JPH1111205A - 乗員検知システム及び乗員検知方法 - Google Patents
乗員検知システム及び乗員検知方法Info
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Abstract
知でき、検知結果に基づいてエアバッグ装置の作動の適
否を制御可能な乗員検知システムを提供すること。 【解決手段】シ−トに配置した第1のアンテナ電極とダ
ッシュボ−ドに配置した第2のアンテナ電極との間に微
弱電界を発生させる発振回路10と、発振回路から第1
のアンテナ電極への送信電流を検出する電流検出回路1
1と、この微弱電界に基づいて流れる変位電流を検出
し、電圧に変換する電流・電圧変換回路13と、電流・
電圧変換回路の出力信号に基づいて算出された計算上の
乗員とダッシュボ−ドとの離隔距離を、送信信号に基づ
いて現実の離隔距離に近似するように補正し、補正され
た距離デ−タとしきい値距離デ−タとを比較することに
より、離隔距離の適否を判定する制御回路17と、エア
バッグ装置18とを具備し、前記制御回路の判定結果に
基づいてエアバッグ装置を作動し得るようにした。
Description
及び乗員検知方法に関し、特にエアバッグ装置を搭載し
た自動車の助手席における乗員とダッシュボ−ドとの離
隔状況に応じて、エアバッグ装置のエアバッグを展開可
能な状態又は展開不可能な状態に設定し得る乗員検知シ
ステム及び乗員検知方法の改良に関する。
時に乗員が受ける衝撃を緩和するための装置であって、
自動車の安全性になくてならないものになっており、近
時、運転席のみならず、助手席にも設置されるようにな
っている。
ように、セ−フィングセンサSS1,スクイブSQ1,
電界効果形トランジスタなどの半導体スイッチング素子
SW1の直列回路よりなる運転席側のスクイブ回路と、
セ−フィングセンサSS2,スクイブSQ2,電界効果
形トランジスタなどの半導体スイッチング素子SW2よ
りなる助手席側のスクイブ回路と、電子式加速度センサ
(衝突検出センサ)GSと、電子式加速度センサGSの
出力信号に基づいて衝突の有無を判断し、半導体スイッ
チング素子SW1,SW2のゲ−トに信号を供給する機
能を有する制御回路CCとから構成されている。
因に基づき自動車が衝突した場合、セ−フィングセンサ
SS1,SS2はそのスイッチ接点が比較的に小さな加
速度に反応して閉成され、運転席側及び助手席側のスク
イブ回路が動作可能な状態になる。そして、電子式加速
度センサGSからの信号に基づいて制御回路CCが自動
車が確実に衝突したと判断すると、半導体スイッチング
素子SW1,SW2のゲ−トに信号が供給され、同スイ
ッチング素子SW1,SW2がON状態になる。これに
よって、それぞれのスクイブ回路に電流が流れる結果、
スクイブSQ1,SQ2の発熱に起因して運転席側及び
助手席側のエアバッグが展開され、乗員が衝突による衝
撃から保護される。
例えば図8(a)に示すように、シ−ト1に大人Pが着
席している場合には、衝突時に上述のような乗員の保護
効果が期待できるものである。しかしながら、同図
(b)に示すように、助手席のシ−ト1上に固定したチ
ャイルドシ−ト1Aに幼児SPが後向きに座っている場
合(Rear Facing Infant Seat :以下、RFISと
呼称する)にはエアバッグの展開によって幼児SPへの
悪影響が懸念されることから、仮に自動車が衝突しても
エアバッグが展開しない方が望ましい。又、同図(c)
に示すように、助手席のシ−ト1上に固定したチャイル
ドシ−ト1Aに幼児SPが前向きに座っている場合(F
orward Facing Child Seat :以下、FFCSと呼
称する)にはエアバッグの展開によってエアバッグが子
供SPの顔面を覆うことが懸念されることから、RFI
Sの場合と同様に仮に自動車が衝突してもエアバッグが
展開しない方が望ましいものである。
に対応するために、例えば図9に示すようなエアバッグ
装置が提案されている。このエアバッグ装置は、助手席
に乗員が着席しているか否かを検出するセンサSDを設
置し、このセンサSDの検出信号に基づいて制御回路C
Cが助手席への乗員の着席状況を判断し、自動車が衝突
した場合に、エアバッグを展開可能な状態又は展開不可
能な状態のいずれか一方にセットするように構成されて
いる。特に、センサSDとしては、重量を測定する重量
センサを用いるものと、シ−トに着席している乗員をカ
メラで撮影して画像処理により大人Pか子供SPかの判
定を行うものとが提案されている。
SPかの大まかな判定は可能であり、この結果に基づい
てエアバッグを展開可能な状態又は展開不可能な状態の
いずれか一方にセットし、自動車の衝突時における不測
の事態を回避することができるものの、体重は個人差が
大きく、仮に子供でも大人より重い場合もあり得ること
から、正確性に欠けるのみならず、RFIS,FFCS
のいずれの状態であるかを判断することができないとい
う問題がある。
況,乗員が大人Pか子供SPかの判断,チャイルドシ−
トの子供がRFIS,FFCSの状態か否かの判断をか
なり正確に行なうことができるものの、カメラで撮影し
た撮像デ−タを画像処理し各種パタ−ンとの比較判断を
行なわなければならないために、処理装置が複雑かつ高
価になるという問題がある。
先に、図10〜図14に示すような乗員検知システムを
提案した。この乗員検知システムは、基本的にはシ−ト
に配置された2つの電極間に発生させた微弱電界(Ele
ctric Field)の乱れを利用するものである。まず、図
10(a)に示すように、電極E1に高周波低電圧を発
生する発振回路10を接続すると共に、電極E2をグラ
ンドに接続すると、電極E1,E2には電極間の電位差
に基づいて電界が発生し、電極E2の側には変位電流I
dが流れる。この状態において、同図(b)に示すよう
に、電界中に物体OBを存在させると、電界に乱れが生
じて電極E2の側には変位電流Idとは異なった変位電
流Id1が流れることになる。殆んどの物体OBは、電
気的にはコンダクタンスとキャパシタンスで表され、グ
ランドとはキャパシタンスを介して結合されることにな
る。
ている場合と乗っていない場合とでは、電極E2の側に
流れる変位電流に変化が生ずるものであり、この現象を
利用することにより、シ−トへの乗員などの着席状況を
検知することができるものである。特に、電極を増加さ
せることによって、シ−ト上の乗員などを含む物体につ
いての多くの情報を得ることが可能となり、シ−トへの
乗員などの着席状況をより的確に検知することができ
る。
テムについて図11〜図14を参照して説明する。尚、
図7〜図9に示す従来例と同一部分には同一参照符号を
付し、その詳細な説明は省略する。図11は先行技術に
かかるシ−トを示しており、助手席のシ−ト1の表面側
には複数の電極が配置されている。具体的には、着席部
1aには例えば矩形状の電極E1,E2が、背もたれ部
1bにはほぼ同形状の電極E3,E4がそれぞれ離隔し
て配置されている。これらの電極は乗員の座り心地を考
慮して導電性の布地にて形成されているが、糸状の金属
をシ−ト布面に織り込んだり、布面に導電性ペイントを
被着したり、金属板を配置したりして構成することもで
きる。これらの電極E1〜E4は図12(図13)に示
す回路に接続され、組み込まれている。
えば周波数が100KHz程度で、電圧が10〜12V
程度の高周波低電圧を発生させる発振回路10と、負荷
電流検出回路11と、送信・受信切換回路12と、増幅
機能を有する電流・電圧変換回路13と、バンドパス機
能(不要ノイズ除去機能)及びAC−DC変換機能を有
する検波回路(復調回路)14と、増幅回路15と、オ
フセット変換回路16と、MPUなどの制御回路17
と、エアバッグ装置18とから構成されている。図13
は図12の回路をさらに具体化したものであり、増幅回
路15を、例えばゲインGが1倍及び100倍の第1の
増幅回路15A及び第2の増幅回路15Bから構成する
と共に、第1,第2の増幅回路15A,15Bの出力信
号を選択するアナログ選択回路19が設けられており、
アナログ選択回路19は制御回路17によって制御され
る。
11は、例えば回路に直列に接続されたインピ−ダンス
素子例えば抵抗11aと、抵抗11aの端子電圧を増幅
する増幅器11bとから構成されており、発振回路10
から選択された特定の電極に供給される電流(負荷電
流)が検出される。送信・受信切換回路12は、例えば
電極E1〜E4のうち、選択された1つの電極(送信電
極と呼称する)を発振回路10の出力側に接続するため
のスイッチング手段Aa〜Adと、送信電極以外の電極
(受信電極と呼称する)を電流・電圧変換回路13に接
続するためのスイッチング手段Ba〜Bdとから構成さ
れており、それぞれのスイッチング手段の切換は制御回
路17によって制御される。尚、この送信・受信切換回
路12はマルチプレクサ回路にて構成することが望まし
い。電流・電圧変換回路13は、例えば受信電極側に流
れる変位電流を電圧に変換するインピ−ダンス素子例え
ば抵抗13aと、変換された電圧を増幅する増幅器13
bとから構成されており、それぞれの電極E1〜E4に
対応して設けられている。アナログ選択回路19は、例
えば第2の増幅回路15Bの出力側に一斉に選択・接続
される4つのスイッチング手段19aと、第1の増幅回
路15Aの出力側に一斉に選択・接続される4つのスイ
ッチング手段19bとから構成されている。
うに動作する。まず、制御回路17からの信号に基づい
て送信・受信切換回路12のスイッチング手段Aaのみ
が発振回路10の出力側に接続され、スイッチング手段
Bb〜Bdが電流・電圧変換回路13に接続されると、
発振回路10から送信電極E1に高周波低電圧が印加さ
れ、受信電極E2〜E4には変位電流が流れる。この電
流は抵抗13aで電圧に変換され、増幅器13bで増幅
されると共に、検波回路14に出力される。一方、送信
電極E1に流れる負荷電流は負荷電流検出回路11によ
って検出され、後述するデ−タR(1,1)として検波
回路14に出力される。この検波回路14では、例えば
100KHz程度の信号がバンドパスされると共に、A
C−DC変換機能に基づいて不要なノイズ成分が除去さ
れ、第1,第2の増幅回路15A,15Bに出力され
る。この第1,第2の増幅回路15A,15Bの出力信
号は、オフセット変換回路16とアナログ選択回路19
との動作によって適宜に選択され、制御回路17に出力
される。例えば検波回路14からの出力信号がフルレン
ジで測定可能な程度の場合にはアナログ選択回路19の
4つのスイッチング手段19bのみが一斉に第1の増幅
回路15Aの出力側に選択・接続される。又、出力信号
が小さくてフルレンジでの微妙な変化の測定が困難な場
合にはアナログ選択回路19の4つのスイッチング手段
19aのみが一斉に第2の増幅回路15Bの出力側に選
択・接続される。そして、制御回路17では第1,第2
の増幅回路15A,15Bからの出力信号がA/D変換
した後、メモリに記憶される。
送信・受信切換回路12のスイッチング手段Aaを開放
し、スイッチング手段Abのみを発振回路10の出力側
に接続し、スイッチング手段Ba,Bc,Bdを電流・
電圧変換回路13に接続・変更すると、発振回路10か
ら送信電極E2に高周波低電圧が印加され、受信電極E
1,E3,E4には変位電流が流れる。この電流は抵抗
13aで電圧に変換され、増幅器13bで増幅されると
共に、検波回路14に出力される。尚、送信電極E2に
流れる負荷電流は負荷電流検出回路11によって検出さ
れ、後述するデ−タR(2,2)として検波回路14に
出力される。上述と同様に処理されて制御装置17にデ
−タとして記憶される。次いで、スイッチング手段Ac
のみを発振回路10の出力側に接続し、スイッチング手
段Ba,Bb,Bdを電流・電圧変換回路13に接続・
変更すると、発振回路10から送信電極E3に高周波低
電圧が印加され、受信電極E1,E2,E4には変位電
流が流れる。尚、送信電極E3に流れる負荷電流は負荷
電流検出回路11によって検出され、後述するデ−タR
(3,3)として検波回路14に出力される。さらに、
スイッチング手段Adのみを発振回路10の出力側に接
続し、スイッチング手段Ba,Bb,Bcを電流・電圧
変換回路13に接続・変更すると、発振回路10から送
信電極E4に高周波低電圧が印加され、受信電極E1,
E2,E3には変位電流が流れる。これらの変位電流は
抵抗13aで電圧に変換され、増幅器13bで増幅され
ると共に、検波回路14に出力される。尚、送信電極E
4に流れる負荷電流は負荷電流検出回路11によって検
出され、後述するデ−タR(4,4)として検波回路1
4に出力される。上述と同様に処理されて制御装置17
にデ−タとして記憶される。
を演算処理することにより、着席パタ−ンが算出され
る。この制御回路17には、予め各種の着席パタ−ンが
記憶されており、電極E1〜E4における送信電極と受
信電極との各種の組合せに基づくデ−タにより算出され
た着席パタ−ンを予め記憶された着席パタ−ンと比較
し、該当する着席パタ−ンを抽出し、判定する。この制
御回路17では、例えば以下に述べる各種の着席パタ−
ンが判定の対象となる。具体的には、シ−トに乗員が着
席していない空席パタ−ン、チャイルドシ−トに子供が
FFCSの状態で着席しているFFCSパタ−ン、チャ
イルドシ−トに子供がRFISの状態で着席しているR
FISパタ−ン、シ−トに大人が着席しているパ−ソン
パタ−ンであり、それぞれの電極E1〜E4を適宜に選
択して送信電極と受信電極との各種の組合せによって、
一般式R(i,j)で示すデ−タが得られる。尚、一般
式R(i,j)において、i=jは送信デ−タを、i≠
jは受信デ−タを示しており、しかも、iは送信電極
を、jは受信電極を表している。制御回路17ではそれ
ぞれのパタ−ン毎に例えば16個のデ−タを利用して演
算処理が行われ、着席パタ−ンの特徴が抽出される。
知・特定されると、それに基づく信号がエアバッグ装置
18に送信される。例えば着席パタ−ンが空席,FFC
S,RFISの場合にはエアバッグ装置18に、仮に自
動車が衝突しても、エアバッグが展開しないようにセッ
トするための信号が送信され、それ以外のパタ−ンでは
エアバッグが展開するようにセットするための信号が送
信される。これらの信号はエアバッグ装置18の制御回
路CCに入力され、前者のパタ−ンの場合には衝突時に
助手席側の半導体スイッチング素子SW2にゲ−ト信号
を供給しないようにセットされる。尚、運転席側の半導
体スイッチング素子SW1にはゲ−ト信号が供給され
る。後者のパタ−ンの場合には半導体スイッチング素子
SW1,SW2にゲ−ト信号が供給されるようにセット
される。
には複数の電極E1〜E4が配置されており、選択され
た1つの送信電極と送信電極以外の受信電極との間には
高周波低電圧の印加により微弱電界が発生されているた
めに、受信電極側にはシ−ト1への乗員の着席パタ−ン
に関連する変位電流が流れる。従って、この変位電流の
特徴的なパタ−ンを判断することによって乗員の着席パ
タ−ンを的確に検知することができる。このために、乗
員の着席パタ−ンに応じてエアバッグ装置18のエアバ
ッグを展開可能な状態ないし展開不可能な状態のいずれ
にも設定することができる。
離隔して配置されているために、送信電極と受信電極と
の組み合せを増加できると共に、得られるデ−タ数も増
加でき、シ−トへの乗員の着席パタ−ンの判断をより正
確に行うことができる。
IS,FFCS,Person,Emptyの着席パタ
−ンに基づいて各電極に流れる電流によって特徴付けら
れる電流パタ−ンが着席パタ−ンとして予め記憶されて
いるために、送信電極と受信電極とを適宜に組み合せる
ことによって得られる受信信号デ−タと予め記憶された
各種の着席パタ−ンとを比較し、該当する記憶着席パタ
−ンを抽出することによって精度よく現実の着席パタ−
ンを検知することができるなどの優れた効果が得られる
ものである。
載した自動車が例えば障害物などに衝突した際に、エア
バッグ装置のエアバッグが展開しているにも拘らず、助
手席に着席している乗員が例えば顔面などに損傷を受け
ることがあるという不具合が指摘されている。
突による衝撃によって助手席の乗員Pの上半身、特に顔
面がダッシュボ−ドDBにかなり接近している状態(例
えば20cm前後)でエアバッグ装置のエアバッグが展
開した場合には、乗員Pはその顔面に展開して大きく膨
張するエアバッグによって大きな衝撃を受け、上半身が
背もたれ部側に強制的に押し戻されることになる。この
ために、乗員Pはその顔面などに損傷を受け易くなる。
観点から乗員のシ−トへの着席の有無を確実に検知でき
るのみならず、衝突などによって乗員がダッシュボ−ド
に接近しすぎている場合でもエアバッグ装置による乗員
の損傷を免れることのできる乗員検知システムが望まれ
ている。
している乗員とダッシュボ−ドとの離隔状況を的確に検
知でき、検知結果に基づいてエアバッグ装置の作動の適
否を制御可能な乗員検知システム及び乗員検知方法を提
供することにある。
の目的を達成するために、車室内のシ−ト部分に配置し
た第1のアンテナ電極と、このシ−トに対向するダッシ
ュボ−ド部分に配置した第2のアンテナ電極と、第1の
アンテナ電極と第2のアンテナ電極との間に微弱電界を
発生させるための発振回路と、発振回路から第1のアン
テナ電極に流れる送信電流を検出する電流検出回路と、
第1のアンテナ電極と第2のアンテナ電極との間に発生
させた微弱電界に基づいて流れる変位電流を検出し、電
圧に変換する電流・電圧変換回路と、電流検出回路及び
電流・電圧変換回路の出力信号に基づいてシ−トに着席
している乗員などとダッシュボ−ドとの離隔距離の適否
を判定する制御回路とを具備したことを特徴とする。
ト部分に配置した第1のアンテナ電極と、このシ−トに
対向するダッシュボ−ド部分に配置した第2のアンテナ
電極と、第1のアンテナ電極と第2のアンテナ電極との
間に微弱電界を発生させるための発振回路と、発振回路
から第1のアンテナ電極に流れる送信電流を検出する電
流検出回路と、第1のアンテナ電極と第2のアンテナ電
極との間に発生させた微弱電界に基づいて流れる変位電
流を検出し、電圧に変換する電流・電圧変換回路と、電
流検出回路及び電流・電圧変換回路の出力信号に基づい
てシ−トに着席している乗員などとダッシュボ−ドとの
離隔距離の適否を判定する制御回路と、衝突に基づいて
エアバッグを展開させる機能を有するエアバッグ装置と
を具備し、前記制御回路の判定結果に基づくデ−タをエ
アバッグ装置に送信し、エアバッグ装置のエアバッグを
展開可能な状態又は展開不可能な状態のいずれか一方に
セットすることを特徴とする。
ンテナ電極をシ−トの着席部に配置すると共に、第2の
アンテナ電極をダッシュボ−ド部分に、衝突などによっ
てダッシュボ−ドに接近する乗員の少なくとも一部分と
の対向面積が極力大きくなるように配置したことを特徴
とし、第4の発明は、前記制御回路は、予め乗員などと
ダッシュボ−ドとの許容限度の離隔距離に対応するしき
い値デ−タを有しており、第1のアンテナ電極への送信
電流にレベル変動が生じた場合、その変動に基づいてし
きい値デ−タ又は第2のアンテナ電極側に流れる変位電
流に基づく、乗員などとダッシュボ−ドとの離隔距離に
対応する受信信号デ−タを補正し、補正後のしきい値デ
−タと受信信号デ−タとを比較することにより、乗員な
どとダッシュボ−ドとの離隔状況の適否を判定するよう
に制御することを特徴とする。
シ−ト部分に第1のアンテナ電極を、このシ−トに対向
するダッシュボ−ド部分に第2のアンテナ電極をそれぞ
れ配置し、この第1のアンテナ電極と第2のアンテナ電
極との間に微弱電界を発生させ、第1のアンテナ電極へ
の送信電流及び微弱電界に基づいて第2のアンテナ電極
側に流れる変位電流を検出し、これら電流に対応するデ
−タに基づいて演算処理して乗員などとダッシュボ−ド
との離隔状況の適否を判定すると共に、この判定結果に
基づくデ−タをエアバッグ装置に送信し、エアバッグ装
置のエアバッグを展開可能な状態又は展開不可能な状態
のいずれか一方にセットすることを特徴とする。
ステムの実施例について図1〜図2を参照して説明す
る。尚、本発明の基本原理は、基本的には上述の先行技
術と同様にアンテナ電極の周辺に発生させた微弱電界の
乱れを利用するものであって、具体的にはシ−ト及びダ
ッシュボ−ドに配置した一対のアンテナ電極間に微弱電
界を発生させ、これらのアンテナ電極間に位置する物体
の電気的特性によって受信側のアンテナ電極に流れる変
位電流及び送信側のアンテナ電極に供給される送信電流
に基づいて乗員などとダッシュボ−ドとの離隔状況の適
否を判定するものであり、図10〜図14に示す先行技
術と同一部分には同一参照符号を付し、その詳細な説明
は省略する。
しており、このシ−ト1Bは主として着席部1aと背も
たれ部1bとから構成されている。このシ−ト1Bは、
例えば前後にスライド可能なベ−ス2に固定されたシ−
トフレ−ム3と、シ−トフレ−ム3の上部に配置された
クッション材4と、クッション材4の表面に沿って配置
された第1のアンテナ電極5と、第1のアンテナ電極5
を覆うように配置された外装材6とから構成されてい
る。尚、第1のアンテナ電極5はクッション材4の表面
に沿い、かつ着席部1aのほぼ全面に亘って配置するこ
とが望ましい。又、第1のアンテナ電極5は外装材6の
内側の他に、外側に配置することも可能である。
り心地を考慮して導電性の布地にて形成されているが、
例えば糸状の金属をシ−ト布面に織り込んだり、布面に
導電性ペイントを被着したり、金属板を配置したりして
構成することもできる。そして、この第1のアンテナ電
極5はシ−ト1Bの着席部1aの広い面積部分に亘って
配置されており、その一部が後述する制御ユニットに接
続されている。尚、この制御ユニットをシ−ト1B、例
えばシ−トフレ−ム部分に配置して第1のアンテナ電極
5との接続ハ−ネスを短くしたり、或いは第1のアンテ
ナ電極5の一部分を延在させることによってハ−ネスを
省略することもできる。
はダッシュボ−ドDBが設置されており、シ−ト1Bに
対向するダッシュボ−ド部分には第2のアンテナ電極7
が配置されている。この第2のアンテナ電極7は上述の
第1のアンテナ電極5と同様に構成してダッシュボ−ド
部分に貼着されているが、例えばダッシュボ−ドDBを
構成する樹脂材に第1のアンテナ電極5と同様の構成の
電極を埋め込んだり、インサ−ト成形したり、或いはア
ンテナ配置部分に相当するダッシュボ−ド部分だけを、
樹脂材に導電性粉末を混入・分散させた導電性を有する
樹脂材にて成形したり、さらには導電性ペイントを被着
したりして構成することもできる。特に、この第2のア
ンテナ電極7はダッシュボ−ド部分に、衝突などによっ
てダッシュボ−ドDBに接近する乗員Pの少なくとも一
部分、例えば頭部(特には顔面)との対向面積が極力大
きくなるように配置されている。
ト1Bに配置された第1のアンテナ電極5と、シ−ト1
Bに対向するダッシュボ−ド部分に配置された第2のア
ンテナ電極7と、例えば周波数が100KHz程度,電
圧が6〜12V程度の高周波低電圧を発生させる発振回
路10と、発振回路10から第1のアンテナ電極5に供
給される送信電流(送信信号)Txを検出する電流検出
回路11と、第2のアンテナ電極側に流れる変位電流
(受信信号)Rxを電圧に変換し増幅する機能を有する
電流・電圧変換回路13と、バンドパス機能を有するフ
ィルタ回路14と、増幅回路15と、MPUなどを含む
制御回路17と、エアバッグ装置18とから構成されて
いる。尚、上述の制御ユニットは、例えばエアバッグ装
置18を除く回路によって構成される。
第1のアンテナ電極5には発振回路10が、電流検出回
路11を介して接続されている。この電流検出回路11
は、例えば回路に直列に接続された、発振回路10から
第1のアンテナ電極側に流れる送信電流を電圧に変換す
るインピ−ダンス素子例えば抵抗11aと、抵抗11a
の端子電圧を増幅する増幅器11bとから構成されてお
り、その出力信号は制御回路17に取り込まれる。尚、
その出力信号は、例えばフィルタ回路などを介して制御
回路17に取り込むこともできる。又、受信電極として
の第2のアンテナ電極7に接続された電流・電圧変換回
路13は、例えば第2のアンテナ電極側に流れる変位電
流を電圧に変換するインピ−ダンス素子例えば抵抗13
aと、変換された電圧を増幅する増幅器13bとから構
成されており、その出力信号はフィルタ回路14,増幅
回路15を介して制御回路17に取り込まれる。
うに動作する。まず、シ−ト1Bに乗員Pが着席してい
る状態において、第1のアンテナ電極5に発振回路10
から電流検出回路11を介して高周波低電圧が印加され
ると、第1のアンテナ電極5と第2のアンテナ電極7と
の間には微弱電界が発生する。そして、第1のアンテナ
電極5には送信電流Txが流れると共に、第2のアンテ
ナ電極側には乗員Pと第2のアンテナ電極7との離隔距
離に応じた変位電流Rxが流れる。これらの電流のう
ち、送信電流Txは抵抗11aで電圧に変換され、増幅
器11bで増幅されて制御回路17に出力される。制御
回路17ではこの出力信号がA/D変換された後、送信
信号デ−タとしてメモリに記憶される。一方、変位電流
Rxは抵抗13aで電圧に変換され、増幅器13bで増
幅された後に、フィルタ回路14に出力される。このフ
ィルタ回路14では、例えば100KHz程度の信号が
バンドパスされ、不要なノイズ成分が除去されて増幅回
路15に出力される。この増幅回路15の出力信号は制
御回路17に出力される。制御回路17では増幅回路1
5からの出力信号がA/D変換された後、送信信号デ−
タ(距離デ−タ)としてメモリに記憶される。
ダッシュボ−ドDB(即ち第2のアンテナ電極7)との
離隔距離dが、許容限度とされる例えば20cm程度に
なった時に第2のアンテナ電極側に流れる平均的な変位
電流に対応するしきい値(しきい値距離デ−タ)が格納
されている。従って、現実に第2のアンテナ電極側にて
検出した変位電流に関連する増幅回路15の出力信号が
距離デ−タとして制御回路17に取り込まれると、予め
制御回路17に格納されているしきい値距離デ−タと現
実の距離デ−タとが比較(演算処理)されることによ
り、乗員Pとダッシュボ−ドDBとの離隔距離の適否が
判断される。
−タより大きければ、乗員Pとダッシュボ−ドDBとの
現実の離隔距離dが許容される、例えば20cm以上に
なっていると判定されることから、エアバッグ装置18
は制御回路17からの送信信号によって、エアバッグが
展開可能なるようにセットされる。逆に、距離デ−タが
しきい値デ−タより小さければ、乗員Pとダッシュボ−
ドDBとの現実の離隔距離dが許容されない、例えば2
0cm以下になっていると判定されることから、エアバ
ッグ装置18は制御回路17からの送信信号によって、
エアバッグが展開不可能にセットされる。即ち、制御回
路17からの送信信号はエアバッグ装置18の制御回路
CCに入力され、後者の場合には自動車の衝突時に助手
席側の半導体スイッチング素子SW2にゲ−ト信号を供
給しないようにセットされる。尚、運転席側の半導体ス
イッチング素子SW1にはゲ−ト信号が供給される。前
者の場合には半導体スイッチング素子SW1,SW2に
ゲ−ト信号が供給されるようにセットされる。
作性が最適化されるように、シ−ト1Bに適当なクッシ
ョンなどを敷いてシ−ト1Bへの着席姿勢を調整するこ
とが行われている。この場合、クッションなどは人間に
比べて誘電率が小さいために、第1のアンテナ電極側に
流れる送信電流Txがレベルダウンし、第2のアンテナ
電極側に流れる変位電流Rxも乗員Pが着席しているに
も拘らず減少してしまうことになる。このような状態で
は乗員Pとダッシュボ−ドDBとの離隔距離dが許容さ
れない、例えば20cm以下になっていても、第2のア
ンテナ電極側に流れる変位電流に基づいて認識された離
隔距離が20cm以上の安全圏であると判断されてしま
う。このために、エアバッグ装置18のエアバッグが不
所望に展開されてしまうことが懸念される。
ウンは、電流検出回路11からの出力信号によって検知
されることから、送信信号Tx及び受信信号Rxを利用
して受信信号のレベル補正又はしきい値デ−タの補正が
制御回路17にて行われる。例えば受信距離デ−タの補
正(離隔距離dの補正)は d=K・Rx/Tx に基
づいて行われる。ここで、Kは補正係数である。従っ
て、変位電流に基づいて算出された離隔距離が上式によ
る補正によって現実の離隔距離dに近似することにな
り、しきい値距離デ−タとの比較による、乗員Pとダッ
シュボ−ドDBとの離隔状況の適否が的確に判定され、
エアバッグ装置18のエアバッグを展開可能又は展開不
可能のいずれか一方に確実にセットすることができる。
について図3〜図6を参照して説明する。まず、図3に
示すように、イグニッションスイッチをONにし、スタ
−トする。ステップS1でイニシャライズし、ステップ
S2に進む。ステップS2では制御回路17とエアバッ
グ装置18との通信系にかかる初期診断を行う。ステッ
プS3ではエンジンがスタ−トしたか否かの判断を行
い、エンジンがスタ−トしていると判断した場合にはス
テップS4に進む。スタ−トしていないと判断された場
合には戻る。ステップS4では第1のアンテナ電極側に
流れる電流及び第1のアンテナ電極5と第2のアンテナ
電極7との間に発生させた微弱電界に基づいて第2のア
ンテナ電極側に流れる変位電流に関連する信号デ−タの
受信が行われる。そして、ステップS5では取り込んだ
デ−タに基づいて乗員Pとダッシュボ−ドDBとの現実
の離隔距離dが判定される。さらに、ステップS6では
ステップS5の判定結果に基づき、エアバッグ装置(S
RS)18との間でSRS通信が行われる。ステップS
6が終了すると、再びステップS4に戻り、ステップS
4からステップS6の処理が繰り返し行われる。尚、ス
テップS3は省略することもできる。
すように行われる。まず、ステップSA1では固定デ−
タを制御回路17からエアバッグ装置18の制御回路C
Cに送信する。ステップSA2ではエアバッグ装置18
からの送信デ−タを受信する。そして、ステップSA3
では制御回路17からエアバッグ装置18に送信した固
定デ−タとエアバッグ装置18からの受信デ−タとが一
致するか否かを判断する。それぞれのデ−タが一致する
と判断されると、処理フロ−が継続される。それぞれの
デ−タが一致しないと判断されると、通信系に異状があ
ると判断され、フェ−ルセイフ処理が行われ、例えば警
告灯などが点灯される。尚、この初期診断はエアバッグ
装置18から制御回路17に固定デ−タを送信し、制御
回路17からの送信デ−タをエアバッグ装置18の制御
回路CCにて、その一致性について判断させるようにし
てもよい。
えば図5に示すように行われる。まず、ステップSB1
では、乗員Pとシ−ト着席部との間にクッションなどの
敷物が介在されている場合、変位電流(受信信号Rx)
に基づいて算出された計算上の離隔距離を、上式(d=
K・Rx/Tx)によって現実の離隔距離dに近似する
ように補正され、ステップSB2に進む。ステップSB
2では補正された距離デ−タ(d)が、制御回路17に
予め記憶されているしきい値距離デ−タより小さい否か
が判断される。補正された距離デ−タ(d)がしきい値
距離デ−タより小さいと判断されると、ステップSB3
に進み、エアバッグ装置18のエアバッグが展開しない
ようにするためのOFFデ−タがセットされ、処理フロ
−が継続される。又、ステップSB2で補正された距離
デ−タ(d)がしきい値デ−タより小さくない(大き
い)と判断されると、ステップSB4に進み、エアバッ
グ装置18のエアバッグを展開させるためのONデ−タ
がセットされると共に、SRSデ−タ通信フロ−に継続
される。
図6に示すように行われる。まず、ステップSC1では
乗員検知ユニット側(制御回路17)からエアバッグ装
置側(制御回路CC)に、エアバッグ装置18のエアバ
ッグを展開可能な状態ないし展開不可能な状態にするた
めのONデ−タないしOFFデ−タ及びチェックデ−タ
が送信される。ステップSC2ではエアバッグ装置側か
らの、ONデ−タないしOFFデ−タに対するOKデ−
タないしNGデ−タ及びチェックデ−タを受信し、ステ
ップSC3に進む。ステップSD3では乗員検知ユニッ
ト側からエアバッグ装置側に送信したON/OFFデ−
タ及びチェックデ−タが正常な状態で再びエアバッグ装
置側から乗員検知ユニット側に返信されたか否かが判断
される。正常(通信系に異状がない)と判断されると、
処理フロ−が継続される。通信系に異状があると判断さ
れると、ステップSC4に進み、フェ−ルセ−フタイマ
がゼロになったか否かが判断される。尚、この通信系の
異状検出は、例えば3回に設定されている。従って、フ
ェ−ルセ−フタイマがゼロになったと判断されると、フ
ェ−ルセイフ処理が行われ、例えば警告灯などが点灯さ
れる。又、フェ−ルセ−フタイマがゼロになっていない
と判断されると、ステップSC5に進み、フェ−ルセ−
フタイマのカウントが行われ、処理フロ−が継続され
る。
側(制御回路CC)が乗員検知ユニット側(制御回路1
7)から、エアバッグ装置18のエアバッグを展開可能
な状態ないし展開不可能な状態にするためのONデ−タ
ないしOFFデ−タ及びチェックデ−タを受信する。そ
して、ステップSD2では受信デ−タのチェックが行わ
れ、受信デ−タが正常に受信できているか否かが判断さ
れる。いずれに判断されてもステップSD3に進み、O
Kデ−タないしNGデ−タ及びチェックデ−タが乗員検
知ユニット側に送信される。ステップSD2で通信系に
異状がないと判断されると、ステップSD3のOKデ−
タ送信ステップを経てステップSD4に進む。このステ
ップSD4ではOKデ−タに基づいてエアバッグ装置側
のデ−タが更新される。これによって、エアバッグは展
開可能な状態ないし展開不可能な状態のいずれか一方に
更新セットされる。又、ステップSD2で通信系に異状
があると判断されると、ステップSD3のNGデ−タ送
信ステップを経てステップSD5に進む。このステップ
SD5ではフェ−ルセ−フタイマがゼロになったか否か
が判断される。尚、この通信系の異状検出は、例えば3
回に設定されている。従って、フェ−ルセ−フタイマが
ゼロになったと判断されると、フェ−ルセイフ処理が行
われ、例えば警告灯などが点灯される。又、フェ−ルセ
−フタイマがゼロになっていないと判断されると、ステ
ップSD6に進み、フェ−ルセ−フタイマのカウントが
行われ、処理フロ−が継続される。
には第1のアンテナ電極5が、このシ−ト1Bに対向す
るダッシュボ−ド部分DBには第2のアンテナ電極7が
それぞれ配置されており、それぞれの間には高周波低電
圧の印加により微弱電界が発生されているために、第2
のアンテナ電極側にはシ−ト1Bに着席している乗員P
の、ダッシュボ−ドDB(第2のアンテナ電極7)に対
する姿勢に応じた変位電流が流れる。従って、この変位
電流の大きさによって、乗員Pとダッシュボ−ドDBと
の現実の離隔距離の適否が容易に検知することができ
る。
ションなどの敷物が介在されている場合には、制御回路
17において、変位電流(受信信号Rx)に基づいて算
出された計算上の離隔距離が、補正式(d=K・Rx/
Tx)によって現実の離隔距離dに近似するように補正
されるために、補正された距離デ−タ(d)と制御回路
17に予め記憶されているしきい値距離デ−タとの比較
により、乗員Pとダッシュボ−ドDBとの現実の離隔距
離の適否を的確に判断できる。
ョンなどの敷物が介在されることなく、単に送信信号T
xが何らかの原因によってレベルダウンした場合にも、
受信信号Rxに基づいて算出された計算上の離隔距離
が、上述の補正式によって現実の離隔距離dに近似する
ように補正することができるし、チャイルドシ−ト1A
が例えばRFISの状態で配置されている場合にも、同
様に適用できる。
は、乗員Pとダッシュボ−ドDBとの現実の離隔距離の
適否判断に基づいて、展開可能な状態ないし展開不可能
な状態のいずれか一方に設定される。例えば乗員Pとダ
ッシュボ−ドDBとの離隔距離が許容されない距離にな
っていると判断されると、エアバッグ装置18のエアバ
ッグは展開不可能な状態に設定される。従って、仮に自
動車が衝突しても、エアバッグは展開されないために、
乗員Pがエアバッグによって二次的な損傷を受けること
を回避できる。
ュボ−ド部分DBに、自動車の衝突などによってダッシ
ュボ−ドDBに接近する乗員Pの一部分、例えば顔面
(頭部)との対向面積が極力大きくなるように配置され
ているために、例えば乗員を一種のアンテナとして第2
のアンテナ電極側に流れる変位電流のレベル変化を精度
よく受信できる。従って、乗員Pとダッシュボ−ドDB
との現実の離隔距離を的確に検知することができる。
されることなく、例えばシ−ト,ダッシュボ−ドに配置
されるアンテナ電極の形状は矩形状の他、円形,楕円
状,四角を除く多角形状に形成することもできる。第1
のアンテナ電極はシ−トの着席部の全面に配置する他、
着席部より小さな面積部分に配置することもできる。
又、発振回路の出力周波数は車室内などの状況などに応
じて100KHz以外に設定することもできる。さらに
はエアバッグ装置は電子式加速度センサの他に、機械式
センサを使用することもできる。
には第1のアンテナ電極が、このシ−トに対向するダッ
シュボ−ド部分には第2のアンテナ電極がそれぞれ配置
されており、それぞれの間には高周波低電圧の印加によ
り微弱電界が発生されているために、第2のアンテナ電
極側にはシ−トに着席している乗員の、ダッシュボ−ド
(第2のアンテナ電極)に対する姿勢に応じた変位電流
が流れる。従って、この変位電流の大きさによって、乗
員とダッシュボ−ドとの現実の離隔距離の適否を容易に
検知することができる。
ョンなどの敷物が介在されている場合には、制御回路に
おいて、受信信号Rxに基づいて算出された計算上の離
隔距離が、補正式(d=K・Rx/Tx)によって現実
の離隔距離dに近似するように補正されるために、補正
された距離デ−タと制御回路に予め記憶されているしき
い値距離デ−タとの比較により、乗員とダッシュボ−ド
との現実の離隔距離の適否を的確に判断できる。従っ
て、この判定結果に基づいてエアバッグ装置のエアバッ
グを展開可能又は展開不可能な状態のいずれか一方に設
定でき、エアバッグの不所望な展開によってエアバッグ
からの二次的な損傷を回避できる。
ンなどの敷物が介在されることなく、単に送信信号が何
らかの原因によってレベルダウンした場合や、シ−トに
チャイルドシ−トが例えばRFISの状態で配置されて
いる場合にも、受信信号に基づいて算出された計算上の
離隔距離が、上述の補正式によって現実の離隔距離に近
似するように補正することができ、エアバッグ装置を適
切に作動させることができる。
ボ−ド部分に、自動車の衝突などによってダッシュボ−
ドに接近する乗員の一部分との対向面積が極力大きくな
るように配置されているために、例えば乗員を一種のア
ンテナとして第2のアンテナ電極側に流れる変位電流の
レベル変化を精度よく受信できる。従って、乗員とダッ
シュボ−ドとの現実の離隔距離を的確に検知することが
できる。
を示す図であって、同図(a)は第1,第2のアンテナ
電極の配置状態を示す図、同図(b)はシ−トの要部断
面図。
ク図。
フロ−チャ−ト。
−ト。
図。
(a)はシ−トに大人の乗員が着席している状態を示す
図、同図(b)はRFISの状態を示す図、同図(c)
はFFCSの状態を示す図。
路ブロック図。
知システムの基本動作を説明するための図であって、同
図(a)は電極間の電界分布を示す図、同図(b)は電
極間に物体が存在した時の電界分布を示す図。
の斜視図。
ロック図。
ロック図。
示す概略図。
Claims (5)
- 【請求項1】 車室内のシ−ト部分に配置した第1のア
ンテナ電極と、このシ−トに対向するダッシュボ−ド部
分に配置した第2のアンテナ電極と、第1のアンテナ電
極と第2のアンテナ電極との間に微弱電界を発生させる
ための発振回路と、発振回路から第1のアンテナ電極に
流れる送信電流を検出する電流検出回路と、第1のアン
テナ電極と第2のアンテナ電極との間に発生させた微弱
電界に基づいて流れる変位電流を検出し、電圧に変換す
る電流・電圧変換回路と、電流検出回路及び電流・電圧
変換回路の出力信号に基づいてシ−トに着席している乗
員などとダッシュボ−ドとの離隔距離の適否を判定する
制御回路とを具備したことを特徴とする乗員検知システ
ム。 - 【請求項2】 車室内のシ−ト部分に配置した第1のア
ンテナ電極と、このシ−トに対向するダッシュボ−ド部
分に配置した第2のアンテナ電極と、第1のアンテナ電
極と第2のアンテナ電極との間に微弱電界を発生させる
ための発振回路と、発振回路から第1のアンテナ電極に
流れる送信電流を検出する電流検出回路と、第1のアン
テナ電極と第2のアンテナ電極との間に発生させた微弱
電界に基づいて流れる変位電流を検出し、電圧に変換す
る電流・電圧変換回路と、電流検出回路及び電流・電圧
変換回路の出力信号に基づいてシ−トに着席している乗
員などとダッシュボ−ドとの離隔距離の適否を判定する
制御回路と、衝突に基づいてエアバッグを展開させる機
能を有するエアバッグ装置とを具備し、前記制御回路の
判定結果に基づくデ−タをエアバッグ装置に送信し、エ
アバッグ装置のエアバッグを展開可能な状態又は展開不
可能な状態のいずれか一方にセットすることを特徴とす
る乗員検知システム。 - 【請求項3】 前記第1のアンテナ電極をシ−トの着席
部に配置すると共に、第2のアンテナ電極をダッシュボ
−ド部分に、衝突などによってダッシュボ−ドに接近す
る乗員の少なくとも一部分との対向面積が極力大きくな
るように配置したことを特徴とする請求項1又は2に記
載の乗員検知システム。 - 【請求項4】 前記制御回路は、予め乗員などとダッシ
ュボ−ドとの許容限度の離隔距離に対応するしきい値デ
−タを有しており、第1のアンテナ電極への送信電流に
レベル変動が生じた場合、その変動に基づいてしきい値
デ−タ又は第2のアンテナ電極側に流れる変位電流に基
づく、乗員などとダッシュボ−ドとの離隔距離に対応す
る受信信号デ−タを補正し、補正後のしきい値デ−タと
受信信号デ−タとを比較することにより、乗員などとダ
ッシュボ−ドとの離隔状況の適否を判定するように制御
することを特徴とする請求項1又は2に記載の乗員検知
システム。 - 【請求項5】 車室内のシ−ト部分に第1のアンテナ電
極を、このシ−トに対向するダッシュボ−ド部分に第2
のアンテナ電極をそれぞれ配置し、この第1のアンテナ
電極と第2のアンテナ電極との間に微弱電界を発生さ
せ、第1のアンテナ電極への送信電流及び微弱電界に基
づいて第2のアンテナ電極側に流れる変位電流を検出
し、これら電流に対応するデ−タに基づいて演算処理し
て乗員などとダッシュボ−ドとの離隔状況の適否を判定
すると共に、この判定結果に基づくデ−タをエアバッグ
装置に送信し、エアバッグ装置のエアバッグを展開可能
な状態又は展開不可能な状態のいずれか一方にセットす
ることを特徴とする乗員検知方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16621597A JP3365477B2 (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 乗員検知システム及び乗員検知方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16621597A JP3365477B2 (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 乗員検知システム及び乗員検知方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1111205A true JPH1111205A (ja) | 1999-01-19 |
JP3365477B2 JP3365477B2 (ja) | 2003-01-14 |
Family
ID=15827249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16621597A Expired - Fee Related JP3365477B2 (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 乗員検知システム及び乗員検知方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3365477B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002544495A (ja) * | 1999-05-11 | 2002-12-24 | オートモーティブ システムズ ラボラトリー インコーポレーテッド | 乗員検出システム |
-
1997
- 1997-06-23 JP JP16621597A patent/JP3365477B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002544495A (ja) * | 1999-05-11 | 2002-12-24 | オートモーティブ システムズ ラボラトリー インコーポレーテッド | 乗員検出システム |
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JP3365477B2 (ja) | 2003-01-14 |
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