JPH1095342A

JPH1095342A - 運搬台車

Info

Publication number: JPH1095342A
Application number: JP8271407A
Authority: JP
Inventors: Yoshihiro Kubota; 吉洋窪田
Original assignee: Sanko Co Ltd
Current assignee: Sanko Co Ltd
Priority date: 1996-09-20
Filing date: 1996-09-20
Publication date: 1998-04-14
Anticipated expiration: 2016-09-20
Also published as: JP3404619B2

Abstract

(57)【要約】【解決手段】台車本体１の相対する辺に形成された凸条
部２に、それぞれ、嵌合凹部１０を形成し、且つ、台車
本体のもう一方の相対する辺に沿って、それぞれ、台車
本体の裏面に係合突部１１を垂下し、運搬台車をクロス
積みした際に、下方に位置する運搬台車の嵌合凹部に、
上方に位置する運搬台車の係合突部を嵌合させるように
した運搬台車に関するものである。【効果】台車本体に、リブにより形成された透孔が多数
設けられているので、運搬台車をクロス積みする際に、
下に位置する運搬台車の嵌合凹部及び上に位置する運搬
台車の係合突部が、上に位置する運搬台車の台車本体を
通して確認できるので、下に位置する運搬台車の嵌合凹
部と上に位置する運搬台車の係合突部との嵌合作業を、
確実に、しかも、迅速に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コンテナ等の積載
物を載置して運搬するための運搬台車に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、実質的に透孔を有しない無垢の板
材で形成された台車本体の下面四隅にキャスターを配設
するとともに、台車本体の下面に係止突起を垂設し、ま
た、台車本体の上面には、運搬台車を、互いに、その長
手方向が交叉するように十字状に積み重ねた際に、上方
に位置する運搬台車の係止突起が嵌合する凹部を設けた
運搬台車が知られている（例えば、特開平７−２５７３
８３号公報等）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】運搬台車を、互いに、
その長手方向が交叉するように十字状に、且つ、上方に
位置する運搬台車のキャスターが、下方に位置する運搬
台車の台車本体に載置されないように積み重ねる際に
（以下、このような積み重ねを、単に、「クロス積み」
という。）、上述した従来の運搬台車は、台車本体が、
実質的に透孔を有しない無垢の板材で形成されているた
めに、下方に位置する運搬台車の台車本体に形成された
凹部に、上方に位置する運搬台車の台車本体に垂設され
た係止突起を嵌合するときに、上記凹部及び係止突起が
見えないので、それらの位置を確認することができず、
従って、上記凹部と係止突起との嵌合作業に、時間と労
力を要するという問題があった。また、台車本体が、実
質的に透孔を有しない無垢の板材で形成されているため
に、運搬台車が重くなり、運搬台車の持ち運びに労力を
要するという問題があった。

【０００４】また、運搬台車への積載物の載置作業及び
運搬台車からの積載物の降ろし作業を容易にするため
に、台車本体には、台車本体の上面の３辺のみに沿っ
て、台車本体からの積載物の落下を防止するための凸条
部が形成されている。通常、台車本体の相対する長辺側
には、共に、積載物の落下を防止するための凸条部が形
成されており、また、台車本体の相対する短辺側の一方
にも、このような凸条部が形成されている。そして、他
方の短辺側には、このような凸条部が形成されていな
い。

【０００５】上述したような運搬台車を、互いに、その
長手方向が一致するように積み重ねる際には（以下、こ
のような積み重ねを、単に、「同方向積み」或いは「同
方向に積み重ねる」という。）、凸条部が形成されてい
ない短辺側が、積み重ねられた全ての運搬台車に対し
て、同じ側に位置するように積み重ねることが好まし
い。このように積み重ねることにより、積み重ねられた
運搬台車を取り出す際に、常に、凸条部が形成されてい
ない短辺側が同じ側にあるので、運搬台車への積載物の
載置作業の作業性が向上する。しかしながら、凸条部が
形成されていない短辺側の向きが、ばらばらな状態で積
み重ねられていると、取り出された運搬台車の凸条部が
形成されていない短辺側を、いちいち、確認しなければ
ならず、また、凸条部が形成されていない短辺側が正し
い位置にない場合には、運搬台車を、１８０度回転させ
なければならず、従って、運搬台車への積載物の載置作
業の作業性が低下するという問題がある。しかしなが
ら、従来の運搬台車は、凸条部が形成されていない短辺
側が、何方側に位置しているかを容易に識別する手段を
有しておらず、また、多数、積み重ねられた運搬台車の
うち、間違った側に、凸条部が形成されていない短辺側
が位置している運搬台車を見つけ出すことが困難であっ
た。

【０００６】本発明の目的は、上述した従来の運搬台車
が有する課題を解決するとともに、運搬台車を安定した
状態で積み重ねることが可能な運搬台車を提供すること
にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、第１には、３辺に凸条部を有する台
車本体に、リブ構造により多数の透孔を形成するととも
に、台車本体の相対する辺に形成された凸条部に、それ
ぞれ、嵌合凹部を形成し、且つ、台車本体のもう一方の
相対する辺に沿って、それぞれ、台車本体の裏面に係合
突部を垂下し、運搬台車をクロス積みした際に、下方に
位置する運搬台車の嵌合凹部に、上方に位置する運搬台
車の係合突部を嵌合させるようにしたものであり、第２
には、台車本体に形成された車輪受け部の底面が、キャ
スターの車輪のトレッドの曲率半径と略同じ曲率半径を
有するものであり、第３には、凸条部が形成されていな
い辺に平行な中央線を挟んで、台車本体を色分けしたも
のである。

【０００８】先ず最初の、図１〜図５を用いて、本発明
の運搬台車Ｖについて説明する。

【０００９】

【実施例】１は、平面形状が矩形状の台車本体であり、
台車本体１の相対する長辺側及び一方の短辺側の縁部に
は、積載物の落下を防止するための、平面形状が略Ｕ字
状の凸条部２が形成されている。３は、台車本体１の四
隅に設けられた隅板部であり、隅板部３には、運搬台車
Ｖを、同方向に積み重ねた際に、上に位置する運搬台車
Ｖの自在キャスターの車輪が収納される窪んだ車輪受け
部４が形成されている。車輪受け部４の構造については
後述する。なお、隅板部３の裏面には、必要に応じて、
縦横に補強リブ３ａが形成されている。５は、台車本体
１の中央部に形成された、平面形状が略矩形状の空間部
であり、台車本体１の軽量化を実現するとともに、多数
の運搬台車Ｖを積み重ねる際に、必要に応じて、この空
間部５に柱状体を挿入して、多数積み重ねられた運搬台
車Ｖが崩れることを防止するものである。

【００１０】台車本体１の四隅に設けられた隅板部３を
連結するように、隅板部３間には、縦横にリブ６が配設
されており、縦横のリブ６により囲まれた部分には、透
孔７が形成されている。台車本体１の相対する短辺の略
中央部には、それぞれ、持ち手用の透孔８が形成されて
おり、同様に、台車本体１の相対する長辺の略中央部に
も、それぞれ、持ち手用の透孔９が形成されている。

【００１１】１０は、台車本体１の相対する長辺側に位
置する凸条部２の略中央部に、それぞれ、形成された嵌
合凹部であり、該嵌合凹部１０は、平面形状が略台形に
形成されており、台形の底辺が空間部５側に位置してい
る。１１は、台車本体１の相対する短辺側に位置する空
間部５に隣接するとともに、台車本体１の裏面に垂下さ
れた一対の平面形状が略凸状の係合突部であり、係合突
部１１の台車本体１の相対する短辺側に位置する山形の
突出部１１ａは、後述するように、運搬台車Ｖをクロス
積みした際に、上記の台車本体１の相対する長辺側に位
置する凸条部２の略中央部に形成された嵌合凹部１０に
嵌合されるように構成されている。また、係合突部１１
の山形の突出部１１ａに連続するとともに、台車本体１
の相対する短辺に平行な部分１１ｂは、運搬台車Ｖをク
ロス積みした際に、上記凸条部２に形成された嵌合凹部
１０の両側に位置する凸条部２の側壁２ａに、接近して
対向するように構成されている。

【００１２】Ｃは、隅板部３の裏面に、ボルトｃ１等の
適当な固着具により取着された、公知の自在キャスター
であり、自在キャスターＣは、隅板部３に対して回転自
在な支持部材ｃ２に配設された車輪ｃ３を有している。

【００１３】次に、図６〜図８を用いて、本発明の運搬
台車Ｖを、同方向に積み重ねる場合について説明する。

【００１４】運搬台車Ｖを同方向に積み重ねる場合に
は、図６に示されているように、一番下の運搬台車Ｖ１
の上に載置された運搬台車Ｖ２の隅板部３に形成された
車輪受け部４に、積み重ねようとする運搬台車Ｖ３の自
在キャスターＣの車輪ｃ３が嵌入するように載置する。
この際、車輪ｃ３のトレッドｃ３’が、平らではなく、
所定の曲率半径でもって湾曲している場合には、台車本
体１の短辺に沿った車輪受け部４の底面４ａの断面を、
車輪ｃ３のトレッドｃ３’の曲率半径と略同じ曲率半径
を有するように湾曲させることが好ましい。このように
構成することにより、図７に示されているように、下方
に位置する運搬台車Ｖの車輪受け部４に、上方に位置す
る運搬台車Ｖの車輪ｃ３を嵌入した場合に、車輪受け部
４の底面４ａと車輪ｃ３のトレッドｃ３’との接触する
部分が多くなり、従って、安定した状態で、多数の運搬
台車Ｖを同方向に積み重ねることができる。

【００１５】また、本発明の運搬台車Ｖにおいては、車
輪受け部４は、台車本体１の長辺に沿って、仕切り壁４
ｂにより、車輪ｃ３が載置可能な、それぞれ、２つの車
輪受け室４ｃ、４ｄに区画されている。このように、車
輪受け部４を、仕切り壁４ｂ介して２つの車輪受け室４
ｃ、４ｄに区画することにより、図８に示されているよ
うに、自在キャスターＣの支持部材ｃ２が回転して、車
輪ｃ３が、台車本体１の短辺により近い位置にある場合
でも（図８において、車輪ｃ３ａの位置）、或いは、車
輪ｃ３が、台車本体１の短辺から遠い位置にある場合で
も（図８において、車輪ｃ３ｂの位置）、共に、どちら
かの車輪受け室４ｃ、４ｄに嵌入し、載置されるので、
車輪ｃ３の回転位置に注意を払うことなく、運搬台車Ｖ
を同方向に積み重ねることができる。

【００１６】次に、図９及び図１０を用いて、本発明の
運搬台車Ｖを、クロス積みする場合について説明する。

【００１７】運搬台車Ｖをクロス積みする場合には、図
９に示されているように、一番下の運搬台車Ｖ１の上に
クロス積みされた運搬台車Ｖ２の台車本体１の相対する
長辺側に位置する凸条部２に形成された嵌合凹部１０
に、クロス積みしようとする運搬台車Ｖ３の台車本体１
の裏面に垂下された係合突部１１の山形の突出部１１ａ
が嵌合するようにして、クロス積みを行う。このよう
に、下に位置する運搬台車Ｖ２の凸条部２に形成された
嵌合凹部１０に、上に位置する運搬台車Ｖ３の台車本体
１の裏面に垂下された係合突部１１の山形の突出部１１
ａが嵌合してクロス積みを行うことにより、クロス積み
された運搬台車Ｖの水平方向への移動が阻止され、従っ
て、安定した状態で運搬台車Ｖをクロス積みすることが
できる。また、上に位置する運搬台車Ｖ３の係合突部１
１の山形の突出部１１ａに連続するとともに、台車本体
１の相対する短辺に平行な部分１１ｂが、下に位置する
運搬台車Ｖ２の嵌合凹部１０の両側に位置する凸条部２
の側壁２ａに、接近して対向するように構成されている
ので、下に位置する運搬台車Ｖ２に対する上に位置する
運搬台車Ｖ３の水平回転が抑制され、従って、より安定
した状態で運搬台車Ｖをクロス積みすることができる。

【００１８】また、台車本体１が、従来の運搬台車のよ
うに、無垢の一枚板ではなく、縦横のリブ６によりなる
リブ構造を有し、リブ６により形成された透孔７が多数
設けられている構造であるので、運搬台車Ｖをクロス積
みする際に、下に位置する運搬台車Ｖ２の嵌合凹部１０
及び上に位置する運搬台車Ｖ３の係合突部１１が、上に
位置する運搬台車Ｖ３の台車本体１を通して確認できる
ので、下に位置する運搬台車Ｖ２の嵌合凹部１０と上に
位置する運搬台車Ｖ３の係合突部１１との嵌合作業を、
確実に、しかも、迅速に行うことができる。

【００１９】図１１に示されている実施例は、台車本体
１を、台車本体１の短辺と平行な中央線に略沿って２つ
の領域１ａ、１ｂに分割するとともに、領域１ａ、１ｂ
を、それぞれ、別の色で色分けしたものである。このよ
うに、台車本体１を色分けすることにより、運搬台車Ｖ
を、クロス積み或いは同方向に積み重ねる等により、多
数、積み重ねる際に、一方向に位置することが望まし
い、凸条部２が形成されていない短辺側の確認が容易に
なる。また、積み重ねられた運搬台車群から、１台ず
つ、運搬台車Ｖを取り出す際にも、台車本体１が色分け
されていると、凸条部２が形成されていない短辺側の確
認が容易になり、従って、積載物を載置する工程に、常
に、凸条部２が形成されていない短辺側が揃った状態の
運搬台車Ｖを供給することができる。

【００２０】上述した色分けは、台車本体１の２つの領
域１ａ、１ｂの色分けに限定されるものではなく、台車
本体１の相対する短辺に沿って所定の幅にのみ着色を施
して、色分けすることもできる。色分けは、台車本体１
を射出成形する際の樹脂の色を変えて行うこともできる
し、ペンキ等の塗布により行うこともできる。

【００２１】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載する効果を奏することができ
る。

【００２２】台車本体に、リブにより形成された透孔が
多数設けられているので、運搬台車をクロス積みする際
に、下に位置する運搬台車の嵌合凹部及び上に位置する
運搬台車の係合突部が、上に位置する運搬台車の台車本
体を通して確認できるので、下に位置する運搬台車の嵌
合凹部と上に位置する運搬台車の係合突部との嵌合作業
を、確実に、しかも、迅速に行うことができる。

【００２３】車輪受け部の底面の曲率半径を、車輪のト
レッドの曲率半径と略同じ曲率半径としたので、下方に
位置する運搬台車の車輪受け部に、上方に位置する運搬
台車の車輪を嵌入した場合に、車輪受け部の底面と車輪
のトレッドとの接触する部分が多くなり、従って、安定
した状態で、多数の運搬台車を同方向に積み重ねること
ができる。

【００２４】凸条部が形成されていない辺に平行な中央
線を挟んで、台車本体を色分けしたので、運搬台車を積
み重ねる際に、一方向に位置することが望ましい、凸条
部が形成されていない短辺側の確認が容易になるととも
に、また、積み重ねられた運搬台車群から、１台ずつ、
運搬台車を取り出す際にも、台車本体が色分けされてい
るので、凸条部が形成されていない短辺側の確認が容易
になり、従って、積載物を載置する工程に、常に、凸条
部が形成されていない短辺側が揃った状態の運搬台車を
供給することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の運搬台車の斜視図である。

【図２】図２は本発明の運搬台車の平面図である。

【図３】図３は本発明の運搬台車の裏面図である。

【図４】図４（ａ）及び（ｂ）は、それぞれ、図２のＡ
−Ａ線及びＢ−Ｂ線に沿った垂直断面図である。

【図５】図５（ａ）及び（ｂ）は、それぞれ、図２のＣ
−Ｃ線及びＤ−Ｄ線に沿った垂直断面図である。

【図６】図６は本発明の運搬台車が同方向に積み重ねら
れた状態を示す斜視図である。

【図７】図７は本発明の運搬台車が同方向に積み重ねら
れた状態を示す台車本体の短辺に沿った垂直断面図であ
る。

【図８】図８は本発明の運搬台車が同方向に積み重ねら
れた状態を示す台車本体の長辺に沿った垂直断面図であ
る。

【図９】図９は本発明の運搬台車がクロス積みされた状
態を示す斜視図である。

【図１０】図１０は本発明の運搬台車がクロス積みされ
た状態を示す垂直断面図である。

【図１１】図１１は本発明の運搬台車の別の実施例を示
す平面図である。

【符号の説明】

Ｃ・・・・・・・・・自在キャスターｃ３・・・・・・・・車輪Ｖ・・・・・・・・・運搬台車１・・・・・・・・・台車本体２・・・・・・・・・凸条部３・・・・・・・・・隅板部４・・・・・・・・・車輪受け部６・・・・・・・・・リブ７・・・・・・・・・透孔１０・・・・・・・・嵌合凹部１１・・・・・・・・係合突部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】３辺に凸条部を有する台車本体に、リブ構
造により多数の透孔を形成するとともに、台車本体の相
対する辺に形成された凸条部に、それぞれ、嵌合凹部を
形成し、且つ、台車本体のもう一方の相対する辺に沿っ
て、それぞれ、台車本体の裏面に係合突部を垂下し、運
搬台車をクロス積みした際に、下方に位置する運搬台車
の嵌合凹部に、上方に位置する運搬台車の係合突部を嵌
合させるようにしたことを特徴とする運搬台車。
【請求項２】台車本体に形成された車輪受け部の底面
が、キャスターの車輪のトレッドの曲率半径と略同じ曲
率半径を有することを特徴とする請求項１に記載の運搬
台車。
【請求項３】凸条部が形成されていない辺に平行な中央
線を挟んで、台車本体を色分けしたことを特徴とする請
求項１又は請求項２に記載の運搬台車。