JPH11103229A - 高周波部品およびその製造方法 - Google Patents
高周波部品およびその製造方法Info
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- JPH11103229A JPH11103229A JP9262537A JP26253797A JPH11103229A JP H11103229 A JPH11103229 A JP H11103229A JP 9262537 A JP9262537 A JP 9262537A JP 26253797 A JP26253797 A JP 26253797A JP H11103229 A JPH11103229 A JP H11103229A
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Abstract
動素子を内蔵する多層基板を用いた高周波部品におい
て、シールド機能を損なわずに小型化、実装の安定性確
保、チップサイズ実装を可能とした高周波部品およびそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】高周波部品10の一方の表面に外部接続電
極15を有する。高周波部品10の外部接続電極15が
設けられた面の反対側の面の近傍でかつ高周波部品の内
部に接地電極12を設ける。
Description
電話等の無線機器、あるいはその他の各種通信機器等の
分野において使用される表面実装型の高周波部品とその
製造方法に係り、特に電磁気的なシールド構造を有し、
かつ小型化並びに小面積実装が可能な高周波部品とその
製造方法に関する。
型化を図ったものとして、特開平5−259703号
や、特開平7−336176号等がある。これらは面実
装可能なローパスフィルタの構造について開示してお
り、ストリップラインを多層基板内に形成すると共に、
シールド機能を持たせた構造である。
(A)の外観図と、図6のX−X断面図である図6
(B)によって表現される。図6(A)、(B)におい
ては、ストリップラインの代わりに旋回パターンを使っ
たコイルパターンを用いて構成された高周波部品として
説明する。図6(A)、(B)において、1は多層基板
でなる高周波部品、2は高周波部品1の側面に設けた外
部接続電極、3は高周波部品の積層方向の一方の側に設
けた接地電極、6は積層方向の他方の側に設けた接地電
極、4はコイル部、5はコンデンサ部であり、該コイル
部4とコンデンサ部5はそれぞれこれらの接地電極3、
6の間にスペース層(層内の殆どの領域に導体が設けら
れていない層)7、8を介在させて設けられる。
6を設けることにより、外部からの電磁気的な影響を防
ぐシールド構造を実現している。また、コンデンサ部5
は、接地電極6の導体パターンをコンデンサの接地する
側の電極として利用している。一方、コイル部4は、高
周波部品1の積層方向の下側のコンデンサ部5と、上側
の接地電極3との間にスペース層7、8を介在させるこ
とにより、コイル部4のQが低下しない構造としてい
る。
り、携帯電話等の高周波回路内で使用される際、高周波
回路内での磁気的な環境の変化に影響されることなく、
動作させることが可能となる。
た従来の高周波部品には次のような課題があった。ま
ず、高周波部品1は積層方向で上下双方の最外層付近に
接地電極3、6が形成されているが、高周波部品1の
内、コイル部4についてはコイルのQが低下しないよう
にするために、コイル部4が形成される層の両側に十分
なスペース層7、8を形成する必要がある。
回導体パターンを積層方向で上側ないし下側から覆う形
で導体パターンを形成するとコイルの有するインダクタ
ンス値が変化する。そのため、インダクタンスの低下分
を補うために、前記コイルを形成する旋回導体パターン
の径を大きくするか、あるいは旋回数を増やす必要があ
り、このことはすなわち、旋回する導体の長さを長くす
ることにつながる。
ることは、前記コイルの有する実抵抗値が増大すること
につながり、それ故前記コイルのQは低下する。前記Q
の低下は高周波部品1の例えば挿入損失等の電気特性を
悪化させる原因となる。
計する必要があり、このことが従来の高周波部品1の薄
型化を困難にしていた。
品1の厚みが大きくなることにより、その厚みが高周波
部品1の縦横の寸法の内の一方の寸法とほぼ同等ないし
は厚みの方が大きくなる可能性がでてくる。このよう
に、部品1の厚みが縦横の寸法の内の一方の寸法と同等
ないしは厚みの方が大きくなると、部品1がマザーボー
ドに搭載される際、マウンターによるマザーボードへの
マウント時の衝撃で部品1が転倒しやすくなる。すなわ
ち、搭載部品としての実装安定性が低下する。このた
め、製造現場において、部品実装工程でマウンターによ
り部品の搭載を行った後に手作業による半田付け後の手
直しが必要となり、量産効率が低下する。このような理
由から、量産効率を低下させずにすむためには、部品1
の厚みに対して部品1の縦横の寸法を小さくすることは
できず、厚みの限界が小型化の限界を意味していた。
対応のチップ部品の要求が出てきている。従来の表面実
装対応のチップ部品は、チップ部品の側面に形成された
電極によりマザーボード上の電極と半田接続される。こ
のため、前記半田接続では半田のフィレット(チップ部
品の側面電極からマザーボード上の電極との間にできる
半田のせり上がり)が生じる。従って、従来のチップ部
品をマザーボードに搭載する際には、前記半田のフィレ
ットのための面積(通常1個のチップ部品に複数箇所必
要)と前記チップ部品を搭載する側から見た大きさの面
積の双方が前記チップ部品搭載のために実装面積として
設計する必要があった。
部接続電極2の一部が高周波部品1上面および底面に入
り込む部分2aを利用してチップサイズ実装を行うこと
もできなくはないが、この入り込んだ部分2aは電極形
状が小さい上に、側面の外部接続電極2に付加的にでき
るものであるため、その形状自体も不安定になりやす
い。また、入り込んだ部分2aはその電極形状が小さい
ため、高周波部品1をマザーボードに実装した際、高周
波部品1はマザーボードに対して十分な固着強度を得る
ことができない。
の小型化に際し、前記高周波部品の縦横寸法の内の短い
方の寸法が同等になるかあるいは超えることを回避し、
これにより高周波部品の実装の安定性を確保すると共
に、部品外部からの電磁気的影響を受けないシールド構
造を有し、さらに小面積実装、すなわちチップサイズ実
装を可能とした構造の高周波部品およびその製造方法を
提供することを目的とする。
め、本発明の高周波部品は、内部に導体パターンで形成
された受動素子を有する多層基板を用いた高周波部品で
あって、前記高周波部品の一方の表面に外部接続電極を
有すると共に、前記高周波部品の外部接続電極が設けら
れた面の反対側となる面近傍でかつ高周波部品の内部に
接地電極を設けたことを特徴とする(請求項1)。
板内の受動素子により、フィルタ、カプラ、フェイズシ
フタのいずれかの機能またはこれらを複合した機能を持
たせたことを特徴とする高(請求項2)。
の受動素子のうち、コンデンサは、前記高周波部品を構
成する多層基板の積層方向で前記接地電極がある側に偏
在させ、かつ前記接地電極をコンデンサ電極の一部とし
て用いたことを特徴とする(請求項3)。
の受動素子のうち、インダクタンス素子は、多層基板の
積層方向で前記外部接続電極が形成される側に偏在させ
て設けたことを特徴とする(請求項4)。
続電極を形成する導体パターンは、前記インダクタンス
素子を形成するパターンに対し、積層方法での重なりを
回避して形成したことを特徴とする(請求項5)。
部品を構成する回路の一部は前記高周波部品の側面に設
けた外部接続電極により構成し、該側面に設けた外部接
続電極は、前記表面に設けた外部接続電極に電気的に接
続したことを特徴とする(請求項6)。
の表面の外部接続電極上に半田バンプを形成したことを
特徴とする(請求項7)。
求項1の高周波部品を製造する方法であって、前記高周
波部品の接地電極が形成された層が前記多層基板の積層
方法で前記接地電極が露出しない一方の最外層となり、
かつ、前記高周波部品の外部接続電極が形成された層が
前記多層基板の積層方法で前記外部接続電極が露出する
他方の最外層となるように導体と基板材料とを積層する
ことを特徴とする(請求項8)。
求項6の高周波部品を製造する方法であって、前記高周
波部品の側面に設けた外部接続電極と、表面に設けた外
部接続電極とを、同一工程でメッキ処理することを特徴
とする(請求項9)。
設けた外部接続電極をマザーボード上の電極に接続し、
接地電極を設ける側を上にして実装する。ここで、近年
の高周波回路部においては、搭載部品が小型化して来て
いるため、マザーボードの部品実装面における搭載部品
の下に電極パターンを通すことは殆ど行われなくなって
来ており、そのため、マザーボード側から搭載部品が直
接電磁気的影響を受けるといったことは殆どなくなる。
品のように、マザーボードに搭載した場合に上側となる
側にのみ接地電極を設けたシールド構造をとっても、従
来のように、上下両側に接地電極を設けた場合と同等な
シールド機能を発揮することが可能である。
を設けた一方の表面には接地電極を設けていないため、
外部接続電極側を設けた側にコイル部を設ければ、コイ
ル部はコンデンサ部とのみ十分な距離を確保すれば良い
ことになる。このことにより、コイル部の上下層に十分
がスペースを確保していた構成に比べると、極めて薄型
化した設計が可能となる。
し、かつコイル部のコイルのQの低下を回避することが
可能となることにより、さらなる高周波部品の形状の小
型化が可能となる。
した状態においては、外部接続電極が高周波部品の底面
部に安定して設けられるため、前記したチップサイズ実
装に対応することが可能となる。
においては、シート法による場合、多層基板を構成する
各シート上に電極パターンを形成した後、これらのシー
トを積層成形して多層基板を得るが、外部接続電極が形
成される面が積層時に多層基板上に露出する側となり、
接地電極が多層基板上に露出しない側となるように各層
をシートを積層することにより、外部接続電極と、接地
電極の保護層とが積層と同時に形成されるので、積層後
にこれらを改めて形成する必要がない。
部品の一実施例を示す外観図である図3(A)のY−Y
断面図、図1(B)はその等価回路図、図2は本実施例
の高周波部品の積層構造を示す斜視図である。図1〜図
3において、高周波部品10は、シート法あるいはスク
リーン印刷法によりセラミックや樹脂からなる基板材料
と導体とを積層してなる多層基板11からなり、該多層
基板11の一方の表面に外部接続電極15−1〜15−
4を有し、かつ、多層基板11の外部接続電極15−1
〜15−4が設けられた面の反対側となる面近傍でかつ
高周波部品10の内部に接地電極12を設けてなる。
内に、コンデンサ部13を、前記高周波部品を構成する
多層基板11の積層方向で接地電極12がある側に偏在
させ、かつ接地電極12をコンデンサ電極の一部として
設けている。
ス素子は、多層基板11の積層方向で外部接続電極15
−1〜15−4が形成される側に偏在させて設けてい
る。コンデンサ部13とコイル部14との間には、導体
層を含まないスペース層16を介在させる。
る導体パターンは、インダクタンス素子を形成するコイ
ル部14の導体パターンに対し、積層方向に見てΔLで
示す間隔を有することにより、積層方法での重なりを回
避して形成している。
すように、コイル部14により構成されるインダクタン
ス素子103と、コンデンサ部13に形成されるコンデ
ンサ104、105、106とによりローパスフィルタ
を構成するものについて示す。端子101、102は多
層基板11上に複数個形成される外部接続電極15−
1、15−2として構成される。
場合について説明する。前記多層基板11は各層を構成
するシート20−1〜20−9により構成され、最上部
のシート20−1上には、外部接続電極15−1〜15
−4がそれぞれシート20−1の端部に露出する形で形
成されている。外部接続電極15−1〜15−4の内、
15−1、15−2は図1(B)に示した入出力端子1
01、102となり、15−3、15−4は接地端子と
なる。
14が以下に説明するようにヘリカル形状に構成されて
いる。すなわち、本実施例においては、コイル103は
シート20−2〜20−4上のコ字形の電極22、2
4、26により形成されており、コ字形の電極22の一
端は、シート20−2の端部35に露出し、他端はシー
ト20−2を貫通するスルーホール電極23に接続す
る。該スルーホール電極23は、次層のシート20−3
上のコ字形の電極24の一端に接続し、該電極24の他
端は、シート20−3を貫通するスルーホール電極25
を介して、次層のシート20−4上のコ字形電極26の
一端に接続する。該コ字形電極26の他端36は、シー
ト20−4の端部に露出させる。
ート20−6には電極パターンは形成されておらず、上
記したシート20−2〜20−4に形成されたコイル1
03のQの低下を防ぐためのスペース層16を構成す
る。
サ104、105、106が以下に説明するように構成
されている。最下層のシート20−9上にはその略全面
を覆う接地電極12が形成され、その上のシート20−
8上には該シート20−8を誘電体層として前記接地電
極12と対向する電極28、29が形成され、これらの
電極28、29が接地電極12に対向することにより、
それぞれコンデンサ105、106が構成される。
ート20−7上に形成された電極27に、該シート20
−7を誘電体層としてそれぞれ対向し、コンデンサ10
4を構成する。この場合、コンデンサ104の容量は、
前記電極28と27により構成されるコンデンサと、前
記電極29と27とにより構成されるコンデンサとの合
成容量となる。前記接地電極12は、シート20−9上
の引き出し電極33、34によりシート20−9の端部
に露出させている。また、電極28、29はシート20
−8上の引き出し電極30、31によりシート20−8
の端部に露出させている。
層して多層基板11となる。前記多層基板11の各シー
ト20−1〜20−9で端部まで導出された部分を多層
基板の11の側面部で導通を得るために、図3(A)の
外観図にも示すように、側面にも電極41〜44を設
け、該側面電極41〜44を高周波回路の一部(接続回
路)として構成する。
1と、コイル部14の電極22の一端35と、コンデン
サ電極28の引き出し電極30とを接続する。側面電極
42は、外部接続電極15−2と、コイル部14の電極
26の一端36と、コンデンサ電極29の引き出し電極
31とを接続する。側面電極43は、外部接続電極15
−3と、接地電極12の引き出し電極34とを接続す
る。側面電極44は、外部接続電極15−4と、接地電
極12の引き出し電極33とを接続する。
3(B)に示すように、外部接続電極15−1〜15−
4をマザーボード60側(下側)にし、接地電極12側
をマザーボード60の反対側(上側)にして、マザーボ
ード60上の電極61、63に、外部接続電極15−
3、15−4を半田62、64により接続し、かつ高周
波部品11をマザーボード60に固定する。外部接続電
極15−1、15−2も同様にマザーボード60上の別
の電極に固定する。
15−1〜15−4をマザーボード60に半田等で固定
することにより、図3(B)から理解されるように、搭
載部品の面積で実装可能なチップサイズ実装が実現され
る。
るために、図3(A)に65で示すように、外部接続電
極15−1〜15−4の表面に半田バンプ(盛り上り状
の半田)を付着させることが可能である。半田バンプ6
5を設けてくことにより、実装が容易となる。尚、前記
半田バンプの形成方法としては、半田マスクによりペー
スト半田を外部接続電極15−1〜15−4に印刷し、
半田リフロー炉を通過させて形成することが可能であ
る。また、蒸着法を用いて半田を外部接続電極15−1
〜15−4に付着させ、その後半田リフロー炉を通過さ
せて形成することも可能である。
法について説明する。本発明による高周波部品10を製
造する場合、厚膜形成技術を用いたセラミック多層基板
11を使用することが好ましい。すなわち、前記した各
シート20−1〜20−9にセラミックシートを用い、
該電極パターンは導体ペーストを厚膜印刷等で形成する
ことが好ましい。
方法においては、前記したシート面と形成する導体の関
係およびシートの積層方向については上述した実施例の
構造と同一の関係とすることが好ましい。すなわち、高
周波部品10を構成する多層基板11の各層20−1〜
20−9のセラミックグリーンシートにそれぞれ厚膜電
極パターンを形成した面を上にして積層し、その際、外
部接続電極15−1〜15−4が形成される面が積層時
に多層基板11上に露出する側となり、接地電極12が
多層基板11上に露出しない側になるようにする。そし
て、前記各シートは熱プレスにより積層一体化され、脱
バインダーを行い、焼成炉においてセラミックと導体を
同時に焼成することが好ましい。これにより、焼成後に
別の外部接続電極を形成したり接地電極12の保護層1
7を形成する必要がなくなる。
に形成されている外部接続電極15−1〜15−4は半
田が付着しにくい。これは、多層基板11の素地である
セラミックと外部接続電極15−1〜15−4との接着
強度を向上させるために、前記外部接続電極15−1〜
15−4を形成するための導体ペースト中にガラスフリ
ットが入っているためである。さらに、上述したよう
に、導体とセラミックとを同時焼成する場合には、それ
ぞれの材料の焼成時の収縮度合いを合わせるためにも前
記ガラスフリットが必要となる。そのため、焼成後の多
層基板11の外部接続電極15−1〜15−4の表面は
ガラスと導体とが入り混じった状態となり、半田が付着
しにくい状態となる。このため、このような導体表面に
対してメッキを行って半田付け性を改善させている。
前述のごとく多層基板11の外部接続電極15−1〜1
5−4に対して半田付け性を改善するためのメッキを行
うが、そのメッキ作業は側面電極41〜44を形成した
後に側面電極41〜44も含めて行う。なお、側面電極
41〜44形成については、導体ペーストを付着後、焼
成焼き付けによって形成してもよく、また、蒸着やスパ
ッタリングにより形成してもよい。また、高周波部品1
0の特性に問題がなければ樹脂系導体を側面電極41〜
44に用いてもよい。
とにより、底部のみの電極15−1〜15−4のみの電
極による半田付けによるチップサイズ実装方法のみなら
ず、従来より行われている側面電極による半田付け実装
方法となる表面実装にも対応することが可能となり、適
用範囲を拡げることができる。
極41〜44のメッキ処理については、湿式のみなら
ず、蒸着やスパッタリングのような乾式メッキを行って
もよい。湿式を用いた場合、電解中で行うバレルメッキ
が良好である。このメッキ作業は、前記高周波部品10
の側面および底面に設けられた焼結導体の表面状態を良
好にする銅メッキを行い、次に半田による電極の溶解を
防ぐ(耐半田食われ性)ためのニッケルメッキを行い、
さらに半田の付着性を良好にするための錫メッキを行う
という順序で行うことが好ましい。 (他の実施例)以上本発明を実施例により説明したが、
本発明は次のような実施も可能である。 (1)上記実施例の構造においては、多層基板11の側
面に電極41〜44を設けて、高周波部品10の回路の
配線の一部を構成したが、図4の積層構造図に示すよう
に、側面電極41〜44を用いずに、スルーホール電極
70〜73により回路の配線を行うことも可能である。
ート20−1〜20−7に連続させて設けたものであ
り、前記外部接続電極15−1と、コイル部14の電極
22の一端と、コンデンサ電極28とを接続する。スル
ーホール電極71はシート20−1〜20−7に連続さ
せて設けたものであり、外部接続電極15−2と、コイ
ル部14の電極26の一端と、コンデンサ電極29とを
接続する。スルーホール電極72はシート20−1〜2
0−8に連続させて設けたものであり、外部接続電極1
5−3と、接地電極12とを接続する。スルーホール電
極73はシート20−1〜20−8に連続させて設けた
ものであり、外部接続電極15−4と、接地電極12と
を接続する。
構造を有する高周波部品について、外部接続電極15−
1〜15−4を上側、下側にしてそれぞれ示す。 (2)上記実施例においては、ヘリカル型のコイルをロ
ーパスフィルタのインダクタンスとして用いているが、
前記コイルは同一平面上で渦巻き状に形成されるスパイ
ラル形状であってもよい。また、インダクタンス素子と
してマイクロストリップ線路等の線路素子を用いてもよ
い。この場合、前記線路素子と接地電極との距離が小さ
くなると線路インピーダンスが小さくなることにより線
路素子のQが低下するため、本発明の構成の如く、接地
電極と線路素子であるマイクロストリップラインの距離
を十分とれる構成が適している。 (3)上記実施例においては、ローパスフィルタの例を
あげて説明したが、本発明は、フィルタ以外に、インダ
クタンス素子とコンデンサからなるカプラやフェイズシ
フタとしての機能を発揮するか、あるいはこれらを複合
した機能を発揮するものを実現することができる。 (4)上記実施例においては、セラミックグリーンシー
トに導体ペーストを使って印刷法により導体パターンを
形成し、それらを積層するシート積層法で高周波部品を
製造しているが、誘電体部分となるセラミックも塗料化
して、全て印刷法によって積層する印刷積層法を用いて
も本発明に係る高周波部品の製造は可能である。
表面に外部接続電極を有すると共に、前記高周波部品の
外部接続電極が設けられた面の反対側となる面の近傍で
かつ高周波部品の内部に接地電極を設けたので、部品の
小型化により部品の下に導体パターンを設けない近年の
状況においては、従来のシールド構造と同等のシールド
効果が得られる。また、外部接続電極を設けた側には接
地電極を設けないことにより、部品形状の小型化が可能
で、チップサイズ実装が可能な高周波部品が提供でき
る。
素子により、フィルタ、カプラ、フェイズシフタのいず
れかの機能またはこれらを複合した機能を持たせたもの
であり、これらの小型化、チップサイズ実装が可能とな
る。
のうち、コンデンサは、前記高周波部品を構成する多層
基板の積層方向で接地電極がある側に偏在させ、かつ接
地電極をコンデンサの一部として設けたので、多層基板
内のスペースにおけるパターンの利用効率が向上し、部
品のさらなる小型化が可能となる。
のうち、インダクタンス素子は、多層基板の積層方向で
接地電極のない外部接続電極が形成される側に偏在させ
て設けたので、接地電極までの距離を十分確保できるた
め、インダクタンス素子のQの低下を防ぎ、高周波部品
の良好な特性を発現できる。
成する導体パターンを、前記インダクタンス素子を形成
するパターンに対し、積層方法での重なりを回避して形
成したので、インダクタンス素子のQの低下を防止する
ことができる。
する回路の一部は前記高周波部品の側面に設けた外部接
続電極により構成し、該側面に設けた外部接続電極は、
前記表面に設けた外部接続電極に電気的に接続したの
で、高周波部品を従来の表面実装部品として兼用するこ
とができる。また、従来の高周波部品として用いた場
合、本発明の高周波部品は部品の底面側に外部接続電極
が新たに形成されている分、部品のマザーボードに対す
る固着強度が増大する。
部接続電極上に半田バンプを形成したので、高周波部品
のマザーボードへの半田付けが容易となる。
が形成された層が前記多層基板の積層方法で前記接地電
極が露出しない一方の最外層となり、かつ、前記高周波
部品の外部接続電極が形成された層が前記多層基板の積
層方法で前記外部接続電極が露出する他方の最外層とな
るように導体と基体材料とを積層することにより、高周
波部品を製造するため、電極パターンは積層前の個々の
グリーンシート等の基板材料層に対して形成するだけで
よく、積層後に改めて電極パターンを高周波部品の積層
方向の面に形成する必要がない。また、高周波部品のシ
ールド電極となる接地電極には外部に対する保護層も同
時に形成され、積層後に保護層を設ける必要がなく、工
程数が少なくてすむ。
に設けた外部接続電極と、表面に設けた外部接続電極と
を、同一工程でメッキ処理するため、従来の表面実装部
品としても使用可能な側面電極にすることができ、メッ
キ工程数も増えることがない。
示す図3(A)のY−Y断面図、(B)は本発明の高周
波部品により実現される回路の一例であるローパスフィ
ルタを示す等価回路図である。
図である。
Y−Y線に沿って示すマザーボードへの実装断面図であ
る。
造図である。
て、外部接続電極を上、下にして示す外観図である。
(A)のX−X断面図である。
13:コンデンサ部、14:コイル部、15−1〜15
−4:外部接続電極、16:スペース層、20−1〜2
0−9:シート、22、24、26:コイルの電極、2
3、25:スルーホール電極、27〜29:コンデンサ
電極、41〜44:側面電極、60:マザーボード、6
1、63:電極、62、64:半田、70〜73:スル
ーホール電極、101、102:端子、103:インダ
クタンス素子、104〜106:コンデンサ
Claims (9)
- 【請求項1】内部に導体パターンで形成された受動素子
を有する多層基板を用いた高周波部品であって、 前記高周波部品の一方の表面に外部接続電極を有すると
共に、 前記高周波部品の外部接続電極が設けられた面の反対側
となる面近傍でかつ高周波部品の内部に接地電極を設け
たことを特徴とする高周波部品。 - 【請求項2】請求項1において、前記多層基板内の受動
素子により、フィルタ、カプラ、フェイズシフタのいず
れかの機能またはこれらを複合した機能を持たせたこと
を特徴とする高周波部品。 - 【請求項3】請求項1または2において、 多層基板内の受動素子のうち、コンデンサは、前記高周
波部品を構成する多層基板の積層方向で前記接地電極が
ある側に偏在させ、かつ前記接地電極をコンデンサ電極
の一部として用いたことを特徴とする高周波部品。 - 【請求項4】請求項1から3までのいずれかにおいて、 多層基板内の受動素子のうち、インダクタンス素子は、
多層基板の積層方向で前記外部接続電極が形成される側
に偏在させて設けたことを特徴とする高周波部品。 - 【請求項5】請求項4において、 前記外部接続電極を形成する導体パターンは、前記イン
ダクタンス素子を形成するパターンに対し、積層方法で
の重なりを回避して形成したことを特徴とする高周波部
品。 - 【請求項6】請求項1から5までのいずれかにおいて、 前記高周波部品を構成する回路の一部は前記高周波部品
の側面に設けた外部接続電極により構成し、 該側面に設けた外部接続電極は、前記表面に設けた外部
接続電極に電気的に接続したことを特徴とする高周波部
品。 - 【請求項7】請求項1から6までのいずれかにおいて、 高周波部品の表面の外部接続電極上に半田バンプを形成
したことを特徴とする高周波部品。 - 【請求項8】請求項1の高周波部品を製造する方法であ
って、 前記高周波部品の接地電極が形成された層が前記多層基
板の積層方法で前記接地電極が露出しない一方の最外層
となり、かつ、前記高周波部品の外部接続電極が形成さ
れた層が前記多層基板の積層方法で前記外部接続電極が
露出する他方の最外層となるように導体と基板材料とを
積層することを特徴とする高周波部品の製造方法。 - 【請求項9】請求項6の高周波部品を製造する方法であ
って、 前記高周波部品の側面に設けた外部接続電極と、表面に
設けた外部接続電極とを、同一工程でメッキ処理するこ
とを特徴とする高周波部品の製造方法。
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