JPH1098521A - 電話機能付き情報処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電話機能付き情報処理装置において環境変化
に応じた守録音モードの的確かつ多様な制御を実現す
る。 【解決手段】 パソコン３、ディスプレイ２、キーボー
ド４、マウス５、スピーカ６、マイクロフォン６ａ等か
らなり、通信線１２に接続された電話機能付き情報処理
装置において、パソコン３の周囲における操作者の有無
や、操作者との距離を検出する温度・距離センサ１と、
この温度・距離センサ１からの情報により、着信時にパ
ソコン３の近傍に操作者が居ない場合には、自動的に留
守録音モードを設定し、着信時にパソコン３の近傍に操
作者が居る場合には、パソコン３と操作者との距離に応
じて、通話相手先へのメッセージを多様に切り換える制
御論理（電話プログラム）とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電話機能付き情報処
理装置に関し、特に、電話機能付きパソコン等の情報処
理機器や、留守録音機能を備えた電話機等における留守
録音モードの制御に適用して有効な技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年の電話機では、マイコン制御等によ
って、不在時の受話内容を磁気テープや半導体メモリ等
の媒体に記録する留守録音機能を備えたものが知られて
いる。ところで、従来の電話機の留守録音の制御方式で
は、手動で留守録音モードへ設定する、タイマまた
は時計を用いて時間によって留守録音モードへ設定す
る、他の電話機からリモート制御で留守録音モードへ
設定する、等の方法が考えられる。

【０００３】また、従来の電話機能付きパソコンの留守
録音の制御方式では、パソコンソフト上で留守録音モ
ードへ設定する、パソコンソフト上でタイマまたは時
計制御により時間によって留守録音モードへ設定する等
の制御方法が考えられる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の電話機および電
話機能付きパソコンの留守録音の制御方式では、前述の
ように、いずれの制御方法も、装置の近傍における肝心
の操作者の有無等の情報を考慮しないため、電話機の周
囲環境の変化に応じた留守録音モードへの設定方法に柔
軟性が乏しかった。

【０００５】このため、操作者が短時間不在のときや、
留守録音モードの設定を忘れてしまった時に、相手の伝
言を受けられない等の技術的課題が発生していた。

【０００６】また、会社等の職場内においても電話機も
しくは電話機能付きパソコンのそばに操作者がいない場
合、電話が取られなかったり、遠い席の人がわざわざ取
りにいく等、電話の応対が煩雑になる等の技術的課題が
発生していた。

【０００７】なお、特開平５−２３３１０６号公報に
は、コンピュータに人体感知センサを備え、操作者の在
／不在に応じた、セーブモード移行／解除により各種資
源の節約状態に移行するか否かを制御したり、メイル情
報の自動送信を行う技術が開示されているが、上述のよ
うな留守録音モードの柔軟かつ的確な制御技術について
は開示されていない。

【０００８】本発明の目的は、設置環境の変化に応じた
柔軟かつ的確な留守録音モードの制御が可能な電話機能
付き情報処理装置を提供することにある。

【０００９】本発明の他の目的は、設置環境の変化に応
じた多様な留守録音モードの制御が可能な電話機能付き
情報処理装置を提供することにある。

【００１０】本発明の他の目的は、設置環境の変化に応
じた的確かつ多様な留守録音モードの制御により、操作
性を向上させることが可能な電話機能付き情報処理装置
を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、電話機能付き
情報処理装置において、周囲における操作者の有無およ
び操作者と電話機能付き情報処理装置との距離の少なく
とも一方の情報を検出する環境センサを備え、留守録音
モードを自動的に制御するようにしたものである。

【００１２】すなわち、より具体的には、単なる留守録
音モードへの設定ではなく、近くに人（操作者）がいる
場合は、通常の電話機として利用でき、近くに人がいな
い場合は、電話機能付き情報処理装置と人の距離に応じ
て留守録音モードへの移行時間と応答メッセージの内容
を変化させる制御論理を備えたものである。

【００１３】たとえば、環境センサに、温度センサとし
ての機能を具備させて近傍における操作者の有無を判定
したり、あるいは、環境センサに、距離センサとしての
機能を具備させることによって、電話機能付き情報処理
装置と人の距離を測定し、距離に応じて留守録音モード
へ移行するまでの時間と応答メッセージの内容を変え
る、という柔軟かつ的確な制御を行う。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。

【００１５】図１に、本発明の一実施の形態である電話
機能付き情報処理装置の外観の一例を示す斜視図であ
り、図２は、本実施の形態の電話機能付き情報処理装置
の構成の一例を示すブロック図、図３は、本実施の形態
の電話機能付き情報処理装置の作用の一例を示すフロー
チャートである。

【００１６】本実施の形態では、電話機能付き情報処理
装置の一例として、電話機能付きパソコンを例に採って
説明する。

【００１７】図１において、１は温度・距離センサ、２
はディスプレイ、３はパソコン、４はキーボード、５は
マウス、６はスピーカ、６ａはマイクロフォン、１２は
電話回線等の通信線である。

【００１８】図２に例示されるブロック図において、１
は温度・距離センサ、２はディスプレイ、３はパソコ
ン、４はキーボード、５はマウス、６はスピーカ、６ａ
はマイクロフォン、７はモデム機能付き音源ボード、８
はセンサ制御マイコン、９はメインボード、１０は任意
の記憶装置としてのＨＤＤ（ハード・ディスク・ドライ
ブ）、１１は後述のような制御動作を行う電話プログラ
ム、１２は電話回線等の通信線である。

【００１９】電話プログラム１１は、ＨＤＤ１０に格納
されており、たとえば、パソコン３のブート時等におい
て、メインボード９に設けられた図示しない主記憶の一
部にロードされ、同じくメインボード９に設けられた図
示しないマイクロプロセッサ等によって実行されること
により、後述の図３のフローチャートに例示されるよう
な制御動作を行う。

【００２０】また、ＨＤＤ１０には、留守録音機能等を
動作させる際に、通話相手方に送信される複数種のメッ
セージが格納されており、後述のように、操作者の在／
不在、操作者との距離等に応じて、適切なメッセージを
選択することが可能になっている。

【００２１】また、本実施の形態では、電話機能付きパ
ソコンを電話として使用する場合には、スピーカ６は受
話器として機能し、マイクロフォン６ａが送話器として
機能する。

【００２２】本実施の形態の場合、温度・距離センサ１
は、たとえば赤外線センサ等で構成され、操作者の体温
を検出することにより、パソコン３の近傍における図示
しない操作者の有無や、パソコン３と操作者との距離の
大小を検出するものである。温度・距離センサ１のより
具体的な構成および操作者の有無や操作者との距離を測
定する信号処理のアルゴリズムとしては、一例として、
たとえば、特開平７−３１８６６１号公報に開示される
赤外線アレイセンサ、光学的チョッパ、および温度分布
測定手段、等の技術を用いることができる。

【００２３】以下、図３のフローチャートを用いて、具
体的に本実施の形態の電話機能付きパソコンを利用する
例を説明する。

【００２４】まず、外部から本実施の形態の電話機能付
きパソコンに通信線１２を介して電話がかかってきたと
すると（ステップ１０１）、これを契機に電話プログラ
ム１１が動作し（ステップ１０２）、センサ制御マイコ
ン８に電話がかかってきたことを伝える（ステップ１０
３）。センサ制御マイコン８は温度・距離センサ１を起
動（ステップ１０４）して、人間の体温３５℃〜３９℃
の間で、パソコン３から、たとえば１ｍまたは３ｍ未満
以内に操作者がいるかを判断する（ステップ１０５，ス
テップ１１０，ステップ１１５）。

【００２５】本実施の形態の場合、一例として、センサ
制御マイコン８はパソコン３と操作者との距離に応じ
て、留守録音モードへ移行する時間と応答メッセージの
内容を以下の３つの場合に振り分ける。

【００２６】（ケース１）ステップ１０５にて判定され
たように、パソコン３と操作者との距離が１ｍ未満の場
合、留守録音に移行する時間をたとえば１０秒にする
（ステップ１０６）。１０秒以内に電話に出ない場合
は、居留守と判断して「只今、手が離せません」と通話
相手にメッセージし（ステップ１０７）、電話プログラ
ム１１を動作させて（ステップ１０８）、通話相手から
の伝言をＨＤＤ１０に留守録音する（ステップ１０
９）。

【００２７】（ケース２）ステップ１１０にて判定され
たように、パソコン３と操作者との距離が１ｍ以上３ｍ
未満の場合、留守録音に移行する時間をたとえば５秒に
する（ステップ１１１）。５秒以内に電話に出ない場合
は、担当者不在と判断して「只今、担当者は不在です」
と通話相手にメッセージし（ステップ１１２）、電話プ
ログラム１１を動作させて（ステップ１１３）、伝言を
ＨＤＤ１０に留守録音する（ステップ１１４）。

【００２８】（ケース３）ステップ１１５にて判定され
たように、パソコン３と操作者との距離が３ｍ以上の場
合、留守録音に移行する時間をたとえば０秒にする（ス
テップ１１６）。この場合には、全員不在とあえて判断
して、無関係の人の電話の応対に要する労力を削減す
る。そして「只今、全員不在です」と通話相手にメッセ
ージし（ステップ１１７）、電話プログラム１１を動作
させて（ステップ１１８）、伝言をＨＤＤ１０に留守録
音する（ステップ１１９）。

【００２９】そして、任意の契機で、操作者は、キーボ
ード４やマウス５を操作してパソコン３に指令すること
により、パソコン３上の電話プログラム１１でスピーカ
６を通して、留守録音されたメッセージを聞く（ステッ
プ１２０）。

【００３０】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、電話機能付きパソコン等の電話機能付き情報処理装
置において、パソコン３の周りに操作者がいない場合、
温度・距離センサ１によって操作者がいないことを感知
し、自動的に留守録音電話機として機能させることがで
きるので、留守録音モードの設定忘れ等の誤操作の発生
を確実に回避できるとともに、留守録音モードの設定を
操作者が常に意識する必要がなくなり、操作性が向上す
る。さらに、パソコン３から遠い位置に居る操作者がわ
ざわざ移動して電話を取る必要がなくなる。従って電話
応対の作業工数を減らすことができる。

【００３１】また、パソコン３の近傍に操作者がいる場
合、操作者とパソコン３との距離の大小により留守録音
モードに入る時間と応答メッセージを多様に設定でき、
きめ細かな制御が可能になり、操作性が向上する。

【００３２】以上本発明者によってなされた発明を実施
の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施
の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。

【００３３】たとえば、環境センサとしては、温度・距
離センサ等に限らず、環境中の騒音レベルや音声等によ
って操作者の有無や操作者との距離を判別する音響セン
サ等であってもよい。

【００３４】また、電話機能付き情報処理装置として
は、たとえば上述の実施の形態に例示した構成に限ら
ず、本体と送受話器とダイヤルボタン等を備えた通常の
留守番機能付き電話機等に環境センサとセンサ制御マイ
コン等を備えた構成であってもよい。

【００３５】また、留守録音のデータを格納する記憶装
置としては、ＨＤＤ等に限らず、光ディスク、光磁気デ
ィスク、磁気テープ、半導体メモリ等、任意の記憶媒体
を用いることができる。

【００３６】

【発明の効果】本発明の電話機能付き情報処理装置によ
れば、設置環境の変化に応じた柔軟かつ的確な留守録音
モードの制御ができる、という効果が得られる。

【００３７】また、設置環境の変化に応じた多様な留守
録音モードの制御ができる、という効果が得られる。

【００３８】また、設置環境の変化に応じた的確かつ多
様な留守録音モードの制御により、操作性を向上させる
ことができる、という効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態である電話機能付き情報
処理装置の外観の一例を示す斜視図である。

【図２】本発明の一実施の形態である電話機能付き情報
処理装置の構成の一例を示すブロック図である。

【図３】本発明の一実施の形態である電話機能付き情報
処理装置の作用の一例を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１…温度・距離センサ（環境センサ）、２…ディスプレ
イ、３…パソコン、４…キーボード、５…マウス、６…
スピーカ、６ａ…マイクロフォン、７…モデム機能付き
音源ボード、８…センサ制御マイコン、９…メインボー
ド、１０…ＨＤＤ、１１…電話プログラム（制御論
理）、１２…通信線（通信手段）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 任意の通信手段を介して操作者と外部と
   の間における送受話を可能にする電話機能を備えた電話
   機能付き情報処理装置であって、 前記電話機能付き情報処理装置の周囲における前記操作
   者の有無および前記操作者と前記電話機能付き情報処理
   装置との距離の少なくとも一方の情報を検出する環境セ
   ンサと、 前記環境センサから得られる前記操作者の有無および前
   記操作者との距離の少なくとも一方の情報に基づいて、
   受話内容を任意の媒体に記録する動作および予め記録さ
   れている任意の送話内容を相手側に送信する動作の少な
   くとも一方を含む留守録音モードを自動的に制御する制
   御論理と、を備えたことを特徴とする電話機能付き情報
   処理装置。