JP3282659B2 - 乗員検知システム及び乗員検知方法 - Google Patents

乗員検知システム及び乗員検知方法

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JP3282659B2
JP3282659B2 JP17064597A JP17064597A JP3282659B2 JP 3282659 B2 JP3282659 B2 JP 3282659B2 JP 17064597 A JP17064597 A JP 17064597A JP 17064597 A JP17064597 A JP 17064597A JP 3282659 B2 JP3282659 B2 JP 3282659B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は乗員検知システム
及び乗員検知方法に関し、特にサイドエアバッグ装置を
搭載した自動車の運転席,助手席などにおける乗員とド
アとの離隔状況に応じて、サイドエアバッグ装置のエア
バッグを展開可能な状態又は展開不可能な状態に設定し
得る乗員検知システム及び乗員検知方法の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、エアバッグ装置は自動車の衝突
時に乗員が受ける衝撃を緩和するための装置であって、
自動車の安全性になくてならないものになっており、近
時、運転席のみならず、助手席にも設置されるようにな
っている。
【0003】このエアバッグ装置は、例えば図9に示す
ように、セ−フィングセンサSS1,スクイブSQ1,
電界効果形トランジスタなどの半導体スイッチング素子
SW1の直列回路よりなる運転席側のスクイブ回路と、
セ−フィングセンサSS2,スクイブSQ2,電界効果
形トランジスタなどの半導体スイッチング素子SW2よ
りなる助手席側のスクイブ回路と、電子式加速度センサ
(衝突検出センサ)GSと、電子式加速度センサGSの
出力信号に基づいて衝突の有無を判断し、半導体スイッ
チング素子SW1,SW2のゲ−トに信号を供給する機
能を有する制御回路CCとから構成されている。
【0004】このエアバッグ装置によれば、何らかの原
因に基づき自動車が衝突した場合、セ−フィングセンサ
SS1,SS2はそのスイッチ接点が比較的に小さな加
速度に反応して閉成され、運転席側及び助手席側のスク
イブ回路が動作可能な状態になる。そして、電子式加速
度センサGSからの信号に基づいて制御回路CCが自動
車が確実に衝突したと判断すると、半導体スイッチング
素子SW1,SW2のゲ−トに信号が供給され、同スイ
ッチング素子SW1,SW2がON状態になる。これに
よって、それぞれのスクイブ回路に電流が流れる結果、
スクイブSQ1,SQ2の発熱に起因して運転席側及び
助手席側のエアバッグが展開され、乗員が衝突による衝
撃から保護される。
【0005】ところで、このエアバッグ装置によれば、
例えば図10(a)に示すように、シ−ト1に大人Pが
着席している場合には、衝突時に上述のような乗員の保
護効果が期待できるものである。しかしながら、同図
(b)に示すように、助手席のシ−ト1上に固定したチ
ャイルドシ−ト1Aに幼児SPが後向きに座っている場
合(ear acing nfant eat :以下、RFISと
呼称する)にはエアバッグの展開によって幼児SPへの
悪影響が懸念されることから、仮に自動車が衝突しても
エアバッグが展開しない方が望ましい。又、同図(c)
に示すように、助手席のシ−ト1上に固定したチャイル
ドシ−ト1Aに幼児SPが前向きに座っている場合(
orward acing hild eat :以下、FFCSと呼
称する)にはエアバッグの展開によってエアバッグが子
供SPの顔面を覆うことが懸念されることから、RFI
Sの場合と同様に仮に自動車が衝突してもエアバッグが
展開しない方が望ましいものである。
【0006】従って、従来においては、このような問題
に対応するために、例えば図11に示すようなエアバッ
グ装置が提案されている。このエアバッグ装置は、助手
席に乗員が着席しているか否かを検出するセンサSDを
設置し、このセンサSDの検出信号に基づいて制御回路
CCが助手席への乗員の着席状況を判断し、自動車が衝
突した場合に、エアバッグを展開可能な状態又は展開不
可能な状態のいずれか一方にセットするように構成され
ている。特に、センサSDとしては、重量を測定する重
量センサを用いるものと、シ−トに着席している乗員を
カメラで撮影して画像処理により大人Pか子供SPかの
判定を行うものとが提案されている。
【0007】前者の方法によれば、乗員が大人Pか子供
SPかの大まかな判定は可能であり、この結果に基づい
てエアバッグを展開可能な状態又は展開不可能な状態の
いずれか一方にセットし、自動車の衝突時における不測
の事態を回避することができるものの、体重は個人差が
大きく、仮に子供でも大人より重い場合もあり得ること
から、正確性に欠けるのみならず、RFIS,FFCS
のいずれの状態であるかを判断することができないとい
う問題がある。
【0008】又、後者の方法によれば、乗員の着席状
況,乗員が大人Pか子供SPかの判断,チャイルドシ−
トの子供がRFIS,FFCSの状態か否かの判断をか
なり正確に行なうことができるものの、カメラで撮影し
た撮像デ−タを画像処理し各種パタ−ンとの比較判断を
行なわなければならないために、処理装置が複雑かつ高
価になるという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本出願人は、
先に、図12〜図16に示すような乗員検知システムを
提案した。この乗員検知システムは、基本的にはシ−ト
に配置された2つの電極間に発生させた微弱電界(Ele
ctric Field)の乱れを利用するものである。まず、図
12(a)に示すように、電極E1に高周波低電圧を発
生する発振回路10を接続すると共に、電極E2をグラ
ンドに接続すると、電極E1,E2には電極間の電位差
に基づいて電界が発生し、電極E2の側には変位電流I
dが流れる。この状態において、同図(b)に示すよう
に、電界中に物体OBを存在させると、電界に乱れが生
じて電極E2の側には変位電流Idとは異なった変位電
流Id1が流れることになる。殆んどの物体OBは、電
気的にはコンダクタンスとキャパシタンスで表され、グ
ランドとはキャパシタンスを介して結合されることにな
る。
【0010】従って、自動車のシ−トに物体OBが乗っ
ている場合と乗っていない場合とでは、電極E2の側に
流れる変位電流に変化が生ずるものであり、この現象を
利用することにより、シ−トへの乗員の着席状況を検知
することができるものである。特に、電極を増加させる
ことによって、シ−ト上の乗員などを含む物体について
の多くの情報を得ることが可能となり、シ−トへの乗員
の着席状況をより的確に検知することができる。
【0011】この原理を利用した具体的な乗員検知シス
テムについて図13〜図16を参照して説明する。尚、
図9〜図11に示す従来例と同一部分には同一参照符号
を付し、その詳細な説明は省略する。図13は先行技術
にかかるシ−トを示しており、助手席のシ−ト1の表面
側には複数の電極が配置されている。具体的には、着席
部1aには例えば矩形状の電極E1,E2が、背もたれ
部1bにはほぼ同形状の電極E3,E4がそれぞれ離隔
して配置されている。これらの電極は乗員の座り心地を
考慮して導電性の布地にて形成されているが、糸状の金
属をシ−ト布面に織り込んだり、布面に導電性ペイント
を被着したり、金属板を配置したりして構成することも
できる。これらの電極E1〜E4は図14(図15)に
示す回路に接続され、組み込まれている。
【0012】図14において、乗員検知システムは、例
えば周波数が100KHz程度で、電圧が10〜12V
程度の高周波低電圧を発生させる発振回路10と、負荷
電流検出回路11と、送信・受信切換回路12と、増幅
機能を有する電流・電圧変換回路13と、バンドパス機
能(不要ノイズ除去機能)及びAC−DC変換機能を有
するフィルタ回路14と、増幅回路15と、オフセット
変換回路16と、MPUなどの制御回路17と、エアバ
ッグ装置18とから構成されている。図15は図14の
回路をさらに具体化したものであり、増幅回路15を、
例えばゲインGが1倍及び100倍の第1の増幅回路1
5A及び第2の増幅回路15Bから構成すると共に、第
1,第2の増幅回路15A,15Bの出力信号を選択す
るアナログ選択回路19が設けられており、アナログ選
択回路19は制御回路17によって制御される。
【0013】このシステムにおいて、負荷電流検出回路
11は、例えば回路に直列に接続されたインピ−ダンス
素子例えば抵抗11aと、抵抗11aの端子電圧を増幅
する増幅器11bとから構成されており、発振回路10
から選択された特定の電極に供給される電流(負荷電
流)が検出される。送信・受信切換回路12は、例えば
電極E1〜E4のうち、選択された1つの電極(送信電
極と呼称する)を発振回路10の出力側に接続するため
のスイッチング手段Aa〜Adと、送信電極以外の電極
(受信電極と呼称する)を電流・電圧変換回路13に接
続するためのスイッチング手段Ba〜Bdとから構成さ
れており、それぞれのスイッチング手段の切換は制御回
路17によって制御される。尚、この送信・受信切換回
路12はマルチプレクサ回路にて構成することが望まし
い。電流・電圧変換回路13は、例えば受信電極側に流
れる変位電流を電圧に変換するインピ−ダンス素子例え
ば抵抗13aと、変換された電圧を増幅する増幅器13
bとから構成されており、それぞれの電極E1〜E4に
対応して設けられている。アナログ選択回路19は、例
えば第2の増幅回路15Bの出力側に一斉に選択・接続
される4つのスイッチング手段19aと、第1の増幅回
路15Aの出力側に一斉に選択・接続される4つのスイ
ッチング手段19bとから構成されている。
【0014】このように構成されたシステムは、次のよ
うに動作する。まず、制御回路17からの信号に基づい
て送信・受信切換回路12のスイッチング手段Aaのみ
が発振回路10の出力側に接続され、スイッチング手段
Bb〜Bdが電流・電圧変換回路13に接続されると、
発振回路10から送信電極E1に高周波低電圧が印加さ
れ、受信電極E2〜E4には変位電流が流れる。この電
流は抵抗13aで電圧に変換され、増幅器13bで増幅
されると共に、フィルタ回路14に出力される。一方、
送信電極E1に流れる負荷電流は負荷電流検出回路11
によって検出され、後述するデ−タR(1,1)として
フィルタ回路14に出力される。このフィルタ回路14
では、例えば100KHz程度の信号がバンドパスされ
ると共に、AC−DC変換され、第1,第2の増幅回路
15A,15Bに出力される。この第1,第2の増幅回
路15A,15Bの出力信号は、オフセット変換回路1
6とアナログ選択回路19との動作によって適宜に選択
され、制御回路17に出力される。例えばフィルタ回路
14からの出力信号がフルレンジで測定可能な程度の場
合にはアナログ選択回路19の4つのスイッチング手段
19bのみが一斉に第1の増幅回路15Aの出力側に選
択・接続される。又、出力信号が小さくてフルレンジで
の微妙な変化の測定が困難な場合にはアナログ選択回路
19の4つのスイッチング手段19aのみが一斉に第2
の増幅回路15Bの出力側に選択・接続される。そし
て、制御回路17では第1,第2の増幅回路15A,1
5Bからの出力信号がA/D変換した後、メモリに記憶
される。
【0015】次に、制御回路17からの信号に基づいて
送信・受信切換回路12のスイッチング手段Aaを開放
し、スイッチング手段Abのみを発振回路10の出力側
に接続し、スイッチング手段Ba,Bc,Bdを電流・
電圧変換回路13に接続・変更すると、発振回路10か
ら送信電極E2に高周波低電圧が印加され、受信電極E
1,E3,E4には変位電流が流れる。この電流は抵抗
13aで電圧に変換され、増幅器13bで増幅されると
共に、フィルタ回路14に出力される。尚、送信電極E
2に流れる負荷電流は負荷電流検出回路11によって検
出され、後述するデ−タR(2,2)としてフィルタ回
路14に出力される。上述と同様に処理されて制御装置
17にデ−タとして記憶される。次いで、スイッチング
手段Acのみを発振回路10の出力側に接続し、スイッ
チング手段Ba,Bb,Bdを電流・電圧変換回路13
に接続・変更すると、発振回路10から送信電極E3に
高周波低電圧が印加され、受信電極E1,E2,E4に
は変位電流が流れる。尚、送信電極E3に流れる負荷電
流は負荷電流検出回路11によって検出され、後述する
デ−タR(3,3)としてフィルタ回路14に出力され
る。さらに、スイッチング手段Adのみを発振回路10
の出力側に接続し、スイッチング手段Ba,Bb,Bc
を電流・電圧変換回路13に接続・変更すると、発振回
路10から送信電極E4に高周波低電圧が印加され、受
信電極E1,E2,E3には変位電流が流れる。これら
の変位電流は抵抗13aで電圧に変換され、増幅器13
bで増幅されると共に、フィルタ回路14に出力され
る。尚、送信電極E4に流れる負荷電流は負荷電流検出
回路11によって検出され、後述するデ−タR(4,
4)としてフィルタ回路14に出力される。上述と同様
に処理されて制御装置17にデ−タとして記憶される。
【0016】そして、制御回路17ではこれらのデ−タ
を演算処理することにより、着席パタ−ンが算出され
る。この制御回路17には、予め各種の着席パタ−ンが
記憶されており、電極E1〜E4における送信電極と受
信電極との各種の組合せに基づくデ−タにより算出され
た着席パタ−ンを予め記憶された着席パタ−ンと比較
し、該当する着席パタ−ンを抽出し、判定する。この制
御回路17では、例えば以下に述べる各種の着席パタ−
ンが判定の対象となる。具体的には、シ−トに乗員が着
席していない空席パタ−ン、チャイルドシ−トに子供が
FFCSの状態で着席しているFFCSパタ−ン、チャ
イルドシ−トに子供がRFISの状態で着席しているR
FISパタ−ン、シ−トに大人が着席しているパ−ソン
パタ−ンであり、それぞれの電極E1〜E4を適宜に選
択して送信電極と受信電極との各種の組合せによって、
一般式R(i,j)で示すデ−タが得られる。尚、一般
式R(i,j)において、i=jは送信デ−タを、i≠
jは受信デ−タを示しており、しかも、iは送信電極
を、jは受信電極を表している。制御回路17ではそれ
ぞれのパタ−ン毎に例えば16個のデ−タを利用して演
算処理が行われ、着席パタ−ンの特徴が抽出される。
【0017】制御回路17において、着席パタ−ンが検
知・特定されると、それに基づく信号がエアバッグ装置
18に送信される。例えば着席パタ−ンが空席,FFC
S,RFISの場合にはエアバッグ装置18に、仮に自
動車が衝突しても、エアバッグが展開しないようにセッ
トするための信号が送信され、それ以外のパタ−ンでは
エアバッグが展開するようにセットするための信号が送
信される。これらの信号はエアバッグ装置18の制御回
路CCに入力され、前者のパタ−ンの場合には衝突時に
助手席側の半導体スイッチング素子SW2にゲ−ト信号
を供給しないようにセットされる。尚、運転席側の半導
体スイッチング素子SW1にはゲ−ト信号が供給され
る。後者のパタ−ンの場合には半導体スイッチング素子
SW1,SW2にゲ−ト信号が供給されるようにセット
される。
【0018】この先行技術によれば、シ−ト1の表面側
には複数の電極E1〜E4が配置されており、選択され
た1つの送信電極と送信電極以外の受信電極との間には
高周波低電圧の印加により微弱電界が発生されているた
めに、受信電極側にはシ−ト1への乗員の着席パタ−ン
に関連する変位電流が流れる。従って、この変位電流の
特徴的なパタ−ンを判断することによって乗員の着席パ
タ−ンを的確に検知することができる。このために、乗
員の着席パタ−ンに応じてエアバッグ装置18のエアバ
ッグを展開可能な状態ないし展開不可能な状態のいずれ
にも設定することができる。
【0019】しかも、シ−ト1には複数の電極が互いに
離隔して配置されているために、送信電極と受信電極と
の組み合せを増加できると共に、得られるデ−タ数も増
加でき、シ−トへの乗員の着席パタ−ンの判断をより正
確に行うことができる。
【0020】又、システムの制御回路には、例えばRF
IS,FFCS,Person,Emptyの着席パタ
−ンに基づいて各電極に流れる電流によって特徴付けら
れる電流パタ−ンが着席パタ−ンとして予め記憶されて
いるために、送信電極と受信電極とを適宜に組み合せる
ことによって得られる受信信号デ−タと予め記憶された
各種の着席パタ−ンとを比較し、該当する記憶着席パタ
−ンを抽出することによって精度よく現実の着席パタ−
ンを検知することができるなどの優れた効果が得られる
ものである。
【0021】しかしながら、かかるエアバッグ装置を搭
載した自動車は、障害物との正面衝突などに対しては、
上述のように優れた効果が期待できるものの、自動車の
側部例えばドアに車両などが衝突した場合には乗員の安
全を確保することが困難になる。このために、近時、ド
ア部分にサイドエアバッグ装置を搭載する自動車が増加
する傾向にある。
【0022】ところで、かかるサイドエアバッグ装置を
搭載した自動車の側部に他の車両が衝突した際に、サイ
ドエアバッグ装置のエアバッグが展開しているにも拘ら
ず、運転席又は助手席などに着席している乗員が人体に
損傷を受けることがあるという不具合が指摘されてい
る。
【0023】これは、例えば図17に示すように、運転
席又は助手席に着席している乗員PとドアDrとの離隔
距離dが正規の実線位置から点線位置のように不所望に
接近している状態でサイドエアバッグ装置のエアバッグ
が展開した場合には、乗員Pは人体側面において展開し
て大きく膨張するエアバッグによって大きな衝撃を受
け、上半身がドアDrの反対側に強く押されることにな
る。このために、乗員Pは上半身に損傷を受け易くな
る。
【0024】従って、近時、ユ−ザ−からは、安全性の
観点から乗員のシ−トへの着席の有無を確実に検知でき
るのみならず、他の車両が自車両の側面に衝突した際
に、乗員がドアに不所望に接近していても、サイドエア
バッグ装置による乗員の損傷を免れることのできる乗員
検知システムが望まれている。
【0025】それ故に、本発明の目的は、シ−トに着席
している乗員とドアとの離隔状況を的確に検知でき、検
知結果に基づいてサイドエアバッグ装置の作動の適否を
制御可能な乗員検知システム及び乗員検知方法を提供す
ることにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、上述
の目的を達成するために、ドアの内側部分に配置した第
1のアンテナ電極と、このドアに隣接するシ−ト部分に
配置した第2のアンテナ電極と、第1のアンテナ電極と
第2のアンテナ電極との間に微弱電界を発生させるため
の発振回路と、第1のアンテナ電極と第2のアンテナ電
極との間に発生させた微弱電界に基づいて流れる変位電
流に基づいてシ−トに着席している乗員とドアとの離隔
距離を検知する制御回路とを具備したことを特徴とす
る。
【0027】又、本発明の第2の発明は、ドアの内側部
分に配置した第1のアンテナ電極と、このドアに隣接す
るシ−ト部分に配置した第2のアンテナ電極と、第1の
アンテナ電極と第2のアンテナ電極との間に微弱電界を
発生させるための発振回路と、第1のアンテナ電極と第
2のアンテナ電極との間に発生させた微弱電界に基づい
て流れる変位電流を検出し、電圧に変換する電流・電圧
変換回路と、電流・電圧変換回路の出力信号に基づいて
シ−トに着席している乗員とドアとの離隔距離を検知す
る制御回路と、ドア部分に配置し、車両側部への衝突に
基づいてエアバッグを展開させる機能を有するサイドエ
アバッグ装置とを具備し、前記制御回路の検知結果に基
づくデ−タをサイドエアバッグ装置に送信し、サイドエ
アバッグ装置のエアバッグを展開可能な状態又は展開不
可能な状態のいずれか一方にセットすることを特徴と
し、第3の発明は、前記制御回路は、予め記憶されてい
る乗員とドアとの許容限度の離隔距離に対応するしきい
値デ−タと、受信電極となる第1のアンテナ電極又は第
2のアンテナ電極側に流れる変位電流に基づく、乗員と
ドアとの現実の離隔距離に対応する受信信号デ−タとを
比較することにより、乗員とドアとの離隔状況を検知す
るように制御することを特徴とする。
【0028】又、本発明の第4の発明は、ドアの内側部
分に配置した実質的に1つのアンテナ電極と、アンテナ
電極の周辺に微弱電界を発生させるための発振回路と、
アンテナ電極の周辺に発生させた微弱電界に基づいて発
振回路からアンテナ電極に流れる電流を検出する電流検
出回路と、電流検出回路の出力信号に基づいて乗員とド
アとの離隔距離を検知する制御回路とを特徴とし、第5
の発明は、ドアの内側部分に配置した実質的に1つのア
ンテナ電極と、アンテナ電極の周辺に微弱電界を発生さ
せるための発振回路と、アンテナ電極の周辺に発生させ
た微弱電界に基づいて発振回路からアンテナ電極に送信
される送信信号の電圧振幅をほぼ一定となるように制御
する振幅制御回路と、微弱電界に基づいて発振回路から
振幅制御回路を介してアンテナ電極に流れる送信電流を
検出する電流検出回路と、電流検出回路の出力信号に基
づいて乗員とドアとの離隔距離を検知する制御回路とを
特徴とする。
【0029】又、本発明の第6の発明は、ドアの内側部
分に配置した実質的に1つのアンテナ電極と、アンテナ
電極の周辺に微弱電界を発生させるための発振回路と、
アンテナ電極の周辺に発生させた微弱電界に基づいて発
振回路からアンテナ電極に流れる電流を検出する電流検
出回路と、電流検出回路の出力信号に基づいて乗員とド
アとの離隔距離を検知する制御回路と、ドア部分に配置
し、車両側部への衝突に基づいてエアバッグを展開させ
る機能を有するサイドエアバッグ装置とを具備し、前記
制御回路の検知結果に基づくデ−タをサイドエアバッグ
装置に送信し、サイドエアバッグ装置のエアバッグを展
開可能な状態又は展開不可能な状態のいずれか一方にセ
ットすることを特徴とする。
【0030】又、本発明の第7の発明は、ドアの内側部
分に配置した実質的に1つのアンテナ電極と、アンテナ
電極の周辺に微弱電界を発生させるための発振回路と、
アンテナ電極の周辺に発生させた微弱電界に基づいて発
振回路からアンテナ電極に送信される送信信号の電圧振
幅をほぼ一定となるように制御する振幅制御回路と、微
弱電界に基づいて発振回路から振幅制御回路を介してア
ンテナ電極に流れる送信電流を検出する電流検出回路
と、電流検出回路の出力信号に基づいて乗員とドアとの
離隔距離を検知する制御回路と、ドア部分に配置し、車
両側部への衝突に基づいてエアバッグを展開させる機能
を有するサイドエアバッグ装置とを具備し、前記制御回
路の検知結果に基づくデ−タをサイドエアバッグ装置に
送信し、サイドエアバッグ装置のエアバッグを展開可能
な状態又は展開不可能な状態のいずれか一方にセットす
ることを特徴とし、第8の発明は、前記振幅制御回路
は、少なくとも、送信信号の電圧振幅を可変できる振幅
可変回路と、送信信号の電圧振幅を検出する振幅検出回
路とからなり、振幅検出回路の出力信号に基づいて送信
信号の電圧振幅がほぼ一定となるように振幅可変回路に
よる振幅可変量を制御することを特徴とし、第9の発明
は、前記制御回路は、予め記憶されている乗員とドアと
の許容限度の離隔距離に対応するしきい値デ−タと、ア
ンテナ電極側に流れる送信電流に基づく、乗員とドアと
の現実の離隔距離に対応する送信信号デ−タとを比較す
ることにより、乗員とドアとの離隔状況を検知するよう
に制御することを特徴とする。
【0031】さらに、本発明の第10の発明は、ドアの
内側部分に実質的に1つのアンテナ電極を配置し、この
アンテナ電極の周辺に微弱電界を発生させ、微弱電界に
基づいて流れる電流を検出し、この電流に基づいて乗員
とドアとの離隔状況を検知すると共に、この検知結果に
基づくデ−タをサイドエアバッグ装置に送信し、サイド
エアバッグ装置のエアバッグを展開可能な状態又は展開
不可能な状態のいずれか一方にセットすることを特徴と
する。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる乗員検知シ
ステムの第1の実施例について図1〜図2を参照して説
明する。尚、本発明の基本原理は、基本的には上述の先
行技術と同様にアンテナ電極の周辺に発生させた微弱電
界の乱れを利用するものであって、具体的にはシ−ト及
びドアに配置した一対のアンテナ電極間に微弱電界を発
生させ、これらのアンテナ電極間に位置する物体の電気
的特性によって受信側のアンテナ電極に流れる変位電流
に基づいて乗員とドアとの離隔状況を検知するものであ
り、図12〜図16に示す先行技術と同一部分には同一
参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0033】図1は車室内の状況を示す概略図であり、
ドアDrの内側部分には第1のアンテナ電極E1が、乗
員Pが運転席にシ−トベルトSBを装着して着席してい
るシ−ト1Bの着席部1aには第2のアンテナ電極E2
がそれぞれ広い面積部分に亘って配置されている。尚、
これら第1,第2のアンテナ電極E1,E2は、第1の
アンテナ電極E1をシ−ト側に、第2のアンテナ電極E
2をドア側に配置することもできる。又、シ−ト1B
は、例えば前後にスライド可能なベ−スに固定されたシ
−トフレ−ムと、シ−トフレ−ムの上部に配置されたク
ッション材と、クッション材を覆うように配置された外
装材とから構成されている。
【0034】これら第1,第2のアンテナ電極E1,E
2は導電性の布地にて形成されているが、例えば糸状の
金属をシ−ト布面に織り込んだり、布面に導電性ペイン
トを被着したり、金属板を配置したりして構成すること
もできる。そして、第1のアンテナ電極E1はドアDr
の内装材の内側に、第2のアンテナ電極E2はシ−ト着
席部1aのクッション材と外装材との間にそれぞれ配置
されている。尚、第1のアンテナ電極E1はドアDrの
内装材の内側の他、外側(車室内側)に配置したり、或
いは内装材自身に埋設したりすることもできる。又、第
2のアンテナ電極E2はシ−トクッション材と外装材と
の間の他、外装材の外面に配置したり、或いは外装材自
身に埋設したりすることもできる。
【0035】図2において、乗員検知システムは、ドア
Drに配置された第1のアンテナ電極E1と、ドアDr
に隣接するシ−ト1Bの着席部1aに配置された第2の
アンテナ電極E2と、例えば周波数が100KHz程
度,電圧が6〜12V程度の高周波低電圧を発生させる
発振回路10と、負荷電流検出回路11と、増幅機能を
有する電流・電圧変換回路13と、バンドパス機能を有
するフィルタ回路14と、増幅回路15と、MPUなど
の制御回路17と、サイドエアバッグ装置18Aとから
構成されている。尚、サイドエアバッグ装置18Aは図
16に示すエアバッグ装置18とほぼ同一に構成されて
おり、便宜上、同図におけるセ−フィングセンサSS
1,スクイブSQ1,半導体スッチング素子SW1の直
列回路よりなる運転席側のスクイブ回路は運転席側のド
ア用として、セ−フィングセンサSS2,スクイブSQ
2,半導体スッチング素子SW2の直列回路よりなる助
手席側のスクイブ回路は助手席側のドア用としてそれぞ
れ適用されるものとする。
【0036】このシステムにおいて、送信電極としての
第1のアンテナ電極E1には発振回路10が、負荷電流
検出回路11を介して接続されている。この負荷電流検
出回路11は、例えば回路に直列に接続されたインピ−
ダンス素子例えば抵抗11aと、抵抗11aの端子電圧
を増幅する増幅器11bとから構成されており、その出
力信号は制御回路17に取り込まれる。又、受信電極と
しての第2のアンテナ電極E2に接続された電流・電圧
変換回路13は、例えば第2のアンテナ電極側に流れる
変位電流を電圧に変換するインピ−ダンス素子例えば抵
抗13aと、変換された電圧を増幅する増幅器13bと
から構成されており、その出力信号はフィルタ回路1
4,増幅回路15を介して制御回路17に取り込まれ
る。
【0037】このように構成されたシステムは、次のよ
うに動作する。まず、シ−ト1Bに乗員Pが着席してい
る状態において、第1のアンテナ電極5に発振回路10
から負荷電流検出回路11を介して高周波低電圧が印加
されると、第1のアンテナ電極E1と第2のアンテナ電
極E2との間には微弱電界が発生する。そして、第2の
アンテナ電極側には乗員Pと第1のアンテナ電極E1と
の離隔距離dに応じた変位電流が流れる。この電流は抵
抗13aで電圧に変換され、増幅器13bで増幅される
と共に、フィルタ回路14に出力される。このフィルタ
回路14では、例えば100KHz程度の信号がバンド
パスされ、不要なノイズ成分が除去されて増幅回路15
に出力される。この増幅回路15の出力信号は制御回路
17に出力される。制御回路17では増幅回路15から
の出力信号がA/D変換された後、メモリに記憶され
る。尚、第1のアンテナ電極E1に流れる負荷電流は負
荷電流検出回路11によって検出され、制御回路17に
取り込まれる。
【0038】一方、制御回路17には、予め、乗員Pと
ドアDr(即ち第1のアンテナ電極E1)との離隔距離
が許容限度とされる、例えば5cm程度になった時に第
2のアンテナ電極側に流れる平均的な変位電流に対応す
るしきい値(しきい値デ−タ)が格納されている。従っ
て、現実に第2のアンテナ電極側にて検出した変位電流
に関連する増幅回路15の出力信号が受信信号デ−タと
して制御回路17に取り込まれると、予め制御回路17
に格納されているしきい値デ−タと現実の受信信号デ−
タとが比較(演算処理)されることにより、乗員Pとド
アDrとの離隔距離の適否が判断される。
【0039】従って、受信信号デ−タがしきい値デ−タ
より小さければ、乗員PとドアDrとの現実の離隔距離
が許容される、例えば5cm以上になっていると判定さ
れることから、サイドエアバッグ装置18Aは制御回路
17からの送信信号によって、エアバッグが展開可能な
るようにセットされる。逆に、受信信号デ−タがしきい
値デ−タより大きければ、乗員PとドアDrとの現実の
離隔距離が許容されない、例えば5cm以下になってい
ると判定されることから、サイドエアバッグ装置18A
は制御回路17からの送信信号によって、エアバッグが
展開不可能にセットされる。即ち、制御回路17からの
送信信号はサイドエアバッグ装置18Aの制御回路CC
に入力され、前者の場合には自動車側部への衝突時に衝
突側のドア側の半導体スイッチング素子にゲ−ト信号が
供給されるようにセットされる。後者の場合には衝突側
のドア側の半導体スイッチング素子にゲ−ト信号を供給
しないようにセットされる。
【0040】次に、この乗員検知システムの処理フロ−
について図3〜図6を参照して説明する。まず、図3に
示すように、イグニッションスイッチをONにし、スタ
−トする。ステップS1でイニシャライズし、ステップ
S2に進む。ステップS2では制御回路17とサイドエ
アバッグ装置18Aとの通信系にかかる初期診断を行
う。ステップS3ではエンジンがスタ−トしたか否かの
判断を行い、エンジンがスタ−トしていると判断した場
合にはステップS4に進む。スタ−トしていないと判断
された場合には戻る。ステップS4では第1のアンテナ
電極(送信電極)E1と第2のアンテナ電極(受信電
極)E2との間に発生させた微弱電界に基づいて第2の
アンテナ電極側に流れる変位電流に関連する信号デ−タ
の受信が行われる。そして、ステップS5では取り込ん
だデ−タに基づいて乗員PとドアDr(第1のアンテナ
電極E1)との現実の離隔距離dが判定される。さら
に、ステップS6ではステップS5の判定結果に基づ
き、サイドエアバッグ装置(SRS)18Aとの間でS
RS通信が行われる。ステップS6が終了すると、再び
ステップS4に戻り、ステップS4からステップS6の
処理が繰り返し行われる。尚、ステップS3は省略する
こともできる。
【0041】図3における初期診断は、例えば図4に示
すように行われる。まず、ステップSA1では固定デ−
タを制御回路17からサイドエアバッグ装置18Aの制
御回路CCに送信する。ステップSA2ではサイドエア
バッグ装置18Aからの送信デ−タを受信する。そし
て、ステップSA3では制御回路17からサイドエアバ
ッグ装置18Aに送信した固定デ−タとサイドエアバッ
グ装置18Aからの受信デ−タとが一致するか否かを判
断する。それぞれのデ−タが一致すると判断されると、
処理フロ−が継続される。それぞれのデ−タが一致しな
いと判断されると、通信系に異状があると判断され、フ
ェ−ルセイフ処理が行われ、例えば警告灯などが点灯さ
れる。尚、この初期診断はサイドエアバッグ装置18A
から制御回路17に固定デ−タを送信し、制御回路17
からの送信デ−タをサイドエアバッグ装置18Aの制御
回路CCにて、その一致性について判断させるようにし
てもよい。
【0042】図3における乗員判定は、例えば図5に示
すように行われる。まず、ステップSB1では着席状態
の乗員Pを介して第2のアンテナ電極側に流れる変位電
流に関連する受信信号デ−タが、制御回路17に予め記
憶されているしきい値デ−タより大きいか否かが判断さ
れる。受信信号デ−タがしきい値デ−タより大きい(乗
員PとドアDrとの離隔距離が許容される、例えば5c
m以下になっている)と判断されると、ステップSB2
に進み、サイドエアバッグ装置18Aのエアバッグが展
開しないようにするためのOFFデ−タがセットされる
と共に、処理フロ−が継続される。又、ステップSB1
で受信信号デ−タがしきい値デ−タより小さいと判断さ
れると、ステップSB3に進み、サイドエアバッグ装置
18Aのエアバッグを展開させるためのONデ−タがセ
ットされると共に、SRSデ−タ通信フロ−に継続され
る。
【0043】図3におけるSRSデ−タ通信は、例えば
図6に示すように行われる。まず、ステップSC1では
乗員検知ユニット側(制御回路17)からサイドエアバ
ッグ装置側(制御回路CC)に、サイドエアバッグ装置
18Aのエアバッグを展開可能な状態ないし展開不可能
な状態にするためのONデ−タないしOFFデ−タ及び
チェックデ−タが送信される。ステップSC2ではサイ
ドエアバッグ装置側からの、ONデ−タないしOFFデ
−タに対するOKデ−タないしNGデ−タ及びチェック
デ−タを受信し、ステップSC3に進む。ステップSC
3では乗員検知ユニット側からエアバッグ装置側に送信
したON/OFFデ−タ及びチェックデ−タが正常な状
態で再びサイドエアバッグ装置側から乗員検知ユニット
側に返信されたか否かが判断される。正常(通信系に異
状がない)と判断されると、処理フロ−が継続される。
通信系に異状があると判断されると、ステップSC4に
進み、フェ−ルセ−フタイマがゼロになったか否かが判
断される。尚、この通信系の異状検出は、例えば3回に
設定されている。従って、フェ−ルセ−フタイマがゼロ
になったと判断されると、フェ−ルセイフ処理が行わ
れ、例えば警告灯などが点灯される。又、フェ−ルセ−
フタイマがゼロになっていないと判断されると、ステッ
プSC5に進み、フェ−ルセ−フタイマのカウントが行
われ、処理フロ−が継続される。
【0044】一方、ステップSD1ではサイドエアバッ
グ装置側(制御回路CC)が乗員検知ユニット側(制御
回路17)から、サイドエアバッグ装置18Aのエアバ
ッグを展開可能な状態ないし展開不可能な状態にするた
めのONデ−タないしOFFデ−タ及びチェックデ−タ
を受信する。そして、ステップSD2では受信デ−タの
チェックが行われ、受信デ−タが正常に受信できている
か否かが判断される。いずれに判断されてもステップS
D3に進み、OKデ−タないしNGデ−タ及びチェック
デ−タが乗員検知ユニット側に送信される。ステップS
D2で通信系に異状がないと判断されると、ステップS
D3のOKデ−タ送信ステップを経てステップSD4に
進む。このステップSD4ではOKデ−タに基づいてサ
イドエアバッグ装置側のデ−タが更新される。これによ
って、エアバッグは展開可能な状態ないし展開不可能な
状態のいずれか一方に更新セットされる。又、ステップ
SD2で通信系に異状があると判断されると、ステップ
SD3のNGデ−タ送信ステップを経てステップSD5
に進む。このステップSD5ではフェ−ルセ−フタイマ
がゼロになったか否かが判断される。尚、この通信系の
異状検出は、例えば3回に設定されている。従って、フ
ェ−ルセ−フタイマがゼロになったと判断されると、フ
ェ−ルセイフ処理が行われ、例えば警告灯などが点灯さ
れる。又、フェ−ルセ−フタイマがゼロになっていない
と判断されると、ステップSD6に進み、フェ−ルセ−
フタイマのカウントが行われ、処理フロ−が継続され
る。
【0045】この実施例によれば、ドアDrの内側部分
には第1のアンテナ電極E1が、シ−ト1Bの着席部分
には第2のアンテナ電極E2がそれぞれ配置されてお
り、それぞれの間には高周波低電圧の印加により微弱電
界が発生されるために、第2のアンテナ電極側にはシ−
ト1Bに着席している乗員Pの、ドアDr(第1のアン
テナ電極E1)に対する離隔距離dに応じた変位電流が
流れる。従って、この変位電流の大きさによって、乗員
PとドアDrとの現実の離隔距離の適否が容易に検知す
ることができる。
【0046】特に、サイドエアバッグ装置18Aのエア
バッグは、乗員PとドアDrとの離隔距離の適否判断に
基づいて、展開可能な状態ないし展開不可能な状態のい
ずれか一方に設定される。例えば乗員PとドアDrとの
離隔距離が許容されない距離になっていると判断される
と、サイドエアバッグ装置18Aのエアバッグは展開不
可能な状態に設定される。従って、仮に自動車側部に他
の車両が衝突しても、エアバッグは展開されないため
に、乗員Pがエアバッグによって二次的な損傷を受ける
ことを回避できる。
【0047】又、第1,第2のアンテナ電極E1,E2
はドアDr,シ−ト1Bに比較的に広い面積に亘って配
置されているために、例えば乗員を一種のアンテナとし
て第2のアンテナ電極側に流れる変位電流のレベル変化
を精度よく受信できる。従って、乗員PとドアDrとの
現実の離隔距離を的確に検知することができる。
【0048】さらには、制御回路17には、乗員Pとド
アDrとのしきい値距離に対応する変位電流に関するし
きい値デ−タが予め記憶されているために、第2のアン
テナ電極側からの変位電流に関する受信信号デ−タとし
きい値デ−タとを比較することによって、乗員Pとドア
Drとの離隔距離の適否を的確に判断することができ
る。
【0049】図7〜図8は本発明にかかる乗員検知シス
テムの第2の実施例を示すものである。この実施例の基
本原理は、基本的には第1の実施例と同様にアンテナ電
極の周辺に発生させた微弱電界の乱れを利用するもので
あって、具体的にはドアの内側部分に配置した1つのア
ンテナ電極の周辺に微弱電界を発生させ、このアンテナ
電極の周辺に位置する物体の電気的特性によってアンテ
ナ電極に流れる送信信号に基づいて乗員とドアとの離隔
状況を検知するものであり、この点で第1の実施例とは
若干異なる。
【0050】この実施例のシステムは、ドアDrの内側
部分に配置された実質的に1つのアンテナ電極E1と、
例えば周波数が100KHz程度で、電圧が5〜12V
程度の高周波低電圧を発生させる発振回路10と、発振
回路10からの送信信号の電圧振幅をほぼ一定に制御す
る振幅制御回路20と、送信信号の送信電流を検出する
電流検出回路23と、電流検出回路23の出力信号を直
流に変換するAC−DC変換回路24と、AC−DC変
換回路24の出力信号を増幅する増幅器25と、MPU
などを含む制御回路17と、ドア用として適用されたサ
イドエアバッグ装置18Aとから構成されている。
【0051】このシステムにおいて、振幅制御回路20
は、例えば送信信号の電圧振幅を可変する振幅可変回路
21と、送信信号の電圧振幅を検出する振幅検出回路2
2とから構成されている。そして、振幅可変回路21
は、例えばプログラマブルゲインアンプ(PGA)より
なる振幅可変部21aから構成されており、振幅検出回
路22は、例えばオペアンプなどよりなる電圧振幅の検
出部22aと、検出部22aの出力信号を直流に変換す
るAC−DC変換回路22bと、AC−DC変換回路2
2bの出力信号を増幅する増幅器22cとから構成され
ている。尚、増幅器22cの出力信号は制御回路17に
供給され、振幅可変部21aに対する振幅可変信号は制
御回路17から出力される。
【0052】このように構成された乗員検知システム
は、次のように動作する。まず、発振回路10から高周
波低電圧が送信されると、それの電圧振幅が振幅検出回
路22の検出部22aにて検出され、その検出信号はA
C−DC変換回路22bにて直流に変換され、増幅器2
2cにて増幅されて制御回路17に入力される。制御回
路17では検出された電圧振幅が所定の振幅値になって
いるか否かを判断し、所定の電圧振幅に修正するための
振幅可変信号が振幅可変部21aに出力される。これに
よって、送信信号の電圧振幅は所定の振幅に修正され、
以後、振幅可変回路21及び振幅検出回路22の連携動
作により、一定の振幅に制御される。
【0053】電圧振幅が一定化された送信信号は電流検
出回路23を介してドア側に配置された1つのアンテナ
電極E1に供給され、その結果、アンテナ電極E1の周
辺には微弱電界が発生し、発振回路10からアンテナ電
極E1には乗員PとドアDrとの離隔距離dに応じたレ
ベルの電流が流れる。この電流は電流検出回路23によ
って検出され、AC−DC変換回路24にて直流に変換
され、増幅器25にて増幅されて制御回路17に入力さ
れる。制御回路17では、予め、乗員PとドアDr(即
ちアンテナ電極E1)との離隔距離が許容限度とされ
る、例えば5cm程度になった時にアンテナ電極側に流
れる平均的な電流(電流検出回路23で検出される電
流)に対応するしきい値(しきい値デ−タ)が格納され
ている。従って、乗員PとドアDrとの現実の離隔距離
dに対応する電流に関連する増幅回路25の出力信号が
受信信号デ−タとして制御回路17に取り込まれると、
予め制御回路17に格納されているしきい値デ−タと現
実の受信信号デ−タとが比較(演算処理)されることに
より、乗員PとドアDrとの離隔距離の適否が判断され
る。
【0054】従って、制御回路17では、受信信号デ−
タがしきい値デ−タより小さければ、乗員PとドアDr
との現実の離隔距離が許容される、例えば5cm以上に
なっていると判定されることから、サイドエアバッグ装
置18Aは制御回路17からの送信信号によって、エア
バッグが展開可能なるようにセットされる。逆に、受信
信号デ−タがしきい値デ−タより大きければ、乗員Pと
ドアDrとの現実の離隔距離が許容されない、例えば5
cm以下になっていると判定されることから、サイドエ
アバッグ装置18Aは制御回路17からの送信信号によ
って、エアバッグが展開不可能にセットされる。即ち、
制御回路17からの送信信号はサイドエアバッグ装置1
8Aの制御回路CCに入力され、前者の場合には自動車
側部への衝突時に衝突側のドア側の半導体スイッチング
素子にゲ−ト信号が供給されるようにセットされる。後
者の場合には衝突側のドア側の半導体スイッチング素子
にゲ−ト信号を供給しないようにセットされる。
【0055】この実施例によれば、ドアDrの内側部分
に配置されたアンテナ電極E1の周辺には発振回路10
から供給される高周波低電圧に基づいて微弱電界が発生
しており、この微弱電界に基づいてアンテナ電極側には
乗員PとドアDr(アンテナ電極E1)との離隔距離d
に応じた電流が流れる。従って、この電流の大きさによ
って、乗員PとドアDrとの現実の離隔距離の適否を容
易に検知することができる。
【0056】特に、アンテナ電極E1は実質的に1つで
構成されているために、上記実施例に比べて回路構成が
簡略化され、システムのコストを低減できる。
【0057】又、アンテナ電極E1に送信される信号の
電圧振幅は振幅制御回路20にてほぼ一定になるように
制御されるために、制御回路17での判断要素が電流要
素にのみ特定されることになる。従って、電流検出回路
23にて検出された電流と制御回路17に記憶されてい
るしきい値デ−タとの単純比較によって信頼性,精度の
高い検知が可能となる。
【0058】しかも、制御回路17において、乗員Pと
ドアDrとの離隔距離dが許容されない距離になってい
ると判断されると、制御回路17からサイドエアバッグ
装置18Aにはエアバッグを展開不可能な状態にセット
するための信号が送信され、エアバッグは展開不可能な
状態に設定される。従って、仮に自動車側部に他の車両
が衝突しても、エアバッグは展開されないために、乗員
Pがエアバッグによって二次的な損傷を受けることを回
避できる。
【0059】尚、本発明は、何ら上記実施例にのみ制約
されることなく、例えばドア,シ−トに配置されるアン
テナ電極の形状は矩形状の他、円形,楕円状,四角を除
く多角形状に形成することもできる。又、アンテナ電極
はドアの内装材及びシ−ト着席部のほぼ全面に配置する
他、内装材及び着席部より小さな面積部分に配置するこ
ともできる。又、負荷電流検出回路の出力信号を制御回
路に取り込んで送信電流のレベル変動を、変位電流に関
する受信信号デ−タの補正に利用することもできるし、
負荷電流検出回路を省略することもできる。発振回路の
出力周波数は車室内などの状況などに応じて100KH
z以外に設定することもできる。さらには、ドアの内側
部分に実質的に1つのアンテナ電極のみを配置する場合
には、振幅制御回路は省略することもできる。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ドアの
内側部分及びシ−ト着席部分にアンテナ電極を配置する
場合には、それぞれのアンテナ電極間に高周波低電圧の
印加により微弱電界が発生されるために、受信側のアン
テナ電極側にはシ−トに着席している乗員とドアとの離
隔距離に応じた変位電流が流れる。従って、この変位電
流の大きさによって、乗員とドアとの現実の離隔距離の
適否を容易に検知することができる。
【0061】特に、サイドエアバッグ装置のエアバッグ
は、乗員とドアとの離隔距離の適否判断に基づいて、展
開可能な状態ないし展開不可能な状態のいずれか一方に
設定される。例えば乗員とドアとの離隔距離が許容され
ない距離になっていると判断されると、サイドエアバッ
グ装置のエアバッグは展開不可能な状態に設定される。
従って、仮に自動車側部に他の車両が衝突しても、エア
バッグは展開されないために、乗員がエアバッグによっ
て二次的な損傷を受けることを回避できる。
【0062】又、制御回路には、乗員とドアとのしきい
値距離に対応する変位電流に関するしきい値デ−タが予
め記憶されているために、受信アンテナ電極側からの変
位電流に関する受信信号デ−タとしきい値デ−タとを比
較することによって、乗員とドアとの離隔距離の適否を
的確に判断することができる。
【0063】さらに、ドアの内側部分にのみ実質的に1
つのアンテナ電極を配置する場合には、アンテナ電極の
周辺には微弱電界が発生しており、この微弱電界に基づ
いてアンテナ電極側には乗員とドアとの離隔距離に応じ
た電流が流れる。従って、この電流の大きさによって、
乗員とドアとの現実の離隔距離の適否を容易に検知する
ことができるし、仮に、制御回路において、乗員とドア
との離隔距離が許容されない距離になっていると判断さ
れると、制御回路からの信号によってサイドエアバッグ
装置のエアバッグが展開不可能な状態にセットされ、自
動車の衝突時に乗員がエアバッグによって二次的な損傷
を受けることを回避できる。
【0064】その上、ドアに配置されるアンテナ電極は
実質的に1つで構成されているために、ドア及びシ−ト
にアンテナ電極を配置するものに比べて回路構成が簡略
化され、システムのコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる乗員検知システムの第1の実施
例を示す概略図。
【図2】図1にかかる乗員検知システムの回路ブロック
図。
【図3】本発明にかかる乗員検知方式の乗員検知を行う
フロ−チャ−ト。
【図4】図3に示す初期診断のフロ−チャ−ト。
【図5】図3に示す乗員判定のフロ−チャ−ト。
【図6】図3に示すSRS通信のフロ−チャ−ト。
【図7】本発明にかかる乗員検知システムの第2の実施
例を示す概略図。
【図8】図7にかかる乗員検知システムの回路ブロック
図。
【図9】従来例にかかるエアバッグ装置の回路ブロック
図。
【図10】各種の着席パタ−ンを示す図であって、同図
(a)はシ−トに大人の乗員が着席している状態を示す
図、同図(b)はRFISの状態を示す図、同図(c)
はFFCSの状態を示す図。
【図11】従来例にかかる改良されたエアバッグ装置の
回路ブロック図。
【図12】本発明の前提となる先行技術にかかる乗員検
知システムの基本動作を説明するための図であって、同
図(a)は電極間の電界分布を示す図、同図(b)は電
極間に物体が存在した時の電界分布を示す図。
【図13】先行技術にかかる乗員検知システムのシ−ト
の斜視図。
【図14】先行技術にかかる乗員検知システムの回路ブ
ロック図。
【図15】図14の具体的な回路ブロック図。
【図16】図15に示すエアバッグ装置の詳細な回路ブ
ロック図。
【図17】従来の自動車のシ−トへの乗員の着席状態を
示す概略図。
【符号の説明】
1B シ−ト 1a 着席部 1b 背もたれ部 10 発振回路 11 負荷電流検出回路 13 電流・電圧変換回路 14 フィルタ回路 15 増幅回路 17 制御回路 18A サイドエアバッグ装置 20 振幅制御回路 21 振幅可変回路 22 振幅検出回路 23 電流検出回路 E1 アンテナ電極(第1のアンテナ電極) E2 アンテナ電極(第2のアンテナ電極) Dr ドア SS1,SS2 セ−フィングセンサ SQ1,SQ2 スクイブ SW1,SW2 半導体スイッチング素子 CC 制御回路 GS 電子式加速度センサ SB シ−トベルト P 乗員
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−267044(JP,A) 特表 平9−509118(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/32 B60R 21/22 G01V 3/08

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドアの内側部分に配置した第1のアンテ
    ナ電極と、このドアに隣接するシ−ト部分に配置した第
    2のアンテナ電極と、第1のアンテナ電極と第2のアン
    テナ電極との間に微弱電界を発生させるための発振回路
    と、第1のアンテナ電極と第2のアンテナ電極との間に
    発生させた微弱電界に基づいて流れる変位電流に基づい
    てシ−トに着席している乗員とドアとの離隔距離を検知
    する制御回路とを具備したことを特徴とする乗員検知シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 ドアの内側部分に配置した第1のアンテ
    ナ電極と、このドアに隣接するシ−ト部分に配置した第
    2のアンテナ電極と、第1のアンテナ電極と第2のアン
    テナ電極との間に微弱電界を発生させるための発振回路
    と、第1のアンテナ電極と第2のアンテナ電極との間に
    発生させた微弱電界に基づいて流れる変位電流を検出
    し、電圧に変換する電流・電圧変換回路と、電流・電圧
    変換回路の出力信号に基づいてシ−トに着席している乗
    員とドアとの離隔距離を検知する制御回路と、ドア部分
    に配置し、車両側部への衝突に基づいてエアバッグを展
    開させる機能を有するサイドエアバッグ装置とを具備
    し、前記制御回路の検知結果に基づくデ−タをサイドエ
    アバッグ装置に送信し、サイドエアバッグ装置のエアバ
    ッグを展開可能な状態又は展開不可能な状態のいずれか
    一方にセットすることを特徴とする乗員検知システム。
  3. 【請求項3】 前記制御回路は、予め記憶されている乗
    員とドアとの許容限度の離隔距離に対応するしきい値デ
    −タと、受信電極となる第1のアンテナ電極又は第2の
    アンテナ電極側に流れる変位電流に基づく、乗員とドア
    との現実の離隔距離に対応する受信信号デ−タとを比較
    することにより、乗員とドアとの離隔状況を検知するよ
    うに制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の
    乗員検知システム。
  4. 【請求項4】 ドアの内側部分に配置した実質的に1つ
    のアンテナ電極と、アンテナ電極の周辺に微弱電界を発
    生させるための発振回路と、アンテナ電極の周辺に発生
    させた微弱電界に基づいて発振回路からアンテナ電極に
    流れる電流を検出する電流検出回路と、電流検出回路の
    出力信号に基づいて乗員とドアとの離隔距離を検知する
    制御回路とを特徴とする乗員検知システム。
  5. 【請求項5】 ドアの内側部分に配置した実質的に1つ
    のアンテナ電極と、アンテナ電極の周辺に微弱電界を発
    生させるための発振回路と、アンテナ電極の周辺に発生
    させた微弱電界に基づいて発振回路からアンテナ電極に
    送信される送信信号の電圧振幅をほぼ一定となるように
    制御する振幅制御回路と、微弱電界に基づいて発振回路
    から振幅制御回路を介してアンテナ電極に流れる送信電
    流を検出する電流検出回路と、電流検出回路の出力信号
    に基づいて乗員とドアとの離隔距離を検知する制御回路
    とを特徴とする乗員検知システム。
  6. 【請求項6】 ドアの内側部分に配置した実質的に1つ
    のアンテナ電極と、アンテナ電極の周辺に微弱電界を発
    生させるための発振回路と、アンテナ電極の周辺に発生
    させた微弱電界に基づいて発振回路からアンテナ電極に
    流れる電流を検出する電流検出回路と、電流検出回路の
    出力信号に基づいて乗員とドアとの離隔距離を検知する
    制御回路と、ドア部分に配置し、車両側部への衝突に基
    づいてエアバッグを展開させる機能を有するサイドエア
    バッグ装置とを具備し、前記制御回路の検知結果に基づ
    くデ−タをサイドエアバッグ装置に送信し、サイドエア
    バッグ装置のエアバッグを展開可能な状態又は展開不可
    能な状態のいずれか一方にセットすることを特徴とする
    乗員検知システム。
  7. 【請求項7】 ドアの内側部分に配置した実質的に1つ
    のアンテナ電極と、アンテナ電極の周辺に微弱電界を発
    生させるための発振回路と、アンテナ電極の周辺に発生
    させた微弱電界に基づいて発振回路からアンテナ電極に
    送信される送信信号の電圧振幅をほぼ一定となるように
    制御する振幅制御回路と、微弱電界に基づいて発振回路
    から振幅制御回路を介してアンテナ電極に流れる送信電
    流を検出する電流検出回路と、電流検出回路の出力信号
    に基づいて乗員とドアとの離隔距離を検知する制御回路
    と、ドア部分に配置し、車両側部への衝突に基づいてエ
    アバッグを展開させる機能を有するサイドエアバッグ装
    置とを具備し、前記制御回路の検知結果に基づくデ−タ
    をサイドエアバッグ装置に送信し、サイドエアバッグ装
    置のエアバッグを展開可能な状態又は展開不可能な状態
    のいずれか一方にセットすることを特徴とする乗員検知
    システム。
  8. 【請求項8】 前記振幅制御回路は、少なくとも、送信
    信号の電圧振幅を可変できる振幅可変回路と、送信信号
    の電圧振幅を検出する振幅検出回路とからなり、振幅検
    出回路の出力信号に基づいて送信信号の電圧振幅がほぼ
    一定となるように振幅可変回路による振幅可変量を制御
    することを特徴とする請求項5又は7に記載の乗員検知
    システム。
  9. 【請求項9】 前記制御回路は、予め記憶されている乗
    員とドアとの許容限度の離隔距離に対応するしきい値デ
    −タと、アンテナ電極側に流れる送信電流に基づく、乗
    員とドアとの現実の離隔距離に対応する送信信号デ−タ
    とを比較することにより、乗員とドアとの離隔状況を検
    知するように制御することを特徴とする請求項4,5,
    6,7のいずれかに記載の乗員検知システム。
  10. 【請求項10】 ドアの内側部分に実質的に1つのアン
    テナ電極を配置し、このアンテナ電極の周辺に微弱電界
    を発生させ、微弱電界に基づいて流れる電流を検出し、
    この電流に基づいて乗員とドアとの離隔状況を検知する
    と共に、この検知結果に基づくデ−タをサイドエアバッ
    グ装置に送信し、サイドエアバッグ装置のエアバッグを
    展開可能な状態又は展開不可能な状態のいずれか一方に
    セットすることを特徴とする乗員検知方法。
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