JP2004148308A - セラミックハニカムフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

セラミックハニカムフィルタ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ディーゼル機関から排出される微粒子捕集用フィルタとして、隔壁の気孔率を60%以上、低圧力損失で、しかも長期にわたり安定して使用することのできるセラミックハニカムフィルタ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ハニカム構造体の多孔質隔壁は60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、多孔質隔壁の累積細孔容積分布曲線の傾きに関する下記式Sn=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1))(但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μm)であり、Dn-1は(n−1)番目の測定点における細孔径(μm)であり、Vn<は(n)番目の測定点における累積細孔容積(cm3/g)であり、Vn-1は(n−1)番目の測定点における累積細孔容積(cm3/g)であり、Snはn番目の測定点における細孔径に対する累積細孔容積分布曲線の傾きである。)により表されるSnの最大値が0.7以上であること特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ディーゼル機関の排出ガス中に含まれる微粒子を除去するためのセラミックハニカムフィルタ及びその製造方法に関するものである。
ディーゼル機関から排出される微粒子を除去するため、セラミックハニカム構造体の隔壁を多孔質構造とし、その隔壁に微粒子を含んだ排気ガスを通過せしめる構造の微粒子捕集用フィルタ(ディーゼルパティキュレートフィルタ)を採用する検討が進められている。このフィルタの特性に関しては、微粒子の捕集効率、圧力損失(圧損)、微粒子の捕集時間(捕集開始から一定圧損に達するまでの時間)の3つが重要とされている。中でも、捕集効率と圧損は相反する関係にあり、捕集効率を高くしようとすると、圧損が増大し、捕集時間が短くなり、また圧損を低くすると、捕集時間は長くできるが、捕集効率が悪くなる。これらの相反するフィルタの特性を満足するように、セラミックハニカム構造体に対しては、下記のように、気孔率、平均細孔径、隔壁表面に存在する細孔の大きさを制御する技術が従来から検討されてきた。
特公平3−10365号公報では、フィルタ隔壁表面に存在する細孔を、孔径5〜40μmの小孔と、孔径40〜100μmの大孔とから構成し、該小孔の数が該大孔の数の5〜40倍となるように構成することにより、捕集効率を初期から高い値に維持できると共に、圧力損失の低い排ガス浄化用フィルタの得られることが開示されている。一方、隔壁内部に存在する内部細孔の平均孔径は15μmより大きく、かつ累積細孔容積は0.3〜0.7cm/gが好ましい範囲となっている。ここで、隔壁の気孔率P(体積%)の記載はないが、実施例に記載されているコージェライト材料の真比重ρを2.5g/cmとすると、累積細孔容積V(cm/g)から以下の計算式で算出することができる。P=100×V×ρ/(1+V×ρ)。従って、隔壁内部に存在する内部細孔の累積細孔容積の好ましい範囲0.3〜0.7cm/gは、気孔率に換算すると42.8〜63.6体積%となる。(特許文献1参照。)
また、特公昭61−54750号公報には、オープンポロシティ(気孔率)と平均細孔径を制御することによって、高捕集率タイプから低捕集率タイプまでのフィルタを設計しうることが開示されている。本公報での好適な具体例として、第20頁の図8の点1−5−6−4を結ぶ境界内に限定される帯域内のオープンポロシティ(気孔率)及び平均気孔径(平均細孔径)が記載されている。ここで点1はオープンポロシティ58.5容量%、平均気孔直径1μm、点5はオープンポロシティ39.5容量%、平均気孔直径15μm、点6は、オープンポロシティ62.0容量%、平均気孔直径15μm、点4はオープンポロシティ90.0容量%、平均気孔直径1μmである。(特許文献2参照。)
そして、特開平9−77573号公報には、気孔率55〜80%、平均細孔径が25〜40μmであり、かつ隔壁表面の細孔は5〜40μmの小孔と40〜100μmの大孔とよりなり、該小孔の数を該大孔の数の5〜40倍とすることにより、高捕集率、低圧損、かつ低熱膨張率の特性を合わせもつハニカム構造体の得られることが開示されている。(特許文献3参照。)
特公平3−10365号公報 特公昭61−54750号公報(図8) 特開平9−77573号公報
しかしながら、上記従来の技術に示す如く気孔率、平均細孔径、隔壁表面の孔の大きさの最適化により、気孔率と捕集効率のバランスはある程度達成できるものの、隔壁自体が多孔質体であり、多孔質体の強度はその気孔率、平均細孔径と相反する関係にあることから、セラミックハニカム構造体の強度は、必然的に低下することになる。即ち、気孔率や細孔の大きさが大きくなると、セラミックハニカム構造体の強度は低下するのである。特に低圧力損失のフィルタを得るために、気孔率を60%以上、或いは平均細孔径を15μm以上にした場合は、強度低下が顕著になる。このため、低圧力損失と高捕集効率を両立させ、しかもディーゼル機関の微粒子捕集用フィルタとして使用した場合に発生する熱応力や熱衝撃応力、組立時の機械的締め付け力や振動による応力等により破損することなく、長期にわたり耐久性のあるセラミックハニカムフィルタが得られないという問題があり、ディーゼルパティキュレートフィルタの実用化の障害になっていた。
本発明は、上記問題を解決するため、低圧力損失のフィルタが得られるように、隔壁の気孔率を60%以上、平均細孔径15μm以上としても、ディーゼル機関の微粒子捕集用フィルタとして使用した場合に発生する熱応力や熱衝撃応力、組立時の機械的締め付け力や振動による応力等により破損することなく、長期にわたり耐久性を有するセラミックハニカムフィルタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者は鋭意検討を行った結果、製造方法に工夫を加えてハニカム構造体の隔壁に形成される細孔の分布をある一定範囲内とすることにより、低圧力損失、高捕集効率、さらには高強度の3つの特性を満足させたセラミックハニカムフィルタが得られることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明のセラミックハニカムフィルタは、セラミックハニカム構造体の所定の流路端部を目封止し、該流路を区画する多孔質の隔壁に排気ガスを通過せしめることにより、排気ガス中に含まれる微粒子を除去するセラミックハニカムフィルタにおいて、前記多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、前記多孔質隔壁の累積細孔容積分布曲線の傾きに関する下記式(1)
=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、
(但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
nは(n)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
はn番目の測定点における細孔径に対する累積細孔容積分布曲線の傾きである。)により表されるSの最大値が0.7以上であることを特徴とする。
この時、Sの最大値は0.9以上であることが好ましく、気孔率は60〜80%、平均細孔径は15〜40μmであることが好適である。
さらに、隔壁を構成する多孔質セラミックスの主成分の化学組成がSiO:42〜56質量%、Al:30〜45質量%、MgO:12〜16質量%で、結晶相の主成分がコージェライトであることが好適である。
また、本発明のセラミックハニカムフィルタは、セラミックハニカム構造体の所定の流路端部を目封止し、該流路を区画する多孔質の隔壁に排気ガスを通過せしめることにより、排気ガス中に含まれる微粒子を除去するセラミックハニカムフィルタであって、前記多孔質隔壁表面及び、多孔質隔壁内部に触媒が担持されているセラミックハニカムフィルタにおいて、前記多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、前記多孔質隔壁の累積細孔容積分布曲線の傾きに関する下記式(1)
=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、
(但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
nは(n)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
はn番目の測定点における細孔径に対する累積細孔容積分布曲線の傾きである。)により表されるSの最大値が0.7以上であることを特徴とする。
次に、本発明のセラミックハニカムフィルタの製造方法は、セラミック原料粉末に、造孔材、水等を添加混合したバッチを押出成形後、乾燥、焼成して得られるセラミックハニカム構造体の所定の流路端部を目封止し、該流路を区画する多孔質の隔壁に排気ガスを通過せしめることにより、排気ガス中に含まれる微粒子を除去するセラミックハニカムフィルタの製造方法であって、前記造孔材は、平均粒径20μm以上、粒径20〜100μmが50%以上を占める粒度分布を有し略球状であることを特徴とする。本発明の製造方法において、前記造孔剤は中空であることが好ましい。
更に、本発明の製造方法おいて、前記セラミックハニカムフィルタの多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、n番目の測定点における細孔径に対する前記隔壁の累積細孔容積分布曲線の傾きSの最大値は0.7以上であり、前記累積細孔容積分布曲線の傾きSは下記式(1)
=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、
(但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
nは(n)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)である。)
により表されることが好ましい。
次に、本発明における作用効果につき説明する。
本発明のセラミックハニカムフィルタでは、セラミックハニカム構造体の多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、前記多孔質隔壁の累積細孔容積分布曲線(横軸を細孔径とし、縦軸を累積細孔容積とするグラフで表される曲線)の傾きに関する下記式(1)
=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、
(但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
nは(n)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
はn番目の測定点における細孔径に対する累積細孔容積分布曲線の傾きである。)により表されるSの最大値が0.7以上であることから、高気孔率で細孔分布がシャープとなり、平均細孔径を中心とした細孔の占める割合が多くなるため、圧力損失が低く抑えられると共に、強度を高く維持することが可能となるのである。
ここで、累積細孔容積分布曲線の傾きSnを限定した理由について詳細に説明する。
セラミックハニカム構造体の強度は、気孔率や平均細孔径の影響を受けるのは勿論であるが、細孔径分布に依存することが大きく、特に細孔径分布をシャープに、言い換えれば細孔寸法の均一性を向上させることにより、気孔率が60%以上、平均細孔径15μm以上であっても高強度の得られることを見出したことによる。
ここで気孔率、平均細孔径、累積細孔容積分布曲線の傾きSnは、Micromeritics社製のオートポアIII9410を使用し、水銀圧入法で測定した。この水銀圧入法の測定においては、測定用の試料を測定セル内に収納し、セル内を減圧した後、水銀を導入して、加圧し、このときの圧力と試料内に存在する細孔中に押し込まれた水銀の体積との関係から、細孔径と累積細孔容積の関係を求める。即ち、加圧力が大きいと、より微細な細孔にまで水銀が浸入し、加圧力に相当する微細な細孔の容積が測定される。このため、測定は、細孔径の大きいものから小さいものへと順次行われる。このとき、測定開始から、(n―1)番目の測定点における細孔径Dn−1、及び累積細孔容積Vn-1と、(n)番目の測定点における細孔径Dと累積細孔容積Vから、上記式(1)により求めたものが、(n)番目の測定点における傾きSとなる。Sの測定結果の一例を図3に示す。図3において点aは1番目と2番目の測定点における細孔径D、D及び累積細孔容積V、Vから求めた傾きS[(V−V)/(logD−logD)]であり、点bは2番目と3番目の測定点における細孔径D、D及び累積細孔容積V、Vから求めた傾きS[(V−V)/(logD−logD)]である。
ここで、図3に示す細孔径と累積細孔容積分布曲線の傾きSの分布から、Sの最大値が0.7未満であると細孔径分布はブロードであり、Sの最大値が0.7以上であれば細孔径分布は非常にシャープであることが分かる。細孔径分布がブロードであると、強度低下の原因である粗大細孔や、微粒子が目詰まりして圧損増大の原因となる微細細孔の割合が低下し、低圧損と高強度の両立が困難なるが、Sの最大値が0.7以上になると、細孔径分布がシャープになるので、粗大細孔や微細細孔の割合が低下し、低圧損と高強度の両立が達成できる。これは、累積細孔容積分布曲線の傾きSの最大値とA軸圧縮強度比の関係を示す図4からも明らかである。、ここで、A軸圧縮強度比とは従来品レベルを1.0として求めたA軸圧縮強度の相対値である。Sの最大値が0.7以上になると、A軸圧縮強度は従来品レベル(例えばSの最大値が0.6以下の領域)の1.5以上となることが判る。すなわち、Sの最大値が0.7以上になると、セラミックハニカム構造体の機械的強度は著しく向上することが分かる。低圧力損失と高強度を両立させるためにはSの最大値は0.9以上がより好ましい。
ここで、セラミックハニカム構造体の気孔率を60%以上に限定するのは、気孔率が60%未満ではフィルタの圧力損失が高くなるからである。また、気孔率が80%を越えると、フィルタの強度が低下すると共に、微粒子の捕集効率も悪くなるから気孔率60〜80%が好ましい範囲である。さらには、気孔率65%以上で、圧力損失を低減する効果が更に大きくなり、気孔率75%以下で、強度や捕集効率の低下をより小さくできることから気孔率65〜75%がより好ましい範囲である。
また、セラミックハニカム構造体中に存在する細孔の平均細孔径を15μm以上に限定するのは、平均細孔径が15μm未満ではフィルタの圧力損失が大きくなってしまうからである。また、平均細孔径が40μmを超える場合、フィルタの強度が低下すると共に、小さな微粒子が捕捉されずにフィルタを通過してしまい捕集効率が悪くなるから平均細孔径15〜40μmが好ましい範囲である。さらに、平均細孔径25μm以下で、強度や捕集効率の低下をより小さくできることから、平均細孔径15〜25μmが低圧力損失と高強度の相反する特性の両立が達成できるより好ましい範囲である。
そして、本発明のセラミックハニカムフィルタにおいて、ハニカム構造体の隔壁を構成する多孔質セラミックスの主成分の化学組成がSiO:42〜56質量%、Al:30〜45質量%、MgO:12〜16質量%で、結晶相の主成分がコージェライトであることが好適としたのは、元来コージェライトが有する低熱膨張性を利用し、熱衝撃が加わってもクラックの発生しにくいセラミックハニカムフィルタが得られるからであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の耐熱性セラミックス、例えば、ムライト、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミ、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム、ジルコニア、等の材料を使用することができる。
また、多孔質隔壁表面及び多孔質隔壁内部に触媒が担持されているセラミックハニカムフィルタにおいて、セラミックハニカム構造体の多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、前記多孔質隔壁の累積細孔容積分布曲線(横軸を細孔径とし、縦軸を累積細孔容積とするグラフで表される曲線)の傾きに関する下記式(1)
=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、
(但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
nは(n)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
はn番目の測定点における細孔径に対する累積細孔容積分布曲線の傾きである。)により表されるSの最大値が0.7以上であることから、前述したような低圧力損失、高捕集効率、高強度を両立させる効果が、隔壁表面及び隔壁内部に触媒が担持されているセラミックハニカムフィルタにおいて顕著であるからである。
次に、本発明のセラミックハニカムフィルタの製造方法は、セラミック原料粉末に、造孔材、水等を添加混合したバッチを押出成形後、乾燥、焼成して得られるセラミックハニカム構造体の所定の流路端部を目封止し、該流路を区画する多孔質の隔壁に排気ガスを通過せしめることにより、排気ガス中に含まれる微粒子を除去するセラミックハニカムフィルタの製造方法であって、前記造孔材は、平均粒径20μm以上、粒径20〜100μmが50%以上を占める粒度分布を有し略球状であることを特徴とする。
まずセラミックス原料粉末に、平均粒径20μm以上、特に粒径20〜100μmが50%以上を占める粒度分布を有し略球状である造孔材を焼成後の気孔率が60〜80%得られる範囲で添加する。この混合物に対して必要に応じてバインダー、潤滑剤等の成形助剤を加え、混合した後、水を添加して可塑化可能なバッチを作製する。このバッチを公知の押出成形法によりハニカム構造の成形体を押出し成形した後、乾燥、造孔材の燃焼除去、焼成を行うことにより、隔壁中にセラミックス固有の微細孔及び造孔材燃焼除去後の痕跡により形成された細孔を有するハニカム構造体を得る。このように、セラミックスが元来保有する微細孔と粒径が揃った粒度分布を有し略球状である造孔材(平均粒径20μm以上で、粒径20〜100μmが50%以上を占める)により形成された細孔との組合せにより、隔壁の平均細孔径を15〜25μmの範囲に収めることが出来るのと共に、細孔分布のシャープさを示すSnの最大値を0.7以上とすることができる。特に、コージェライト質セラミックスは、元来1〜20μm程度の細孔径の細孔を有すので、平均粒径20μm以上で、粒径20〜100μmが50%以上を占める粒度分布を有し略球状である造孔材との組合せが有効である。また、造孔材が略球状であることから、隔壁中に形成される細孔も略球状となるため、細孔への応力集中を低減することができ、優れた機械的強度を有するセラミックハニカム構造体が得られるため、低圧力損失と高強度を両立させたセラミックハニカムフィルタを製造することが可能となる。なお略球状の造孔材は、公知のグラファイト、小麦粉、樹脂粉末等であり、平均粒径20μm以上、粒径20〜100μmが50%以上を占める粒度分布となるように分級するのが好ましい。また樹脂粉末を使用する場合、その製造条件を調整して、平均粒径20μm以上、粒径20〜100μmが50%以上を占める粒度分布としても良い。
本発明の製造方法において、前記造孔剤は中空であることが好ましいのは、造孔材が中空であると、造孔材を燃焼除去する際に、容易に隔壁中から除去することが可能となり、燃焼除去の際に隔壁に亀裂が入るといった問題が起こり難く、製造歩留まりが向上するからである。
更に、本発明の製造方法において、前記セラミックハニカムフィルタの多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、n番目の測定点における細孔径に対する前記隔壁の累積細孔容積分布曲線の傾きSの最大値は0.7以上であり、前記累積細孔容積分布曲線の傾きSは下記式(1)
=−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、
(但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
nは(n)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
n-1は(n−1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)である。)
により表されることが好ましいのは、前述のように、低圧力損失と高強度を両立させることができるからである。
本発明のセラミックハニカムフィルタ及びその製造方法によれば、セラミックハニカムフィルタを構成するセラミックハニカム構造体の隔壁中の細孔の累積細孔容積分布曲線における傾きSの最大値を0.7以上とすることにより、気孔率が60%以上、平均細孔径が15μm以上の高い値であっても、ディーゼルパティキュレートフィルタとして使用した際に、相反する性質である、低圧力損失と高捕集効率の両特性を両立させることが可能である。しかも使用時の熱応力や熱衝撃応力、組立持の機械的締め付け力や振動による応力に対しても破損しない、耐久性に優れたセラミックハニカムフィルタが得られる。
以下、本発明の実際の実施例を説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
SiOが42〜56質量%、Alが30〜45質量%、MgOが12〜16質量%となるようにカオリン、仮焼カオリン、アルミナ、水酸化アルミニウム、シリカ、タルク等のコージェライト化セラミック原料粉末にバインダー、潤滑剤、及び造孔材としてNo.1〜3の3種類の球状樹脂粉末をそれぞれ所定量混合した。この時、造孔材として使用した球状樹脂粉末の粒度分布を図5に、また平均粒径及び20〜100μmの粒径の割合を表1に示す。次に、この混合物に水を添加して可塑化可能なバッチを作製し、このバッチを公知の押出成形法により、円筒形ハニカム構造体を成形した。次いでこの成形体を乾燥した上で1380〜1420℃の温度域で焼成して、第1図(a)、(b)の正面図及び側面図に示すように、多孔質セラミック隔壁3と貫通孔2からなり、造孔材No.1〜3に対応した試験No.1〜3の3種類のコージェライト質セラミックハニカム構造体1を得た。得られたハニカム構造体の直径は143mm、長さ152mmで、隔壁の壁厚が0.3mm、1cm当たりの流路の数が46個であった。
得られた試験No.1〜3の3種類のコージェライト質セラミックハニカム構造体の気孔率、平均細孔径、累積細孔容積分布曲線の傾きSをMicromeritics社製のオートポアIII9410を使用し、水銀圧入法で測定した。測定で得られた数値は、試料に加えた水銀の圧力と試料中に圧入された水銀の体積であるが、(n)番目の測定点の細孔径Dは(2)式より、(n)番目の測定点の累積細孔容積Vは(3)式より計算した。
(n)番目の測定点の細孔径D=−4αcosθ/Pn (2)
ここで、αは、水銀の表面張力(4.935×10−4kg/cm)
θは、水銀と固体の接触角(130°)
Pnは、(n)番目の測定点の水銀の圧力である。
(n)番目の測定点の累積細孔容積V=v/w (3)
ここで、vは、(n)番目の測定点の試料中に圧入された試料の体積
wは、試料の重量である。
得られた細孔径と累積細孔容積との関係(累積細孔容積分布曲線)を図6に示す。図6から明らかなように、約10μm〜約100μmの間で、試験No.1のハニカム構造体の累積細孔容積分布曲線の傾きは非常に急峻であり、試験No.2のハニカム構造体の累積細孔容積分布曲線の傾きも急峻であるが、試験No.3のハニカム構造体の累積細孔容積分布曲線の傾きは比較的緩やかであった。
上記と図6に示す累積細孔容積分布曲線から、試験No.1〜3のハニカム構造体の累積細孔容積分布曲線の傾きSを求めた。累積細孔容積分布曲線の傾きSは、測定データのプロットから滑らかな近似曲線を求め、その曲線上で細孔径の微小間隔における微分値として求めるべきところであるが、図6から明らかなように、累積細孔分布曲線は十分に滑らかであり、且つ測定点は細孔径の対数(logD)に関して実質的に等間隔であるので、(n)番目の測定点と(nー1)番目の測定点における細孔径、および累積細孔容積の測定値から、傾きSを求めても、誤差は殆どない。このようにして得られた各ハニカム構造体の細孔径と累積細孔容積分布曲線の傾きSnの関係を図7に示す。図6の累積細孔容積分布曲線で傾きが最も急峻であった試験No.1のハニカム構造体のSnが最も高く、次に急峻であった試験No.2のハニカム構造体のSが次に高く、傾きが比較的緩やかであった試験No.3のハニカム構造体のSは最も小さかった。このようにして求めたSnの最大値、及び気孔率、平均細孔径の測定結果を表2に記載した。
Figure 2004148308
上記のように作製したセラミックハニカム構造体の端面を、第2図(a)、(b)にその正面図及び側面図を示すように封じ材5により目封じし、多孔質セラミックハニカムフィルタを得た。
この得られた多孔質セラミックハニカムフィルターのフィルター特性を、圧損、耐破損性について評価を行った。その結果を合せて表2に示す。
ここで、圧損は、圧力損失テストスタンドにて所定流量の空気を流した時のハニカムフィルター流入前と流出後の圧力損失で評価を行ない、実用的に許容される値以下の圧力損失であれば合格とし(○)で、実用的に許容される圧力損失を超える圧力損失であれば不合格とし(×)で示した。耐破損性は、A軸圧縮強度比の値で評価し、これが従来品レベルを1.0として、1.5以上の場合は合格とし(○)で、更に2.0以上の好ましい場合は(◎)で、1.5未満の場合には不合格とし(×)で示した。 また、A軸圧縮強度の測定は、社団法人自動車技術会が定める規格M505−87「自動車排気ガス浄化触媒用セラミックモノリス担体の試験方法」に従って行った。
そして、総合判定として、圧損、耐破損性のいずれも合格であるものを(○)、そのうち(◎)判定があった場合は(◎)、いずれか1つでも不合格であるものを(×)で評価した。
Figure 2004148308
表2に示す結果のうち、本発明例である試験No.1〜2に示すセラミックハニカムフィルタ及び製造方法では、累積細孔容積分布曲線における傾きSの最大値が0.7以上であることから、気孔率が60%以上、平均細孔径が15μm以上という多孔質材料であっても、圧力損失が低く、耐破損性についても合格し、総合判定は(○)及び(◎)であった。
一方、表2に示す結果のうち、比較例の試験No.3に示すセラミックハニカムフィルタ及び製造方法は、累積細孔容積分布曲線における傾きSの最大値が0.7を下まわったことから、圧力損失は合格したが、耐破損性は不合格(×)となり、総合判定は(×)であった。
以上、表2の結果から明らかなように、微粒子捕集用フィルターとして重要な特性である圧力損失、耐破損性の結果から総合判定すると、本発明の実施例である試験No.1〜2のセラミックハニカムフィルタ及び製造方法はいずれも圧損特性、耐破損性を満足するフィルタであった。
実施例1の試験No.1と同様の可塑化可能なバッチを作製し、このバッチを公知の押出成形法により、円筒形ハニカム構造体を成形した。この際各種の隔壁厚さ、1cm当たりの流路の数が得られるよう公知の金型の寸法を調整した。次いでこの成形体を乾燥した上で1380〜1420℃の温度域で焼成して、多孔質セラミック隔壁3と貫通孔2からなる各種コージェライト質セラミックハニカム構造体1を得た。得られたハニカム構造体の直径は143mm、長さ152mmで、試験No.4〜8に示すように隔壁の壁厚が0.15mm〜0.33mm、1cm当たりの流路の数が39〜62個での5種類であった。
以下、実施例1と同様の方法により、端面の目封じを行った上で、フィルター特性である圧損と耐破損性についての測定を行った。その結果を表3に示す。なお、試験No.4〜8のいずれも、気孔率は65%、平均細孔径は20.8%、累積細孔容積分布曲線における傾きSの最大値は1.12であった。
Figure 2004148308
表3に示すように、本発明例である試験No.4〜8に示すセラミックハニカムフィルタは、いずれの隔壁構造であっても、フィルター特性の総合判定は(○)、または(◎)であった。
実施例1で使用した、試験No.1〜3のセラミックハニカムフィルタに対して以下のように隔壁表面及び内部に触媒を担持した。
高比表面積材料として、中心粒径5μmの活性アルミナとアルミナゾルを水と共に混合し、撹拌した活性アルミナスラリーに得られたフィルタをウオッシュコートした。その後、余分に付着したスラリーを取り除き、コーティングを繰り返して、コート量60g/Lのフィルタを作製した。さらにその後、120℃で乾燥させた後、800℃で焼成後、塩化白金酸水溶液中に浸積し、120℃で乾燥させた後、800℃で焼成して、白金を担持させたセラミックハニカムフィルタを得た。このときの白金の担持量は約2g/Lであった。
この触媒担持後のセラミックハニカムフィルタのフィルタに対して、実施例1と同様の方法により圧力損失を測定した。さらに、圧力損失テストスタンドにて所定流量に、所定量のカーボンを投入し、ハニカムフィルターにカーボンを捕捉させた際の、カーボン捕捉前後の圧力損失差ΔP(カーボン捕捉後の圧力損失―カーボン捕捉前の圧力損失)の測定を行い、圧力損失差ΔPが実用的に許容される値以下であれば合格とし(○)で、実用的に許容される値を超える圧力損失であれば不合格とし(×)で示した。結果を合せて表4に示す。
Figure 2004148308
表4に示す結果のうち、本発明例である試験No.1〜2に示すセラミックハニカムフィルタ及び製造方法は、触媒担持による圧力損失の上昇は殆ど認められず、圧力損失の結果はすべて合格(○)となった。一方、比較例である試験No.3に示すセラミックハニカムフィルタ及び製造方法は、触媒担持により圧力損失の上昇が認められ圧力損失の結果は不合格(×)となった。また、本発明例である試験No.1〜2に示すセラミックハニカムフィルタ及び製造方法は、カーボン捕捉前後の圧力損失差ΔPが実用的に許容される値未満で合格(○)となっが、比較例である試験No.3に示すハニカムフィルタ及び製造方法はΔPが実用的に許容される値を越えて不合格(×)となった。以上の様に、累積細孔容積分布曲線における傾きSの最大値が0.7以上であるセラミックハニカムフィルタは、触媒担持後においても、圧力損失の上昇や、カーボン捕捉による圧力損失上昇が小さく優れたフィルタ性能を示すことは明白である。
(a)及び(b)はそれぞれハニカム構造体の一例を示す正面図及び側面図である。 (a)及び(b)はそれぞれハニカム構造体を使用したフィルターの一例を示す正面図及び側面図である。 水銀圧入法により求めた細孔径と累積細孔容積分布曲線の傾きSとの関係を示す一例のグラフである。 累積細孔容積分布曲線の傾きSの最大値とA軸圧縮強度比との関係を示す一例のグラフである。 実施例1で使用した造孔材の粒度分布を示すグラフである。 実施例1における試験No.1〜3の試験片の細孔径と累積細孔容積との関係を示すグラフである。 実施例1における試験No.1〜3の試験片の細孔径と累積細孔容積分布曲線の傾きSとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1:セラミックハニカム構造体、 2:隔壁、 3:貫通孔、
4:セラミックハニカムフィルタ、5:封じ材、
a:累積細孔容積分布曲線における1番目と2番目の測定結果から求めた傾きS
b:累積細孔容積分布曲線における2番目と3番目の測定結果から求めた傾きS

Claims (9)

  1. セラミック原料粉末に、平均粒径20μm以上、粒径20〜100μmが50%以上の粒度分布を有し略球状である造孔材を少なくとも添加した後、水等を添加混合したバッチを、押出成形後、乾燥、焼成して得られるセラミックハニカム構造体の所定の流路端部を目封止し、該流路を区画する多孔質の隔壁に排気ガスを通過せしめることにより、排気ガス中に含まれる微粒子を除去するセラミックハニカムフィルタにおいて、前記多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、n番目の測定点における細孔径に対する前記隔壁の累積細孔容積分布曲線の傾きSの最大値は0.7以上であり、前記累積細孔容積分布曲線の傾きSは下記式(1)
    =−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、
    (但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
    n-1は(n−1)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
    nは(n)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
    n-1は(n−1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)である。)
    により表されることを特徴とするセラミックハニカムフィルタ。
  2. 前記多孔質隔壁の累積細孔分布容積曲線における傾きSの最大値が0.9以上であることを特徴とする請求項1項記載のセラミックハニカムフィルタ。
  3. 前記多孔質隔壁の気孔率が60〜80%であることを特徴とする請求項1乃至2記載のセラミックハニカムフィルタ。
  4. 前記多孔質隔壁の平均細孔径が15〜40μmであることを特徴とする請求項1乃至3記載のセラミックハニカムフィルタ。
  5. 前記多孔質隔壁を構成する多孔質セラミックスの主成分の化学組成がSiO:42〜56質量%、Al:30〜45質量%、MgO:12〜16質量%で、結晶相の主成分がコージェライトであることを特徴とする請求項1乃至4記載のセラミックハニカムフィルタ。
  6. セラミック原料粉末に、平均粒径20μm以上、粒径20〜100μmが50%以上の粒度分布を有し略球状である造孔材を少なくとも添加した後、水等を添加混合したバッチを、押出成形後、乾燥、焼成して得られるセラミックハニカム構造体の所定の流路端部を目封止し、該流路を区画する多孔質の隔壁に排気ガスを通過せしめることにより、排気ガス中に含まれる微粒子を除去するセラミックハニカムフィルタであって、前記多孔質隔壁表面及び多孔質隔壁内部に触媒が担持されているセラミックハニカムフィルタにおいて、前記多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、n番目の測定点における細孔径に対する前記隔壁の累積細孔容積分布曲線の傾きSの最大値は0.7以上であり、前記累積細孔容積分布曲線の傾きSは下記式(1)
    =−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、
    (但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
    n-1は(n−1)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
    nは(n)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
    n-1は(n−1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)である。)
    により表されることを特徴とするセラミックハニカムフィルタ。
  7. セラミック原料粉末に、造孔材、水等を添加混合したバッチを押出成形後、乾燥、焼成して得られるセラミックハニカム構造体の所定の流路端部を目封止し、該流路を区画する多孔質の隔壁に排気ガスを通過せしめることにより、排気ガス中に含まれる微粒子を除去するセラミックハニカムフィルタの製造方法であって、前記造孔材は、平均粒径20μm以上、粒径20〜100μmが50%以上を占める粒度分布を有し略球状であることを特徴とするセラミックハニカムフィルタの製造方法。
  8. 前記造孔剤は中空であることを特徴とする請求項7記載のセラミックハニカムフィルタの製造方法。
  9. 前記セラミックハニカムフィルタの多孔質隔壁は水銀圧入法により測定した場合に60%以上の気孔率、15μm以上の平均細孔径を有し、n番目の測定点における細孔径に対する前記隔壁の累積細孔容積分布曲線の傾きSの最大値は0.7以上であり、前記累積細孔容積分布曲線の傾きSは下記式(1)
    =−(Vn−Vn-1)/(log(Dn)−log(Dn-1)) (1)、
    (但し、Dnは(n)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
    n-1は(n−1)番目の測定点における細孔径(μm)であり、
    nは(n)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)であり、
    n-1は(n−1)番目の測定点における累積細孔容積(cm/g)である。)
    により表されることを特徴とする請求項7及び8記載のセラミックハニカムフィルタの製造方法。
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