JPH1094860A - 鋼連続鋳造用タンディッシュ - Google Patents

鋼連続鋳造用タンディッシュ

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JPH1094860A
JPH1094860A JP25352596A JP25352596A JPH1094860A JP H1094860 A JPH1094860 A JP H1094860A JP 25352596 A JP25352596 A JP 25352596A JP 25352596 A JP25352596 A JP 25352596A JP H1094860 A JPH1094860 A JP H1094860A
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JP
Japan
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molten steel
tundish
ladle
continuous casting
weir
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JP25352596A
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English (en)
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Wataru Yamada
亘 山田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH1094860A publication Critical patent/JPH1094860A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鋳片の非金属介在物が少なく、連々鋳において
取鍋交換前後の鋳片の清浄度が改善され、異鋼種連々鋳
においては鋳片の成分が迅速に切り替わる、連続鋳造用
タンディッシュ。 【解決手段】取鍋の溶湯注湯部と鋳型への溶鋼流出部の
間のタンディッシュ底面に長さが500mm以上の高底
部を配設し、該高底部はその上面がタンディッシュの底
面よりも200mm以上高くかつタンディッシュ内溶鋼
湯面よりも500mm以上下方となる高さに設定する。
高底部には、溝幅が100〜200mmの排滓用の溝を
形成する事ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造に用
いられるタンディッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の鋼連続鋳造用タンディッ
シュの縦断面の説明図である。タンディッシュの底面1
から溶鋼湯面2までの溶鋼深さhは約1000mmで、
取鍋の溶鋼注湯部3と鋳型への溶鋼流出部4の間には、
タンディッシュの底面1からの高さHが約700mmの
堰5が形成されている。尚堰5の長さLは70〜100
mmである。
【0003】図3のタンディッシュを用いると、取鍋か
ら注入された溶鋼は、堰5を越えて鋳型への溶鋼流出部
4に達する。溶鋼内に含有されている介在物も溶鋼注湯
部3内で上昇し堰5を越えて流れるが、溶鋼注湯部3内
であるいは堰5を越えて流れる際に溶鋼中の介在物はス
ラグ6に吸収され、従って堰5により鋳型への溶鋼流出
部4における溶鋼の介在物は低減するといわれている。
【0004】前の取鍋の溶鋼を鋳造した後、タンディッ
シュを交換しないで、後の取鍋の溶鋼を鋳造する連々鋳
は広く行われている。この連々鋳においては、前の取鍋
の注入終了に近い時期の溶湯から製造した鋳片や、後の
取鍋の注入開始時期の溶湯から製造した鋳片は、他の時
期に製造された鋳片よりも清浄度が悪いという問題点が
ある。従って取鍋交換前後の鋳片の清浄度の改善が強く
望まれている。
【0005】また前の取鍋の溶鋼の成分が後の取鍋の溶
鋼の成分と相違する連々鋳においては、後の取鍋の溶鋼
の注入開始以後も約10mの鋳片には前の取鍋の成分が
検知されるという問題点がある。この鋳片については、
他鋼種への振り替えが行われるか、成分系によっては屑
となる場合もある。従って短時間で鋳片の成分が切り替
わる連々鋳が強く望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】鋳片の非金属介在物は
少ない事が望ましい。本発明は鋳片の非金属介在物を低
減するタンディッシュの提供を課題としている。また連
々鋳においては前記の如く取鍋交換前後の鋳片の清浄度
が改善され、あるいは鋳片の成分が迅速に切り替わるこ
とが望ましい。本発明は連々鋳において取鍋交換前後の
鋳片の清浄度が改善されかつ鋳片の成分が迅速に切り替
わるタンディッシュの提供を課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は本発明のタンディ
ッシュの例を示す図で、図1(A)は取鍋からの溶鋼注
湯部3と鋳型への溶鋼流出部4を含む縦断面の説明図
で、図1(B)は図1(A)のイ−イ縦断面の説明図で
ある。
【0008】本発明は、(1)タンディッシュ底面1か
ら溶鋼湯面2までの溶鋼深さhを700mm超として操
業する連続鋳造用タンディッシュ8において、取鍋の溶
鋼注湯部3と鋳型への溶鋼流出部4の間のタンディッシ
ュの底面1に長さLが500mm以上の高底部10が配
設され、該高底部10は、その上面がタンディッシュ底
面1よりも200mm以上高く、即ちHが200mm以
上であり、かつタンディッシュ内溶鋼湯面2よりも50
0mm以上下方となる、従って(h−H)が500mm
以上となる高さである事を特徴としている。
【0009】また図1(C)にみられる如く、本発明は
(2)高底部10が、溝幅Wが100〜200mmで、
図1(A)の取鍋の溶鋼注湯部3から鋳型への溶鋼流出
部4に至る、図1(C)の9で示した排滓用の溝を有す
る高底部10である事を特徴とする、前記(1)に記載
の鋼連続鋳造用タンディッシュである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者等は水モデルを用いて、
タンディッシュ内の堰の形状と溶鋼流れの関係を調査し
た。図2はその例で、図2(A)は従来の堰5の例、図
2(B)は本発明の高底部の堰10の例である。
【0011】図2(A)にみられる如く、従来の堰5の
場合は、溶鋼注湯部3に注湯された溶鋼は、堰5に突き
当たり、強い上昇流を形成する。この強い上昇流は、溶
鋼の上面にあるスラグ6を強く撹拌しスラグ巻き込み
6’を形成する。一方堰5の、鋳型への溶鋼流出部4側
には、堰5の高さに相当する大きな容積の澱み部11が
形成される。
【0012】図2(A)でタンディッシュ内の溶鋼湯面
2を下げると、堰5の上面と溶鋼湯面2との間隔は小さ
くなるが、この際には溶湯注湯部3における溶鋼の上昇
流は更に強くなりスラグ巻き込み6’も増加する。堰5
の上面と溶鋼湯面2との間隔が小さくなると、澱み部1
1は順次溶鋼流出部4に流出する。しかし澱み部11が
流出し始めた段階で、堰5の上面と溶鋼湯面2との間隔
を再度大きくすると、澱み部11の流出は停止し、再度
大きな容積の澱み部11となる。
【0013】一方図2(B)にみられる如く、本発明の
高底部10の場合は、溶鋼注湯部3における上昇流は弱
く、スラグ6を撹拌する力が弱い。このためスラグ巻込
6’の発生はみとめられない。尚図2(B)の場合にも
澱み部11は発生するが、図2(A)の場合に比べてそ
の容積は図2(B)の如く小さい。
【0014】上記の水モデルの調査結果から、スラグ巻
込6’を低減するためには、堰5を低くして強い上昇流
の発生を防止する事が考えられる。また連々鋳における
取鍋交換前後の鋳片の清浄度を改善するためには、堰5
を低くして、取鍋交換の際にも堰5の上面と溶鋼湯面2
との間隔を十分に保持する事が有効と考えられる。また
連々鋳において鋳片の成分を迅速に切り替えるためには
堰5の高さを低くして、澱み部11の容積を小さくする
事が有効と考えられる。
【0015】
【表1】
【0016】本発明者等は、水モデルによる前記調査結
果を参考にして、堰の形状が異なるタンディッシュを作
成し、これ等を用いて連続鋳造を行った。その概要を表
1に示した。表1で介在物は、タコ壷型のサンプラーを
用いて鋳型への溶鋼流出部4の近傍の溶鋼を汲み上げ、
これを用いて検鏡法により測定したもので、表1の番号
1の介在物を100とした場合の相対値である。また表
1の番号1〜6は取鍋の鋳造中期の溶鋼の測定値であ
る。
【0017】番号1は、高さが700mmで長さLが8
0mmの通常の堰を有するタンディッシュの例である。
番号2は高さが100mmの高底部の堰の比較例である
が、番号2は高底部の堰の高さが100mmで本発明よ
りも低く過ぎるために取鍋内の溶鋼中の介在物を浮上し
除去する効果が小さく介在物は番号1よりも多い。番号
3は高底部の堰の高さを200mmにした本発明の例で
あるが、介在物は番号1よりも顕著に少ない。番号4は
高底部の長さLが本発明の500mmよりも短かい20
0mmの比較例であるが、番号1と略同等の介在物のレ
ベルにある。しかし番号5の如く高底部の長さLを50
0mm以上とする事により、介在物は低減する。
【0018】番号6は、高底部の上面と溶鋼湯面との間
隔(h−H)が500mm以下の比較例であるが、(h
−H)が小さい場合の介在物は番号1と同等のレベルに
ある。以上の点により、高底部はタンディッシュの底面
よりも200mm以上高くする事が好ましく、また高底
部の長さLは500mm以上とする事が好ましい。尚高
底部の上面と溶鋼湯面との間隔(h−H)は500mm
以上とする事が好ましい。
【0019】番号7は、連々鋳の際の、後の取鍋の鋳造
初期の溶鋼の例である。この連々鋳に際しては、後鍋の
溶鋼の鋳造開始の際は、溶鋼湯面高さhは600mmで
あり(h−H)は200mmであったが、介在物は多
い。これは(h−H)が200mmで本発明よりも小さ
過ぎるために、高底部を流れる活溌な溶鋼の流れがスラ
グ巻き込みを発生させたものと考えられる。番号8は番
号7と同様に、連々鋳を行った際の後の取鍋の鋳造初期
の溶鋼の例であるが、この場合は(h−H)を本発明の
500mm以上としたために、溶鋼の介在物は少ない。
【0020】本発明者等は番号7および8において、後
鍋の鋳造開始後の鋳片から長さ方向の異なる位置の分析
試料を多数個採取しこれをチェック分析して、取鍋交換
後に前鍋の溶鋼成分の影響がなくなり、鋳片の成分が後
鍋溶鋼の成分となるまでの鋳片の長さを調査した。表1
の鋳片成分切替りはこの際の鋳片の長さである。従来
の、例えば表1の番号1の、堰の高さが700mmのタ
ンディッシュを用いた場合は、鋳片成分の切替りは約1
0mとなる。表1の番号7および8では鋳片成分の切替
り長さは0.8〜2.2mで、従来よりも顕著に短い。
これは番号7,8においはて、高底部の高さが200〜
400mmで従来よりも低いために、図2で述べた澱み
部11の容積が小さくなったためと想考される。
【0021】本発明を図1(B)に示した排滓用の溝が
ない高底部を有するタンディッシュについて述べたが、
本発明のタンディッシュの高底部には、図1(C)で示
した排滓用の溝9を形成する事ができる。この排滓用の
溝9を設けると、連々鋳の鍋交換時に、あるいは連続鋳
造終了時にタンディッシュ内のスラグを溶鋼注湯部3か
ら溶鋼流出部4へ移動させ、鋳型への溶湯流出孔からタ
ンディッシュ外に流出させる事ができる。この際の排滓
用の溝9は幅Wを100〜200mmとする事が好まし
い。
【0022】本発明者等の知見によると、溝9の幅Wが
100mm未満では、タンディッシュ内のスラグの流れ
が悪くスラグは残留し易い。100mm以上にするとス
ラグは流出し易いが、溝9の幅Wが200mm超になる
と、連続鋳造中にこの排滓用の溝9を通る溶鋼の介在物
を浮上し除去する作用が小さいために、溶鋼流出部4に
おける溶鋼の介在物は増加する。
【0023】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によると、鋳片
の非金属介在物を低減することができる。また連々鋳に
おいて取鍋交換前後の鋳片の非金属介在物を低減し、ま
た鋳片の成分を迅速に切り替える事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】:本発明のタンディッシュの例の説明図。
【図2】:タンディッシュ内の堰の形状と溶鋼流れの関
係の説明図。
【図3】:従来の連続鋳造用タンディッシュの説明図。
【符号の説明】
1:タンディッシュ底面、 2:溶鋼湯面、 3:溶鋼
注湯部、4:溶鋼流出部、 5:従来の堰、 6:溶鋼
の上面にあるスラグ、 6’:スラグ巻き込み、 7:
溶鋼、 8:タンディッシュ、 9:排滓用の溝、 1
0:高底部、11:澱み部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンディッシュ底面から溶鋼湯面までの溶
    鋼深さを700mm超とする鋼連続鋳造用タンディッシ
    ュにおいて、取鍋の溶鋼注湯部と鋳型への溶鋼流出部の
    間のタンディッシュ底面に長さが500mm以上の高底
    部が配設され、該高底部は、その上面がタンディッシュ
    底面よりも200mm以上高くかつタンディッシュ内溶
    鋼湯面よりも500mm以上下方となる高さであること
    を特徴とする、鋼連続鋳造用タンディッシュ。
  2. 【請求項2】高底部が、溝幅が100〜200mmで、
    取鍋の溶鋼注湯部から鋳型への溶鋼流出部に至る排滓用
    の溝を有する高底部である事を特徴とする、請求項1記
    載の鋼連続鋳造用タンディッシュ。
JP25352596A 1996-09-25 1996-09-25 鋼連続鋳造用タンディッシュ Withdrawn JPH1094860A (ja)

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JP25352596A JPH1094860A (ja) 1996-09-25 1996-09-25 鋼連続鋳造用タンディッシュ

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JP25352596A JPH1094860A (ja) 1996-09-25 1996-09-25 鋼連続鋳造用タンディッシュ

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JPH1094860A true JPH1094860A (ja) 1998-04-14

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JP25352596A Withdrawn JPH1094860A (ja) 1996-09-25 1996-09-25 鋼連続鋳造用タンディッシュ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021505397A (ja) * 2017-12-11 2021-02-18 ポスコPosco 溶融物の処理装置

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Effective date: 20031202