JPH1111186A - シートスライド装置 - Google Patents

シートスライド装置

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JPH1111186A
JPH1111186A JP17918497A JP17918497A JPH1111186A JP H1111186 A JPH1111186 A JP H1111186A JP 17918497 A JP17918497 A JP 17918497A JP 17918497 A JP17918497 A JP 17918497A JP H1111186 A JPH1111186 A JP H1111186A
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Akira Nemoto
晃 根本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成の複雑化および作業の煩雑化を伴うこと
なく、ロングレールタイプのシートスライド装置のパワ
ー化を可能とする。 【構成】 モータに連動するナット28を回転自在に備え
たランナ14が、固定のリードスクリュー56をその内部に
有するガイドレール18に対し、リードスクリューへのナ
ットの螺合を伴ってスライド自在に組み付けられてい
る。そして、電源の各電極に接続された一対の電極帯70
が、ガイドレール18の内部に配設されるとともに、マニ
ュルスイッチを介してモータに接続された一対のブラシ
72が、電極帯への接触状態で、ランナ14と一体的にスラ
イド可能に配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガイドレールに
対するランナのスライドにより、シートを床面に対して
前後方向にスライド可能に支持するシートスライド装
置、特に、ガイドレールを長くすることで長いスライド
範囲を確保可能とした、いわゆるロングレールタイプの
シートスライド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、自動車のフロントシート等に
おいて一般的に知られているシートスライド装置を、フ
ロントシートの後方に配設されたセカンドシート、サー
ドシート等のリヤシートに装着する構成が、ミニバンや
1BOX 車等のRV車に代表されるような多目的自動車にお
いて広く採用されている。このように、セカンドシー
ト、サードシートにシートスライド装置を装着すること
により、様々なシートアレンジや荷物スペース(ラゲー
ジスペース)の拡大化等が容易に可能となる。
【0003】この種のシートスライド装置として、たと
えば、車床に固定されたガイドレール(ロアレールとも
称する)に、シートの載置、固定されるランナ(アッパ
ーレールとも称する)をスライド自在に組み付けた構成
が一般的に知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多目的自動
車のセカンドシート、サードシートにおいては、シート
アレンジや荷物スペースの拡大化等に応じた広範囲のス
ライドがシートスライド装置に要求されるため、このセ
カンドシート、サードシートに装着されるシートスライ
ド装置として、たとえば、ガイドレールを長くすること
で長いスライド範囲(スライド距離)を確保可能とし
た、いわゆるロングレールタイプが提供されている。
【0005】しかしながら、セカンドシート、サードシ
ートは、通常、二人掛け、三人掛けのベンチシートとし
て形成されるため、シート自体の重量化は避けられな
い。そして、公知のロングレールタイプのシートスライ
ド装置は、一般的に着座者の手動による、いわゆるマニ
ュアル式であり、女性や高齢者あるいは子供等のような
非力な着座者にとっては、多大な労力を強いられること
になるため、操作性の低下を招きやすい。
【0006】ここで、ロングレールタイプのシートスラ
イド装置を、モータの駆動制御のもとで作動可能とす
る、いわゆるパワー式に構成することが考えられる。こ
のようなパワー式のシートスライド装置として、たとえ
ば、特開平08−238962号公報に開示の構成が例示でき
る。
【0007】しかしながら、この公知の構成において
は、モータがランナサイドに設けられるため、モータと
電源とを接続する接続ケーブルによって、モータの移動
範囲、つまりはランナのスライド範囲が制限を受けやす
いとともに、長く設定された接続ケーブルの処理が困難
になりやすい。
【0008】更に、ガイドレールは、通常、鉄材料の曲
げ成形によりなる鉄製であるため、ロングレールとする
ことによる重量の増加は避けられない。そして、セカン
ドシート、サードシートに各2本ずつのガイドレールを
配置、固定するため、作業の煩雑化および作業性の低下
を伴いやすい。
【0009】この発明は、構成の複雑化および作業の煩
雑化を伴うことなく、ロングレールタイプにおけるパワ
ー化を可能としたシートスライド装置の提供を目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明によれば、モータの駆動に連動して回転す
るナットを回転自在に備えたランナが、固定のリードス
クリューをその内部に有するガイドレールに対し、リー
ドスクリューへのナットの螺合を伴ってスライド自在に
組み付けられている。そして、所定の電源の各電極に接
続された一対の電極帯が、ガイドレール内に配設される
とともに、所定のマニュルスイッチを介してモータに接
続された一対のブラシが、この対応する電極帯への接触
状態で、ランナと一体的にスライド可能に配設されてい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】図1、図2に示すように、この発明に係る
シートスライド装置10においては、シート12の載置、固
定されるランナ14が、車床等の床面16に固定されたガイ
ドレール18に対してスライド自在に組み付けられてい
る。そして、このシートスライド装置10は、シート12の
左右位置にそれぞれ配設されている。
【0013】図1に加えて図3を見るとわかるように、
ランナ14は、たとえば、下面の開口した中空部14a を下
端に有して形成され、転動子となる前後一対の車輪状の
ローラ20が、ガイドレール18の内部に配置されるこの中
空部の左右サイドに、それぞれ配設されている。つま
り、ランナ14は、固定のガイドレール18に対し、車輪状
のローラ(転動子)20を介して組み付けられている。
【0014】このような、ローラ20を介在する構成によ
れば、シート12からランナ14に作用する上方からの荷重
をこのローラが受けるため、ガイドレール18に対するラ
ンナの円滑なスライドが容易に確保できる。
【0015】なお、ここでは、車輪状のローラ20として
転動子を例示しているが、ガイドレール18に対するラン
ナ14のスライドを促す構成であれば足りるため、この車
輪状に限定されず、たとえば、円柱状(棒状)のローラ
を転動子として利用してもよい。また、転動子はローラ
に限定されず、たとえば、スチールボール等を転動子と
してランナ14、ガイドレール18間に介在してもよい。
【0016】また、図1に示すように、たとえば、ラン
ナ14の前後端の保護部材として機能するランナエンド22
が、ランナの各端末にそれぞれ固着されている。ランナ
エンド22は、通常、合成樹脂材料や硬質の合成ゴム材料
等から成形され、その内面に形成された対応する凹部23
への各端末の嵌入によって、ランナ14に固着可能となっ
ている。
【0017】そして、図1に加えて図4を見るとわかる
ように、この発明においては、モータ26の駆動に連動し
て回転するナット28が、ランナ14に、回転自在に配設、
保持されている。
【0018】ナット28は、ランナの中空部14a の内部に
配設され、たとえば、中空部の側壁間に架設、固定され
る前後一対の支持片30による、スラストベアリング32を
介した狭持により、ランナ14に回転自在に保持されてい
る。
【0019】ここで、このシートスライド装置10におい
ては、たとえば、入力歯車となるウォーム34と、ウォー
ムに噛合するウォームホイール36と、ウォームホイール
に対し支軸37を介して一体的に回転可能に連結された出
力歯車となる第1直交歯車38との組み合わせを備えた駆
動機構40が、ランナ14に配設されている。この駆動機構
40は、たとえば、ギヤボックス42において予めユニット
化され、ランナ14に設けられた切欠き44を介して、ナッ
ト28の上方位置に配設される。
【0020】そして、駆動機構の第1直交歯車38の噛合
可能な対応する第2直交歯車46が、ナット28に一体的に
回転可能に設けられている。この実施の形態において
は、略円筒体の内周面にナット28が設けられるととも
に、この円筒体の外周面に、第2直交歯車46が形成され
ている。
【0021】図1に示すように、駆動機構のウォーム34
は、非円形の回り止め形状、たとえば略四角形状の凹部
50を持つ連結端34a をその一端に一体的に有して形成さ
れ、この凹部への連動ワイヤ48の回転軸48a の嵌入によ
り、ウォームがモータ26に連動可能に連結されている
(図2参照)。
【0022】このような構成では、モータ26の回転力
が、連動ワイヤ48を介して駆動機構のウォーム34に伝達
され、ウォームに連動して、ウォームホイール36が対応
方向に回転する。すると、第1直交歯車38が、支軸37を
介してウォームホイール36と一体的に回転し、これに連
動して、第2直交歯車46とナット28とが、ランナ14に対
する一定位置で、対応方向に一体的に回転する。
【0023】また、図1ないし図3に示すように、ガイ
ドレール18は、スリット状の開口52を上面に有する断面
略矩形状に成形されて、床面(車床等)16に設けられた
溝54の内部に配設、固定されている。そして、図1に加
えて図4を見るとわかるように、この発明においては、
ナット28の螺合可能なリードスクリュー56が、ガイドレ
ール18の内部で、ガイドレール上面の開口52に沿って配
置、固定され、このリードスクリューへのナットの螺合
を伴って、ランナ14がガイドレール18に組み付けられて
いる。
【0024】図5、図6に示すように、この構成におい
ては、前後一対のエンドキャップ58が、ガイドレール18
の各端末にそれぞれ嵌着され、このエンドキャップ間
に、リードスクリュー56が架設、固定されている。リー
ドスクリュー56は、各端末に非円形の回り止め部56a を
有し、この回り止め部の形状に対応する回り止め形状を
部分的に持つエンドキャップの挿通孔60への回り止め部
の挿通、および、この延出端への止めナット62の螺着に
よって、リードスクリューはガイドレール18に対して回
転不能、かつ軸線方向に移動不能に取り付けられる。
【0025】このエンドキャップ58は、ガイドレール18
に対するランナ14のスライドを規制する機能を有するた
め、ガイドレールの前後端に位置するエンドキャップ間
が、ランナのスライド範囲(スライド距離)として、通
常規定される。そして、図5、図6に示すように、合成
ゴム等からなる、いわゆるラバーダンパー64を、対応す
る一対の係止ピン66、係止孔68の嵌着のもとでエンドキ
ャップ58間の内方サイドにそれぞれ配置、固定すれば、
ランナ14のスライド限度位置における、エンドキャップ
へのランナの衝突の際の衝撃が吸収できるため、安全性
が向上する。
【0026】ここで、図1、図5および図7に示すよう
に、この発明においては、一対の電極帯70がガイドレー
ル18の下面に配置、固定されるとともに、対応する一対
のブラシ72が、ランナ14と一体的にスライド可能に設け
られている。
【0027】図5ないし図7に示すように、電極帯70
は、絶縁体、たとえば絶縁性に優れた合成樹脂材料から
なる電極ホルダ74に平行に保持されて、ランナのスライ
ド範囲、つまりは前後のエンドキャップ58間にわたり、
ガイドレール18の下面に配置、固定されている。この一
対の電極帯70は、その一端にコネクタ76を有して形成さ
れ、このコネクタ、および、このコネクタに接続された
接続ケーブル(図示しない)を介して、所定の電源、た
とえば、自動車のバッテリーの各電極にそれぞれ接続さ
れている。
【0028】ところで、図1に示すように、ランナ14の
前後端には合成樹脂材料、合成ゴム材料等からなるラン
ナエンド22が固着されている。そこで、図1および図7
を見るとわかるように、この発明においては、前後のい
ずれかのランナエンド22を利用して、ブラシ72が、ラン
ナ14と一体的にスライド可能に配置、保持されている。
【0029】ブラシ72は、電極帯70に接触可能に、ラン
ナエンド22の下面に突出した状態で部分的に埋設され、
たとえば、ランナエンドの上端に設けられたコネクタ78
に、ランナエンド内に埋設された電線80を介して接続さ
れている。
【0030】なお、このブラシ72は、コネクタ78に接続
された接続ワイヤ82からマニュアルスイッチ84を介し
て、モータ26に接続される(図2参照)。
【0031】マニュアルスイッチ84として、たとえば、
1つのOFF ポジションと2つのONポジションとを有する
自動復帰型のシーソー式切り換えスイッチが利用でき、
2つのONポジションの選択により、モータ26の正転、逆
転、つまりはランナ14のスライド方向(前進、後退)が
任意に切り換え可能となっている。
【0032】なお、マニュアルスイッチ84は、着座者の
操作可能な位置、たとえば、シートクッション86の側面
等に配置される(図2参照)。
【0033】上記のように、この発明のシートスライド
装置10においては、ガイドレール18の内部に配設された
電極帯70に、ランナ14と一体的にスライド可能なブラシ
72を接触させることで、バッテリー(電源)からの電流
をモータ26に供給可能としている。そして、電極帯70
が、ガイドレール18に対するランナ14のスライド範囲の
全域にわたって延びているため、ガイドレールに対する
ランナのスライド範囲、つまりシート12のスライド範囲
のいずれの位置においても、電極帯からの電流の取り込
みが、電極帯に対するブラシ72の接触のもとで可能とな
る。
【0034】つまり、この発明のシートスライド装置10
は、電源となる自動車のバッテリーとモータ26とを接続
ケーブルで直接的に接続する構成でないため、ランナ14
のスライド範囲が接続ケーブルによって制限を受けるこ
とがなく、また、長い接続ケーブルの処理も要求されな
い。そして、リードスクリュー56および電極帯70をガイ
ドレール18の長さに対応させれば足りるため、ガイドレ
ールの長さの延長によりランナ14のスライド範囲を長く
確保した、いわゆるロングレールタイプのシートスライ
ド装置10のパワー化が、この発明においては容易かつ十
分に可能となる。
【0035】このように、ロングレールタイプのシート
スライド装置10をパワー化すれば、ランナ14、つまりは
シート12のスライドが、マニュアルスイッチ84の操作の
もとで得られるため、たとえシートが重量の重いベンチ
シートであっても、その操作力はマニュアルスイッチに
対する操作力のみで足りる。従って、操作性が向上し、
非力な女性、高齢者、子供等でも、シートスライド装置
10によるシート12のスライド操作が容易に行える。
【0036】そして、ガイドレール18の内部に電極帯70
を配設するとともに、ランナエンド22を利用して、ラン
ナ14にブラシ72を設ければ足りるため、シートスライド
装置10の構成の複雑化を招くことがない。
【0037】また、ガイドレール18の内部にリードスク
リュー56を配置、固定し、このリードスクリューに螺合
するナット28をランナ14に回転自在に保持すれば足りる
ため、シートスライド装置10自体の構成の簡素化がはか
られる。
【0038】ところで、この発明のシートスライド装置
10は、固定のリードスクリュー56に対するナット28の回
転のもとで、ガイドレール18に対するランナ14のスライ
ドを得る構成であるため、図2に示すように、1本のリ
ードスクリュー、つまりは左右の一サイドのガイドレー
ルに対して、2以上のランナを配設しても、これらのラ
ンナは個別に作動できる。
【0039】たとえば、フロントシートの後方に配置さ
れた2列のリヤシートを図2に例示する。この場合にお
いては、前方のシートがセカンドシート12-2nd、後方の
シートがサードシート12-3rdと称される。そして、これ
らのためのセカンドシート用ランナ14-2nd、サードシー
ト用ランナ14-3rdが、左右のガイドレール18に対してそ
れぞれ組み付けられている。
【0040】このような構成によれば、1本のガイドレ
ール18がセカンドシート12-2nd、サードシート12-3rdに
共通して使用できるため、自動車1台当たりのガイドレ
ールの本数が削減できる。従って、自動車へのシートス
ライド装置10、ひいてはガイドレール18の組み付け時に
おける作業性が向上する。
【0041】そして、ガイドレール18の本数が減ること
に伴って、ガイドレールに取り付けられるリードスクリ
ュー56、電極帯70等も同様に削減されるため、部品点数
の削減により、全体的な構成の簡素化およびコストの低
減化がはかられる。
【0042】なお、ここでは、1本のガイドレール18に
2つのランナ14(14-2nd、14-3rd) を組み付ける構成を例
示しているが、ランナの数は2以上であれば足りるた
め、2つに限定されず、たとえば、3つあるいは4つ等
のランナを、1本のガイドレールに組み付ける構成とし
てもよい。
【0043】ここで、このような、セカンドシート用ラ
ンナ14-2nd、サードシート用ランナ12-3rdを共通のガイ
ドレール18に組み付けたシートスライド装置10において
は、いわゆるロングレールとしてなるガイドレールを、
アルミ材料の押し出し成形により成形することが好まし
い。このように、ロングレールタイプのガイドレール18
をアルミ製とすれば、ガイドレールの軽量化が容易に可
能となるため、たとえガイドレールがロングレールであ
っても、その重量は確実に低減する。従って、ロングレ
ールとしてなるガイドレール18の扱いが容易となり、自
動車に対する取り付けの際の作業性が改善される。
【0044】また、鉄材料からの曲げ加工によりなる公
知の鉄製のガイドレールと異なり、このアルミ材料の押
し出し成形によりなるガイドレール18によれば、その成
形精度が十分に高く得られる。従って、ガイドレール18
の成形精度が向上する。
【0045】ここで、この発明においては、駆動機構40
が、ウォーム34を入力歯車、第1直交歯車38を出力歯車
とする構成として具体化されているが、駆動機構はモー
タ26の回転力をナット28の回転に伝達、変換可能であれ
ば足りるため、これに限定されず、たとえば、他の構成
の駆動機構を介して、ナットをモータの駆動に連動させ
てもよい。
【0046】しかしながら、この駆動機構40によれば、
モータ26の回転力が適切に減速されながら第2直交歯車
46、ひいてはナット28に伝達されるため、構成の複雑化
を招くことなく、ランナ14のスライドに適したナットの
回転が容易に確保できる。
【0047】また、この発明の実施の形態においては、
ブラシ72が、ランナエンド22を利用して設けられている
が、ブラシは、ランナ14と一体的にスライド可能であれ
ば足りるため、これに限定されず、たとえば、専用のブ
ラシホルダ等を利用して、ランナに取り付ける構成とし
てもよい。しかしながら、ランナエンド22を利用してブ
ラシ72をランナ14に設ければ、部品点数が削減できるた
め、構成の部品点数の増加に起因する構成の複雑化が防
止できる。
【0048】更に、この発明の実施の形態においては、
第2直交歯車46が、ナット28の回りに形成されている。
しかし、第2直交歯車46は、ナット28と一体的に回転可
能であれば足りるため、これに限定されず、たとえば、
リードスクリュー56の回りのナットに隣接する位置で、
第2直交歯車をナットと一体的に設けてもよい。
【0049】なお、この発明のシートスライド装置は、
多目的自動車のリヤシートに装着されるロングレールタ
イプに適するとはいえ、これに限定されず、たとえば、
通常のシートスライド装置、および、電車、飛行機、船
舶等のシートに装着されるシートスライド装置に、この
発明を応用してもよい。
【0050】上述した発明の実施の形態は、この発明を
説明するためのものであり、この発明を何等限定するも
のでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施さ
れたものも全てこの発明に包含されることはいうまでも
ない。
【0051】
【発明の効果】上記のように、この発明に係るシートス
ライド装置によれば、ガイドレールに対するランナのス
ライド範囲のいずれの位置においても、電極帯からの電
流の取り込みが、電極帯に対するブラシの接触のもとで
可能となるため、接続ケーブルによる制限を受けること
なく、また、長い接続ケーブルの処理を要求されること
なく、ロングレールタイプにおけるパワー化が容易かつ
十分に可能となる。
【0052】従って、シートスライド装置の操作性が向
上し、非力な女性、高齢者、子供等でも、シートスライ
ド装置によるシートのスライド操作が容易に行える。
【0053】そして、ガイドレールの内部に電極帯を配
設するとともに、ランナにブラシを設ければ足りるた
め、シートスライド装置の構成の複雑化を招くことがな
い。
【0054】更に、ガイドレールの内部にリードスクリ
ューを配置、固定し、このリードスクリューに螺合する
ナットをランナに回転自在に保持すれば足りるため、シ
ートスライド装置自体の構成の簡素化がはかられる。
【0055】また、1本のガイドレールに対して、2以
上のランナを配設すれば、ガイドレールがセカンドシー
ト、サードシートのようなリヤシートに共通して使用で
きるため、自動車1台当たりのガイドレールの本数が削
減できる。従って、自動車へのシートスライド装置、ひ
いてはガイドレールの組み付け時における作業性が向上
する。
【0056】そして、ガイドレールの本数が減ることに
伴って、ガイドレールに取り付けられるリードスクリュ
ー、電極帯等も同様に削減されるため、部品点数の削減
により、全体的な構成の簡素化およびコストの低減化が
はかられる。
【0057】また、ランナエンドを利用してブラシをラ
ンナに設ければ、部品点数が削減できるため、構成の部
品点数の増加に起因する構成の複雑化が防止できる。
【0058】更に、ウォームを入力歯車、第1直交歯車
を出力歯車とし、ウォームに噛合するウォームホイール
を介して第1直交歯車を回転可能に、駆動機構を構成す
れば、モータの回転力が適切に減速されながら第2直交
歯車、ひいてはナットに伝達されるため、構成の複雑化
を招くことなく、ランナのスライドに適したナットの回
転が容易に確保できる。
【0059】そして、ロングレールとしてなるガイドレ
ールを、アルミ材料の押し出し成形によって成形すれ
ば、ガイドレールの軽量化が容易に可能となるため、た
とえガイドレールがロングレールであっても、その重量
は確実に低減する。従って、ロングレールとしてなるガ
イドレールの扱いが容易となり、自動車に対する取り付
けの際の作業性が改善される。
【0060】また、アルミ材料の押し出し成形によりな
るガイドレールによれば、その成形精度が十分に高く得
られるため、ガイドレールの成形精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシートスライド装置の、一部破
断の概略斜視図である。
【図2】2つのランナの組み込まれたロングレールタイ
プのシートスライド装置の概略斜視図である。
【図3】図1の線A−Aに沿った断面図である。
【図4】図1の線B−Bに沿った断面図である。
【図5】シートスライド装置のガイドレールを主体とし
た、一部破断の概略分解斜視図である。
【図6】図5の線C−Cに沿った断面図である。
【図7】図1の線D−Dに沿った断面図である。
【符号の説明】
10 シートスライド装置 12(12-2nd、12-3rd) シート(セカンドシート、サードシ
ート) 14(14-2nd、14-3rd) ランナ(セカンドシート用ランナ、
サードシート用ランナ) 16 床面 18 ガイドレール 22 ランナエンド 26 モータ 28 ナット 34 ウォーム(入力歯車) 36 ウォームホイール 38 第1直交歯車(出力歯車) 40 駆動機構 46 第2直交歯車 56 リードスクリュー 70 電極帯 72 ブラシ 84 マニュアルスイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの駆動に連動して回転するナット
    を回転自在に備えたランナが、固定のリードスクリュー
    をその内部に有するガイドレールに対し、リードスクリ
    ューへのナットの螺合を伴ってスライド自在に組み付け
    られ、 所定の電源の各電極に接続された一対の電極帯が、前記
    ガイドレール内に配設されるとともに、所定のマニュル
    スイッチを介して前記モータに接続された一対のブラシ
    が、この対応する電極帯への接触状態で、前記ランナと
    一体的にスライド可能に配設されたシートスライド装
    置。
  2. 【請求項2】 モータの駆動に連動して回転するナット
    を回転自在に備えた2以上のランナが、固定のリードス
    クリューをその内部に有して各ランナのスライド範囲の
    全域に延びて配設されたガイドレールに対し、リードス
    クリューへのナットの螺合を伴ってそれぞれスライド自
    在に組み付けられ、 所定の電源の各電極に接続された一対の電極帯が、前記
    ガイドレール内に配設されるとともに、所定のマニュル
    スイッチを介して前記モータに接続された一対のブラシ
    が、この対応する電極帯への接触状態で、ランナと一体
    的にスライド可能に、前記2以上のランナ毎に配設され
    たシートスライド装置。
  3. 【請求項3】 2以上のランナが、フロントシートの後
    方のリヤシートとしてなる2列目のセカンドシート、お
    よび、3列目のサードシートに対応するセカンドシート
    用ランナ、サードシート用ランナの2つのランナである
    請求項2記載のシートスライド装置。
  4. 【請求項4】 ランナの前後端に、保護用のランナエン
    ドをそれぞれ固着し、この前後のいずれかのランナエン
    ドにブラシを配設した請求項1ないし3のいずれか記載
    のシートスライド装置。
  5. 【請求項5】 モータからの回転力のもとで直接的に回
    転する入力歯車となるウォームと;ウォームに噛合する
    ウォームホイールと;ウォームホイールと一体的に回転
    可能に連結された出力歯車となる第1直交歯車と;の組
    み合わせを備えた駆動機構がランナに配設されるととも
    に、第1直交歯車に噛合する対応する第2直交歯車が、
    リードスクリューの回りでナットと一体的に回転可能に
    設けられ、この第1、第2の直交歯車の連動のもとで、
    ナットをモータの駆動に連動させて回転可能とした請求
    項1ないし4のいずれか記載のシートスライド装置。
  6. 【請求項6】 ガイドレールが、アルミ材料の押し出し
    成形によって成形された請求項1ないし5のいずれか記
    載のシートスライド装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006264529A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Honda Motor Co Ltd シートスライド装置

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