JPH11300859A - コルゲートマシンのダブルフェーサ - Google Patents

コルゲートマシンのダブルフェーサ

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Publication number
JPH11300859A
JPH11300859A JP11567298A JP11567298A JPH11300859A JP H11300859 A JPH11300859 A JP H11300859A JP 11567298 A JP11567298 A JP 11567298A JP 11567298 A JP11567298 A JP 11567298A JP H11300859 A JPH11300859 A JP H11300859A
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JP
Japan
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sheet
cardboard sheet
corrugated cardboard
liner
double facer
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11567298A
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English (en)
Inventor
Toshihide Kato
利英 加藤
Yukio Oku
行雄 奥
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Machines For Manufacturing Corrugated Board In Mechanical Paper-Making Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 片面段ボールシートとライナとの乾燥状態や
接着状態を良好なものとしながら、より広範囲にわたっ
て確実に加圧できるようにして、段ボールシートの品質
をより向上させうるようにする。 【解決手段】 コルゲートマシンのダブルフェーサにお
いて、段ボールシート4の搬送方向に沿って配設される
加熱部材5と、加熱部材5の下流側に配置され、段ボー
ルシート4を搬送するシート搬送装置41,11と、加
熱部材5に対向するように配設され、段ボールシート4
を加熱部材5に押し付けて加圧する加圧ユニット50
と、段ボールシート4をシート搬送装置41,11側へ
送り出すシート送り装置80とを備え、加圧ユニット5
0を段ボールシート4の搬送方向に沿って隙間を開けて
複数直列に配設し、シート送り装置80を加圧ユニット
50に形成された切欠部70を通じて段ボールシート4
に接触するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、片面段ボールシー
トとライナとを貼り合わせてコルゲート紙を製造する、
コルゲートマシンのダブルフェーサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、片面段ボールシートとライナ
とを貼り合わせてコルゲート紙(即ち、両面段ボールシ
ート,複両面段ボールシート又はそれ以上の数の層から
形成される両面段ボールシート;以下、単に段ボールシ
ートという)を製造するコルゲートマシン(両面段ボー
ルシート製造装置)がある。
【0003】このコルゲートマシンは、シングルフェー
サ,ダブルフェーサ,スリッタスコアラ,カットオフ,
スタッカ等から構成され、そのシングルフェーサで片面
段ボールシートを形成し、この片面段ボールシートとラ
イナとをダブルフェーサで貼り合わせて段ボールシート
を形成した後、スリッタスコアラ,カットオフで切断し
て分割板状の段ボールシートとして、スタッカに積み重
ねるようになっている。
【0004】このようなコルゲートマシンに備えられる
ダブルフェーサについて、さらに説明すると、図9はコ
ルゲートマシンに備えられるダブルフェーサの全体構成
を示す模式的な側面図である。図9の模式的側面図に示
すように、コルゲートマシンに備えられるダブルフェー
サ100は、ダブルフェーサ100の上流側(図9中、
左側)に配設された図示しないシングルフェーサで形成
されて糊付装置2でその段頂部に糊を塗布された片面段
ボールシート1と、図示しないミルロールスタンドから
搬送されるライナ(表ライナ原紙)3とを貼り合わせ
て、段ボールシート4を形成するものである。なお、図
9では、段ボールシートとして両面段ボールシートを形
成するダブルフェーサ100を示している。
【0005】このため、ダブルフェーサ100は、図9
に示すように、片面段ボールシート1及びライナ3を加
熱し、糊をゲル化させて乾燥させる加熱部材としての熱
板(ヒーティングボックス)5と、片面段ボールシート
1及びライナ3を搬送する上部搬送ベルト6と、片面段
ボールシート1及びライナ3を押圧する複数の押さえロ
ール10と、上部搬送ベルト6との間に片面段ボールシ
ート1及びライナ3(貼り合わされた後は両面段ボール
シート4となる)を挟持しながら搬送する下部搬送ベル
ト11とを備えて構成され、片面段ボールシート1及び
ライナ3を押圧しながら加熱し、片面段ボールシート1
とライナ3とを接着して段ボールシート4を形成するよ
うになっている。
【0006】ここで、熱板5は、蒸気によって適度に加
熱された板状部材によって構成され、ダブルフェーサ1
00の上流側の下側部分に配置される。また、上部搬送
ベルト6は、2つのドラム7,8に捲回されており、こ
のドラム7が図示しない駆動装置によって駆動されて上
部搬送ベルト6が回転駆動するようになっている。な
お、上部搬送ベルト6には、2つのローラからなるベル
ト張り装置9が配設されており、これにより適度の張力
が得られるようになっている。
【0007】そして、この上部搬送ベルト6は、ダブル
フェーサ100の上側部分に配置され、片面段ボールシ
ート1及びライナ3(貼り合わされた後は段ボールシー
ト4となる)を熱板5及び後述する下部搬送ベルト11
との間で挟持しながら搬送するようになっている。ま
た、押さえロール10は、図9の模式的側面図に示すよ
うに、片面段ボールシート1とライナ3とを接着するの
に必要な押圧力を与えるもので、段ボールシート4の横
幅方向に掛渡された棒状部材として構成され、シート搬
送方向に沿って直列に配設されている。そして、この押
さえロール10が上部搬送ベルト6の背面を加圧し、片
面段ボールシート1及びライナ3をその下側に配置され
た熱板5に押し付けて加圧するようになっている。
【0008】また、下部搬送ベルト11は、上部搬送ベ
ルト6の下流側の下側部分に配置され、上部搬送ベルト
6との間で段ボールシート4を挟持しながら搬送するも
のである。この場合、段ボールシート4には、熱板5と
の間に生ずる摩擦抵抗よりも大きな搬送力が作用し、こ
れにより、段ボールシート4は下流側に引っ張られるこ
とになる。
【0009】コルゲートマシンのダブルフェーサ100
は、このように構成されているため、以下のように動作
する。つまり、図示しないシングルフェーサで形成され
た片面段ボールシート1は糊付装置2でその段頂部に糊
付けされ、蒸気によって適度に加熱されている熱板5と
上部搬送ベルト6との間に搬入される。
【0010】そして、片面段ボールシート1とライナ3
とは積層された状態で、共に上部搬送ベルト6と熱板5
との間で挟持されて搬送される。この際、押さえロール
10によって適度な押圧力を加えられながら、熱板5に
よって加熱されて貼り合わされ、これにより、段ボール
シート4が形成される。このようにして形成された段ボ
ールシート4は、上部搬送ベルト6と下部搬送ベルト1
1との間で挟持されて搬送される。この際、片面段ボー
ルシート1とライナ3との貼着状態がより確実にされる
と共に、冷却に際しての歪みや反り変形等が修正され
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ダブルフェーサ100の上部搬送ベルト6には、以下の
ような機能がある。つまり、上部搬送ベルト6は、熱板
5上を移送するために段ボールシート4に搬送力を与え
る機能を有する。また、上部搬送ベルト6は、押さえロ
ール10による押圧力(押さえ力)を分散させる機能を
有する。つまり、上部搬送ベルト6は、押さえロール1
0による押圧力(荷重)が押さえロール10と段ボール
シート4との接触部に局部的に作用し、段ボールシート
4を押し潰さないように、押さえロール10による押圧
力を分散させる機能を有する。
【0012】しかしながら、上述の従来のダブルフェー
サ100では、熱板5に対向するように略全域に亘って
上部搬送ベルト6が設けられており、この上部搬送ベル
ト6及び熱板5が常に片面段ボールシート1及びライナ
3に接するようになっているため、次のような不具合が
ある。つまり、片面段ボールシート1及びライナ3を熱
板5により加熱して、糊をゲル化させて乾燥させ、片面
段ボールシート1とライナ3とを貼り合わせる工程で
は、片面段ボールシート1及びライナ3が加熱されるこ
とで水分を放出する。このため、上部搬送ベルト6は、
片面段ボールシート1及びライナ3に接触している部分
で放出された水分を吸収する一方、片面段ボールシート
1及びライナ3に接触していない部分で吸収された水分
を放出することになる。
【0013】このように、上部搬送ベルト6を介して水
分の吸収,放出が行なわれると、片面段ボールシート1
とライナ3との間に塗布された糊の乾燥状態に影響を与
え、場合によっては、段ボールシート4に反り等の発生
を招き、段ボールシート4の品質低下を招く原因ともな
る。また、上部搬送ベルト6を長期に亘って使用する
と、上述の水分の吸収・放出等に起因して、片寄った磨
耗が生じたり、糊等が付着したりして、ベルト表面に凹
凸ができ、ベルト表面状態にむらができることがある。
この場合、上部搬送ベルト6の搬送に影響を与えるだけ
でなく、片面段ボールシート1とライナ3との間に塗付
された糊の乾燥状態も一様にならないため、これによ
り、段ボールシート4に反り等が発生し、段ボールシー
ト4の品質低下を招くことになる。
【0014】このような観点からは、上部搬送ベルト6
は無い方が望ましいが、上部搬送ベルト6を設けないと
不具合も生じる。つまり、押さえロール10によって片
面段ボールシート1及びライナ3を直接押圧すると、片
面段ボールシート1及びライナ3との接触部に局部的に
押圧力が作用し、片面段ボールシート1及びライナ3を
押し潰してしまうおそれがある。
【0015】一方、ダブルフェーサ100の上部搬送ベ
ルト6は、押さえロール10による押圧力が一部分に集
中しないように分散させる機能を有するとともに、熱板
5上の片面段ボールシート1及びライナ3(貼り合わさ
れた後は段ボールシート4となる)に搬送力を与え、下
流側に搬送する機能をも有している。このため、上部搬
送ベルト6を設けないと、この片面段ボールシート1及
びライナ3を下流側に搬送することができないことにな
る。特に、作業開始時、即ち、初めて片面段ボールシー
ト1及びライナ3を通すときは、作業員が手作業で片面
段ボールシート1及びライナ3の先端を引張って熱板5
上を通さなければならなくなり、準備に多くの時間を必
要とし、この作業自体、作業者にとって困難なものであ
る。
【0016】ところで、ダブルフェーサ100を構成す
る熱板5は、その上面から片面段ボールシート1及びラ
イナ3に熱を与えるようになっているため、その上面か
ら片面段ボールシート1及びライナ3によって熱を奪わ
れ、熱板5の上側の温度が下側の温度に比べて低くな
り、熱板5の上下間で熱歪が発生することになる。ま
た、熱板5からの熱の奪われ方は、装置の運転条件(例
えば、搬送速度や片面段ボールシート1及びライナ3の
幅等)によって異なるため、熱板5の上面においても熱
歪が発生し、その熱歪の量も一定しない。
【0017】このため、従来の曲げ剛性の高い押さえロ
ール10では、最適な押圧力を片面段ボールシート1及
びライナ3の全幅に亘って常時均一に作用させることが
困難であった。また、従来の押さえロール10では、熱
歪や押圧力の幅方向の偏りによって片面段ボールシート
1及びライナ3の全面に均一に押圧力を作用させること
ができず、接着状態を良好なものとし、段ボールシート
4の品質を向上させるのが困難であった。
【0018】このような不具合を解消すべく、本出願人
は、特願平8─290577において、押さえロール1
0の押圧力を分散させる上部搬送ベルト6を設けずに、
常時段ボールシートに均一に押圧力を作用させるととも
に、その押圧力を任意に調整できるようにした、ダブル
フェーサのシート送り装置及び加圧装置に関する技術を
提案している。
【0019】以下、この出願にかかる技術について、図
10,図11を参照しながら説明する。この技術では、
図10,図11に示すように、メインフレーム20がシ
ート搬送方向両側にダブルフェーサ全長に亘って配設さ
れ、このメインフレーム20上に熱板5が配設されてい
る。
【0020】また、メインフレーム20上には架台フレ
ーム21が立設されており、この架台フレーム21に
は、ダブルフェーサ100の両側部上方にシート搬送方
向の全長に亘って延設された可動フレーム(サイドフレ
ームともいう)22が、上下方向へ移動可能に支持され
ている。なお、可動フレーム22は、架台フレーム21
上に設けられた昇降装置31によって上下方向へ移動さ
れるようになっている。
【0021】また、加圧装置32が、図10,図11に
示すように、熱板5に対向するように可動フレーム2
2,22間に配設されている。この加圧装置32は、段
ボールシート4の搬送方向に沿って直列に離隔して複数
配設されている。また、可動フレーム22,22間に
は、図示しないシート送り装置も配設されている。この
シート送り装置は、片面段ボールシート1及びライナ3
を後述するシート搬送装置としての上部搬送ベルト41
及び下部搬送ベルト11側へ送り出すものであり、所定
の間隔をおいて配設された複数の加圧装置32の前後間
にそれぞれ介在されている。
【0022】また、左右の可動フレーム22,22間に
は溝型横梁23が設けられており、この溝型横梁23上
に適宜の数のエアシリンダ24が配設されている。そし
て、このエアシリンダ24のロッド先端は連結プレート
25に連結されており、連結プレート25が溝型横梁2
3に吊り下げられた形になっている。さらに、連結プレ
ート25には、複数のウェイトブロック27がバネ26
を介して吊り下げられている。そして、可動フレーム2
2を下方に下げることによって、ウェイトブロック27
の押圧力が両面段ボールシート4の接着に必要な加圧力
として作用するようになっている。
【0023】この場合、エアシリンダ24の空気圧は圧
力調整弁29により変えることができ、これにより、両
面段ボールシート4にかかる加圧力を調整することがで
きるようになっている。また、ウェイトブロック27が
熱板5の幅方向に複数配設されており、両面段ボールシ
ート4は、それぞれのウェイトブロック27によってそ
れぞれ独立に加圧されるため、熱板5が熱歪等によって
変形したとしても、均一な押圧力で加圧できるようにな
っている。
【0024】しかしながら、この技術では、加圧装置3
2が、シート搬送方向に沿って直列に離隔して複数配設
されているが、各加圧装置32の相互間に形成される隙
間は、水分の抜け機能を向上させることができれば十分
であるため、加圧装置32によって両面段ボールシート
4を直接加圧することを考慮すると、この隙間はできる
だけ小さくするのが望ましい。
【0025】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、片面段ボールシートとライナとの乾燥状態や
接着状態を良好なものとして、段ボールシートの品質を
向上させるようにした、コルゲートマシンのダブルフェ
ーサを提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のコルゲートマシンのダブルフェーサは、片面
段ボールシートとライナとを貼り合わせて段ボールシー
トを形成するコルゲートマシンのダブルフェーサにおい
て、該段ボールシートの搬送方向に沿って配設される加
熱部材と、該加熱部材の下流側に配置され、該段ボール
シートを搬送するシート搬送装置と、該加熱部材に対向
して配設され、該段ボールシートを該加熱部材に押し付
けて加圧する加圧ユニットと、該段ボールシートを該シ
ート搬送装置側へ送り出すシート送り装置とを備え、該
加圧ユニットが、該段ボールシートの搬送方向に沿って
隙間を開けて複数直列に配設され、該シート送り装置
が、該加圧ユニットに形成された切欠部を通じて該段ボ
ールシートに接触するように構成されることを特徴とし
ている。
【0027】
【発明の実施形態】以下、図面により、本発明の実施の
形態について説明する。本発明の一実施形態にかかるコ
ルゲートマシンのダブルフェーサについて、図1〜図8
を参照しながら説明する。なお、図1〜図8において、
図9〜図11の中で示したものと同一のものについては
同一の符号を付している。
【0028】本実施形態にかかるコルゲートマシンのダ
ブルフェーサは、その上流側の図示しないシングルフェ
ーサで形成されて図示しない糊付装置により糊付けされ
た片面段ボールシート1と、図示しないライナ原紙供給
部から搬送されるライナ3とを貼り合わせて、段ボール
シート4を製造するものである。ここで、ダブルフェー
サ100の上流側部分(ヒーティングパートともいう)
は、図1に示すように、片面段ボールシート1及びライ
ナ3を加圧しながら加熱することによって片面段ボール
シート1とライナ3とを接着させて段ボールシート4を
形成する部分であり、片面段ボールシート1及びライナ
3を加熱する加熱部材としての複数の熱板(ヒーティン
グボックス)5と、片面段ボールシート1及びライナ3
を送り出す複数のシート送り装置80と、片面段ボール
シート1及びライナ3(貼り合わされた後は段ボールシ
ート4となる)を熱板5に押し付けながら加圧する複数
の加圧装置(加圧ユニット)50とを備えて構成され
る。なお、図1中、片面段ボールシート1,ライナ3に
沿った矢印は搬送方向を示している。
【0029】ここで、熱板5は、蒸気によって適度に加
熱される板状部材によって構成され、搬送されるライナ
3に接触しながら片面段ボールシート1及びライナ3を
加熱するようになっている。この熱板5は、図1,図3
に示すように、ダブルフェーサ2の両側部下方に搬送方
向の全長に亘って延設されたメインフレーム20上に配
設されている。なお、メインフレーム20は支柱30に
よって支持されている。
【0030】また、シート送り装置80及び加圧装置5
0が、ダブルフェーサ2の両側部上方に搬送方向の全長
に亘って延設されたサイドフレーム(可動フレームとも
いう)40a,40b間に熱板5に対向するように配設
されている。ここで、加圧装置50は、段ボールシート
4の搬送方向に沿って直列に離隔して複数配設されてい
る。なお、加圧装置50の詳細については後述する。
【0031】また、シート送り装置80は、片面段ボー
ルシート1及びライナ3を後述するシート搬送装置とし
ての上部搬送ベルト41及び下部搬送ベルト11側へ送
り出すものである。なお、シート送り装置80の詳細に
ついては後述する。一方、ダブルフェーサ2の下流側部
分(クーリングパートともいう)は、その上流側部分で
形成された段ボールシート4を冷却し、貼着状態をより
確実にするとともに、冷却に際しての歪みや反り変形等
を修正する機能を有するものである。
【0032】この下流側部分は、図1に示すように、シ
ート搬送装置としての上部搬送ベルト41及び下部搬送
ベルト11と、加圧部12,13とを備えて構成され、
上流側部分で形成された段ボールシート4が、下部搬送
ベルト11と上部搬送ベルト41とで挟持され、加圧部
12,13により加圧されながら搬送されるようになっ
ている。
【0033】ここで、上部搬送ベルト41は、2つのド
ラム14,15に捲回されている。また、上部搬送ベル
ト41の背面を加圧するように、複数のローラ13aに
より構成される加圧部13が備えられている。また、下
部搬送ベルト11も2つのドラム16,17に捲回され
ており、下部搬送ベルト11の背面を加圧するように複
数のローラ12aにより構成される加圧部12が備えら
れている。
【0034】これらの上部搬送ベルト41と下部搬送ベ
ルト11とは互いに対向するように配設されており、共
に架台フレーム21,21に支持されている。次に、本
実施形態にかかるダブルフェーサにおける加圧装置50
について、図2,図3を参照しながら説明する。本実施
形態にかかる加圧装置50は、図2の模式的断面図に示
すように、シートに直接接触しながら加圧する断面略正
方形の複数のウェイトブロック60と、これらの複数の
ウェイトブロック60を支持する可動梁55と、この可
動梁55にそのロッド54aを連結され、このロッド5
4aを伸縮させることによって可動梁55を昇降させる
エアシリンダ54を備える昇降駆動手段24とから構成
される。
【0035】そして、この加圧装置50は、複数のウェ
イトブロック60による押圧力を熱板5上を搬送される
段ボールシート4に作用させることによって、段ボール
シート4を熱板5に押し付けて加圧するようになってい
る。ここで、複数のウェイトブロック60は、図2に示
すように、複数本のロッド57及びバネ(圧縮バネ)5
9を介して可動梁55に支持されている。このため、複
数のウェイトブロック60には、その上面に複数本のロ
ッド57が連結され、これらのロッド57が上下方向へ
移動しうるように可動梁55に形成された孔に挿通され
ている。そして、これらのロッド57の上部に設けられ
た止め板58と可動梁55の上面との間に弾性部材とし
てのバネ59が介装されている。
【0036】なお、ここでは、ロッド57は、図2に示
すように、各ウェイトブロック60のシート搬送方向に
対して上流側及び下流側の2か所に連結されている。こ
れらの複数のウェイトブロック60は、図2に示すよう
に、いずれも段ボールシート4の搬送方向に延在する長
尺形状に形成され、その断面が略正方形状になるように
形成されている。なお、各ウェイトブロック60のシー
ト搬送方向に対して上流側は、片面段ボールシート1及
びライナ3(貼り合わされた後は段ボールシート4とな
る)を走行しやすくすべく、楔状に形成されている。
【0037】これらの複数のウェイトブロック60は、
図3に示すように、シート搬送方向に対して並列に、バ
ネ59を介して可動梁55に支持されている。このバネ
59は、圧縮バネであり、各ウェイトブロック60を上
方へ引き上げるようにスプリング力を生じるようになっ
ており、各ウェイトブロック60の鉛直下向きの自重と
バネ59の鉛直上向きのスプリング力とのバランスによ
り、段ボールシート4への押圧力を調整できるようにな
っている。
【0038】また、可動梁55は、図2,図3に示すよ
うに、シート搬送方向に対して垂直な横方向に延びる断
面逆U字型状の棒状部材として構成され、この可動梁5
5の開口側(図中、下側)は板状部材55bによって閉
じられている。そして、この可動梁55は、後述する昇
降駆動手段24によって昇降されるようになっている。
【0039】この際、可動梁55の端部に固着された側
壁55a,55aは、ダブルフェーサの上流側部分の略
全長に亘ってシート搬送方向に沿って配設されたサイド
フレーム40a,40bに取り付けられた側板51,5
1の内側面に沿って摺接するようになっている。また、
これらの側板51,51には、その内側面にガイド板5
6,56が取り付けられ、可動梁55の両端部に取り付
けられた側板55a,55aがこれらのガイド板56,
56に沿って案内されるようになっており、これによ
り、可動梁55のシート搬送方向(前後方向)及びシー
ト搬送方向に対して垂直な横方向(左右方向)への動き
が規制されるようになっている。
【0040】また、昇降駆動手段24は、複数のウェイ
トブロック60を支持する可動梁55を昇降させるもの
であり、エアシリンダ54に付加する圧縮空気圧を制御
することによって可動梁55を昇降させることができる
ようになっている。この昇降駆動手段24は、可動梁5
5に連結されたロッド54aを備える単動式のエアシリ
ンダ54を備え、さらに、特願平9−053088で提
案したものと同様に(図10,図11参照)、単動式の
エアシリンダ54に圧縮空気を供給するコンプレッサ
(圧縮空気源)28と、配管64と、レギュレータ29
と、電磁弁65とを備えて構成される。
【0041】そして、コンプレッサ28から供給される
圧縮空気を配管64を介してエアシリンダ54のロッド
収縮側の室(即ち、可動梁55を上昇させる側の室)に
供給することにより、エアシリンダ54のロッド54a
を駆動して、可動梁55を昇降させるようになってい
る。この際、コンプレッサ28から供給される圧縮空気
の圧力はレギュレータ29により調整され、圧縮空気の
供給は電磁弁65により制御されることになる。なお、
エアシリンダ54は、マニュアルで操作するものでも、
制御装置を用いて自動制御するものでもよい。
【0042】このように昇降駆動手段24によってウェ
イトブロック60の位置を調整することによって段ボー
ルシート4への押圧力を調整できるようにしているの
は、段ボールシート4を構成する材料に応じて、適切な
押圧力を設定できるようにするためである。つまり、軟
弱なシート材料の場合には、段ボールシート4を押し潰
さないように低い押圧力に設定する必要がある一方、剛
性の高いシート材料の場合には、確実に貼り合わせるた
めに高い押圧力に設定する必要があるからである。
【0043】この昇降駆動手段24は、図3に示すよう
に、2つのエアシリンダ54,54を備え、これらの2
つのエアシリンダ54,54が、図2に示すように、シ
ート搬送方向に対して垂直な横方向に延びる複数本(こ
こでは2本)の角状の梁52,52の上面に補強を兼ね
て貼り付けられている天板53上の適宜の箇所にブラケ
ット61を介して配設されている。
【0044】また、これらの梁52,52は、図3に示
すように、サイドフレーム40,40に取り付けられた
側板51,51間に介装され、これらの側板51,51
に溶接等によって固着されている。これらのサイドフレ
ーム40a,40bは、特願平9−053088で提案
したものと同様に(図10,図11参照)、架台フレー
ム21の上部に固着されたリフト装置(昇降装置)31
に、ワイヤ67を介して懸吊されている。そして、サイ
ドフレーム40a,40bをリフト装置31によって昇
降駆動させて加圧装置50を上下動させ、加圧装置50
の複数のウェイトブロック60を熱板5に対して離接さ
せることができるようになっている。この場合、サイド
フレーム40a,40bの外側面は、架台フレーム2
1,21の内側面を摺接するようになっている。
【0045】なお、リフト装置31は、シート搬送方向
に沿って複数配設されている。このように構成される加
圧装置50の複数のウェイトブロック60による押圧力
は、段ボールシート4の貼合に当たって必要とされる押
圧力になるように、以下に示すようにして設定を行な
う。まず、昇降駆動手段24を作動させて、エアシリン
ダ54のロッド54aを収縮させ、可動梁55を最上位
置まで上昇させるとともに、リフト装置31によって加
圧装置50を所定位置まで上昇させる。このようにし
て、バネ59のスプリング力がウェイトブロック60の
自重による鉛直下方への力と同等になるようにしてウェ
イトブロック60が持ち上がるようにする。これによっ
て、ウェイトブロック60と熱板5との間に所定の隙間
が形成されるようにする。
【0046】次に、段ボールシート4の剛性が高い場合
は、リフト装置31を作動させて加圧装置50を所定高
さに設定し、エアシリンダ54のロッド収縮側の室に供
給される空気圧を減らすか、あるいは0にする。このよ
うにして、可動梁55を最下位置まで下降させ、バネ5
9のスプリング力を小さくするか、あるいは0にして、
ウェイトブロック60の全自重が段ボールシート4に作
用するようにする。
【0047】この場合、段ボールシート4にかかる荷重
(ウェイトブロック60による段ボールシート4への押
圧力)は、バネ59のスプリング力がほとんど作用しな
いため、ウェイトブロック60の全自重に略等しくな
る。これによって、剛性の高い段ボールシート4には、
ウェイトブロック60の全重量が作用することになり、
剛性の高い段ボールシート4であっても確実に押圧さ
れ、確実に貼り合わされることになる。
【0048】一方、段ボールシート4の剛性が低い場合
は、エアシリンダ54のロッド収縮側の室に供給される
空気圧を徐々に増やすことによって、可動梁55を上昇
させ、バネ59のスプリング力を増加させる。これによ
って、ウェイトブロック60に作用する鉛直上方への持
ち上げ力が徐々に大きくなるため、ウェイトブロック6
0による段ボールシート4への押圧力は徐々に減少する
ことになる。
【0049】この場合、段ボールシート4にかかる荷重
(ウェイトブロック60による段ボールシート4への押
圧力)は、ウェイトブロック60の自重からバネ59の
スプリング力を引いた大きさになる。そして、エアシリ
ンダ54のロッド収縮側の室に供給される空気圧をさら
に増やすことによって、可動梁55をさらに上昇させ
て、バネ59の引張力をさらに増加させる。これによっ
て、バネ59の引張力がウェイトブロック60の自重よ
りも大きくなり、やがてウェイトブロック60が持ち上
げられることになる。このようにして、ウェイトブロッ
ク60による段ボールシート4への押圧力、即ち、段ボ
ールシート4へかかる荷重は0になる。
【0050】したがって、エアシリンダ54に供給され
る空気圧を増減させることによって、ウェイトブロック
60によるシート押圧力を、ウェイトブロック60の全
重量から0までの範囲で任意に変更することが可能であ
り、最も適切な押圧力の設定することができることにな
る。ところで、これらの加圧装置50は互いに離隔して
配設され、各加圧装置50の相互間に所定の隙間が形成
されている。これらの隙間は、少なくとも片面段ボール
シート1とライナ3とを貼り合わせる際に、これらの片
面段ボールシート1及びライナ3(貼り合わされた後は
段ボールシート4となる)内に残る水分の抜けの向上、
即ち、蒸発機能の向上を図ることができる程度に形成す
ればよい。これにより、片面段ボールシート1とライナ
3との間に塗付された糊の乾燥状態を一様にすることが
できるようになる。
【0051】また、これらの加圧装置50のうち適宜の
加圧装置50を構成するウェイトブロック60の中央部
には切欠部70が形成されている。そして、この切欠部
70を通じて、後述するシート送り装置80のローラ8
4が段ボールシート4に直接接触しうるようになってい
る。この切欠部70は、図4に示すように、加圧装置5
0を構成する複数のウェイトブロック60のうちの一部
のウェイトブロック60の長さを短くすることにより形
成される。ここでは、加圧装置50のシート搬送方向下
流側の幅方向中央部の全幅約半分のウェイトブロック6
0の長さを短く形成し、この部分に切欠部70を形成し
ている。
【0052】なお、切欠部70を形成する位置は、これ
に限られるものではなく、例えば加圧装置50のシート
搬送方向上流側や加圧装置50の中央部に形成しても良
い。また、加圧装置50のウェイトブロック60の配置
は、千鳥配置とするのも段ボールシート4の品質を向上
させるうえで有効である。つまり、各加圧装置50は複
数のウェイトブロック60を並設して構成され、各ウェ
イトブロック60間にわずかな隙間が生じる場合がある
ため、図5に示すように、シート搬送方向に沿って隣接
する加圧装置50の各ウェイトブロック60をシート搬
送方向に沿って垂直な横方向へ少しづつずらして千鳥配
置にすることによって、段ボールシート4の全面が均一
に加圧されることになり、段ボールシート4の品質をよ
り向上させることができることになる。
【0053】次に、本実施形態にかかるダブルフェーサ
のシート送り装置80について、図6〜図8を参照しな
がら説明する。このシート送り装置80は、段ボールシ
ート4の製造開始時に、片面段ボールシート1及びライ
ナ3の紙通しを行なうもの、即ち、片面段ボールシート
1及びライナ3の先端部を送り、その下流側部分の上部
搬送ベルト41及び下部搬送ベルト11の間に導入する
ものである(図1参照)。
【0054】このシート送り装置80は、図6に示すよ
うに、メインフレーム20,20上に配設された熱板5
に対向するように、メインフレーム20,20上に立設
された架台フレーム21,21に懸吊される左右のサイ
ドフレーム40a,40b間に配設されており、軸8
1,アーム82,82,回転軸83,複数個のローラ8
4,モータ87,レバー88を備えて構成される。
【0055】ここで、軸81は、図6に示すように、サ
イドフレーム40a,40bに回転自在に軸支されてい
る。この軸81は、アーム(腕)82を介して回転軸8
3に連結されている。つまり、図7に示すように、アー
ム82の一端部82aが軸81に固定支持され、アーム
82の他端部82bに回転軸83が回転自在に支持され
て、軸81と回転軸83とがアーム82を介して連結さ
れている。
【0056】また、回転軸83には、図6に示すよう
に、片面段ボールシート1及びライナ3の先端部を送る
ための複数個のローラ84が一体的に固定されている。
そして、複数個のローラ84を固定された回転軸83
は、一方のサイドフレーム40aの上部に配設されたモ
ータ87によって回転駆動されるようになっている。つ
まり、複数個のローラ84を備える回転軸83は、図7
に示すように、スプロケット85,86,90を介し
て、モータ87により駆動されるようになっている。こ
のため、スプロケット90はモータ87の回転軸87a
の端部に取り付けられ、またスプロケット85は軸81
に回転自在に取り付けられ、さらにスプロケット86は
回転軸83の端部83aに取り付けられており、モータ
87の回転力が回転軸83に伝達されるようになってい
る。
【0057】また、軸81はサイドフレーム40aを貫
通しており、外側に突出した端部81aには、図8に示
すように、突起部88aを備えるレバー88が取り付け
られており、このレバー88は軸81と一体回転するよ
うになっている。なお、図8中、矢印は搬送方向を示し
ている。このレバー88は、エアシリンダ89により駆
動されるようになっている。このため、レバー88の突
起部88aの下流側であって、サイドフレーム40aの
側面には、ロッド89aを備えるエアシリンダ89が配
設されており、このエアシリンダ89のロッド89aの
先端部89bが、レバー88の突起部88aに連結され
ている。
【0058】そして、エアシリンダ89のロッド89a
を進退させて突起部88aを介してレバー88を回転さ
せることによって、回転軸83を回転させることができ
るようになっている。これにより、回転軸83に取り付
けられたローラ84を上昇させた位置(図8中、二点鎖
線で示す位置)又は下降させた位置(図8中、実線で示
す位置)に設定できるようになっている。
【0059】例えば、段ボールシート4の製造開始時に
は、回転軸83に取り付けられたローラ84は下降した
位置、即ち、片面段ボールシート1及びライナ3に接触
するような高さ位置に設定され、このローラ84により
片面段ボールシート1及びライナ3の先端部が、搬送方
向下流側へ送り出されて上部搬送ベルト41及び下部搬
送ベルト11の間に導入されるようになっている。
【0060】その後、段ボールシート4の製造を開始し
た後は、エアシリンダ89内のエアを抜いてロッド89
aを後退させて、突起部88aを介してレバー88を回
転させ、これにより、軸81,アーム82,回転軸83
を回転させてローラ84を上昇させる。これにより、回
転軸83に取り付けられた複数個のローラ84が、ロー
ラ84と熱板5との間を搬送される片面段ボールシート
1及びライナ3に接触しないように離れた高さ位置に調
整されるようになっており、段ボールシート4の製造時
には、ローラ84の回転力が片面段ボールシート1及び
ライナ3に作用しないようになっている。
【0061】本発明の一実施形態としてのコルゲートマ
シンのダブルフェーサは、上述のように構成されるた
め、本ダブルフェーサによる段ボールシートの形成は以
下に示すような方法で行なわれる。まず、作業の最初、
即ち段ボールシート4の製造開始時には、シートの先端
を上部搬送ベルト41及び下部搬送ベルト11に挟持さ
れるまで引っ張らねばならないため、シート送り装置8
0の複数個のローラ84を下降させた位置、即ち複数個
のローラ84が片面段ボールシート1及びライナ3に切
欠部70を通じて直接接触しうるような位置に設定し、
これらの複数個のローラ84によって、ダブルフェーサ
2の上流側から供給される片面段ボールシート1及びラ
イナ3の先端部を搬送方向下流側へ送り出し、ダブルフ
ェーサ2の下流側部分を構成する上部搬送ベルト41及
び下部搬送ベルト11間に導入する。
【0062】具体的には、シート送り装置80のローラ
84を熱板5に接するぐらいの位置まで下降させ、この
ような状態で、両面段ボールシート4の先端を、熱板5
とローラ84との間に挟み込んでやると、後はローラ8
4の送り力で順次下流側へ送られ、上部搬送ベルト41
及び下部搬送ベルト11へ達するようになる。この場
合、加圧装置50の可動梁55は、最下端より少し上方
に上昇させた位置、即ちウェイトブロック60が両面段
ボールシート4に接触しない位置(図2中、符号60B
で示す位置)とする。
【0063】このようにして片面段ボールシート1及び
ライナ3の先端部を送った後は、エアシリンダ89のロ
ッド89aを後退させ、突起部88aを介してレバー8
8を回転させることにより、このレバー88に取り付け
られた軸81及びこの軸81にアーム82を介して連結
された回転軸83を回転させ、回転軸83に取り付けら
れた複数個のローラ84を、図8中、二点鎖線で示すよ
うな位置、即ち片面段ボールシート1及びライナ3に接
触しないように離れた位置に上昇させる。この際、両面
段ボールシート4の搬送力は上部搬送ベルト41および
下部搬送ベルト11により与えられる。
【0064】このような通常運転時には、加圧装置50
の可動梁55は最下端まで下げられ(図2中、符号60
Aで示す位置)、複数のウェイトブロック60が両面段
ボールシート4に直接接触して加圧することになる。こ
の場合、加圧装置50の加圧力の調整は、エアシリンダ
54に供給される空気の圧力を圧力調整弁29によって
変えることにより行なわれるようになっている。
【0065】なお、この時、シート送り装置80のロー
ラ84は、両面段ボールシート4と接触しないよう、切
欠部70内又は切欠部70上に持ち上げられた位置にあ
る。これはエアシリンダ89のロッド89aを引っ込め
て、レバー88を引いて軸81を回転することにより行
なうことができる。このようにして、段ボールシート4
の製造を開始した後は、片面段ボールシート1及びライ
ナ3は、ヒーティングパートの下流側に配設されたクー
リングパートを構成する上部搬送ベルト41及び下部搬
送ベルト11によって引っ張られて搬送される。
【0066】このようにして搬送される片面段ボールシ
ート1及びライナ3は、ヒーティングパートで貼り合わ
されて段ボールシート4が形成される。つまり、片面段
ボールシート1及びライナ3は、搬送方向に沿って間隔
をおいて複数並設された加圧装置50のウェイトブロッ
ク60により直接加圧され、この加圧装置50に対向す
るように設けられた熱板5に押し付けられて加熱され、
片面段ボールシート1に塗布された糊がゲル化して乾燥
することにより貼り合わされる。
【0067】このようにして貼り合わされて形成された
段ボールシート4は、続けてクーリングパートに搬送さ
れ、上部搬送ベルト41及び下部搬送ベルト11により
挟持されながら、加圧部12,13により加圧されるこ
とにより、貼着状態をより確実なものとされ、歪みや反
り変形等が修正される。なお、熱板5を清掃する等の場
合は、可動梁55およびそれに付属するウェイトブロッ
ク60が図2中、符号60Cで示す位置まで引き上げら
れるようになっており、これにより、作業を容易に行な
えるようになっている。
【0068】本実施形態のダブルフェーサは、このよう
に作動するが、シート搬送方向に沿って直列に配設され
る複数の加圧装置50の間に所定の隙間が形成されてい
るため、ヒーティングパートにおいて熱板5により加熱
しながら、加圧装置50により加圧して、片面段ボール
シート1とライナ3とを貼り合わせる際に、段ボールシ
ート4内に残る水分の抜け機能の向上、即ち、蒸発機能
の向上を図ることができることになる。
【0069】これにより、片面段ボールシート1とライ
ナ3との間に塗付された糊の乾燥状態が一様になり、片
面段ボールシート1とライナ3との接着状態を良好なも
のとなるため、段ボールシート4の反り,歪み変形を抑
制することができ、段ボールシート4の品質を向上させ
ることができるという利点がある。また、複数のウェイ
トブロック60のうち一部のウェイトブロックの長さを
短くして形成された切欠部70を通じてシート送り装置
80のローラ84が段ボールシート4に直接接触するよ
うになっているため、直列に並んだ各加圧装置50の相
互間の間隔をあけて、この隙間にシート送り装置80の
ローラ84がくるように構成するものに比べて、ウェイ
トブロック60がシートに接触する部分を増やすことが
できる。これにより、片面段ボールシート1及びライナ
3をより広範囲にわたって確実に加圧できるようにな
る。
【0070】また、加圧装置50のウェイトブロック6
0により熱板5の幅方向に多数、それぞれ独立にシート
を押さえるので、熱板5が熱変形してもそれに沿って、
均一な力で押さえることができるという利点がある。ま
た、複数のウェイトブロック60が備えられた加圧装置
50を昇降駆動手段24によって昇降させて、複数のウ
ェイトブロック60の位置を垂直方向の任意の位置に設
定することで、ウェイトブロック60を支持するバネ5
9の弾性力を増減調整して、ウェイトブロック60の自
重による押圧力を増減調整することができ、段ボールシ
ート4を製造する際に、その押圧力を任意に調整できる
という利点もある。
【0071】これにより、剛性がより高く、強い強度と
平面性のよい高品質の段ボールシート4を製造すること
ができるという利点がある。さらに、本実施形態では、
シート送り装置80が設けられるため、段ボールシート
4の製造開始時には、片面段ボールシート1及びライナ
3の先端部がシート送り装置80によって送られ、その
下流側のシート搬送装置としての上部搬送ベルト41及
び下部搬送ベルト11の間に導入される一方、段ボール
シート4の製造時には、シート送り装置80は片面段ボ
ールシート1及びライナ3に接触しないように離れた位
置に置かれ、片面段ボールシート1及びライナ3は、そ
の下流側の上部搬送ベルト41及び下部搬送ベルト11
により引っ張られて搬送されることになる。これによ
り、段ボールシート4の製造開始時のシートの送り作業
を安全、かつ短時間に行なえるという利点もある。
【0072】なお、本実施形態では、加圧装置(加圧ユ
ニット)50を複数のウェイトベルト60を備えるもの
として構成し、これらのウェイトベルト60のうち一部
のウェイトベルト60の長さを短くして切欠部70を形
成するようにしているが、加圧装置はこれに限られるも
のではなく、下部が開口した箱状のエアチャンバ(チャ
ンバ)とこのエアチャンバの下部開口を閉塞するように
密に配設された複数の押さえ部材としての形鋼(板状
体)とを備え、このエアチャンバと複数の形鋼とによっ
て形成された加圧室にブロアから供給管を介して圧縮空
気が供給されるように構成し、エアチャンバ及び形鋼の
一部に切欠部を形成しても良い。
【0073】また、本実施形態では、シート送り装置8
0とシート送り装置80との間に配設される加圧装置5
0の数は、全て同数でなく、搬送方向上流側から順に1
つ,2つ,2つ,1つとされているが、これに限られる
ものではなく、シート送り装置80を各加圧装置50間
にシート送り装置80と加圧装置50とが交互になるよ
うに配設しても良い。逆に、片面段ボールシート1及び
ライナ3を確実に送り出すことができるのであれば、各
加圧装置50間の全てに配設する必要はなく、例えば、
シート送り装置80を、コルゲートマシンのマシン速度
に応じて(即ち、コルゲートマシンが高速機か低速機か
に応じて)、各加圧装置50間の所定の位置のみに(例
えば、各加圧装置間の間隔3つ毎に)配設するようにし
ても良い。
【0074】この場合、シート送り装置80とシート送
り装置80との間には、加圧装置50が複数配設される
ことになるが、シート送り装置80とシート送り装置8
0との間に配設される加圧装置50の数は、全て同数
(例えば、3つ)にしても良いし、異なる数(例えば、
搬送方向上流側から順に3つ,3つ,2つやシート搬送
方向上流側から順に2つ,3つ,1つ)としても良い。
【0075】また、本実施形態では、シート送り装置8
0は段ボールシート4の製造開始時のみ下降させた状態
とし、製造を開始した後は、上昇させて片面段ボールシ
ート1及びライナ3に接触しないようにしているが、シ
ート送り装置80のローラ84によって、片面段ボール
シート1及びライナ3を押しつぶす程の圧力が作用しな
いのであれば、段ボールシート4の製造を開始した後で
もシート送り装置80のローラ84を下降させたままと
し、片面段ボールシート1及びライナ3の搬送に伴って
ローラ84が連れ廻りするようにしてもよい。
【0076】また、本実施形態のダブルフェーサでは、
シート搬送装置として上部搬送ベルト41及び下部搬送
ベルト11を設けているが、シート搬送手段はベルト及
び押さえローラや2つの押さえローラにより構成しても
よい。また、シート搬送手段として真空吸着手段を備え
るベルト状の搬送装置を上側又は下側に設け、この真空
吸着手段により段ボールシート4を吸着して搬送するよ
うにしてもよい。
【0077】また、本実施形態のダブルフェーサでは、
切欠部70はシート送り装置80を配設する位置に形成
すればよく、例えば、シート送り装置80を、コルゲー
トマシンのマシン速度に応じて(即ち、コルゲートマシ
ンが高速機か低速機かに応じて)所定の位置のみに配設
する場合は、その配設する位置のみに切欠部70を形成
すれば良い。
【0078】また、本実施形態にかかるダブルフェーサ
は、段ボールシートとして、両面段ボールシートを形成
するものとして説明しているが、その他、複両面段ボー
ルシート,複々両面段ボールシート,それ以上の数の層
からなる両面段ボールシートを形成するダブルフェーサ
にも本発明は適用できる。また、本実施形態にかかるダ
ブルフェーサでは、シート搬送手段としての上部搬送ベ
ルト41と下部搬送ベルト11とで段ボールシート4を
挟持して段ボールシート4を引っ張って搬送するように
しているが、このシート搬送手段はこれに限られるもの
ではなく、例えば搬送ベルトと押さえローラとで挟持す
るものでも良いし、押さえローラと押さえローラで挟持
するものでも良い。また、シート搬送手段を真空吸着手
段と搬送ベルトとから構成し、真空吸着手段によって段
ボールシート4を搬送ベルトへ吸着させながら搬送する
ようにしても良い。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のコルゲートマシンのダブルフェーサによれば、段
ボールシートの搬送方向に沿って直列に配設される複数
の加圧ユニット間に隙間が形成されるため、片面段ボー
ルシートとライナとを貼り合わせる際に、両面段ボール
シート内に残る水分の抜け(蒸発)機能を向上させるこ
とができることになる。
【0080】これにより、片面段ボールシートとライナ
との間に塗付された糊の乾燥状態を一様にすることがで
き、片面段ボールシートとライナとの接着状態を良好な
ものとすることができるため、両面段ボールシートの反
り,歪み変形を抑制することができ、両面段ボールシー
トの品質を向上させることができるという利点がある。
【0081】また、複数のウェイトブロックのうち一部
のウェイトブロックの長さを短くして形成された切欠部
にシート送り装置が介在されるため、ウェイトブロック
がシートに接触する部分を増やすことができる。これに
より、片面段ボールシート及びライナをより広範囲にわ
たって確実に加圧できるようになる。さらに、段ボール
シートをシート搬送装置側へ送り出すシート送り装置が
設けられるため、両面段ボールシートの製造開始時に
は、片面段ボールシート及びライナの先端部がシート送
り装置によって送られ、その下流側のシート搬送装置に
導入される一方、両面段ボールシートの製造時には、シ
ート送り装置は片面段ボールシート及びライナに接触し
ないように離れた位置に置かれ、片面段ボールシート及
びライナは、その下流側のシート搬送装置により引っ張
られて搬送されることになる。これにより、両面段ボー
ルシートの製造開始時のシートの送り作業を安全、かつ
短時間に行なえるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるコルゲートマシン
のダブルフェーサの全体構成を模式的に示す側面図であ
る。
【図2】本発明の一実施形態にかかるコルゲートマシン
のダブルフェーサにおける加圧ユニットの構成を模式的
に示す縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるコルゲートマシン
のダブルフェーサにおける加圧ユニットの構成を示す模
式図であって、図2のA−A矢視断面図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかるコルゲートマシン
のダブルフェーサにおける加圧ユニット及びシート送り
装置を示す模式的な平面図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかるコルゲートマシン
のダブルフェーサにおける加圧ユニット及びシート送り
装置の変形例を示す模式的な平面図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかるコルゲートマシン
のダブルフェーサにおけるシート送り装置の構成を示す
模式的断面図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかるコルゲートマシン
のダブルフェーサにおけるシート送り装置の構成を示す
模式的断面図であって、図6のB部拡大図である。
【図8】本発明の一実施形態にかかるコルゲートマシン
のダブルフェーサにおけるシート送り装置のレバーの構
成を示す模式的側面図であって、図6のD矢視図であ
る。
【図9】従来のダブルフェーサを模式的に示す側面図で
ある。
【図10】本出願人の提案にかかるダブルフェーサにお
ける加圧装置を模式的に示す縦断面図である。
【図11】本出願人の提案にかかるダブルフェーサにお
ける加圧装置を示す模式図であり、図10のC−C矢視
断面図である。
【符号の説明】
1 片面段ボールシート 2 糊付装置 3 表ライナ 4 両面段ボールシート 5 熱板(加熱部材) 6 上部搬送ベルト 7 ドラム(駆動) 8 ドラム(従動) 9 ベルト張り装置 10 押さえロール 11 下部搬送ベルト(シート搬送装置) 12,13 加圧部 12a,13a ローラ 14,15 ドラム 16,17 ドラム 20 メインフレーム 21 架台フレーム 22 可動フレーム 23 溝型横梁 24 エアシリンダ 25 連結プレート 26 バネ 27 ウェイトブロック 28 空気供給源 29 圧力調整弁 30 支柱 40a,40b サイドフレーム(可動フレーム) 41 上部搬送ベルト(シート搬送装置) 50 加圧装置(加圧ユニット) 51 側板 52 梁 53 天板 54 エアシリンダ 54a ロッド 55 可動梁 56 ガイド板 57 ロッド 58 止め板 59 バネ(圧縮バネ) 60 ウェイトブロック 70 切欠部 80 シート送り装置 81 軸 82 アーム 83 回転軸 84 ローラ 85,86,90 スプロケット 87 モータ 88 レバー 89 エアシリンダ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面段ボールシートとライナとを貼り合
    わせて段ボールシートを形成するコルゲートマシンのダ
    ブルフェーサにおいて、 該段ボールシートの搬送方向に沿って配設される加熱部
    材と、 該加熱部材の下流側に配置され、該段ボールシートを搬
    送するシート搬送装置と、 該加熱部材に対向して配設され、該段ボールシートを該
    加熱部材に押し付けて加圧する加圧ユニットと、 該段ボールシートを該シート搬送装置側へ送り出すシー
    ト送り装置とを備え、 該加圧ユニットが、該段ボールシートの搬送方向に沿っ
    て隙間を開けて複数直列に配設され、 該シート送り装置が、該加圧ユニットに形成された切欠
    部を通じて該段ボールシートに接触するように構成され
    ることを特徴とする、コルゲートマシンのダブルフェー
    サ。
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