JPH11104657A - 浸漬膜を用いた凝集分離方法及び凝集分離装置 - Google Patents

浸漬膜を用いた凝集分離方法及び凝集分離装置

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JPH11104657A
JPH11104657A JP9289056A JP28905697A JPH11104657A JP H11104657 A JPH11104657 A JP H11104657A JP 9289056 A JP9289056 A JP 9289056A JP 28905697 A JP28905697 A JP 28905697A JP H11104657 A JPH11104657 A JP H11104657A
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supply pipe
coagulation
immersion
immersion membrane
water tank
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JP9289056A
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Fusaji Kojima
房治 小嶋
Toshiaki Nakazawa
俊明 中沢
Keiko Yamada
圭子 山田
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Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Kirin Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Kirin Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 図3の凝集分離装置を用いた凝集分離方法の
場合には、凝集沈澱槽5においてフロックが必要以上に
発達し、フロックの浮遊作用が働き、沈降分離の効率が
悪い。また、浸漬膜を用いた凝集分離装置の場合には浸
漬槽内でフロックの形成が不均一で、SS成分や着色成
分等の汚染物質の除去効率が悪い。更に、従来の凝集分
離装置の場合には、凝集部分と沈澱部分(膜処理部分)
が個別に設置されているため、設置面積が広く設備コス
トが高く付く。 【解決手段】 本発明の浸漬膜を用いた凝集分離方法
は、供給管11内を流れる原水中に無機凝集剤を供給し
フロックを形成する工程と、この工程の後に、供給管1
1内に空気を供給しこの空気を供給管11から処理水槽
12内で浸漬膜ユニット14に向けてバブリングさせる
工程と、浸漬膜ユニット14によりフロックを濾過して
処理水を得る工程とを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浸漬膜を用いた凝
集分離方法及び凝集分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】食品工業等の工業廃水には有機物質等の
種々の懸濁物質(以下、「SS成分」と称する。)や着
色成分が汚染物質として含まれている。そのため、従来
から微生物処理や凝集分離処理を行って工業廃水からS
S成分や着色成分等の汚染物質を除去し、処理水として
施設外へ排出するようにしている。
【0003】そこで、従来の凝集分離装置を用いた凝集
分離方法の代表例を例えば図3を参照しながら説明す
る。この凝集分離装置の場合には、工業廃水を原水とし
て凝集分離装置の混和槽1へ供給し、混和槽1内に例え
ば硫酸アルミニウム等の無機凝集剤と水酸化ナトリウム
等のアルカリ剤をそれぞれ添加し、攪拌機2で原水を混
合すると、無機凝集剤がアルカリ剤で中和されて水酸化
アルミニウム等のマイクロフロックが形成され、マイク
ロフロックによりSS成分や着色成分等の汚染物質を徐
々に凝集して捕捉する。引き続き、この原水を凝集槽3
内へ供給し、凝集槽3内にPAC等の高分子凝集剤を添
加し、攪拌機4で混合すると、マイクロフロックが高分
子凝集剤を介して急速に凝集し、成長してフロックを形
成し、このフロックによりSS成分や着色成分等の汚染
物質を捕捉する。次いで、この原水が凝集沈澱槽5内へ
流入すると、凝集汚泥は凝集沈澱槽5底部へ沈澱すると
共に、上澄液を処理水として排出する。一方、沈澱物は
スラッジ掻寄せ機で中心部に掻寄せられて吸引ポンプ8
により吸引されて汚泥貯槽7内に汚泥として一旦貯留さ
れ、所定量の汚泥が蓄積されたら、脱水機へ供給され、
脱水後、産業廃棄物として処理される。尚、図3におい
て、9は汚泥送りポンプである。
【0004】また、図3に示す凝集沈澱槽5の代わりに
浸漬膜を使用したものもある。この場合には、浸漬膜を
用いてその前段の凝集装置等で形成された凝集物質を分
離濾過するようにしたもので、その他は図3に示す凝集
分離装置に準じて構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3で
示した凝集分離装置を用いた凝集分離方法の場合には、
凝集沈澱槽5においてフロックが必要以上に発達してし
まい、凝集沈澱槽5内では沈降作用よりもむしろ浮遊作
用が働きがちでフロックの沈降分離効率が悪く、凝集沈
澱に多大に時間を要する上に、処理水が予定した程の水
質にならないという課題があった。また、浸漬膜を用い
た凝集分離装置の場合には浸漬槽内でフロックが必要以
上に発達したフロックとそうでないフロックが混在して
フロックが不均一で、それだけSS成分や着色成分等の
汚染物質の除去効率が低下するという課題があった。更
に、従来の凝集分離装置の場合には、凝集部分と沈澱部
分(膜処理部分)が個別に設置されているため、設備が
複雑で設置面積が広く設備コストが高く付くという課題
があった。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、設備をコンパクト化して設置面積及び設備
コストを格段に削減することができると共に、SS成分
及び着色成分等の汚染物質を効率良く除去して処理水の
水質を高めることができる浸漬膜を用いた凝集分離方法
及び凝集分離装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の浸漬膜を用いた凝集分離方法は、供給管内を流れる被
処理水中に凝集剤を供給し凝集物質を形成する工程と、
この工程の後に、上記供給管内に空気を供給しこの空気
を上記供給管から処理水槽内で浸漬膜に向けてバブリン
グさせる工程と、上記浸漬膜により上記凝集物質を濾過
して処理水を得る工程とを有することを特徴とするもの
である。
【0008】また、本発明の請求項2に記載の浸漬膜を
用いた凝集分離方法は、請求項1に記載の発明におい
て、上記空気を用いて上記浸漬膜に付着した上記凝集物
質を剥離させて上記処理水槽内で循環させる工程を有す
ることを特徴とするものである。
【0009】また、本発明の請求項3に記載の浸漬膜を
用いた凝集分離方法は、請求項1または請求項2に記載
の発明において、上記凝集剤として無機凝集剤を使用す
ることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項4に記載の凝集分離
装置は、汚染物質を含む被処理水を供給する供給管と、
この供給管から被処理水を受給する処理水槽と、この処
理水槽内で上記被処理水中の汚染物質を凝集物質として
濾過する浸漬膜手段とを備えた凝集分離装置において、
上記供給管内を流れる被処理水中に凝集剤を供給しこの
管内で上記汚染物質を凝集させる凝集剤供給手段を上記
供給管に接続すると共に、上記凝集剤供給手段の下流側
で上記供給管内に空気を供給する空気供給手段を上記供
給管に接続し、更に、上記空気を上記浸漬膜手段に向け
てバブリングさせる気液供給手段を上記処理水槽内底部
に延設された上記供給管に設けたことを特徴とするもの
である。
【0011】また、本発明の請求項5に記載の凝集分離
装置は、請求項4に記載の発明において、上記処理水槽
内を隔壁を介して互いに連通する二室に分割し、一方に
上記浸漬膜手段を設けたことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1及び図2に示す実施形
態に基づいて本発明を説明する。尚、図1は本発明の浸
漬膜を用いた凝集分離方法を実施するために好適に用い
られる本発明の凝集分離装置の一実施形態を示すフロー
図、図2は図1に示す処理水槽の要部を拡大して示す模
式図である。
【0013】まず、本発明の凝集分離装置の一実施形態
について図1及び図2を参照しながら説明する。本実施
形態の凝集分離装置10は、例えば図1に示すように、
SS成分や着色成分等の汚染物質を含む原水(以下、
「原水」と称す。)を供給する供給管11と、この供給
管11から原水を受給する処理水槽12と、この処理水
槽12内で原水中の汚染物質を凝集物質として濾過する
平膜モジュール13とを備えている。本実施形態では5
組の平膜モジュール13で一つの浸漬膜ユニット14が
構成されている。従って、図1では平膜モジュール13
が浸漬膜ユニット14として図示されている。ここで使
用される浸漬膜は平膜モジュールに制限されるものでは
なく、その他中空糸膜モジュールや0.1〜0.4μm
の孔径を有する精密濾過膜であっても良い。
【0014】上記供給管11は、図1に示すように、処
理水槽12の側面を貫通し、処理水槽11内の底面と浸
漬膜ユニット14の間に沿って延設され、その延設部1
1Aは浸漬膜ユニット14の全長に渡って配置されてい
る。そして、供給管11には例えば硫酸アルミニウム等
の無機凝集剤及び水酸化ナトリウム等のアルカリ剤を個
別に供給する凝集剤供給源(図示せず)が第1枝管15
を介して接続され、この凝集剤供給源から供給管11内
に無機凝集剤及びアルカリ剤を同時に供給し、供給管1
1内の原水の水流により無機凝集剤及びアルカリ剤を混
合し、マイクロフロックを形成すると共に原水中のSS
成分や着色成分等の汚染物質をマイクロフロックで捕捉
するようにしてある。
【0015】また、上記供給管11の第1枝管15の下
流側には洗浄用空気を供給する空気供給源(図示せず)
が第2枝管16を介して接続され、この空気供給源から
供給管11内に圧縮空気を供給し、空気によって管内を
流れる原水中の無機凝集剤及びアルカリ剤を確実に混合
してマイクロフロックの形成を促進し、マイクロフロッ
クによるSS成分や着色成分等の汚染物質を捕捉するよ
うにしてある。
【0016】更に、供給管11の延設部11Aには例え
ば複数のノズル(図示せず)が等間隔を空けて取り付け
られ、これらのノズルから浸漬膜ユニット14に向けて
原水と空気が同時に噴出し、処理水槽12内で気泡がバ
ブリングすることによって原水を激しく攪拌し、供給管
11内で不十分だった混合を補い、無機凝集剤とアルカ
リ剤からマイクロフロックを確実に形成すると共にマイ
クロフロックからフロックへの急速な成長を促進する反
面、フロックの不必要な成長を防止してフロックの大き
さを均一化し、もってフロックによる原水中のSS成分
や着色成分等の汚染物質の捕捉効率を高めるようにして
ある。また、各ノズルからバブリングする気泡は平膜モ
ジュール13の膜面に付着したフロックを剥離させる時
の洗浄作用をも有している。
【0017】また、上記浸漬膜ユニット14には排出管
17が接続され、この排出管17に配設された吸引ポン
プ18によって処理水槽12内の原水を浸漬膜ユニット
14を介して吸引し、浸透膜ユニット14内の各平膜モ
ジュール13によって原水を濾過処理して透過水を処理
水として排出するようにしてある。浸漬ユニット14に
おける原水の分離濾過については後述する。更に、処理
水槽12にはドレン管19が接続され、このドレン管1
9に配設された吸引ポンプ20によって処理水槽12内
で後述のように濃縮された凝集物質を脱水機(図示せ
ず)へ給送するようにしてある。
【0018】ところで、浸漬膜ユニット14は、図2に
示すように、互いに所定間隔を空けて並設された複数組
(例えば5組)の平膜モジュール13と、これらの平膜
モジュールを支持する支持枠体14A(図2では一部の
み図示してある)とを備え、隣合う平膜モジュール13
間の隙間が原水及び気泡(同図では○で示してある)の
流路として形成されている。そして、各平膜モジュール
13は、互いに対向する一対の分離膜13Aと、両分離
膜13A間に介装され且つ原水の吸引時に両者間の隙間
を保持して処理水の流路を確保する支持部材13Bとを
有し、原水及び気泡が隣合う平膜モジュール13間の隙
間を上昇流で流れる間に各平膜モジュール13の膜外面
で原水中の凝集物質を分離濾過し、透過水を処理水とし
て得ると共に処理水槽12内でフロックを濃縮するよう
にしてある。また、例えば、各平膜モジュール13の三
辺(本実施形態では上下の両辺と一方の側辺)は支持枠
体14A及び樹脂等によって封止され、残りの一辺が処
理水の排出口として支持枠体14Aの一辺で開口してい
る。そして、排出口が開口した支持枠体14Aの一辺に
は処理水の流路14Bが形成され、排出管17を介して
処理水を排出するようにしてある。
【0019】また、図1に示すように上記処理水槽12
内には槽内を二分割する隔壁12Aが形成され、一方が
浸漬膜室12Bとして形成され、他方が凝集物質回収室
12Cとして形成されている。そして、隔壁12Aの上
端は原水の水面下に位置し、その下部には連通孔12D
が形成され、上述のように供給管11の延設部11Aか
ら原水及び空気が浸漬膜ユニット14に向けて流出する
と、凝集物質の濃縮水及び気泡それぞれの上昇流によっ
て図1の矢印で示すように二室間の循環流を形成し、凝
集物質を凝集物質回収室12C内で回収するようにして
ある。
【0020】次に、上記凝集分離装置10を用いた本発
明の凝集分離方法の一実施形態について説明する。図示
しないポンプによりSS成分や着色成分等の汚染物質を
含む原水を供給管11へ供給すると共に、処理水側の吸
引ポンプ18を始動すると、原水は例えば供給管11内
を0.5m3/hrの流量で流れる。この際、図1に示
すように第1枝管15から硫酸アルミニウム等の無機凝
集剤を例えば1200〜1600mg/L-原水、水酸
化ナトリウム等のアルカリ剤を例えば60〜80mg/
L-原水となるように供給管11内に添加する。これに
より供給管11内では無機凝集剤の添加により水酸化ア
ルミニウム等のマイクロフロックが生成し、マクロフロ
ックは水流により管内で分散する。このマイクロフロッ
クは原水中のSS成分や着色成分等の汚染物質を捕捉す
る。次いで、第1枝管15の下流側で第2枝管16から
空気を例えば6〜12Nm3/hrの流量で供給し、管
内で気泡により原水の無機凝集剤及びアルカリ剤を均一
に混合、攪拌し、無機凝集剤及びアルカリ剤を確実に反
応させると共にマイクロフロックの形成を促進する。
【0021】処理水槽12の浸漬膜室12B内では図1
に示すように供給管11の延設部11Aの複数箇所のノ
ズルから原水と気泡が浸漬膜ユニット14に向けて噴出
する。原水は気泡により浸漬膜ユニット14の下方で攪
拌され、図2に示すように処理水槽12内では原水が気
泡の作用と相俟ってマイクロフロックが均一に凝集して
均一なフロックとして粗大化しながら5組の平膜モジュ
ール13間の流路を図2に矢印Aで示すように上昇流で
流れる。この際フロックは気泡によって原水中で攪拌さ
れているため、フロックの大きさが分散して均一化し、
SS成分及び着色成分等の汚染物質の捕捉能力が高まっ
て汚染物質を確実に捕捉し、浸漬膜室12B内で上昇す
る。この間、各平膜モジュール13間の流路では吸引ポ
ンプ18の吸引力で原水中のフロックが各平膜モジュー
ル13によって濾過されて膜外面に吸着されると共に、
図2に矢印Bで示すように原水が吸引され、各平膜モジ
ュール13内への透過水が処理水として得られる。この
処理水は図2に矢印Cで示すように各平膜モジュール1
3の一辺の排出口から支持枠体14Aの流路14Bを経
由して排出管17から排出される。
【0022】また、処理水槽12内は隔壁12Aにより
浸漬膜室12Bと凝集物質回収室12Cに分割され、し
かも隔壁12Aの上端が水面の下方に位置すると共にそ
の下部に連通孔12Dが形成されているため、浸漬膜室
12B内では上昇水流及び気泡の上昇流により図1に矢
印Aで示すように隣の凝集物質回収室12Cとの間で循
環流が起こり、浸漬膜室12B内で浮遊するフロックは
循環流に乗って両室12B、13C間を循環している間
にフロックが汚泥として蓄積される。そして、所定期間
経過して処理水槽12内の汚泥が蓄積すると、吸引ポン
プ20によって凝集物質回収室12C内の汚泥を抜き出
して脱水機へ給送する。
【0023】以上説明したように本実施形態によれば、
供給管11内に無機凝集剤及びアルカリ剤を供給し、供
給管11内で原水の水流を利用して無機凝集剤とアルカ
リ剤を混合して両者を反応させてマイクロフロックを形
成すると共にその下流側で空気を供給して原水を攪拌し
て無機凝集剤とアルカリ剤の両者を混合するようにした
ため、従来のように独立した中和槽や混合槽が不要とな
り、凝集分離装置の省スペース化を実現することができ
ると共に設置コストを低減することができる。しかも、
攪拌機等の動力を必要とせず、気泡による攪拌を行うた
め、ランニングコストを格段に低減することができる。
また、浸漬膜室12B内では気泡がバブリングするよう
にしたため、気泡によって原水を激しく攪拌してマイク
ロフロックのフロックへの成長を促進すると共にフロッ
クの必要以上の成長を阻止して均一なフロック分散する
ことができ、特にフロックにより着色成分を確実に捕捉
することができ、しかもSS成分を浸漬膜ユニット14
によって確実に除去することができ、処理水の水質を格
段に高めることができる。しかも、フロックが平膜モジ
ュール13の膜面全面に均等に分散するため、浸漬膜ユ
ニット14の稼働効率を高めることができる。更に、浸
漬膜室12B内に流入した原水中に未反応の無機凝集剤
とアルカリ剤があっても浸漬膜室12B内での気泡によ
る攪拌により両者の反応を完結することができ、残留薬
剤による弊害を防止することができる。
【0024】更に、本実施形態では、供給管11の延設
部11Aからバブリングする空気を用いて平膜モジュー
ル13の膜面に付着した凝集物質を剥離させて処理水槽
12内の浸漬膜室12Bと凝集物質回収室12C間で循
環させるようにしたため、原水が平膜モジュール13間
の流路を繰り返し通り、平膜モジュール13の濾過効率
を高めることができ、凝集汚泥の濃縮工程が不要にな
る。例えば、本実施形態では凝集汚泥濃度が20000
〜30000mg/Lにも達するが、従来の図3に示し
た凝集分離装置の場合には凝集汚泥濃度が5000〜1
0000mg/Lにしかならない。
【0025】また、本実施形態では、凝集剤として無機
凝集剤を使用するため、高分子凝集剤を使用する場合と
比較して格段に経済的であり、薬剤面でもランニングコ
ストを削減することができ、しかも高分子凝集剤等を用
いた場合と比較してフロック自体の粘性が低く、フロッ
クが平膜モジュール13の膜面に吸着されても運転停止
時にはフロックを気泡により簡単に剥離することがで
き、運転効率を高めることができる。例えば、従来の膜
濾過の場合であれば、運転条件が通常7分運転3分停止
であったものが、本実施形態では10分運転2分停止で
済ませることができる。
【0026】尚、本発明は上記実施形態に何等制限され
るものではなく、必要に応じて各構成要素を適宜設計変
更することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の請求項1及び請求項4に記載の
発明によれば、設備をコンパクト化して設置面積及び設
備コストを格段に削減することができると共に、SS成
分及び着色成分等の汚染物質を効率良く除去して処理水
の水質を高めることができる浸漬膜を用いた凝集分離方
法及び凝集分離装置を提供することができる。
【0028】また、本発明の請求項2及び請求項5に記
載の発明によれば、凝集汚泥の濃縮工程を省略すること
ができる浸漬膜を用いた凝集分離方法及び凝集分離装置
を提供することができる。
【0029】また、本発明の請求項3に記載の発明によ
れば、薬剤面でのランニングコストを削減することがで
きると共に運転効率を高めることができる浸漬膜を用い
た凝集分離方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浸漬膜を用いた凝集分離方法を実施す
るために好適に用いられる本発明の凝集分離装置の一実
施形態を示すフロー図である。
【図2】図1に示す処理水槽の要部を拡大して示す模式
図である。
【図3】従来の凝集分離装置の一例を示すフロー図であ
る。
【符号の説明】
10 凝集分離装置 11 供給管 12 処理水槽 12A 隔壁 13 平膜モジュール 14 浸漬膜ユニット 15 第1枝管 16 第2枝管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 65/02 520 B01D 65/02 520 C02F 1/44 C02F 1/44 F C 9/00 502 9/00 502E 502P 503 503C 504 504B 504E (72)発明者 中沢 俊明 神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目3 番1号 三菱化工機株式会社内 (72)発明者 山田 圭子 神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目3 番1号 三菱化工機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給管内を流れる被処理水中に凝集剤を
    供給し凝集物質を形成する工程と、この工程の後に、上
    記供給管内に空気を供給しこの空気を上記供給管から処
    理水槽内で浸漬膜に向けてバブリングさせる工程と、上
    記浸漬膜により上記凝集物質を濾過して処理水を得る工
    程とを有することを特徴とする浸漬膜を用いた凝集分離
    方法。
  2. 【請求項2】 上記空気を用いて上記浸漬膜に付着した
    上記凝集物質を剥離させて上記処理水槽内で循環させる
    工程を有することを特徴とする請求項1に記載の浸漬膜
    を用いた凝集分離方法。
  3. 【請求項3】 上記凝集剤として無機凝集剤を使用する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の浸漬
    膜を用いた凝集分離方法。
  4. 【請求項4】 汚染物質を含む被処理水を供給する供給
    管と、この供給管から被処理水を受給する処理水槽と、
    この処理水槽内で上記被処理水中の汚染物質を凝集物質
    として濾過する浸漬膜手段とを備えた凝集分離装置にお
    いて、上記供給管内を流れる被処理水中に凝集剤を供給
    しこの管内で上記汚染物質を凝集させる凝集剤供給手段
    を上記供給管に接続すると共に、上記凝集剤供給手段の
    下流側で上記供給管内に空気を供給する空気供給手段を
    上記供給管に接続し、更に、上記空気を上記浸漬膜手段
    に向けてバブリングさせる気液供給手段を上記処理水槽
    内に延設された上記供給管に設けたことを特徴とする凝
    集分離装置。
  5. 【請求項5】 上記処理水槽内を隔壁を介して互いに連
    通する二室に分割し、一方に上記浸漬膜手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項4に記載の凝集分離装置。
JP9289056A 1997-10-06 1997-10-06 浸漬膜を用いた凝集分離方法及び凝集分離装置 Pending JPH11104657A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003093803A (ja) * 2001-09-27 2003-04-02 Daicel Chem Ind Ltd 含油排水処理方法
WO2003095371A1 (de) * 2002-05-08 2003-11-20 Passavant-Roediger Umwelttechnik Gmbh Verfahren zur wasseraufbereitung sowie wasseraufbereitungsanlage
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