JPH11114336A - 排ガスフィルタおよびその製造方法 - Google Patents
排ガスフィルタおよびその製造方法Info
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- JPH11114336A JPH11114336A JP28644997A JP28644997A JPH11114336A JP H11114336 A JPH11114336 A JP H11114336A JP 28644997 A JP28644997 A JP 28644997A JP 28644997 A JP28644997 A JP 28644997A JP H11114336 A JPH11114336 A JP H11114336A
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Abstract
ラックを抑制し、高温安定性に優れ、耐熱性及び耐熱衝
撃性に優れたチタン酸アルミニウム質の排ガスフィルタ
およびその製造方法を得ることを目的とする。 【解決手段】 多孔質セラミックスよりなり多数の連通
気孔を有する格子壁3に仕切られて排ガスの流路方向に
多数形成された貫通孔2と、貫通孔2の一方端である排
ガス入口と他方端である排ガス出口の端面部に交互に設
けられた封止材4とで構成され、格子壁3の結晶成分は
チタン酸アルミニウムのみからなり、チタン酸アルミニ
ウムを構成する結晶粒子の間隙および表面にはAl2O3
とSiO 2とを含有する非晶質粒子が突出して存在し、
格子壁3の化学組成は、Al2O3が48〜53wt%、
TiO2が33〜40wt%、SiO2が7〜13wt
%、Fe2O3が1〜3wt%とされた排ガスフィルタ1
とする。
Description
ン等から排出される排ガス中に含まれる黒煙等をろ過す
る排ガスフィルタおよびその製造方法に関するものであ
る。
ディーゼルエンジン等の燃焼機関から排出される排気ガ
スとともに大気中に分散される黒煙の処理が問題となっ
てきている。この問題を解決するために、ディーゼルエ
ンジン等の燃焼機関の排気管の途中に排ガスフィルタを
設け、この排ガスフィルタによって黒煙をろ過、捕集し
排ガスのみを排出している。
量に捕集されると、排ガスフィルタは目詰まりを起こす
ようになって、排ガスの流路を妨げることになり、結果
的にエンジンの燃焼効率等に悪影響を及ぼすことにな
る。そのため、予め設けられた所定の捕集量に達すると
黒煙を空気とともに燃焼させて気体化し、目詰まりを除
去して排ガスフィルタを初期の状態に戻して再生するこ
とが必要である。
気ヒータ方式が用いられ、黒煙が所定量捕集されるのを
検知した制御部は、黒煙を安定して燃焼させるように制
御する。ここで、電気ヒータ方式というのは、排ガスの
流入側もしくは流出側に電気ヒータを設け、電気ヒータ
に通電することによって排ガスフィルタを加熱し、排ガ
スの流入側もしくは流出側から供給される空気によって
黒煙を燃焼させるものである。そして再生中は、予備の
排ガスフィルタを使用してディーゼルエンジンは継続し
て運転される。
ィルタの全面に分布しているが、その全面の黒煙が同時
に燃焼するのではなく、電気ヒータ側の排ガスフィルタ
端部から徐々に燃焼が進行する。そのため排ガスフィル
タの部分によっては温度勾配が生じ、熱膨張の差から熱
応力を発生することになる。通常の使用では捕集される
黒煙の量を予測して、比較的早い段階に燃焼させて排ガ
スフィルタを再生することが行われている。この場合に
は黒煙は600〜900℃で徐々に燃焼し、排ガスフィ
ルタは急激に加熱されることがなく、大きな熱応力を受
けることは少ない。
り、黒煙が所定量以上に捕集された場合などには加熱に
よって黒煙は急激に燃焼し、1000℃以上もの高温度
に急激に上昇して異常燃焼する。このとき排ガスフィル
タは部分的に大きな熱衝撃を受け、疲労破壊によってク
ラックが生じ破壊されることになる。
よる急激な熱衝撃に耐えられる材質のものが必要で、低
熱膨張性、高耐熱衝撃性が強く要求されている。更に、
黒煙の捕集効率が高いことと、同時に黒煙の捕集によっ
て起こる排ガスの流路抵抗が小さいことも必要である。
スフィルタは材料、構造、製造法等について様々な開発
が行われている。
る多孔質セラミックス材料について説明する。
れている材料の一つとして、熱膨張係数が小さく、耐熱
衝撃性に優れたコージェライト焼結体(2MgO・2A
l2O3・5SiO2)がある。このコージェライトの熱
膨張係数は結晶の方向によって異方性を示し、結晶のa
軸が2.0×10-6K-1、c軸が−0.9×10-6K -1
と異なっている。
成形されたものは、工程中で原料に含まれるカオリンや
タルク等の板状結晶が剪断力を受けて格子壁と平行な方
向に分散されるので、c軸は押出成形方向(排ガス流路
方向)に僅かながら多く配向された状態となる。これに
より、コージェライトの押出成形方向の熱膨張係数は約
0.5×10-6K-1、押出成形方向に垂直な方向の熱膨
張係数は約0.9×10-6K-1となり、全体にわたって
熱膨張係数が小さく異方性が少なくなり、高耐熱衝撃性
の排ガスフィルタが製造されている。
来からのコージェライトの他に、最近ではチタン酸アル
ミニウム(Al2O3・TiO2)が検討され始めてい
る。チタン酸アルミニウムは溶融温度が1600℃以上
と高く、再生時の高温にも十分耐えることができるもの
である。
の熱膨張係数はやはり結晶の方向によって異方性を示
し、結晶のa軸が11.8×10-6K-1、b軸が19.
4×10-6K-1、c軸が−2.6×10-6K-1と、コー
ジェライトの結晶と比べてもその異方性は大きいという
特徴がある。そして、このように異方性が大きいと、結
晶粒子間にマイクロクラックを生じ易いという問題があ
る。また、チタン酸アルミニウムの結晶は高温度(75
0〜1200℃)のもとで酸化チタニウム(ルチル)と
酸化アルミニウム(コランダム)に分解しやすいという
問題もある。
で耐熱性に優れた材料であるが、他のセラミックス材料
に比べて、製造時に発生する結晶粒子間のマイクロクラ
ックのために機械的強度が低く、製造条件によっては、
結晶粒子の分解による材質の変化により熱膨張係数が変
化して大きくなりやすいという問題がある。
の向上や熱膨張係数の制御について改善が行われ、既に
一部実用化されるまでになってきている。
は、チタン酸アルミニウムを主成分とし、副成分として
SiO2を1〜10wt%、Al2O3を1〜10wt
%、Fe2O3を0.1〜5wt%含む多孔質成形体の構
成が開示されている。これは、耐熱衝撃性、耐熱性のあ
るチタン酸アルミニウム基材を使用し、成形体の緻密化
による強度向上、ならびに鉄系の高温鉄溶湯に対する耐
食性低下の抑制を図っている。
号公報に記載された多孔質成形体の用途は鉄系の高温溶
湯の不純物除去フィルタあるいは高温悪環境での通気性
固体とされているが、当該公報の記載によれば、鉄系の
金属溶湯フィルタとしての性能調査を行い、他の多孔質
成形体についての性能調査は行っていない。特に、副成
分の上限(Fe2O3:3wt%,SiO2:10wt
%,Al2O3:10wt%)は鉄系の高温鉄溶湯に対す
る耐食性の低下を理由に設定され、排ガスフィルタとし
ての副成分の化学組成とは異なるところがある。
酸アルミニウムを主成分とした場合の開発過程および問
題点を以下に示してみる。
乏しく、高温安定性が悪いため、副成分を添加する必要
がある。第2に、チタン酸アルミニウムは比較的高温度
(1400℃以上)で焼結するため、微小粒子ではなく
粗大粒子を適用して焼成収縮率を抑制する必要がある。
第3に、チタン酸アルミニウムの粗大粒子を使用する
と、押出成形時の可塑性に乏しいため、有機結合剤を多
量に添加する必要がある。第4に、チタン酸アルミニウ
ムは比重が大きく、押出成形後の保形性に乏しいため、
鉛直方向に押し出す必要がある。第5に、チタン酸アル
ミニウムの粗大粒子を使用すると、焼成過程における有
機結合剤消失後の保形性に乏しく、焼成過程でハニカム
成形体が崩れるため、充填材などで支えながら焼成する
必要がある。第6に、充填材などで支えながら焼成する
と、焼成過程における成形体の内外部で温度や酸素濃度
が部分的に異なり、有機結合剤の局部的な燃焼が起こ
り、焼成後にクラックが発生しやすい。
化学組成は、高温安定性の向上、機械的強度の向上など
を図ることができ、確かに前記した第1の問題点をクリ
アする手段となり得る。しかしながら、第2〜第6の問
題点をクリアすることはできない。従って、特公平6−
31180号公報に記載された技術を排ガスフィルタに
適用するのは、未だ不十分である。特に、第5および第
6の問題点に示すような焼成過程での崩壊やクラックに
関する問題は、排ガスフィルタにとって重要になる。
6に示す。図6に示すように、ハニカム成形体11は、
その周囲をセラミック充填材12で支持された状態でセ
ラミック坩堝13中で焼成されている。これは、チタン
酸アルミニウムを主成分とした排ガスフィルタの焼成で
は、ハニカム成形体11をセラミック充填材12で支持
しないと、焼成後に崩壊やクラックが必ず発生すること
になるからである。
ることのできる排ガスフィルタについての技術を提供す
ることを目的とする。
法制度の安定化を図ることのできる排ガスフィルタにつ
いての技術を提供することを目的とする。
向上を図ることのできる排ガスフィルタについての技術
を提供することを目的とする。
ることのできる排ガスフィルタについての技術を提供す
ることを目的とする。
行うことのできる排ガスフィルタについての技術を提供
することを目的とする。
止することのできる排ガスフィルタについての技術を提
供することを目的とする。
に、本発明の排ガスフィルタは、多孔質セラミックスよ
りなり多数の連通気孔を有する格子壁に仕切られて排ガ
スの流路方向に多数形成された貫通孔と、貫通孔の一方
端である排ガス入口と他方端である排ガス出口の端面部
に交互に設けられた封止材とで構成され、格子壁の結晶
成分はチタン酸アルミニウムのみからなり、チタン酸ア
ルミニウムを構成する結晶粒子の間隙および表面にはA
l2O3とSiO2とを含有する非晶質粒子が突出して存
在し、格子壁の化学組成は、Al2O3が48〜53wt
%、TiO2が33〜40wt%、SiO2が7〜13w
t%、Fe2O3が1〜3wt%とされている。
上し、良好な高温安定性を得ることができる。
は、Al2O3がTiO2に対して等モルより3〜6wt
%多く配分されたチタン酸アルミニウムからなる主成分
と、少なくともSiO2を4〜7wt%、Fe2O3を1
〜3wt%有する副成分とからなる第1のセラミックス
原料100重量部を用意し、Al2O3とSiO2とを主
成分として構成される粘土からなる第2のセラミックス
原料5〜20重量部を第1のセラミックス原料に添加
し、第1のセラミックス原料および第2のセラミックス
原料を造孔剤、結合剤、可塑剤および水とともに混合し
てセラミックス坏土を作製し、セラミックス坏土をハニ
カム形状に押出成形し、得られた押出成形体を加熱、焼
結して多孔質セラミックスを形成するようにしたもので
ある。
時の可塑性の向上、押出成形後の保形性の向上、焼成時
の充填材の撤去および焼成後のクラックの発生防止を図
ることができる。
l2O3がTiO2に対して等モルより3〜6wt%多く
配分されたチタン酸アルミニウムからなる主成分と、少
なくともSiO2を4〜7wt%、Fe2O3を1〜3w
t%有する副成分とからなる第1のセラミックス原料1
00重量部を用意し、Al2O3とSiO2とを主成分と
して構成される粘土からなる第2のセラミックス原料5
〜20重量部と、TiO2からなる第3のセラミックス
原料5〜12重量部を第1のセラミックス原料に添加
し、第1のセラミックス原料、第2のセラミックス原料
および第3のセラミックス原料を造孔剤、結合剤、可塑
剤および水とともに混合してセラミックス坏土を作製
し、セラミックス坏土をハニカム形状に押出成形し、得
られた押出成形体を加熱、焼結して多孔質セラミックス
を形成するようにしたものである。
時の可塑性の向上、押出成形後の保形性の向上、焼成時
の充填材の撤去および焼成後のクラックの発生防止を図
ることができる。
は、多孔質セラミックスよりなり多数の連通気孔を有す
る格子壁に仕切られて排ガスの流路方向に多数形成され
た貫通孔と、貫通孔の一方端である排ガス入口と他方端
である排ガス出口の端面部に交互に設けられた封止材と
で構成された排ガスフィルタであって、格子壁の結晶成
分はチタン酸アルミニウムのみからなり、チタン酸アル
ミニウムを構成する結晶粒子の間隙および表面にはAl
2O3とSiO2とを含有する非晶質粒子が突出して存在
し、格子壁の化学組成は、Al2O3が48〜53wt
%、TiO2が33〜40wt%、SiO2が7〜13w
t%、Fe2O3が1〜3wt%とされたものであり、排
ガスフィルタの焼結性が向上して、良好な高温安定性を
得ることができるという作用を有する。
1記載の発明において、非晶質粒子の化学組成は、Al
2O3が37〜48wt%、SiO2が49〜60wt%
である排ガスフィルタであり、焼成収縮率が低く寸法精
度のよい排ガスフィルタを得ることができるという作用
を有する。
1または2記載の発明において、排ガスの流路方向にお
ける格子壁は、熱膨張係数αが|α|≦2×10-6K-1
(室温〜800℃)であり、開口率を0に換算した時の
圧縮強度σがσ≧150kgf/cm2である排ガスフ
ィルタであり、排ガスフィルタの耐熱衝撃性を向上させ
ることができるという作用を有する。
1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、格子壁
は、連通気孔の平均気孔径が7〜20μm、気孔率が3
0〜40%である排ガスフィルタであり、黒煙を高効率
で捕集でき、圧力損失の上昇率を小さくすることができ
るという作用を有する。
O3がTiO2に対して等モルより3〜6wt%多く配分
されたチタン酸アルミニウムからなる主成分と、少なく
ともSiO2を4〜7wt%、Fe2O3を1〜3wt%
有する副成分とからなる第1のセラミックス原料100
重量部を用意し、Al2O3とSiO2とを主成分として
構成される粘土からなる第2のセラミックス原料5〜2
0重量部を第1のセラミックス原料に添加し、第1のセ
ラミックス原料および第2のセラミックス原料を造孔
剤、結合剤、可塑剤および水とともに混合してセラミッ
クス坏土を作製し、セラミックス坏土をハニカム形状に
押出成形し、得られた押出成形体を加熱、焼結して多孔
質セラミックスを形成するようにした排ガスフィルタの
製造方法であり、寸法制度の安定化、押出成形時の可塑
性の向上、押出成形後の保形性の向上、焼成時の充填材
の撤去および焼成後のクラックの発生防止を図ることが
できるという作用を有する。
O3がTiO2に対して等モルより3〜6wt%多く配分
されたチタン酸アルミニウムからなる主成分と、少なく
ともSiO2を4〜7wt%、Fe2O3を1〜3wt%
有する副成分とからなる第1のセラミックス原料100
重量部を用意し、Al2O3とSiO2とを主成分として
構成される粘土からなる第2のセラミックス原料5〜2
0重量部と、TiO2からなる第3のセラミックス原料
5〜12重量部を第1のセラミックス原料に添加し、第
1のセラミックス原料、第2のセラミックス原料および
第3のセラミックス原料を造孔剤、結合剤、可塑剤およ
び水とともに混合してセラミックス坏土を作製し、セラ
ミックス坏土をハニカム形状に押出成形し、得られた押
出成形体を加熱、焼結して多孔質セラミックスを形成す
るようにした排ガスフィルタの製造方法であり、寸法制
度の安定化、押出成形時の可塑性の向上、押出成形後の
保形性の向上、焼成時の充填材の撤去および焼成後のク
ラックの発生防止を図ることができるという作用を有す
る。
5または6記載の発明において、第1のセラミックス原
料の平均粒子径を8〜30μmとした排ガスフィルタの
製造方法であり、排ガスフィルタの焼成収縮率を低減す
ることができるという作用を有する。
5乃至7のいずれか一項に記載の発明において、第2の
セラミックス原料の平均粒子径を10μm以下とした排
ガスフィルタの製造方法であり、第2のセラミックス原
料を第1のセラミックス原料の粒子間隙に存在させて、
焼成時の保形性を向上させることができるという作用を
有する。
6乃至8のいずれか一項に記載の発明において、第3の
セラミックス原料の平均粒子径を10μm以下とした排
ガスフィルタの製造方法であり、第3のセラミックス原
料が第1のセラミックス原料と焼結反応し易くなり、機
械的強度を向上させることができるという作用を有す
る。
図6を用いて説明する。なお、実施の形態を説明するた
めの全図において同一の部材には同一の符号を付し、重
複した説明は省略する。
フィルタを示す斜視図、図2は図1の排ガスフィルタの
端面部拡大図、図3は図1の排ガスフィルタの断面にお
ける排ガスの流路を示す概略図、図4は図1の排ガスフ
ィルタにおける格子壁のX線回折図、図5は図1の排ガ
スフィルタを作製する際における成形体の焼成時の状態
を示す説明図である。
は、その長さ方向である排ガスの流路方向に貫通孔2が
多数形成されている。この貫通孔2は、多孔質セラミッ
クスで形成されて多数の連通気孔を有する格子壁3によ
って仕切られている。貫通孔2の排ガス入口である一方
の端面部1a、および排ガス出口である他方の端面部1
bは、封止材4により交互に閉塞されている。
状であり、端面部1a,1bの直径は約144mm、排
ガスの流路方向に沿った長さは約152mmになるよう
に構成されている。但し、これ以外の寸法とすることも
できる。
ン排気量が2000〜3000ccのものに多く用いら
れる。その理由は、この程度の容量の排ガスフィルタ1
が排ガス中の黒煙等を効率的に捕集できるからである。
なお、排ガスフィルタ1が円柱状とされているので、等
方的に応力を分布させることができ、製造工程で発生す
る加工歪等が低減されて強度が高められている。
ラミックスであるために、外周面1cに連通気孔が多く
形成されているが、使用時には外周面1cには断熱材等
が密着されるので、黒煙が外部に漏れることはない。こ
の排ガスフィルタ1をディーゼルエンジンなどに取り付
ける場合には、排ガスフィルタ1を無機繊維質の断熱材
等で包み、更にSUS等の収納容器内に収納して固定さ
れる。
ついて説明する。なお、端面部1a,1bは基本的に同
じ構造をしているので、ここでは端面部1aを取り上げ
て説明する。
流路方向に沿って断面方形状の複数の貫通孔2が設けら
れており、貫通孔2は多数の連通気孔が設けられた格子
壁3で区切られている。格子壁3は端面部1aから端面
部1bまで連続して構成されている。格子壁3の厚さt
1,t2はそれぞれ0.2〜0.3mm(貫通孔2の数
が200セル/平方インチ)、0.4〜0.5mm(貫
通孔2の数が100セル/平方インチ)の範囲内で構成
することが好ましい。これより小さくなると、機械的強
度が低くなりすぎたり、捕集効率が落ちたりするからで
ある。また、これより大きくなると、圧力損失が高くな
る等の不都合が生じることがあるからである。
チA1と矢印方向Mに沿ったピッチA2とはそれぞれ2
mm〜4mmの範囲にあることが好ましい。これより小
さくなると排ガスの圧力損失が高くなったり、これより
大きいと黒煙等の捕集量が少なくなったりするなど不都
合が生じるからである。本実施の形態においては、A1
=A2として、等方的に機械的強度を向上するとともに
捕集能力を各部で均一にしているので、安定したフィル
タ特性を得ることができる。なお、ピッチA1およびピ
ッチA2の長さを相互に違えることによって貫通孔2の
断面形状を長方形にし、形成された長方形の長辺部と短
辺部を通過する排ガスの流量に差を設けるようにすると
補集能力の偏りを任意に調整することができるので、排
ガスフィルタ1の収納容器の設計やそれに接続する配管
などの構成の自由度を大きくとることができる。
貫通孔2と同じ端面部1b側の貫通孔2のどちらかに、
しかも交互に設けられている。一般にこの封止材4は格
子壁3と同じ材料組成で構成されたり、違った種類の材
料でも熱膨張係数の比較的近いものが選択され、これに
より、貫通孔2の周辺に生じるクラックなどが防止され
ている。
成分を同じにしておき、副成分の種類およびその添加量
を変えることによって、格子壁3と封止材4の熱膨張係
数を調整することができるとともに、製造時にペースト
状の封止材4の硬度等をも調整することができ、作業性
がよくなり生産性を向上させることもできる。
れぞれの貫通孔2に設けたときの排ガスの流路について
図3で説明する。
よって流入孔2aと流出孔2bに区画される。端面部1
a側から排ガスが流入すると、排ガスはまず開口状態の
流入孔2aに流入するが、その対向する側の端面部1b
の貫通孔2が封止材4によって封止されているため、格
子壁3を通過して流出孔2bに流出し開口状態の貫通孔
2を通って端面部1bより系外に排出する。そして、排
ガスがこのように多孔質セラミックからなる格子壁3を
通過する際に、排ガスの中の黒煙等が排ガスフィルタ1
の内部に捕集されることになる。
ついて説明する。先ず、主成分としてチタン酸アルミニ
ウムからなり、Al2O3とTiO2は等モルよりAl2O
3が3〜6wt%多く、副成分として少なくともSiO2
が4〜7wt%、Fe2O3が1〜3wt%とからなる第
1のセラミックス原料100重量部を用意する。
構成される粘土からなる第2のセラミックス原料5〜2
0重量部を第1のセラミックス原料に添加する(なお、
試料によっては、TiO2からなる第3のセラミックス
原料も5〜12重量部を添加する)。
るもの)、結合剤、可塑剤、水などを第1のセラミック
ス原料および第2のセラミックス原料(第3のセラミッ
クス原料を添加した場合には、さらに第3のセラミック
ス原料)に混合して坏土状にする。
て押出成形する。そして、得られた押出成形体を乾燥
後、1500℃で熱処理し、これに予め調整した封止材
4(主成分はチタン酸アルミニウム)を貫通孔2に充填
して前述のように端面部1a,1bを閉塞した後、14
00℃で熱処理する。
が作製される。このように第2のセラミックス原料であ
る粘土5〜20重量部を第1のセラミックス原料に添加
することで、第1に、押出成形時において、粘土質特有
の可塑性を付与するため、メトローズなど有機結合剤の
使用量を低減することができる、第2に、押出成形直後
において、チタン酸アルミニウム粗大粒子の間隙に粘土
粒子が充填され保形性を付与するため、成形体の変形を
防止し製造歩留まりの向上を図ることができる、第3
に、焼成時において、チタン酸アルミニウム粗大粒子の
間隙に粘土粒子が充填され保形性を付与するため、焼成
体の崩壊やクラックを防止し製造歩留まりの向上を図る
ことができる、第4に、焼成時において、チタン酸アル
ミニウム粗大粒子の間隙や表面上で粘土粒子が非晶質と
なり粗大粒子同士の結合を付与するため、焼成体の強度
の向上を図ることができる、などの作用効果が得られ、
排ガスフィルタ1およびその製造において極めて有効で
ある。
低下させないため、Al2O3とSiO2で構成され不純
物の少ない粘土(例えばカオリナイト系)が好ましい。
ここで、第2のセラミックス原料が5重量部より少ない
と焼成時の保形力不足により焼成体が崩壊し、20重量
部より多いと高温下でSiO2がクリストバイライトに
相転移し熱膨張が増加してしまう。
iO2も添加すると、これがチタン酸アルミニウム粗大
粒子の間隙や表面に存在する粘土粒子と反応して、特に
前述した第4の作用効果を十分に引き出すことができ
る。なお、第3のセラミックス原料は5重量部〜12重
量部添加する必要がある。これは、5重量部より少ない
と焼結反応不十分により焼成体の機械的強度を大幅に向
上させることができず、12重量部より多いと高温下で
チタン酸アルミニウムが分解し熱膨張が増加してしまう
からである。
〜30μmの範囲が好ましい。平均粒子径が8μmより
小さいと排ガスフィルタ1の焼成収縮率が大きいため寸
法精度が悪くなり、30μmより大きいと焼結性が乏し
いため機械的強度が低くなるからである。また、第2の
セラミックス原料および第3セラミックス原料の平均粒
子径はそれぞれ10μm以下であることが好ましい。こ
れは、平均粒子径が10μmを越えると、チタン酸アル
ミニウム粗大粒子の間隙にうまく入り込めず、結果とし
て焼成収縮率が増大してしまうからである。
る最大の特徴は、チタン酸アルミニウムの結晶粒子の間
隙や表面に、Al2O3とSiO2を含有する非晶質粒子
が点在していることである。
の排ガスフィルタ1は第1のセラミックス原料に第2の
セラミックス原料を添加することにより作製されてい
る。そして、第2のセラミックス原料である粘土粒子は
チタン酸アルミニウム粗大粒子の間隙や表面に存在する
ため、粘土の添加量を増やしてもある程度までは焼成収
縮率に大きな変化はない。焼成により、粘土粒子はチタ
ン酸アルミニウム粗大粒子上で丸く焼結し、突出した状
態で非晶質粒子が存在している。
ルミニウム粗大粒子5の間隙や表面に存在する非晶質粒
子6が確認される。また、マイクロクラック7が認めら
れる。このマイクロクラック7は、チタン酸アルミニウ
ムに特有のもので、結晶異方性により低熱膨張化する材
料には必ず存在するものである。
タン酸アルミニウムを構成するAl 2O3とTiO2以外
に、焼結や分解抑制に効果のある副成分(SiO2、F
e2O3、ZrO2、MgO、希土類の酸化物など)を含
有する必要がある。これは、Al2O3とTiO2のみか
らチタン酸アルミニウムを合成すると、焼結不十分によ
る強度不足、チタン酸アルミニウムの分解などの問題が
起きるからである。
ルミニウムの結晶粒子と前記副成分が非晶質として存在
し、他の結晶粒子を殆ど含まないことが必要である。チ
タン酸アルミニウム以外の結晶粒子を含有する場合、チ
タン酸アルミニウムの高温安定性が劣る傾向にあり、7
50〜1200℃の温度範囲において分解が急激に進行
することになるからである。チタン酸アルミニウム質製
品の機械的強度を向上させる目的で、ムライト、コラン
ダム、ルチル、コージェライトなど、チタン酸アルミニ
ウム以外に他の結晶粒子を存在させた試みが行われてい
るが、排ガスフィルタとしては高温安定性に問題があり
実用できない。従って、排ガスフィルタとして高温安定
性を維持しながら機械的強度を向上させるためには、チ
タン酸アルミニウム以外の結晶粒子を存在させてはなら
ない。
ミニウムの理論組成(Al2O3とTiO2が等モル)に
近い範囲からAl2O3がやや多めに構成されている。こ
れによって、Al2O3やTiO2の余剰成分でコランダ
ムやルチルは殆ど生成されない。ここで、チタン酸アル
ミニウム以外の結晶粒子を存在させてはならないと示し
たが、チタン酸アルミニウムの高温安定性は他の結晶粒
子の種類や存在量によって異なる。勿論、他の結晶粒子
の存在量が少ないほど、高温安定性はよくなる傾向にあ
る。例えば、コランダムやルチルが微量存在している場
合、チタン酸アルミニウムの分解はかなり遅く進行する
程度であり、実用可能な範囲である。
て説明する。図4に示すデータはX線回折法によって求
められている。X線回折法は、管球から発生したX線を
固定した試料に照射し、反射、散乱したX線を検出器で
カウントするものである。試料に結晶質を含有してる場
合には、鋭いピークが現れる。このピークは結晶格子の
配置によって特有であり、X線回折法においてそのX線
回折図(パターン)はほぼ一定である。図4において、
縦軸は格子壁3に回折されたX線強度をとり、横軸は走
査角度2θである。ここで、図4において、チタン酸ア
ルミニウム粗大粒子による結晶ピーク8、非晶質粒子に
よる非晶質ピーク9が認められる。非晶質ピーク9は結
晶ピーク8のように鋭くなく、バックグランドが盛り上
がったようなブロードなピークとして現れている。な
お、X線回折装置は理学製のものを使用した。
制に効果的な副成分を含有させた場合、排ガスフィルタ
1の再生(黒煙の燃焼)時の温度600℃以上に長時間
さらされても、チタン酸アルミニウムを分解することを
防ぐことができる。このチタン酸アルミニウムの焼結や
分解抑制に効果的な副成分には、SiO2、Fe2O3、
ZrO2、MgO、希土類の酸化物などがある。
ルミニウムの焼結や分解抑制に効果がある。ここで、S
iO2が7wt%よりも少ないと上記の第1〜第4の作
用効果を十分に発揮することができず焼成体が崩壊す
る。一方、13wt%よりも多いと高温下でSiO2が
クリストバライトに相転移し、熱膨張が増加してしま
う。また、Fe2O3が1wt%よりも少ないと焼結性が
悪く、3wt%よりも多いと耐熱温度が低くなってしま
う。
所製水銀ポロシメーター(マイクロメリティックスポー
アライザー9320形)を用いた。この装置は水銀圧入
法に基づくもので、排ガスフィルタ1に水銀が1g当り
何cc浸透するかを求めたものである。実験は、排ガス
フィルタ1の格子壁3を所定の容器に収納し、その容器
内に段階的に圧力を変化させて水銀を圧入する。容器内
の圧力が低いときは、比較的大きな連通気孔に水銀のみ
が入り込み、圧力が高いときは小さな連通気孔にまで水
銀が入り込む。従って、所定の圧力の時に排ガスフィル
タ1の格子壁3に水銀が1g当り何cc入り込むかを測
定することによって、所定の気孔径がどの程度存在する
か測定することができる。
孔率は30〜40%の範囲が適当である。これは、平均
気孔径が7μmより小さいと圧力損失が高くなりすぎ
て、20μmより大きいと黒煙の捕集効率が低下するか
らである。また、気孔率は30%より小さいと圧力損失
が高くなりすぎて、40%より大きいと機械的強度が極
端に低くなるからである。
ス原料に、第2のセラミックス原料である粘土を添加量
を変えて秤量し、セラミックス原料(第1のセラミック
ス原料と第2のセラミックス原料の総量)100重量部
に対して、造孔剤として合成樹脂10〜12重量部、造
孔剤としてメチルセルロース10〜15重量部を添加
し、乾燥状態で混合した。これに、可塑剤としてグリセ
リン2〜3重量部、水24〜27重量部を添加し、混合
・混練して坏土状にした。これをハニカム形状の金型を
通して押出成形し、この押出成形体を乾燥後、1500
℃で熱処理した。これに、主成分がチタン酸アルミニウ
ムである封止材4を貫通孔2に市松模様になるよう両端
面部に交互に充填し、1400℃にて再度熱処理を行
い、排ガスフィルタ1を作製した。
が排ガス流路方向ならびに排ガス流路方向と垂直方向の
各方向ともα<|2×10-6K-1|であり、平均気孔径
が約10μm、気孔率が約35%であった。
について、第1のセラミックス原料、第2のセラミック
ス原料、第3のセラミックス原料の各配合量、格子壁3
の化学組成、成形後の保形性、焼成後の状態、排ガス流
路方向の圧縮強度、熱処理前、熱処理後の各結晶状態を
(表1)に示す。ここでの熱処理は、高温安定性をみる
ために、熱処理温度1100℃、熱処理時間500時間
で実施した。
セラミックス原料に第2のセラミックス原料、第3のセ
ラミックス原料を添加することで、格子壁の化学組成が
Al 2O348〜53wt%、TiO233〜40wt
%、SiO27〜13wt%、Fe2O31〜3wt%に
なるよう構成されている。なお、第2のセラミックス原
料(粘土)の種類はカオリナイト系を使用したが、他の
結晶系(例えば、ハロイサイト系)で構成される粘土で
も保形性、低焼成収縮率の効果がある。また、第3のセ
ラミックス原料(TiO2)の種類はアナターゼ型を使
用したが、ルチル型やアナターゼ型とルチル型の混合粉
末でも同様な傾向がある。
に支持材であるセラミック充填材を用いることなく成形
体1aをセットして行った。
5の焼成後の状態は、成形体外周部が崩壊して成形体全
体にクラックが発生していた。ここで、試料5は、第1
のセラミックス原料のみの使用で作製されたものであ
り、第2のセラミックス原料による保形力がないため、
崩壊およびクラックが発生している。また、試料5を除
くものは第2のセラミックス原料を充分含有しているの
で、崩壊およびクラックは発生していない。
ス原料100重量部に第2のセラミックス原料を25重
量部添加したものである。この試料は、第2のセラミッ
クス原料を充分含有し保形力があるため、焼成後の崩壊
やクラックは発生していない。しかし、高温安定性試験
においては、熱処理後にクリストバライト(SiO2)
が析出して高温安定性に劣る。ここで、クリストバライ
トは高熱膨張を示す材料であるため、格子壁にクリスト
バライトが析出すると、排ガスフィルタ1の耐熱衝撃性
が低くなりクラックが発生しやすくなる。
方向で測定した。(表1)に示したデータは、開口率を
0に換算した時の排ガス流路方向の圧縮強度であり、1
0回の平均値である。第1のセラミックス原料に第2の
セラミックス原料や第3のセラミックス原料を添加する
と、添加量が増加するに従い圧縮強度も向上する。これ
は、第1のセラミックス原料(粗大粒子)の間隙や表面
に第2のセラミックス原料や第3のセラミックス原料が
位置し、焼成過程において第1のセラミックス原料同士
が強力に焼結するためで、添加量が増加するわりには焼
成収縮率の増大は極めて緩やかである。
構成されるものは、焼成後の崩壊やクラックがなく、機
械的強度が向上し、高温安定性に優れている。しかし、
チタン酸アルミニウムの化学組成(Al2O3とTiO2
は等モル)よりTiO2が多かったり、粘土成分(Al2
O3とSiO2)が多かったりすると、高温安定性に劣り
耐熱衝撃性が低下する傾向にある。
によれば、排ガスフィルタの焼結性が向上して、良好な
高温安定性を得ることができるという有効な効果が得ら
れる。
48wt%、SiO2が49〜60wt%とすることに
より、焼成収縮率が低く寸法精度のよい排ガスフィルタ
を得ることができるという有効な効果が得られる。
係数αを|α|≦2×10-6K-1(室温〜800℃)と
し、開口率を0に換算した時の圧縮強度σをσ≧150
kgf/cm2とすることにより、排ガスフィルタの耐
熱衝撃性を向上させることができるという有効な効果が
得られる。
μm、気孔率を30〜40%とすることにより、黒煙を
高効率で捕集でき、圧力損失の上昇率を小さくすること
ができるという有効な効果が得られる。
によれば、寸法制度の安定化、押出成形時の可塑性の向
上、押出成形後の保形性の向上、焼成時の充填材の撤去
および焼成後のクラックの発生防止を図ることができる
という有効な効果が得られる。
成体の強度をさらに向上させることができるという有効
な効果が得られる。
〜30μmとすることにより、排ガスフィルタの焼成収
縮率を低減することができるという有効な効果が得られ
る。
0μm以下とすることにより、第2のセラミックス原料
を第1のセラミックス原料の粒子間隙に存在させて、焼
成時の保形性を向上させることができるという有効な効
果が得られる。
0μm以下とすることにより、第3のセラミックス原料
が第1のセラミックス原料と焼結反応し易くなり、機械
的強度を向上させることができるという有効な効果が得
られる。
示す斜視図
流路を示す概略図
折図
形体の焼成時の状態を示す説明図
Claims (9)
- 【請求項1】多孔質セラミックスよりなり多数の連通気
孔を有する格子壁に仕切られて排ガスの流路方向に多数
形成された貫通孔と、前記貫通孔の一方端である排ガス
入口と他方端である排ガス出口の端面部に交互に設けら
れた封止材とで構成された排ガスフィルタであって、 前記格子壁の結晶成分はチタン酸アルミニウムのみから
なり、 前記チタン酸アルミニウムを構成する結晶粒子の間隙お
よび表面にはAl2O3とSiO2とを含有する非晶質粒
子が突出して存在し、 前記格子壁の化学組成は、Al2O3が48〜53wt
%、TiO2が33〜40wt%、SiO2が7〜13w
t%、Fe2O3が1〜3wt%であることを特徴とする
排ガスフィルタ。 - 【請求項2】前記非晶質粒子の化学組成は、Al2O3が
37〜48wt%、SiO2が49〜60wt%である
ことを特徴とする請求項1記載の排ガスフィルタ。 - 【請求項3】排ガスの流路方向における前記格子壁は、
熱膨張係数αが|α|≦2×10-6K-1(室温〜800
℃)であり、開口率を0に換算した時の圧縮強度σがσ
≧150kgf/cm2であることを特徴とする請求項
1または2記載の排ガスフィルタ。 - 【請求項4】前記格子壁は、前記連通気孔の平均気孔径
が7〜20μm、気孔率が30〜40%であることを特
徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の排ガス
フィルタ。 - 【請求項5】Al2O3がTiO2に対して等モルより3
〜6wt%多く配分されたチタン酸アルミニウムからな
る主成分と、少なくともSiO2を4〜7wt%、Fe2
O3を1〜3wt%有する副成分とからなる第1のセラ
ミックス原料100重量部を用意し、 Al2O3とSiO2とを主成分として構成される粘土か
らなる第2のセラミックス原料5〜20重量部を前記第
1のセラミックス原料に添加し、 前記第1のセラミックス原料および前記第2のセラミッ
クス原料を造孔剤、結合剤、可塑剤および水とともに混
合してセラミックス坏土を作製し、 前記セラミックス坏土をハニカム形状に押出成形し、 得られた押出成形体を加熱、焼結して多孔質セラミック
スを形成することを特徴とする排ガスフィルタの製造方
法。 - 【請求項6】Al2O3がTiO2に対して等モルより3
〜6wt%多く配分されたチタン酸アルミニウムからな
る主成分と、少なくともSiO2を4〜7wt%、Fe2
O3を1〜3wt%有する副成分とからなる第1のセラ
ミックス原料100重量部を用意し、 Al2O3とSiO2とを主成分として構成される粘土か
らなる第2のセラミックス原料5〜20重量部と、Ti
O2からなる第3のセラミックス原料5〜12重量部を
前記第1のセラミックス原料に添加し、 前記第1のセラミックス原料、前記第2のセラミックス
原料および前記第3のセラミックス原料を造孔剤、結合
剤、可塑剤および水とともに混合してセラミックス坏土
を作製し、 前記セラミックス坏土をハニカム形状に押出成形し、 得られた押出成形体を加熱、焼結して多孔質セラミック
スを形成することを特徴とする排ガスフィルタの製造方
法。 - 【請求項7】前記第1のセラミックス原料の平均粒子径
は8〜30μmであることを特徴とする請求項5または
6記載の排ガスフィルタの製造方法。 - 【請求項8】前記第2のセラミックス原料の平均粒子径
は10μm以下であることを特徴とする請求項5乃至7
のいずれか一項に記載の排ガスフィルタの製造方法。 - 【請求項9】前記第3のセラミックス原料の平均粒子径
は10μm以下であることを特徴とする請求項6乃至8
のいずれか一項に記載の排ガスフィルタの製造方法。
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WO2009041369A1 (ja) | 2007-09-27 | 2009-04-02 | Hitachi Metals, Ltd. | セラミックハニカム構造体及びその製造方法 |
WO2009119748A1 (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-01 | 京セラ株式会社 | 多孔質セラミック部材およびその製法ならびにフィルタ |
JP2011206636A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Kyocera Corp | ハニカム構造体およびこれを用いた排気ガス処理装置 |
CN102357323A (zh) * | 2011-07-12 | 2012-02-22 | 广东工业大学 | 一种纳米氧化铁改性石英砂滤材及其制备方法 |
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-
1997
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