JPH11106600A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH11106600A
JPH11106600A JP26905697A JP26905697A JPH11106600A JP H11106600 A JPH11106600 A JP H11106600A JP 26905697 A JP26905697 A JP 26905697A JP 26905697 A JP26905697 A JP 26905697A JP H11106600 A JPH11106600 A JP H11106600A
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JP
Japan
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weight
group
polymerizable monomer
examples
adhesion
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JP26905697A
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English (en)
Inventor
Kazuo Aizu
和郎 会津
Tsutomu Mamiya
勉 間宮
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面処理されていない難塗装性ポリオレフィ
ン素材の表面に塗布することにより、ポリオレフィン素
材への密着性とアクリル系上塗塗料及びポリエステル系
上塗塗料に対する密着性に優れる塗膜を形成することが
できる樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 塩素含有率50重量%以下の塩素化ポリ
オレフィン系樹脂(A)の存在下に、(b1)一般式
(I) 【化1】 (式中、Xは共重合可能な二重結合を有する1価の基を
示し、Yは加水分解可能な1価の基又はハロゲン原子を
示し、Rは不活性な1価の有機基を示し、mは0〜2の
整数であり、nは1〜3の整数であり、mとnの和は3
である)で示される不飽和有機シラン化合物を含有する
重合性単量体混合物(B)を重合して得られるビニル変
性塩素化ポリオレフィン系重合体と、エポキシ化ポリブ
タジエン(C)とを含有してなる樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料用樹脂組成物
に関する。本発明は、特に、塗装性を付与するための種
々の表面処理が何等施されてないような、ポリオレフィ
ン等のプラスチックからなる成形品、シート、フィルム
等のプラスチック素材にアクリル系上塗塗料、ポリエス
テル系上塗塗料等の上塗塗料を塗装するときに、予めプ
ラスチック素材の表面に塗布する樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車、家庭電化製品、その他種
々の産業分野において、軽量化、低コスト化、その他の
目的から、金属部品に代わってポリオレフィン等の合成
樹脂製の成形品が使用されている。また、上記各種製品
の部品表面には、通常、塗装が施されるので、部品表面
の塗装性が良好であることが要求される。そこで、合成
樹脂製の成形品の表面には、通常、上塗塗装の前に、塗
装性を向上させるための塗液が施される。ところが、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンからな
るプラスチック成形品に塗装された従来の塗膜は、塗料
のプラスチック成形品への密着性が劣るか、又は密着性
を確保しようとした結果、アクリル系上塗塗料やポリエ
ステル系上塗塗料等の上塗塗料との密着性の性能に劣っ
ているものであった。ポリオレフィンからなるプラスチ
ック成形品への密着性、アクリル系上塗塗料やポリエス
テル系上塗塗料等の各種上塗塗料との密着性を改善する
ため、従来から数多くの試みが提案されているが塗膜性
能が不十分で実用性に乏しい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の問題
点を解消し、難塗装性プラスチックとの密着性、アクリ
ル系上塗塗料やポリエステル系上塗塗料等の上塗塗料と
の密着性に優れる樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩素含有率5
0重量%以下の塩素化ポリオレフィン系樹脂(A)の存
在下に、(b1)一般式(I)
【0005】
【化2】 (式中、Xは共重合可能な二重結合を有する1価の基を
示し、Yは加水分解可能な1価の基又はハロゲン原子を
示し、Rは不活性な1価の有機基を示し、mは0〜2の
整数であり、nは1〜3の整数であり、mとnの和は3
である)で表される不飽和有機シラン化合物、(b2)
2個以上の重合性二重結合を有する重合性単量体及び
(b3)カルボキシル基を有する重合性単量体を必須成
分として含む重合性単量体混合物(B)を重合して得ら
れるビニル変性塩素化ポリオレフィン系重合体と、エポ
キシ化ポリブタジエン(C)とを含有してなる樹脂組成
物を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における塩素含有率50重
量%以下の塩素化ポリオレフィン系樹脂(A)(以下、
(A)成分と略することがある。)としては、例えば、
それぞれ塩素含有率が50重量%以下である塩素化ポリ
エチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、無水マレイ
ン酸変性塩素化ポリプロピレン樹脂、ウレタン変性塩素
化ポリプロピレン樹脂、塩素化エチレン−プロピレン共
重合体、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げ
られる。塩素含有量が50重量%を超えると、ポリオレ
フィン系素材に対する密着性が低下する。
【0007】塩素化ポリオレフィン系樹脂(A)の塩素
含有率は目的とする種々の塗膜性能を考慮して適宜定め
られ、塗膜性能が著しく低下しない限り、その下限は制
限されるものではないが、ポリオレフィン系素材に対す
る樹脂組成物の密着性、アクリル系上塗塗料やポリエス
テル系上塗塗料等の上塗塗料との密着性と、ビニル変性
塩素化ポリオレフィン系重合体の貯蔵安定性とのバラン
スの点から、15〜40重量%とすることが好ましく、
15〜35重量%とすることがより好ましい。
【0008】なお、本明細書において、塩素含有率は燃
焼法によって測定された値である。
【0009】本発明に用いられる塩素化ポリオレフィン
系樹脂(A)は、重量平均分子量(ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー法による標準ポリスチレン換算
値)が10,000〜300,000であることが好ま
しく、30,000〜250,000であることがより
好ましい。10,000未満であると、得られる塗液の
耐溶剤性が低下する傾向にあり、300,000を超え
ると、塩素化ポリオレフィン系重合体の貯蔵安定性が著
しく低下する傾向がある。
【0010】本発明に用いられる不飽和二重結合を有す
る重合性単量体混合物(B)(以下、(B)成分と略す
ることがある。)は、(b1)不飽和有機シラン化合物
(以下、(b1)成分と略することがある。)、(b
2)2個以上の重合性二重結合を有する重合性単量体
(以下、(b2)成分と略することがある。)及び(b
3)カルボキシル基を有する重合性単量体(以下、(b
3)成分と略することがある。)を必須成分として含
む。更に、通常、その他の重合性単量体(以下、(b
4)成分と略することがある。)として、(b4)アク
リル酸アルキルエステル、アクリル酸シクロアルキルエ
ステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸
シクロアルキルエステル、スチレン系単量体、その他の
ビニル化合物、不飽和二塩基酸のジアルキルエステル等
の不飽和二重結合を有する重合性単量体が用いられる。
【0011】(b1)成分は、一般式(I)
【0012】
【化3】 (式中、Xは共重合可能な二重結合を有する基を示し、
Yは加水分解可能な基又はハロゲン原子を示し、Rは不
活性な有機基を示し、mは0〜2の整数であり、nは1
〜3の整数であり、mとnの和は3である)で表される
不飽和有機シラン化合物である。
【0013】一般式(I)において、Xの共重合可能な
二重結合を有する基としては、例えば、アルケニル基、
シクロアルケニル基、不飽和アシロキシアルキル基、不
飽和アシロキシアルコキシアルキル基及び下記で示され
る基等が挙げられる。 CH2=C(CH3)COO(CH2)2-OCH2CH(OH)CH2O(CH2)3- アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、
ブテニル基等の炭素数2〜6の基が挙げられ、シクロア
ルケニル基としては、例えば、シクロヘキニセル基、シ
クロペンタジエニル基、シクロヘキサジエニル基等の炭
素数3〜18の基が挙げられ、不飽和アシロキシアルキ
ル基としては、例えば、β−アクリロキシエチル基、メ
タクリロキシメチル基、γ−メタクリロキシプロピル
基、γ−アクリロキシプロピル基、δ−アクリロキシブ
チル基、μ−メタクリロキシラウリル基、ζ−メタクリ
ロキシヘキシル基、θ−アクリロキシオクチル基等の炭
素数4〜18のアクリロキシアルキル基及びメタクリロ
キシアルキル基が挙げられ、不飽和アシロキシアルコキ
シアルキル基としては、例えば、γ−(β−メタクリロ
キシエトキシ)プロピル基等の炭素数5〜10のアクリ
ロキシアルコキシアルキル基及びメタクリロキシアルコ
キシアルキル基が挙げられる。
【0014】これらの基の中では、ポリオレフィン系素
材との密着性の点から、γ−メタクリロキシプロピル基
等の炭素数4〜10の不飽和アシロキシアルキル基及び
γ−(β−メタクリロキシエトキシ)プロピル基等の炭
素数5〜10の不飽和アシロキシアルコキシアルキル基
が好ましい。
【0015】一般式(I)において、Yの加水分解可能
な基としては、例えば、加水分解して水酸基を形成する
基が挙げられ、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素が挙げられる。加水分解して、水酸基を形
成する基としては、例えば、アルコキシ基、アシロキシ
基、オキシモ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基
が挙げられる。
【0016】これらの基又はハロゲン原子の中では、ポ
リオレフィン系素材との密着性及び塩素化ポリオレフィ
ン系樹脂との相溶性の点から、炭素数1〜6のアルコキ
シ基、炭素数1〜6のアシロキシ基、炭素数1〜14の
オキシモ基、炭素数1〜6アルキルアミノ基、炭素数6
〜10のアリールアミノ基及び塩素が好ましい。炭素数
1〜6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、
エトキシ基、ブトキシ基、2−メトキシエトキシ基等が
挙げられ、炭素数1〜6のアシロキシ基としては、例え
ば、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロピルオキシ
基等が挙げられ、炭素数1〜14のオキシモ基として
は、例えば、下記で示される基等が挙げられる。
【0017】
【化4】 炭素数1〜6のアルキルアミノ基又は炭素数6〜10の
アリールアミノ基としては、例えば、下記で示される基
等が挙げられる。
【0018】
【化5】 一般式(I)において、nが2又は3のとき、複数のY
は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0019】一般式(I)において、Rの不活性な一価
の有機基としては、例えば、アルキル基、アリール基、
アラルキル基等の一価の炭化水素基が挙げられる。アル
キル基としては、例えば、炭素数1〜18のアルキル基
が挙げられ、このようなアルキル基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、テトラデ
シル基、オクタデシル基等が挙げられる。アリール基と
しては、例えば、炭素数6〜18のアリール基が挙げら
れ、このようなアリール基としては、例えば、フェニル
基、トリル基等が挙げられる。アラルキル基としては、
例えば、炭素数7〜18のアラルキル基が挙げられ、こ
のようなアラルキル基としては、例えば、ベンジル基等
が挙げられる。
【0020】一般式(I)において、mが2のとき、2
つのRは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0021】一般式(I)で表される不飽和有機シラン
化合物の具体例として、例えば、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(2−メ
トキシエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラ
ン、ビニルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−アクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシ
ラン、(μ−メタクリロキシラウリル)プロポキシジメ
トキシシラン、(ζ−メタクリロキシヘキシル)トリエ
トキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、メタク
リロキシメチルトリメトキシシラン、(β−アクリロキ
シエチル)メトキシエトキシブトキシシラン、(θ−ア
クリロキシオクチル)ブトキシメトキシシラン、(δ−
アクリロキシブチル)メトキシジブトキシシラン等が挙
げられる。
【0022】なお、一般式(I)において、Yで表され
る加水分解可能な基又はハロゲン原子は、使用する原料
又は重合溶媒中の水分と反応し、加水分解又は置換反応
して水酸基等を有する基となり、重合反応中又は塗料の
乾燥時において、このような水酸基等の官能基同士が架
橋反応するものと考えられる。
【0023】前記(b1)成分の中では、密着性の点か
ら、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン及
びγ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランが好
ましく、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ンがより好ましい。
【0024】前記(b1)成分は、単独で又は、2種類
以上を組み合わせて使用される。
【0025】(b2)成分は、2個以上の重合性二重結
合を有する重合性単量体であり、例えば、ジビニルベン
ゼン、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレ
ングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、トリプロピレングリコールジアクリレート、2,
2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシエトキシ)フェ
ニル〕プロパン、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−
3−メタクリロキシプロパン、エチレングリコールジメ
タクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3
−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタ
クリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロ
キシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4
−(メタクリロキシエトキシエトキシ)フェニル〕プロ
パン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ポリエト
キシ)フェニル〕プロパン、トリメチロールプロパント
リアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テ
トラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチ
ロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールメ
タンテトラメタクリレート等が挙げられる。
【0026】前記(b2)成分は単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用される。
【0027】(b3)成分は、カルボキシル基を有する
重合性単量体であり、カルボキシル基は酸無水物基とし
て含まれてもよい。(b3)成分としては、例えば、不
飽和酸、不飽和二塩基酸、それらの酸無水物が挙げられ
る。不飽和酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸等の炭素数3〜20の不飽和カルボン酸が挙げら
れ、不飽和二塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フ
マル酸等の炭素数4〜10の不飽和ジカルボン酸が挙げ
られ、前記酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸
等が挙げられる。
【0028】前記(b3)成分は単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用される。
【0029】(B)成分としては、ビニル変性塩素化ポ
リオレフィン系重合体の合成の際における重合性単量体
混合物(B)と塩素化ポリオレフィン系樹脂(A)の相
溶性を向上させ、それにより、得られる樹脂組成物の長
期の貯蔵安定性及び塗膜の耐久性を向上させるために、
前記(b1)〜(b3)成分に加えて(b4)成分を用
いることが好ましい。
【0030】(b4)成分としては、アクリル酸アルキ
ルエステル、アクリル酸シクロアルキルエステル、メタ
クリル酸アルキルエステル、メタクリル酸シクロアルキ
ルエステル、アクリル酸アミノアルキルエステル、メタ
クリル酸アミノアルキルエステル、スチレン系単量体、
その他のビニル化合物及び不飽和二塩基酸のジアルキル
エステルなどが挙げられる。
【0031】アクリル酸アルキルエステルとしては、例
えば、アルキル基の炭素数が1〜20のアクリル酸アル
キルエステルが挙げられ、その具体例としては、例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸ラウリル等が挙げられる。アクリ
ル酸シクロアルキルエステルとしては、例えば、シクロ
アルキル基の炭素数が3〜20のアクリル酸シクロアル
キルが挙げられ、その具体例としては、例えば、アクリ
ル酸シクロヘキシル等が挙げられる。メタクリル酸アル
キルエステルとしては、例えば、アルキル基の炭素数が
1〜20のメタクリル酸アルキルエステルが挙げられ、
その具体例としては、例えば、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸ラウリル等が挙げられる。メタクリル酸シクロア
ルキルエステルとしては、例えば、シクロアルキル基の
炭素数が3〜20のメタクリル酸シクロアルキルエステ
ルが挙げられ、その具体例としては、例えば、メタクリ
ル酸シクロヘキシル等が挙げられる。アクリル酸アミノ
アルキルエステルとしては、例えば、アルキル基の炭素
数が1〜20のアクリル酸アミノアルキルエステルが挙
げられ、その具体例として、例えば、アクリル酸アミノ
メチル、アクリル酸N−メチルアミノメチル、アクリル
酸N,N−ジエチルアミノエチル等が挙げられる。メタ
クリル酸アミノアルキルエステルとしては、例えば、ア
ルキル基の炭素数が1〜20のメタクリル酸アミノアル
キルエステルが挙げられ、その具体例としては、例え
ば、メタクリル酸アミノメチル、メタクリル酸N−メチ
ルアミノメチル、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノ
エチル等が挙げられる。スチレン系単量体としては、例
えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン
等の炭素数7〜18のスチレン系単量体が挙げられる。
その他のビニル化合物としては、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、酢酸ビニル、メタクリル酸グリシジル、アクリ
ル酸グリシジル、メタクリルアミド、アクリルアミド、
酢酸イソプロペニル等が挙げられる。不飽和二塩基酸の
ジアルキルエステルとしては、例えば、マレイン酸ジメ
チルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸
ジメチルエステル、フマル酸ジエチルエステル等の炭素
数4〜15の不飽和ジカルボン酸のジ−C1-4−アルキ
ルエステルが挙げられる。
【0032】前記(b4)成分の中では、アクリル酸ア
ルキルエステル、アクリル酸シクロアルキルエステル、
メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸シクロア
ルキルエステル、スチレン、ビニルトルエン、α−メチ
ルスチレン等のスチレン系単量体、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、酢酸ビニル、酢酸イソプロペニル、マレイン
酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸のジメチルエステ
ル、ジエチルエステル等のジエステルが好ましい。
【0033】前記(b4)成分は単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用される。
【0034】本発明に用いられるエポキシ化ポリブタジ
エン(C)(以下、(C)成分と略することがある)と
しては、エポキシ当量100〜300のエポキシ化ポリ
ブタジエンが好ましく、エポキシ当量150〜250の
エポキシ化ポリブタジエンがより好ましい。エポキシ当
量が100未満では、上塗塗料との密着性が低下する傾
向にあり、300を超えると、得られる樹脂組成物の貯
蔵安定性が低下する傾向にある。また、エポキシ化ポリ
ブタジエンの重量平均分子量(ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー法による標準ポリスチレン換算値)
は、1,000〜50,000が好ましく、3,000
〜40,000がより好ましい。重量平均分子量が1,
000未満では、得られる塗膜の耐水性が低下する傾向
にあり、50,000を超えると、溶剤に対する溶解性
が著しく低下し、得られる樹脂組成物の貯蔵安定性が劣
る傾向にある。
【0035】本発明に用いられるエポキシ化ポリブタジ
エン(C)としては、市販品として、エポリード PB
3600、PB4700(いずれもダイセル化学工業株
式会社製、商品名)、日石ポリブタジエンE−1000
−3.5(日本石油化学株式会社製、商品名)、R−1
5EP1、R−45EP1(いずれも出光石油化学株式
会社製、商品名)などが挙げられる。これらのエポキシ
化ポリブタジエンは適宜組み合わせて用いてもよい。
【0036】これらのエポキシ化ポリブタジエン(C)
の中で、下記一般式(II)
【0037】
【化6】 (式中、R1及びR2は各々独立に水素原子又は水酸基を
示す。)で表されるエポキシ化ポリブタジエンが好まし
い。この式で表されるエポキシ化ポリブタジエンとして
は、エポリード PB3600(式中のR1及びR2が水
素原子)、エポリード PB4700(式中のR1及び
2が水酸基)(いずれもダイセル化学工業株式会社
製、商品名)が挙げられる。
【0038】本発明の樹脂組成物において、ビニル変性
塩素化ポリオレフィン系重合体の製造に用いる(A)成
分の配合量は、ポリオレフィン素材に対する密着性、ア
クリル系上塗塗料やポリエステル系上塗塗料等の上塗塗
料との密着性の点から、(A)成分、(B)成分及び
(C)成分の総量100重量%に対して3〜30重量%
とすることが好ましく、5〜20重量%とすることがよ
り好ましく、5〜15重量%とすることがさらに好まし
い。この配合量が3重量%未満であると、得られる樹脂
組成物のポリオレフィン素材に対する密着性が低下する
傾向にあり、30重量%を超えると、得られる樹脂組成
物の貯蔵安定性が低下する傾向にある。
【0039】ビニル変性塩素化ポリオレフィン系重合体
の製造に用いる(B)成分の配合量は、ポリオレフィン
素材に対する密着性、アクリル系上塗塗料やポリエステ
ル系上塗塗料等の上塗塗料との密着性、耐溶剤性及びワ
ニスの長期貯蔵安定性のバランスの点から、(A)成
分、(B)成分及び(C)成分の総量100重量%に対
して40〜92重量%とすることが好ましく、55〜8
5重量%とすることがより好ましく、60〜85重量%
とすることがさらに好ましい。この配合量が40重量%
未満であると、得られる樹脂組成物のアクリル系上塗塗
料やポリエステル系上塗塗料等の上塗塗料との密着性が
低下する傾向にあり、92重量%を超えると、得られる
樹脂組成物のポリオレフィン素材に対する密着性が低下
する傾向にある。
【0040】(B)成分中における(b1)成分の配合
量は、得られる樹脂組成物のポリオレフィン素材に対す
る密着性及び得られる重合体のゲル化抑制のバランスの
点から、(B)成分の総量100重量%に対して、0.
1〜3重量%にすることが好ましく、0.3〜2重量%
とすることがより好ましく、0.3〜1.5重量%とす
ることがさらに好ましい。この配合量が0.1重量%未
満であると得られる樹脂組成物のポリオレフィン素材に
対する密着性及びワニスの長期貯蔵安定性が低下する傾
向にあり、3重量%を超えると、加水分解可能な基が重
合中に加水分解して架橋反応し、得られる重合体が重合
中にゲル化する傾向にある。
【0041】(B)成分中における(b2)成分の配合
量は、得られる樹脂組成物のアクリル系上塗塗料やポリ
エステル系上塗塗料等の上塗塗料との密着性、耐溶剤性
のバランスの点から、(B)成分の総量100重量%に
対して、0.01〜1.5重量%とすることが好まし
く、0.03〜1.3重量%とすることがより好まし
く、0.05〜1.1重量%とすることがさらに好まし
い。この配合量が0.01重量%未満であると得られる
樹脂組成物のアクリル系上塗塗料やポリエステル系塗料
等の上塗塗料との密着性、耐溶剤性が低下する傾向にあ
り、1.5重量%を超えると得られる重合体が合成中に
ゲル化する傾向にある。
【0042】(B)成分中における(b3)成分の配合
量は、得られる樹脂組成物のポリオレフィン素材に対す
る密着性、アクリル系上塗塗料やポリエステル系上塗塗
料等の上塗塗料との密着性、耐溶剤性及びワニスの長期
貯蔵安定性のバランスの点から、(B)成分の総量に対
して、0.1〜5重量%とすることが好ましく、0.5
〜4重量%とすることがより好ましく、1〜3重量%と
することがさらに好ましい。この配合量が0.1重量%
未満であると、得られる樹脂組成物のアクリル系上塗塗
料やポリエステル系上塗塗料等の上塗塗料との密着性及
び耐溶剤性が低下する傾向にあり、5重量%を超える
と、ポリオレフィン素材に対する密着性及びワニスの長
期貯蔵安定性が低下する傾向にある。
【0043】(B)成分中における(b4)成分の配合
量は、得られる樹脂組成物のポリオレフィン素材に対す
る密着性、アクリル系上塗塗料やポリエステル系上塗塗
料等の上塗塗料との密着性、耐溶剤性、ワニスの長期貯
蔵安定性及び塗膜の耐久性等のバランスの点から、
(B)成分の総量に対して、90.5〜99.79重量
%とすることが好ましく、92.7〜99.17重量%
とすることがより好ましく、94.4〜98.65重量
%とすることがさらに好ましい。この配合量が90.5
重量%未満であると、得られる樹脂組成物の耐久性が低
下する傾向にあり、99.79重量%を超えると、得ら
れる樹脂組成物のポリオレフィン素材に対する密着性、
アクリル系上塗塗料やポリエステル系上塗塗料等の上塗
塗料との密着性、ワニスの長期貯蔵安定性が低下する傾
向にある。
【0044】(C)成分の配合量は、ポリオレフィン素
材に対する密着性、アクリル系上塗塗料やポリエステル
系塗料等の上塗塗料との密着性、耐溶剤性のバランスの
点から(A)成分、(B)成分と(C)成分の総量10
0重量%に対して5〜40重量%とすることがさらに好
ましく、10〜30重量%とすることがより好ましい。
この配合量が5重量%未満であるとアクリル系上塗塗料
やポリエステル系上塗塗料等の上塗塗料との密着性が低
下する傾向にあり、40重量%を超えると、得られる樹
脂組成物のTgが低下して耐久性が低下する傾向にあ
る。
【0045】塩素化ポリオレフィン系樹脂(A)の存在
下で前記重合性単量体混合物(B)を重合させる方法と
しては、通常のラジカル重合方法を利用することがで
き、特にその方法が制限されるものではない。
【0046】前記ラジカル重合方法において、有機溶剤
としては、例えば、芳香族系溶剤、ケトン系溶剤、エス
テル系溶剤、塩素系溶剤等を使用することができる。芳
香族系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等が
挙げられ、ケトン系溶剤としては、例えば、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
等が挙げられ、エステル系溶剤としては、例えば、酢酸
エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等が挙げられ、塩
素系溶剤としては、例えば、クロロホルム、四塩化炭素
等が挙げられる。
【0047】また、前記ラジカル重合法において、重合
開始剤としては、例えば、有機過酸化物、アゾビス系化
合物等を使用することができる。有機過酸化物として
は、例えば、ベンゾイルパーオキサド、ジクミルパーオ
キサド、ジブチルパーオキサイド等が挙げられ、アゾビ
ス系化合物としては、例えば、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル等が挙げられ
る。
【0048】重合に際して、前記各種重合性単量体は、
予め混合物とした上で反応系に添加してもよいし、別に
反応系に添加してもよく、また、この混合物を分割して
反応系に添加してもよい。
【0049】反応温度は、70〜140℃が好ましく、
90〜110℃がより好ましい。反応時間は、1〜5時
間が好ましく、2〜4時間がより好ましい。反応圧力
は、特に制限はなく、通常、常圧下で行われる。
【0050】前述したように塩素化ポリオレフィン系樹
脂(A)の存在下で前記重合性単量体混合物(B)を重
合させることにより、ビニル変性塩素化ポリオレフィン
系重合体を重合し、エポキシ化ポリブタジエン(C)を
配合することで本発明の樹脂組成物を得ることができ
る。
【0051】本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、無
機顔料、有機顔料を含有するものであってもよい。無機
顔料としては、例えば、チタン白、カーボンブラック等
が挙げられ、有機顔料としては、フタロシアニン系顔
料、アゾ系顔料等が挙げられる。これらの無機顔料、有
機顔料等を含有させる方法としては、例えば、通常の顔
料分散方法を利用することができる。これらを用いる場
合、樹脂組成物総量中、0.5〜60重量%となる量で
配合することが好ましい。
【0052】また、本発明の樹脂組成物は、必要に応じ
各種添加剤、例えば、アルミペースト、可塑剤、塗膜強
化用樹脂、分散剤、顔料沈降防止剤、塗面調整剤、レオ
ロジーコントロール剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、
酸化防止剤等を含んでいてもよい。
【0053】得られた樹脂組成物は、有機溶剤を含有す
ることが好ましく、有機溶剤としては、少なくとも上記
のビニル変性塩素化ポリオレフィン系重合体と、エポキ
シ化ポリブタジエン(C)を溶解するものが用いられ、
例えば、前述したものを使用することができる。この場
合、有機溶剤の量は、樹脂組成物の用途により異なる
が、有機溶剤を含有する樹脂組成物総量中、10〜90
重量%とすることが好ましい。
【0054】本発明の樹脂組成物は、例えば、塗料の製
造に利用することができる。
【0055】本発明に係る樹脂組成物は、通常の塗装方
法に従って塗装に供することができる。塗装に関して
は、例えば、エアスプレー塗装機、エアレススプレー塗
装機、静電塗装機、ロールコーター塗装機、浸漬、ハケ
等を用いて塗装することができる。
【0056】本発明の樹脂組成物は、ポリオレフィン系
の成型品、シート、フィルム等におけるポリオレフィン
素材などに直接塗装するために供することができ、プラ
イマー、エナメル塗料、メタリック塗料等として使用す
ることができる。
【0057】本発明の樹脂組成物は、ポリオレフィン素
材に塗布後、室温〜160℃で1〜100分間自然乾燥
又は加熱乾燥することが好ましい。加熱することで乾燥
時間を短縮することができる。加熱乾燥条件は、基材の
変形温度等を考慮して適宜選択される。さらに上塗塗料
としてアクリル系上塗塗料、ポリエステル系上塗塗料な
どを塗布することができ、この場合、各種上塗塗料との
密着性にも優れる。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、部及び%は、それぞれ重量部及び重量%を示す。
【0059】実施例1〜8 冷却器、温度計、滴下ロート、窒素ガス吹き込み管及び
攪拌機を備えた四つ口フラスコに塩素化ポリプロピレン
樹脂溶液(スーパークロン803L、日本製紙(株)
製、商品名、塩素含有率26重量%、樹脂固形分30重
量%のトルエン溶液、樹脂の重量平均分子量(ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー法による標準ポリスチ
レン換算値)230,000)24重量部及びトルエン
126重量部を仕込み、110℃に加熱した。その後、
表1に示す配合割合で(b1)〜(b4)成分と2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル1重量部を均一溶解
した混合物を調製し、同温度で保温しながら2時間で滴
下し、その後同温度で1時間保温した。さらに、トルエ
ン10重量部に2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
0.2重量部を均一に溶解し、その後同温度で保温しな
がら前記四つ口フラスコに30分かけて滴下し、その後
同温度で2時間保温した。そして、前記四つ口フラスコ
を室温まで冷却し、表1に示す配合割合で(C)成分を
添加した後、トルエンで加熱残分が40重量%になるよ
うに調整して樹脂組成物(R−1)〜(R−8)を得
た。
【0060】
【表1】 *1:日本製紙(株)製、商品名 スーパークロン80
3L(塩素含有率26重量%、樹脂固形分30重量%の
トルエン溶液、樹脂の重量平均分子量:230,00
0) *2:ダイセル化学工業(株)製、商品名 エポリード
PB3600(エポキシ当量 199、重量平均分子
量:27,000) *3:ダイセル化学工業(株)製、商品名 エポリード
PB4700(エポキシ当量 167、重量平均分子
量:12,000) (重量平均分子量:ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー法による標準ポリスチレン換算値)
【0061】
【表2】 比較例1〜3 各成分を表2に示す配合割合で配合した以外は、前記実
施例1〜8に記載された方法に従い、樹脂組成物(R−
9)〜(R−11)を得た。
【0062】
【表3】 実施例1〜8及び比較例1〜3で得られた樹脂組成物を
用いた塗料の作製 前記実施例1〜8で得られた樹脂組成物(R−1)〜
(R−8)及び比較例1〜3で得られた樹脂組成物(R
−9)〜(R−11)を用い、シンナー(トルエン/ソ
ルベッソ100=50/50の容量比で混合した溶液)
で、フォードカップ#4で12〜13秒/20℃になる
ように希釈して塗料とした。
【0063】(アクリル系上塗塗料の製造) (メタリックベース塗料)冷却器、温度計、滴下ロー
ト、窒素ガス吹き込み管及び攪拌機を備えた四つ口フラ
スコにキシレンを250部仕込み、110℃に加熱し
た。続いて、スチレン25重量部、メタクリル酸メチル
65重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル302.5
重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル97.5重量
部、メタクリル酸10重量部、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル3重量部を均一に溶解した混合液を調製
し、同温度で保温しながら前記四つ口フラスコに3時間
かけて滴下し、同温度で2時間保温した。保温終了後、
室温まで冷却し、反応物の加熱残分が60重量%になる
ようにキシレンを添加してワニスを得た。前記で得たワ
ニスを使用して次の配合でメタリックベース塗料を作製
した。 前記で得たワニス 125.0重量部 n−ブチルエーテル化メラミン樹脂1) 41.7重量部 アルペースト7640NS2) 17.0重量部 ディスパロン6900−20X3) 10.0重量部 1) 商品名メラン221、日立化成工業(株)製、固
形分60重量% 2) 商品名、東洋アルミニウム(株)製アルミニウム
フレークペースト、アルミニウムフレークペースト含有
量65% 3) 商品名、楠本化成(株)製、ダレ防止剤、有効成
分20%を常法によって分散させ、シンナー(トルエン
/ソルベッソ100=70/30の容量比で混合した溶
液)を用い、フォードカップ#4で12〜13秒/20
℃になるように希釈してメタリックベース塗料とした。
【0064】(クリヤー塗料)冷却器、温度計、滴下ロ
ート、窒素ガス吹き込み管及び攪拌機を備えた四つ口フ
ラスコにソルベッソ100を300重量部仕込み、14
0℃に加熱した。続いて、スチレン150重量部、メタ
クリル酸ブチル65重量部、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル160重量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル60重量部、ラクトン変性(2モル付加物)メタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル50重量部、メタクリル酸1
5重量部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル5重
量部を均一に溶解した混合液を調製し、同温度で保温し
ながら前記四つ口フラスコに3時間かけて滴下し、同温
度で2時間保温した。保温終了後、室温まで冷却し、反
応物の加熱残分が50重量%になるようにキシレンを添
加してワニスを得た。 前記で得たワニスを使用して次
の配合でクリヤー塗料を作製した。 前記で得たワニス 140.0重量部 n−ブチルエーテル化メラミン樹脂 50.0重量部 を常法によって混合させ、シンナー(キシレン/ソルベ
ッソ100=30/70の容量比で混合した溶液)を用
い、フォードカップ#4で18〜20秒/20℃になる
ように希釈してクリヤー塗料とした。
【0065】(ポリエステル系上塗塗料の製造)冷却
器、温度計、分留塔、窒素ガス吹き込み管及び攪拌機を
備えた四つ口フラスコにヤシ油48重量部、アジピン酸
72重量部、イソフタル酸258.6重量部、1,6−
ヘキサンジオール42重量部、ネオペンチルグリコール
178重量部、トリメチロールプロパン75.1重量部
を仕込み、210℃まで徐々に昇温し、脱水エステル化
反応を行った。樹脂酸価12まで脱水エステル化を行っ
た後、室温まで冷却し、加熱残分が65重量%になるよ
うにソルベッソ100を添加してワニスを得た。
【0066】前記で得たワニスを使用して次の配合でエ
ナメル塗料を作製した。 前記で得たワニス 115.4重量部 n−ブチルエーテル化メラミン樹脂 41.7重量部 チタン白(CR−95)4) 82.0重量部 4) 石原産業(株)製、チタン白、(商品名CR−9
5)を常法によって分散させ、シンナー(キシレン/ソ
ルベッソ100=30/70の容量比で混合した溶液)
を用い、フォードカップ#4で18〜20秒/20℃に
なるように希釈してエナメル塗料とした。
【0067】(塗膜試料の作製)前記実施例1〜8で得
られた樹脂組成物(R−1)〜(R−8)及び比較例1
〜3で得られた樹脂組成物(R−9)〜(R−11)を
表面処理が施されていないポリプロピレン成形板に乾燥
膜厚が5〜10μmとなるようにスプレー塗装し、その
後室温で10分間放置した。その後、前記アクリル系上
塗塗料をメタリックベースの乾燥膜厚が15〜20μ
m、クリヤーの乾燥膜厚が25〜30μmになるように
ウェットオンウェット塗装した後、120℃で30分焼
付乾燥した。前記のアクリル系上塗塗料は2コート1ベ
ーク塗料である。その後得られた塗膜板の性能を評価し
た。
【0068】同様に、前記実施例1〜8で得られた樹脂
組成物(R−1)〜(R−8)及び比較例1〜3で得ら
れた樹脂組成物(R−9)〜(R−11)を表面処理が
施されていないポリプロピレン成形板に乾燥膜厚が5〜
10μmとなるようにスプレー塗装し、その後室温で1
0分間放置した。その後、前記ポリエステル系上塗塗料
を乾燥膜厚が25〜30μmになるように塗装した後、
120℃で30分焼付乾燥した。その後得られた塗膜板
の性能を評価した。
【0069】(評価)得られた塗膜板について、下記方
法に従い、密着性(初期密着性及び温水処理後の密着
性)評価結果を表4〜7に示した。
【0070】密着性(初期密着性) JIS K−5400のゴバン目試験方法に従った。塗
膜上にナイフで1mm間隔で縦横各10本の線を引いて
100個のゴバン目を作製し、その上にセロファンテー
プを接着させ、テープを剥がし、塗膜上に残存するゴバ
ン目の数を測定し、下記基準で評価した。 100/100 :密着性が良好 51〜99/100:密着性がやや劣る 50/100以下 :密着性が著しく劣る 耐水性(温水処理後の密着性) 塗膜板を40℃の温水に240時間浸漬させた後、前記
初期密着性の評価方法に従って密着性を評価した。 100/100 :密着性が良好 51〜99/100:密着性がやや劣る 50/100以下 :密着性が著しく劣る
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【0073】
【表6】
【0074】
【表7】 層間剥離:樹脂組成物と上塗り塗料との間で剥離発生
【0075】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、表面処理されて
いない難塗装性ポリオレフィン素材用の塗料として好適
であり、ポリオレフィン素材への密着性とアクリル系上
塗塗料及びポリエステル系上塗塗料に対する密着性に優
れる塗膜を形成することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素含有率50重量%以下の塩素化ポリ
    オレフィン系樹脂(A)の存在下に、(b1)一般式
    (I) 【化1】 (式中、Xは共重合可能な二重結合を有する1価の基を
    示し、Yは加水分解可能な1価の基又はハロゲン原子を
    示し、Rは不活性な1価の有機基を示し、mは0〜2の
    整数であり、nは1〜3の整数であり、mとnの和は3
    である)で示される不飽和有機シラン化合物、(b2)
    2個以上の重合性二重結合を有する重合性単量体及び
    (b3)カルボキシル基を有する重合性単量体を必須成
    分として含む重合性単量体混合物(B)を重合して得ら
    れるビニル変性塩素化ポリオレフィン系重合体と、エポ
    キシ化ポリブタジエン(C)とを含有してなる樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 塩素化ポリオレフィン系樹脂(A)、重
    合性単量体混合物(B)及びエポキシ化ポリブタジエン
    (C)の総量100重量%に対して、塩素化ポリオレフ
    ィン系樹脂(A)の量が3〜30重量%であり、重合性
    単量体混合物(B)の量が40〜92重量%であり、エ
    ポキシ化ポリブタジエン(C)の量が5〜30重量%で
    あり、重合性単量体混合物(B)が、重合性単量体混合
    物(B)の総量100重量%に対して、不飽和有機シラ
    ン化合物(b1)を0.1〜3重量%、重合性単量体
    (b2)を0.01〜1.5重量%、重合性単量体(b
    3)を0.1〜5重量%、不飽和有機シラン化合物(b
    1)、重合性単量体(b2)及び重合性単量体(b3)
    以外の重合性単量体(b4)を90.5〜99.79重
    量%含有する請求項1記載の樹脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009269975A (ja) * 2008-05-02 2009-11-19 Mitsubishi Rayon Co Ltd 樹脂組成物およびその製造方法、塗料組成物、積層体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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