JPH1095753A - 1,2−ジアミンの製造方法 - Google Patents

1,2−ジアミンの製造方法

Info

Publication number
JPH1095753A
JPH1095753A JP8285343A JP28534396A JPH1095753A JP H1095753 A JPH1095753 A JP H1095753A JP 8285343 A JP8285343 A JP 8285343A JP 28534396 A JP28534396 A JP 28534396A JP H1095753 A JPH1095753 A JP H1095753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
reaction
diamine
nitroolefin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8285343A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuaki Mukoyama
山 光 昭 向
Shimizu Imagawa
川 清 水 今
Eiichiro Hata
英一郎 秦
Toru Yamada
田 徹 山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP8285343A priority Critical patent/JPH1095753A/ja
Publication of JPH1095753A publication Critical patent/JPH1095753A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】医薬品、農薬等の合成中間体、ポリアミド原
料、ポリイミド原料、界面活性剤、染料、エポキシ樹脂
の硬化剤等の各種の用途に有用な1,2−ジアミンを、
安価かつ安全な化合物を用いて簡便に製造することがで
きる工業的に有利な方法の提供。 【解決手段】ニトロオレフィンとO−アルキルヒドロキ
シルアミンを反応させて得られる反応生成物を還元する
工程を有する1,2−ジアミンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,2−ジアミン
の製造方法に関し、特に、医農薬・香料の合成中間体、
ポリアミド原料、ポリイミド原料、界面活性剤、染料、
エポキシ樹脂の硬化剤等の各種の用途に有用な1,2−
ジアミンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1,2−ジアミンを得る方法とし
ては (1)1,2−ジハロゲン化アルキルとアミンを反応さ
せる方法 (2)1,2−ジオールと金属アジドの反応で得られる
1,2−ジアジドをリチウムアルミニウムヒドリドを用
いて還元する方法(Synthesis, 1990, 1023 ) (3)アジリジンとアミンを反応させる方法(Tetrahed
ron Letters, 35, 7395(1994)) (4)イミンまたはニトリルの還元的カップリング反応
を利用する方法(J. Am.Chem. Soc., 109, 3152 (198
7), Tetrahedron Letters, 33, 5559 (1992)) などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記(1)の
方法においては、生成した1,2−ジアミンがさらに
1,2−ジハロゲン化アルキルと反応するためにポリア
ミンの副生が避けられず、目的とする1,2−ジアミン
の選択率が低いという問題点を有している。また、上記
(2)の方法では、1,2−ジアジドの還元において、
発火性の高いリチウムアルミニウムヒドリドを必要とす
るため安全面で問題点を有している。さらに、上記
(3)の方法では、原料のアジリジンの合成が容易では
ないという問題点を有している。すなわち、アジリジン
はβ−アミノアルコールからβ−ハロゲノアミン(Gabr
iel 法)あるいはβ−アミノ硫酸エステル(Wenker法)
を経由して合成されるが、多くの段階を必要とするた
め、工程が繁雑となるという問題がある。また、オレフ
ィンから合成する方法も報告されているが、高価な(N
−(p−トルエンスルホニル) イミノ) フェニルヨージ
ナン(PhI=NTs) を必要とするため工業的価値は低い。さ
らにまた、上記(4)の方法では、ニオブ(IV)、亜鉛等
の低原子価金属を基質に対して等モル以上を必要とす
る。
【0004】そこで、本発明の目的は、医農薬・香料の
合成中間体、ポリアミド原料、ポリイミド原料、界面活
性剤、染料、エポキシ樹脂の硬化剤等の各種の用途に有
用な1,2−ジアミンを、安価かつ安全な化合物を用い
て簡便に製造することができる工業的に有利な方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、前
記課題を解決するため、カルボニル化合物とニトロアル
カンの縮合反応やオレフィンのニトロ化反応などにより
容易に合成されるニトロオレフィンを原料とする1,2
−ジアミンの簡便な製造方法の開発に取り組んだ。
【0006】ところで、一般に、ニトロオレフィンから
1,2−ジアミンを合成する方法として、ニトロオレフ
ィンとアンモニアを反応させて得られるニトロアミンの
ニトロ基を還元する方法が容易に想起される。しかし、
この方法では、ニトロアミンの還元反応において、ニト
ロ基とアミノ基との相互作用による副反応が進行するた
め、1,2−ジアミンは得られない。
【0007】そこで、ニトロ基の還元における副反応を
抑制するため、保護基を有するアミン化合物について鋭
意検討を重ねた。その結果、保護基としてアルコキシ基
を有するアミン、すなわちO−アルキルヒドロキシルア
ミンとニトロオレフィンを反応させて得られる反応混合
物を、引き続き金属触媒存在下、水素ガスで還元するこ
とによりニトロ基が円滑に還元され、しかもアルコキシ
アミノ基のアミノ基への還元反応も同時に進行し、1,
2−ジアミンが高収率、高選択率で得られることを見い
だし、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、前記課題を解決する
ために、ニトロオレフィンとO−アルキルヒドロキシル
アミンを反応させる工程を含む1,2−ジアミンの製造
方法を提供するものである。
【0009】以下、本発明の1,2−ジアミンの製造方
法(以下、「本発明の方法」という)について詳細に説
明する。
【0010】本発明の方法において、出発原料として用
いられるニトロオレフィンは、特に限定されず、目的と
する1,2−ジアミンに対応して適宜選択することがで
きる。特に、本発明の方法は、下記一般式(a)で表さ
れるニトロオレフィンを出発原料として、対応する1,
2−ジアミンを製造する方法として好適である。これら
のニトロオレフィンは、例えば、本発明者らが先に特許
出願した、オレフィンと一酸化窒素とを反応させる第1
の反応を行った後、反応生成物を精製することなく、同
一容器内で引き続いて、第1の反応で少量副生するニト
ロアルコールの脱水を行う第2の反応を行うことによっ
てニトロオレフィンを製造する方法(特願平7ー739
6号)によって製造されたものを利用することができる
が、これに限定されるものではない。
【0011】
【化3】
【0012】この一般式(a)において、R1 は水素原
子、直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基ま
たはアリール基であり、これらは置換基を有していても
よく、R2 およびR3 は同一でも異なっていてもよく、
水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアリール基
であり、これらは置換基を有していてもよく、相互に結
合して環を形成していてもよく、この環には芳香環の一
部が含まれていてもよく、また、R1 およびR2 は相互
に結合して環を形成していてもよく、この環には芳香環
の一部が含まれていてもよい。
【0013】一般式( a) におけるR1 の直鎖もしくは
分岐状のアルキル基の代表例としては、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、
n−ヘプチル、n−オクチル基などが挙げられ、アルケ
ニル基の代表例としては、ビニル基、2−プロペニル
基、3−ブテニル基などが挙げられ、アリール基の代表
例としては、フェニル基、p−メトキシ基、p−クロロ
フェニル基などが挙げられる。R2 およびR3 のアルキ
ル基の代表例としては、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル
基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル、
n−オクチル基などが挙げられ、アルケニル基の代表例
としては、ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル
基などが挙げられ、アリール基の代表例としては、フェ
ニル基、p−メトキシ基、p−クロロフェニル基などが
挙げられる。
【0014】この一般式(a)で表されるニトロオレフ
ィンの代表例として、下記式(a−1)〜(a−11)
で表されるものを挙げることができる。
【0015】
【化4】
【0016】本発明の方法において用いられるO−アル
キルヒドロキシルアミンは、特に限定されない。このO
−アルキルヒドロキシルアミンの好ましい例として、下
記一般式(b)で表される化合物が挙げられる。
【0017】
【化5】
【0018】この一般式(b)において、R4 は水素原
子、直鎖もしくは分岐状のアルキル基、アルケニル基ま
たはアリール基であり、これらは置換基を有していても
よい。R4 の直鎖もしくは分岐状のアルキル基の代表例
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペン
チル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル、n−オクチル
基等が挙げられ、アルケニル基の代表例としては、ビニ
ル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基等が挙げら
れ、アリール基の代表例としては、フェニル基、p−メ
トキシ基、p−クロロフェニル基などが挙げられる。
【0019】この一般式(b)で表わされるO−アルキ
ルヒドロキシルアミンの代表例として、下記式(b−1
)〜(b−3)で表されるものが挙げられる。
【0020】
【化6】
【0021】本発明の方法において、O−アルキルヒド
ロキシルアミンとして、例えば、塩酸、硫酸、カルボン
酸等と塩を形成しているものを使用してもよい。O−ア
ルキルヒドロキシルアミン塩を用いる場合には、あらか
じめ塩基で中和して、得られるO−アルキルヒドロキシ
ルアミンを反応に用いてもよく、またO−アルキルヒド
ロキシルアミン塩とニトロオレフィンとを、塩基の共存
下に反応させて、O−アルキルヒドロキシルアミンを発
生させると同時に、これをニトロオレフィンと反応させ
ることもできる。塩基としては、反応に関与しないもの
が用いられるが、好ましくは、炭酸水素ナトリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸
カルシウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、トリエチルアミン、トリブチルアミンなど
が用いられる。塩基を用いる場合、通常、O−アルキル
ヒドロキシルアミン塩に対して1〜50倍モル、好まし
くは1〜10倍モルの割合で使用される。
【0022】本発明の方法において、前記O−アルキル
ヒドロキシルアミンまたはその塩は、1種単独または2
種以上を組み合わせて用いることができ、通常ニトロオ
レフィンに対して1〜50倍モル、好ましくは1〜10
倍モルの割合で使用される。
【0023】本発明の方法において、出発原料のニトロ
オレフィンとして前記一般式(a)で表される化合物を
用い、前記一般式(b)で表されるO−アルキルヒドロ
キシルアミンと反応させると、下記一般式(c)で表さ
れる化合物が得ることができる。
【0024】
【化7】
【0025】さらに、一般式(c)で表される化合物を
還元することにより下記一般式(d)で表される1,2
−ジアミンが得られる。
【0026】
【化8】
【0027】この一般式(d)で表される1,2−ジア
ミンの代表例として、下記式(d−1 )〜(d−11)
で表されるものが挙げられる。
【0028】
【化9】
【0029】本発明の方法において、前記ニトロオレフ
ィンと前記O−アルキルヒドロキシルアミンとの反応の
際に用いられる溶媒としては、反応に関与しないものが
いずれも使用でき、例えばエーテル系、アルコール系、
アミド系、ニトリル系、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化
水素系の溶媒を用いることができる。これらの溶媒の代
表例として、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、
メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、アセ
トニトリル、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等を挙げる
ことができ、これらの溶媒は1種または2種以上を組み
合わせて用いることができる。
【0030】本発明の方法において、前記ニトロオレフ
ィンと前記O−アルキルヒドロキシルアミンとの反応の
際の反応温度は、基質のニトロオレフィンに応じて適宜
選択される。通常、好ましくは0〜50℃の範囲で行な
われる。また、反応時間も基質のニトロオレフィンに応
じて適宜選択される。
【0031】本発明の方法において、前記ニトロオレフ
ィンと前記O−アルキルヒドロキシルアミンとの反応で
得られる反応生成物の還元方法としては、例えば、接触
水素添加反応が挙げられる。接触水素添加反応に用いら
れる触媒としては、不均一系および均一系のいずれの触
媒でも使用することができるが、触媒の除去が容易な点
で不均一系触媒が好ましい。例えば、パラジウム付活性
炭、水酸化パラジウム付活性炭、パラジウム付硫酸バリ
ウム、パラジウム付炭酸カルシウム、パラジウム付炭酸
ストロンチウム、パラジウムブラック、パラジウム付シ
リカゲル、二酸化白金、白金付活性炭、白金ブラック、
ラネーニッケル、ルテニウム付活性炭、ロジウム付活性
炭などが挙げられる。
【0032】還元反応における溶媒としては、アルコー
ル類、エーテル類、カルボン酸類、エステル類、アミド
類、水などを挙げることができる。これらの代表例とし
て、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジ
エチルエーテル、酢酸、酢酸エチル、ジメチルホルムア
ミドなどが挙げられ、これらの溶媒は1種または2種以
上を組み合わせて用いることができる。
【0033】還元反応における反応温度は基質に応じて
適宜選択される。通常、好ましくは0〜50℃の範囲で
行なわれる。また、反応時間も基質に応じて適宜選択さ
れる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0035】(実施例1〜3)各例において、前記式
(a−1)で表わされるニトロオレフィン1.0mmo
l(177mg)のテトラヒドロフラン溶液(5.0m
l)に、表1に示すO−アルキルヒドロキシルアミン塩
酸塩1.1mmolおよび炭酸水素ナトリウム1.1m
mol(92mg)を添加し、室温で撹拌して反応させ
た。原料が消費され、反応が終了したことを確認した
後、パラジウム付活性炭(Pd:10%、100mg)
とエタノール(5.0ml)を添加し、常圧の水素ガス
雰囲気下、室温で撹拌した。反応終了後、反応混合物か
ら触媒をろ過して取り除いた後、蒸留することにより、
前記式(d−1)で表わされる1,2−ジアミンを得
た。結果を表1に示す。
【0036】
【0037】(実施例4〜11)各例において、前記式
(a−2)〜(a−9)で表わされるニトロオレフィン
1.0mmolのテトラヒドロフラン溶液(5.0m
l)に、式(b−1)で表わされるO−アルキルヒドロ
キシルアミンの塩酸塩1.1mmol(107mg)、
および炭酸水素ナトリウム1.1mmol(92mg)
を添加し、室温で撹拌して反応させた。原料が消費さ
れ、反応が終了したことを確認した後、パラジウム付活
性炭(Pd:10%、100mg)とエタノール(5.
0ml)を添加し、常圧の水素ガス雰囲気下、室温で撹
拌した。反応終了後、反応混合物から触媒をろ過して取
り除いた後、蒸留することにより前記式(d−2)〜
(d−9)で表わされる1,2−ジアミンを得た。結果
を表2に示す。
【0038】
【表1】
【0039】(実施例12)前記式(a−10)で表さ
れるニトロオレフィン69.6mmol(24.6g)
のテトラヒドロフラン溶液(200ml)に、式(b−
2)で表されるO−アルキルヒドロキシルアミンの塩酸
塩77.0mmol(6.43g)、および炭酸水素ナ
トリウム77.0mmol(6.47g)を添加し、室
温で攪拌して反応させた。反応終了後、テトラヒドロフ
ランを減圧下留去した。次に、反応混合物をエーテルで
希釈した後、無機塩を除去した。溶媒留去後、パラジウ
ム付活性炭(Pd10%、9.46g)とエタノール
(300ml)を添加し、常圧の水素ガス雰囲気下、5
0℃で攪拌した。反応終了後、反応混合物から触媒をろ
過して取り除いた後、ヘキサン−トルエン混合溶媒で再
結晶化することにより、式(d−10)で表される1,
2−ジアミン9.84gを得た(収率:42%)。得ら
れた1,2−ジアミンの物性は下記のとおりであった。 融点 84〜89℃ 1HNMR(CDCl3 )δ=0.88(3H,t,J=6.92Hz) 1.20-1.50(42H,m) 2.45 (1H,dd, J1=7.25Hz,J2=12.20Hz) 2.60-2.70(1H,m) 2.73(1H,dd, J1=3.95 Hz, J2=12.20 Hz) IR(KBr) 3352, 2918, 2846, 1586, 1470, 1376, 721cm-1 MS m/z 310.3474 M−CH2 NH2 + 310.3472 C2144Nとして
【0040】(実施例13)前記式(a−7)で表され
るニトロオレフィン1.0mmol(155mg)のテ
トラヒドロフラン溶液5mlに、式(b−2)で表され
るO−アルキルヒドロキシルアミンの塩酸塩1.1mm
ol(92mg)および炭酸水素ナトリウム1.1mm
ol(92mg)を添加し、室温で攪拌して反応させ
た。反応終了後、テトラヒドロフランを減圧下に留去
し、さらにエーテルで反応混合物を希釈して無機塩を取
り除いた。溶媒の留去後、水酸化パラジウム付活性炭
(Pd20%)100mgと、エタノール5mlを添加
し、常圧の水素ガス雰囲気下、室温で攪拌して反応させ
た。反応終了後、反応混合物から触媒をろ過して取り除
き、一端、減圧下て溶媒を留去してからエタノール2m
lに再溶解させた。次に、シュウ酸2.0mmol(1
80mg)のエタノール溶液2mlを加えて、生成した
式(d−7)で表される1,2−ジアミンのシュウ酸塩
を沈澱させ、ろ別して白色固体を得た。この白色固体を
水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、エーテルを用い
て抽出し、減圧下に溶媒を留去して、式(d−7)で表
される1,2−ジアミン119mgを得た(収率:84
%)。
【0041】(実施例14)前記式(a−11)で表さ
れるニトロオレフィンを用いた以外は、実施例13と同
様にして、前記式(d−11)で表される1,2−ジア
ミン154mgを得た(収率:77%)。
【0042】比較のため種々の保護基を有するアミンを
用いて1,2−ジアミンの合成を試みた結果を以下に示
す。
【0043】(比較例1)前記式(a−1)で表わされ
るニトロオレフィン1.0mmol(177mg)のテ
トラヒドロフラン溶液(5.0ml)に、酢酸アンモニ
ウム1.0mmol(77mg)を添加し、室温で撹拌
して反応させた。反応終了後、溶媒を留去することによ
りアンモニアの付加体が定量的に得られた。得られたア
ンモニアの付加体のエタノール(5.0ml)溶液にパ
ラジウム付活性炭(Pd:10%、100mg)を添加
し、常圧の水素ガス雰囲気下、室温で撹拌した。反応終
了後、反応混合物から触媒をろ過して取り除いた後、反
応混合物をそのままガスクロマトグラフィーで分析する
ことにより、前記式(d−1)で表わされる1,2−ジ
アミンの収率を求めた。
【0044】(比較例2)前記式(a−1)で表わされ
るニトロオレフィン1mmol(177mg)のテトラ
ヒドロフラン溶液(5.0ml)に、ベンジルアミン
1.0mmol(107mg)を添加し、室温で撹拌し
て反応させた。反応終了後、溶媒を留去することにより
ベンジルアミンの付加体が定量的に得られた。ベンジル
アミンの付加体のエタノール(5.0ml)溶液にパラ
ジウム付活性炭(Pd:10%、100mg)を添加
し、常圧の水素ガス雰囲気下、室温で撹拌した。反応終
了後、反応混合物から触媒をろ過して取り除いた後、溶
媒を留去したところニトロ基のみが還元された生成物が
収率81%で得られたが、目的とする前記式(d−1)
で表わされる1,2−ジアミンは得られなかった。
【0045】(比較例3)前記式(a−1)で表わされ
るニトロオレフィン1.0mmol(177mg)のテ
トラヒドロフラン溶液(5.0ml)に、カルバミン酸
イソプロピルエステル1.0mmol(103mg)を
添加し、室温で撹拌したが、付加体は得られなかった。
【0046】(比較例4)前記式(a−1)で表わされ
るニトロオレフィン1.0mmol(177mg)のテ
トラヒドロフラン溶液(5.0ml)に、フタル酸イミ
ド1.0mmol(147mg)を添加し、室温で撹拌
したが付加体は得られなかった。
【0047】(比較例5)前記式(a−1)で表わされ
るニトロオレフィン1.0mmol(177mg)のテ
トラヒドロフラン溶液(5.0ml)に、1,3−ジフ
ェニル、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン1.
0mmol(286mg)を添加し、室温で撹拌した。
反応終了後、溶媒を留去することにより1,3−ジフェニ
ル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザンの付加体
が収率95%で得られた。1,3−ジフェニル−1,
1,3,3−テトラメチルジシラザンの付加体のテトラ
ヒドロフラン(5ml)溶液に、1mol/lのテトラ
ブチルアンモニウムフロリドのテトラヒドロフラン溶液
(1ml)を添加し、室温で撹拌した。反応混合物をそ
のままガスクロマトグラフィーで分析することにより、
前記式(d−1)で表わされる1,2−ジアミンの収率
を求めた。以上の比較例1〜5の結果をまとめて、下記
の表3に示す。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ポリアミンなど
を副生することなく、リチウムアルミニウムヒドリドの
ような安全性に問題がある試薬や(N−(p−トルエン
スルホニル) イミノ) フェニルヨージナン(PhI=NTs) の
ような高価な試薬を用いることなく、また高価で廃液処
理の問題を生じる低原子価金属を用いることなく、しか
も工業的に有利なプロセスで1,2−ジアミンを高収率
で製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 211/42 C07C 211/42 213/02 213/02 217/60 217/60 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07C 209/60 C07C 209/60 211/24 211/24 C07F 7/10 C07F 7/10 N (72)発明者 山 田 徹 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井石油化学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(a): 【化1】 〔式(a)中、R1 は水素原子、直鎖もしくは分岐状の
    アルキル基、アルケニル基またはアリール基であり、こ
    れらは置換基を有していてもよく、R2 およびR3 は同
    一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ア
    ルケニル基またはアリール基であり、これらは置換基を
    有していてもよく、相互に結合して環を形成していても
    よく、この環には芳香環の一部が含まれていてもよく、
    また、R1 およびR2 は相互に結合して環を形成してい
    てもよく、この環には芳香環の一部が含まれていてもよ
    い〕で表されるニトロオレフィンと、一般式(b): 【化2】 〔式(b)中、R4 は水素原子、直鎖もしくは分岐状の
    アルキル基、アルケニル基またはアリール基であり、こ
    れらは置換基を有していてもよい〕で表されるO−アル
    キルヒドロキシルアミンとを反応させて得られる反応生
    成物を還元する工程を有する1,2−ジアミンの製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記反応生成物を、金属触媒存在下、水素
    ガスと反応させる工程を有する請求項1に記載の1,2
    −ジアミンの製造方法。
JP8285343A 1995-12-28 1996-10-28 1,2−ジアミンの製造方法 Pending JPH1095753A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8285343A JPH1095753A (ja) 1995-12-28 1996-10-28 1,2−ジアミンの製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34385295 1995-12-28
JP7-343852 1996-08-02
JP8-205002 1996-08-02
JP20500296 1996-08-02
JP8285343A JPH1095753A (ja) 1995-12-28 1996-10-28 1,2−ジアミンの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1095753A true JPH1095753A (ja) 1998-04-14

Family

ID=27328438

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8285343A Pending JPH1095753A (ja) 1995-12-28 1996-10-28 1,2−ジアミンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1095753A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7847124B2 (en) Alanine racemase chiral binaphthol derivative with powerful hydrogen bond donor, and optical resolution and optical transformation methods using the same
JP2001072648A (ja) カルボアニリドから4−ニトロジフェニルアミン及び4−ニトロソジフェニルアミンを製造する方法
Raju et al. A new reagent for selective reduction of nitro group
JPH1095753A (ja) 1,2−ジアミンの製造方法
CN111116420B (zh) 一种对称脲类化合物的制备方法
US6433212B1 (en) Synthesis of new polynitriles from cycloaliphatic vicinal primary diamines
US6552229B1 (en) Method for preparing 4-nitroso-substituted aromatic amine
JP4001937B2 (ja) アミノプロピオニトリルの製法
JPS6121465B2 (ja)
JP3347185B2 (ja) セリン又はその誘導体の製造方法
JP4822649B2 (ja) 3−ヒドロキシアルカンニトリルおよびヒドロキシアミノアルカンの製造方法
KR100362706B1 (ko) 인듐을 이용하여 니트로기를 아민기로 환원시키는 방법
JP2825603B2 (ja) アルキルジアミン類およびその製造法
JP4634704B2 (ja) 1−置換イミダゾール類の製造方法
JP3463338B2 (ja) 芳香族アミンの製造方法
JP2005200305A (ja) イミダゾール類の製造方法
JP4147809B2 (ja) ハロゲン化芳香族メチルアミン類の製造方法
JP2951790B2 (ja) N−〔3−アミノ−プロピル〕アミンの製造法
US4593118A (en) 2-amido-3-aminocarboxylic acid esters and process of preparation thereof
US6710210B2 (en) N-substituted-aminomethyl cyclopropyl ketone derivatives or salts thereof and production process therefor
JPH1112238A (ja) 1−(β−ヒドロキシエチル)−2,5−ジアミノベンゼン又はその塩の製造法
JPH1087573A (ja) 一級ジアミンの製造法
JP2000086610A (ja) シアノ安息香酸アミドの製造方法
JPH0967319A (ja) アルキルアニリン類の製造方法
JP3107439B2 (ja) α−(3−アミノフェニル)エチルアミンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060425

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061121