JPH11111376A - 難燃性ポリエステル樹脂組成物からなるコネクター - Google Patents

難燃性ポリエステル樹脂組成物からなるコネクター

Info

Publication number
JPH11111376A
JPH11111376A JP26619097A JP26619097A JPH11111376A JP H11111376 A JPH11111376 A JP H11111376A JP 26619097 A JP26619097 A JP 26619097A JP 26619097 A JP26619097 A JP 26619097A JP H11111376 A JPH11111376 A JP H11111376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
component
polyester resin
connector
polyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26619097A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazufumi Watanabe
一史 渡辺
Takayuki Ishikawa
貴之 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to JP26619097A priority Critical patent/JPH11111376A/ja
Publication of JPH11111376A publication Critical patent/JPH11111376A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた機械的性質、難燃性、流動性を損なう
ことなく、薄肉靱性の改善されたコネクターを提供す
る。 【解決手段】 (A) 熱可塑性ポリエステル樹脂に対し、
(B) ポリエステルエラストマー1〜30重量%(全組成物
中)、(C) メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン
共重合体1〜30重量%(全組成物中)、(D) ハロゲン化
ベンジル(メタ)アクリレート1〜30重量%(全組成物
中)、(E) 無機系難燃助剤1〜20重量%(全組成物中)
を配合した難燃性ポリエステル樹脂組成物を成形してコ
ネクターとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性ポリエステ
ル樹脂組成物を成形して得られるコネクターに関するも
のである。更に詳しくは、優れた機械的性質、難燃性、
流動性を損なうことなく、薄肉靱性の改善されたポリエ
ステル樹脂組成物を成形して得られるコネクターに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリエ
ステル樹脂は、結晶性熱可塑性樹脂として、機械的強
度、電気的性質、その他物理的・化学的特性に優れてい
るため、エンジニアリングプラスチックとして、自動車
部品、電気・電子機器等の広範な用途に使用されてい
る。特にその優れた電気特性のため、家電、OA機器、
自動車等のコネクター部品に応用されている。また、難
燃性の要求される用途に対しては、主としてハロゲン系
難燃剤、場合により無機系難燃助剤を併用して添加する
ことにより難燃化が図られている。しかしながら、これ
らの難燃剤の添加により、樹脂の靱性、特にコネクター
用途に求められる薄肉靱性が著しく低下し、応力集中を
生じる形状の成形品では容易に破壊するという欠点があ
った。コネクター部品を組み付ける際には、ロック機構
などによって嵌合、固定される場合が多いが、薄肉靱性
の乏しさのため組み付け時の破損が問題となっている。
また同様の理由で、コネクター成形品の運搬時の破損も
問題となっている。このため、薄肉靱性に優れたコネク
ター用難燃性ポリエステル樹脂が望まれていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み、優れた難燃性を有し、且つ靱性、耐衝撃性に優
れた素材を得るべく検討した結果、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂を主体とし、これに特定のポリエステルエラスト
マー、アクリル系共重合体、ハロゲン化ベンジルアクリ
レート及び無機系難燃助剤を配合した組成物は、優れた
難燃性を有し、且つ高い熱安定性を示すと共に、薄肉靱
性も著しく良好であることを見出し、本発明を完成する
に至った。即ち本発明は、(A) 熱可塑性ポリエステル樹
脂に対し、(B) ポリエステルエラストマー1〜30重量%
(全組成物中)、(C) メタクリル酸メチル−ブタジエン
−スチレン共重合体1〜30重量%(全組成物中)、(D)
ハロゲン化ベンジル(メタ)アクリレート1〜30重量%
(全組成物中)、(E) 無機系難燃助剤1〜20重量%(全
組成物中)を配合した難燃性ポリエステル樹脂組成物を
成形して得られるコネクターである。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、順次本発明の樹脂材料の構
成成分について詳しく説明する。まず本発明の基体樹脂
である熱可塑性ポリエステル樹脂(A) とは、ジカルボン
酸化合物とジヒドロキシ化合物の重縮合、オキシカルボ
ン酸化合物の重縮合或いはこれら三成分化合物の重縮合
等によって得られるポリエステルであり、ホモポリエス
テル、コポリエステルのいずれに対しても本発明の効果
がある。ここで用いられる熱可塑性ポリエステル樹脂を
構成するジカルボン酸化合物の例を示せば、テレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ
ルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジ
フェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカ
ン二酸の如き公知のジカルボン酸及びこれらのアルキ
ル、アルコキシ又はハロゲン置換体等である。また、こ
れらのジカルボン酸化合物は、エステル形成可能な誘導
体、例えばジメチルエステルの如き低級アルコールエス
テルの形で重合に使用することも可能である。これは二
種以上が使用されることもある。
【0005】次に本発明の熱可塑性ポリエステル(A) を
構成するジヒドロキシ化合物の例を示せば、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、ハイドロキノン、レゾルシン、
ジヒドロキシフェニル、ナフタレンジオール、ジヒドロ
キシジフェニルエーテル、シクロヘキサンジオール、シ
クロヘキサンジメタノール、2,2 −ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ジエトキシ化ビスフェノールA
の如きジヒドロキシ化合物、ポリオキシアルキレングリ
コール及びこれらのアルキル、アルコキシ又はハロゲン
置換体等であり、一種又は二種以上を混合使用すること
ができる。また、オキシカルボン酸の例を示せば、オキ
シ安息香酸、オキシナフトエ酸、ジフェニレンオキシカ
ルボン酸等のオキシカルボン酸及びこれらのアルキル、
アルコキシ又はハロケン置換体が挙げられる。また、こ
れらの化合物のエステル形成可能な誘導体も使用でき
る。本発明においては、これらの化合物の一種又は二種
以上が用いられる。
【0006】また、これらの他に三官能性モノマー、即
ちトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ペ
ンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等を少量
併用した分岐又は架橋構造を有するポリエステルであっ
てもよい。本発明では、上記の如き化合物をモノマー成
分として、重縮合により生成する熱可塑性ポリエステル
は何れも本発明の(A) 成分として使用することができ、
単独で又は2種以上混合して使用されるが、好ましくは
ポリアルキレンテレフタレート、さらに好ましくはポリ
ブチレンテレフタレート及びこれを主体とする重合体が
使用される。また本発明においては、熱可塑性ポリエス
テルを公知の方法で架橋、グラフト重合等の方法により
変性したものを用いることもできる。
【0007】次に本発明で(B) 成分として用いるポリエ
ステルエラストマーとは、一般的に柔軟成分単位と芳香
族ポリエステル単位とがエステル結合により結合した構
造を有するものである。この熱可塑性エラストマーは柔
軟成分の種類によってポリエーテル型とポリエステル型
の2種類に分類できるが、何れを使用しても本発明の
(B) 成分として効果を発現するが、特に望ましいのはポ
リエーテル型である。ポリエーテル型ポリエステルエラ
ストマーとは、芳香族ポリエステルをハードセグメント
とし、オキシアルキレングリコールの重合体とジカルボ
ン酸からなるポリエステルをソフトセグメントとするエ
ラストマーである。ハードセグメントを構成する芳香族
ポリエステルは、ジカルボン酸化合物とジヒドロキシ化
合物の重縮合、オキシカルボン酸化合物の重縮合、ある
いはこれら三成分化合物の重縮合物である。ジカルボン
酸化合物の例を示せば、テレフタル酸、イソフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカ
ルボン酸の如き公知のジカルボン酸及びこれらのアルキ
ル、アルコキシ又はハロゲン置換体等である。次にジヒ
ドロキシ化合物の例を示せば、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ハイドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシ
フェニル、ナフタレンジオール、ジヒドロキシジフェニ
ルエーテル、シクロヘキサンジオール、2,2 −ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、ジエトキシ化ビスフ
ェノールAの如きジヒドロキシ化合物、ポリオキシアル
キレングリコール及びこれらのアルキル、アルコキシ又
はハロゲン置換体等であり、一種又は二種以上を混合使
用することができる。また、オキシカルボン酸化合物と
しては、オキシ安息香酸、オキシナフトエ酸、ジフェニ
レンオキシカルボン酸等のオキシカルボン酸及びこれら
のアルキル、アルコキシ又はハロケン置換体が挙げられ
る。
【0008】また、ソフトセグメントを構成するポリエ
ステルは、ポリアルキレンエーテルとジカルボン酸化合
物の重縮合による化合物であり、ここで用いられるジカ
ルボン酸化合物の例を示せば、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタ
ンジカルボン酸の如き公知のジカルボン酸及びこれらの
アルキル、アルコキシ又はハロゲン置換体等である。ま
た、ここで用いられるポリアルキレンエーテルの例を示
せば、炭素鎖2〜4のポリオキシエチレングリコール、
ポリオキシプロピレングリコール、及びポリオキシテト
ラメチレングリコールが挙げられる。好ましいものとし
ては、テトラヒドロフランから誘導されるポリオキシテ
トラメチレングリコールである。
【0009】一方、ポリエステル型ポリエステルエラス
トマーとは、芳香族ポリエステルをハードセグメントと
し、非晶性ポリエステルをソフトセグメントとするエラ
ストマーである。ハードセグメントを構成する芳香族ポ
リエステルは、ジカルボン酸化合物とジヒドロキシ化合
物の重縮合、オキシカルボン酸化合物の重縮合、あるい
はこれら三成分化合物の重縮合物である。ジカルボン酸
化合物、ジヒドロキシ化合物、オキシカルボン酸化合物
の例としては、上記ポリエーテル型の場合と同様のもの
が挙げられる。また、ソフトセグメントを構成するポリ
エステルは、ラクトンの開環重合体、即ちポリラクトン
か、または脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールより誘
導される脂肪族ポリエステルである。ポリラクトンとし
ては、下記一般式(I)で表されるラクトンの開環重合
体が使用される。式中、nは2〜20の整数であるが、特
にn=4のε−カプロラクタムが好ましい。
【0010】
【化1】
【0011】また、ソフトセグメントを構成する脂肪族
ポリエステルの一方の成分である脂肪族ジカルボン酸と
しては、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、アゼラン
酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカル
ボン酸等が挙げられ、もう一方の成分である脂肪族ジオ
ールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4 −ブタンジオール、ジエチレングリコール、
1,6 −ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,4 −シクロヘキサンジメタノー
ルあるいはこれらの混合物が使用されるが、 特にエチレ
ングリコール、1,4 −ブタンジオールが好ましい。かか
る(B) 成分の含有量は、全組成物中1〜30重量%であ
り、好ましくは1〜20重量%、 特に好ましくは5〜20重
量%である。過大の場合、機械的強度の低下が見られる
とともに、難燃性の低下が起こるため望ましくない。ま
た、過小の場合、本発明の目的である薄肉靱性の向上が
十分に得られない。
【0012】次に本発明において用いられる(C) 成分の
メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体
は、アクリル酸誘導体及び/又は不飽和炭化水素を主た
る構成成分として重合されたものである。具体的には、
アクリル酸誘導体としては、メタクリル酸メチルが、ま
た不飽和炭化水素としては、ブタジエンに対しスチレン
等の芳香族ビニル化合物を、例えばスチレン鎖のグラフ
トのような形で共重合することによって得られる。かか
る(C) 成分の含有量は、全組成物中1〜30重量%であ
り、好ましくは3〜20重量%である。過大の場合、難燃
性の低下が起こるため望ましくない。また、過小の場
合、本発明の目的である薄肉靱性の向上が十分に得られ
ない。
【0013】本発明では、(B) 成分のポリエステルエラ
ストマーと(C) 成分のメタクリル酸メチル−ブタジエン
−スチレン共重合体を併用することによって、薄肉靱性
を向上させ、コネクターとして優れた特性を発現させた
ものであり、(B) 、(C) 成分の夫々の単独使用では薄肉
靱性が低く、十分なコネクター特性を示すことができな
い。これは、(A) 成分の熱可塑性ポリエステルに対し、
相溶性の高い(B) 成分のポリエステルエラストマーを添
加し、靱性を向上させ、尚且つ(C) 成分のメタクリル酸
メチル−ブタジエン−スチレン共重合体を添加すること
により耐衝撃性が向上したためであると推定される。更
に、(B) 成分を使用することにより、薄肉部での(C) 成
分の分散性が著しく向上し、コネクター特性に必要な薄
肉靱性が飛躍的に向上する。
【0014】次に本発明において用いられる(D) 成分の
ハロゲン化ベンジル(メタ)アクリレートとは下記一般
式(II)で表されるハロゲンを含有するベンジルアクリ
レートまたはベンジルメタクリレートを、単独で重合ま
たは2種以上共重合、あるいは他のビニル系モノマーと
共重合させることによって得られる重合体である。
【0015】
【化2】
【0016】(式中、Xはハロゲン原子、mは1〜5の
数、Zは水素原子またはメチル基を示す。) このようなハロゲン化アクリル樹脂は、難燃性を付与す
るために必須であるが、本発明ではその目的である薄肉
靱性を低下させにくい点から上記ハロゲン化ベンジル
(メタ)アクリレートが使用される。ハロゲン化ベンジ
ルアクリレートとしては、ペンタブロムベンジルアクリ
レート、テトラブロムベンジルアクリレート、トリブロ
ムベンジルアクリレート、ペンタクロルベンジルアクリ
レート、テトラクロルベンジルアクリレート、トリクロ
ルベンジルアクリレート、またはそれらの混合物が挙げ
られ、ハロゲン化ベンジルメタクリレートとしては上記
したアクリレートに対応するメタクリレートが挙げられ
る。ハロゲンを含有するベンジル(メタ)アクリレート
と共重合させるために使用されるビニル系モノマーとし
ては、アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、ブチルアクリレートのようなアクリル酸エステ
ル類、メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、ブチルメタクリレートのようなメクリル
酸エステル類、スチレン、アクリロニトリル、フマル
酸、マレイン酸のような不飽和カルボン酸またはその無
水物、酢酸ビニル、塩化ビニル等が挙げられ、これらは
通常、ベンジル(メタ)アクリレートに対し0.5 %倍モ
ル量以下が使用される。かかる(D) 成分の含有量は、全
組成物中1〜30重量%であり、好ましくは5〜20重量%
である。過大の場合、機械的・物理的性質、熱安定性等
を害し、樹脂の外観を阻害するので好ましくない。ま
た、過小の場合は難燃性が不十分となる。
【0017】次に(E) 成分の無機系難燃助剤の代表的な
ものとしては、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、
五酸化アンチモン、ピロアンチモン酸ソーダ、二酸化
錫、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属
酸化物や金属水酸化物等が挙げられ、好ましくは三酸化
アンチモンである。かかる(E) 成分の含有量は、全組成
物中1〜20重量%であり、好ましくは3〜15重量%であ
る。過大の場合、本発明の目的である薄肉靱性を低下さ
せるとともに熱安定性を害するので望ましくない。ま
た、過小の場合は難燃性が不十分となる。
【0018】また、本発明の難燃性ポリエステル樹脂組
成物は、その目的を阻害しない範囲で他の熱可塑性樹脂
を補助的に少量併用することも可能である。ここで用い
られる他の熱可塑性樹脂としては高温において安定な樹
脂であれば何れのものでもよく、例えば、ポリアミド、
ポリカーボネート、ポリアリーレンサルファイド、ポリ
フェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリサルホ
ン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリ
エーテルケトトトン等を挙げることができる。またこれ
らの熱可塑性樹脂は2種以上混合して使用することもで
きる。
【0019】また、本発明の難燃性ポリエステル樹脂組
成物には更にその目的に応じ所望の特性を付与するた
め、一般に熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂等に添加され
る公知の物質、すなわち酸化防止剤や耐熱安定剤、紫外
線吸収等の安定剤、帯電防止剤、染料や顔料等の着色
剤、潤滑剤、可塑剤及び結晶化促進剤、結晶核剤等を配
合することも勿論可能である。
【0020】本発明の組成物の調製は、従来の樹脂組成
物調製法として一般に用いられる公知の設備と方法によ
り容易に調製される。例えば、各成分を混合した後、
押出機により練込押出してペレットを調製し、しかる後
成形する方法、一旦組成の異なるペレットを調製し、
そのペレットを所定量混合して成形機に供し成形後に目
的組成の成形品を得る方法、成形機に各成分の1又は
2以上を直接仕込む方法等、何れも使用できる。また、
樹脂成分の一部を細かい粉体としてこれ以外の成分と混
合し添加することは、これらの成分の均一配合を行う上
で好ましい方法である。このようにして得られた難燃性
ポリエステル樹脂組成物を公知の成形方法、例えば射出
成形法により、本発明のコネクターとすることができ
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 (A) 成分としてポリブチレンテレフタレート(PB
T)、(B) 成分としてポリエーテル型ポリエステルエラ
ストマー(ハードセグメントが芳香族ポリエステル、ソ
フトセグメントが脂肪族ポリエーテルである芳香族ポリ
エステル−脂肪族ポリエーテル型)、(C) 成分のメタク
リル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体(MB
S)としてパラロイドEXL(呉羽化学工業(株)
製)、(D) 成分の難燃剤としてペンタブロムベンジルア
クリレート、(E) 成分の無機系難燃助剤として三酸化ア
ンチモンを表1に示す割合で混合した混合物を調製し、
30mmφ押出機を用いて溶融混練して押出し、ペレット化
した。このペレットから、樹脂温250 ℃、金型温度65
℃、射出時間25秒、冷却時間10秒で試験片を作成し、評
価した。尚、物性評価の測定方法は次の通りである。 ・引張伸度 ASTM IV号ダンベル片(厚み1mm)を使用し、ASTM D-6
38に準拠して測定した。 ・ヒンジ特性 図1に示す評価型を使用し、ヒンジ部分を180 度折り曲
げ、その時のヒンジの状態を観察した。評価は、10個の
試験片について試験を行い、その内の折れた試験片の本
数とした。 ・燃焼性 アンダーライターズ・ラボラトリーズのサブジェクト9
4(UL94)の方法に準じ、5本の1/32''試験片を
用いて評価した。
【0022】実施例2 (A) 、(B) 、(C) 成分の添加量を表1に示すように変え
た以外は実施例1と同様にして試験片を作成し、評価し
た。 比較例1〜6 比較のため、表1に示すように、(B) 成分と(C) 成分を
添加しない場合(比較例1)、(C) 成分を添加しない場
合(比較例2)、(B) 成分を添加しない場合(比較例
3)、(D) 成分のペンタブロムベンジルアクリレートに
代えてトリアジン−ブロム化ビスフェノールを添加した
場合(比較例4)、(C) 成分のメタクリル酸メチル−ブ
タジエン−スチレン共重合体に代えてエチレン/エチル
アクリレート共重合体を添加した場合(比較例5)、
(B) 成分のポリエステルエラストマーに代えてエチレン
/エチルアクリレート共重合体を添加した場合(比較例
6)について、上記実施例2と同様にして試験片を作成
し、評価した。これらの結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1の結果から明らかなように、本発明に
よれば薄肉靱性に優れ、難燃性の良好なコネクターを提
供することができる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、難燃性ポリエステル樹脂
組成物を成形して得られるコネクターは、コネクターと
しての良好な成形性、流動性を維持しつつ、薄肉靱性が
大幅に向上しており、自動車分野、特に難燃性が必要な
電気自動車用コネクター、電気・電子部品用コネクター
として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例でヒンジ特性の評価に用いた試
験片を示す図で、(a) は正面図、(b) は平面図、(c) は
ヒンジ部の拡大図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08L 67/02 33:12 33:16)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 熱可塑性ポリエステル樹脂に対し、 (B) ポリエステルエラストマー1〜30重量%(全組成物
    中)、 (C) メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合
    体1〜30重量%(全組成物中)、 (D) ハロゲン化ベンジル(メタ)アクリレート1〜30重
    量%(全組成物中)、 (E) 無機系難燃助剤1〜20重量%(全組成物中)を配合
    した難燃性ポリエステル樹脂組成物を成形して得られる
    コネクター。
  2. 【請求項2】(A) 熱可塑性ポリエステル樹脂がポリブチ
    レンテレフタレートを主体とする樹脂である請求項1記
    載のコネクター。
JP26619097A 1997-09-30 1997-09-30 難燃性ポリエステル樹脂組成物からなるコネクター Pending JPH11111376A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26619097A JPH11111376A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 難燃性ポリエステル樹脂組成物からなるコネクター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26619097A JPH11111376A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 難燃性ポリエステル樹脂組成物からなるコネクター

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11111376A true JPH11111376A (ja) 1999-04-23

Family

ID=17427513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26619097A Pending JPH11111376A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 難燃性ポリエステル樹脂組成物からなるコネクター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11111376A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160062752A (ko) * 2016-05-16 2016-06-02 이호영 친환경 연질 mbs 수지를 이용한 비닐레자
KR20200070201A (ko) * 2020-06-11 2020-06-17 이호영 친환경 연질 mbs 수지 조성물

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160062752A (ko) * 2016-05-16 2016-06-02 이호영 친환경 연질 mbs 수지를 이용한 비닐레자
KR20200070201A (ko) * 2020-06-11 2020-06-17 이호영 친환경 연질 mbs 수지 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4786692A (en) High strength, reduced heat distortion temperature thermoplastic composition
JPS60231757A (ja) ポリエステル組成物
EP0111810A2 (en) High strength, reduced heat distortion temperature thermoplastic composition
JPS6069157A (ja) ポリエステル組成物への濃厚添加物および添加方法
JPH01234459A (ja) ポリブチレンテレフタレートおよび臭素化ポリスチレンを有するポリマー混合物
JPH0115534B2 (ja)
KR950011906B1 (ko) 열가소성 수지 조성물
JPH11111376A (ja) 難燃性ポリエステル樹脂組成物からなるコネクター
JPH0245659B2 (ja)
JP3455670B2 (ja) 永久帯電防止性に優れる熱可塑性樹脂組成物およびそれから成形されたエレクトロニクス分野の搬送用冶具
JPH0562900B2 (ja)
JPH06172626A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
EP2291456A1 (en) Blends of polyesters and abs copolymers
JP3156388B2 (ja) ヒンジ付コネクタ
JPH0627246B2 (ja) 難燃性芳香族ポリエステル樹脂組成物
JP2597668B2 (ja) 難燃性ポリエステル組成物
JP2555552B2 (ja) 電気部品
JP4369037B2 (ja) エレクトロニクス分野の搬送用冶具
JP3335759B2 (ja) 難燃性ポリエステルブロック共重合体組成物
JPH0987495A (ja) 成形材料及び電気部品
JPS62174255A (ja) ポリエステル樹脂組成物
JP2731593B2 (ja) 難燃性に優れたスチレン系樹脂組成物
KR0169946B1 (ko) 코폴리에스테르 엘라스토머 및 에틸렌과 에틸아크릴레이트의 공중합체의 블렌드로 만들어진 개질된 엘라스토머 조성물
JPS61130366A (ja) 熱安定性の良好な耐衝撃性樹脂組成物
JPH0420943B2 (ja)