JP2013047218A - 化合物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】式(I)で表される化合物。[式(I)中、A1及びA2は置換基を有していてもよいアルカンジイル基、置換基を有していてもよいシクロアルカンジイル基、又は、−B1−Ar−B2−基を表し、アルカンジイル基に含まれる−CH2−は−NH−、−O−又は−S−で置き換わっていてもよい。B1及びB2は単結合又はアルカンジイル基を表す。Arは、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基を表す。R1及びR2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシ基又はアルコキシ基を表すか、互いに結合してアルカンジイル基を形成する。X1及びX2は−NH−又は−O−を表す。]
【選択図】なし
Description
[1] 式(I)で表される化合物。
[式(I)中、
A1及びA2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12のアルカンジイル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルカンジイル基、又は、−B1−Ar−B2−基を表し、炭素数2〜12のアルカンジイル基に含まれる−CH2−は−NH−、−O−又は−S−で置き換わっていてもよい。
B1及びB2は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表すか、互いに結合して炭素数1〜12のアルカンジイル基を形成する。
X1及びX2は、それぞれ独立に、−NH−又は−O−を表す。]
[式(I)中、
A1及びA2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12のアルカンジイル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルカンジイル基、又は、−B1−Ar−B2−基を表し、炭素数2〜12のアルカンジイル基に含まれる−CH2−は−NH−、−O−又は−S−で置き換わっていてもよい。
B1及びB2は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表すか、互いに結合して炭素数1〜12のアルカンジイル基を形成する。
X1及びX2は、それぞれ独立に、−NH−又は−O−を表す。]
[式(I)中、
A1及びA2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12のアルカンジイル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルカンジイル基、又は、−B1−Ar−B2−基を表し、炭素数2〜12のアルカンジイル基に含まれる−CH2−は−NH−、−O−又は−S−で置き換わっていてもよい。
B1及びB2は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表すか、互いに結合して炭素数1〜12のアルカンジイル基を形成する。
X1及びX2は、それぞれ独立に、−NH−又は−O−を表す。]
[式(I)中、
A1及びA2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12のアルカンジイル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルカンジイル基、又は、−B1−Ar−B2−基を表し、炭素数2〜12のアルカンジイル基に含まれる−CH2−は−NH−、−O−又は−S−で置き換わっていてもよい。
B1及びB2は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表すか、互いに結合して炭素数1〜12のアルカンジイル基を形成する。
X1及びX2は、それぞれ独立に、−NH−又は−O−を表す。]
A1及びA2における炭素数2〜12のアルカンジイル基としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等の直鎖状のアルカンジイル基;イソプロピレン基、イソブチレン基、2−メチルトリメチレン基、イソペンチレン基、イソへキシレン基、イソオクチレン基、2−エチルへキシレン基、イソデシレン基等の分岐状のアルカンジイル基;が挙げられる。中でも、アルカンジイル基の炭素数は3〜12が好ましく、3〜6がより好ましい。また、直鎖状のアルカンジイル基(ポリメチレン基)が好ましい。
−NH−、−O−又は−S−を含むアルカンジイル基としては、例えば下記の基が挙げられる。*は結合手を表す。
炭素数3〜12のシクロアルカンジイル基が有していてもよい置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基;フェニル基、4−メチルフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基;アセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピバロイル基等の炭素数1〜7のアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数3〜4のアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等の炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基;アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等の炭素数2〜7のアシルオキシ基;等が挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルカンジイル基としては、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、メチルシクロヘキシレン基、t−ブチルシクロヘキシレン基が好ましい。
Arにおける炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等が挙げられる。
R1及びR2における炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。
R1及びR2における炭素数6〜12のアリール基としては、炭素数6〜12の単環式又は縮合多環式芳香族炭化水素を示し、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。
R1及びR2における炭素数1〜6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
R1及びR2が、互いに結合して形成する炭素数1〜12のアルカンジイル基としては上記と同じ基と、メチレン基とが挙げられ、炭素数3又は4のアルカンジイル基であることが好ましい。また、R1及びR2が互いに結合して、それらが結合している炭素原子と共に形成する環状構造としては、例えばシクロペンテン環、シクロヘキセン環等が挙げられる。
R1が水素原子であり、R2が水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、R1及びR2が水素原子であることがより好ましい。
X1及びX2は、−NH−であることが好ましい。
化合物(I)は、例えば下記の式に示される方法により製造できる。
(式中、A1、A2、R1及びR2は上記と同じ意味を表す。
P1及びP2は、それぞれ独立に、tert-ブトキシカルボニル基等の保護基を表す。
WSCI HClは、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩を表す。)
上記の製造方法において、製造の便宜上、保護基を使用してもよい。保護基を使用した場合には、その保護基を汎用される方法にて除去することができる。
化合物(I)の融点が高い場合は、混練時に十分な分散性を確保するために、化合物(I)を粒径100μm以下の粒子に粉砕することが好ましい。
たとえば、化合物(I)をカーボンブラック、シリカ、焼成クレー又は水酸化アルミニウムと混合し、得られた混合物を粉砕することにより、化合物(I)からなる粒径100μm以下の粒子を製造することができる。
ワックスとしては、大内新興化学工業社製の「サンノック(登録商標)ワックス」、日本精蝋製の「OZOACE−0355」等が挙げられる。
タイヤとしては、空気入りタイヤ及びソリッドタイヤ等が挙げられる。
化合物(I)をゴム組成物に添加すると、それを加硫して得られる加硫ゴムが有する粘弾性特性を改善させることができる。また、加硫ゴムは、タイヤ用途のみならず、防振ゴム用途、ゴムベルト用途、制振剤用途及び免震ゴム用途としても使用できる。かかる防振ゴムとしては、例えば、エンジンマウント、ストラットマウント、ブッシュ、エグゾーストハンガー等の自動車用防振ゴム等が挙げられる。防振ゴムは、通常、混練物を防振ゴムが有する形状に加工した後に、熱処理に供することにより得られる。ゴムベルト用途としては、例えば、伝動ベルト、コンベヤベルト、Vベルト等が挙げられる。
化合物(I)は老化防止性能も有するため、ゴム用老化防止剤として使用することができる。化合物(I)をゴム用老化防止剤としてゴム組成物に添加する場合、化合物(I)と、ゴム分野で通常用いられている老化防止剤とを併用してもよい。
化合物(I)を含むゴム組成物から得られる加硫ゴムは、リバージョン防止性能に優れる。
窒素雰囲気下、反応容器に1,4−フェニレンジアミン25.17g(0.233mol)とテトラヒドロフラン230mlを仕込んだ。そこへ氷冷下、無水マレイン酸22.84g(0.233mol)をテトラヒドロフラン50mlに溶解した溶液を約1時間で滴下した後、室温で一晩撹拌した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、テトラヒドロフラン40mlで2回洗浄し、40℃で5時間乾燥して粗製の(Z)−3−(4−アミノフェニルカルバモイル)アクリル酸を橙色の粉末として46.92g得た。粗製の(Z)−3−(4−アミノフェニルカルバモイル)アクリル酸46.92gにメタノール250mlを加えて50℃で1時間撹拌し冷却後、ろ過しメタノール20mlで2回洗浄した。得られた結晶を乾燥して(Z)−3−(4−アミノフェニルカルバモイル)アクリル酸を黄橙色粉末として42.67g得た。収率88.8%
窒素雰囲気下、反応容器に製造例1で合成した(Z)−3−(4−アミノフェニルカルバモイル)アクリル酸13.85g(67.2mmol)に、1,4−フェニレンジアミン6.90g(67.2mmol)、ジメチルアミノピリジン0.82gとジメチルホルムアミド130mlを仕込んだ。そこへ氷冷下、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩12.88g(67.2mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応終了後、水560ml加え、酢酸エチル500mlで4回抽出した。有機層を合一し、食塩水500mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し赤色粘性物15.0gを得た。これにクロロホルム50mlを加えて減圧濃縮を3回繰り返し、得られた残留物にメタノール80mlを加えて析出した固体を濾別した。濾液を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミドを濃赤色固体として5.30g得た。収率26.6%。
1H−NMR(300.13MHz,DMSO−d6)δppm:10.75(2H,s),7.30(4H,d,J=8.7Hz),6.52(4H,d,J=8.7Hz),6.29(2H,s),4.95(4H,s)
<手順1>
バンバリーミキサー(東洋精機製600mlラボプラストミル)を用いて、天然ゴム(RSS#1)100重量部、HAF(旭カーボン社製、商品名「旭#70」)45重量部、ステアリン酸3重量部、酸化亜鉛5重量部、老化防止剤(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン:商品名「アンチゲン(登録商標)6C」住友化学株式会社製)1重量部および実施例1で得たN,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミド1重量部を混練配合し、ゴム組成物を得た。本手順1は、各種成分投入後5分間、50rpmのミキサーの回転数で混練することにより実施し、その時のゴム温度は160〜170℃であった。
<手順2>
オープンロール機で60〜80℃の温度にて、手順1により得られたゴム組成物と、加硫促進剤(N−シクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)1重量部および硫黄2重量部とを混練配合し、ゴム組成物を得た。
実施例2の手順2で得たゴム組成物を145℃で加硫処理し、加硫ゴムを得た。
実施例2において、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミドを用いない以外は、実施例2と同様にしてゴム組成物を得た。
参考例1の手順2で得たゴム組成物を145℃で加硫処理し、加硫ゴムを得た。
(1)スコーチタイム
JIS−K6300−1に準拠し、125℃にて測定した。
スコーチタイムの値は、大きいほどゴム焼けが起こりにくく、加工安定性が良好であることを示す。
参考例1で得たゴム組成物を対照として、参考例1で得たゴム組成物のスコーチタイムを100として、実施例2で得たゴム組成物について、スコーチタイムの相対値を指数表示したところ、89であった。
株式会社上島製作所製の粘弾性アナライザを用いて測定した。
条件:温度−5℃〜80℃(昇温速度:2℃/分)
初期歪10%、動的歪2.5%、周波数10Hz
実施例2の手順2で得たゴム組成物で、黄銅メッキ処理が施されたスチールコードを被覆することにより、ベルトが得られる。得られるベルトを用いて、通常の製造方法に従い、生タイヤを成形し、得られた生タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、加硫タイヤが得られる。
実施例2の手順2で得たゴム組成物を押し出し加工し、トレッド用部材を得る。得られたトレッド用部材を用いて、通常の製造方法に従い、生タイヤを成形し、得られた生タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、加硫タイヤが得られる。
実施例2の手順2で得たゴム組成物を押し出し加工して、カーカス形状に応じた形状のゴム組成物を調製し、ポリエステル製のカーカス繊維コードの上下に貼り付けることにより、カーカスが得られる。得られたカーカスを用いて、通常の製造方法に従い、生タイヤを成形し、得られた生タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、加硫タイヤが得られる。
実施例2の手順2において、更にN−(シクロヘキシルチオ)−フタルイミド(CTP)0.2重量部を混錬配合する以外は、実施例2と同様にしてゴム組成物が得られる。
実施例7の手順2で得たゴム組成物を145℃で加硫処理し、加硫ゴムを得る。
<手順1>
バンバリーミキサー(東洋精機製600mlラボプラストミル)を用いて、スチレン・ブタジエン共重合ゴムSBR#1502(住友化学社製)100重量部、ISAF−HM(旭カーボン社製、商品名「旭#80」)45重量部、ステアリン酸2重量部、酸化亜鉛3重量部、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミド1重量部、老化防止剤(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(6PPD):商品名「アンチゲン(登録商標)6C」住友化学株式会社製)1重量部およびワックス(日本精蝋製「OZOACE−0355」)2重量部を混練配合し、ゴム組成物を得る。該工程は、各成分投入後5分間、50rpmのミキサーの回転数で混練することにより実施し、その時のゴム温度は160〜175℃である。
<手順2>
オープンロール機で60〜80℃の温度にて、手順1により得られたゴム組成物と、加硫促進剤N−シクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)3重量部および硫黄2重量部とを混練配合し、ゴム組成物を得る。
実施例9の手順2で得られるゴム組成物を145℃で熱処理することにより加硫ゴムが得られる。かかる加硫ゴムは、キャップトレッド用として好適である。
<手順1>
バンバリーミキサー(東洋精機製600mlラボプラストミル)を用いて、スチレン・ブタジエン共重合ゴムSBR#1502(住友化学社製)100重量部、ISAF−HM(旭カーボン社製、商品名「旭#80」)35重量部、ステアリン酸2重量部、酸化亜鉛3重量部、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミド1重量部、老化防止剤(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(6PPD):商品名「アンチゲン(登録商標)6C」住友化学株式会社製)1重量部およびワックス(日本精蝋製「OZOACE−0355」)2重量部を混練配合し、ゴム組成物を得る。該工程は、各成分投入後5分間、50rpmのミキサーの回転数で混練することにより実施し、その時のゴム温度は160〜175℃である。
<手順2>
オープンロール機で60〜80℃の温度にて、手順1により得られたゴム組成物と、加硫促進剤N−シクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)2重量部、加硫促進剤ジフェニルグアニジン(DPG)0.5重量部、加硫促進剤ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)0.8重量部および硫黄1重量部とを混練配合し、ゴム組成物を得る。
実施例11の手順2で得たゴム組成物を145℃で熱処理することにより加硫ゴムが得られる。かかる加硫ゴムは、アンダートレッド用として好適である。
<手順1>
バンバリーミキサー(東洋精機製600mlラボプラストミル)を用いて、天然ゴム(RSS#1)100重量部、HAF(旭カーボン社製、商品名「旭#70」)45重量部、ステアリン酸3重量部、酸化亜鉛5重量部、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミド1重量部、含水シリカ(東ソー・シリカ(株)社製「Nipsil(登録商標)AQ」10重量部、老化防止剤FR(松原産業社製「アンチオキシダントFR」)2重量部、レゾルシン2重量部およびナフテン酸コバルト2重量部を混練配合し、ゴム組成物を得る。該工程は、各成分投入後5分間、50rpmのミキサーの回転数で混練することにより実施し、その時のゴム温度は160〜175℃である。
<手順2>
オープンロール機で60〜80℃の温度にて、手順1により得られたゴム組成物と、加硫促進剤N,N−ジシクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)1重量部、硫黄6重量部およびメトキシ化メチロールメラミン樹脂(住友化学社製「スミカノール507AP」)3重量部とを混練配合し、ゴム組成物を得る。
実施例13の手順2で得られるゴム組成物を145℃で熱処理することにより加硫ゴムが得られる。かかる加硫ゴムは、ベルト用として好適である。
<手順1>
バンバリーミキサー(東洋精機製600mlラボプラストミル)を用いて、ハロゲン化ブチルゴム(エクソンモービル社製「Br−IIR2255」)100重量部、GPF 60重量部、ステアリン酸1重量部、酸化亜鉛3重量部、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミド1重量部およびパラフィンオイル(出光興産社製「ダイアナプロセスオイル」)10重量部を混練配合し、ゴム組成物を得る。該工程は、各成分投入後5分間、50rpmのミキサーの回転数で混練することにより実施し、その時のゴム温度は160〜175℃である。
<手順2>
オープンロール機で60〜80℃の温度にて、手順1により得られたゴム組成物と、老化防止剤(アニリンとアセトンの縮合物(TMDQ))1重量部、加硫促進剤ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)1重量部および硫黄2重量部とを混練配合し、ゴム組成物を得る。
実施例15の手順2で得られるゴム組成物を145℃で熱処理することにより加硫ゴムが得られる。かかる加硫ゴムは、インナーライナー用として好適である。
<手順1>
バンバリーミキサー(東洋精機製600mlラボプラストミル)を用いて、天然ゴム(RSS#3)40重量部、ポリブタジエンゴム(宇部興産社製「BR150B」)60部、FEF50重量部、ステアリン酸2.5重量部、酸化亜鉛3重量部、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミド1重量部、老化防止剤(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(6PPD):商品名「アンチゲン(登録商標)6C」住友化学株式会社製)2重量部、アロマチックオイル(コスモ石油社製「NC−140」)10重量部およびワックス(大内新興化学工業社製の「サンノック(登録商標)ワックス」)2重量部を混練配合し、ゴム組成物を得る。該工程は、各成分投入後5分間、50rpmのミキサーの回転数で混練することにより実施し、その時のゴム温度は160〜175℃である。
<手順2>
オープンロール機で60〜80℃の温度にて、手順1により得られたゴム組成物と、加硫促進剤N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)0.75重量部および硫黄1.5重量部とを混練配合し、ゴム組成物を得る。
実施例17の手順2で得られるゴム組成物を145℃で熱処理することにより加硫ゴムが得られる。かかる加硫ゴムは、サイドウォール用として好適である。
<手順1>
バンバリーミキサー(東洋精機製600mlラボプラストミル)を用いて、天然ゴム(TSR20)70重量部、スチレン・ブタジエン共重合ゴムSBR#1502(住友化学社製)30重量部、N339(三菱化学社製)60重量部、ステアリン酸2重量部、酸化亜鉛5重量部、プロセスオイル(出光興産社製「ダイアナプロセスPS32」)7重量部およびN,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミド1重量部を混練配合し、ゴム組成物を得る。該工程は、各成分投入後5分間、50rpmのミキサーの回転数で混練することにより実施し、その時のゴム温度は160〜175℃である。
<手順2>
オープンロール機で60〜80℃の温度にて、手順1により得られたゴム組成物と、加硫促進剤N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)1重量部、硫黄3重量部、老化防止剤(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(6PPD):商品名「アンチゲン(登録商標)6C」住友化学株式会社製)1重量部および老化防止剤(アニリンとアセトンの縮合物(TMDQ))1重量部とを混練配合し、ゴム組成物を得る。
実施例19の手順2で得られるゴム組成物を145℃で熱処理することにより加硫ゴムが得られる。かかる加硫ゴムは、カーカス用として好適である。
<手順1>
バンバリーミキサー(東洋精機製600mlラボプラストミル)を用いて、スチレン・ブタジエン共重合ゴムSBR#1500(JSR社製)100重量部、シリカ(商品名:「ウルトラジル(登録商標)VN3−G」デグッサ社製)78.4重量部、カーボンブラック(商品名「N−339」三菱化学社製)6.4重量部、シランカップリング剤(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド:商品名「Si−69」デグッサ社製)6.4重量部、プロセスオイル(商品名「NC−140」コスモ石油社製)47.6重量部、老化防止剤(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(6PPD):商品名「アンチゲン(登録商標)6C」住友化学株式会社製)1.5重量部、酸化亜鉛2重量部、ステアリン酸2重量部、およびN,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミド3重量部を混練配合し、ゴム組成物を得る。該工程は、70℃〜120℃の温度範囲で操作され、各成分投入後5分間、80rpmのミキサーの回転数で混練し、引き続き5分間、100rpmのミキサーの回転数で混練することにより実施する。
<手順2>
オープンロール機で30〜80℃の温度にて、手順1により得られるゴム組成物と、加硫促進剤N−シクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)1重量部、加硫促進剤ジフェニルグアニジン(DPG)1重量部、ワックス(商品名「サンノック(登録商標)N」大内新興化学工業社製)1.5重量部および硫黄1.4重量部とを混練配合し、ゴム組成物を得る。
実施例21の手順2で得られるゴム組成物を160℃で熱処理することにより加硫ゴムが得られる。かかる加硫ゴムは、キャップトレッド用として好適である。
実施例21において、スチレン・ブタジエン共重合ゴムSBR#1500(JSR社製)に替えて溶液重合SBR(「アサプレン(登録商標)」旭化成ケミカルズ株式会社製)を用いる以外は実施例21と同様にしてゴム組成物が得られる。
実施例23の手順2で得られるゴム組成物を160℃で熱処理することにより加硫ゴムが得られる。かかる加硫ゴムは、キャップトレッド用として好適である。
実施例21において、スチレン・ブタジエン共重合ゴムSBR#1500(JSR社製)に替えてSBR#1712(JSR社製)を用い、プロセスオイルの使用量を21重量部に変更し、酸化亜鉛を仕込むタイミングを手順2に変更する以外は実施例21と同様にしてゴム組成物が得られる。
実施例25の手順2で得られるゴム組成物を160℃で熱処理することにより加硫ゴムが得られる。かかる加硫ゴムは、キャップトレッド用として好適である。
<手順1>
バンバリーミキサー(東洋精機製600mlラボプラストミル)を用いて、天然ゴム(RSS#1)100重量部、HAF(旭カーボン社製、商品名「旭#70」)45重量部、ステアリン酸3重量部、酸化亜鉛5重量部および実施例1で得たN,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミド1重量部を混練配合し、ゴム組成物を得る。本手順1は、各種成分投入後5分間、50rpmのミキサーの回転数で混練することにより実施し、その時のゴム温度は160〜170℃である。
<手順2>
オープンロール機で60〜80℃の温度にて、手順1により得られるゴム組成物と、加硫促進剤(N−シクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)1重量部および硫黄2重量部とを混練配合し、ゴム組成物を得る。
実施例27の手順2で得られるゴム組成物を160℃で熱処理することにより加硫ゴムが得られる。得られる加硫ゴムは、粘弾性特性が改善され、さらに老化防止性能にも優れる。
<手順1>
バンバリーミキサー(東洋精機製600mlラボプラストミル)を用いて、天然ゴム(RSS#1)100重量部、HAF(旭カーボン社製、商品名「旭#70」)50重量部、ステアリン酸3重量部、酸化亜鉛5重量部および老化防止剤(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(6PPD):商品名「アンチゲン(登録商標)6C」住友化学株式会社製)1重量部を混練配合し、ゴム組成物を得る。本手順1は、各種成分投入後5分間、50rpmのミキサーの回転数で混練することにより実施し、その時のゴム温度は160〜170℃である。
<手順2>
オープンロール機で60〜80℃の温度にて、手順1により得られるゴム組成物と、実施例1で得たN,N’−ビス(4−アミノフェニル)マレアミド1重量部、加硫促進剤(ジベンゾチアジルジスルフィド)1重量部および硫黄1重量部とを混練配合し、ゴム組成物を得る。
実施例29の手順2で得られるゴム組成物を170℃で熱処理することにより加硫ゴムが得られる。得られる加硫ゴムは、リバージョン防止性能に優れる。
Claims (16)
- 式(I)で表される化合物。
[式(I)中、
A1及びA2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12のアルカンジイル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルカンジイル基、又は、−B1−Ar−B2−基を表し、炭素数2〜12のアルカンジイル基に含まれる−CH2−は−NH−、−O−又は−S−で置き換わっていてもよい。
B1及びB2は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表すか、互いに結合して炭素数1〜12のアルカンジイル基を形成する。
X1及びX2は、それぞれ独立に、−NH−又は−O−を表す。] - R1及びR2が、水素原子である請求項1記載の化合物。
- A1及びA2が、それぞれ独立に、炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基である請求項1又は2記載の化合物。
- X1及びX2が、−NH−である請求項1〜3のいずれか記載の化合物。
- 請求項1〜4のいずれか記載の化合物とゴム成分と充填剤とを含むゴム組成物。
- ゴム成分が、天然ゴムである請求項5記載のゴム組成物。
- さらに、硫黄成分を含む請求項5又は6記載のゴム組成物。
- 請求項7記載のゴム組成物を熱処理して得られる加硫ゴム。
- 請求項7記載のゴム組成物を加工して製造されるタイヤ。
- 請求項8記載の加硫ゴムで被覆されたスチールコードを含むタイヤ用ベルト。
- 請求項8記載の加硫ゴムで被覆されたカーカス繊維コードを含むタイヤ用カーカス。
- 請求項8記載の加硫ゴムを含むタイヤ用サイドウォール、タイヤ用インナーライナー、タイヤ用キャップトレッド又はタイヤ用アンダートレッド。
- 請求項8記載の加硫ゴムを含むタイヤ。
- 式(I)で表される化合物とゴム成分と充填剤と硫黄成分とを混練する工程と、前工程により得られた混練物を熱処理する工程とを有する加硫ゴムが有する粘弾性特性の改善方法。
[式(I)中、
A1及びA2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12のアルカンジイル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルカンジイル基、又は、−B1−Ar−B2−基を表し、炭素数2〜12のアルカンジイル基に含まれる−CH2−は−NH−、−O−又は−S−で置き換わっていてもよい。
B1及びB2は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表すか、互いに結合して炭素数1〜12のアルカンジイル基を形成する。
X1及びX2は、それぞれ独立に、−NH−又は−O−を表す。] - 加硫ゴムが有する粘弾性特性を改善させるための式(I)で表される化合物の使用。
[式(I)中、
A1及びA2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12のアルカンジイル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルカンジイル基、又は、−B1−Ar−B2−基を表し、炭素数2〜12のアルカンジイル基に含まれる−CH2−は−NH−、−O−又は−S−で置き換わっていてもよい。
B1及びB2は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表すか、互いに結合して炭素数1〜12のアルカンジイル基を形成する。
X1及びX2は、それぞれ独立に、−NH−又は−O−を表す。] - 式(I)で表される化合物を有効成分として含有する加硫ゴム粘弾性特性改善剤。
[式(I)中、
A1及びA2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12のアルカンジイル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルカンジイル基、又は、−B1−Ar−B2−基を表し、炭素数2〜12のアルカンジイル基に含まれる−CH2−は−NH−、−O−又は−S−で置き換わっていてもよい。
B1及びB2は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基を表す。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表すか、互いに結合して炭素数1〜12のアルカンジイル基を形成する。
X1及びX2は、それぞれ独立に、−NH−又は−O−を表す。]
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