばジ−、トリエチレングリコール、1,
5−ペンタンジオール、1,2−プロピレングリコー
ル、尿素なども用いた。実施例4の情報に従って得た実
施例7の染料を入れた溶液を用いた時にも同様に光堅牢
度および水堅牢度を有する明るいマジェンタプリントが
得られ、それの吸収最大値は7nm低い。
【0126】比較実施例 実施例4で得た染料溶液(実施例1の染料が入ってい
る)を18g用い、これを8gの1,5−ペンタンジオ
ール、8gの2−ピロリドンおよび66gの蒸留水で希
釈することで、染料含有量が約1%でE11値が5のイ
ンクを得た。このインクを0.4μmのフィルターで浄
化した後、このインクを用いてHP−Desk Jet
(商標)560Cに備わっているインクカートリッジを
満たし、このプリンターを用いて、いろいろな紙に塗布
した。比較の目的で、DirectRed 75(実施
例4と同様にして浄化しておいた)を含有する相当する
インク(これのE11値も同様に5であった)を調製し
た後、この上と同じプリンターを用いて同じ紙に塗布し
た。比較の目的で、下記の異なる3種類の紙を用いた。
【0127】1.Agfa Copy Paper 707 2.Gilberd Bond Paper 3.HP Premium Glossy Paper 比較の目的で、CIELABシステムの臨界パラメータ
ーであるL*、a*、b*、C*およびΔE*値を測定
した。ΔE*値は、結果として得られたプリントを各場
合ともD65光源(キセノンランプ)に120時間暴露
した時の暴露前と後の色の差を表す。上述したCIEL
ABパラメーターの有意さに関しては、Bayer−F
arben−Revueスペシャルエディション3/2
d、“Farb-messung" [Colorimetry] 1986, ISSN 07220
391を対照。この比較で、以下の表に挙げるデータを得
た。
【0128】 紙 染料 L* a* b* C* ΔE* 1 比較 52.95 49.12 -7.78 49.73 14.25 発明 43.87 51.75 -16.8 54.41 9.54 2 比較 50.27 51.41 -8.24 52.07 11.02 発明 44.33 51.29 -15.4 53.55 6.33 3 比較 45.52 61.24 -24.2 65.85 57.04 発明 40.28 64.64 -27 70.05 44.35 このデータから下記を引き出すことができる。
【0129】クロマC*は、本発明で向上させることを
意図する輝度の尺度である。輝度はC*値が高ければ高
いほど高い。本発明に従う染料の輝度は使用した全種類
の紙でDirect Red 75の輝度よりも顕著に
高いことが上記表から明らかである。
【0130】ΔE*値は、暴露を120時間行う前と後
に測定した色の差であることから、光堅牢度の尺度であ
る。色の差はΔE*値(これは光堅牢度の尺度である)
が大きければ大きいほど差が大きい。従って、ΔE*値
が小さいことは、この値が大きい時よりも光堅牢度が良
好であることを示し、この特性は紙の種類が異なると変
わる可能性がある。
【0131】驚くべきことに、本発明に従う染料は、試
験した全種類の紙上で、Direct Red 75染
料に比較して顕著に向上した輝度と顕著に向上した光堅
牢度を示した。
【0132】本発明の特徴および態様は以下のとうりで
ある。
【0133】1. 遊離酸の形態が式(I)
【0134】
【化33】
【0135】[式中、Xは、ブリッジを表し、環Aは、
SO3H、COOH、スルホン酸エステル類、スルホン
アミド類、カルボン酸エステル類、カルボキサミド類お
よびCNから成る群から選択される1つ以上の同一もし
くは異なる残基で置換されており、そしてRは、水素ま
たは未置換もしくは置換C1−C4−アルキルを表す]に
相当する化合物。
【0136】2. 遊離酸の形態が式(Ia)
【0137】
【化34】
【0138】[式中、R2は、SO3H、COOHまたは
CNを表す]で表される第1項記載の化合物。
【0139】3. 遊離酸の形態が式(Ib)
【0140】
【化35】
【0141】[式中、R2は、SO3H、COOHまたは
CNを表す]で表される第1項記載の化合物。
【0142】4. R2がSO3HまたはCOOHを表す
第3項記載の化合物。
【0143】5. XがCO、脂肪族、芳香炭素環状、
複素環状または芳香複素環状ジカルボニル化合物の残基
を表すか、或は式
【0144】
【化36】
【0145】[式中、R3は、OH、C1−C4−アルコ
キシ、C6−C10−アリールオキシ、C6−C10−アリー
ル、C1−C4−アルキル、C1−C4−アルキルメルカプ
トもしくはフェニルメルカプト、NH2、一置換もしく
は二置換アミン、または5員もしくは6員環状アミンを
表す]で表される残基を表す第1項記載の化合物。
【0146】6. Xが
【0147】
【化37】
【0148】を表すか、或は式
【0149】
【化38】
【0150】[式中、pは、1から6の数を表す]で表
されるジカルボニル化合物残基を表すか、或はXが、式
【0151】
【化39】
【0152】[式中、Zは、
【0153】
【化40】
【0154】を表す]で表される二価残基を表す第1項
記載の化合物。
【0155】7. Xが
【0156】
【化41】
【0157】を表すか、或は式
【0158】
【化42】
【0159】[式中、pは、1から6の数を表す]で表
されるジカルボニル化合物残基を表すか、或はXが、式
【0160】
【化43】
【0161】[式中、R4およびR5は、互いに独立し
て、水素、C1−C4−アルキル、C2−C4−ヒドロキシ
アルキルまたはC2−C4−ヒドロキシアルコキシ−C2
−C4−アルキルを表すか、或はNR45が、C1−C4
−アルキル、およびヒドロキシルで一置換されているか
もしくはアミノで一置換されているC2−C4−アルキ
ル、およびそれらの塩類の群の置換基で1から3置換さ
れているか或は未置換でヘテロ原子を1から3個含む5
員もしくは6員環を形成している]で表される残基を表
す第1項記載の化合物。
【0162】8. 遊離酸の形態が式
【0163】
【化44】
【0164】で表されるか或は式
【0165】
【化45】
【0166】で表される第1項記載の化合物。
【0167】9. 第1項記載の式(I)で表される化
合物を製造する方法であって、式(II)
【0168】
【化46】
【0169】で表されるモノアゾ染料と、第一級もしく
は第二級アミンに反応性を示す基を少なくとも2つ含む
反応性化合物を、該式(II)で表されるモノアゾ染料
対該反応性化合物のモル比を≧2:1にして反応させる
か、或は式(III)
【0170】
【化47】
【0171】[式中、R、XおよびAは、第1項に示し
た意味を有する]で表されるジアミンをテトラアゾ化
し、そしてその生成物を式(IV)
【0172】
【化48】
【0173】[式中、Rは上述した意味を有する]で表
される化合物に、該式(IV)で表される化合物対該式
(III)で表されるジアミンのモル比を≧2:1にし
てカップリングさせる方法。
【0174】10. 水性染料調合物であって、第1項
記載の化合物を0.5から20重量%と水および/また
は有機溶媒を50から99.5重量%含有する水性染料
調合物。
【0175】11. ヒドロキシルおよび/またはアミ
ド含有基質の染色および印刷方法であって、第1項記載
の化合物を用いる方法。
【0176】12. 紙をインクジェット方法で印刷す
る第11項記載の方法。
【0177】13. インクジェット印刷用の印刷イン
クを製造する方法であって、第10項記載の水性染料調
合物を用いる方法。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊離酸の形態が式(I) 【化1】 [式中、Xは、ブリッジを表し、環Aは、SO3H、C
    OOH、スルホン酸エステル類、スルホンアミド類、カ
    ルボン酸エステル類、カルボキサミド類およびCNから
    成る群から選択される1つ以上の同一もしくは異なる残
    基で置換されており、そしてRは、水素または未置換も
    しくは置換C1−C4−アルキルを表す]に相当する化合
    物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の式(I)で表される化合
    物を製造する方法であって、式(II) 【化2】 で表されるモノアゾ染料と、第一級もしくは第二級アミ
    ンに反応性を示す基を少なくとも2つ含む反応性化合物
    を、該式(I)で表されるモノアゾ染料対該反応性化合
    物のモル比を≧2:1にして反応させるか、或は式(I
    II) 【化3】 [式中、R、XおよびAは、第1項に示した意味を有す
    る]で表されるジアミンをテトラアゾ化し、そしてその
    生成物を式(IV) 【化4】 [式中、Rは上述した意味を有する]で表される化合物
    に、該式(IV)で表される化合物対該式(III)で
    表されるジアミンのモル比を≧2:1にしてカップリン
    グさせる方法。
  3. 【請求項3】 水性染料調合物であって、請求項1記載
    の化合物を0.5から20重量%と水および/または有
    機溶媒を50から99.5重量%含有する水性染料調合
    物。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシルおよび/またはアミド含有
    基質の染色および印刷方法であって、請求項1記載の化
    合物を用いる方法。
  5. 【請求項5】 インクジェット印刷用の印刷インクを製
    造する方法であって、請求項3記載の水性染料調合物を
    用いる方法。
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