JPH1094932A - 工作機械の自動工具交換方法および自動工具交換装置を備えた工作機械 - Google Patents

工作機械の自動工具交換方法および自動工具交換装置を備えた工作機械

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JPH1094932A
JPH1094932A JP27307896A JP27307896A JPH1094932A JP H1094932 A JPH1094932 A JP H1094932A JP 27307896 A JP27307896 A JP 27307896A JP 27307896 A JP27307896 A JP 27307896A JP H1094932 A JPH1094932 A JP H1094932A
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tool spindle
spindle
arm
gripping
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Noboru Takahashi
昇 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動工具交換装置に対して離間した位置にある
2つの工具主軸と、工具マガジンとのあいだで、1つの
交換アームによって工具交換を行う。 【構成】自動工具交換装置H全体を工具マガジンGが配
置されている側と工具主軸6,7が配置されている側と
の間で旋回(揺動)させるための第1旋回手段H2を備
えている。第1旋回手段H2が停止している状態で、交
換アームGを工具主軸側又は工具マガジンG側で、工具
主軸に装着された工具又は工具保持具23に保持された
工具と係脱可能な距離だけ直線上で案内して往復運動さ
せることができる第1往復運動手段H3を備えている。
第1旋回手段H2及び第1往復運動手段H3が停止して
いる状態で把持部H1を2工具主軸6,7の直交した角
度だけ旋回させることができる第2旋回手段H4を備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、工作機械の自動工
具交換方法および自動工具交換装置を備えた工作機械に
関する。更に、詳しくは、工作機械の自動工具交換装置
に関するものであって、離間した位置にある2つの工具
主軸との間で、1つの交換アームによって工具交換動作
を行う工作機械の自動工具交換方法および自動工具交換
装置を備えた工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】離間した位置に工具主軸を有し、工具交
換しながら各種加工を行う工作機械に関する技術が、特
開平4―240056号、特開平6―126571号の
従来技術の説明の項等に開示されている。しかしなが
ら、これらの技術は、工具マガジンや工具交換装置等を
工作機械の両側に配置したものであり、工具の貯蔵本数
に限界がある。特に、ターニングセンタのように、回転
工具と固定工具(旋削工具)を使用する工作機械では工
具本数が不足する。
【0003】この両側に工具マガジンを配置した構造で
は、工具の段取りを離れた位置にある両方の工具マガジ
ンで行う必要がある。同一の工具を両方の工具主軸で共
通に使用することもできなかった。工具本数を増加させ
ようとすると、特開平4―240036号のように構成
が複雑化する。
【0004】さらに、回転工具と旋削工具の取付け装置
が別個で、しかも一本の交換アームで取付け位置に自動
工具交換可能な工具取付け装置に関する技術が特開平6
―126571号に記載されているが、これには自動工
具交換装置に関する技術が開示されていない。特に、2
つの工具主軸と交換アームとの間で、工具交換を行うと
きの、交換アームの把持部の把持、把持解除に関する技
術に関しては全く記載されていない。
【0005】しかしながら、前記技術は2つの工具主軸
との工具交換位置に移動したときのみ把持解除状態に
し、その他の位置に移動したときには把持状態とするこ
とにより、交換アームによる工具交換動作の高速化、す
なわち、工具交換時間短縮と、工具交換動作の信頼性の
向上が図れるものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
技術的背景に基づいてなされたものであり、下記のよう
な目的を達する。
【0007】本発明の目的は、自動工具交換装置に対し
て離間した位置にある2つの工具主軸と、工具マガジン
との間で、1つの交換アームによって工具交換を行う工
作機械の自動工具交換方法を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、自動工具交換装置に
対して離間した位置にあるとともに軸線が直交する2つ
の工具主軸との間で、1つの交換アームによって工具交
換を行う工作機械の自動工具交換方法を提供することに
ある。
【0009】本発明の更に他の目的は、自動工具交換装
置に対して離間した位置にある2つの工具主軸との間
で、1つの交換アームによって工具交換を行う工具交換
装置を備えた工作機械を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために次の手段を採用する。
【0011】本発明の工作機械の自動工具交換方法は、
工具交換するために工具交換位置に移動したとき、自動
工具交換装置に対して、第1の離間位置に第1の工具主
軸軸線を有する第1の工具主軸と、前記第1の離間位置
より所定量離れた位置にある第2の離間位置に第2の工
具主軸軸線を有する第2の工具主軸とを回転自在に支持
する工具主軸ヘッドと、前記第1の工具主軸または第2
の工具主軸との間で自動工具交換動作を行う自動工具交
換装置とを有する工作機械の自動工具交換方法であっ
て、前記第1の工具主軸との間で工具交換するときに
は、前記自動工具交換装置の交換アームに形成された把
持部を、前記第1の工具主軸との工具交換位置に対応す
る縮小把持位置に移動させ、前記交換アームが前記第1
の工具主軸の軸線方向の後方位置にあるときのみ、前記
把持部の前記第1の工具主軸側の把持部を工具把持解除
状態とし、前記第1の工具主軸と前記交換アームとの間
で工具交換動作を行い、前記第2の工具主軸との間で工
具交換するときには、前記交換アームの把持部を前記第
2の工具主軸との工具交換位置に対応する伸長把持位置
に移動させ、前記交換アームが前記第2の工具主軸軸線
方向の後方位置にあるときのみ、前記把持部の前記第2
の工具主軸側の把持部を工具把持解除状態とし、前記第
2の工具主軸と前記交換アームとの間で工具交換動作を
行うことにより離れた位置にある二つの工具主軸に、一
つの交換アームで工具交換できるようにしたことを特徴
とするものである。
【0012】前記工作機械の自動工具交換方法におい
て、前記第1の工具主軸との間で工具交換するときに
は、前記交換アームの一対の把持部を前記縮小把持位置
に移動させ、前記交換アームを待機位置より前記第1の
工具主軸側交換位置に旋回させ、前記交換アームを前記
第1の工具主軸の軸線方向と直交する径方向より前記工
具主軸側に移動させて、工具把持解除状態の前記工具主
軸側把持部を前記工具主軸に装着されている工具の被把
持部に係合させ、前記第1の工具主軸のクランプ・アン
クランプ手段をアンクランプ状態とし、前記交換アーム
を前記第1の工具主軸の軸線方向に前進させて、前記工
具を前記第1の工具主軸より離脱させるとともに、前記
工具主軸側把持部を把持状態とし、前記交換アームを交
換アーム旋回軸を中心にして所定角度旋回させて、前記
一対の把持部の位置を入れ替え、前記交換アームを前記
第1の工具主軸軸線方向に後退させて、前記工具を前記
第1の工具主軸に挿入するとともに、前記工具主軸側把
持部を工具把持解除状態とし、前記第1の工具主軸のク
ランプ・アンクランプ手段をクランプ状態とし、前記交
換アームを前記径方向にかつ前記工具主軸側より離れる
方向に移動させて、工具把持解除状態の前記工具主軸側
把持部を前記工具主軸に装着されている工具の被把持部
により離脱させ、前記交換アームを待機位置に旋回さ
せ、前記第2の工具主軸との間で工具交換するときに
は、前記交換アームの一対の把持部を縮小把持位置に移
動後、前記交換アームを待機位置より工具主軸側交換位
置に旋回させ、前記交換アームの一対の把持部を前記伸
長把持位置に移動させ、前記交換アームを前記第2の工
具主軸の軸線方向と直交する径方向の前記工具主軸側に
移動させて、工具把持解除状態の前記工具主軸側把持部
を前記工具主軸に装着されている工具の被把持部に係合
させ、前記第2の工具主軸のクランプ・アンクランプ手
段をアンクランプ状態とし、前記交換アームを前記第2
の工具主軸軸線方向に前進させて、前記工具を前記第2
の工具主軸より離脱させるとともに、前記工具主軸側の
把持部を把持状態とし、前記交換アームの一対の把持部
を前記縮小把持位置に移動させ、前記交換アームを前記
交換アームの旋回軸を中心にして所定角度旋回させて、
前記一対の把持部の位置を入れ替え、前記交換アームの
一対の把持部を前記伸長把持位置に移動させ、前記交換
アームを前記第2の工具主軸軸線方向に後退させて、工
具を前記第2の工具主軸に挿入するとともに、前記工具
主軸側把持部の工具把持手段を工具把持解除状態とし、
前記交換アームを前記径方向にかつ前記工具主軸側より
離れる方向に移動させて、工具把持解除状態の工具主軸
側把持部を前記工具主軸に装着されている工具の被把持
部より離脱させ、前記交換アームの一対の把持部を前記
縮小把持位置に移動させ、前記交換アームを待機位置に
旋回させることにより、離れた位置にある二つの工具主
軸に、一つの交換アームで工具交換できるようにしたこ
とを特徴とする。
【0013】更に、前記工作機械の自動工具交換方法
は、前記第1の工具主軸と前記第2の工具主軸とを、工
具主軸軸線が直交するように設け、直交した前記第1の
工具主軸と前記第2の工具主軸との間を前記交換アーム
が旋回可能に第2旋回手段を設け、前記待機位置で前記
交換アームが把持している工具の軸線方向と直交した工
具主軸との間で工具交換する場合、前記交換アームが工
具主軸側に旋回した後、前記交換アーム旋回手段で旋回
動作させて、前記交換アームの把持部の向きを変更する
ことにより、二つの位置にかつ直交した位置にある工具
主軸に、一つの前記交換アームで工具交換できるように
したことを特徴とするものである。
【0014】本発明の自動工具交換装置を備えた工作機
械は、工具交換するための工具交換位置に移動したと
き、前記自動工具交換装置に対して、第1の離間位置に
第1の工具主軸軸線を有する第1の工具主軸(7)と、
前記第1の離間位置より所定量離れた位置にある第2の
離間位置に第2の工具主軸軸線を有する第2の工具主軸
(7)とを回転自在に支持する工具主軸ヘッド(E)
と、前記第1の工具主軸または第2の工具主軸との間で
自動工具交換動作を行う自動工具交換装置(H)とを備
えた工作機械であって、前記自動工具交換装置に設けら
れ、前記工具を把持するための交換アームの基体と、前
記交換アーム基体に設けられ、前記工具の被把持部を係
合可能に把持する把持部(H1)と、前記交換アーム基
体に設けられ、前記把持部(H1)を、前記第1の工具
主軸との工具交換位置である縮小把持位置と、前記第2
の工具主軸との工具交換位置である伸長把持位置とに往
復移動させる第3往復手段(H8)と、前記自動工具交
換装置の基部と前記交換アーム基体の間に跨って設けら
れ、前記把持部(H1)が前記縮小把持位置および伸長
把持位置に移動するとともに前記工具主軸軸線方向に後
退したとき、前記工具主軸側の把持部を工具把持解除状
態とし、前記交換アームがその他の位置にある場合には
工具把持状態とする工具把持・把持解除手段(91a,
81)とを有し、二つの位置にある工具主軸に、一つの
交換アームで工具交換できるようにしたことを特徴とす
るものである。
【0015】前記自動工具交換装置を備えた工作機械
は、工具マガジンまたは前記工作機械の基体に旋回自在
に設けられ、前記工具主軸と工具交換する工具主軸側旋
回位置と、前記工作機械の加工領域外に設けられた待機
位置との間を旋回する自動工具交換装置本体(33,3
4…)と、前記工具の被把持部を係脱可能に把持する一
対の把持部を両端に備えた交換アーム(R)と、前記工
具交換装置本体に設けられ、前記把持部を前記工具の被
把持部に前記工具の軸線方向と直交する径方向より係脱
するため前記交換アームの第1往復運動体(36,3
7,38…)を進退移動させる第1往復運動手段(H
3)と、前記第1往復運動体に設けられ、前記工具主軸
側旋回位置に旋回したときに前記工具主軸に装着されて
いる工具の軸線と平行な方向に位置する交換アーム旋回
軸(63)と、前記第1往復運動体と前記交換アームの
基体との間に設けられ、前記交換アームを前記交換アー
ム旋回軸軸線方向に進退移動させる第2往復運動手段
(H5)と、前記第1往復運動体と前記交換アームとの
間に設けられ、前記交換アームを前記交換アーム旋回軸
軸線に対して所定角度反転させ、前記交換アームの前記
一対の把持部の位置を入れ替える第3旋回手段(H6)
と、前記交換アーム基体に設けられ、前記交換アームの
一対の把持部を前記縮小把持位置と前記伸長把持位置に
移動させる第3往復手段(H8)と、前記交換アーム基
体と前記第1往復運動体との間に跨がって設けられ、前
記交換アームが後退した位置で、かつ、前記工具主軸側
旋回位置にある場合には、前記工具主軸側に位置した把
持部を工具把持解除状態とし、前記交換アームがその他
の位置にある場合には工具把持状態とする工具主軸・把
持解除手段(91a,81)とからなり、二つの位置に
ある工具主軸に、一つの交換アームで工具交換できるよ
うにしたことを特徴とするものである。
【0016】更に、前記自動工具交換装置を備えた工作
機械は、前記第1の工具主軸と前記第2の工具主軸とを
工具主軸軸線が直交するように設け、第1直線運動体と
前記交換アーム旋回軸との間に、直交した第1の工具主
軸と第2工具主軸とのあいだを前記交換アームが旋回可
能に第2旋回手段(H4)を設け、離れた位置に、か
つ、直交した位置にある二つの工具主軸に、一つの交換
アームで工具交換できるようにしたことを特徴とするも
のである。
【0017】更に、前記自動工具交換装置を備えた工作
機械は、前記工具把持・把持解除手段は、前記第1往復
運動体または前記交換アーム旋回軸に設けられた被係合
体(91a)と、前記交換アームの進退動作体に平行リ
ンク状に設けられ、前記被係合体と前記縮小把持位置お
よび前記伸長把持位置で係合する把持解除(91)とを
有し、前記交換アームの一対の把持部の工具把持・把持
解除を操作することを特徴とするものである。
【0018】更に、前記自動工具交換装置を備えた工作
機械は、前記工作機械は、前記第1の工具主軸および前
記第2の工具主軸に旋削加工用工具と回転工具を装着可
能な工具装着手段が設けられ、被加工物に旋削加工と回
転工具加工とを行うことができるターニングセンタであ
ることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1、図2及び図3は、本発明の工作機械
として立型ターニングセンタに実施した実施形態1を示
している。
【0020】全体構成 図1、図2及び図3は、本発明による立型ターニングセ
ンタの全体構成を示し、図1はその立型ターニングセン
タの平面図、図2は図1の側面図、図3は図1の正面図
である。
【0021】本発明による立型ターニングセンタは、工
作機械の本体を構成する台である機械本体1と機械本体
1上に設けられている主軸ヘッドAと、主軸ヘッドAに
回転自在に設けられている主軸Bと、ワークパレットを
移送するための自動パレットチェンジャ(以下、APC
と記載)Qと、機械本体1上に垂直に固定されて設けら
れているコラムDと、主軸ヘッドAに対して3次元方向
に移動自在に設けられている工具主軸ヘッドEと、工具
主軸ヘッドEに設けられ2工具主軸を一つのモータの回
転力を伝達して回転させる回転伝達機構Fと、工具を収
納する工具マガジンGと、2工具主軸と工具マガジンG
との間で工具を交換するための自動工具交換装置Hとか
ら概略構成されている。
【0022】機械本体1上に、旋削加工等を行う場合の
主軸Bにパレット3を固定するパレット固定部2が昇降
自在に設けられている。主軸Bは旋削加工を行う場合は
所定の回転数で回転し、工具主軸に回転工具が装着され
た場合には、C軸として制御され、所定の割出し位置へ
の位置決め、他の軸との補間などの制御が行なわれる。
ワークはパレット3上に取付け、固定される。パレット
固定部2は上昇状態でパレット搬送(パレットアンクラ
ンプ状態)が可能となり、下降状態でパレットクランプ
状態となる。
【0023】主軸Bに隣接して平行にパレットガイド2
aが2組配置されている。パレットガイド2aは、パレ
ット固定部2b上のパレット3をガイドして主軸Bのパ
レット固定部2に移動させるためのガイドである。パレ
ット固定部2bは上昇状態でパレット搬送(パレットア
ンクランプ状態)が可能となり、下降状態でパレットク
ランプ状態となる。
【0024】2つのパレットガイド2a,2aとパレッ
ト固定部2b,2bの間にはパレット搬送手段2cが配
置されている。パレット搬送手段2cの係合部(図示せ
ず)がパレット3に設けられた被係合部(図示せず)と
係脱して、所定のパレット交換位置に移動したパレット
固定部2とパレット固定部2b,2bとの間でパレット
3を搬出入する。結局、2つのパレットガイド2a,2
a、パレット固定部2b,2b及びパレット搬送手段2
cは自動パレットチェンジャ(APC)Qを構成する。
APCQの構造、機能は公知であり、その詳細な説明は
省略する。
【0025】ワークが取付けられたパレット3(主軸
B)は、主軸Bの軸心線であるC軸の回りに回転可能で
あり、かつ、X軸方向に移動可能である。コラムDに支
持されている工具主軸ヘッドEは、Z軸方向に昇降移動
自在であり、コラムDはY軸方向に移動可能である。
X,Y,Zは、3軸をもつ右手直交座標系となる。Z軸
は、垂直軸である。
【0026】工具主軸ヘッドE内に直交する2つの工具
主軸6,7が設けられている。一方の工具主軸6の軸心
線6aは、Z軸に平行である。他方の工具主軸7の軸心
線7aは、Z軸に直交し、Y軸に平行である。工具主軸
6と工具主軸7は、下記する回転伝達機構Fにより回転
が伝達されている。 回転伝達機構F:工具主軸6と工具主軸7を回転させる
ための回転伝達機構Fが、図4に示されている。回転伝
達機構Fは、工具主軸ヘッドE内に設けられている。回
転伝達機構Fはビルインモータと伝達歯車群と、軸方向
変換用の傘歯車とから構成されている。
【0027】工具主軸ヘッドEの本体にステータとロー
タとからなるモータ11がビルトインされており、いわ
ゆるビルトインモータを構成する。モータ11の出力軸
12は、垂直方向に向いている。出力軸12は、工具主
軸6と一体に形成されている。工具主軸6の下端部は、
工具を保持することができる主軸端13として形成され
ている。
【0028】工具主軸6の下端には、工具のツールシャ
ンク14を保持するためのテーパ穴13aが形成されて
いる。また、工具主軸6内には、ツールシャンク14に
ねじ込まれたプルスタッド14aを保持するためのドロ
ーバ14c、ドローバ14cの先端側のコレット14
b、クランプ力を発生させる皿バネ、コイルバネなどで
あるバネ部材14d等を備えている。
【0029】この実施形態では、コレット式引張り機構
で説明を行っているが、ボール式引張り機構であっても
よく、Z面拘束タイプの工具クランプ機構であってもよ
い。ドローバ14cは、バネ部材14dにより常時クラ
ンプする方向、すなわち垂直方向(図示上の上方)に引
っ張る方向に付勢されている。即ち、ツールシャンク1
4は、主軸端13のテーパ穴13aに押圧されてクラン
プ状態になる。ドローバ14cの上方には、工具アンク
ランプ時に作動する公知のアンクランプ用シリンダ(図
示せず)が設けられている。これらの部材で、工具クラ
ンプ、アンクランプ機構が構成されている。
【0030】出力軸12の上端部に歯車15が同軸に固
定されている。一方、従動軸16が、工具主軸ヘッドE
内に回転自在に支持されている。従動軸16は、出力軸
12に平行に、かつ垂直方向に向いて配置されている。
従動軸16の上端には歯車17が同軸にキー固定されて
いる。歯車15と歯車17とは、図示しない中間軸に固
定されている歯車18に噛み合っており、歯車15から
歯車17に回転が伝達される。
【0031】他方の工具主軸7には、傘歯車19により
工具主軸7側に固定された傘歯車(図示せず)を介して
従動軸16より回転が伝達されている。工具主軸7は、
水平向きの前記した回転軸心線7aを有している。工具
主軸7にも、工具主軸6と同様に工具クランプ、工具ア
ンクランプ機構が設けられている(図示せず)。結局、
工具主軸6と工具主軸7は、同一のビルトインモータで
あるモータ11により回転駆動される。以上のように、
2工具主軸、回転伝達手段、駆動手段から構成される連
動回転のための工具主軸回転駆動系が構成されている。
【0032】工具主軸6、7には、回転工具のほか、旋
削加工を行うための旋削工具も着脱される。旋削工具
は、係合部が工具主軸ヘッドEの端部と係合することに
より固定工具となり旋削加工を行うことができる。
【0033】工具マガジンG 立型ターニングセンタの工具マガジンGが、図5及び図
6に示されている。図5は、図1の一部をより詳しく示
したものであり、工具マガジンGと自動工具交換装置H
の位置関係をより詳しく示している。工具マガジンGそ
のものの構造、機能は、公知の技術であり、チェーン回
転式、ディスク回転式、マトリックス式のものがよく知
られている。
【0034】本例ではチェーンに、複数の工具が工具ポ
ット等の工具保持具23に保持されている。工具保持具
23は、図示しない工具交換位置に高精度で停止するこ
とができる。図5の紙面は、当該機械系において水平面
即ちX―Y平面に平行である。工具マガジンGのチェー
ンの移動領域を含む面は、垂直面である。工具26が、
図6のように工具保持具23に保持される。
【0035】自動工具交換装置H 図5には立型ターニングセンタの自動工具交換装置H
が、工具マガジンGとの位置関係で示されている。自動
工具交換装置Hは、工具マガジンGと工具主軸6,7と
の間で工具を交換するためのものである。自動工具交換
装置Hは、自動工具交換装置H全体を工具マガジンGが
配置されている側と工具主軸6,7が配置されている側
との間で、旋回(揺動)させるための第1旋回手段H2
を備えている。
【0036】自動工具交換装置Hは両端に工具を把持す
る交換アームRを有しており、この交換アームRの両端
には工具を把持するための把持手段H1を備えている
(図10参照)。また、自動工具交換装置Hは、第1旋
回手段H2が停止している状態で、把持手段H1を工具
主軸6,7側又は工具マガジンG側で、工具主軸6,7
に装着された工具又は工具保持具23に保持された工具
と、係脱可能な距離だけ直線上で案内して往復運動させ
ることができる第1往復運動手段H3を備えている。
【0037】また、自動工具交換装置Hは、第1旋回手
段H2及び第1往復運動手段H3が停止している状態で
把持部H1を2工具主軸6,7の直交した角度だけ旋回
させることができる第2旋回手段H4を備えている。こ
の第2旋回手段H4により、90度直交して配置された
工具主軸6と工具主軸7との間の角度を揺動し、それぞ
れの工具交換に対応できる。
【0038】更に、自動工具交換装置Hは、把持手段H
1を2つの工具主軸6,7の間の距離だけ直線移動させ
る第3往復運動手段H8とから構成されている。自動工
具交換装置Hは、第2旋回手段H4及び第3往復運動手
段を備えていることにより、90度直交してかつ離れた
距離に配置された工具主軸6と工具主軸7と、工具マガ
ジンGとの間での工具交換を1台の自動工具交換装置で
可能としたものである。
【0039】更に、自動工具交換装置Hは、第1旋回手
段H2、第1往復運動手段H3及び第2旋回手段H4が
停止している状態の把持手段H1を、工具マガジンG側
及び工具主軸6,7側で、第1旋回手段H2の旋回軸心
線に直交する面上で工具マガジンGが工具を保持する保
持軸の保持軸方向及び工具主軸6,7の工具主軸6,7
方向に案内してそれぞれに往復運動させることができる
第2往復運動手段H5、把持手段H1、把持手段H1の
位置を180度反転させて入れ替える第3旋回手段H6
を含んでいる。
【0040】工具交換装置Hの第1旋回手段H2 図6に示すように、工具交換装置Hの旋回支持台31
が、工具マガジンGの本体上に固定されている。なお、
旋回支持台31は機械本体1に固定されていてもよい。
旋回支持台31上には第1旋回中心軸32の両端が回転
自在に垂直に立ち上がって支持されている。第1旋回中
心軸32には回転腕33が固定されており、回転腕33
には、第1回転体34が固定されている。
【0041】回転腕33の一端は、第1回転駆動手段3
3aのピストンロッドに固定されており、この第1回転
駆動手段33aより第1回転体34が旋回駆動される。
第1回転駆動手段33aは、選択的に3位置に駆動しか
つ位置決めできる駆動手段である。第1回転駆動手段3
3aは流体圧シリンダ33b,33cから構成され、そ
のピストンロッドの進退動作により、工具マガジンG側
の位置21A、中間位置である待機位置21B、工具主
軸側位置21Cの三位置の中で、選択された何れかの位
置に旋回位置決めが可能である。
【0042】工具交換装置Hの第1往復手段H3 工具交換装置Hの第1往復手段H3は、工具主軸6,7
又は工具マガジンGに保持されている工具を工具軸線と
直交する方向に移動させて、かつ把持及び把持解除の状
態で把持手段H1とツールシャンクのフランジ部と係脱
させることができる機構である。第1往復運動手段H3
は、第1回転体34に搭載されている。
【0043】第1往復運動手段H3は、回転腕33にそ
の一端が固定された第1回転体34と第1回転体34に
固定された線形案内体(レール)34aに案内され転動
する転勤体を内部に含む線形被案内体(リニアベアリン
グ)35とから構成されている。線形案内体34aと線
形被案内体35は、慣用技術であるリニアベアリング
(直動転がり案内)機構を形成している。
【0044】第1直線運動案内体36には、線形被案内
体35が固定されている。ベアリングである直線被案内
体35は、第1回転体34に設けられたレールである線
形案内体(レール)34aに案内され転動する。結局、
第1直線運動体36は、X―Y平面又は水平面に含まれ
る直線上で運動する。
【0045】第1直線運動体36は、慣用の第1線形駆
動手段(流体圧シリンダ)35aにより駆動される。第
1往復運動手段H3は、工具主軸6,7に装着された工
具又は工具保持具23に保持された工具と係脱可能な距
離だけ直線上で案内して往復運動させることができるも
のである。
【0046】第2旋回手段H4 第1直線運動体36に、図5に示すように、第2旋回台
本体37が両側に固定され設けられている。第2旋回台
本体37に、第2回転体38が回転(揺動、旋回ともい
う。)自在に設けられている。第2回転体38は、Z―
Y平面又はそれに平行な面上で少なくとも90度旋回す
ることができ、第2回転体38の旋回軸心線39は水平
向きであり、第1旋回手段H2で工具主軸側位置21c
に旋回させた場合(図5の状態)にはX軸方向に向いて
いる。
【0047】図7及び図8は、第2旋回手段H4の右側
面及び左側面図でありそれぞれに図5よりも更に詳しく
示している。旋回軸心線39を有する第2旋回軸41
が、第2旋回台本体37を貫通している。第2旋回台本
体37と第2回転体38は、第2旋回軸41を介して回
転(旋回又は揺動)可能に連結されている。
【0048】第2回転体38の一部は、回転駆動端部4
2として形成されている。回転駆動端部42に第2旋回
駆動手段(液体圧シリンダ)43の駆動端部であるピス
トンロッドが回転自在に結合されている。第2旋回駆動
手段43の他端部は、第2旋回台本体37に揺動軸43
aにより揺動自在に支持されている。
【0049】工具交換装置Hの第2往復運動手段H5 第2回転体38に対して交換アームRが移動自在に取り
付けられている。交換アームRはスプライン軸55に案
内されており、第2線形駆動手段52(流体圧シリン
ダ)により駆動される(図9参照)。交換アームRは、
旋回軸心線39に直交する向き、即ち、スプライン軸5
5の旋回軸心線55a方向に移動することができる。
【0050】この移動距離Sは、図5に距離Sで示され
ている。この距離Sは、後述される。第2回転体38
に、第2線形駆動手段52の不動側が固定されている。
第2線形駆動手段52の可動側(ピストンロッド)53
が交換アームR側に結合されている。
【0051】工具交換装置Hの第3旋回手段H6 交換アームRは、第2回転体38に対して旋回すること
もできる。この旋回は、工具マガジンG又は工具主軸
6,7で加工完了した工具とこれから加工に使用する工
具とを交換するために角度180度旋回させるためのも
のである。交換アームRは、旋回軸心線39に直交する
向きの旋回軸心線55aのまわりに旋回する(図5,図
9参照)。
【0052】図5、特に図9に示すように、第2回転体
38に第3線形駆動手段(流体圧シリンダ)61が固定
され設けられている。第2回転体38にピニオン62が
回転可能に支持されている。ピニオン62の回転軸心線
は、旋回軸心線55aと一致している。ピニオン62
は、流体圧シリンダを構成している第3線形駆動手段6
1により直線方向に駆動されるラック61aに噛み合っ
ている。
【0053】ピニオン62がキーで固定されているピニ
オン軸63は、第2直線運動体52に係合部材(スプラ
イン軸55、スプライン穴)を介して係合されている。
即ち、交換アームRに旋回軸心線55aの軸線方向に進
退移動と旋回軸心線55aのまわりの旋回運動とを可能
にしている。
【0054】第3旋回手段H6には、図5、図13に示
すように、第2回転体38と同体に回転し第2回転体3
8に対しては回転しない側に取り付けられている信号伝
達手段(電磁カプラ)である固定側カプラ101と、把
持手段H7を含む交換アームRに取り付けられている可
動側カプラ102とが設けられている。固定側カプラ1
01は、回転軸心線55の回りに180度異なった2位
置に2体が設けられており、交換アームRが180度旋
回しても、交換アームR側の信号を第2回転体38側に
伝達することができる。
【0055】工具交換装置Hの把持手段H1 図10は、第3往復運動手段H8とともに把持手段H1
を示している。第3往復運動手段H8は、工具の把持手
段H1を把持のために交換アームRを伸縮する方向に駆
動するためのものである。把持手段H1は、第3往復運
動手段H8に取り付けられている。第3往復運動手段H
8は、第4線形駆動手段(流体圧シリンダ)74と第4
線形駆動手段74により直線方向に駆動される往復動作
体71とから構成されている。往復動作体71は、交換
アーム基体51上に移動可能である。
【0056】往復動作体71には、両端部に工具を把持
するための把持部分72A,72Bが形成されている。
第3旋回手段H6により旋回させられる交換アーム基体
51、往復動作体71などの旋回中心線は、同図中に示
すように、旋回軸心線55aである。交換アーム基体5
1、把持手段H1、第3往復運動手段H8で交換アーム
Rが形成されている。
【0057】把持部分72A,72Bは、工具を把持す
るために半円状に形成されている。把持部分72A,7
2Bには、脱落防止用爪73A,73Bが設けられてい
る。把持部分72A,72Bは、工具主軸6,7及び工
具マガジンGとの間で工具を工具交換するときには、第
4線形駆動手段(シリンダ)74のピストンロッドが縮
小方向に移動したA位置(縮小把持位置)に移動する。
【0058】工具主軸6の工具を工具交換するときに
は、ピストンロッドが伸長方向に移動したB位置(伸長
把持位置)に移動する。この距離の差Lが2つの工具主
軸6,7間の距離である。交換アームRの交換アーム基
体51には、線形案内体(レール)51a,51aが取
付けられ、この線形案内体51a,51aには線形被案
内体(リニアベアリング)51b,51bが案内されて
いる。
【0059】線形被案内体51b,51bには、各々、
往復動作体71,71が固定されている。また、交換ア
ーム基体51には、第4線形駆動手段74,74の固定
部が固定部材51cを介して固定されている。第4線形
駆動手段74,74の可動部であるピストンロッドが取
付け部材71aを介して往復動作体71に固定されてい
る。すなわち、往復動作体71は第4線形駆動手段74
の駆動により往復移動される。この往復動作体71の先
端には、把持手段H1の把持部分72A,72Bが一体
に形成されている。
【0060】図10及び図11(a),(b)は、往復
動作体71上には脱落防止用爪73Aによる工具把持状
態、すなわち工具ロックを解除する把持解除手段81が
設けられている。図11(a),(b)は、図10の平
面図であり、図11(a)は工具マガジンG側の把持解
除手段81を示し、図11(b)は工具主軸側の把持解
除手段である。
【0061】把持解除手段81は、概略四辺形平行リン
ク82により構成されている。四辺形平行リンク82
は、2点の可動軸83,83と2点の不動軸84,84
により四辺形平行リンクを形成している。不動軸84
は、往復動作体71に揺動自在に支持されている。図1
0に示すように、不動軸84は、往復動作体71を貫通
して反対側まで延びている。
【0062】不動軸84を基軸として作用腕86,87
が、把持解除手段81の変位に対応して回転(揺動)す
る。作用腕86,87の動作端部にそれぞれに転輪(カ
ムフォロワ)89,91が設けられている。一方、不動
軸84の一端部に操作腕92が固定されている。往復動
作体71には把持解除アーム94が揺動自在に支持され
ている。
【0063】把持解除アーム94の一端には、把持され
ている工具が脱落するのを防止するための脱落防止用爪
73Aが形成されている。把持解除アーム94の他端
は、操作腕92の他端に係合されている。把持解除手段
81は、スプリング95の力により通常は把持解除アー
ム94を係合している位置、すなわち脱落防止用爪73
Aが工具をロックする位置に位置している。
【0064】工具マガジンGの本体側に、動作傾斜体
(カム又はドッグ)96が工具マガジンGの所定の箇所
に固定されている(図5参照)。また、第2回転体38
に動作傾斜体91aが固定されている。図5に示すマガ
ジン側工具交換位置21Aに、交換アームRの往復動作
体71が旋回軸心線55a方向に後退するとともに第1
往復手段H3により工具マガジンG側に旋回移動した位
置では、転輪89は動作傾斜体96の頂部に位置する。
【0065】このような位置関係にあるときは、作用腕
87、可動軸83がスプリング95のばね力に抗して回
転変位して、図10に示すように、操作腕92と把持解
除アーム94との係合が解除される。この状態では脱落
防止用73A(または73B)は、スプリング94bの
ばね力で押圧されている軸体94aにより工具把持方向
に位置している。しかしながら、スプリング94bのば
ね力は弱くしてあるため、図10のイ方向に把持手段H
1を移動させると工具のフランジ部より容易に離脱・係
合する。
【0066】また、工具主軸側工具交換位置21C(図
5参照)では次のようになる。工具主軸7とのあいだで
工具交換する場合には、第3往復運動手段H8は両方の
把持部分72A,72Bを各々A位置(ピストンロッド
を縮小させた位置)に位置させている。この縮小状態を
標準アーム状態とする。
【0067】図5の実線で示したような交換アーム基体
51、往復動作体71等からなる交換アームRが旋回軸
心線55a方向に後退した状態になると、動作傾斜体9
1aと作用腕87の転輪89とが係合し、工具主軸7側
の把持部分(例えば、72A)は工具把持解除状態とな
り、工具主軸7の反対側の把持部分(新工具を把持した
把持部分、例えば、72B)は工具把持状態を維持して
いる(図11(b)の状態)。すなわち、交換アームR
を高速搬送しても問題が生じない。
【0068】同様に、工具主軸6とのあいだで工具交換
する場合には、第3往復運動手段H8は両方の把持部分
72A,72Bを各々B位置(ピストンロッドを伸長さ
せた位置)に位置させている。この状態をロングアーム
状態とする。往復動作体71が旋回軸心線55方向に後
退した状態になると、動作傾斜体91aと作用腕86の
転輪91とが係合し、工具主軸7側の把持部分を工具把
持解除状態とし、工具主軸7の反対側の把持部分の工具
把持状態を維持する(図11(a)の状態)。
【0069】この把持解除状態は、交換アーム基体5
1、往復移動体71等からなる交換アームRが旋回軸心
線55a方向に前進すると、作用腕86の転輪91また
は作用腕87の転輪89と、動作傾斜体91aとが離隔
するので係合状態が解除され、把持部分72A,72B
は両方ともに、スプリング95の強力なばね力によっ
て、操作腕92等を介して脱落防止用爪73A,73B
が把持状態となる。
【0070】このように、工具主軸6、工具主軸7のど
ちらの工具主軸とのあいだの工具交換であっても、工具
把持又は解除状態とすることができる。把持解除状態の
とき、脱落防止用爪73Aには、軸体94aを押圧して
いるばね94bのばね力より大きな力をかければ、脱落
防止用爪73Aは、解放方向に回転する。
【0071】したがって、動作傾斜体96と転輪89と
が係合している場合には、工具主軸6、工具主軸7側の
把持手段H7の把持部分(例えば72A)に入っている
工具のフランジ部(被把持部)から把持部分72aが離
脱又は把持することを可能にする。即ち、工具主軸6、
工具主軸7側の把持手段H7は、把持解除又は把持状態
になる。
【0072】このような位置関係にない場合、即ち、往
復動作体71が旋回軸心線55aの軸線方向に前進して
いるときなどでは、操作腕92と把持解除アーム94と
がスプリング95のばね力で付勢されて係合し、脱落防
止用爪73Aを強制的に把持方向に押圧し工具の脱落を
防止している。脱落防止用爪73Bの作用は、脱落防止
用爪73Aの作用に同じである。
【0073】往復動作体71が図11に示す距離Lだけ
移動した場合にも、転輪91が動作傾斜体91aの頂部
に位置し、把持状態が解除される。この距離Lは、2工
具軸6,7の間の距離に等しくなるように等しくなるよ
うに設計されている。
【0074】工具マガジンGと自動工具交換装置Hとの
工具交換動作 以上のような構造において、工具マガジンGと自動工具
交換装置Hとの間の工具交換動作について述べる。自動
工具交換装置Hは、通常待機位置(自動工具交換装置原
点)21Bで待機している(図5参照)。第1旋回手段
H2は第1回転体34を待機位置21Bに、第2旋回手
段H4は第2回転体38を水平方向に、第2往復運動手
段H5は交換アーム基体51、すなわち交換アームRを
後退位置に位置させている。また、第1往復運動手段H
3の状態は、第2旋回台本体37を工具マガジンG側に
位置させている。
【0075】さらに、工具マガジン側把持部分には、工
具マガジンGに返却する旧工具(加工が完了した工具)
を把持している状態とする。さらに、第3往復手段H8
は把持部分72A,72Bが、旋回軸心線55aにお互
いに近づいている標準アーム状態(A位置:縮小把持位
置)となっている(図10参照)。工具マガジンGとの
工具交換指令が指令されると、第2往復運動手段H5は
交換アーム基体51を介して交換アームRを前進位置に
移動させる。
【0076】次に、第1旋回手段H2は、第1回転体3
4を介して交換アームRを工具マガジン側工具交換位置
21Aに旋回させる。同時に、工具マガジンGは、返却
される旧工具を保持する所定の工具ポットを工具マガジ
ン工具交換装置に割り出す。次に、第2往復運動手段H
5が、交換アームRを後退位置に移動させ、工具ポット
内に旧工具を挿入し工具マガジンG内のクランプ機構で
保持させる。このとき、動作傾斜体96と作用腕87の
転輪89とが係合するので、工具マガジン側把持部分の
みが工具把持解除状態となる。
【0077】第1往復運動手段H3によって、第2旋回
台本体37を介して交換アームRを工具主軸側に(この
状態では、工具マガジンGより離れる方向に)移動させ
ることにより、把持部分を旧工具の径方向に移動させ、
旧工具のツールシャンクのフランジ部より工具マガジン
側把持部分を離脱させる。
【0078】工具マガジンGは指定された新工具を保持
している所定の工具ポットを工具マガジン工具交換位置
に呼び出す。第1往復運動手段H3によって、交換アー
ムRを工具マガジンG側に移動させることにより、把持
部分を新工具の径方向に移動させ、新工具のツールシャ
ンクのフランジ部(被把持部)に交換アームRの一対の
把持部分72A,72Bの工具マガジン側把持部分を挿
入させ係合させる。
【0079】第2往復運動手段H5が交換アームRを前
進位置に移動させることにより、新工具を工具の軸線方
向に工具ポットより離脱させる。このとき、動作傾斜体
96より作用腕87の転輪89が離れるので、工具マガ
ジン側把持部分が工具把持状態となり、高速搬送が可能
となる。
【0080】第1旋回手段H2は第1回転体34を介し
て交換アームRを待機位置に旋回させる。旋回後、第2
往復運動手段H5によって、交換アームRを後退位置に
移動させ、新工具を工具マガジン側把持部分に把持した
待機状態に戻る。
【0081】工具主軸7と自動工具交換装置Hとの工具
交換動作 自動工具交換装置Hは、待機位置(自動工具交換装置原
点)21Bで、工具マガジン側把持部分に新工具を把持
している状態として説明を行う。また、工具主軸6、工
具主軸7を支持している工具主軸ヘッドEは工具交換位
置に移動しているものとする。さらに、第3往復手段H
8は把持部分72A、72Bが、旋回軸心線55にお互
いに近づいている標準アーム状態(A位置)となってい
る。
【0082】図示しないシャッタを開状態にし、自動工
具交換装置Hの加工領域への移動を可能にする。第1旋
回手段H2は第1回転体34を介して交換アームRを待
機位置21Bより工具主軸側位置21Cに旋回させる。
第1往復運動手段H3が第2旋回台本体37を工具主軸
側に移動させる。
【0083】このとき、動作傾斜体91aと工具主軸側
把持部分の作用腕87の転輪89とが係合しているの
で、工具主軸側把持部分は工具把持解除状態になってい
る。そのために、工具主軸側把持部分は、工具主軸に装
着されている旧工具のツールシャンクのフランジ部に工
具の径方向より挿入され係合する。工具主軸7の工具ク
ランプ・アンクランプ手段をアンクランプ状態にする。
【0084】第2往復運動手段H5が交換アーム基体5
1を介して交換アームRを前進位置に移動させ、旧工具
を工具主軸7より工具主軸7の軸線方向に離脱させる。
このとき、動作傾斜体91aより工具主軸側把持部分の
作用腕87の転輪89が離れるので、工具主軸側把持部
分は工具把持状態になり、高速搬送が可能となる。
【0085】第3旋回手段H6により、交換アームRの
把持手段72A,72Bを180度旋回させ、新工具を
把持している把持部分を工具主軸側に、旧工具を把持し
ている把持部分を工具マガジン側に位置させる。すなわ
ち、新旧工具の位置が入れ替わったのである。第2往復
運動手段H5によって、交換アームRを後退位置に位置
させ、新工具を工具主軸7に工具主軸7の軸線方向に挿
入する。
【0086】工具主軸7の工具クランプ・アンクランプ
手段をクランプ状態にし、工具主軸7に新工具を装着す
る。また、交換アームRが後退位置に移動したとき、動
作傾斜体91aと工具主軸側把持部分の作用腕87の転
輪89とが係合しているので、工具主軸側把持部分は工
具把持解除状態となる。
【0087】第1往復運動手段H3が交換アームRを工
具マガジンG側に移動させ、交換アームを新工具の径方
向に移動させ、新工具のツールシャンクのフランジ部よ
り交換アームRの工具主軸側把持部分を離脱させる。第
1旋回手段H2によって、交換アームRを工具主軸側工
具交換位置より待機位置に旋回させる。シャッタが閉状
態となって、加工領域が遮蔽され、新工具による加工を
開始する。
【0088】工具主軸6と自動工具交換装置Hとの工具
交換動作 自動工具交換装置Hは、待機位置(自動工具交換装置原
点)21Bで、工具マガジン側把持部分に新工具を把持
している状態として説明を行う。また、工具主軸6は工
具交換位置に移動しているものとする。さらに、第3往
復手段H8は把持部分72A,72Bが、旋回軸心線5
5にお互いに近づいている標準アーム状態(A位置)と
なっている。
【0089】図示しないシャッタを開状態にし、自動工
具交換装置Hの加工領域への移動を可能にする。第1旋
回手段H2は第1回転体34を介して交換アームRを待
機位置21Bより工具主軸側位置21Cに旋回させる。
第2旋回手段H4によって、第2回転体38を介して交
換アームRが把持している新工具の軸線が垂直方向を向
くように旋回させる。
【0090】また、第3往復運動手段H8により、把持
部分72A,72Bを、旋回軸心線55より離れる方向
に位置するロングアーム状態(B位置:伸長把持位置)
とする。このとき、動作傾斜体91aと工具主軸側把持
部分の作用腕87の転輪89との係合は解除されるが、
ロングアーム状態となったときに、作用腕86の転輪9
1と動作傾斜体91aとが係合するので、工具主軸側把
持部分は工具把持解除状態となる。
【0091】第1往復運動手段H3が第2旋回台本体3
7を介して交換アームRを工具主軸6側に移動させる。
工具主軸側把持部分は、工具主軸6に装着されている旧
工具のツールシャンクのフランジ部に工具の径方向より
挿入され係合する。工具主軸6の工具主軸6の工具クラ
ンプ・アンクランプ手段をアンクランプ状態にする。
【0092】第2往復運動手段H5が交換アームRを前
進位置に移動させ、旧工具を工具主軸6より工具主軸6
の軸線方向に離脱させる。このとき、動作傾斜体91a
より工具主軸側把持部分の作用腕87の転輪89が離れ
るので、工具主軸側把持部分は工具把持状態になり、高
速搬送が可能となる。
【0093】第3往復運動手段H8により、把持部分7
2A,72Bを標準アーム状態に位置させる。第3旋回
手段H6により、交換アームRの把持手段72A,72
Bを180度旋回させ、新工具を把持している把持部分
を工具主軸側に、旧工具を把持している把持部分を工具
マガジン側に位置させる。すなわち、新旧工具の位置が
入れ替わったのである。
【0094】第3往復運動手段H8により、把持部分7
2A,72Bをロングアーム状態に位置させる。第2往
復手段H5によって、交換アームRを後退位置に位置さ
せ、新工具を工具主軸6に工具軸線6の軸線方向に挿入
する。工具主軸6の工具クランプ・アンクランプ手段を
クランプ状態にし、工具主軸6に新工具を装着する。
【0095】また、交換アームRが後退位置に移動した
とき、動作傾斜体91aと工具主軸側把持部分の作用腕
87の転輪89とが係合しているので、工具主軸側把持
部分は工具把持解除状態となる。第1往復運動手段H3
が第2旋回台本体37を介して交換アームRを工具マガ
ジンG側に移動させ、工具主軸側把持部分を新工具の径
方向に移動させ、新工具のツールシャンクのフランジ部
より工具主軸側把持部分を離脱させる。
【0096】第3往復運動手段H8により、把持部分7
2A,72Bを標準アーム状態に位置させる。第2旋回
手段H4によって、第2回転体38を介して交換アーム
Rが把持している新工具の軸線が水平方向を向くように
旋回させる。第1旋回手段H2によって、第1回転体3
4を介して交換アームRを工具主軸側工具交換位置21
Cより待機位置21Bに旋回させる。
【0097】シャッタが閉状態となって、加工領域が遮
蔽され、新工具により加工が開始させる。
【0098】この実施形態では、立型ターニングセンタ
で説明を行っているがこれに限定されない。マシニング
センタ等2つの工具主軸を有する工作機械であればよ
い。また、工具マガジンもマトリックス型工具マガジン
であってもよい。更に、交換アームRは、シングルアー
ムであってもよい。
【0099】
【発明の効果】本発明による工作機械は、単一の自動工
具交換装置で2つの工具主軸に工具交換することができ
る。また、2つの工具主軸とのあいだで工具交換する場
合には、工具把持・把持解除手段を各主軸に対応して設
けてあるので、交換アームによる高速搬送による工具交
換時間短縮と、確実な工具交換動作の両立が図れる。
【0100】さらに、工具主軸が直交した工作機械や、
ターニングセンタのように工具を多く工具マガジンに貯
蔵しておく必要がある工作機械にも適用が可能であり、
全体構成の簡素化による信頼性の向上、工具マガジンが
一つなので段取り替えが容易であり、両方の工具主軸に
同一の工具を共通に使用することができる。
【0101】そのうえ、縦軸の工具主軸と横軸の工具主
軸とを有し、旋削加工と回転工具加工を行えるようにし
たターニングセンタでは、各種加工が効率的に行えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、立型ターニングセンタの平面図であ
る。
【図2】図2は、図1の側面図である。
【図3】図3は、図1の正面図である。
【図4】図4は、工具主軸部分の断面図である。
【図5】図5は、図1の部分拡大図であり、自動工具交
換装置部分である。
【図6】図6は、図5の正面図である。
【図7】図7は、図5の矢印VII方向からみた工具交換
装置の右側面である。
【図8】図8は、工具交換装置の一部の左側面断面図で
ある。
【図9】図9は、工具交換装置の一部の背面図である。
【図10】図10は、把持手段の平面図である。
【図11】図11は、把持手段の一部の背面図である。
【図12】図12は、図5の部分拡大図であり、工具交
換装置の回転位置を定めるセンサーの配置を示す正面図
である。
【図13】図13は、図5の矢印VII方向からみた工具
交換装置の右側面である。
【符号の説明】
1…機械本体 6,7…工具主軸 11…ビルトインモータ 34…第1回転体 36…直線運動体 38…第2回転体 51…第2直線運動体 E…工具主軸ヘッド G…工具マガジン H…工具交換装置 71…往復動作体 H1…把持手段 H2…第1旋回手段 H3…第1往復運動手段 H4…第2旋回手段 H5…第2往復運動手段 H6…第3旋回手段 H8…第3往復運動手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具交換するために工具交換位置に移動し
    たとき、自動工具交換装置に対して、第1の離間位置に
    第1の工具主軸軸線を有する第1の工具主軸と、前記第
    1の離間位置より所定量離れた位置にある第2の離間位
    置に第2の工具主軸軸線を有する第2の工具主軸とを回
    転自在に支持する工具主軸ヘッドと、 前記第1の工具主軸または第2の工具主軸との間で自動
    工具交換動作を行う自動工具交換装置とを有する工作機
    械の自動工具交換方法であって、 前記第1の工具主軸との間で工具交換するときには、 前記自動工具交換装置の交換アームに形成された把持部
    を、前記第1の工具主軸との工具交換位置に対応する縮
    小把持位置に移動させ、 前記交換アームが前記第1の工具主軸の軸線方向の後方
    位置にあるときのみ、前記把持部の前記第1の工具主軸
    側の把持部を工具把持解除状態とし、 前記第1の工具主軸と前記交換アームとの間で工具交換
    動作を行い、 前記第2の工具主軸との間で工具交換するときには、 前記交換アームの把持部を前記第2の工具主軸との工具
    交換位置に対応する伸長把持位置に移動させ、 前記交換アームが前記第2の工具主軸軸線方向の後方位
    置にあるときのみ、前記把持部の前記第2の工具主軸側
    の把持部を工具把持解除状態とし、 前記第2の工具主軸と前記交換アームとの間で工具交換
    動作を行うことにより離れた位置にある二つの工具主軸
    に、一つの交換アームで工具交換できるようにしたこと
    を特徴とする工作機械の自動工具交換方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の工作機械の自動工具交換
    方法であって、 前記第1の工具主軸との間で工具交換するときには、 前記交換アームの一対の把持部を前記縮小把持位置に移
    動させ、 前記交換アームを待機位置より前記第1の工具主軸側交
    換位置に旋回させ、 前記交換アームを前記第1の工具主軸の軸線方向と直交
    する径方向より前記工具主軸側に移動させて、工具把持
    解除状態の前記工具主軸側把持部を前記工具主軸に装着
    されている工具の被把持部に係合させ、 前記第1の工具主軸のクランプ・アンクランプ手段をア
    ンクランプ状態とし、 前記交換アームを前記第1の工具主軸の軸線方向に前進
    させて、前記工具を前記第1の工具主軸より離脱させる
    とともに、前記工具主軸側把持部を把持状態とし、 前記交換アームを交換アーム旋回軸を中心にして所定角
    度旋回させて、前記一対の把持部の位置を入れ替え、 前記交換アームを前記第1の工具主軸軸線方向に後退さ
    せて、前記工具を前記第1の工具主軸に挿入するととも
    に、前記工具主軸側把持部を工具把持解除状態とし、 前記第1の工具主軸のクランプ・アンクランプ手段をク
    ランプ状態とし、 前記交換アームを前記径方向にかつ前記工具主軸側より
    離れる方向に移動させて、工具把持解除状態の前記工具
    主軸側把持部を前記工具主軸に装着されている工具の被
    把持部により離脱させ、 前記交換アームを待機位置に旋回させ、 前記第2の工具主軸との間で工具交換するときには、 前記交換アームの一対の把持部を縮小把持位置に移動
    後、前記交換アームを待機位置より工具主軸側交換位置
    に旋回させ、 前記交換アームの一対の把持部を前記伸長把持位置に移
    動させ、 前記交換アームを前記第2の工具主軸の軸線方向と直交
    する径方向の前記工具主軸側に移動させて、工具把持解
    除状態の前記工具主軸側把持部を前記工具主軸に装着さ
    れている工具の被把持部に係合させ、 前記第2の工具主軸のクランプ・アンクランプ手段をア
    ンクランプ状態とし、 前記交換アームを前記第2の工具主軸軸線方向に前進さ
    せて、前記工具を前記第2の工具主軸より離脱させると
    ともに、前記工具主軸側の把持部を把持状態とし、 前記交換アームの一対の把持部を前記縮小把持位置に移
    動させ、 前記交換アームを前記交換アームの旋回軸を中心にして
    所定角度旋回させて、前記一対の把持部の位置を入れ替
    え、 前記交換アームの一対の把持部を前記伸長把持位置に移
    動させ、 前記交換アームを前記第2の工具主軸軸線方向に後退さ
    せて、工具を前記第2の工具主軸に挿入するとともに、
    前記工具主軸側把持部の工具把持手段を工具把持解除状
    態とし、 前記交換アームを前記径方向にかつ前記工具主軸側より
    離れる方向に移動させて、工具把持解除状態の工具主軸
    側把持部を前記工具主軸に装着されている工具の被把持
    部より離脱させ、 前記交換アームの一対の把持部を前記縮小把持位置に移
    動させ、 前記交換アームを待機位置に旋回させることにより、 離れた位置にある二つの工具主軸に、一つの交換アーム
    で工具交換できるようにしたことを特徴とする工作機械
    の自動工具交換方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記第1の工具主軸と前記第2の工具主軸とを、工具主
    軸軸線が直交するように設け、 直交した前記第1の工具主軸と前記第2の工具主軸との
    間を前記交換アームが旋回可能に第2旋回手段を設け、 前記待機位置で前記交換アームが把持している工具の軸
    線方向と直交した工具主軸との間で工具交換する場合、
    前記交換アームが工具主軸側に旋回した後、前記交換ア
    ーム旋回手段で旋回動作させて、前記交換アームの把持
    部の向きを変更することにより、 二つの位置にかつ直交した位置にある工具主軸に、一つ
    の前記交換アームで工具交換できるようにしたことを特
    徴とする工作機械の自動工具交換方法。
  4. 【請求項4】工具交換するための工具交換位置に移動し
    たとき、前記自動工具交換装置に対して、第1の離間位
    置に第1の工具主軸軸線を有する第1の工具主軸(7)
    と、前記第1の離間位置より所定量離れた位置にある第
    2の離間位置に第2の工具主軸軸線を有する第2の工具
    主軸(7)とを回転自在に支持する工具主軸ヘッド
    (E)と、 前記第1の工具主軸または第2の工具主軸との間で自動
    工具交換動作を行う自動工具交換装置(H)とを備えた
    工作機械であって、 前記自動工具交換装置に設けられ、前記工具を把持する
    ための交換アームの基体と、 前記交換アーム基体に設けられ、前記工具の被把持部を
    係合可能に把持する把持部(H1)と、 前記交換アーム基体に設けられ、前記把持部(H1)
    を、前記第1の工具主軸との工具交換位置である縮小把
    持位置と、前記第2の工具主軸との工具交換位置である
    伸長把持位置とに往復移動させる第3往復手段(H8)
    と、 前記自動工具交換装置の基部と前記交換アーム基体の間
    に跨って設けられ、前記把持部(H1)が前記縮小把持
    位置および伸長把持位置に移動するとともに前記工具主
    軸軸線方向に後退したとき、前記工具主軸側の把持部を
    工具把持解除状態とし、前記交換アームがその他の位置
    にある場合には工具把持状態とする工具把持・把持解除
    手段(91a,81)とを有し、二つの位置にある工具
    主軸に、一つの交換アームで工具交換できるようにした
    ことを特徴とする自動工具交換装置を備えた工作機械。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の工作機械であって、 工具マガジンまたは前記工作機械の基体に旋回自在に設
    けられ、前記工具主軸と工具交換する工具主軸側旋回位
    置と、前記工作機械の加工領域外に設けられた待機位置
    との間を旋回する自動工具交換装置本体(33,34
    …)と、 前記工具の被把持部を係脱可能に把持する一対の把持部
    を両端に備えた交換アーム(R)と、 前記工具交換装置本体に設けられ、前記把持部を前記工
    具の被把持部に前記工具の軸線方向と直交する径方向よ
    り係脱するため前記交換アームの第1往復運動体(3
    6,37,38…)を進退移動させる第1往復運動手段
    (H3)と、 前記第1往復運動体に設けられ、前記工具主軸側旋回位
    置に旋回したときに前記工具主軸に装着されている工具
    の軸線と平行な方向に位置する交換アーム旋回軸(6
    3)と、 前記第1往復運動体と前記交換アームの基体との間に設
    けられ、前記交換アームを前記交換アーム旋回軸軸線方
    向に進退移動させる第2往復運動手段(H5)と、 前記第1往復運動体と前記交換アームとの間に設けら
    れ、前記交換アームを前記交換アーム旋回軸軸線に対し
    て所定角度反転させ、前記交換アームの前記一対の把持
    部の位置を入れ替える第3旋回手段(H6)と、 前記交換アーム基体に設けられ、前記交換アームの一対
    の把持部を前記縮小把持位置と前記伸長把持位置に移動
    させる第3往復手段(H8)と、 前記交換アーム基体と前記第1往復運動体との間に跨が
    って設けられ、前記交換アームが後退した位置で、か
    つ、前記工具主軸側旋回位置にある場合には、前記工具
    主軸側に位置した把持部を工具把持解除状態とし、前記
    交換アームがその他の位置にある場合には工具把持状態
    とする工具主軸・把持解除手段(91a,81)とから
    なり、 二つの位置にある工具主軸に、一つの交換アームで工具
    交換できるようにしたことを特徴とする自動工具交換装
    置を備えた工作機械。
  6. 【請求項6】請求項4および請求項5に記載の前記工作
    機械において、 前記第1の工具主軸と前記第2の工具主軸とを工具主軸
    軸線が直交するように設け、 第1直線運動体と前記交換アーム旋回軸との間に、直交
    した第1の工具主軸と第2工具主軸とのあいだを前記交
    換アームが旋回可能に第2旋回手段(H4)を設け、 離れた位置に、かつ、直交した位置にある二つの工具主
    軸に、一つの交換アームで工具交換できるようにしたこ
    とを特徴とする自動工具交換装置を備えた工作機械。
  7. 【請求項7】請求項4、請求項5または請求項6に記載
    の工作機械において、 前記工具把持・把持解除手段は、前記第1往復運動体ま
    たは前記交換アーム旋回軸に設けられた被係合体(91
    a)と、 前記交換アームの進退動作体に平行リンク状に設けら
    れ、前記被係合体と前記縮小把持位置および前記伸長把
    持位置で係合する把持解除(91)とを有し、 前記交換アームの一対の把持部の工具把持・把持解除を
    操作することを特徴とする自動工具交換装置を備えた工
    作機械。
  8. 【請求項8】請求項4、請求項5、請求項6または請求
    項7に記載の工作機械において、 前記工作機械は、前記第1の工具主軸および前記第2の
    工具主軸に旋削加工用工具と回転工具を装着可能な工具
    装着手段が設けられ、 被加工物に旋削加工と回転工具加工とを行うことができ
    るターニングセンタであることを特徴とする自動工具交
    換装置を備えた工作機械。
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