JPH11107370A - 無耐火被覆鋼管コンクリート柱 - Google Patents

無耐火被覆鋼管コンクリート柱

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JPH11107370A
JPH11107370A JP28265097A JP28265097A JPH11107370A JP H11107370 A JPH11107370 A JP H11107370A JP 28265097 A JP28265097 A JP 28265097A JP 28265097 A JP28265097 A JP 28265097A JP H11107370 A JPH11107370 A JP H11107370A
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JP
Japan
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column
steel pipe
concrete
fire
reinforcing bar
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Pending
Application number
JP28265097A
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English (en)
Inventor
Souichi Tateyama
創一 立山
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Ando Kensetsu Co Ltd
Original Assignee
Ando Kensetsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼管コンクリート柱の耐火設計における軸力
負担分を確保する。 【解決手段】 柱補強鉄筋6を、鋼管柱ユニット1内に
配置された内ダイアフラム5に形成された貫通孔を縦貫
させて配筋するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無耐火被覆鋼管コン
クリート柱に係り、特に火災時に鋼管が耐力を失った際
にも鋼管コンクリート柱の軸力を十分負担できるように
した無耐火被覆鋼管コンクリート柱に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼管コンクリート柱は鋼管柱の内部にコ
ンクリートを充填させることにより得られる鋼管と内部
コンクリートとの相互拘束効果(コンファインド効果)
によって、耐力及び変形性能を高めた柱部材である。ま
た、鋼管コンクリート柱は、耐火性においても優れた性
状を示すことが知られている。すなわち、鉄骨柱では火
災時に鋼管が高温に曝されると急速に強度を失い、耐力
が期待できなくなるのに対し、鋼管コンクリート柱では
鋼管の耐力が失われた後も内部コンクリートの温度上昇
が比較的緩やかに進行するため、長時間にわたり荷重を
支持することができる。したがって、従来、耐火被覆を
必要とする部分においても、2時間耐火程度の設計によ
る無耐火被覆構造が可能になり、コストダウンを図るこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、鋼管部分が
荷重支持能力を失った後は、柱は無筋コンクリートと見
なされ、長期軸力のみを負担する場合にもコンクリート
強度が不足するおそれがある。また、柱に部材角が生じ
るような場合には設計コンクリート強度を低減しなけれ
ばならないため、短期荷重による曲げや変形が加わると
コンクリートによる軸力負担分が不足して所定の耐火性
能が得られないという問題もある。
【0004】そこで、本発明の目的は上述した従来の技
術が有する問題点を解消し、火災時に十分な軸力負担が
できる断面を確保するようにした無耐火被覆鋼管コンク
リート柱を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は柱補強鉄筋を、鋼管柱ユニット内に配置さ
れた内ダイアフラムに形成された貫通孔を縦貫させて配
筋するようにしたことを特徴とする。
【0006】このとき前記柱補強鉄筋は、鋼管柱ユニッ
トを連結する際に、鉄筋束ね治具を用いた重ね継手によ
り連結することが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の無耐火被覆鋼管コ
ンクリート柱の一実施の形態について、添付図面を参照
して説明する。図1は、本発明の無耐火被覆鋼管コンク
リート柱示した全体断面図である。同図に示した鋼管柱
ユニット1は、1節で2層分の梁ブラケット2が接合さ
れた高さ約10mのダイアフラム内蔵(内ダイアフラ
ム)タイプの工場製作された角形鋼管である。柱断面寸
法としては1辺500〜650mm(500〜650
□)程度のものが多く採用されている。
【0008】なお、鋼管としては角形鋼管の他、円形断
面の鋼管柱も使用されている。使用素材としては一般構
造用角形鋼管(STKR400、STKR490)、一
般構造用炭素鋼鋼管(STK400、STK490)が
一般的であり、この他従来の80K鋼、溶接構造用圧延
鋼材(SM780)に相当する高強度鋼、溶接構造用遠
心力鋳鋼管等が好適である。
【0009】この角形鋼管内には図1に示したように、
所定本数の柱補強筋6が配筋されている。この柱補強筋
6はダイアフラム5によって柱内での位置が確保できる
ようになっている。このダイアフラム5は図2(a)に
示したように、鋼管の内法寸法に一致する大きさからな
り、その四隅には充填コンクリート打設時の空気抜き孔
10が形成されている。さらに空気抜き孔10よりわず
かに中心方向の内側に鉄筋貫通孔11が形成されてい
る。本実施の形態では4本の柱補強筋6が配筋されてい
るが、図1に示した鋼管柱ユニット1では2カ所の柱梁
接合部3のダイアフラム5によって柱補強筋6が支持さ
れるようになっている。円形断面の鋼管柱の場合にも同
様に図2(c)に示したような配置でダイアフラム5に
鉄筋貫通孔11を設けることが好ましい。なお、ダイア
フラム5の中央にはコンクリート通過開口4が形成され
ている。
【0010】図3はすでに立設されている下階の鋼管柱
ユニット1Aの上端と、その上に建て込む上階の鋼管柱
ユニット1Bの下端とを示した部分拡大断面図である。
(以下、上階、下階を区別して説明する場合、下階の部
材には符号A、上階の部材には符号Bを付加する。) 通常、柱補強筋6はダイアフラム5の鉄筋貫通孔11に
挿通された状態で、あらかじめ工場で点付け溶接により
鋼管柱ユニット1に一体的に取り付けられている。この
ため、鋼管柱ユニット1を上下階に建て込む際に、すで
に立設されている鋼管柱ユニット1Aの上端から突出し
ている柱補強筋6Aの上端と鋼管柱ユニット1Bの柱補
強筋6Bとを同時に連結することが必要である。本実施
の形態では、上下の柱補強筋6A、6Bの連結方式には
重ね継手が用いられている。すなわち、上下の鉄筋端部
を所定の継手長を確保した状態で束ねるようにして周囲
に打設されたコンクリートととの付着により軸力伝達を
図るようにしている。
【0011】本実施の形態では、上下に位置する柱補強
筋6A、6Bの端部を重ね継手とするために、図5
(a)に示した鉄筋束ね治具7が用いられている。この
鉄筋束ね治具7は柱補強筋6A、6Bの直径よりやや大
きい内径を有するいわゆるガス管を2連に並べて溶接し
て鉄筋支持管12としたもので、一方の鉄筋支持管12
には止めねじ13が取り付けられている。止めねじ13
のついた側の鉄筋支持管12を柱補強鉄筋6Aに挿通し
て、所定位置で止めねじ13をねじ込むと、ねじ先端が
異形鉄筋の表面の凹凸に係止するので、鉄筋束ね治具7
を柱補強筋6Aの所定位置に保持することができる。な
お、止めねじ13が緩まないように止めねじ13のねじ
部と鉄筋束ね治具7 鉄筋束ね治具7を、図3に示したように、立設されてい
る鋼管柱ユニット1Aの柱補強筋6Aの上端近傍にあら
かじめ固定しておき、この鉄筋束ね治具7の他方の鉄筋
支持管12位置に鋼管柱ユニット1Bの柱補強筋6Bの
下端が位置するように鋼管柱ユニット1Bを吊り込むこ
とで、柱補強筋6A、6Bを重ね継手とすることができ
る。
【0012】上下階の柱補強筋6A、6Bを重ね継手と
すると、継手位置で上下の鉄筋は芯ずれする。そこで、
図3に示したような鋼管柱ユニット1Aのうち、上側の
ダイアフラム5の鉄筋貫通孔11を図2(b)に示した
ように長孔形状とすることが好ましい。このような長孔
形状にすることにより、図3に示したように上下階の鋼
管柱ユニット1を連結する際に、下階の柱補強筋6Aを
長孔に沿ってわずかに内側に引き込むようにして上階の
柱補強筋6Bを一方の鉄筋支持管12に挿通させる。さ
らに鋼管柱ユニット1同士を突合わせ溶接すると、図4
に示したように上下の鋼管柱ユニット1A、1B及び柱
補強筋6A、6Bを一体化させることができる。
【0013】図5(b)は鉄筋束ね治具7の変形例を示
した斜視図である。本変形例の鉄筋束ね治具7は、柱補
強筋6Aの頂部に被せる鉄筋キャップ14の側部にガイ
ド鋼線15を固着したものである。ガイド鋼線15は上
下端がU字部15aをなすように曲げ加工されており、
このU字部15aに上階柱補強筋6Bを挿通して柱補強
筋6Aと重ね継手とすることができる。この他、上述し
た鉄筋支持管12のような短パイプやガイド鋼線15
を、柱補強筋6Aの所定箇所に現場溶接させて使用して
もよい。
【0014】図6(a)は鋼管柱ユニット1内にコンク
リートを充填した状態を示した柱断面図である。この断
面の鋼管コンクリート柱1の終局時の柱軸力Nは鋼管及
び充填コンクリートの終局耐力を考慮した以下の式によ
って規定される。
【0015】N≦0.7・(cA・FcsA・sσy) ここで、cA:充填コンクリートの断面積 Fc:コンクリート設計規準強度s A:鋼管柱の断面積s σy:鋼管柱の降伏応力度
【0016】このように通常の設計においては充填コン
クリートと鋼管との合成耐力をとることができる。これ
に対して本発明の無耐火被覆鋼管コンクリート柱では、
耐火設計において、被災して柱耐力を負担できなくなっ
た鋼管部分に代わり、図6(b)及び次式に示したよう
に柱内に配筋した柱補強筋の鉄筋耐力を考慮することが
できる。
【0017】atf≦α・(cA・FcbsA・sσy)・
(tf・expβ) ここで、atf:設計耐火時間(tf)における柱の軸耐
c A:充填コンクリートの断面積 Fc:コンクリート設計規準強度bs A:柱補強筋の断面積bs σy:柱補強筋の降伏応力度 α,β:加熱実験による係数
【0018】このように耐火設計において、柱補強筋を
配筋することにより所定の設計耐火時間における柱の耐
力を確保することができる。
【0019】図6各図では柱補強筋6は4本配筋されて
いる。このときの鉄筋径は鋼管柱断面、柱軸力により異
形棒鋼D29〜D51サイズが使用できる。また、図6
(b)の耐火設計時の断面図に加えて示したように、必
要配筋量によっては図示した四隅の鉄筋に加えて追加配
筋(破線表示)を考慮に入れることもできる。なお、追
加鉄筋はコンクリート打設誘導管の位置(2点鎖線表
示)を除いた箇所に配筋することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による無耐火被覆鋼管コンクリート柱の
一実施の形態を示した鋼管柱ユニット1の全体断面図。
【図2】図1に示した鋼管コンクリート柱の内ダイアフ
ラムの一例を示した平面図。
【図3】鋼管柱ユニットを接合する際の鉄筋の配置状態
を示した状態説明図。
【図4】鋼管柱ユニットを接合状態を示した状態説明
図。
【図5】鉄筋束ね治具の実施例、変形例を示した斜視
図。
【図6】鋼管コンクリート柱の軸力負担状態を示した模
式断面図。
【符号の説明】
1,1A,1B 鋼管柱ユニット 5 ダイアフラム 6,6A,6B 柱補強筋 7 鉄筋束ね治具
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本実施の形態では、上下に位置する柱補強
筋6A、6Bの端部を重ね継手とするために、図5
(a)に示した鉄筋束ね治具7が用いられている。この
鉄筋束ね治具7は柱補強筋6A、6Bの直径よりやや大
きい内径を有するいわゆるガス管を2連に並べて溶接し
て鉄筋支持管12としたもので、一方の鉄筋支持管12
には止めねじ13が取り付けられている。止めねじ13
のついた側の鉄筋支持管12を柱補強鉄筋6Aに挿通し
て、所定位置で止めねじ13をねじ込むと、ねじ先端が
異形鉄筋の表面の凹凸に係止するので、鉄筋束ね治具7
を柱補強筋6Aの所定位置に保持することができる。し
たがって、鉄筋束ね治具7を、図3に示したように、立
設されている鋼管柱ユニット1Aの柱補強筋6Aの上端
近傍にあらかじめ固定しておき、この鉄筋束ね治具7の
他方の鉄筋支持管12位置に鋼管柱ユニット1Bの柱補
強筋6Bの下端が位置するように鋼管柱ユニット1Bを
吊り込むことで、柱補強筋6A、6Bを重ね継手とする
ことができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柱補強鉄筋を、鋼管柱ユニット内に配置さ
    れた内ダイアフラムに形成された貫通孔を縦貫させて配
    筋するようにしたことを特徴とする無耐火被覆鋼管コン
    クリート柱。
  2. 【請求項2】前記柱補強鉄筋は、鋼管柱ユニットを連結
    する際に、鉄筋束ね治具を用いた重ね継手により連結さ
    れるようにしたことを特徴とする請求項1記載の無耐火
    被覆鋼管コンクリート柱。
JP28265097A 1997-09-30 1997-09-30 無耐火被覆鋼管コンクリート柱 Pending JPH11107370A (ja)

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JP28265097A JPH11107370A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 無耐火被覆鋼管コンクリート柱

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JP28265097A JPH11107370A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 無耐火被覆鋼管コンクリート柱

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008531876A (ja) * 2005-02-22 2008-08-14 フレシネ 筒状金属構造物の強化方法、及びそれによって得られる構造物
JP2019500525A (ja) * 2016-04-11 2019-01-10 青▲島▼理工大学Qingdao University Of Technology 組立式鋼管ケーシング鉄筋コンクリート複合ノード及び取付方法

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