JP2825603B2 - アルキルジアミン類およびその製造法 - Google Patents

アルキルジアミン類およびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なジアミンであるα−(アミノシクロ
ヘキシル)アルキルアミンおよびその製造法に関する。
式(II)で表される構造式を有するα−(アミノシク
ロヘキシル)アルキルアミンは、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン又はポリウレアの硬化剤、ポリアミドの原料とし
て特徴ある性能が期待され、又、これをホスゲン化する
ことにより、アミノ基がイソシアナート基に変換したジ
イソシアナートを提供することができる。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
これまでにα−(アミノシクロヘキシル)アルキルア
ミンは、 (1)ゼオライト触媒の存在下、4−ビニル−1−シク
ロヘキサンとアンモニアからα−(4−アミノシクロヘ
キシル)エチルアミンを製造する方法(DE:3326579、D
E:3327000)、 (2)1−アセチル−シクロヘシセンとヒドラジンから
ピラゾリジンを経て、α−(2−アミノシクロヘキシ
ル)エチルアミンを製造する方法(DE:2754553)が知ら
れていた。
しかし前記(1)の方法は、反応条件が330℃、275kg
/cm2と高温、高圧下で実施されており、しかも収率が5.
8%thと低い。
また、(2)の方法においても収率が54%thと低く満
足しうるものではない。また1−アセチル−シクロヘキ
センとヒドラジンと反応させて環化させて得た3−メチ
ル−4,5−テトラメチレン−2−ピラゾリンの接触水素
添加による手段では、1−メチル−2,3−テトラメチレ
ン−1,3−プロパンジアミンすなわちα−(2−アミノ
シクロヘキシル)エチルアミン化合物が得られるのみ
で、α−(3−アミノシクロヘキシル)エチルアミンや
α−(4−アミノシクロヘキシル)エチルアミンを提供
することができない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上述の課題を解決するため、式(II)で表さ
れるα−(アミノシクロヘキシル)アルキルアミンの製
造方法について鋭意検討した。
その結果、本発明者らは新規なジアミンであるα−(3
−アミノシクロヘシキシル)エチルアミンを見い出すと
共に、さらに検討した結果、α−(アミノフェニル)ア
ルキルアミンをルテニウム等の触媒の存在下で接触還元
する方法により、新規な脂環式ジアミンであるα−(ア
ミノシクロヘキシル)アルキルアミンを見い出すことが
できた。
本発明に用いるα−(アミノフェニル)アルキルアミ
ンは、安価な工業薬品であるアルキルフェニルケトンを
出発物質とし、ニトロ化して得られるニトロフェニルア
ルキルケトンをアンモニアの存在下に接触還元するか、
またはアルキルフェニルケトンを還元アミノ化して得ら
れるα−アミノアルキルベンゼンをニトロ化後、接触還
元する方法により工業的に有利に製造することができ
る。
また本発明の脂環式ジアミンであるα−(アミノシク
ロヘキシル)アルキルアミンは、その有する二個のアミ
ノ基のうち、一つはシクロヘキサン環に直結し、もう一
つのアミノ基は、アルキル基にヒンダードされた形で、
二級炭素についているため、反応性に差異を生じ、従来
より汎用的に用いられている2,4−ジアミノシクロヘキ
シルメタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ン、4,4′−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタンなどの
脂環式ジアミンとは異なった特徴ある性能を有してい
る。更にα−(アミノシクロヘキシル)アルキルアミン
は、凝固点が0℃以下であり、その蒸気圧は20℃で0.05
mmHg以下と比較的低いことから取扱いが容易である点も
特徴である。
本発明のα−(アミノシクロヘキシル)アルキルアミ
ンの製造法は、式(I) (ここで式中R1は、水素原子または炭素数1〜5の低級
アルキル基を表わし、フェニル基のNH2基は、2−、3
−または4−位置) で表わされるα−(アミノフェニル)アルキルアミンを
ルテニウム触媒、水およびアルカリ又はアルカリ土類金
属の水酸化物の存在下、接触還元することを特徴とする
ものである。
本発明により次の式(III) (ここで式中R2は、炭素数2〜5の低級アルキル基を表
わし、シクロヘキシル基のNH2基は、2−、3−または
4−の位置を表す) で表される新規なα−(アミノシクロヘキシル)アルキ
ルアミンおよび下記式 で表される新規なα−(3−アミノシクロヘキシル)エ
チルアミンが得られる。
本発明に用いられる式(IV) (式中R1は、水素原子または炭素数1〜5の低級アルキ
ル基を表し、フェニル基のニトロ基は2−、3−または
4−位置) で表される化合物としては、ニトロベンズアルデヒド、
ニトロアセトフェノン、ニトロプロピオフェノン、ニト
ロフェンニルプロピルケトン、ニトロフェニルブチルケ
トン、ニトロフェニルペンチルケトンが挙げられる。
これを還元アミノ化並びに水素化して得られる式
(I) (式中R1は、水素原子または炭素数1〜5の低級アルキ
ル基を表し、フェニル基のアミノ基は2−、3−または
4−の位置) で表される化合物としては、o−アミノベンジルアミ
ン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルア
ミン、α−(2−アミノフェニル)エチルアミン、α−
(3−アミノフェニル)エチルアミン、α−(4−アミ
ノフェニル)エチルアミン、α−(2−アミノフェニ
ル)プロピルアミン、α−(3−アミノフェニル)プロ
ピルアミン、α−(4−アミノフェニル)プロピルアミ
ン、α−(2−アミノフェニル)ブチルアミン、α−
(3−アミノフェニル)ブチルアミン、α−(4−アミ
ノフェニル)ブチルアミン、α−(2−アミノフェニ
ル)ペンチルアミン、α−(3−アミノフェニル)ペン
チルアミン、α−(4−アミノフェニル)ペンチルアミ
ン、α−(2−アミノフェニル)ヘキシルアミン、α−
(3−アミノフェニル)ヘキシルアミン、α−(4−ア
ミノフェニル)ヘキシルアミンが挙げられる。
本発明の製造方法で得られる式(II) (式中R1は、水素原子または炭素数1〜5の低級アルキ
ル基を表し、シクロヘキシル基のNH2基は、2−、3−
又は4−の位置) で表されるα−(アミノシクロヘキシル)アルキルアミ
ンとしては、2−アミノシクロヘキシルメチルアミン、
3−アミノシクロヘキシルメチルアミン、4−アミノシ
クロヘキシルメチルアミン、α−(2−アミノシクロヘ
キシル)エチルアミン、α−(3−アミノシクロヘキシ
ル)エチルアミン、α−(4−アミノシクロヘキシル)
エチルアミン、α−(2−アミノシクロヘキシル)プロ
ピルアミン、α−(3−アミノシクロヘキシル)プロピ
ルアミン、α−(4−アミノシクロヘキシル)プロピル
アミン、α−(2−アミノシクロヘキシル)ブチルアミ
ン、α−(3−アミノシクロヘキシル)ブチルアミン、
α−(4−アミノシクロヘキシル)ブチルアミン、α−
(2−アミノシクロヘキシル)ペンチルアミン、α−
(3−アミノシクロヘキシル)ペンチルアミン、α−
(4−アミノシクロヘキシル)ペンチルアミン、α−
(2−アミノシクロヘキシル)ヘキシルアミン、α−
(3−アミノシクロヘキシル)ヘキシルアミン、α−
(4−アミノシクロヘキシル)ヘキシルアミンがあり、
またこれらの混合物がある。
本発明の一般的な実施の態様を説明する。
1)原料である式(I)の合成法 本発明に用いられる原料α−(アミノフェニル)アル
キルアミンは、例えば本発明者らが特願平1−228370
(特開平3−93749)、特願平1−341120(特開平3−2
00748)に記載してあるので、これらの合成法に準じて
合成することができる。
すなわち、式(IV)で表わされるニトロ化合物のニト
ロ基をアミノ化して、式(V)で表される化合物を得、
この式(V)で表わされる化合物のカルボニル基をさら
にアミノ化して式(I)で表わされるジアミン化合物を
得る方法と、式(IV)で表わされるニトロ化合物を1段
階で式(I)で表わされるジアミン化合物を得る方法の
いずれでも採用できる。
(式中R1は、式(II)と同じ内容を表す) さらに式(VI)で表わされるアルキルフェニルケトンを
還元アミノ化して式(VII)で表わされるα−フェニル
アルキルアミンとした後、ニトロ化により式(VIII)で
表わされるα−(ニトロフェニル)アルキルアミンを得
る。この式(VIII)で表わされる化合物のニトロ基をア
ミノ基に水素還元して式(I)で表わされるα−(アミ
ノフェニル)アルキルアミンを得る方法とがある。
(ここで上式中のR1は、式(II)と同じ内容を表す) 本発明の原料であるα−(アミノフェニル)アルキル
アミンを、1段階で合成する方法を詳しく述べる。撹拌
機付SUS製オートクレーブに式(III)で表される原料を
メタノール等の溶媒に溶かし、触媒としてラネーニッケ
ル等を添加して撹拌する。次いで、0〜10℃に冷却しな
がらアンモニアを装入し、引続き水素ガスを約40atmま
で圧入する。温度を約70℃に上げて約60分反応させる。
水素ガスの吸収が停止すれば反応が終了する。真空蒸留
して無色透明の液体留分を得る。この液体が式(I)で
表わされるジアミン化合物である。
2)目的物式(II)の合成方法 式(I)で表わされるα−(アミノフェニル)アルキ
ルアミンを接触還元して式(II)で表わされる脂環式ジ
アミンであるα−(アミノシクロシヘキシル)アルキル
アミンを合成する際に、ルテニウム触媒存在下で、水お
よびアルキルアミンを合成する際に、ルテニウム触媒存
在下で、水およびアルカリまたはアルカリ土類金属の水
酸化物を併用すると、脱アミノ化等の副反応が少ないた
め、高収率で目的物が得られることが判った。接触還元
反応は、撹拌機付SUS製オートクレープに式(I)で表
わされるα−(アミノフェニル)アルキルアミンを仕込
み、ルテニウム触媒、水およびアルカリまたはアルカリ
土類金属の水酸化物を添加し、加熱する。引き続き水素
ガスを約40atmまで圧入し、温度を所定温度まで上げて
接触還元反応させる。水素ガスの吸収が停止すれば反応
が終了する。触媒を除去した後、真空蒸留して無色透明
の液体留分を得る。この液体が式(II)で表わされる脂
環式ジアミン化合物であるα−(アミノシクロシヘキシ
ル)アルキルアミンである。
本発明の原料であるα−(アミノフェニル)アルキル
アミンには、フェニル基のアミノ基が2、3、または4
の位置で表わされる3種の異性体が存在するが、それら
の単独または混合物のいずれも本発明の原料物質とする
ことができる。
本発明において使用される水の量は、好ましくはα−
(アミノフェニル)アルキルアミンの1〜40重量%、特
に好ましくは3〜20重量%である。水の量が多すぎる
と、α−アミノアルキルベンゼンやアミノアルキルシク
ロヘキサンなどの低沸点の副生物の生成が増加する傾向
にあり、またアルカリ性物質添加による副反応抑制効果
が充分に発揮されない場合がある。一方、水の量が少な
すぎると、反応速度が低下し、収率も低下する。
水は単独で使用してもよいが、他の有機溶媒との混合
物の形で使用してもよい。使用しうる有機溶媒として
は、親水性有機溶媒が好適である。たとえばエタノー
ル、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等の
アルコール類が用いられる。
本発明において使用されるルテニウム触媒には、金属
ルテニウム、酸化ルテニウム、水酸化ルテニウム等が包
含される。これらの触媒は、たとえばカーボン、アルミ
ナ、珪藻土などに担持した形で使用するのが好ましい。
触媒の使用量は、触媒の種類、形体等により異なるが、
たとえば5%ルテニウムカーボンの場合、原料α−(ア
ミノフェニル)アルキルアミンに対し0.1〜10.0重量
%、好ましくは0.5〜2.5重量%である。
本発明において用いられるアルカリまたはアルカリ土
類金属の水酸化物としては、たとえばリチウム、カリウ
ム、ナトリウム等のアルカリ金属、バリウム、ストロン
チウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類
金属の水酸化物があげられるが、炭酸カリ、炭酸ナトリ
ウムなど水と接触して水酸化物に変る物質を用いること
もできる。このうち、目的物の収率、価格などの点か
ら、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを特に便宜に使
用することが多い。
アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物の使用量
は、α−(アミノフェニル)アルキルアミンに対し0.5
〜16モル%程度が好ましく、特に3〜10モル%程度がよ
い。これらのアルカリ性物質の使用量が少なすぎると、
副生物生成が充分に抑制できない場合があり、また使用
量を増していつでも一定量のところで副反応抑制効果は
限界に達するので、それ以上の使用は無駄となる。
反応に使用する水素圧は、20〜120kg/cm2の範囲がよ
く、好ましくは30〜80kg/cm2程度がよい。反応温度は50
〜220℃、好ましくは80〜150℃である。反応混合物から
の目的物の単離は、濾過後低真空で水、溶媒を留去し、
つづいて高真空で蒸留することによって行なうことがで
きる。
本発明によれば、比較的温和な条件下でも、反応速度
が速く、副生物の生成が少なく、且つ高収率でα−(ア
ミノフェニル)アルキルアミンをα−(アミノシクロヘ
キシル)アルキルアミンに還元することができるので、
本発明は工業的に極めて有利なものである。
以下、本発明を実施例により、更に詳細に説明する。
実施例1 内容積400mlの撹拌機付SUS 316L製オートクレーブに
α−(3−アミノフェニル)エチルアミン50.2g(0.369
モル)、水12.1g、5%ルテニウム−カーボン触媒1.20g
(固形分として)、フレーク状水酸化ナトリウム1.2g
(0.03モル)を仕込んだ後、窒素で置換してしばらく撹
拌する。次いで、水素を圧入し40kg/cm2Gとした後、昇
温して110℃にした。更に水素を圧入して80kg/cm2Gとし
たが、反応により水素の吸収が起こり、圧力が低下する
ので、間欠的に水素を圧入し、圧力60kg/cm2Gから80kg/
cm2G間で反応させた。この間、温度は110℃に調節し
た。水素はほぼ理論量である約24.8N吸収したところ
で吸収が停止したので反応を終了した。室温で放冷した
後、反応液を取り出して濾過し、濾液を真空蒸留により
脱水した後、更に3〜6mmHgで蒸留し、留出温度83〜93
℃の留分42.5g(収率81.1%)を得た。この液体は無色
透明であり、元素分析値、GC−MSスペクトル、IR−スペ
クトル、1H−NMRスペクトルを調べたところ、下記のデ
ータ又は、スペクトル図が得られたことから、α−(3
−アミノシクロヘキシル)エチルアミンであると同定し
た。
ガスクロマトグラフィーによる純度は99.7%であっ
た。
(1)元素分析値(C8H18N2として) C H N 計算値(%) 67.55 12.76 19.69 実測値(%) 67.30 13.00 19.49 (2)GC−MSスペクトル EI−MSスペクトル (M+)=142 (注:α−(アミノシクロヘキシル)エチルアミンの分
子量C8H18N2=142.2) (3)IRスペクトル(岩塩板、液膜法) 第1図にIRスペクトルを示す。
波数cm-1:3300〜3400,2880〜3050,1610,1460,1380 (4)1H−NMRスペクトル(100MHz,CDCl3溶媒) 第2図に1H−NHRスペクトルを示す。
比較例1 実施例1において、水とフレーク状水酸化ナトリウム
を使用しない以外は同様に仕込んだ。昇温して110℃に
達してから撹拌を始めた。水素圧80〜70kg/cm2で約12時
間撹拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析し
た結果、α−(3−アミノシクロヘキシル)エチルアミ
ンの収率は20モル%以下であった。
比較例2 実施例1において、水を使用しない以外は同様に仕込
んだ。昇温して110℃に達してから撹拌を始めた。水素
圧80〜60kg/cm2で約10時間撹拌した。
反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、α
−(3−アミノシクロヘキシル)エチルアミンの収率は
33モル%であった。
実施例2 内容積400mlの撹拌機付SUS 316L製オートクレーブに
α−(3−アミノフェニル)エチルアミン50.2g(0.369
モル)、1,4−ジオキサン50g、5%ルテニウム−アルミ
ナ触媒1.5g、炭酸ナトリウム2.5g(0.03モル)を仕込ん
だ後、窒素で置換する。次いで、水素を圧入して40kg/c
m2Gとした後、昇温を開始し、内温が110℃に達してから
撹拌を始めた。200℃まで昇温する間、反応によって素
の吸収が起こり、圧力が低下するので、間欠的に水素を
圧入し、圧力50kg/cm2Gから30kg/cm2G間で反応させた。
この間、温度は200℃に調節した。水素を約21.1N吸収
したところで吸収が殆んど停止したので反応を終了し
た。
室温まで放冷した後、反応液を取り出して濾過し、濾
液を真空蒸留により脱溶媒した後、更に2〜4mmHgで蒸
留し、留出温度73〜84℃の留分32.2g(収率61.4%)を
得た。実施例1と同じく1H−NMRスペクトル、GC−MSス
ペクトル、IR−スペクトルはいずれも、この留分がα−
(3−アミノシクロヘキシル)エチルアミンであること
を示した。
元素分析値は下記の通りであった。
元素分析値(C8H18N2として) C H N 計算値(%) 67.55 12.76 19.69 実測値(%) 67.30 13.10 19.47 ガスクロマトグラフィーによる純度は99.7%であっ
た。
尚、本発明のα−(アミノシクロヘキシル)エチルア
ミンの原料であるα−(アミノフェニル)エチルアミン
は以下の参考例に記載の方法で合成した。
〔参考例〕
内容積500mlの撹拌機付SUS 316L製オートクレーブに
m−ニトロアセトフェノン33.0g(0.2モル)、メタノー
ル200ml及びラネーニッケル4.6g(ニッケル分として)
を仕込んだ後、窒素で置換してしばらく撹拌する。
オートクレーブを氷水で冷却しながらアンモニウを約
40gを導入した。引き続き、水素を圧入し、40kg/cm2Gと
した後、昇温して70℃にした。その温度で55分間反応さ
せ、水素を16.5N吸収したところで吸収が停止したの
で反応を終了した。室温まで放冷した後反応液を取り出
して濾過し、濾液を5〜6mmHgの圧力で真空蒸留して留
出温度120〜122℃の留分23.9g(収率88.0%)を得た。
この液体は無色透明であり、元素分析値、GC−MSスペ
クトル、1H−NMRスペクトル、IR−スペクトルの分析値
を調べたところ下記のデータが得られたことからα−
(3−アミノフェニル)エチルアミンであると同定し
た。
ガスクロマトグラフィーによる純度は99.3%であっ
た。
(2) IRスペクトル(岩塩板、液膜法) 波数cm-1:3400,3340,3190,2940,1600,1485,1455,1360,1
310,1160 (3) GC−MSスペクトル EI−MSスペクトル:(M+)=136 (注:α−(アミノフェニル)エチルアミンの分子量C8
H12N2=136.2) (4)元素分析値(C8H12N2として) C H N 計算値(%) 70.48 8.81 20.56 実測値(%) 70.45 8.91 20.38 実施例3 α−(3−アミノシクロヘキシル)メチルア
ミンの合成 実施例1におけるα−(アミノフェニル)エチルアミ
ンに代えて、3−アミノベンジルアミン45.2g(0.37モ
ル)を使用すること以外は実施例1と同様な仕込み、反
応条件で反応させた。反応後、触媒を除去し、反応液真
空蒸留により脱水した後、更に3〜6mmHgで蒸留し、留
出温度80〜90℃の留分41.5g(収率87%)を得た。
この液体は無色透明であり、ガスクロマトグラフィー
による純度は99.3%であった。元素分析値を下記に示
す。元素分析値(C7H6N2として) C H N 計算値(%) 65.52 12.48 21.84 実測値(%) 65.43 12.51 21.71 実施例4 α−(3−アミノシクロヘキシル)プロピル
アミンの合成 実施例1におけるα−(アミノフェニル)エチルアミ
ンに代えて、α−(3−アミノフェニル)プロピルアミ
ン55.5g(0.37モル)を使用すること以外は実施例1と
同様な仕込み、反応条件で反応させた。反応後、触媒を
除去し、反応液について真空蒸留により脱水した後、更
に3〜6mmHgで蒸留し、留出温度85〜95℃の留分49.0g
(収率85%)を得た。
この液体は無色透明であり、ガスクロマトグラフィー
による純度は99.2%であった。元素分析値を下記に示
す。
元素分析値(C9H20N2として) C H N 計算値(%) 69.14 12.80 17.93 実測値(%) 69.00 12.85 17.81 実施例5 α−(アミノシクロヘキシル)エチルアミン
の合成 実施例1におけるα−(アミノフェニル)エチルアミ
ンに代えて、α−(アミノフェニル)エチルアミン混合
物(2位体8.5モル%、3位体48.8モル%、4位体42.7
モル%から成る組成物50.2g0.37モル)を使用すること
以外は実施例1と同様な仕込み、反応条件で反応させ
た。反応後のガスクロマトグラフィーによるα−(アミ
ノシクロヘキシル)エチルアミンの組成は、2位体5.5
モル%、3位体51.3モル%、4位体43.2モル%であっ
た。反応後、触媒を除去し、反応液を真空蒸留により脱
水した後、更に3〜6mmHgで蒸留し、留出温度83〜93℃
の留分43.1g(収率82.2%)を得た。
実施例6 α−(アミノシクロヘキシル)ブチルアミン
の合成 実施例5におけるα−(アミノフェニル)エチルアミ
ン混合物に代えて、α−(アミノフェニル)ブチルアミ
ン混合物(2位体7.1モル%、3位体53.9モル%、4位
体39.0モル%)60.7g(0.37モル)を用いて実施例5と
同様な操作を行い、α−(アミノシクロヘキシル)ブチ
ルアミン混合物50.7g(収率80.5%)を得た。
〔発明の効果〕 1.α−(アミノフェニル)アルキルアミンおよびその混
合物を、ルテニウム触媒、水およびアルカリまたはアル
カリ土類金属の水酸化物の存在下、接触還元することに
より、式(II)で表されるα−(アミノシクロヘキシ
ル)アルキルアミンおよびその混合物が得られる。
この混合物は常温で液状であるという特性を有してい
る。また接触還元反応時における分野や脱アミノ化等の
副反応が少ない特徴を有しているため、目的物である式
(II)で表わされるα−(アミノシクロヘキシル)アル
キルアミンおよびその混合物を高収率で得ることができ
る。
2.式(II)で表されるα−(アミノシクロヘキシル)ア
ルキルアミンは、その有する2個のアミノ基のうち、一
つはシクロヘキサン環に直結し、他のアミノ基はアルキ
ル基でヒンダードされた形で二級炭素についているた
め、両者が異なる反応性を有する。
3.式(II)で表されるα−(アミノシクロヘキシル)ア
ルキルアミンおよびその混合物は、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン又はポリウレアの硬化剤、ポリアミドの原料と
して特徴ある性能をもつことが期待される。
4.特にホスゲン化することにより、アミノ基がイソシア
ナート基に変換したジイソシアナートを提供することが
できる。
5.式(II)で表されるα−(アミノシクロヘキシル)ア
ルキルアミンは、不斉炭素を持っており、光学分割剤と
しても有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれα−(3−アミノシクロ
ヘキシル)エチルアミンの赤外線吸収スペクトル及び1H
−NMRスペクトルを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 59/50 C08G 59/50 69/26 69/26 (56)参考文献 特開 昭54−16452(JP,A) 特開 昭60−84246(JP,A) 特開 昭60−75449(JP,A) 特開 昭53−73299(JP,A) 米国特許3636108(US,A) 米国特許4582888(US,A) 独国公開2132547(DE,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 209/00 - 211/65 C07B 61/00 B01J 23/46 C08G 18/32 C08G 59/50 C08G 69/26 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) (ここで式中R1は、水素原子または炭素数1〜5の低級
    アルキル基を表わし、フェニル基のNH2基は、2−、3
    −または4−の位置) で表わされるα−(アミノフェニル)アルキルアミンを
    ルテニウム触媒、水およびアルカリ又はアルカリ土類金
    属の水酸化物の存在下、接触還元することを特徴とする
    式(II) (ここで式中R1は、水素原子または炭素数1〜5の低級
    アルキル基を表わし、シクロヘキシル基のNH2基は、2
    −、3−または4−の位置) で表わされるα−(アミノシクロヘキシル)アルキルア
    ミンの製造法。
  2. 【請求項2】式(III) (ここで式中R2は、炭素数2〜5の低級アルキル基を表
    わし、シクロヘキシル基のNH2基は、2−、3−または
    4−の位置) で表わされるα−(アミノシクロヘキシル)アルキルア
    ミン。
  3. 【請求項3】下記式で表わされるα−(3−アミノシク
    ロヘキシル)エチルアミン。
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