JPH11105554A - マフラ−テ−ルパイプの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な手段で、マフラ−テ−ルパイプのリア
バンパ−カバ−への熱害を防止しつつ、美観を向上させ
たマフラ−テ−ルパイプの取付構造を提供すること。 【解決手段】 リアバンパ−カバ−２の後壁面に孔５を
有する耐熱カラ−４を配設し、該孔５にマフラ−テ−ル
パイプ３を遊嵌させて、前記孔５と前記マフラ−テ−ル
パイプ３の外周面間に一定量の間隙Ｌを設けたことによ
り、マフラ−テ−ルパイプ３とリアバンパ−カバ−２と
を非接触の関係に設定すると共に、間隙Ｌと耐熱カラ−
４の共働によりマフラ−テ−ルパイプ３のリアバンパ−
カバ−２への熱害が防止され、さらに、マフラ−テ−ル
パイプ３とリアバンパ−カバ−２との間隙が狭くなり、
車両全体の美観を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、排気管の取付形
状、特に、マフラ−テ−ルパイプの取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、マフラ−テ−ルパイプの取付構造
は、図８に示すように、リアバンパ−カバ−から突出す
るようにマフラ−テ−ルパイプ３を延出させる構造とさ
れている。ここで、リアバンパ−カバ−２は樹脂性であ
り、エンジンの稼働中に高温となるマフラ−テ−ルパイ
プ３からの熱伝幡による熱害を防ぐために、リアバンパ
−カバ−２とマフラ−テ−ルパイプ３間には、間隙Ｌ’
が設けられている。しかし、前記間隙Ｌ’は、エンジン
の稼働中に発生する脈動の伝幡によりマフラ−テ−ルパ
イプ３が振動しており、リアバンパ−カバ−２とマフラ
−テ−ルパイプ３の接触を避けるために、十分な間隙に
設定する必要がある。その結果、マフラ−テ−ルパイプ
３がリアバンパ−カバ−の下側に大きく突出する構造と
なり、車両全体の美観に著しい悪影響を及ぼしている。

【０００３】また、従来のマフラ−テ−ルパイプの取付
構造として、実開平６−７３３２４号公報には、図９に
示すように、マフラ−テ−ルパイプ３にフランジ９を接
合し、該フランジ９を防振ゴム１０及び断熱材１１を介
して車両本体１に接合する取付構造が提案されている
が、この取付構造では、断熱材１１によりフランジ９と
車両本体１の接合部の熱伝幡を防ぐことは可能である
が、マフラ−テ−ルパイプ３表面からの放熱による熱害
の影響を防止することは依然として不可能であり、ま
た、フランジ９等の寸法管理が必要であると共にマフラ
−テ−ルパイプ３の振動を防止する防振ゴム１０等の部
品を必要とする。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決することを課題としてなされたもので、その目
的とする所は、簡易な手段で、マフラ−テ−ルパイプの
車体、特に、リアバンパ−カバ−への熱害を防止しつ
つ、美観を損ねることのないマフラ−テ−ルパイプの取
付構造を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
リアバンパ−カバ−の後方から突出するようにマフラ−
テ−ルパイプを延出させるマフラ−テ−ルパイプの取付
構造において、前記リアバンパ−カバ−の後壁面に、孔
を有する耐熱カラ−を配置し、前記孔にマフラ−テ−ル
パイプを遊嵌させることを特徴とする。

【０００６】請求項２記載の発明は、請求項１記載のマ
フラ−テ−ルパイプの取付構造において、前記孔と前記
マフラ−テ−ルパイプの外周面間に一定量の間隙を設け
たことを特徴とする。

【０００７】

【作用】図４に示すように、リアバンパ−カバ−２の車
体後部を構成する後壁面に孔５を有する耐熱カラ−４を
取付け、該孔５にマフラ−テ−ルパイプ３を遊嵌させ
て、前記孔５と前記マフラ−テ−ルパイプ３の外周間に
一定量の間隙Ｌを設けることにより、マフラ−テ−ルパ
イプ３とリアバンパ−カバ−２とを非接触の関係に設定
できると共に、間隙Ｌと耐熱カラ−４の共働によりマフ
ラ−テ−ルパイプ３のリアバンパ−カバ−２への熱害が
防止され、結果として、マフラ−テ−ルパイプ３とリア
バンパ−カバ−２との間隙が狭くなり、美観を向上させ
ることができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図１乃至図
７に基いて説明する。なお、本実施の形態において、従
来例と同一部材は同一符号を使用する。図１乃至図４に
示すように、本発明の実施の形態におけるマフラ−テ−
ルパイプ３の取付構造は、マフラ−６が車両本体１のフ
レ−ムにフック等の取付部材を介して垂設されており
（図示しない）、マフラ−６後端のマフラ−テ−ルパイ
プ３は、車両本体１に連接されたリアバンパ−カバ−２
内部を通してリアバンパ−カバ−２の後壁面で、かつ、
ナンバ−プレ−ト配置部の両側に取付けられた耐熱カラ
−４の孔５に遊嵌され、リアバンパ−カバ−２の後方に
延出されている。ここで、マフラ−６はデュアルマフラ
−であり、車両後方から見て左右対称に一対で配設され
ているが、左右のマフラ−６は同一構造のため、一側の
マフラ−６について説明する。

【０００９】まず、リアバンパ−カバ−２は合成樹脂性
であり、車両本体１の形状に合わせて一体的に連設され
ており、リアバンパ−カバ−２の後壁面には、耐熱カラ
−４が周着される孔２ａが穿設されている。孔２ａの外
周面には、等間隔に、複数の孔２ｂが穿設され、また、
孔２ａの周面には、孔２ａと同中心に剛性を確保する折
曲げリブが形成されている。

【００１０】次に、耐熱カラ−４は、図５乃至図７に示
すように、マフラ−テ−ルパイプ３からの放熱により熱
変形することのないように、耐熱性を有するアルミニュ
ウム等の軽合金により形成されており、中心に孔５を有
するド−ナツ形状で、断面台形状とされている。また、
耐熱カラ−４の外周には、等間隔に、複数の座ぐり４ｂ
を有する孔４ｂが穿設されている。そして、耐熱カラ−
４は、リアバンパ−カバ−２の孔２ｂに耐熱カラ−４の
孔４ｂを合わせて耐熱カラ−４をリアバンパ−カバ−２
に配設した後、耐熱カラ−４の複数の孔４ｂ及び前記リ
アバンパ−カバ−２の複数の孔２ｂに、ボルト７を挿入
し、ナット８を螺合することにより、リアバンパ−カバ
−２に固着される。さらに、耐熱カラ−４は、リアバン
パ−カバ−２に固着した際に、前記座ぐり４ｂ内部にボ
ルト７の頭部が沈み込み、美観を損なうことのないよう
に形成されている。

【００１１】なお、リアバンパ−カバ−２を射出成形機
により成形する際には、前記ナット８をインサ−ト成形
することも可能であり、組立作業をさらに単純化するこ
とが可能である。また、前記ナット８と同様に、左右一
対の耐熱カラ−４を金型内にインサ−トし、そのリアバ
ンパ−カバ−２と一体成形することにより、一対の耐熱
カラ−４をリアバンパ−カバ−２と一部品化することも
可能であり、更なる組立工数の低減が可能となる。さら
に、耐熱カラ−４は、耐熱性に優れる熱硬化性樹脂を使
用することも可能であり、耐熱カラ−４を熱硬化性樹脂
により射出成形機で形成する場合には、左右一対の孔５
を金型内のコアピンでコア抜きし、耐熱カラ−部及びそ
の周囲を一体成形により一部品化し、リアバンパ−カバ
−２に配設することも可能である。

【００１２】

【発明の効果】リアバンパ−カバ−の後壁面に孔を有す
る耐熱カラ−を配設し、前記孔にマフラ−テ−ルパイプ
を遊嵌させて、前記孔と前記マフラ−テ−ルパイプの外
周面間に一定量の間隙を設けたことにより、簡易な手段
でマフラ−テ−ルパイプとリアバンパ−カバ−とを非接
触の関係に設定すると共に、間隙と耐熱カラ−の共働に
よりマフラ−テ−ルパイプのリアバンパ−カバ−への熱
害が防止され、さらに、マフラ−テ−ルパイプとリアバ
ンパ−カバ−との間隙が狭くなり、車両全体の美観を向
上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態にかかる車両の後部斜視図
である。

【図２】本発明の実施の形態にかかる車両の後部平面図
である。

【図３】本発明の実施の形態にかかるマフラ−テ−ルパ
イプの取付構造の斜視図である。

【図４】図２のＡ−Ａ断面図である。

【図５】本発明の実施の形態にかかる耐熱カラ−の平面
図である。

【図６】図５の側面図である。

【図７】図５のＢ−Ｂ断面図である。

【図８】従来例にかかる車両の後部斜視図である。

【図９】従来例にかかるマフラ−テ−ルパイプの取付構
造の断面図である。

【符号の説明】

１ 車両本体 ２ リアバンパ−カバ− ３ マフラ−テ−ルパイプ ４ 断熱カラ− ５ 孔 ６ マフラ−

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 リアバンパ−カバ−の後方から突出する
   ようにマフラ−テ−ルパイプを延出させるマフラ−テ−
   ルパイプの取付構造において、前記リアバンパ−カバ−
   の後壁面に、孔を有する耐熱カラ−を配置し、前記孔に
   マフラ−テ−ルパイプを遊嵌させることを特徴とするマ
   フラ−テ−ルパイプの取付構造。
2. 【請求項２】 前記孔と前記マフラ−テ−ルパイプの外
   周面間に一定量の間隙を設けたことを特徴とする請求項
   １記載のマフラ−テ−ルパイプの取付構造。