JP2008037722A - ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】造孔材を用いずに、高気孔率で、かつ気孔径の小さいハニカム構造体を低コストで簡単に製造できるハニカム構造体の製造方法を提供すること。
【解決手段】多孔質のセル壁2をハニカム状に配して多数のセル3を設けたコーディエライトからなるハニカム構造体1を製造する方法である。まず、Si源とAl源とMg源とを含有するコーディエライト化原料と溶媒とを混合することにより、粘土質のセラミック材料を作製する(材料準備工程)。次いで、セラミック材料を押出成形することにより、セル壁をハニカム状に配して多数のセルを設けたハニカム成形体を作製する(押出成形工程)。次いで、ハニカム成形体を乾燥し(乾燥工程)、その後ハニカム成形体を焼成する(焼成工程)。コーディエライト化原料は、Si源として少なくとも多孔質シリカを含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排ガス浄化フィルタ等に用いられるハニカム構造体の製造方法に関する。
コーディエライトからなるハニカム成形体は、自動車の排ガス浄化フィルタ等として用いられている。特に、ディーゼルエンジン自動車から排出される粒子状物質(PM)を捕集するために用いられる排ガス浄化フィルタとしては、図3及び図4に示すごとく、多数のセル91を多孔質の隔壁92により設けてなり、さらに一部のセル91のセル端部90を交互に閉塞して閉塞部93を設けたハニカム構造体9が用いられている。このようなハニカム構造体9においては、PMを含んだ排ガス99が一方のセル端部の開口部94から導入されると、排ガス99は、多孔質の隔壁92を通過し、もう一方のセル端部の開口部95から排出される。多孔質の隔壁92を通過する際に、PM等がハニカム構造体に捕集され排ガスの浄化を行うことができる。
上記ハニカム構造体の製造にあたっては、シリカ、タルク、水酸化アルミニウム、アルミナ等を含むコーディエライト化原料を含む粘土質のセラミックス材料を押出成形してハニカム成形体を作製し、該ハニカム成形体を乾燥した後、焼成する。
上記ハニカム構造体は、一般に、上記のごとく閉塞部を設けたり、排ガス浄化用の触媒等を隔壁に担持させて用いられる。そのため、ハニカム構造体の気孔率が小さいと使用時に圧力損失が高くなり、その結果、エンジンに負荷がかかって燃費が悪化するおそれがあった。このような問題を回避するために、排ガス浄化フィルタ等に用いられるハニカム構造体としては、気孔率の高いものが望まれていた。
上記ハニカム構造体の気孔率は、例えばコーディエライト化原料の配合比によって調整することができる。しかし、配合比のみによっては、例えば50%以上という高い気孔率のハニカム構造体を作製することは困難であった。
そこで、コーディエライト化原料に、グラファイト、樹脂、及び発泡材等の造孔材を添加することがおこなわれていた(特許文献1〜3参照)。このような造孔材を用いることにより、気孔率の高いハニカム構造体を作製することができる。
しかし、造孔材を用いると、焼成時に造孔材が発熱してハニカム構造体の内部と外部との間で温度差が生じ、その結果ハニカム構造体にクラックが発生するという問題があった。また、高気孔率のハニカム構造体を得るためには、目的の気孔率に応じた量の造孔材を添加する必要がある。しかし、造孔材は、それ自体のコストが比較的高いため、目的とする高い気孔率のハニカム構造体を得るためには製造コストの増大が避けられないという問題があった。また、造孔材を用いると、成形体が焼結し難くなり、造孔材を用いない場合に比べて焼成時の温度制御が複雑になると共に、焼成時間が長くなる。そのため、生産性が悪くなるという問題があった。
一方、気孔率を向上させるために、中空セラミック微小球を用いてハニカム構造体を製造する方法が開示されている(特許文献4参照)。このような中空の微小球を用いると、造孔材を用いなくてもハニカム構造体の気孔率を向上させることが可能になる。
しかしながら、中空セラミック微小球は、その製造が困難であると共に、カオリン、タルク、水酸化アルミ、アルミナ、及びシリカ等の一般的なコーディエライト化原料に追加して用いられるため、ハニカム構造体の製造コストが大きく増大するという問題がある。また、中空セラミック微小球は、その粒径を小さくすることが困難であるという問題があった。そのため、中空セラミックス微小球を用いてハニカム構造体を作製すると、高気孔率化を図ることができるが、気孔径が大きくなりやすい。よって、例えば30μm以下という平均気孔径の小さなハニカム構造体を製造することは困難であった。その結果、ハニカム構造体の機械的強度が低下したり、ハニカム構造体を例えば排ガス浄化フィルタとして用いた場合に、PM等の捕集率が低下したりするおそれがあった。
特開2005−199179号公報 特開2002−326034号公報 特開2002−361083号公報 特開2002−326881号公報
本発明は、かかる従来の問題点を鑑みてなされたものであって、造孔材を用いずに、高気孔率で、かつ気孔径の小さいハニカム構造体を低コストで簡単に製造できるハニカム構造体の製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、多孔質のセル壁をハニカム状に配して多数のセルを設けたコーディエライトからなるハニカム構造体を製造する方法において、
Si源とAl源とMg源とを含有するコーディエライト化原料と溶媒とを混合することにより、粘土質のセラミック材料を作製する材料準備工程と、
上記セラミック材料を押出成形することにより、セル壁をハニカム状に配して多数のセルを設けたハニカム成形体を作製する押出成形工程と、
上記ハニカム成形体を乾燥する乾燥工程と、
上記ハニカム成形体を焼成する焼成工程とを有し、
上記コーディエライト化原料は、上記Si源として少なくとも多孔質シリカを含有することを特徴とするハニカム構造体の製造方法にある(請求項1)。
本発明の製造方法においては、上記材料準備工程と、上記押出成形工程と、上記乾燥工程と、上記焼成工程とを行うことにより、上記ハニカム構造体を製造することができる。
本発明においては、上記コーディエライト化原料のSi源として、少なくとも多孔質シリカを用いている。そのため、造孔材を用いずに、高気孔率で、かつ気孔径の小さいハニカム構造体を低コストで簡単に製造することができる。
即ち、コーディエライト化原料を押出成形してなる成形体を、乾燥し、焼成すると、主としてコーディエライト化原料のSi源の近傍に細孔が形成される。そのため、Si源を増量すれば気孔率を増大させることができるが、Si源を増量しすぎるとコーディエライト化原料の配合組成がコーディエライト組成からはずれてしまうため、Si源の増量には限界がある。
本発明のように、Si源として、少なくとも上記多孔質シリカを用いると、従来の無多孔質のシリカを用いた場合に比べて、コーディエライト組成の範囲内で添加できるSi源の量を体積ベースで増大させることができる。即ち、上記多孔質シリカを用いると、同質量の無多孔質のシリカを用いた場合に比べて、上記コーディエライト化原料中でのSi源の体積割合がより多くなる。その結果、細孔形成の起点となりうるSi源が多くなり、造孔材を用いなくとも、上記焼成工程後に得られる上記ハニカム構造体の気孔率を増大させることができる。
また、上記多孔質シリカについては、従来の無多孔質のシリカと同程度の粒径の小さなものを容易に得ることができる。したがって、例えば30μm以下という平均気孔径が小さいハニカム構造体を容易に作製することができる。
また、本発明の製造方法においては、上記のごとく、造孔材を用いる必要がない。そのため、上記焼成工程において、比較的短時間の焼成で上記ハニカム成形体の焼結を行うことができる。
次に、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
上記Si源としては、無多孔質のシリカ、タルク、カオリン、及び仮焼カオリン等を上記多孔質シリカと併用することができる。また、上記Al源としては、カオリン、水酸化アルミニウム、及びアルミナ等を用いることができる。また、上記Mg源としては、タルク等を用いることができる。
上記Si源としては、多孔質シリカのみを用いることが好ましい。
この場合には、より気孔率の高い上記ハニカム構造体を製造することができる。
また、上記Al源としては、少なくとも水酸化アルミニウムを用いることが好ましい。
この場合にも、より気孔率の高い上記ハニカム構造体を製造することができる。
また、上記溶媒としては、例えば水や潤滑剤等を用いることができる。また、上記材料準備工程において、上記溶媒には、上記コーディエライト化原料の他に、メチルセルロース等の有機バインダーを加えることができる。
また、上記多孔質シリカは、平均細孔径0.1μm以下の細孔を複数有していることが好ましい(請求項2)。
上記多孔質シリカの平均細孔径が0.1μmを越える場合には、上記多孔質シリカの粒子自体の強度が低下し、成形時の圧力等により粉砕されてしまうおそれがある。また、製造上容易に作製できる限界値という観点から、上記多孔質シリカの平均細孔径の下限は、0.005μm以上であることがよい。
上記多孔質シリカの平均細孔径は、例えば次のようにして測定することができる。
即ち、例えば自動表面積測定装置(ソープトマチック1990:(株)アムコ製)を用いて測定することができる。
具体的には、装置のサンプルホルダの中に逐次一定量の窒素ガスをピストンで導入し、その吸着平衡圧及びガス導入量から吸着等温曲線を求めることができる。そして、ケルビン式にしたがって発生する毛管凝縮現象を数値化して、吸着等温曲線から細孔径を測定することができる。
上記多孔質シリカは、平均粒子径が2〜30μmの粒子からなることが好ましい(請求項3)。
上記多孔質シリカの平均粒子径が2μm未満の場合には、上記ハニカム構造体の細孔径が極端に小さくなってしまうおそれがある。そのため、上記ハニカム構造体を例えば排ガス浄化フィルタとして用いた場合に、PMや上記ハニカム構造体に担持させる触媒等によって細孔がふさがり、使用時に圧力損失が高くなるおそれがある。その結果、エンジンに負荷がかかり、燃費が悪化するおそれがある。一方、30μmを越える場合には、上記ハニカム構造体の細孔径が大きくなり、上記ハニカム構造体を例えば排ガス浄化フィルタとして用いた場合に、PM等の捕集率が低下してしまうおそれがある。
上記のごとく、平均粒子径が2〜30μmの上記多孔質シリカを用いると、例えば5〜30μmという排ガス浄化フィルタの用途として最適な平均細孔径を有するハニカム構造体を容易に作製することができる。
上記多孔質シリカの平均粒子径の測定は、例えばレーザー回折・散乱法を利用した粒度分布測定装置を用いて測定することができる。具体的には、上記多孔質シリカの粒子に光を照射したとき、散乱する散乱光量及び散乱パターンが粒子径によって異なるという原理を利用し、使用する多孔質シリカの全量又は一定量の上記多孔質シリカの粒子についてその粒子径を測定し、その平均を算出することにより多孔質シリカの平均粒子径を測定することができる。
また、上記多孔質シリカは、嵩密度が0.2〜0.6g/ccであることが好ましい(請求項4)。
上記多孔質シリカの嵩密度が0.2g/cc未満の場合には、上記多孔質シリカが水などの溶媒を吸収する量が多くなり、上記材料準備工程における溶媒の使用量が増大するおそれがある。その結果、乾燥工程における乾燥時間が増大するそれがある。また、乾燥時の上記ハニカム成形体の収縮量が大きくなり、収縮による応力によってクラック等が発生するおそれがある。一方、0.6g/ccを越える場合には、コーディエライト組成の範囲内で添加できるSi源の量(体積ベース)が小さくなり、細孔形成の起点となりうるSi源を十分に増加させることができなくなるおそれがある。その結果、上記ハニカム構造体の気孔率を十分に向上させることが困難になるおそれがある。
上記多孔質シリカの嵩密度の測定は、例えばタップ密度法流動性付着力測定器(タップデンサー、(株)セイシン企業製)によって行うことができる。具体的には、タップ密度法流動性付着力測定器のシリンダに多孔質シリカを充填し、この多孔質シリカをタッピングにより圧縮させ、圧縮させた状態の多孔質シリカの質量とシリンダの体積とから嵩密度を算出することができる。
また、上記多孔質シリカは、略球状であることが好ましい。
この場合には、ハニカム構造体を成形する際に用いる金型の摩耗を抑制することができる。
また、上記材料準備工程においては、上記Si源と上記Al源と上記Mg源とを、コーディエライト組成となるような化学量論比で混合することにより、上記コーディエライト化原料を作製することが好ましい(請求項5)。
この場合には、副成分量の少ないコーディエライトからなる上記ハニカム構造体を作製することができる。この場合には、熱膨張が小さく、熱衝撃に強いというコーディエライトの特性をより十分に発揮できる上記ハニカム構造体を作製することができる。具体的には、上記Si源、上記Al源、及び上記Mg源は、焼成後の上記ハニカム構造体のコーディエライト組成において、例えばSiOが43〜57質量%、Alが31〜41質量%、MgOが11〜17質量%となるような混合比で配合することができる。
また、上記ハニカム構造体は、その両端面に位置するセル端部の一部を閉塞する閉塞材を有していることが好ましい。
この場合には、本発明の製造方法によって得られる上記ハニカム構造体の気孔率が高いという特徴を十分に生かすことができる。
即ち、上記閉塞材を有する上記ハニカム構造体は、これを例えばディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)等の排ガス浄化フィルタとして用いると、閉塞材によって、排ガスの流れがせき止められるため、圧力損失が増大し易い。本発明の製造方法においては、気孔率の高いハニカム構造体を製造することができるため、せき止められた排ガスは、上記ハニカム構造体のセル壁の細孔を容易に通過するとができる。そのため、圧力損失の増大を回避することができる。
上記閉塞材は、例えば次のようにして形成することができる。
即ち、まず、コーディエライト等のセラミック材料と水等の溶媒とメチルセルロース等の有機バインダーを含有するセラミックスラリーを作製する。次いで、セル端部が全て開口したハニカム構造体の両端部に樹脂フィルムを貼り付ける。次に、閉塞すべきセル端部に位置する樹脂フィルムをレーザー又は熱により溶融あるいは焼却させることにより除去して樹脂フィルムに貫通穴を形成する。次いで、樹脂フィルムを貼付した端面をそれぞれセラミックスラリーに浸漬させる。これにより、貫通穴を形成した部分をにおいては貫通穴を通じてセル端部からセラミックスラリーを部分的に侵入させる。その後、加熱などによりセラミックスラリーを硬化させると共に、樹脂フィルムを除去することにより閉塞材を形成することができる。上記閉塞材は、各セル端部が1つ置きに例えば市松模様状に閉塞するように形成することができる。
(実施例1)
次に、本発明の実施例につき、図1及び図2を用いて説明する。
図1及び図2に示すごとく、本例においては、多孔質のセル壁2をハニカム状に配して多数のセル3を設けたコーディエライトからなるハニカム構造体1を製造する。同図に示すごとく、本例のハニカム構造体1は円柱形状であり、ハニカム状に設けられた隔壁2と、該隔壁2によって仕切られていると共にハニカム構造体1の長手方向を貫通する複数のセル3とを有する。
本例のハニカム構造体は、粘土質のセラミック材料を成形し、得られた成形体を乾燥し、その後焼成することにより作製する。本例においては、それぞれ材料の配合割合が異なるセラミック材料を用いて11種類のハニカム構造体(試料E1〜試料E8及び試料C1〜試料C3)を作製する。
以下、各試料(試料E1〜試料E8及び試料C1〜試料C3)の製造方法について説明する。
まず、多孔質シリカ、無孔質シリカ、カオリン、タルク、水酸化アルミニウム、アルミナ、造孔材(グラファイト)を表1に示すような配合割合で水に混合し、さらに有機バインダーを加えて混練することにより、粘土質のセラミック材料を得た。
多孔質シリカとしては、表2に示すごとく、平均粒子径及び嵩密度が異なる4種類のタイプ(タイプA〜タイプD)の市販の多孔質シリカを用いた。また、無孔質シリカとしては、平均粒子径32μmで嵩密度1.2g/ccの市販の無孔質シリカを用いた。
Figure 2008037722
Figure 2008037722
次いで、粘土質のセラミック材料を押出機により押出成形し、所望の長さで切断してハニカム成形体を作製した。このハニカム成形体は、最終的なハニカム構造体(図1及び図2参照)と同様に、円柱形状であり、ハニカム状に設けられた隔壁と、これによって仕切られると共に成形体の長手方向を貫通する複数のセルとを有する。本例においては、粘土質のセラミック材料を、直径160mm、長さ100mm、セル壁の厚み0.3mm、セル数300メッシュ(300個/inch)のハニカム成形体に成形した。
次いで、ハニカム成形体を乾燥させた後、焼成し、11種類のハニカム構造体(試料E1〜試料E8及び試料C1〜試料C3)を作製した。各試料(E1〜試料E7、試料C1〜C3)の焼成は、最高温度1430℃で20時間保持することにより行った。また、試料C3については、最高温度1430℃に到達させる前に、造孔材(グラファイト)を燃焼させるために500〜800℃の温度範囲で20時間保持させた。
このようにして得られた11種類のハニカム構造体(試料E1〜試料E8及び試料C1〜試料C3)について、気孔率及び平均細孔径を測定した。
気孔率及び平均細孔径は、水銀圧入式のポロシメータを用いて水銀圧入法により測定した。この水銀圧入法においては、水銀がハニカム構造体の気孔に進入する際の圧力から細孔径を求め、また細孔に入った水銀の容積から細孔容積を求めることができる。そして、全細孔の大きさの平均値を平均細孔径とした。また、気孔率は、細孔容積÷(細孔容積+1/2.52)×100という式に基づいて算出した。その結果を表3に示す。
Figure 2008037722
表3より知られるごとく、コーディエライト化原料のSi源として多孔質シリカを用いて作製した試料E1〜試料E8のハニカム構造体は、いずれも54%を超える高い気孔率を示した。
試料E1〜試料E4と試料C1とは、コーディエライト化原料の配合割合は等しく、多孔質シリカ又は無孔質シリカを用いて作製した点において相違する。これらの試料E1〜試料E4と試料C1とを比較すると、試料E1〜試料E4は、試料C1に比べて気孔率が大きく向上していることがわかる。また、試料E1〜試料E4は、異なる嵩密度の多孔質シリカを用いて作製したハニカム構造体であるが、嵩密度が小さいほど、気孔率が増大していることがわかる。
また、試料E5〜試料E7は、Si源として、多孔質シリカだけでなく無孔質シリカ及び/又はカオリンを用いて作製したハニカム構造体である。この場合には、多孔質シリカだけを用いた場合(試料E1〜試料E4)に比べて気孔率が若干低下している。しかし、この場合に置いても、多孔質シリカを用いずに作製した試料C1及び試料C2に比べると十分に高い気孔率を示した。また、このように多孔質シリカと無孔質シリカとを併用することにより、より低コストでハニカム構造体を作製することができる。そのため、試料E5〜試料7のように、54〜58%程度の気孔率のハニカム構造体を作製する場合には、上記のごとく多孔質シリカと無孔質シリカとを併用することにより、低コスト化を図ることができる。
また、試料E8と試料C2は、Al源として水酸化アルミニウムの代わりにアルミナを用いて作製したハニカム構造体である。試料E8及び試料C2と、これらとそれぞれシリカの配合量が近い試料E2及び試料C1とを比較すると、試料E8及び試料C2は、それぞれ試料E2及び試料C1に比べて気孔率が低下している。よって、Al源としては水酸化アルミニウムを用いることにより、気孔率をより一層増大できることがわかる。なお、Al源としてアルミナを用いた場合においても、試料E8と試料C2とを比較するとわかるように、多孔質シリカを用いることにより、気孔率を高めることができる。
また、試料E1〜試料E8と試料C1及び試料C2とを、コーディエライト化原料組成が近いもの同士で比較、即ち試料E1〜試料E5と試料C1、及び試料E6〜試料E8と試料C2とをそれぞれ比較すると、試料E1〜試料E5は試料C1と同程度以下という小さな平均気孔径を示し、試料E6〜試料E8は試料C2と同程度以下という小さな平均気孔径を示した。したがって、多孔質シリカを用いても、無孔質シリカを用いた場合と同様の又はより小さな平均気孔径を維持できることがわかる。
また、造孔材を用いて作製した試料C3は、61.9%という高い気孔率を示した。しかし、造孔材を用いているため焼成が困難になり、試料C3は、他の試料に比べて焼成時間が長くなった。そのため、製造効率が悪く、製造コストが増大する。また、造孔材を用いると、ハニカム構造体にクラックが生じやすくなる。
以上のように、コーディエライト化原料のSi源として多孔質シリカを用いれば、造孔材を用いずに、高気孔率で、かつ気孔径の小さいハニカム構造体(試料E1〜試料E8)を低コストで簡単に製造できることがわかる。
なお、本例においては、ハニカム構造体の長手方向の両端面において、すべてのセルが開口したハニカム構造体を作製したが、公知の技術と同様にして、両端面に位置するセル端部の一部を閉塞材で閉塞させたハニカム構造体を作製することもできる。
実施例1にかかる、ハニカム構造体の斜視図。 実施例1にかかる、ハニカム構造体の断面説明図。 セル端面の一部を閉塞で閉塞したハニカム構造体の端部を示す正面図。 セル端面の一部を閉塞材で閉塞したハニカム構造体の断面説明図。
符号の説明
1 ハニカム構造体
2 セル壁
3 セル

Claims (5)

  1. 多孔質のセル壁をハニカム状に配して多数のセルを設けたコーディエライトからなるハニカム構造体を製造する方法において、
    Si源とAl源とMg源とを含有するコーディエライト化原料と溶媒とを混合することにより、粘土質のセラミック材料を作製する材料準備工程と、
    上記セラミック材料を押出成形することにより、セル壁をハニカム状に配して多数のセルを設けたハニカム成形体を作製する押出成形工程と、
    上記ハニカム成形体を乾燥する乾燥工程と、
    上記ハニカム成形体を焼成する焼成工程とを有し、
    上記コーディエライト化原料は、上記Si源として少なくとも多孔質シリカを含有することを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
  2. 請求項1において、上記多孔質シリカは、平均細孔径0.1μm以下の細孔を複数有していることを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、上記多孔質シリカは、平均粒子径が2〜30μmの粒子からなることを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記多孔質シリカは、嵩密度が0.2〜0.6g/ccであることを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記材料準備工程においては、上記Si源と上記Al源と上記Mg源とを、コーディエライト組成となるような化学量論比で混合比で混合することにより、上記コーディエライト化原料を作製することを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
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