JPH11107168A - 繊維サイジング用糊剤 - Google Patents

繊維サイジング用糊剤

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JPH11107168A
JPH11107168A JP28107997A JP28107997A JPH11107168A JP H11107168 A JPH11107168 A JP H11107168A JP 28107997 A JP28107997 A JP 28107997A JP 28107997 A JP28107997 A JP 28107997A JP H11107168 A JPH11107168 A JP H11107168A
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JP
Japan
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sizing
yarn
sizing agent
pva
agent
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JP28107997A
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English (en)
Inventor
Takashi Nakajima
中島  隆
Yoshiaki Kozuka
佳明 小塚
Hiroshi Noguchi
博司 野口
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Unitika Chemical Co Ltd
Original Assignee
Unitika Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリビニルアルコール系糊剤の優れた繊維サ
イジング用糊剤適性を保持するとともに、ポリビニルア
ルコール系糊剤の欠点であるデバイド性を改善した繊維
サイジング用糊剤を提供する。 【解決手段】 ポリビニルアルコール(A)と水溶性ア
クリルアミド系樹脂(B)とからなり、ポリビニルアル
コール(A)/水溶性アクリルアミド系樹脂(B)の重
量比が99/1〜30/70である組成物を主成分とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製織のさいに経糸
に施す繊維サイジング用糊剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製織のさいに、特に張力のかかる経糸に
は、糸の毛羽を伏せて製織の際の各種抵抗を少なくする
とともに、糸強度を高めて糸切れを防ぐために、古来よ
り繊維サイジング用糊剤が施されてきた。しかし、この
繊維サイジング用糊剤にも、近年、経糸に使用される繊
維の多様化や高級化、生産性向上のための織機の高速化
に伴い、各種の改良がなされ、デンプン系糊剤単独から
デンプン系糊剤とポリビニルアルコール(以下、PVA
と略記する。)系樹脂、アクリル系樹脂等の合成樹脂系
糊剤との併用または前記合成樹脂系糊剤単独へと移行し
てきた。
【0003】そして、前記の合成樹脂系糊剤の中でも、
PVA系糊剤は、強靱な皮膜を形成すること、天然繊維
に対して優れた接着性を有すること、水で容易に糊抜き
ができることなどの優れた繊維サイジング用糊剤適性を
有することより、綿糸、絹糸、麻糸、これらの一種とポ
リエステルまたはナイロンとの混紡糸、レーヨン糸等の
各種の糸の繊維サイジング用糊剤としてデンプン系糊剤
と併用して広く使用されている。
【0004】PVA系糊剤とデンプン系糊剤を併用した
従来の繊維サイジング用糊剤を施した糸、特にスパン糸
(紡績糸)の場合には、糊剤の糸内部への浸透度が小さ
く、いわゆる糊剤が天ぷら状になっているので、落ち糊
が生じたり、毛羽伏せが不充分であったり、糸強度が不
足するなどのため、高速化された織機にかけた際、開口
性が悪かったり、糸切れが多発するなどの製織性に多く
の問題があった。
【0005】PVA系糊剤とデンプン系糊剤を併用する
際に、デンプン系糊剤の使用量をできるだけ少なくし、
PVA系糊剤を主成分とする繊維サイジング用糊剤を使
用した場合、サイジング工程において、糸に糊液を付着
した後、乾燥し、シート状になった糊付け糸束を一本一
本に分割するデバイド作業時に糊膜強度が強すぎるた
め、糸切れや毛羽立ちを起こしてしまうという問題があ
った。
【0006】この解決手段として、重合度4000以上
のPVAと重合度100〜2000のPVAとの混合に
より、デバイド性を改良した繊維サイジング用糊剤が提
案されている(特開平4−50378号公報)。この繊
維サイジング用糊剤は、デバイド性が多少改良されてい
るものの、実用レベルにはまだ不十分であり、また非常
に高価格の重合度4000以上のPVAを使用するた
め、コストが高くなるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
に鑑み、PVA系糊剤の前記の優れた繊維サイジング用
糊剤適性を保持するとともに、PVA系糊剤の欠点であ
るデバイド性を改善した繊維サイジング用糊剤を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維サイジング
用糊剤は、かかる目的を達成するもので、PVA(A)
と水溶性アクリルアミド系樹脂(B)とからなり、PV
A(A)/水溶性アクリルアミド系樹脂(B)の重量比
が99/1〜30/70である組成物を主成分とするこ
とを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用されるPVA(A)は、脂肪酸ビニルエス
テルを重合し、鹸化することにより得られるもので、例
えば蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピ
バリン酸ビニル、トリフロロ酢酸ビニル等の脂肪酸ビニ
ルエステルを溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合
等の公知の重合方法により重合し、得られた重合体のメ
タノール、エタノール等のアルコールまたはアルコール
と酢酸メチル、ベンゼン、アセトン等の混合溶液に触媒
としてアルカリや酸を添加して鹸化し、乾燥する等の公
知の方法で得ることができる。工業的には、酢酸ビニル
をメタノールを用いて溶液重合し、ポリ酢酸ビニルのメ
タノール溶液に水酸化ナトリウムを添加して鹸化し、乾
燥して得られるのが一般的である。
【0010】本発明で使用されるPVA(A)は、脂肪
酸ビニルエステルと共重合可能な単量体を本発明の効果
を損なわない範囲で共重合させたものでもよい。脂肪酸
ビニルエステルと共重合可能な単量体としては、例えば
エチレン、プロピレン、3−ブテン−1−オール、7−
オクテン−1−オール等のオレフィン類、エチルビニル
エーテル、ラウリルビニルエーテル、ステアリルビニル
エーテル、ヒドロキシビニルエーテル等のアルキルビニ
ルエーテル類、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、イタコン酸等のモノまたはジカルボキシル基を
含有する単量体またはそのアルカリ塩、モノまたはジア
ルキルエステル、無水物等の誘導体、ビニルスルフォン
酸、アリルスルフォン酸またはその塩等のスルフォン酸
基を含有する単量体、(メタ)アクリルアミドまたはそ
の誘導体、ピロリドン環含有単量体、カチオン基含有単
量体、酢酸アリル、アリルアルコール等のアリル化合
物、スチレン、ポリアルキレンオキサイド基含有単量
体、塩化ビニル等があげられる。
【0011】また、本発明に使用するPVA(A)は、
上記の方法の他にベンジルビニルエーテル、トリアルキ
ルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル等の重合
体のエーテル結合を公知の方法で開裂させて得ることも
できる。
【0012】PVA(A)の重合度および鹸化度は、水
可溶性のPVAが得られるものであれば、各種のものを
使用することができる。PVA(A)の重合度および鹸
化度は、好ましくは重合度300以上、鹸化度65%以
上である。
【0013】本発明に使用する水溶性アクリルアミド系
樹脂(B)は、公知の方法で製造されたアクリルアミド
単独重合体又はアクリルアミドを主構成とする共重合体
であり、その重合度は特に各種のものが採用され、市販
のものでよい。その際、1種または各種のものを使用す
ることができる。
【0014】本発明においては、PVA(A)とアクリ
ルアミド系樹脂(B)とを併用するが、PVA(A)と
アクリルアミド系樹脂(B)の重量混合比は、99/1
〜30/70である。前記混合比が99/1より大きい
場合には、皮膜の引き裂き強度が大きく、糊付け糸のデ
バイド性が劣り、30/70より小さい場合には、PV
Aの優れた特性が失われ、本発明の効果を発揮すること
ができない。PVA(A)とアクリルアミド系樹脂
(B)の重量混合比は、好ましくは5/95〜50/5
0である。
【0015】本発明の繊維サイジング用糊剤を水などに
溶解して糊液として使用する際の糊剤の濃度は、種々の
濃度とすることができるが、3〜15%とすることが望
ましい。その際の糊液の粘度は、糊付けされる糸がフィ
ラメント糸の場合には、単繊維間の集束がなされれば良
いので、4〜30ミリパスカル・秒(40〜50℃)程
度の低粘度であることが好ましい。糊付けされる糸がス
パン糸の場合には、前記糊液の粘度は、毛羽伏せを良く
するために、30〜50ミリパスカル・秒(65〜95
℃)程度の高粘度であることが好ましい。また、糊液の
調合をする際に、糸の種類により接着性、皮膜の強さな
どを考慮して適切なPVAを選択することが望ましい。
【0016】本発明の繊維サイジング用糊剤には、必要
に応じて、通常使用されているアクリル酸系糊剤、デン
プン系糊剤、セルロース系糊剤、油剤、帯電防止剤、消
泡剤等の繊維用糊剤、助剤を併用することもできる。本
発明の繊維サイジング用糊剤の糸への着糊量は糸の種
類、織物の種類に応じて任意に選択することができる。
前記着糊量は糸の重量に対して1〜10%であることが
望ましい。
【0017】本発明において、PVA(A)とアクリル
アミド系樹脂(B)とを主成分として特定の混合比で使
用することによって、PVAのサイジング剤としての優
れた特性を保持しながら、デバイド性も改良することが
可能となる。これは、PVA(A)とアクリルアミド系
樹脂(B)との混合物の水溶液より得られる皮膜は相溶
性の微妙な差異により、一種の微細な相分離現象が起こ
り、これがサイジング剤として主たる効果を減少させる
ことなく、デバイド性には大きな影響を及ぼし、デバイ
ド性が大幅に改良されるものと推定される。
【0018】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0019】実施例1 重合度1750、鹸化度96.5モル%のPVA(A)
と、アクリルアミド系樹脂(B)としてのXコートP1
30(星光化学工業製、20%水溶液)とを用い、
(A)/(B)の重量比が、90/10の10%水溶液
を調合し、これをキャスチング法にて20℃、65%R
H下で厚み約50ミクロンのフィルムを作製した。
【0020】次に、得られたフィルムの物性を20℃、
65%RH下で測定することにより、前記(A)と
(B)とからなる糊剤としての性能を評価することと
し、糊付け糸の強さの評価方法としてはフィルムの強度
及び伸度、糊付け糸のデバイド性の評価方法としてはフ
ィルムの引き裂き強度を以下の方法で測定し評価した。
【0021】(フィルムの強度、伸度測定)ストログラ
フ(東洋精機製)を用い、幅10mmの短冊状のフィルム
を50mm/分の速度で引っ張り、破断強度及び破断伸度
を測定した。
【0022】(フィルムの引き裂き強度測定)エルメン
ドルフ型引き裂き試験機(東洋精機製)を用い、幅75
mmのフィルムの引き裂き強度を測定した。
【0023】フィルムの破断強度は350kg/cm2、破
断伸度は150%、引き裂き強度は8kgであり、これは
糊剤としての性能として、糊付け糸の優れた強さ及びデ
バイド性を示すものであった。
【0024】実施例2 重合度1750、鹸化度88.5モル%のPVA(A)
と、アクリルアミド系樹脂(B)としてのポリストロン
117(荒川化学工業製、15%水溶液)とを用い、
(A)/(B)の重量比を90/10とした以外は実施
例1と同様にしてフィルムを作製し、実施例1と同様に
して破断強度、破断伸度及び引き裂き強度を測定した。
この結果は、表1に示すように、糊剤としての性能とし
て、糊付け糸の優れた強さ及びデバイド性を示すもので
あった。
【0025】実施例3 重合度600、鹸化度83.5モル%のPVA(A)
と、アクリルアミド系樹脂(B)としてのハーマイドB
−15(ハリマ化成製、15%水溶液)とを用い、
(A)/(B)の重量比を60/40とした以外は実施
例1と同様にフィルムを作製し、実施例1と同様にして
破断強度、破断伸度及び引き裂き強度を測定した。この
結果は、表1に示すように、糊剤としての性能として、
糊付け糸の優れた強さ及びデバイド性を示すものであっ
た。
【0026】比較例1 重合度1750、鹸化度96.5モル%のPVAを単独
で用いた以外は実施例1と同様にフィルムを作製し、実
施例1と同様にして破断強度、破断伸度及び引き裂き強
度を測定した。この結果は、表1に示すように、フィル
ムの引き裂き強度が強く、糊剤としての性能としては、
糊付け糸のデバイド性が劣ることを示すものであった。
【0027】比較例2 アクリルアミド系樹脂 XコートP130(星光化学工
業製、20%水溶液)を単独で用いた以外は実施例1と
同様にしてフィルムを作製し、実施例1と同様にして破
断強度、破断伸度及び引き裂き強度を測定した。この結
果は、表1に示すように、フィルムの破断伸度が小さ
く、糊剤としての性能としては、糊付け糸の製織性が劣
ることを示すものであった。
【0028】比較例3 重合度600、鹸化度83.5モル%のPVA(A)
と、アクリルアミド系樹脂(B)としてのXコートP1
30(星光化学工業製、20%水溶液)を用い、(A)
/(B)の重量比を20/80とした以外は実施例1と
同様にしてフィルムを作製し、実施例1と同様にして破
断強度、破断伸度及び引き裂き強度を測定した。この結
果は、表1に示すように、フィルムの破断伸度が小さ
く、糊剤としての性能としては、糊付け糸の製織性が劣
ることを示すものであった。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、サイジング工程におけるデバイド作業時に糸
切れや羽毛立ちがほとんどなく、また得られた糊付け糸
を織機にかけた際、開口性や糸切れの問題が大幅に改良
される繊維サイジング用糊剤の提供が可能となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコール(A)と水溶性ア
    クリルアミド系樹脂(B)とからなり、ポリビニルアル
    コール(A)/水溶性アクリルアミド系樹脂(B)の重
    量比が99/1〜30/70である組成物を主成分とす
    ることを特徴とする繊維サイジング用糊剤。
JP28107997A 1997-09-30 1997-09-30 繊維サイジング用糊剤 Pending JPH11107168A (ja)

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