JPH11115637A - リッドの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小物入れのリッドを容易に取付けるとともに
部品点数を減らすこと。 【解決手段】 インストルメントパネル１に組込まれて
いる小物入れ３のリッド５は、ヒンジアーム６により開
閉自在に取付けられている。ヒンジアーム６は、アーム
９がドッグレッグ状に湾曲し、リッド５を固定している
固定端９ａに突起８が設けられている。突起８は、リッ
ド５に穿設した位置決め、かつ仮止め用の孔５ａに嵌入
される。ヒンジアーム６のアーム９は固定端９ａ側がリ
ッド５を固定し、回動端９ｄがインストルメントパネル
１側に固定されている。また、アーム９にはストッパー
板１７が取付けられ、ストッパー板１７は、リッド５の
開状態の回動範囲を規制する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のインスト
ルメントパネルや他の内装パネル等に組み込まれる小物
入れ等のリッドの取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】図７、図８は、インストルメントパネル
５１に、小物入れ５２が組付けられている状態を示す。
この小物入れ５２は、リッド５３を開閉するためにヒン
ジアーム５４を用いている。ヒンジアーム５４は、一端
の回動端５４ｂがリッド５３を回動できるように、イン
ストルメントパネル５１に固定され、他端の固定端５４
ａが小物入れ５２のリッド５３に固定されている。リッ
ド５３をインストルメントパネル５１に固定するには、
図８に示すインストルメントパネル５１の支持部５１ａ
をヒンジアーム５４の凹部に挟み込み、回動端５４ｂの
孔５４ｅ及び支持部５１ａのピン孔５１ｂにピン５７を
挿入し、その後、リッド５３をヒンジアーム５４の固定
端５４ａに取付ける。

【０００３】図９に示すように、ヒンジアーム５４の固
定端５４ａには、ねじ孔５４ｃと円柱状の突部５４ｄが
形成されている。ヒンジアーム５４はリッド５３を取付
けるときに、突部５４ｄをリッド５３に設けた孔に嵌め
込むことによって、その位置決めをし、その後スクリュ
ー５８によって固定している。図７に示すように、リッ
ド５３の両側部には、円弧状の規制アーム５５が小物入
れのボックス５６の側部に設けた孔５６ａを貫通して配
設されている。規制アーム５５は、図８に示すように、
リッド５３の開時における最大回動範囲を規制する役割
をし、その先端部５５ａが、孔５６ａの縁部に係止され
ることによって、リッド５３の回動を規制する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、リッド
５３をヒンジアーム５４に固定するときは、突部５４ｄ
をリッド５３に設けた孔に嵌めることによって位置決め
するが、スクリュー５８を螺着する際に、作業者はリッ
ド５３を手で持った状態で取付けなければならなかっ
た。また、リッド５３の最大回動位置を規制する規制ア
ーム５５を設けているが、これは外観上の見栄えも悪
く、小物入れ内部のものを取り出す時に、邪魔になって
いた。本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、小物
入れにリッドを取付ける際に、作業性がよく、外観上の
見栄えも良いリッドの最大回動範囲を規制するリッドの
取付構造を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、自動車の内装パネルの内部に設けられたリ
ッド付きのボックスに備えられ、一端に回動軸を設け他
端に固定端を有するヒンジアームを用いて上記リッドを
上下方向に開閉可能にし、かつ、上記内装パネル側にヒ
ンジアームの回動軸を取付け、リッドの上端部又は下端
部にヒンジアームの固定端を取付けたリッドの取付構造
において、上記ヒンジアームの固定端に、リッドを係着
するとともに、リッドの取付時にヒンジアームとリッド
の位置決めをする係止爪を設けている。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
リッドの取付構造について、図面を参照しながら説明す
る。図１は、自動車のインストルメントパネル１を示
し、その助手席側にはグローブボックス２や小物入れ３
が設けられている。図３及び図４は、小物入れ３の断面
図である。図に示すように、小物入れ３にはリッド５が
設けられ、リッド５はその両端側部に設けたドッグレッ
グ形状に湾曲した一対のヒンジアーム６のヒンジ構造に
より、上下方向に開閉する。

【０００７】図５及び図６にヒンジアーム６の樹脂製の
アーム９を示す。アーム９は、リッド５を取付ける固定
端９ａに溝が形成され、その溝の底部にねじ孔９ｂが穿
設されている。アーム９のリッド取付面には、位置決め
用の突起８が設けられている。突起８はねじ孔９ｂの近
くに配設され、根元部分の小径部８ａはリッド５に設け
た位置決め用の孔５ａとほぼ同径であり、その先端に拡
径部８ｂが設けられている。また、突起８は中央部に溝
８ｃを設けて一対の爪状に形成し、突起自体に弾性を持
たせている。

【０００８】図５に示すように、アーム９の回動端９ｄ
には凹部９ｅを設け、凹部９ｅはインストルメントパネ
ル１の裏面に突出して設けられた支持部１１を挟持す
る。また、凹部９ｅには、ピン孔１４が設けられ、アー
ム９は、凹部９ｅが支持部１１を挟持した状態で、ヒン
ジアーム６のピン１２を支持部１１に設けたピン孔１１
ａ及びアーム９に設けたピン孔１４に挿通させることに
より、回動自在に取付けられる。図３に示すように、小
物入れ３のボックス１５の底壁１５ｂには、ヒンジアー
ム６のアーム９を挿通させるための孔１５ｃを穿設して
いる。

【０００９】図５に示すようにヒンジアーム６には、目
隠し板１６がアーム９の周部に取付けられ、目隠し板１
６の外形は孔１５ｃの形状にほぼ一致している。図４に
示すように、目隠し板１６はリッド５の最大開時におい
て、ボックス１５の底壁１５ｂと面一になる位置に配置
される。目隠し板１６の裏面には、孔１５ｃの形状より
も大きいフランジ状のストッパー板１７が設けられてい
る。なお、図３中の２０はリッド５のロック機構であ
り、つまみ７の操作によりリッド５のロックを解除でき
る機構になっているが、詳細な説明は省略する。

【００１０】以上、本発明の実施の形態によるリッドの
取付構造の構成について説明したが、次にその作用につ
いて説明する。従来例で説明したように、リッド５をイ
ンストルメントパネル１に組付けるときは、初めにヒン
ジアーム６の回動端９ｄに、ピン１２を嵌入して支持部
１１に取付ける。こうして、回動自在に取付けたヒンジ
アーム６を図４に示すような姿勢、すなわち固定端９ａ
を前方（車体の後側）に引き出し、その突起８を図６に
示すリッド５の位置決め孔５ａに嵌入する。突起８は位
置決め孔５ａよりも径の大きい拡径部８ｂが、溝８ｃに
よる弾性作用で孔５ａを通り抜け、リッド５は突起８の
拡径部８ｂに係止されて、仮止め状態になる。よって、
作業者がリッド５から手を離しても、それが落下するよ
うなことがなく、ボス状の取付孔５ｂ部にスクリュー１
０を螺着させて、リッド５をヒンジアーム６に取付ける
ことができる。

【００１１】リッド５の装着後、つまみ７を操作しリッ
ド５のロック機構２０を解除すると、リッド５を手前に
引き出してリッド５を開くことができる。図４に示すよ
うにリッド５が回動すると、ヒンジアーム６に設けた目
隠し板１６がボックス１５に設けた孔１５ｃに嵌まっ
て、孔１５ｃを閉塞し、底壁１５ｂと目隠し板１６の上
面が面一になる。この際、ストッパー板１７は、ボック
ス１５の下面に当接し、リッド５の回動が規制される。
このときの状態が、リッド５の最大回動位置である。

【００１２】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、勿論、本発明はこれに限定されることなく本発明
の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。例え
ば、上記実施の形態では、小物入れ３に設けたリッド５
の取付構造について説明したが、本発明はグローブボッ
クス２のリッドにも適用が可能であり、インストルメン
トパネル以外のコンソールボックスや、他の内装パネル
の小物入れのリッドにも適用できる。また、リッド５は
下開きで上下方向に回動するようにしたが、上開きに回
動するリッドにも適用が可能である。

【００１３】

【発明の効果】以上述べたように、ヒンジアームの固定
端に、リッドを係着するとともに、リッドの取付時にヒ
ンジアームとリッドの位置決めをする係止爪を設けたの
で、リッドの取付時に、係止爪がリッドの位置決めとと
もに仮止めも行い、リッドの取付けが容易になった。ま
た、ヒンジアームにストッパー板を設けることにより、
ストッパー板がリッドの最大回動位置を規制することが
でき、別にリッドを係止するための部材を廃止できる。
よって、部品点数を減らし、取付作業の簡易化とコスト
の軽減を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態によるリッドの取付構造を
採用した小物入れを組付けているインストルメントパネ
ルの斜視図である。

【図２】図１の小物入れのリッドが最大に開いた状態を
示す斜視図である。

【図３】図１の小物入れのリッドが閉じた状態を示す断
面図である。

【図４】図１の小物入れのリッドが最大に開いた状態を
示す断面図である。

【図５】本発明の実施の形態によるリッドの取付構造の
リッドを固定するヒンジアームの斜視図である。

【図６】図５のヒンジアームの固定端とリッドの取付部
の構造を示す拡大斜視図である。

【図７】従来の小物入れのリッドが最大に開いた状態を
示す斜視図である。

【図８】従来の小物入れのリッドが最大に開いた状態を
示す断面図である。

【図９】従来のリッドの取付構造に用いられていたヒン
ジアームの斜視図である。

【符号の説明】

１ インストルメントパネル ３ 小物入れ ５ リッド ６ ヒンジアーム ８ 突起 ８ａ 小径部 ８ｂ 拡径部 ８ｃ 溝 ９ アーム ９ａ 固定端 ９ｄ 回動端 １７ ストッパー板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車の内装パネルの内部に設けられた
   リッド付きのボックスに備えられ、一端に回動軸を設け
   他端に固定端を有するヒンジアームを用いて上記リッド
   を上下方向に開閉可能にし、かつ、上記内装パネル側に
   ヒンジアームの回動軸を取付け、リッドの上端部又は下
   端部にヒンジアームの固定端を取付けたリッドの取付構
   造において、上記ヒンジアームの固定端に、リッドを係
   着するとともに、リッドの取付時にヒンジアームとリッ
   ドの位置決めをする係止爪を設けたことを特徴とするリ
   ッドの取付構造。
2. 【請求項２】 上記ヒンジアームが上記ボックスに設け
   た孔を貫通して配設され、ヒンジアームのアームに固定
   したストッパー板が、上記孔の縁部に当接することによ
   って、上記リッドの開時における最大回動位置を規制し
   た請求項１に記載のリッドの取付構造。