JPH11111714A - シリコン系絶縁膜の製造方法 - Google Patents

シリコン系絶縁膜の製造方法

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JPH11111714A
JPH11111714A JP27073297A JP27073297A JPH11111714A JP H11111714 A JPH11111714 A JP H11111714A JP 27073297 A JP27073297 A JP 27073297A JP 27073297 A JP27073297 A JP 27073297A JP H11111714 A JPH11111714 A JP H11111714A
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silicon
insulating film
based insulating
group
isocyanate
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JP27073297A
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Tadataka Uchida
恭敬 内田
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Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコン系絶縁膜の製造方法に関し,OH基
およびOH基を取り込む水素を含まない低誘電率の絶縁
膜を低温形成するとともに,耐酸素プラズマ性および吸
湿性のない低誘電率のシリコン系絶縁膜を形成すること
を目的とする。 【解決手段】 反応容器中にシアネート基とアルキル基
を有するシリコン系原料と第三種アミンを含む混合ガス
あるいは液体を導入して反応させ,低誘電率シリコン系
絶縁膜を基板上に堆積する構成をもつ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,大規模集積回路装
置の多層配線等において,配線間寄生容量を低減するた
めに使用する低誘電率シリコン系絶縁膜を低温形成する
シリコン系絶縁膜の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大規模集積回路装置の多層配線等におい
て配線間寄生容量を低減するために使用する低誘電率シ
リコン系絶縁膜は,例えば,有機シランを使用してSO
G膜として形成している。従来のSOG膜はその中にあ
るシリコン−炭素結合のために電子分極および膜自体の
密度低下のために低誘電率の膜になると考えられる。し
かし,メチル基等の反応基とシリコンとの結合のような
シリコン−炭素結合では,有機反応基は炭素と酸素の反
応性が高いためにLSI製造工程で用いられる酸素プラ
ズマに対して安定でない。さらに,SOG膜は有機溶媒
に溶かして状態で塗布して薄膜を形成しているため,膜
中に残留する水酸基(OH)等を除去するため450°
C程度の熱処理が必要になる。
【0003】また,低誘電率のシリコン系絶縁膜を低温
形成する方法として,テトラ・メチル・シラン(Si
(CH3 4 )と酸素をプラズマに分解してシリコン−
メチル結合を含むシリコン酸化膜を堆積する方法も試み
られているが,膜中にテトラ・メチル・シランの重合体
および水などが含まれ,これを取り除くため450°C
程度で加熱して除去する必要がある。
【0004】また,シリコン系絶縁膜にシリコン膜中に
弗素を添加することにより誘率3.3まで比誘電率を下
げることができる。この場合,弗素の濃度を増やしてい
くと弗素濃度が増えるに従って弗素添加シリコン酸化膜
中の吸湿性が増し,そのために膜中にOH結合が形成さ
れ,絶縁膜の不安定性の原因となる。
【0005】あるいは,フロロカーボンなどの弗素樹脂
薄膜,アモルファスカーボン膜などの炭素系絶縁膜を使
用することにより,比誘電率が2に近い絶縁膜を堆積す
ることが可能であるが,これらの絶縁膜は耐熱性が乏し
く,酸素プラズマに対しても不安定である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の低誘電率のシリ
コン系絶縁膜の製造方法は,上記のように,酸素プラズ
マ処理に対して不安定であった。あるいは,製造された
膜中にO−H結合もしくは水素が存在し,集積回路の特
性を不安定にする要因になっていた。
【0007】本発明は,OH基およびOH基を取り込む
水素を含まない低誘電率の絶縁膜を低温形成するととも
に,耐酸素プラズマ性および吸湿性のない低誘電率のシ
リコン系絶縁膜を形成するシリコン系絶縁膜の製造方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】テトラ・イソシアネート
・シランは原料中に水素を含まないために原理的に水素
を含まない膜を堆積でき,その構造中に存在するN−C
結合の強いダイポールモーメントをもち,同様のダイポ
ールモーメントをもつ第三種アミン(トリ・メチル・ア
ミン((CH3 3 N)等のアルキル・アミン)と低温
で反応して,高品質の二酸化シリコン膜を堆積できる。
この原料には水素が存在するが,それはC−Hの形で強
い結合によって結ばれていて低温では分解されないの
で,OH−基を生成することはほとんどない。
【0009】さらに,アルキル・シリル・イソシアネー
トは上記のN−C結合を含むシアネート基を含むだけで
なく,誘電率を低下させる効果もあると考えられるメチ
ル基等のアルキル基を含むため,トリ・アルキル・アミ
ンを用いてシアネート基のみを反応させシリコンとメチ
ル基の結合を残したまま,OH基を含まないシリコン酸
化膜を形成できる。
【0010】さらに,膜中に残留するシアネート基の量
を制御して,これを弗素と反応・置換させて,シリコン
−メチル結合およびシリコン−弗素結合の双方を有する
低誘電率の二酸化シリコン膜を形成できる。また,メチ
ル基および弗素の両方を含ませて膜の低誘電率化を行う
ことにより,一方のみで製膜する場合に必要な多量のメ
チル基もしくは多量の弗素を含むことなく低誘電率化で
きる。そのため,耐酸素プラズマ性および耐湿性のある
すぐれた低誘電率シリコン系絶縁膜を低温形成できる。
【0011】本発明は,反応室中にシアネート基とアル
キル基を有するシリコン系原料および第三種アミンとを
含む混合ガスあるいは液体を導入して反応させ,低誘電
率シリコン系絶縁膜を基板上に堆積するようにした。
【0012】図1は本発明の原理説明図である。図1に
おいて,1は反応室(反応容器)であって,水素を含ま
ないシリコン系原料と第三種アミンを反応させ,シリコ
ン系絶縁膜を基板5上に堆積するものである。
【0013】2は供給管Aであって,第三種アミンを供
給するものである(第3種アミンとしては,例えば,ト
リ・メチル・アミン,トリ・エチル・アミン,トリ・ブ
チル・アミン,トリ・プロピル・アミン等のトリ・アル
キル・アミン,あるいはトリ・フルオロメチル・アミ
ン,トリ・フルオロエチル・アミン等のトリ・アルキル
・アミンの水素をハロゲンで置換したもの等である)。
【0014】3は供給管Bであって,シアネート基とア
ルキル基を有するシリコン系原料を供給するものである
(例えば,アルキル・シリル・イソシアネート,または
アルキル・シリル・イソシアネートとテトラ・イソシア
ネート・シランの混合体)。
【0015】4は排気管である。5は基板であって,反
応室1で生成された反応生成物7を堆積し,シリコン系
絶縁膜を形成する基板である。
【0016】6はシリコン系絶縁膜であって,低誘電率
のシリコン系絶縁膜である。7は反応生成物である。図
1の構成において,シアネート基とアルキル基を有する
シリコン系原料と第三種アミンをガスにより直接にもし
くはその蒸気をキャリアガスを使用して反応室に導入す
る。あるいは,シアネート基とアルキル基を有するシリ
コン系原料と第三種アミンの双方もしくは一方の液体を
直接に反応室に導入する。そして,供給管A(2)から
供給された第三種アミンと供給管B(3)から供給され
たシアネート基とアルキル基を有するシリコン系原料と
が反応室1において反応し,反応生成物7が生成され
る。そして反応生成物7が基板5に堆積されて低誘電率
のシリコン系絶縁膜6が低温生成される。
【0017】本発明によれば,OH基およびOH基を取
り込む反応性のある水素を含まない低誘電率の絶縁膜を
低温形成することができる。また,耐酸素プラズマ性お
よび吸湿性のない低誘電率シリコン系絶縁膜を形成でき
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明によれば,常圧ホットウォ
ール型CVD装置を用いて堆積温度100°C程度の低
温でメチル基を含む二酸化シリコン薄膜を堆積できる。
本発明の方法により生成された二酸化シリコン系の絶縁
膜では,膜中の炭素はシリコンに対して30%まで変化
できることをオージェ電子分光法により確認した。ま
た,フーリエ変換赤外分光法の測定結果から膜中のメチ
ル基はシリコンと結合していることを確かめた(図7参
照)。また電気容量測定から比誘電率が約3.5である
ことを確かめた。また,本発明によれば本発明の方法に
より堆積したシリコン系絶縁膜を弗素処理により膜中の
シアネート基を除去・置換した膜において比誘電率が
3.2まで低下できる。
【0019】以下にその実施の形態を説明する。図2は
本発明の実施の形態1である。第3種アミンとしてトリ
・メチル・アミン等のアミン系ガスを使用し,シアネー
ト基とアルキル基を有するシリコン系原料としてアルキ
ル・シリル・イソシアネートを使用して低誘電率シリコ
ン系絶縁膜を生成する場合を示す。
【0020】図2において,1は反応室である。2は供
給管Aであって,第3種アミンのガスを導入する管であ
る。
【0021】3は供給管Bであって,テトラ・イソシア
ネート・シランの蒸気を運ぶための窒素ガス(キャリア
ガス)を導入する管である。4は排気管である。
【0022】5は基板である。11は流量制御装置であ
って,アミン系ガスの流量を調整するものである。12
は流量制御装置であって,アルキル・シリル・イソシア
ネート・シランの蒸気を運ぶキャリアガスの流量を調整
する管である。
【0023】13,14は供給管A(2)のバルブであ
る。15,16,17は供給管B(3)のバルブであ
る。22は液体のアルキル・シリル・イソシアネートで
あって,容器に入っているものである。
【0024】23,24はヒータである。図2の構成に
おいて,第3種アミン系ガスは供給管A(2)により直
接反応室1に導入される。その流量は流量制御装置11
により制御される。また,供給管B(3)よりキャリア
ガスが導入され,液体のアルキル・シリル・イソシアネ
ート中を通り,アルキル・シリル・イソシアネートの蒸
気とともに反応室1に導入される。その流量は流量制御
装置11により制御される。反応室1において,常圧も
しくは減圧状態で,アミン系ガスとアルキル・シリル・
イソシアネートの蒸気が反応して熱分解され,二酸化シ
リコン膜が基板5に堆積される。
【0025】図3は本発明の実施の形態2である。図3
はテトラ・イソシアネート・シランとアルキル・シリル
・イソシアネートの混合ガスをアミン系ガスと反応させ
ることにより低誘電率のシリコン系絶縁膜を生成する場
合を示すものである。
【0026】図3において,1は反応室である。2は供
給管Aであって,第3種アミンのガスを導入する管であ
る。
【0027】3は供給管Bであって,テトラ・イソシア
ネート・シランの蒸気を運ぶための窒素ガス(キャリア
ガス)を導入する管である。4は供給管Cであって,ア
ルキル・シリル・イソシアネート22の蒸気を運ぶため
の窒素ガス(キャリアガス)を導入する管である。
【0028】5は基板である。11は流量制御装置であ
って,アミン系ガスの流量を調整するものである。12
は流量制御装置であって,テトラ・イソシアネート・シ
ランの蒸気を運ぶキャリアガス(窒素ガス)の流量を調
整する管である。
【0029】12’は流量制御装置であって,アルキル
・シリル・イソシアネートの蒸気を運ぶキャリアガス
(窒素ガス)の流量を調整する管である。13,14は
供給管A(2)のバルブである。
【0030】15,16,17は供給管B(3)のバル
ブである。18,19,19’は供給管C(4)のバル
ブである。21は液体のテトラ・イソシアネート・シラ
ンであって,容器に入っているものである。
【0031】22は液体のアルキル・シリル・イソシア
ネートであって,容器に入っているものである。23,
24はヒータである。
【0032】34は排気管である。図3の構成におい
て,第3種アミン系ガスは供給管A(2)により直接反
応室1に導入される。その流量は流量制御装置11によ
り制御される。
【0033】また,供給管B(3)よりキャリアガス
(窒素ガス)が導入され,流量が流量制御装置12によ
り制御され,液体のテトラ・イソシアネート・シラン2
1の中を通り,テトラ・イソシアネート・シラン21の
蒸気とともに反応室1に導入される。
【0034】また,供給管C(4)よりキャリアガス
(窒素ガス)が導入され,流量が流量制御装置12’に
より制御され,液体のアルキル・シリル・イソシアネー
ト中を通り,アルキル・シリル・イソシアネート22の
蒸気とともに反応室1に導入される。
【0035】反応室1において,アミン系ガスとテトラ
・イソシアネート・シランとアルキル・シリル・イソシ
アネートの混合ガスが反応し,低誘電率の二酸化シリコ
ン膜が基板5に堆積される。
【0036】この時の製膜条件は,アミン系ガスとして
トリ・メチルアミンの流量を30〜45sccm,テト
ラ・イソシアネート・シラン(TICS)の流量が0.
007sccm(窒素キャリアガス10sccm),ア
ルキル・シリル・イソシアネート(ASIC)としてS
iCH3 (NCO)3 (メチル・シリル・イソシアネー
ト)を使用した時のSiCH3 (NCO)3 の流量が
0.052sccm(窒素キャリア20sccm),あ
るいはASICとしてSi(CH3 2 (NCO)
2 (ジメチル・シリル・ジイソシアネート)を使用した
時のSi(CH3 2(NCO)2 の流量が0.13s
ccm(窒素キャリアガス20sccm)である。
【0037】本発明の実施の形態を含めて圧力は全て常
圧(約1気圧)である。図4は本発明の実施の形態3で
あって,アミン系原料としてトリ・エチルアミン等の液
体の第3種アミンを使用し,シアネート基とアルキル基
を有するシリコン系原料としてアルキル・シリル・イソ
シアネートを使用する場合の製造方法を示す。
【0038】図4において,1は反応室である。2は供
給管Aであって,液体のアミン系原料の蒸気を運ぶため
の窒素ガス(キャリアガス)を導入する管である。
【0039】3は供給管Bであって,アルキル・シリル
・イソシアネートの蒸気を運ぶための窒素ガス(キャリ
アガス)を導入する管である。5は基板である。
【0040】11は流量制御装置であって,アミン系原
料のキャリアガス(窒素ガス)の流量を調整するもので
ある。12は流量制御装置であって,アルキル・シリル
・イソシアネートの窒素ガス(キャリアガス)の流量を
調整するものである。
【0041】13,14,15は供給管A(2)のバル
ブである。16,17,18は供給管B(3)のバルブ
である。20は液体のアミン系原料であって,例えば,
トリ・エチルアミンである。
【0042】21はアルキル・シリル・イソシアネート
である。23,24はヒータである。34は排気管であ
る。
【0043】図4の構成において,窒素ガスが供給管A
(2)から供給され,流量制御装置11で流量を制御さ
れてアミン系原料20の中を通り,アミン系ガスの蒸気
とともに反応室に導入される。
【0044】供給管B(3)よりキャリアガスが導入さ
れ,流量が流量制御装置12により制御され,液体のア
ルキル・シリル・イソシアネート21の中を通り,アル
キル・シリル・イソシアネート21の蒸気とともに反応
室1に導入される。
【0045】反応室1において,アミン系原料の蒸気と
アルキル・シリル・イソシアネートの蒸気が反応し,低
誘電率の二酸化シリコン膜が基板5の上に堆積される。
図5は本発明の実施の形態4であって,アミン系原料と
してトリ・エチル・アミン等の液体の第3種アミンを使
用し,シアネート基とアルキル基を有するシリコン系原
料としてテトラ・イソシアネート・シランとアルキル・
シリル・イソシアネートの混合ガスを使用する場合の製
造方法を示す。
【0046】図5において,1は反応室である。2は供
給管Aであって,液体の第3種アミンのキャリアガス
(窒素ガス)を導入する管である。
【0047】3は供給管Bであって,テトラ・イソシア
ネート・シランのキャリアガス(窒素ガス)を導入する
管である。4は供給管Cであって,アルキル・シリル・
イソシアネート22の蒸気を運ぶためのキャリアガス
(窒素ガス)を導入する管である。
【0048】5は基板である。11は流量制御装置であ
って,アミン系原料のキャリアガス(窒素ガス)の流量
を調整するものである。
【0049】12は流量制御装置であって,テトラ・イ
ソシアネート・シランのキャリアガス(窒素ガス)の流
量を調整する管である。12’は流量制御装置であっ
て,アルキル・シリル・イソシアネートのキャリアガス
(窒素ガス)の流量を調整する管である。
【0050】13,14,15は供給管A(2)のバル
ブである。16,17,18は供給管B(3)のバルブ
である。19,19’,19”は供給管C(4)のバル
ブである。
【0051】21は液体のテトラ・イソシアネート・シ
ランであって,容器に入っているものである。22は液
体のアルキル・シリル・イソシアネートであって,容器
に入っているものである。
【0052】23,24はヒータである。34は排気管
である。図5の構成において,第3種アミン系原料のキ
ャリアガス(窒素ガス)が供給管A(2)により導入さ
れ,流量制御装置11で流量制御されてアミン系原料2
0(例えば,トリ・エチルアミン等)の中を通り,アミ
ン系原料の蒸気とともに反応室1に導入される。
【0053】また,供給管B(3)よりキャリアガス
(窒素ガス)が導入され,流量が流量制御装置12によ
り制御され,液体のテトラ・イソシアネート・シラン2
1の中を通り,テトラ・イソシアネート・シラン21の
蒸気とともに反応室1に導入される。
【0054】また,供給管C(4)よりキャリアガス
(窒素ガス)が導入され,流量が流量制御装置12’に
より制御され,液体のアルキル・シリル・イソシアネー
ト22中を通り,アルキル・シリル・イソシアネートの
蒸気とともに反応室1に導入される。
【0055】反応室1において,アミン系ガス,および
テトラ・イソシアネート・シランとアルキル・シリル・
イソシアネートの混合ガスとが反応し,低誘電率の二酸
化シリコン膜が基板5に堆積される。
【0056】この時の製膜条件は,アミン系原料の流量
は5〜10sccm(窒素キャリアガス50〜10sc
cm),TICSは0.007sccm(窒素キャリア
ガスは10sccm),ASICとしてSiCH3 (N
CO)3 を使用するとき,SiCH3 (NCO)3 の流
量は0.052sccm(窒素キャリアガス20scc
m)である。あるいはASICとしてSi(CH3 2
(NCO)2 を使用する時,Si(CH3 2 (NC
O)2 の流量は0.125sccm(窒素キャリアガス
は20sccm)である。
【0057】上記の実施の形態において,ガスの混合比
等の成膜条件を変更することにより,シリコン系絶縁膜
に残留するシアネート基の量を調整することができる。
例えば,Si(CH3 2 (NCO)2 とN(CH3
3 の流量比を最適条件からずらすことにより二酸化シリ
コン絶縁膜に残留するシアネート基の量を調整すること
ができる。あるいは,Si(CH3 )(NCO)3 を使
用してもシアネート基(NCO)を残留させることがで
きる。
【0058】図6は本発明の弗化処理を行うための装置
構成を示す。図6において,1は反応室である。
【0059】2は供給管Aであって,全体の流量調整用
窒素ガスを導入する管である。3は供給管Bであって,
弗化処理のための蒸気を運ぶためのキリャアガス(窒素
ガス)を導入する管である。
【0060】5は基板である。11は流量制御装置であ
って,流量調整用窒素ガスの流量を調整するものであ
る。
【0061】12は流量制御装置であって,弗化処理の
ための材料の蒸気を運ぶキャリアガス(窒素ガス)の流
量を調整する管である。13,14は供給管A(2)の
バルブである。
【0062】15,16,17は供給管B(3)のバル
ブである。25はHF溶液又は弗化アシルである。1
3,14は供給管Aのバルブである。
【0063】15,16,17は供給Bのバルブであ
る。23,24はヒータである。4は排気管である。
【0064】図6の構成において,全体の流量を調整す
るための窒素ガス(流量調整用窒素ガス)が供給管A
(2)の流量制御装置11により制御されて反応室に導
入される。また,供給管B(3)よりキャリアガス(窒
素ガス)が流量制御装置12により流量を調整されて,
HF溶液又は弗化アシル25中を通り,HF溶液又は弗
化アシル25の蒸気とともに反応室1に導入される。反
応室1において,この弗化処理により基板5に堆積され
た二酸化シリコン膜中のシアネート基を置換もしくは除
去することができる。このようにして二酸化シリコン膜
の比誘電率を3.2まで低下させることができる。
【0065】処理条件は,温度が150〜200°Cで
あり,弗酸または弗化アシルの蒸気を運ぶ窒素ガスの流
量は5sccm,流量調整用窒素ガスは195sccm
である。また,弗酸もしくは弗化アシルの液体の温度は
21°Cである。
【0066】図7は本発明の方法で製造した低誘電率二
酸化シリコン絶縁膜のフーリエ変換赤外吸収波形であ
る。Si−CH3 の結合が存在を示す吸収があり,本発
明の方法で堆積した低誘電率シリコン酸化膜にSi−C
3 の結合が存在することが示されている。
【0067】以上説明したように,本発明によれば,ア
ルキル・アミン系の原料の強い分極性を利用して,アル
キル・シリル・イソシアネートを100°C程度の低温
で熱分解でき,メチル基を含む低誘電率の二酸化シリコ
ン膜等のシリコン系絶縁膜を堆積することができる。そ
して,その堆積膜は,強いC−H結合のために堆積中に
OH基をほとんど含むことがない。従って,集積回路装
置に使用した時に集積回路装置の動作を不安定にするこ
とがない。
【0068】また,前述したように,本発明は成膜条件
を制御する等で堆積したシリコン系絶縁膜に残留するシ
アネート基を制御できる。そのため,そのようにして残
留させたシアネート基を弗素に置換することにより低誘
電率の耐酸素プラズマ性を有するシリコン系絶縁膜を得
ることができる。その際に,SiOFとSi−CH3
両方の効果を制御して低誘電率の絶縁膜を得るようにし
ているので,柔軟で効果的な誘電率制御および耐酸素プ
ラズマ性の制御を行うことができる。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば,OH基およびOH基を
取り込む水素を含まない低誘電率の絶縁膜を低温形成す
ることができる。また,耐酸素プラズマ性および吸湿性
のない低誘電率シリコン系絶縁膜を形成できる。そのた
め,集積回路装置に使用しても安定なシリコン系絶縁膜
を製造できる。
【0070】さらに,成膜条件の変更,原料の選択によ
りシリコン系絶縁膜に残留するシアネート基の量を制御
できるので,誘電率制御および耐酸素プラズマ性の制御
を容易に行うことができ,さらに,堆積膜に弗化処理を
行うことにより誘電率制御および耐酸素プラズマ性の制
御をより柔軟に制御することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の実施の形態1を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態2を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態3を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態4を示す図である。
【図6】本発明の弗化処理の装置構成を示す図である。
【図7】本発明の低誘電率のシリコン系絶縁膜のフーリ
エ変換赤外吸収波形を示す図である。
【符号の説明】
1:反応室(反応容器) 2:供給管A 3:供給管B 4:排気管 5:基板 6:シリコン系絶縁膜 7:反応生成物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応室中にシアネート基とアルキル基を
    有するシリコン系原料および第三種アミンとを含む混合
    ガスあるいは液体を導入して反応させ,低誘電率シリコ
    ン系絶縁膜を基板上に堆積するシリコン系絶縁膜の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 シアネート基とアルキル基を有するシリ
    コン系原料は,アルキリ・シリル・イソシアネート,ま
    たはアルキル・シリル・イソシアネートとテトラ・イソ
    シアネート・シランの混合物であって,第3種アミンは
    トリ・アルキル・アミンであり,基板上に堆積するシリ
    コン系絶縁膜は炭素またはアルキル基を含み,水酸基を
    含まない低誘電率の二酸化シリコン薄膜であることを特
    徴とする請求項1に記載のシリコン系絶縁膜の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 シアネート基とアルキル基を有するシリ
    コン系原料および第三種アミンとを含む混合ガスあるい
    は液体を反応させて基板上に低誘電率のシリコン系絶縁
    膜を堆積し,堆積した低誘電率シリコン系絶縁膜を弗化
    処理することで弗素と炭素もしくはアルキル基を含有す
    る低誘電率シリコン系絶縁膜を形成するシリコン系絶縁
    膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 弗化処理を行う原料は弗酸または弗化ア
    シルであって,膜中に残留させたシアネート基を弗素に
    置換することを特徴とする請求項3に記載のシリコン系
    絶縁膜の製造方法。
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