JPH111124A - リヤドアヒンジ取付構造 - Google Patents
リヤドアヒンジ取付構造Info
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- JPH111124A JPH111124A JP15652497A JP15652497A JPH111124A JP H111124 A JPH111124 A JP H111124A JP 15652497 A JP15652497 A JP 15652497A JP 15652497 A JP15652497 A JP 15652497A JP H111124 A JPH111124 A JP H111124A
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- door hinge
- rear door
- hinge
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 自動車の車体前部に後方に向かう過大な衝撃
力が加わった場合にリヤサイドドアの前端部がフロント
サイドドアの後端部の内側に入り込むような変形を誘発
するようにでき、従ってこのような変形を生じた後にお
いてもフロントサイドドアを開扉することができるよう
に構成したリヤドアヒンジ取付構造を提供する。 【解決手段】 リヤサイドドア2を回動可能に支持する
リヤドアヒンジ3a,3bをセンターピラー20にボル
ト締めにて取付けるようにしたドアヒンジ取付構造にお
いて、センターピラー20にリヤドアヒンジ3a,3b
をボルト締めするためにセンターピラー20に設けられ
るボルト挿通孔23の中心を、リヤドアヒンジ3a,3
bの回動中心(ヒンジ軸9の軸線)よりも車体幅方向の
外側の箇所に配置する。
力が加わった場合にリヤサイドドアの前端部がフロント
サイドドアの後端部の内側に入り込むような変形を誘発
するようにでき、従ってこのような変形を生じた後にお
いてもフロントサイドドアを開扉することができるよう
に構成したリヤドアヒンジ取付構造を提供する。 【解決手段】 リヤサイドドア2を回動可能に支持する
リヤドアヒンジ3a,3bをセンターピラー20にボル
ト締めにて取付けるようにしたドアヒンジ取付構造にお
いて、センターピラー20にリヤドアヒンジ3a,3b
をボルト締めするためにセンターピラー20に設けられ
るボルト挿通孔23の中心を、リヤドアヒンジ3a,3
bの回動中心(ヒンジ軸9の軸線)よりも車体幅方向の
外側の箇所に配置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リヤヒンジが配設
される自動車のセンターピラー構造に関し、さらに詳し
くは、リヤヒンジをセンターピラーに取付けるための構
造に関するものである。
される自動車のセンターピラー構造に関し、さらに詳し
くは、リヤヒンジをセンターピラーに取付けるための構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は四輪自動車の側面に配設されるフ
ロントサイドドア1及びリヤサイドドア2を示すもので
あって、このリヤサイドドア2の前端部は上下一対のリ
ヤドアヒンジ3a,3bを介してセンターピラー4に回
動可能に取付けられている(図6参照)。これらのリヤ
ドアヒンジ3a,3bは、図6に示すように、センター
ピラー4の外面を構成するセンターピラーアウタパネル
4aにリヤヒンジ取付用ボルト5及び溶接ナット6にて
取付けられたヒンジ部材7と、リヤサイドドア2の前端
部に固着されたヒンジ部材8と、これらのヒンジ部材
7,8を互いに回動自在に連結するヒンジ軸9とから構
成されている。
ロントサイドドア1及びリヤサイドドア2を示すもので
あって、このリヤサイドドア2の前端部は上下一対のリ
ヤドアヒンジ3a,3bを介してセンターピラー4に回
動可能に取付けられている(図6参照)。これらのリヤ
ドアヒンジ3a,3bは、図6に示すように、センター
ピラー4の外面を構成するセンターピラーアウタパネル
4aにリヤヒンジ取付用ボルト5及び溶接ナット6にて
取付けられたヒンジ部材7と、リヤサイドドア2の前端
部に固着されたヒンジ部材8と、これらのヒンジ部材
7,8を互いに回動自在に連結するヒンジ軸9とから構
成されている。
【0003】センターピラーアウタパネル4aに取付け
られるヒンジ部材7の取付座面αは、通常、車体前後方
向に対してほぼ平行な面となされている。そして、この
ヒンジ部材7の取付座面αよりも外側に前記ヒンジ軸9
が配置されると共に、リヤヒンジ取付用ボルト5及び溶
接ナット6によるヒンジ部材7の取付箇所より後方の位
置に前記ヒンジ軸9が配置されている。従って、前記ヒ
ンジ軸9は、リヤヒンジ取付用ボルト5が挿通されるセ
ンターピラーアウタパネル4aのボルト挿通孔10の中
心よりも車体幅方向の外側の位置に配設されている。
られるヒンジ部材7の取付座面αは、通常、車体前後方
向に対してほぼ平行な面となされている。そして、この
ヒンジ部材7の取付座面αよりも外側に前記ヒンジ軸9
が配置されると共に、リヤヒンジ取付用ボルト5及び溶
接ナット6によるヒンジ部材7の取付箇所より後方の位
置に前記ヒンジ軸9が配置されている。従って、前記ヒ
ンジ軸9は、リヤヒンジ取付用ボルト5が挿通されるセ
ンターピラーアウタパネル4aのボルト挿通孔10の中
心よりも車体幅方向の外側の位置に配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如き従来のリヤドアヒンジ取付構造では、次のような問
題点がある。すなわち、従来のリヤドアヒンジ取付構造
ではヒンジ軸9の配設位置がセンターピラーアウタパネ
ル4aのボルト挿通孔10の中心よりも車体幅方向の外
側となされているため、自動車の車体前部に後方に向か
う過大な衝撃力が加わった場合には図5において矢印で
示すような前方に向かう慣性力F1 が作用し、リヤサイ
ドドア2のヒンジ軸9には、センターピラーアウタパネ
ル4aに取付けられているリヤヒンジ取付用ボルト5を
支点P1 (センターピラーアウタパネル4aのボルト挿
通孔10の中心箇所)として図7において矢印で示す方
向の回動力(車体の外側に向かう回動力)M1 が発生す
る。これに伴い、図8に示すように、センターピラーア
ウタパネル4aとヒンジ部材7との間が開いてしまうと
共に、リヤサイドドア2のアウタパネル2aの前端部β
がフロントサイドドア1のアウタパネル1aの後端部γ
の外側に乗り上がった状態となるため、フロントサイド
ドア1の開扉操作が困難となる。
如き従来のリヤドアヒンジ取付構造では、次のような問
題点がある。すなわち、従来のリヤドアヒンジ取付構造
ではヒンジ軸9の配設位置がセンターピラーアウタパネ
ル4aのボルト挿通孔10の中心よりも車体幅方向の外
側となされているため、自動車の車体前部に後方に向か
う過大な衝撃力が加わった場合には図5において矢印で
示すような前方に向かう慣性力F1 が作用し、リヤサイ
ドドア2のヒンジ軸9には、センターピラーアウタパネ
ル4aに取付けられているリヤヒンジ取付用ボルト5を
支点P1 (センターピラーアウタパネル4aのボルト挿
通孔10の中心箇所)として図7において矢印で示す方
向の回動力(車体の外側に向かう回動力)M1 が発生す
る。これに伴い、図8に示すように、センターピラーア
ウタパネル4aとヒンジ部材7との間が開いてしまうと
共に、リヤサイドドア2のアウタパネル2aの前端部β
がフロントサイドドア1のアウタパネル1aの後端部γ
の外側に乗り上がった状態となるため、フロントサイド
ドア1の開扉操作が困難となる。
【0005】なお、このような不具合を解消するために
は、センターピラー4にリーンフォースメント(補強部
材)を付加したり、或いはリヤドアヒンジ3a,3bを
それぞれ構成するヒンジ部材7,8の板厚をさらに厚く
する等の対策を採ることが考えられるが、このような対
策を採用するには高いコストを要する上に、重量が増大
する等の障害を生じるという問題点がある。
は、センターピラー4にリーンフォースメント(補強部
材)を付加したり、或いはリヤドアヒンジ3a,3bを
それぞれ構成するヒンジ部材7,8の板厚をさらに厚く
する等の対策を採ることが考えられるが、このような対
策を採用するには高いコストを要する上に、重量が増大
する等の障害を生じるという問題点がある。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的は、自動車の車体前部に後
方に向かう過大な衝撃力が加わった場合にリヤサイドド
アの前端部がフロントサイドドアの後端部の内側に入り
込むような変形を誘発するようにでき、従ってこのよう
な変形を生じた後においてもフロントサイドドアを開扉
することができるように構成したリヤドアヒンジ取付構
造を提供することにある。
れたものであって、その目的は、自動車の車体前部に後
方に向かう過大な衝撃力が加わった場合にリヤサイドド
アの前端部がフロントサイドドアの後端部の内側に入り
込むような変形を誘発するようにでき、従ってこのよう
な変形を生じた後においてもフロントサイドドアを開扉
することができるように構成したリヤドアヒンジ取付構
造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明では、リヤサイドドアを回動可能に支持す
るリヤドアヒンジをセンターピラーにボルト締めにて取
付けるようにしたリヤドアヒンジ取付構造において、前
記センターピラーに前記リヤドアヒンジをボルト締めす
るために前記センターピラーに設けられるボルト挿通孔
の中心を、前記リヤドアヒンジの回動中心よりも車体幅
方向の外側の箇所に配置するようにしている。
めに、本発明では、リヤサイドドアを回動可能に支持す
るリヤドアヒンジをセンターピラーにボルト締めにて取
付けるようにしたリヤドアヒンジ取付構造において、前
記センターピラーに前記リヤドアヒンジをボルト締めす
るために前記センターピラーに設けられるボルト挿通孔
の中心を、前記リヤドアヒンジの回動中心よりも車体幅
方向の外側の箇所に配置するようにしている。
【0008】また、本発明では、前記センターピラーの
外面を構成するセンターピラーアウタパネルに、車体前
後方向の前方部分が相対的に外側に配置されかつ車体前
後方向の後方側に向かうにつれて車体幅方向の内側に傾
斜する斜辺形状部を設け、この斜辺形状部に前記リヤド
アヒンジを取付けるようにしている。
外面を構成するセンターピラーアウタパネルに、車体前
後方向の前方部分が相対的に外側に配置されかつ車体前
後方向の後方側に向かうにつれて車体幅方向の内側に傾
斜する斜辺形状部を設け、この斜辺形状部に前記リヤド
アヒンジを取付けるようにしている。
【0009】また、本発明では、前記センターピラーア
ウタパネルの一部分であってかつ前記リヤドアヒンジの
取付箇所近傍の後部箇所に折れ誘発用の穴部を設けるよ
うにしている。
ウタパネルの一部分であってかつ前記リヤドアヒンジの
取付箇所近傍の後部箇所に折れ誘発用の穴部を設けるよ
うにしている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図1〜図4を参照して説明する。なお、図1〜図4に
おいて、図5〜図8と同様の部分には同一の符号を付し
て重複する説明は省略する。
て図1〜図4を参照して説明する。なお、図1〜図4に
おいて、図5〜図8と同様の部分には同一の符号を付し
て重複する説明は省略する。
【0011】図1は本発明の一実施形態に係るリヤドア
ヒンジ取付構造を示すものであって、本例においては、
センターピラー20に斜辺形状部21を設け、この斜辺
形状部21をリヤドアヒンジ3a,3bの取付座面αと
している。さらに具体的に述べると、センターピラー2
0は、図1及び図2に示すように、センターピラー20
の外面を構成するセンターピラーアウタパネル20a
と、センターピラー20の内面を構成するセンターピラ
ーインナパネル20bとをスポット溶接等にて閉断面形
状に結合して成るものであり、センターピラーアウタパ
ネル20aには、車体前後方向の前方部分が相対的に外
側に配置されかつ車体前後方向の後方側に向かうにつれ
て車体幅方向の内側に傾斜する斜辺形状部21が設けら
れている。
ヒンジ取付構造を示すものであって、本例においては、
センターピラー20に斜辺形状部21を設け、この斜辺
形状部21をリヤドアヒンジ3a,3bの取付座面αと
している。さらに具体的に述べると、センターピラー2
0は、図1及び図2に示すように、センターピラー20
の外面を構成するセンターピラーアウタパネル20a
と、センターピラー20の内面を構成するセンターピラ
ーインナパネル20bとをスポット溶接等にて閉断面形
状に結合して成るものであり、センターピラーアウタパ
ネル20aには、車体前後方向の前方部分が相対的に外
側に配置されかつ車体前後方向の後方側に向かうにつれ
て車体幅方向の内側に傾斜する斜辺形状部21が設けら
れている。
【0012】また、上述の斜辺形状部21には、図2に
明示するように、リヤドアヒンジ取付用ボルト22が挿
通される上下一対のボルト挿通孔23が形成されると共
に、複数(例えば3つ)の折れ誘発用の穴部24が斜辺
形状部21の後端縁の屈曲箇所21aを跨ぐように形成
されている。しかして、ボルト挿通孔23は前記斜辺形
状部21のうちの車体前方側の部分すなわち車体幅方向
において相対的に外側の部分に設けられる一方、穴部2
4は前記斜辺形状部21のうちの車体後方側の部分すな
わち車体幅方向において相対的に内側の部分の屈曲箇所
21aに設けられている。
明示するように、リヤドアヒンジ取付用ボルト22が挿
通される上下一対のボルト挿通孔23が形成されると共
に、複数(例えば3つ)の折れ誘発用の穴部24が斜辺
形状部21の後端縁の屈曲箇所21aを跨ぐように形成
されている。しかして、ボルト挿通孔23は前記斜辺形
状部21のうちの車体前方側の部分すなわち車体幅方向
において相対的に外側の部分に設けられる一方、穴部2
4は前記斜辺形状部21のうちの車体後方側の部分すな
わち車体幅方向において相対的に内側の部分の屈曲箇所
21aに設けられている。
【0013】上述のセンターピラーアウタパネル20a
の斜辺形状部21には、リヤドアヒンジ3a,3bのヒ
ンジ部材7が図1に示すようにボルト締めにてそれぞれ
取付けられるようになっている。ここで、ヒンジ部材7
の取付手順の一例について述べると、次の通りである。
まず、リヤサイドドア2の前端部にヒンジ部材8をボル
ト締めすることによりリヤドアヒンジ3a,3bをリヤ
サイドドア2に予め取付けておく。そして、リヤサイド
ドア2を車体のドア開口に配置すると共に、センターピ
ラー斜辺形状部21の外側面から成る傾斜状の取付座面
αにリヤドアヒンジ3a,3bのヒンジ部材7を当接さ
せてヒンジ部材7のボルト挿通孔25(図1参照)を斜
辺形状部21のボルト挿通孔23に合わせ、これらのボ
ルト挿通孔25,23にリヤドアヒンジ取付用ボルト5
を挿通し、前記斜辺形状部21の内面に予め溶着された
溶接ナット26にねじ込んで締付固定する。
の斜辺形状部21には、リヤドアヒンジ3a,3bのヒ
ンジ部材7が図1に示すようにボルト締めにてそれぞれ
取付けられるようになっている。ここで、ヒンジ部材7
の取付手順の一例について述べると、次の通りである。
まず、リヤサイドドア2の前端部にヒンジ部材8をボル
ト締めすることによりリヤドアヒンジ3a,3bをリヤ
サイドドア2に予め取付けておく。そして、リヤサイド
ドア2を車体のドア開口に配置すると共に、センターピ
ラー斜辺形状部21の外側面から成る傾斜状の取付座面
αにリヤドアヒンジ3a,3bのヒンジ部材7を当接さ
せてヒンジ部材7のボルト挿通孔25(図1参照)を斜
辺形状部21のボルト挿通孔23に合わせ、これらのボ
ルト挿通孔25,23にリヤドアヒンジ取付用ボルト5
を挿通し、前記斜辺形状部21の内面に予め溶着された
溶接ナット26にねじ込んで締付固定する。
【0014】これにより、ヒンジ部材7は、前記斜辺形
状部21の傾斜状取付座面αに沿って配置され、図1に
示す如く車体前後方向の前方部分が相対的に車体幅方向
の外側に配置されかつ車体前後方向の後方側に向かうに
つれて車体幅方向の内側に傾斜するような状態で固定配
置される。このような傾斜配置により、センターピラー
アウタパネル20aのボルト挿通孔23の中心が、車体
前後方向の前方であってかつリヤドアヒンジ3の回動中
心であるヒンジ軸9の軸線よりも車体幅方向の外側の箇
所に配置されるようになっている。
状部21の傾斜状取付座面αに沿って配置され、図1に
示す如く車体前後方向の前方部分が相対的に車体幅方向
の外側に配置されかつ車体前後方向の後方側に向かうに
つれて車体幅方向の内側に傾斜するような状態で固定配
置される。このような傾斜配置により、センターピラー
アウタパネル20aのボルト挿通孔23の中心が、車体
前後方向の前方であってかつリヤドアヒンジ3の回動中
心であるヒンジ軸9の軸線よりも車体幅方向の外側の箇
所に配置されるようになっている。
【0015】また、ヒンジ部材7が斜辺形状部21に取
付けられた状態の下では、ヒンジ部材7と斜辺形状部2
1との接合部分の後端箇所27がセンターピラーアウタ
パネル20aの折れ誘発用穴部24の近傍に隣接配置さ
れるように構成されている。
付けられた状態の下では、ヒンジ部材7と斜辺形状部2
1との接合部分の後端箇所27がセンターピラーアウタ
パネル20aの折れ誘発用穴部24の近傍に隣接配置さ
れるように構成されている。
【0016】このような構成のリヤドアヒンジ取付構造
によれば、自動車の車体前部に後方に向かう過大な衝撃
力が加わった時にリヤサイドドア2のアウタパネル2a
の前端部βがフロントサイドパネル1のアウタパネル1
aの後端部γに乗り上げてしまうような不具合の発生を
防止することが可能となる。すなわち、上述の如き衝撃
力作用時にはリヤサイドドア2に車体前方へ向かう慣性
力F2 が作用し(図3及び図4参照)、この慣性力F2
がリヤサイドドア2からヒンジ部材8及びヒンジ軸9を
順次介してヒンジ部材7及びセンターピラーアウタパネ
ル4aの斜辺形状部21に作用する。これに伴い、前記
ヒンジ部材7及び斜辺形状部21には、センターピラー
アウタパネル4aに取付けられているリヤドアヒンジ取
付用ボルト22を支点として、さらに正確にいえばリヤ
ドアヒンジ取付用ボルト22が挿通されるセンターピラ
ーアウタパネル4aのボルト挿通孔23の中心を支点P
2として、図3において矢印で示す方向の回動力M
2 (車体の前方内側方向に押し込まれる回動力M2 )が
発生する。そのため、前記回動力M2 によってリヤドア
ヒンジ3a,3bのヒンジ部材7の後端部がセンターピ
ラーアウタパネル4aの斜辺形状部21を車体の前方内
側方向へ押し込むこととなる。
によれば、自動車の車体前部に後方に向かう過大な衝撃
力が加わった時にリヤサイドドア2のアウタパネル2a
の前端部βがフロントサイドパネル1のアウタパネル1
aの後端部γに乗り上げてしまうような不具合の発生を
防止することが可能となる。すなわち、上述の如き衝撃
力作用時にはリヤサイドドア2に車体前方へ向かう慣性
力F2 が作用し(図3及び図4参照)、この慣性力F2
がリヤサイドドア2からヒンジ部材8及びヒンジ軸9を
順次介してヒンジ部材7及びセンターピラーアウタパネ
ル4aの斜辺形状部21に作用する。これに伴い、前記
ヒンジ部材7及び斜辺形状部21には、センターピラー
アウタパネル4aに取付けられているリヤドアヒンジ取
付用ボルト22を支点として、さらに正確にいえばリヤ
ドアヒンジ取付用ボルト22が挿通されるセンターピラ
ーアウタパネル4aのボルト挿通孔23の中心を支点P
2として、図3において矢印で示す方向の回動力M
2 (車体の前方内側方向に押し込まれる回動力M2 )が
発生する。そのため、前記回動力M2 によってリヤドア
ヒンジ3a,3bのヒンジ部材7の後端部がセンターピ
ラーアウタパネル4aの斜辺形状部21を車体の前方内
側方向へ押し込むこととなる。
【0017】この際、センターピラーアウタパネル20
aの斜辺形状部21には、ヒンジ部材7と斜辺形状部2
1との接合部分の後端箇所27の近傍箇所に屈曲箇所2
1aが設けられると共に、その近傍箇所に折れ誘発用の
穴部24が設けられているので、センターピラーアウタ
パネル20aは前記屈曲箇所21aにおいて折れ曲がり
が誘発され、ヒンジ部材7の取付座面αに対応する斜辺
形状部21の部分が図4において矢印Bで示す如く車体
の内側に回動変形していくこととなる。なお、この際の
センターピラーアウタパネル20aの変形により、慣性
力F2 の一部が吸収されて緩衝されることとなる。しか
して、上述のようにセンターピラーアウタパネル20a
の斜辺形状部21が回動変形するのに応じて、リヤサイ
ドドア2のアウタパネル2aの前端部βは図4に示すよ
うにフロントサイドドア1のアウタパネル1aの後端部
γに対してその内側へ押し込まれることとなるため、過
大な衝撃力による変形後においてもフロントサイドドア
1の開扉操作を行なうことが可能になる。
aの斜辺形状部21には、ヒンジ部材7と斜辺形状部2
1との接合部分の後端箇所27の近傍箇所に屈曲箇所2
1aが設けられると共に、その近傍箇所に折れ誘発用の
穴部24が設けられているので、センターピラーアウタ
パネル20aは前記屈曲箇所21aにおいて折れ曲がり
が誘発され、ヒンジ部材7の取付座面αに対応する斜辺
形状部21の部分が図4において矢印Bで示す如く車体
の内側に回動変形していくこととなる。なお、この際の
センターピラーアウタパネル20aの変形により、慣性
力F2 の一部が吸収されて緩衝されることとなる。しか
して、上述のようにセンターピラーアウタパネル20a
の斜辺形状部21が回動変形するのに応じて、リヤサイ
ドドア2のアウタパネル2aの前端部βは図4に示すよ
うにフロントサイドドア1のアウタパネル1aの後端部
γに対してその内側へ押し込まれることとなるため、過
大な衝撃力による変形後においてもフロントサイドドア
1の開扉操作を行なうことが可能になる。
【0018】以上、本発明の一実施形態につき述べた
が、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、
本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可
能である。例えば、ボルト挿通孔23の中心よりもヒン
ジ軸9の軸線が車体幅方向の内側(車内側)に配置され
る構成であれば、センターピラーアウタパネル4aの斜
辺形状部21の傾斜角度は適宜に設定可能である。
が、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、
本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可
能である。例えば、ボルト挿通孔23の中心よりもヒン
ジ軸9の軸線が車体幅方向の内側(車内側)に配置され
る構成であれば、センターピラーアウタパネル4aの斜
辺形状部21の傾斜角度は適宜に設定可能である。
【0019】
【発明の効果】以上の如く、本発明は、センターピラー
にリヤドアヒンジをボルト締めするために前記センター
ピラーに設けられるボルト挿通孔の中心を、前記リヤド
アヒンジの回動中心よりも車体幅方向の外側の箇所に配
置するようにしたものであるから、車体前部に後方に向
かう過大な衝撃力が加わった場合に、前方に向かう慣性
力がリヤドアヒンジを介してセンターピラーに作用する
のに伴って、リヤドアヒンジが取付けられているセンタ
ーピラー部分が車体幅方向において内側(車内側)に回
動されることとなり、ひいてはリヤサイドドアの前端部
がフロントサイドドアの後端部の内側に押し込まれるこ
ととなる。そのため、過大な衝撃力による変形後におい
てもフロントサイドドアの開扉を行なうことができる。
にリヤドアヒンジをボルト締めするために前記センター
ピラーに設けられるボルト挿通孔の中心を、前記リヤド
アヒンジの回動中心よりも車体幅方向の外側の箇所に配
置するようにしたものであるから、車体前部に後方に向
かう過大な衝撃力が加わった場合に、前方に向かう慣性
力がリヤドアヒンジを介してセンターピラーに作用する
のに伴って、リヤドアヒンジが取付けられているセンタ
ーピラー部分が車体幅方向において内側(車内側)に回
動されることとなり、ひいてはリヤサイドドアの前端部
がフロントサイドドアの後端部の内側に押し込まれるこ
ととなる。そのため、過大な衝撃力による変形後におい
てもフロントサイドドアの開扉を行なうことができる。
【0020】また、本発明は、前記センターピラーの外
面を構成するセンターピラーアウタパネルに、車体前後
方向の前方部分が相対的に外側に配置されかつ車体前後
方向の後方側に向かうにつれて車体幅方向の内側に傾斜
する斜辺形状部を設け、この斜辺形状部に前記リヤドア
ヒンジを取付けるようにしたものであるから、センター
ピラーアウタパネルへのリヤドアヒンジの取付座面は既
述の慣性力の方向に対して傾斜した状態となされ、従っ
て慣性力が作用したときに車内側に回動変形し易くする
ことができる。
面を構成するセンターピラーアウタパネルに、車体前後
方向の前方部分が相対的に外側に配置されかつ車体前後
方向の後方側に向かうにつれて車体幅方向の内側に傾斜
する斜辺形状部を設け、この斜辺形状部に前記リヤドア
ヒンジを取付けるようにしたものであるから、センター
ピラーアウタパネルへのリヤドアヒンジの取付座面は既
述の慣性力の方向に対して傾斜した状態となされ、従っ
て慣性力が作用したときに車内側に回動変形し易くする
ことができる。
【0021】また、本発明は、前記センターピラーアウ
タパネルの一部分であってかつ前記リヤドアヒンジの取
付箇所近傍の後部箇所に折れ誘発用の穴部を設けるよう
にしたものであるから、斜辺形状部へリヤドアヒンジを
取付けたことと相俟って、前記折れ誘発用の穴部の存在
により、慣性力作用時におけるセンターピラーアウタパ
ネルの折れ変形を誘発し、リヤドアヒンジの取付座面の
変形をより一層促進することができ、リヤドアヒンジの
移動量を多くし得て衝撃吸収を効果的に行なうことが可
能となる。
タパネルの一部分であってかつ前記リヤドアヒンジの取
付箇所近傍の後部箇所に折れ誘発用の穴部を設けるよう
にしたものであるから、斜辺形状部へリヤドアヒンジを
取付けたことと相俟って、前記折れ誘発用の穴部の存在
により、慣性力作用時におけるセンターピラーアウタパ
ネルの折れ変形を誘発し、リヤドアヒンジの取付座面の
変形をより一層促進することができ、リヤドアヒンジの
移動量を多くし得て衝撃吸収を効果的に行なうことが可
能となる。
【図1】本発明の一実施形態に係るリヤドアヒンジ取付
構造を示す断面図である。
構造を示す断面図である。
【図2】上述のリヤドアヒンジ取付構造を構成するセン
ターピラーの斜視図である。
ターピラーの斜視図である。
【図3】リヤドアヒンジを介してセンターピラーアウタ
パネルの斜辺形状部に慣性力が加わった場合に前記斜辺
形状部に作用する回動力の方向を示す作用説明図であ
る。
パネルの斜辺形状部に慣性力が加わった場合に前記斜辺
形状部に作用する回動力の方向を示す作用説明図であ
る。
【図4】リヤドアヒンジを介してセンターピラーアウタ
パネルの斜辺形状部に慣性力が加わった場合における前
記斜辺形状部の変形を示す断面図である。
パネルの斜辺形状部に慣性力が加わった場合における前
記斜辺形状部の変形を示す断面図である。
【図5】自動車のフロントサイドドア及びリヤサイドド
アを示す側面図である。
アを示す側面図である。
【図6】従来のリヤドアヒンジ取付構造を示す断面図で
あって、図5におけるA−A線拡大断面図である。
あって、図5におけるA−A線拡大断面図である。
【図7】従来のリヤドアヒンジ取付構造においてセンタ
ーピラーアウタパネルに慣性力が加わった場合のセンタ
ーピラーアウタパネルに作用する回動力の方向を示す作
用説明図である。
ーピラーアウタパネルに慣性力が加わった場合のセンタ
ーピラーアウタパネルに作用する回動力の方向を示す作
用説明図である。
【図8】従来のリヤドアヒンジ取付構造においてセンタ
ーピラーアウタパネルに慣性力が加わった場合における
前記センターピラーアウタパネルの変形を示す断面図で
ある。
ーピラーアウタパネルに慣性力が加わった場合における
前記センターピラーアウタパネルの変形を示す断面図で
ある。
1 フロントサイドドア 1a アウタパネル 2 リヤサイドドア 2a アウタパネル 3a,3b リヤドアヒンジ 7,8 ヒンジ部材 9 ヒンジ軸 20 センターピラー 20a センターピラーアウタパネル 20b センターピラーインナパネル 21 斜辺形状部 22 リヤヒンジ取付用ボルト 23 ボルト挿通孔 24 折れ誘発用の穴部 26 溶接ナット 27 後端箇所 α 取付座面 β 前端部 γ 後端部
Claims (3)
- 【請求項1】 リヤサイドドアを回動可能に支持するリ
ヤドアヒンジをセンターピラーにボルト締めにて取付け
るようにしたドアヒンジ取付構造において、前記センタ
ーピラーに前記リヤドアヒンジをボルト締めするために
前記センターピラーに設けられるボルト挿通孔の中心
を、前記リヤドアヒンジの回動中心よりも車体幅方向の
外側の箇所に配置するようにしたことを特徴とするリヤ
ドアヒンジ取付構造。 - 【請求項2】 前記センターピラーの外面を構成するセ
ンターピラーアウタパネルに、車体前後方向の前方部分
が相対的に外側に配置されかつ車体前後方向の後方側に
向かうにつれて車体幅方向の内側に傾斜する斜辺形状部
を設け、この斜辺形状部に前記リヤドアヒンジを取付け
るようにしたことを特徴とする請求項1に記載のリヤド
アヒンジ取付構造。 - 【請求項3】 前記センターピラーアウタパネルの一部
分であってかつ前記リヤドアヒンジの取付箇所近傍の後
部箇所に折れ誘発用の穴部を設けたことを特徴とする請
求項1又は2に記載のリヤドアヒンジ取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15652497A JPH111124A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | リヤドアヒンジ取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15652497A JPH111124A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | リヤドアヒンジ取付構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH111124A true JPH111124A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15629682
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15652497A Pending JPH111124A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | リヤドアヒンジ取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH111124A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4897555A (en) * | 1988-11-23 | 1990-01-30 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Current split circuit having a digital to analog converter |
US6735822B2 (en) * | 2001-05-05 | 2004-05-18 | Meritor Light Vehicle Systems | Vehicle hinge and latching arrangement adjustment |
-
1997
- 1997-06-13 JP JP15652497A patent/JPH111124A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4897555A (en) * | 1988-11-23 | 1990-01-30 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Current split circuit having a digital to analog converter |
US6735822B2 (en) * | 2001-05-05 | 2004-05-18 | Meritor Light Vehicle Systems | Vehicle hinge and latching arrangement adjustment |
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