JPH1099779A - アルミホイールの表面処理方法 - Google Patents

アルミホイールの表面処理方法

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JPH1099779A
JPH1099779A JP25876096A JP25876096A JPH1099779A JP H1099779 A JPH1099779 A JP H1099779A JP 25876096 A JP25876096 A JP 25876096A JP 25876096 A JP25876096 A JP 25876096A JP H1099779 A JPH1099779 A JP H1099779A
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JP
Japan
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aluminum wheel
coat layer
shot blasting
primer layer
coating
Prior art date
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Pending
Application number
JP25876096A
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English (en)
Inventor
Koji Yagi
孝司 八木
Kenichi Nagai
憲一 長井
Tatsuya Oguri
立也 小栗
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Topy Industries Ltd
Original Assignee
Topy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体塗装を使用せず、経済的に高鮮映性(つ
るつる感)のあるアルミホイールの表面処理方法の提
供。 【解決手段】 アルミホイールの素地を、ショットブラ
スト処理により、面粗さRZ25〜40μに加工し、そ
の加工表面に厚膜型溶剤塗料からなるプライマー層を形
成し、順次、有色溶剤塗料からなるベースコート層、ク
リヤー溶剤塗料からなるトップコート層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミホイールの表
面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミホイールの高鮮映性、いわゆる、
つるつる感を出すための表面処理方法としては、図3の
工程図および図4に示すように、まず、(イ)のアルミ
ホイールの素地10上に約0.6mmφのカットワイヤ
ーの研磨材のショットブラストを行う。この場合面粗さ
RZ50〜80μ(RZはJISで定められている粗さ
記号、μはミクロンで、10-6mを示す。以下同じ)に
なる。つぎに、(ロ)のクロメートによる前処理を行
う。つぎに、(ハ)のアクリル樹脂塗料などにより粉体
塗装を行い、膜厚80〜120μのプライマー層20を
形成する。この場合の焼き付け温度は150°C〜17
0°Cで、時間は約20分である。つぎに、(ニ)のア
クリル樹脂塗料などの有色溶剤塗装を行いベースコート
層30を形成する。この場合の焼き付け温度は90°C
〜140°Cで約20分である。つぎに、(ホ)のやは
りアクリル樹脂塗料などのクリヤー溶剤塗装を行い、ト
ップコート層40を形成する。この場合の焼き付けは約
140°Cで20分行い、表面処理を完了する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法に
はつぎの問題があった。粉体塗料は、溶剤塗料と比較し
て、焼き付け温度が高いため、溶剤塗装用の乾燥炉との
兼用が困難である。また、静電粉体装置も必要であり、
溶剤塗装装置しか有していない場合は、新たに専用の粉
体塗装設備が必要となる。また、ショットブラストに
は、研磨材の粒径を0.5〜0.6mmφのものを使用
することが一般的なため、ショットブラスト後の鋳肌面
の表面粗さはRZ50〜80μと粗く、その凹凸を平滑
にするためには、膜厚80〜120μの塗装が必要とな
る。また、膜厚になると、塗膜の内部応力が高くなり、
密着性が劣り、小石などが当たった場合に塗膜が剥離し
やすかった。とくに、アクリル系の粉体塗膜の場合はそ
れが顕著であった。本発明の目的は、既存の溶剤塗装に
より、粉体塗装と同等の高鮮映性を経済的に達成できる
アルミホイールの表面処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のアルミホイール表面処理方法はつぎの通りで
ある。 (1) アルミホイールの素地を、面粗さをRZ25〜
40μに処理するショットブラスト工程と、前記ショッ
トブラストされたアルミホイールを、クロメートで前処
理する工程と、前記前処理されたアルミホイールに、厚
膜溶剤塗料からなるプライマー層を形成する工程と、前
記プライマー層上に、有色溶剤塗料からなるベースコー
ト層を形成する工程と、前記ベースコート層上に、クリ
ヤー溶剤塗料からなるトップコート層を形成する工程
と、からなるアルミホイールの表面処理方法。 (2) 前記ショットブラスト工程で使用される研磨材
の粒径を0.2〜0.4mmφとした、(1)記載のア
ルミホイールの表面処理方法。 (3) 前記ショットブラスト工程は、研磨材の粒径を
0.5〜0.6mmφとした第1工程と、研磨材の粒径
を0.2〜0.4mmφとした第2工程からなる、
(1)記載のアルミホイールの表面処理方法。
【0005】上記(1)、(2)、(3)の方法では、
アルミホイールの素地面粗さをショットブラストにより
RZ25〜40μにすることにより、プライマー層の形
成を粉体塗膜よりも薄膜の溶剤塗料により形成できるの
で、粉体塗装設備を必要とせず、粉体塗装と同様の高鮮
映性のあるアルミホイールが得られる。また、プライマ
ー層の膜厚を薄くすることにより、塗膜が剥離しにく
く、その他の塗装性能は粉体塗装を使用した場合と同等
以上であることが確認された。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施例
に係るアルミホイールの表面処理方法を図1、図2を参
照して説明する。図中、1はアルミホイールの素地であ
る。まず、この素地1に対して(イ)のショットブラス
ト処理を行う。ショットブラスト工程は、通常の研磨材
(粒径が0.5〜0.6mmφ)を使用した第1ショッ
トブラスト工程により、面粗さをRZ45μ以下に処理
する。ついで、研磨材の粒径を0.2〜0.4mmφと
した第2ショットブラスト工程により、面粗さをRZ2
5〜40μになるように処理する。ただし、ショットブ
ラスト工程前のアルミホイール素地粗さがRZ45μ以
下の場合は研磨材の粒径を0.5〜0.6mmφとした
第1ショットブラスト工程を省略してもよい。
【0007】つぎに、ショットブラスト処理されたアル
ミホイールを(ロ)のクロメート処理により塗装の前処
理を行う。つぎに、(ハ)の工程でポリエステル樹脂系
あるいはアクリル樹脂系などの厚膜溶剤塗料のプライマ
ー層2を形成する。プライマー層2の厚さは25〜60
μ程度に形成する。25μ以上とするのは平滑とするた
めであり、60μ以下とするのは膜厚を薄くして内部応
力を小にするためである。塗装後、炉内において、12
0〜140°Cで、約15分程度、焼き付け、乾燥す
る。つぎに、プライマー層2上に(ニ)の工程において
アクリル樹脂系などの有色溶剤塗料により、ベースコー
ト層3を形成する。ベースコート層3の厚さは15〜2
5μ程度形成する。塗装後、炉内において、120〜1
40°Cで、約15分程度、焼き付け、乾燥する。つぎ
に、(ホ)のクリヤー溶剤塗装によるトップコート層形
成工程において、トップコート層4を形成する。トップ
コート層4の厚さは20〜40μ程度とする。塗装後、
炉内において140°C前後の温度で約20分焼き付
け、乾燥しアルミホイールの表面処理を完成させる。
【0008】
【実施例】アルミホイールの素地をショットブラスト工
程により、面粗さRZ25〜40μに処理した後、クロ
メートによる前処理工程を行い、厚膜型溶剤塗料により
プライマー層、有色溶剤塗料からなるベースコート層、
クリヤー溶剤塗料からなるトップコート層をこの順序で
形成した本発明実施例品と、アルミホイールの素地にシ
ョットブラスト加工を行い、面粗さRZ50〜80μに
処理した後、クロメートによる前処理の後、粉体塗料に
よるプライマー層の形成、有色溶剤塗料によるベースコ
ート層の形成、クリヤー溶剤塗料によるトップコート層
の形成をこの順で行った従来方法による比較品とを製作
し、塗装性能テスト(耐候性試験、糸錆試験、外観試
験)を行った。
【0009】耐候性試験では、サンシャインウエザオメ
ータにより600時間暴露試験を行い、その後、50°
C、相対湿度98%において240時間保持し、24時
間放置したのちで、碁盤目試験(1mm×1mmの碁盤
目100個)を行い、各碁盤目の剥離、変色を調べた。
糸錆試験では、表面にナイフによりクロスカットを入
れ、5重量%の塩水を35°Cで24時間噴霧し、その
後40°Cで相対湿度82%に240時間保持するサイ
クルを3回繰り返して腐食の度合い(錆、塗膜のふくれ
の発生の有無)を調べた。外観試験では、目視によりト
ップコート表面の平滑度や、高鮮映性(つるつる感)を
調べた。
【0010】試験結果は、本発明実施品の塗装性能(耐
候性、糸錆発生抑制、外観)は比較品の塗装性能と比較
して同等か、それ以上であることが確認された。また、
外観試験では、本発明品は十分な平滑性と高鮮映性(つ
るつる感)が得られることが確認された。
【0011】
【発明の効果】請求項1の方法によれば、ショットブラ
スト工程によりアルミホイールの素地の面粗さをRZ2
5〜40μに処理することにより、プライマー層の形成
に粉体塗料ではなく厚膜型溶剤塗料を用いることができ
るので、従来の塗装設備を利用して、プライマー層の形
成に粉体塗装を用いた場合よりも、膜厚を薄くできるの
で内部応力が高まらず、その結果剥離することもなく、
高鮮映性(つるつる感)のあるアルミホイールの表面処
理が経済的に可能となる。請求項2の方法、請求項3の
方法によれば、上記請求項1の効果と同じ効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のアルミホイールの表面処理
方法の工程図である。
【図2】本発明の方法により処理されたアルミホイール
の表面被膜構造の拡大断面図である。
【図3】従来のアルミホイールの表面処理方法の工程図
である。
【図4】従来方法により処理されたアルミホイールの表
面被膜構造の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 アルミホイールの素地 2 プライマー層 3 ベースコート層 4 トップコート層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミホイールの素地を、面粗さをRZ
    25〜40μに処理するショットブラスト工程と、前記
    ショットブラストされたアルミホイールを、クロメート
    で前処理する工程と、前記前処理されたアルミホイール
    に、厚膜溶剤塗料からなるプライマー層を形成する工程
    と、前記プライマー層上に、有色溶剤塗料からなるベー
    スコート層を形成する工程と、前記ベースコート層上
    に、クリヤー溶剤塗料からなるトップコート層を形成す
    る工程と、からなるアルミホイールの表面処理方法。
  2. 【請求項2】 前記ショットブラスト工程で使用される
    研磨材の粒径を0.2〜0.4mmφとした、請求項1
    記載のアルミホイールの表面処理方法。
  3. 【請求項3】 前記ショットブラスト工程は、研磨材の
    粒径を0.5〜0.6mmφとした第1工程と、研磨材
    の粒径を0.2〜0.4mmφとした第2工程からな
    る、請求項1記載のアルミホイールの表面処理方法。
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