JPH1099670A - 水性エマルジョン用分散剤 - Google Patents

水性エマルジョン用分散剤

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JPH1099670A
JPH1099670A JP8277500A JP27750096A JPH1099670A JP H1099670 A JPH1099670 A JP H1099670A JP 8277500 A JP8277500 A JP 8277500A JP 27750096 A JP27750096 A JP 27750096A JP H1099670 A JPH1099670 A JP H1099670A
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JP
Japan
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pva
emulsion
acrylamide
polyvinyl alcohol
polymerization
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JP8277500A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nishiguchi
宏 西口
Toshio Watanabe
敏雄 渡辺
Akira Kitada
明 北田
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DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチレン性不飽和単量体を乳化重合して得ら
れる合成樹脂エマルジョンにおいて、粘度の剪断速度依
存性が小さく、放置安定性がよく、又粘度の温度安定性
がよいという水性エマルジョンが得られる分散剤を提供
すること。 【解決手段】 アクリルアミド、アクリロニトリル及び
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の内の
少なくとも1種をポリビニルアルコールにマイケル付加
反応するか、あるいはその後に加水分解して得られる変
性ポリビニルアルコールを含有してなるエチレン性不飽
和単量体を乳化重合して得られる水性エマルジョン用分
散剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性エマルジョン用
分散剤に関し、更に詳しくは木工、紙用の接着剤あるい
はバインダー等として好適に用いられるエチレン性不飽
和単量体を乳化重合して得られる水性エマルジョン用の
分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スチレン−ブタジエン共重合体エ
マルジョン(ラテックス)、アクリル酸エステル系樹脂
エマルジョン、及び酢酸ビニルを代表とするビニルエス
テル系樹脂エマルジョン等のエチレン性不飽和単量体や
ジエン系単量体を単独又は共重合して得られる合成樹脂
エマルジョンにポリビニルアルコール(以下PVAとい
う)、メチルセルロース等の水溶性高分子を添加混合し
た組成物は、紙のコーティング用バインダーや繊維加工
剤、粘着剤、接着剤、塗料等の広範な用途に用いられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記組
成物において、アクリル酸エステル系樹脂エマルジョ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン等は普
通エチレン性不飽和単量体及び/又はジエン系単量体
を、界面活性剤の存在下で乳化重合して製造されること
が多く、このようなエマルジョン、ラテックスに水溶性
高分子を混合添加する場合、得られる樹脂組成物は、放
置安定性や温度安定性が悪かったり、組成物の粘度の剪
断速度依存性が大きいという欠点を有している。
【0004】一方、酢酸ビニルエマルジョンはPVAを
分散剤として使用することによって安定なエマルジョン
を製造できるが、温度安定性等に問題点を抱えている。
【0005】このような事情に鑑み、本発明はエチレン
性不飽和単量体を乳化重合して得られる合成樹脂エマル
ジョンにおいて、粘度の剪断速度依存性が小さく、放置
安定性がよく、又粘度の温度安定性がよいという水性エ
マルジョンが得られる分散剤を提供することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の好
ましい性質を有する分散剤を開発すべく鋭意研究を重ね
た結果、分散剤として特定のマイケル付加反応による変
性ポリビニルアルコール(以下、変性PVAという)
を、エチレン性不飽和単量体を乳化重合する時に用いた
場合、前記した水性エマルジョンが得られることを見出
し本発明に到達した。すなわち、アクリルアミド、アク
リロニトリル及びアクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸の内の少なくとも1種をPVAにマイケル付
加反応するか、あるいはその後に加水分解して得られる
変性PVAを含有してなるエチレン性不飽和単量体を乳
化重合して得られる水性エマルジョン用の分散剤であ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の水性エマルジョン用分散
剤は、特定の変性PVAをエチレン性不飽和単量体の乳
化重合時に用いるものである。まず特定の変性PVAに
ついて詳述する。
【0008】本発明に用いられる原料となるPVAのけ
ん化度に特に限定はないが、触媒に強アルカリを用いた
場合は80%以上が好ましく、99%以上の完全けん化
物が更に好ましい。これは触媒のアルカリがけん化によ
り消費されるのを防止するためと、けん化により生じる
副生成物(酢酸塩)の量を抑えるためである。
【0009】PVAの重合度としては50〜8,000
のものが良く、製造の容易さの点で300〜4,000
がより好ましい。
【0010】また反応ベース(原料)であるPVAとし
てPVAの変性物を使用してもよい。その変性物として
は、酢酸ビニルとマレイン酸、イタコン酸等の二塩基酸
の共重合物をけん化したカルボキシル変性PVA、酢酸
ビニルと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸(塩)モノマーとの共重合物をけん化したスルホ
ン酸変性PVA等がある。
【0011】本発明のマイケル付加に用いられる化合物
はビニル化合物であって、その内のアクリロニトリル、
アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸(以下AMPSと言う)またはその塩
(例えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)
が用いられる。また、これらを2種以上組み合わせて使
用することもできる。
【0012】又上記ビニル化合物以外に、少量の他のマ
イケル付加可能なビニル化合物(N,N−ジメチルアク
リルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリル
アミド(4級塩)等)を支障のない限り使用しても良
い。
【0013】本発明に使用する変性PVAの製造方法
は、下記の方法等があるが、いずれの方法によって得ら
れたものでも良い。 イ)PVA水溶液中にて前記ビニル化合物をマイケル付
加反応させる方法。 ロ)前記ビニル化合物を溶媒懸濁系でPVAにマイケル
付加反応させる方法。 ハ)固形のPVAと液状の前記ビニル化合物とを固−液
反応条件下でマイケル付加反応させる方法。
【0014】前記したハ)の「固−液反応条件」とは、
固体種のPVAと、液状のビニル化合物(あるいはビニ
ル化合物溶解液)とを反応させて変性PVAを製造する
において、前記した固体種のPVAを、反応を通して前
記ビニル化合物に溶解させることなく(溶解しても極僅
か)、固形の状態(粉末の状態)を維持したまま、前記
ビニル化合物との化学反応を進行させ、当該PVAを変
性させる条件のことを言う。
【0015】前記イ)ロ)ハ)の製造方法のうち、反応
性、製品の安定性、純度が高い等という点でハ)の方法
が好ましい。ハ)の方法について詳しく述べる。
【0016】配合の手順としては、まず粉末のPVA
に、NaOH、KOH、トリエチルアミンなどの触媒を
添加し、次いでビニル化合物を添加する。本発明の添加
順序はこれに限らないが、いずれにしろ、できるだけ均
一に添加することが望ましい。この場合、PVAの高速
撹拌下に薬剤を添加したり、薬剤を噴霧添加する方法な
ども反応を均一に行う上で望ましい。反応に使用する触
媒の量としては、PVAに対し0.5〜100モル%、
ビニル化合物の量としては1〜150モル%の範囲が好
適である。
【0017】これらを横形ブレンダーなどでPVAの固
形形態を維持しつつ撹拌し、30分〜10時間マイケル
付加反応を行う。マイケル付加反応を行うための適当な
温度は5〜90℃の範囲であり、好ましくは20〜70
℃の範囲である。アクリロニトリル、アクリルアミドを
用いた場合は、この後アルカリ等を添加し加水分解を行
うこともできる。この場合用途に応じて部分的に加水分
解したり、完全に加水分解することもできる。加水分解
物についても、本発明の変性PVAに該当する。
【0018】加水分解にはNaOH、KOH、LiO
H、Na2 CO3 、NH4 OH等のアルカリ性剤のほ
か、ジメチルアミン等のアルキルアミン類、モノエタノ
ールアミン等のアルカノールアミン類も使用できる。
【0019】アクリルアミドまたはアクリロニトリル、
及び、AMPSをマイケル付加する場合、その手順は次
のいずれでも良い。PVAにアクリルアミドまたはアク
リロニトリルをマイケル付加した後加水分解し、AMP
Sをマイケル付加する方法、PVAにAMPSをマイケ
ル付加後、アクリルアミドまたは/及びアクリロニトリ
ルをマイケル付加し加水分解する方法、PVAにアクリ
ルアミドまたは/及びアクリロニトリル、及びAMPS
を同時にマイケル付加後加水分解する方法等が考えられ
るがいずれの方法でも良い。
【0020】更に反応中、系を窒素で置換することによ
り、製品の着色やラジカルによる分子鎖の切断を防止す
ることができる。
【0021】最終的に得られた生成物をそのまま乾燥す
るか、あるいは変性PVAの生成物1重量部に対し1〜
5重量部といった少量のメタノールやイソプロピルアル
コールなどで精製した後乾燥することで容易に粉末品を
得ることができる(乾燥は公知の方法を利用できる)。
【0022】また、PVA不溶性溶媒を添加することも
できる。このPVA不溶性溶媒とは、PVAを溶解せず
該溶媒中に分散させ、PVAのスラリー(懸濁液)を形
成させ得る溶媒をいい、具体的には、メタノール、イソ
プロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトンな
どが挙げられる。PVA不溶性溶媒を添加することによ
り、反応中においてPVA(既に変性されているものも
含め)が、団子状(塊状)になるのを防ぐという効果を
発揮する。
【0023】PVA不溶性溶媒の添加量としては、PV
A1重量部に対し0.1〜5重量部が適当であり、これ
以下だと均一化への寄与が小さく、またこれ以上になる
とスラリー状となりにくい。
【0024】前記した製造方法で得られたPVA変性体
の変性率は、NMRやIRにより求めることができ、特
に制限はないが0.5〜45モル%が好ましい。また、
その他の変性率を求める手段としては、アニオン変性に
ついてはコロイド滴定が、また窒素を含む化合物による
変性ではセミミクロケルダール法などが挙げられる。こ
の変性率が0.5モル%未満では性能改良効果がなく、
一方45モル%をこえると変性率のわりに性能改良効果
がない。
【0025】例えばアクリルアミド、アクリロニトリ
ル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸(AMPS)あるいはそのNa塩を用いて得た変性P
VAは下記の構造単位を含有してなる。
【0026】(アクリルアミド(加水分解しない場
合))
【0027】
【化1】
【0028】(アクリルアミド、アクリロニトリル(完
全に加水分解する場合))
【0029】
【化2】
【0030】(アクリルアミド、アクリロニトリル(部
分的に加水分解する場合))
【0031】
【化3】
【0032】(AMPS)
【0033】
【化4】
【0034】(アクリルアミド/AMPS(完全に加水
分解する場合))
【0035】
【化5】
【0036】水性エマルジョンにおける分散質であるエ
チレン性不飽和単量体の重合体は、各種のものがある
が、この重合体の原料であるエチレン性不飽和単量体の
好ましい例としては、エチレン、プロピレン、イソブチ
レンなどのオレフィン、塩化ビニル、フッ化ビニル、ビ
ニリデンクロリド、ビニリデンフルオリドなどのハロゲ
ン化オレフィン、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどのビニルエステ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチルなどのアクリル酸エステル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリ
ル酸エステル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタ
クリル酸ジメチルアミノエチルおよびこれらの四級化
物、さらにはアクリルアミド、メタクリルアミド、N−
メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸およびそのナトリウム塩などのアクリルアミド系単量
体、スチレン、α−メチルスチレン、p−スチレンスル
ホン酸およびそのナトリウム、カリウム塩などのスチレ
ン系単量体、その他N−ビニルピロリドンなど、また、
ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエン系
単量体が挙げられ、これらは単独あるいは、二種以上混
合して用いられる。
【0037】上記エチレン性不飽和単量体の中でも、ビ
ニルエステル、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン
およびジエン系単量体が好ましく、特にビニルエステ
ル、エチレンとビニルエステルとの併用および(メタ)
アクリル酸エステルが好適である。
【0038】上記水性エマルジョンは、前述した変性P
VAを分散剤に用いて、重合開始剤の存在下に、上記エ
チレン性不飽和単量体を一時又は連続的に添加して、該
エチレン性不飽和単量体を乳化重合することにより得ら
れる。また、エチレン性不飽和単量体を、予め変性PV
A水溶液を用いて乳化したものを、連続的に重合反応系
に添加する乳化重合法も採用できる。
【0039】該変性PVAの使用量については特に制限
はないが、エチレン性不飽和単量体の重合体100重量
部に対して好ましくは1〜30重量部、より好ましくは
2〜20重量部の範囲である。該使用量が1重量部未満
および30重量部を超える場合には、重合安定性が低下
する場合があり、好ましくない。
【0040】本発明に用いられる水性エマルジョンは、
上記の方法で得られる水性エマルジョンをそのまま用い
てもよいが、必要があれば、従来公知の各種エマルジョ
ンを本発明の効果を損なわない範囲で添加することがで
きる。
【0041】本発明の分散剤は、さらに必要に応じて、
各種添加物、例えばでんぷん、変性でんぷん、酸化でん
ぷん、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、
PVA、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミド、ポリ
ビニルピロリドン、無水マレイン酸/イソブテン共重合
体、無水マレイン酸/スチレン共重合体、無水マレイン
酸/メチルビニルエーテル共重合体などの水溶性高分子
化合物や尿素/ホルマリン樹脂、尿素/メラミン/ホル
マリン樹脂、フェノール/ホルマリン樹脂などの熱硬化
性樹脂、トリポリリン酸、ヘキサメタリン酸などの縮合
リン酸塩、アニオン性、ノニオン性、カチオン性の界面
活性剤などもそれぞれ適宜使用することができる。さら
に、該バインダーには、所望に応じ、クレー、カオリ
ン、タルク、炭酸カルシウム、木粉などの充填剤、小麦
粉などの増量剤、ホウ酸、硫酸アルミニウムなどの反応
促進剤、酸化チタンなどの顔料、あるいは消泡剤、分散
剤、凍結防止剤、防腐剤、防ばい剤、防鎖剤、老化防止
剤、造膜助剤などの各種添加剤を適宜添加することがで
きる。
【0042】
【実施例】合成例1〜5 合成例1 4リットル容の横形ブレンダーにPVA(重合度1,7
00、けん化度98.8モル%)440部、30%−N
aOH水溶液100部、及び50%−アクリルアミド水
溶液284部を加え、60℃で8時間撹拌した。次いで
50%−NaOH100部を加え、80℃で2時間加水
分解を行った。得られた生成物を10倍量のメタノール
で洗浄後、乾燥して粉末品を得た。
【0043】得られた粉末をNMRで分析したところ、
カルボキシエチル変性率は15.0モル%、カルバモイ
ルエチル変性率は2.0モル%であった。
【0044】合成例2 50%−アクリルアミド水溶液484部の代わりに、ア
クリロニトリル108部を用いた以外は、すべて合成例
1と同様の方法で行った。得られた粉末をNMRで分析
したところ、カルボキシエチル変性率は14.0モル
%、カルバモイルエチル変性率は1.0モル%であっ
た。
【0045】合成例3 4リットル容の横形ブレンダーにPVA(重合度1,7
00、けん化度98.5モル%)440部、50%−N
aOH水溶液280部、及び50%−AMPS水溶液8
28部を加え、80℃で7時間撹拌し、合成例1と同様
にして乾燥粉末化した。得られた粉末をNMRで分析し
たところ、スルホン基変性率は14.3モル%であっ
た。
【0046】合成例4 4リットル容の横形ブレンダーにPVA(重合度1,5
00、けん化度98.2モル%)440部、30%−N
aOH水溶液70部、及び50%−アクリルアミド水溶
液284部を加え、60℃で4時間撹拌した。次いで5
0%−NaOH125部を加え、70℃で1時間加水分
解を行った。次いで、50%−AMPSナトリウム塩水
溶液460部を加え、80℃で4時間撹拌し、合成例1
と同様にして乾燥粉末化した。
【0047】得られた粉末をNMRで分析したところ、
カルボキシエチル変性率は17.3モル%、スルホン基
変性率は6.5モル%であった。
【0048】合成例5 4リットル容の横形ブレンダーにPVA(重合度1,6
00、けん化度99.2モル%)440部、30%−N
aOH水溶液25部、及び50%−アクリルアミド水溶
液284部を加え、60℃で2時間撹拌し、合成例1と
同様にして乾燥粉末化した。
【0049】得られた粉末をNMRで分析したところ、
カルバモイルエチル変性率が15.5モル%、カルボキ
シエチル変性率は1.6モル%であった。
【0050】実施例1〜6及び比較例1〜3 実施例1 1リットルセパラブルフラスコに水400g、合成例1
で合成した変性PVA24gを仕込み完全溶解後、窒素
置換を行なった。
【0051】酢酸ビニル400gを仕込み、60℃に昇
温後、過硫酸カリウム(KPS)を開始剤として2時間
重合を行い固形分濃度50.5%のポリ酢酸ビニル水性
エマルジョンが得られた。重合率99.6%、エマルジ
ョンの粘度は35℃、6rpmで1950mPa・sで
あった。
【0052】実施例2〜5 実施例1と同様方法にてポリ酢酸ビニル水性エマルジョ
ンを合成した。重合率、及び、エマルジョンの粘度は下
記表1のとうりである。
【0053】
【表1】
【0054】実施例6 1リットルセパラブルフラスコに合成例1の変性PVA
6%水溶液400gを仕込み、希硫酸でpH3.0に調
整し、n−ブチルアクリレート40gを仕込んだ。60
℃に昇温後、5%過硫酸カリウム(KPS)水溶液10
gを添加し、重合を開始した。更に、n−ブチルアクリ
レート200gを徐々に3時間かけて滴下し、4時間で
重合を終了した。重合率98.5%、固形分濃度は3
9.5%であった。
【0055】このエマルジョン100部に重合度160
0、鹸化率86%の部分鹸化PVA10%水溶液を20
部を添加し水性エマルジョンを得た。
【0056】比較例1 1リットルセパラブルフラスコに水400g、PVA
(重合度1700、けん化度88.3モル%)24gを
仕込み完全溶解後、窒素置換を行なった。
【0057】酢酸ビニル400gを仕込み、60℃に昇
温後、過硫酸カリウム(KPS)を開始剤として2時間
重合を行った。重合率99.6%、エマルジョンの粘度
は1850mPa・sであった。
【0058】比較例2 1リットルセパラブルフラスコに水400g、カルボキ
シル基変性PVA(重合度1700、けん化度87.0
モル%、イタコン酸1モル%共重合変性)24gを仕込
み完全溶解後、窒素置換を行なった。
【0059】酢酸ビニル400gを仕込み、60℃に昇
温後、過硫酸カリウム(KPS)を開始剤として2時間
重合を行った。重合率99.6%、エマルジョンの粘度
は1750mPa・sであった。
【0060】比較例3 実施例6における変性PVAに替えてノニオン界面活性
剤であるポリオキシエチレン(16モル付加)ノニルフ
ェニルエーテル、及び、アニオン界面活性剤であるポリ
オキシエチレン(8モル付加)ノニルフェニルサルフェ
ートをそれぞれ10g/5gを組み合わせて使用した。
それ以外は実施例6と同様にして水性エマルジョンを得
た。
【0061】実施例1〜6及び比較例1〜3で得られた
水性エマルジョンの物性評価値を下記表2、表3に示し
た。
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】表2から本発明の水性エマルジョンは、粘
度の温度安定性に優れることがわかる。表3から本発明
の水性エマルジョンは、粘度の剪断速度依存性が小さ
く、放置安定性に優れることがわかる。
【0065】
【発明の効果】本発明の分散剤をエチレン性不飽和単量
体の乳化重合時の分散剤として用いることにより、粘度
の剪断速度依存性が小さく、放置安定性及び温度安定性
に優れた水性エマルジョンが得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリルアミド、アクリロニトリル及び
    アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の内の
    少なくとも1種をポリビニルアルコールにマイケル付加
    反応するか、あるいはその後に加水分解して得られる変
    性ポリビニルアルコールを含有してなるエチレン性不飽
    和単量体を乳化重合して得られる水性エマルジョン用分
    散剤。
JP8277500A 1996-09-26 1996-09-26 水性エマルジョン用分散剤 Pending JPH1099670A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112978942A (zh) * 2019-12-17 2021-06-18 天津农学院 一种具有可控性的刷状结构环境友好型阻垢剂的制备方法

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