JPH1110756A - 片面段ボールの製造装置 - Google Patents

片面段ボールの製造装置

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JPH1110756A
JPH1110756A JP16602697A JP16602697A JPH1110756A JP H1110756 A JPH1110756 A JP H1110756A JP 16602697 A JP16602697 A JP 16602697A JP 16602697 A JP16602697 A JP 16602697A JP H1110756 A JPH1110756 A JP H1110756A
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JP
Japan
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roll
liner
corrugated
bonding
cardboard
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JP16602697A
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English (en)
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Naoteru Kumagai
直輝 熊谷
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NIWA TEKKOSHO KK
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NIWA TEKKOSHO KK
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  • Machines For Manufacturing Corrugated Board In Mechanical Paper-Making Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライナーに対する予熱操作を損なうことなく
ライナーを供給して、成形された段形成紙とライナーの
貼り合わせ部で、両者の接合区間を任意設定できるよう
にして過度な押し付け力を加えないで貼り合わせできる
片面段ボールの製造装置を提供する。 【解決手段】 一対の段ロール(上段ロール2と下段ロ
ール3)によって波形に成形された段形成紙15の段頂
部に接着剤を塗布した後ライナー16を貼り合わせて片
面段ボール17を製作する片面段ボールの製造装置にお
いて、段頂部に接着剤を塗布された前記段形成紙15を
保持する下段ロール3に対してライナー16の貼り合わ
せ開始位置を定めるヒートロール10が近接して設けら
れ、その下段ロール3の周面に沿って所要回転角変位し
た上部位置に前記段形成紙15とライナー16との貼り
合わせ力を調整自在にするラップロール21を備えるラ
ッピング機構30が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貼り合わせ部にお
いて強い圧力を加えないで中芯紙とライナーとを貼り合
わせて片面段ボールシートを能率よく製作できる片面段
ボールの製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、片面段ボールを製造するには、例
えば図8で示すように、円周面にそれぞれ波形の段部を
形成された上段ロール2と下段ロール3を、それらの段
部において相互に噛み合わせて回転するように配置さ
れ、これら上段ロール2と下段ロール3との噛み合い部
を通って送り込まれる中芯紙(段形成紙)15に段部
(フルート)が形成される。得られる段形成紙15の波
形頂面には、下段ロール3の周面に沿って移動する間に
糊付けロール40によって接着剤が塗布される。一方、
前記下段ロール3に対してプレスロール10Aが押しつ
けられる状態にされた構造の部分において、別の方向か
ら供給されるライナー16が前記段形成紙15と合わさ
れて、そのプレスロール10Aによる押圧でライナー1
6に段形成紙15の波形段部が貼り合わされて片面段ボ
ール17が製造される。
【0003】このような片面段ボールの製造方式では、
段形成紙15の波形頂部でライナー16と接着させるの
で、確実に貼り合わせるにはプレスロール10Aの存在
が不可欠であり、下段ロール3に設けられる波形の山部
に対するプレスロール10Aの接触状態は僅かな区間に
なるので、高速度で前記貼り合わせ操作を行わせる下段
ロール3の山部とプレスロール10Aとの接触状態が周
期的に接触離間することになって貼り合わされたシート
に振動が発生し、この振動に伴う騒音が作業環境を阻害
するという問題点がある。また、前述のような局部的な
押圧力による接着が行われることにより、貼り合わされ
た片面段ボール17のライナー表面に押圧条痕が生じ、
特にライナーの坪量が少ない場合商品価値を低下させる
という難点がある。
【0004】このようなことから、前記問題点を解決す
る方策としてプレスロールを用いることなく中芯とライ
ナーの貼り合わせを行い、かつその接着操作区間を長め
るようにして騒音の発生を防止しようとする試みが提案
されている。その一例として特開平5−138777号
公報などで開示されるエンドレスベルトによるベルトプ
レス式のもの、あるいは、特開平6−286032号公
報で開示されるように下段ロールに対して所要の間隔を
おいて2本の弾性ロールを接触させて、これら弾性ロー
ルの間で、当該弾性ロールに沿い案内されるライナーを
中芯の波形頂部に押し付ける方式のものが知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記ベルトプ
レス式の貼り合わせ方式では、従来同様に中芯の波形頂
部に糊付けされた後、下段ロールによって導かれるその
中芯に対して、2個のロールにて支持されて回転するエ
ンドレスベルトによってライナーを案内させるととも
に、前記中芯にそのライナーを押し付けて貼り合わせを
行うようにされており、そのためにエンドレスベルトに
プレス機構を付与しなければならず、構造的に複雑とな
る。また、貼り合わせに際してのライナー側の温度管理
が難しくなる、などの問題点がある。
【0006】また、前記二本の弾性ロールによってライ
ナーを案内するとともに貼り合わせる方式では押圧力の
調整が難しく、また、装置全体が大型化する点で問題が
ある。しかも、ライナーにはこの貼り合わせ操作の前か
ら貼り合わせ区間で熱が加えられていることから、それ
ら弾性ロールが蓄熱されることになるので、耐久性に問
題点がある。
【0007】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、ライナーに対する予熱操作を損な
うことなくライナーを供給して、成形された段形成紙と
ライナーの貼り合わせ部で、両者の接合区間を任意設定
できるようにして過度な押し付け力を加えないで貼り合
わせできる片面段ボールの製造装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述さ
れた目的を達成するために、本発明による片面段ボール
の製造装置は、一対の段ロールによって波形に成形され
た段形成紙の段頂部に接着剤を塗布した後ライナーを貼
り合わせて片面段ボールを製作する片面段ボールの製造
装置において、段頂部に接着剤を塗布された前記段形成
紙を保持する段ロールに対してライナー貼り合わせ開始
位置を定めるロールが近接して設けられ、その段ロール
の周面に沿って所要回転角変位した上部位置に前記段形
成紙とライナーとの接着力を調整自在にするラップロー
ルを備えるラッピング機構が設けられていることを特徴
とするものである。
【0009】本発明によれば、段ロールによって波形に
成形された段形成紙をその段頂部に接着剤の塗布を行わ
せてライナーとの貼り合わせ位置に移動させると、プレ
ヒートロール及びライナー貼り合わせ開始位置を定める
ロールにより加熱されて送り込まれるライナーとその段
ロールの凹凸部によって移送される段形成紙が当該段ロ
ールの周面に沿って移動する間に、ラッピング機構によ
って前記段形成紙とライナーとの貼り合わせ操作が行わ
れる。この貼り合わせ操作時に段形成紙に対するライナ
ーの接着力は、その貼り合わせ開始位置からラッピング
機構のラップロールによる押さえ位置までの区間で、段
ロールの周面に沿ってライナーを押し当てる凸曲面での
張力で支配されるようになるので、この貼り合わせ区間
で均等な接着力が与えられる。したがって、前記ラッピ
ング機構のラップロールによる押さえ位置を調整するこ
とによりライナーの材質・坪量によって制御することが
可能となり、簡単な構成で合理的に好適な片面段ボール
を製造することができるという効果を奏する。
【0010】また、本発明における前記ラッピング機構
は、前記貼り合わせ部における段ロールの凹凸条から段
形成紙がライナーとともに離れる位置の上方に設けら
れ、駆動機によってリンクを介してラップロールを前記
段ロールの手前側からその段ロール上側へ所要範囲出入
り可能に操作されて貼り合わされるライナーと段形成紙
の前記段ロールによる保持範囲を調整可能にされるのが
好ましい。こうすると、このラッピング機構におけるラ
ップロールの位置を加工する材料によって任意変更して
適正な貼り合わせが行え、かつ集中的な押圧力を段形成
紙に加えないで貼り付け力を得られるので、段山とライ
ナーとの接着部がライナー面に目立つようなムラを生じ
ることなく美麗な仕上がりの段ボールが得られるという
効果を奏する。
【0011】前記ライナー貼り合わせ開始位置を定める
ロールは、表面を耐摩耗性を備える粗面に形成されてい
るのが好ましい。こうすると、前記段形成紙と貼り合わ
せるライナーを貼り合わせ部に供給するに際して、常に
ライナーに張力を与えて緊張状態で貼り合わせられるの
で、貼りムラの発生を予防できて均質な製品を得ること
ができるという効果を奏するのである。また、前記ライ
ナー貼り合わせ開始位置を定めるロールにおいて、プレ
スロールとして0以上の圧力を必要とする場合、あるい
は圧力を加えないヒートロールとした場合、ロール表面
を耐摩耗性を備える粗面に形成されるのが好ましい。こ
うすると、プレスロールの場合、ライナーを段形成紙に
押し当てて貼り合わせ開始する位置でのずれなどが防止
できる。また、ヒートロールの場合、ライナーの表面が
熱により過度に光沢を帯びることなく段形成紙と貼り合
わすことができる。
【0012】また、本発明では、貼り合わせ後の片面段
ボールを次の工程に送り出す処理を行う送り出し装置と
して、前記貼り合わせ部の上方に上下に重ね合う無端状
コンベアベルトを配置して、これら両コンベアベルトの
間に貼り合わされた片面段ボールを介在させて、前記両
コンベアベルトのいずれか一方の側に多数の吸気口を備
えるサクションチャンバーが、その吸気口を被搬送片面
段ボールのライナー面に向けて配置され、そのサクショ
ンチャンバーに繋がる吸気機による吸引により被搬送片
面段ボールを吸引しつつ前記両コンベアベルトにて挟持
搬送できるように構成するのがよい。このようなサクシ
ョンコンベアにより貼り合わされた段ボールを搬送する
ようにすれば、片面段ボールであっても段山を潰すこと
なく円滑に、かつ高速で搬送することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明による片面段ボール
の製造装置の具体的な実施の形態につき、図面を参照し
つつ説明する。
【0014】図1には本発明に係る片面段ボールの製造
装置の実施の形態が示されている。この図において、所
要の間隔で配設される一対の機体フレーム1に両端軸部
を支持されて周面に所要のピッチで波形の段形成凹凸条
が形成される上段ロール2と下段ロール3とが、それら
の段形成凹凸条を噛み合わせて中央部に配置されてい
る。これら上段ロール2と下段ロール3によって段繰り
される中芯紙(段形成紙)15は、機体の一方の上部か
らガイドロール4およびテンションロール5によって所
要の張力を付与されて送り込まれるようにされている。
また、ライナー16は機体の他方下部からプレヒートロ
ール6,6によって所要の温度に加熱されて貼り合わせ
部Aに供給されるようになっている。
【0015】前記上段ロール2は、機体フレーム1の上
部に設けられるブラケット7に基端を枢支された油圧シ
リンダ8によって下段ロール3との噛み合い状態を調整
可能なように軸受け部片9がその油圧シリンダ8のロッ
ド8’端に連結されている。なお、前記軸受け部片9
は、一端を機体フレーム1に軸9a支持されて前記油圧
シリンダ8による調整動作を僅かな移動量で調整できる
構成となっている。なお、下段ロール3は、定位置で両
端部を軸受けにて支持される。
【0016】前記下段ロール3の手前位置には、ライナ
ー16を貼り合わせ部Aに緊張状態で送り込む働きをす
るヒートロール10が、このヒートロール10の周面に
接して供給されるライナー16を所要温度に保って段形
成紙15との貼り合わせするための所要接触区間(貼り
合わせ区間θ(図2参照))が得られるように、その下
段ロール3の斜め下位置にて近接配置されている。な
お、このヒートロール10に対してライナー16の案内
保持区間の適所においてピンチロール11が配設されて
いる。
【0017】前記プレヒートロール6,ヒートロール1
0,上段ロール2および下段ロール3は、いずれも内部
にスチームが供給されて表面を所要温度に保たれるよう
にされている。また、少なくともヒートロール10の表
面には全面もしくは部分的に、金属酸化物,セラミック
などの粉末を溶射して粗面に形成され、ロール表面の摩
擦抵抗を大きくして所要の張力を得られるようになされ
ている。なお、前記ロール表面の粗面形成は前記粉末の
溶射によるほかに、たとえばサンドペーパのようなもの
を巻き付けたり、セラミックや金属酸化物の微粉末を熱
硬化性樹脂によって塗着するようにしてもよい。
【0018】貼り合わせ部Aの上部には、図2で示され
るように、ラッピング機構20が設けられ、このラッピ
ング機構20のラップロール21によって下段ロール3
とヒートロール10とによるライナー16と段形成紙1
5との貼り合わせ区間θの調整が任意に行えるようにな
されている。
【0019】ラッピング機構20は、機体フレーム1の
上面に立設されるブラケット22の上部にて基幹部をピ
ン23支持されて下端部24aを下段ロール3側に突き
出すように屈曲形成された梃子リンク24が幅方向に一
対設けられ、これら梃子リンク24の下端部24aにて
軸端部を支持されるラップロール21が軸線を前記下段
ロール3に平行させて設けられ、前記梃子リンク24の
後端部24bを油圧シリンダ25のロッドに連結され
て、この油圧シリンダ25により前記ピン23を支点と
して梃子リンク24が回動するように構成される。この
梃子リンク24の回動により前記ラップロール21が所
要角度変位できて、もっとも下段ロール3の上側に近づ
けれる位置から最も遠ざかる位置(図2二点鎖線で示
す)まで任意の位置に設定できるようにされている。な
お、ラップロール21がもっとも下段ロール3の上側に
近づけられる位置まで変位されると、ライナー16と段
形成紙15との貼り合わせ区間θが長くなり、ラップロ
ール21がもっとも下段ロール3位置から遠ざかる位置
まで変位されると、ライナー16と段形成紙15との貼
り合わせ区間が短くなるようにされている。
【0020】ラッピング機構20としては、前述の構成
によるもののほかに、図3で示されるように、機体フレ
ーム1の上面に立設されるブラケット22の上部にて回
転自在に軸受支持される軸26に基端部を固着されて下
端部27aを下段ロール3側に突き出すように屈曲形成
されたアーム27が幅方向に一対設けられ、これらアー
ム27の下端部27aにて軸端部を支持されるラップロ
ール21が軸線を前記下段ロール3に平行させて設けら
れ、前記アーム27を支持する軸26に歯車28を取り
付けて、前記ブラケット22もしくはその近傍で機体フ
レーム1に適宜手段(図示せず)で支持されるモータ2
9の出力軸に付設される歯車29aを前記歯車28と噛
み合わせ、所要範囲で前記アーム27を介してラップロ
ール21が所要角度変位できるようにすることもでき
る。
【0021】上述のような段繰り・貼り合わせを行う装
置の上方には、サクションコンベア30が所要の角度で
上向きに配置されている。このサクションコンベア30
は、図4で例示されるように、上下二段にコンベアロー
ラ33,33間に張架されるエンドレスベルト31,3
2が所要区間で貼り合わせ後の片面段ボール17を挟む
ようにして配置され、これら両エンドレスベルト31,
32によって貼り合わせた片面段ボール17を挟んで上
方に繰り出すようにするものである。前記上下二段のエ
ンドレスベルト31,32のうち上側に位置するコンベ
アベルト31の間に、ブロアーなどの排風機に接続され
るサクションチャンバー34が配設され、このサクショ
ンチャンバー34の下面に多数設けられる吸気スリット
もしくは吸気小孔34aが、上下両コンベアベルト3
1,32によって挟まれて移動する片面段ボール17の
ライナー面に近づけて配置される。なお、このサクショ
ンコンベア30におけるコンベアベルト31,32は適
宜幅のものを複数本所要の間隔でコンベアロール33,
33に巻き掛けられ、同調して駆動され、各コンベアベ
ルト31,31間に前記サクションチャンバーの吸気小
孔34a(吸気スリット)がそれらベルトによって送ら
れる片面段ボール17の上面に近接するように配置され
る。
【0022】このように構成される片面段ボール装置
は、段形成紙15が図1上における上側のガイドロール
4およびテンションロール5に誘導されて上段ロール2
と下段ロールの段形成凹凸条の噛み合い部に送り込ま
れ、その上段ロール2と下段ロール3による段繰りによ
って所要の波形段山が成形される。この段繰り成形され
た段形成紙15は、下段ロール3の凹凸条の部分にてそ
のまま保持されてロールの回転とともに貼り合わせ部A
に移行される。この移行の区間において、糊付けロール
40によって接着剤が成形された各段山の頂端部に塗布
される。
【0023】接着剤を塗布されて貼り合わせ部Aに移動
する段形成紙15に対して、他方の図示されない原紙供
給部から所要緊張力を与えられて供給されるライナー1
6は、プレヒートロール6,6によってその繰り出し速
度を設定されるとともに張力を保って所要温度になるよ
うに予熱される。これらプレヒートロール6,6により
予熱されて供給されるライナー16は、さらにヒートロ
ール10によって所定の温度に加熱され、このヒートロ
ール10の周面に沿って貼り合わせ部Aに送られる。な
お、貼り合わせ部Aに送り込まれる段部を成形された段
形成紙15とライナー16とは、予め駆動部において設
定されている両者の速度が合致して供給される。
【0024】下段ロール3の凹凸条によって保持される
段頂部に接着剤を塗布された段形成紙15に対して、ヒ
ートロール10によって加熱されて供給されるライナー
16は、そのヒートロールがほとんど下段ロール3の外
周面(凹凸条の頂部を結ぶ周面)に接する状態に配置さ
れているので、これら両ロール2,3が接する位置にお
いて接着剤塗布済みの段形成紙15の段頂部にライナー
16が重ね合わされる。以後、下段ロール3の周面から
段形成紙15(段成形部)が離れる位置までは、下段ロ
ール3の周面に沿って所要回転角凸曲面に彎曲されてラ
イナー16に作用する張力が下段ロール3の凹凸条部で
保持される段形成紙15の頂部にライナー16が押し付
けられる状態となり、この押し付け力によって接着貼り
合わせがなされるのである。したがって、この貼り合わ
せ部Aにおいては、その合紙位置から下段ロール3との
離間位置までの間で、ライナー16に作用する張力によ
って段形成紙15の段頂部に接着機能が発揮され、全体
的にほぼ均等な力が連続して加えられ、無理の無い接着
が行われるのである。
【0025】そこで、この貼り合わせ部Aにおける接着
機能を高めるには、貼り合わせ作用が施される区間を必
要に応じて長くすればよく、かつ、この貼り合わせ部A
にてライナー16を介して接着効果を高めるように、ラ
ッピング機構20のラップロール21の位置を調整する
構成にされている。この調整は、油圧シリンダ25のロ
ッドを1ストロークの範囲内で進退させて梃子リンク2
4を操作する(またはモータ29の駆動でアーム27を
操作する)ことにより任意に設定できる。したがって、
たとえば、ライナー16に坪量の大きいものを使用する
場合には、ラップロール21の位置を図2において実線
で示されるように下段ロール3の上側まで移動させるよ
うにすることで、貼り合わせ区間θが長くできて、接着
に要する時間を長めるとともに、下段ロール3の周面に
接する円弧部を大きくしてライナー16に作用する押し
付け力を大にして接着効果を高めることができる。ま
た、逆にライナー16に坪量の小さいものを使用する場
合には、ラップロール21の位置を下段ロール3から離
れる方向に移動させる(図2において二点鎖線で表す)
ようにすることで、貼り合わせ区間を短く取り、かつ、
ライナー16を介しての押し付け力を小さくすることで
無理のない、言い換えれば段山を押しつぶすようなこと
無く均等な貼り合わせが行えるのである。
【0026】上述のようなライナー16と段形成紙15
の段部との貼り合わせ操作をライナー16の坪量に応じ
て任意に調整できるので、予め使用されるライナー16
の紙質や坪量により、ラップロール21の配置を決め、
その配置に応じた油圧シリンダ25のロッド突き出し量
(またはモータ29によるアーム27の回転角)を選べ
るように制御部においてコントロールさせて、ライナー
16の条件を入力するとラッピング機構20が自動的に
作動して所定の条件にラップロール21を移動設定でき
るようにする制御機構と組み合わせることで、前記貼り
合わせ操作が自動制御でき、効果的な装置とすることが
できる。
【0027】かくして、貼り合わされたいわゆる片面段
ボール17は、貼り合わせ部Aから送り出されるのを、
その上部位置に設けられるサクションコンベア30によ
ってそのまま上下からコンベアベルト31,32によっ
て挟んだ状態にして一方のコンベアベルト31側に配さ
れているサクションチャンバー34における吸気小孔3
4a(吸気口)からの吸引力によってライナー16の表
面が吸引され、その吸引力で一方のコンベアベルト31
に対する表面摩擦力が強められることから、そのコンベ
アベルト31とともに移動して段山が強く挟まれて変形
するようなことなく搬送され、次の工程に送り出される
のである。もちろん、このサクションコンベア30での
搬送速度は、前工程の貼り合わせ速度に同調して相互に
引き合ったり緩められたりすることなく、協同して搬送
できるようにされる。
【0028】上述のように、この実施例の片面段ボール
の製造装置によれば、ライナー16と段形成紙15との
貼り合わせに際して局部的な押し付け力を加えないで、
しかも複雑な機構を採用することなく、合理的に貼り合
わせ操作を行えるようにしたことで、従来の問題点を解
決できて作業性の向上が図れるようになった。
【0029】上記実施例の片面段ボールの製造装置にお
いては、段形成紙15に対するライナー16の供給手段
として機体の前下部にプレヒートロール6,6を組み込
んだ構造のものについて説明したが、このほかに例え
ば、図5にて示されるように、段形成紙15の段部とラ
イナー16との貼り合わせ位置を決める役目を果たすロ
ール(ヒートロール)10Bを前記実施例のものと同様
に下段ロール3の手前位置に配置して、プレヒートロー
ル6Aは、機体から離れた位置に別途フレームにて支持
されるようにされ、このプレヒートロール6Aの下側に
は押さえロール18を配設し、この押さえロール18
は、ライナー16の掛け回し作業時下方に下ろして(鎖
線で示す)そのプレヒートロール6Aへの巻き掛け操作
が容易にできるようにして、運転時にはプレヒートロー
ル6Aに押し付けて張力を保持できるようにしたライナ
ー16のプレヒート機構を設けるようにすることができ
る。なお、前記押さえロール18は、表面を金属やセラ
ミックの溶射またはゴム被覆など摩擦力の高い表面処理
を施したロールが用いられる。また、前記ロール10B
やプレヒートロール6Aは、表面を滑らかにして巻き掛
けられるライナー16とロール表面との接触状態を高
め、伝熱効果をよくするようになされる。なお、前記実
施例において説明したラップロール21,糊付けロール
40,段形成紙をライナーに貼り合わせた片面段ボール
17には、それぞれ前記実施例におけるものと同一の符
号を付している(以下の実施例も同じ)。このようなラ
イナー供給手段を採用することにより、片面段ボールの
製造装置における本機をコンパクトに纏められる利点が
ある。
【0030】また、前記ライナー供給手段の他の実施例
としては、図6に示されるような構成とすることができ
る。この実施例のライナー供給手段は、前記図1によっ
て示された方式に加えて、機体のライナー供給部のさら
に手前側に、プレヒートロール6Bを別途フレームに支
持させて設けられ、このプレヒートロール6Bの軸線に
平行して前後位置に押さえロール18a,18aをそれ
ぞれ配置する構成とされ、これら押さえロール18a,
18aはいずれも表面を摩擦力の高い表面処理を施した
ものが使用される。このように構成されるライナー供給
手段を採用することにより、ライナー16の予熱をより
確実にして、段形成紙15の段部との貼り合わせ効果を
高めるのに有効である。したがって、例えば坪量の大き
いライナーを使用する場合に有効である。
【0031】さらにまた、前記ライナー供給手段の他の
実施例としては、図7に示されるような構成とすること
ができる。この実施例のライナー供給手段は、前記図5
によって示された方式に加えて、機体のライナー供給部
のさらに手前側に設けられるプレヒートロール6Cを比
較的直径の大きいものにして、このプレヒートロール6
Cの軸線に平行して前後位置に押さえロール18aをそ
れぞれ配置する構成とされる。また、本機側のヒートロ
ール10の下部に押さえロール11を配置して供給され
るライナー16に与えられる張力を常に所要条件に維持
して、かつ予熱が十分に付与できるようにされている。
したがって、ライナーの坪量などに係わらず確実に貼り
合わせ操作が行える。
【0032】前述の段形成紙15に対するライナー16
の供給手段として図5,6および図7において記載した
各部のライナー16の加熱案内に用いられるロールにつ
いては、必要に応じてそれらロールの表面を粗面にする
ことができる。例えば、図5にて示される実施例の場
合、符号10Bで示すロールの表面を粗面にしておくケ
ース、またはプレヒートロール6Aの表面を粗面にして
おくケースなどがある。次に、図6にて示される実施例
の場合、ロール10の表面を粗面にしておくケース、ま
たはプレヒートロール6,6の表面を粗面にしておくケ
ース、あるいは押さえロール18a,18aの表面を粗
面にしておくケースなどがある。さらに、図7にて示さ
れる実施例の場合、ロール10の表面を粗面にしておく
ケース、またはプレヒートロール6Cの表面を粗面にし
ておくケース、あるいは押さえロール18a,18aの
表面を粗面にしておくケース,さらにピンチロール11
の表面を粗面にしておくケースなどがある。これらロー
ルの表面を粗面にする手段としては、前述のような金属
やセラミックの溶射またはゴム被覆など摩擦力の高い表
面処理を施すことによって形成するのがよい。
【0033】これらの実施例における下段ロール3は、
本発明における段形成紙を保持する段ロールに、実施例
におけるヒートロール10,10Bは本発明のライナー
貼り合わせ開始位置を定めるロールに、それぞれ対応す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる片面段ボール製造装置
の実施の形態を示す図である。
【図2】図2は、ライナーと段形成紙との貼り合わせ要
部を示す拡大詳細図であり、貼り合わせ区間の変更態様
を併記されている。
【図3】図3は、ラッピング機構の他の実施の形態を示
す要部概要図である。
【図4】図4は、貼り合わされた片面段ボールを次の工
程に送り出すサクションコンベアの一部を斜視図で表す
概要図である。
【図5】図5は、ライナーの供給手段の他の実施形態を
示す図である。
【図6】図6は、ライナーの供給手段の他の実施形態を
示す図である。
【図7】図7は、ライナーの供給手段の他の実施形態を
示す図である。
【図8】図8は、従来の片面段ボールの製造装置におけ
る貼り合わせ部の態様を示す図である。
【符号の説明】
1 機体フレーム 2 上段ロール 3 下段ロール 4 ガイドロール 6,6A,6B,6C プレヒートロール 8,25 油圧シリンダ 10,10B ヒートロール 15 段形成紙(中芯紙) 16 ライナー 17 片面段ボール 18,18a 押さえロール 20 ラッピング機構 21 ラップロール 24 梃子リンク 26 アーム取付用の軸 27 アーム 28 歯車 29 モータ 29a モータ出力軸上の歯車 30 サクションコンベア 31,32 コンベアベルト 34 サクションチャンバー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の段ロールによって波形に成形され
    た段形成紙の段頂部に接着剤を塗布した後ライナーを貼
    り合わせて片面段ボールを製作する片面段ボールの製造
    装置において、段頂部に接着剤を塗布された前記段形成
    紙を保持する段ロールに対してライナー貼り合わせ開始
    位置を定めるロールが近接して設けられ、その段ロール
    の周面に沿って所要回転角変位した上部位置に前記段形
    成紙とライナーとの接着力を調整自在にするラッピング
    機構が設けられていることを特徴とする片面段ボールの
    製造装置。
  2. 【請求項2】 前記ラッピング機構は、前記貼り合わせ
    部における段ロールの凹凸条から段形成紙がライナーと
    ともに離れる位置の上方に設けられ、駆動機によってリ
    ンクを介してラップロールを、前記段ロールの手前側か
    らその段ロール上側へ所要範囲出入り可能に操作されて
    貼り合わされるライナーと段形成紙の前記段ロールによ
    る保持範囲を調整可能にされる構成である請求項1に記
    載の片面段ボールの製造装置。
  3. 【請求項3】 前記ライナー貼り合わせ開始位置を定め
    るロールは、表面を耐摩耗性を備える粗面に形成されて
    いることを特徴とする請求項1または2に記載の片面段
    ボールの製造装置。
  4. 【請求項4】 前記ライナー貼り合わせ開始位置を定め
    るロールにおいて、プレスロールとして0以上の圧力を
    必要とする場合、あるいは圧力を加えないヒートロール
    とした場合、ロール表面を耐摩耗性を備える粗面に形成
    されていることを特徴とする請求項1,2または3のい
    ずれかに記載の片面段ボールの製造装置。
  5. 【請求項5】 貼り合わせ後の片面段ボールを次の工程
    に送り出す処理を行う送り出し装置として、前記貼り合
    わせ部の上方に上下に重ね合う無端状コンベアベルトを
    配置して、これら両コンベアベルトの間に貼り合わされ
    た片面段ボールを介在させて、前記両コンベアベルトの
    いずれか一方の側に多数の吸気口を備えるサクションチ
    ャンバーが、その吸気口を被搬送片面段ボールのライナ
    ー面に向けて配置され、そのサクションチャンバーに繋
    がる吸気機による吸引により被搬送片面段ボールを吸引
    しつつ前記両コンベアベルトにて挟持搬送できるように
    構成される請求項1に記載の片面段ボールの製造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006090875A1 (ja) * 2005-02-25 2006-08-31 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 片面段ボール製造装置
CN103660394A (zh) * 2013-11-26 2014-03-26 广东万联包装机械有限公司 光压辊位置改进的瓦楞机

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