JPH109281A - シャフトと自在継手のヨークとの結合部 - Google Patents

シャフトと自在継手のヨークとの結合部

Info

Publication number
JPH109281A
JPH109281A JP16771596A JP16771596A JPH109281A JP H109281 A JPH109281 A JP H109281A JP 16771596 A JP16771596 A JP 16771596A JP 16771596 A JP16771596 A JP 16771596A JP H109281 A JPH109281 A JP H109281A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
holding
shaft
yoke
pair
base end
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP16771596A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3531364B2 (ja
Inventor
Shoji Oka
昭次 岡
Hiroshi Sekine
博 関根
Akira Aida
明 会田
Takahiro Saitou
卓啓 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP16771596A priority Critical patent/JP3531364B2/ja
Publication of JPH109281A publication Critical patent/JPH109281A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3531364B2 publication Critical patent/JP3531364B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 抑えボルトと螺合したナットの緊締トルクを
特に大きくしなくても、自在継手を構成するヨーク3と
シャフト7との結合強度を確保できる構造を実現する。
又、上記トルクの許容範囲を広くして、結合作業の容易
化を図る。 【構成】 ヨーク3の基端部8を構成する1対の抑え板
部9a、9b同士のうち、一方の抑え板部9bを、抑え
面10b側が凸面となる方向に湾曲させる。抑えボルト
と螺合したナットの緊締に伴って上記1対の抑え板部9
a、9bの抑え面10a、10bが、基端側からシャフ
ト7の端部に形成した外側平面14、14に当接し始め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るシャフトと自在継
手のヨークとの結合部は、例えばステアリング装置に於
いて、このステアリング装置を構成する各種シャフトの
端部と自在継手のヨークとを結合する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車の前輪に舵角を付与する為のステ
アリング装置では、ステアリングホイールの操作に伴っ
て回転するステアリングシャフトの動きを、図7に示す
様な十字軸式の自在継手1を介して、ステアリングギヤ
の入力軸に伝達する。この自在継手1は、1対のヨーク
2、3同士を十字軸4を介して結合したものである。こ
の十字軸4に設けられた4個所の端部は、それぞれ上記
各ヨーク2、3の先端部に、軸受カップ5、5内に設け
られたニードル軸受を介して揺動自在に支持している。
従って、上記両ヨーク2、3の中心が同一直線上に位置
しなくても、両ヨーク2、3同士の間で回転力の伝達を
行なえる。
【0003】この様な自在継手1を使用してステアリン
グ装置を組み付ける場合、例えば一方(図7の右方)の
ヨーク2をステアリングシャフト等の一方のシャフト6
の端部に、溶接或はねじ止め等により予め結合固定し、
他方(図7の左方)のヨーク3を他方のシャフト7の端
部に結合する。この様な組み付け作業を行なうのに通常
は、上記一方のシャフト6を車体に支持した後、このシ
ャフト6と他方のシャフト7とを自在継手1により結合
する。
【0004】従って、ステアリング装置を構成する自在
継手1のヨーク2、3のうち、少なくとも上記他方のヨ
ーク3は、シャフト6を軸方向に動かす事なく接続作業
を行なえる、所謂横入れ式のものが好ましい。例えば図
7に示した自在継手1の場合、一方のヨーク2は一方の
シャフト6の端部に溶接固定しているが、他方のヨーク
3は、図8に示す様に、断面がU字形の基端部8を有す
る、横入れ式のものとしている。
【0005】この横入れ式のヨーク3の基端部8は、1
対の抑え板部9a、9bを含んで構成する。互いに離隔
して配置されたこれら抑え板部9a、9bは、それぞれ
の内側面を、互いに平行な抑え面10、10としてい
る。そして、一方(図8の左方)の抑え板部9aの開口
側端部にナット11を内嵌固定する事によりねじ孔12
を設けている。又、他方の抑え板部9bの開口側端部
に、このねじ孔12と同心でこのねじ孔12よりも大径
の通孔13を、それぞれ形成している。尚、このねじ孔
12は、図10に示す様に、上記抑え板部9aに直接形
成する場合もある。又、ナット11をヨーク3に嵌合固
定しない構造のものもある。
【0006】一方、上述の様に構成されるヨーク3に、
その先端部を結合するシャフト7は、少なくとも先端部
の断面形状を、図9に示す様な小判形としている。即
ち、このシャフト7の先端部外周面に、互いに平行な1
対の外側平面14、14を形成し、接続時にはこの外側
平面14、14と上記抑え面10、10とを密接させる
事により、上記ヨーク3に対するシャフト7の回転防止
を図る。
【0007】上述の様な形状を有するシャフト7の端部
を前述の様なヨーク3の基端部8に接続固定する場合に
は、先ず、図7に実線で示す様に、上記シャフト7の端
部を上記基端部8の開口側に配置する。そして、この状
態から、例えば上記ヨーク3を十字軸4を中心に回動さ
せる事により、このヨーク3を図7の実線状態から鎖線
状態にまで、同図で時計方向に揺動させて、上記シャフ
ト7の端部をヨーク3の基端部8内に挿入する。尚、ヨ
ーク3を動かさずにシャフト7の端部を動かす事によ
り、シャフト7の端部をヨーク3の基端部8内に挿入す
る場合もある。何れにしても、シャフト7の端部を基端
部8内に挿入する以前には、上記通孔13に抑えボルト
(図示省略)を挿入しない。
【0008】上述の様にしてシャフト7の端部をヨーク
3の基端部8内に挿入し、上記各抑え面10、10と外
側平面14、14(図8〜9)とを対向させたならば、
上記通孔13に挿通した抑えボルト(図示せず)の先端
部に形成した雄ねじ部を上記ねじ孔12に螺合し、更に
緊締する。この緊締に基づき、上記1対の抑え面10、
10同士の間隔が狭まり、これら各抑え面10、10と
上記各外側平面14、14とが強く当接して、上記シャ
フト7の先端部が上記基端部8に結合固定される。尚、
上記シャフト7の端部片縁部には切り欠き15を形成し
て、このシャフト7と上記抑えボルトの杆部との干渉を
防止すると共に、万一この抑えボルトが緩んだ場合に
も、上記ヨーク3がシャフト7の軸方向に抜けるのを防
止している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ヨーク3とシャフト7
とを結合固定すべく、ヨーク3のねじ孔12に螺合した
抑えボルトを緊締する場合に、このヨーク3を構成する
1対の抑え板部9a、9bは、上記抑えボルトを緊締す
るトルクに比例して弾性変形する。一方、エンジンルー
ム内の様な狭い空間内で、上記1対の抑え板部9a、9
b同士の間に上記シャフト7の端部を挿入する作業を容
易に行なわせる為、図11に示す様に、上記1対の抑え
板部9a、9bの抑え面10、10同士の間隔D10は、
上記シャフト7の外側平面14、14同士の間隔であ
る、このシャフト7の幅W7 よりも大きく(D10>W
7 )している。
【0010】従って、上記シャフト7の端部を上記ヨー
ク3の抑え板部9a、9b同士の間に挿入した後、上記
抑えボルトを緊締しても、これら両抑え板部9a、9b
が、上記間隔D10と幅W7 との差(D10−W7 )分だけ
弾性変形するまでの間は、上記両抑え板部9a、9bの
抑え面10、10とシャフト7の外側平面14、14と
が密接せず、上記シャフト7とヨーク3とが結合固定さ
れる事はない。言い換えれば、これら抑え面10、10
と外側平面14、14とが密接するまでの間、上記各抑
え板部9a、9bを弾性変形させる為に消費した力は、
上記シャフト7とヨーク3とを結合固定する為に利用さ
れない。
【0011】この結果、上記シャフト7とヨーク3との
結合強度を十分に確保する為には、上記抑えボルトを緊
締する為のトルクを相当に大きくしなければならない。
この抑えボルトを十分に大きなトルクで緊締する事は、
ヨーク3に余計な塑性変形等を生じる原因となる為、好
ましくない。反対に、上記抑えボルトを緊締するトルク
を十分に確保できないと、上記シャフト7とヨーク3と
の結合強度が不足し、これら両部材7、3同士の結合部
にがたつきが発生する可能性が生じる。
【0012】又、上記抑えボルトを十分なトルクで緊締
した場合でも、上記1対の抑え板部9a、9bの抑え面
10、10同士が非平行のままとなり易く、これら各抑
え面10、10と上記シャフト7の外側平面14、14
とが片当たりし易い(均一に当接しにくい)。この結
果、やはり上記両部材7、3同士の結合部にがたつきが
発生し易くなる。この様ながたつきは、ステアリングホ
イールを操作する運転者に違和感を与える為、好ましく
ない。上記差(D10−W7 )を小さくすれば、この様な
問題をなくせるが、ヨーク3とシャフト7との組み合わ
せ作業が面倒になる為、採用できない。
【0013】又、上記抑え面10、10と外側平面1
4、14との密着性を向上させるべく、上記1対の抑え
板部9a、9bの剛性を低下させる為、上記ヨーク3を
構成する金属板の板厚を小さくしたり、或は硬度を低下
させると、上記抑えボルトの緊締に伴って、上記各抑え
板部9a、9bの先端部で上記各外側平面14、14か
らはみ出した部分が互いに近づく方向に塑性変形し易く
なる。この塑性変形の結果、上記1対の抑え板部9a、
9bの先端縁同士の間隔が、上記シャフト7の幅W7
りも小さくなると、点検・修理等の為に上記ヨーク3と
シャフト7とを分解できなくなる。更に、上記金属板の
硬度を低下させた場合には、使用状態で上記ヨーク3と
シャフト7との結合部に加わる大きなトルクにより、上
記ヨーク3の一部(特に抑え面10、10)がへたり易
くなり、へたった場合には、上記結合部にガタが発生し
て、運転者に違和感を与えてしまう。
【0014】更に、従来のシャフトと自在継手のヨーク
との結合部の場合には、上記抑えボルトの締め付けトル
クの許容範囲が狭く、これらシャフトとヨークとの結合
作業時に於ける締め付けトルクの管理が面倒であった。
即ち、上記締め付けトルクの最小値は、上記ガタの発生
を防止する面から規制し、同じく最大値は、この抑えボ
ルト、ナット、ヨーク等の強度に鑑みて、これら各部材
の塑性変形が過大にならない範囲で規制する。従来構造
の場合には、この締め付けトルクの最大値と最小値との
差が小さい為、自動車の組立ラインでの締め付けトルク
の管理を厳密に行なう必要があり、組立作業の非能率化
の原因となっていた。本発明は、この様な事情に鑑み
て、シャフト7とヨーク3との結合固定作業を容易に行
なえ、しかも特に抑えボルトの締め付けトルクを厳密に
管理しなくても、これら両部材7、3同士の結合部にが
たつきが発生しにくくすべく発明したものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のシャフトと自在
継手のヨークとの結合部は、前述した従来のシャフトと
自在継手のヨークとの結合部と同様に、使用時に回転す
るシャフトと、このシャフトの先端部外周面に形成され
た1対の外側平面と、側方が開口した基端部を有し、自
在継手を構成するヨークと、互いに離隔して配置され、
それぞれの内側面を上記各外側平面と対向する抑え面と
して、上記基端部を構成する1対の抑え板部と、これら
両抑え板部同士を上記基端部の開口と反対側部分で互い
に連結する連結部と、上記両抑え板部に形成された、互
いに同心の通孔若しくはねじ孔と、このうちの通孔を挿
通した状態で、その先端部に形成した雄ねじ部を上記ね
じ孔若しくはナットに螺合させる抑えボルトとを備え
る。
【0016】特に、本発明のシャフトと自在継手のヨー
クとの結合部に於いては、上記抑えボルトを緊締する以
前に於ける上記1対の抑え板部の抑え面同士の間隔を、
上記連結部に近い側で狭く、上記通孔若しくはねじ孔を
形成した上記基端部の開口側で広く、それぞれ形成して
いる。そして、上記抑えボルト若しくはこの抑えボルト
と螺合したナットの緊締時に上記1対の外側平面と上記
各抑え面とが、上記連結部に近い側で先に接触し始め、
上記抑えボルトの緊締作業の進行に伴って上記基端部の
開口側に接触部位が移る様にしている。
【0017】
【作用】上述の様に構成される本発明のシャフトと自在
継手のヨークとの結合部によれば、特に抑えボルトの締
め付けトルクを厳密に管理しなくても、シャフトとヨー
クとの軸方向に亙る保持力を大きくできる。即ち、上記
抑えボルト若しくはこの抑えボルトと螺合したナットを
緊締し始めた場合には、先ず1対の抑え板部の抑え面の
うち、連結部に近い側が上記シャフトに形成した1対の
外側平面を抑え付け始める。そして、上記抑えボルト若
しくはこの抑えボルトと螺合したナットの緊締作業の進
行に伴って、ヨークの基端部の開口側に接触部位が移
る。この為、上記抑えボルト若しくはこの抑えボルトと
螺合したナットの緊締を開始してから比較的早い時期
に、上記各抑え板部と上記1対の外側平面との接触圧が
大きくなる。従って、比較的小さな締め付けトルクによ
っても、上記1対の外側平面と上記各抑え面とが十分な
当接圧により密着し、シャフトとヨークとの結合強度を
確保できる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1の右半部及び図2〜3は、本
発明の実施の形態の第1例を、図1の左半部及び図5〜
6は同第2例を、それぞれ示している。尚、本発明の特
徴は、図3に示す様な、カムボルトと呼ばれる抑えボル
ト17の緊締に基づき、ヨーク3を構成する1対の抑え
板部9a、9bの抑え面10a、10bとシャフト7の
外側平面14、14とを密着させ、これらヨーク3とシ
ャフト7との結合強度を確保する為の構造にある。その
他の部分の構造及び作用は、前述した従来構造と同様で
あるから、同等部分に関する図示及び説明は、省略若し
くは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明す
る。又、図1の右半部は本発明の実施の形態の第1例
を、左半部は同じく第2例を、それぞれ示している。各
例を構成するヨーク3は、上記抑えボルト17を挿通す
る為の通孔を除き、中心線αに関して左右対称である。
【0019】ヨーク3の基端部8を構成する1対の抑え
板部9a、9bの基端(基端部8の開口と反対端で、図
1の下端)縁同士は、円弧形の連結部16により、互い
に連結している。又、この連結板部16の幅方向両端縁
と上記各抑え板部9a、9bの基端縁との連続部には薄
肉部18、18を形成して、これら各連続部の剛性を低
くしている。従って、上記抑えボルト17と図示しない
ナットとの緊締に基づき、上記1対の抑え板部9a、9
bの先端部(基端部8の開口側端部で、図1の上端部)
同士の間隔を狭める際には、上記1対の抑え板部9a、
9bの抑え面10a、10b同士の間隔が、比較的小さ
な締め付け力により縮まる。尚、この様な薄肉部18、
18を形成する為に、図示の例では、上記連続部の内面
に、シャフト7の軸方向(図1の表裏方向)に亙る凹部
19、19を形成している。これら各凹部19、19
は、上記各薄肉部18、18を形成する他、上記抑えボ
ルト17とナットとの緊締時に、上記基端部8の内面と
シャフト7の角部20、20とが干渉する事を防止す
る。
【0020】又、上記1対の抑え板部9a、9bのう
ち、実施の形態の第2例を示す、一方(図1の左方)の
抑え板部9aの自由状態に於ける全体形状は、(次述す
る凸部21、21部分を除き)平坦としている。又、こ
の一方の抑え板部9aの内側面である抑え面10aの一
部で、上記シャフト7の外側平面14に対向する部分に
は、複数の凸部21、21を、上記抑え板部9aの一部
を塑性変形させる事により形成している。尚、この凸部
21、21は、上記シャフト7の軸方向に不連続なエン
ボス状のもの(後述する図5参照)でも、或はこの軸方
向に連続する土手状のもの(後述する図6参照)でも良
い。何れにしても、上記複数の凸部21、21の高さ
(上記抑え面10aからの突出量)は、連結部16に近
い側から外側平面14に当接させるべく、この連結部1
6に近い側を高くする等、適宜調整し、且つ、前記抑え
ボルト17を十分に緊締した状態では、総ての凸部2
1、21の先端が上記外側平面14に、突き当たる様に
している。但し、上記一方の抑え板部9aの自由状態で
の方向を、前記連結板部16から離れるに従って前記中
心線αから離れる方向に傾斜させている。
【0021】これに対して、上記1対の抑え板部9a、
9bのうち、実施の形態の第1例を示す、他方(図1の
右方)の抑え板部9bの自由状態に於ける全体形状は、
この抑え板部9bの内側面である抑え面10bが凸面と
なる、断面円弧状に形成している。この抑え面10bの
形状は、単一曲面でも良いが、図示の例では、異なる曲
率半径を有する円筒面同士を滑らかに連続させた、複合
曲面としている。即ち、図2に示す様に、上記抑え面1
0bの基端寄り部分を、比較的小さな曲率半径R1 を有
する第一の円筒曲面22とし、上記抑え面10bの中間
部から先端寄り部分を、比較的大きな曲率半径R2 (R
1 <R2 )を有する第二の円筒曲面23としている。
【0022】上記1対の抑え板部9a、9bを上述の様
な形状にする事により、第1例、第2例、何れの場合
も、前記抑えボルト17を緊締する以前に於けるこれら
1対の抑え板部9a、9bの抑え面10a、10b同士
の間隔は、前記連結部16に近い基端側で狭く、基端部
8の開口側である先端側で広くなっている。尚、上記抑
えボルト17を挿通する通孔(図示省略)は、上記各抑
え板部9a、9bの先端側部分に形成し、上記抑えボル
ト17をこれら各通孔に、上記シャフト7と干渉せずに
挿通できる様にしている。但し、これら両通孔に挿通し
た抑えボルト17の先端部に設けた雄ねじ部24に螺合
したナットの緊締に基づき、上記抑えボルト17が回転
した場合には、この抑えボルト17の中間部に形成し
た、楕円形断面を有するカム部25の外周面が上記シャ
フト7を、上記連結部16の内周面に向け抑え付ける様
にしている。尚、上記1対の抑え板部9a、9bに形成
する、互いに同心の1対の通孔のうち、一方の通孔は上
記カム部25を挿通できる様に比較的大径にし、他方の
通孔は、上記雄ねじ部24を挿通できるだけの、比較的
小径にする。
【0023】上述の様に構成される本発明のシャフトと
自在継手のヨークとの結合部によれば、特に上記抑えボ
ルト17の締め付けトルクを厳密に管理しなくても、シ
ャフト7とヨーク3の基端部8との軸方向に亙る保持力
を大きくできる。即ち、これらシャフト7とヨーク3と
を結合するには、先ず、シャフト7をヨーク3の基端部
に挿入した状態で、上記抑えボルト17を上記1対の抑
え板部9a、9bの先端部に形成した通孔に挿通する。
そして、この抑えボルト17の先端部で何れかの抑え板
部9a(又は9b)の外側面から突出した雄ねじ部24
に、ナットを螺合する。そして、このナットを回転させ
つつ緊締する事により、このナットと上記抑えボルト1
7の頭部26との間隔を縮め、これらナットと頭部26
との間で、上記1対の抑え板部9a、9bの先端部同士
を抑え付ける。
【0024】上述の様に1対の抑え板部9a、9bの先
端部同士を抑え付けるべく、上記ナットを緊締し始めた
場合には、先ず上記抑えボルト17の回転に基づき、上
記カム部25が上記シャフト7を、上記連結部16の内
周面に抑え付ける。この結果、これらシャフト7と連結
部16の内周面とは、図1の部分で接触する。又、上
記抑えボルト17は、上記カム部25とシャフト7との
係合に基づき、それ以上は回転しなくなる。上記ナット
を更に緊締すると、上記1対の抑え板部9a、9bの抑
え面10a、10bのうち、前記連結部16に近い基端
側が、上記シャフト7に形成した1対の外側平面14、
14を抑え付け始める。この状態では、上記抑え面10
a、10bと外側平面14、14とが、図1の、´
部分で接触する。
【0025】この状態から更に上記ナットを緊締する
と、上記抑え面10a、10bと外側平面14、14と
の接触部位が、上記ヨーク3の基端部8の開口側であ
る、図1の、´部分に移る。そして、上記ナットの
緊締に基づく、上記抑えボルト17の締め付けトルクが
十分に大きくなると、上記、´部分の接触圧が大き
くなり、反対に上記、´部分の接触圧は小さくなっ
て、遂にはこの、´部分の接触圧は殆ど零になる。
【0026】本発明のシャフトと自在継手のヨークとの
結合部は、上述の様に、上記ナットの緊締に基づく抑え
ボルト17による締め付け作業を開始してから比較的早
い時期に、上記各抑え板部9a、9bの抑え面10a、
10bと上記シャフト7に形成した1対の外側平面1
4、14との接触圧が大きくなる。従って、比較的小さ
な締め付けトルクによっても、上記1対の外側平面1
4、14と上記各抑え面10a、10bとが十分な当接
圧により密着し、シャフト7とヨーク3との結合強度を
確保できる。しかも、上記ナットの緊締に伴って上記1
対の外側平面14、14と上記各抑え面10a、10b
との接触部位が、上記抑え板部9a、9bの先端側に移
動するので、上記ナットを緊締する締め付けトルクが相
当に大きくなるまで、構成各部が塑性変形する事がな
い。
【0027】図4は、本発明者が、実験とその実験に基
づく有限要素法による解析により、各部に作用する力を
求めた結果を示している。この図4で、縦軸はヨーク3
に対してシャフト7を保持する力の大きさFを、横軸は
抑えボルト17に対するナットの締め付けトルクPを、
それぞれ示している。又、横軸と平行に引いた2本の二
点鎖線のうち、下側の二点鎖線イは、シャフト7とヨー
ク3との最低限の結合強度を確保する為の力Fmin を、
上側の二点鎖線ロは、構成各部に好ましくない塑性変形
を起こさないで済む最大限の力Fmax を、それぞれ表し
ている。又、横軸の近傍に引いた細い実線ハは、前記カ
ム部25の押し付けにより前記部分で発生する保持力
を示している。この実線ハから明らかな通り、この部
分で発生する保持力は極く小さく、ヨーク3に対してシ
ャフト7を保持する為にあまり役立ってはいない。
【0028】又、右上りの細い実線ニは、前記図8、1
0、11に示した従来構造に於ける、抑えボルトの締め
付けトルクとヨーク3に対してシャフト7を保持する力
との関係を示している。この実線ニから明らかな通り、
従来構造の場合には、最低限の結合強度を確保する為の
力Fmin を得る為に要するトルクPmin の値と、構成各
部に好ましくない塑性変形を起こさないで済む最大限の
力Fmax を発生させるトルクPmax との差である、許容
トルク範囲Pal(=Pmax −Pmin )が小さい。
【0029】一方、山形の破線ホは、本発明の構造で、
抑えボルト17と螺合したナットの締め付けに基づき、
前記、´部分で発生する、ヨーク3に対するシャフ
ト7の保持力を示している。又、右上りの太い実線ヘ
は、やはり抑えボルト17と螺合したナットの締め付け
に基づき、前記、´部分で発生する、ヨーク3に対
するシャフト7の保持力を示している。更に、右上りの
二点鎖線トは、これら、´部分で発生する保持力と
、´部分で発生する保持力との和を示している。従
って、本発明の構造の場合にヨーク3に対するシャフト
7の保持力は、図4の点a、b、cを折れ曲がり点とす
る、複数の直線をなぞる様に、上記ナットの締め付けト
ルクの増大に伴って増大する。
【0030】この様な複数の直線の連続で表される関係
から明らかな通り、本発明の構造の場合には、最低限の
結合強度を確保する為の力Fmin を得る為に要するトル
クPmin ´の値と、構成各部に好ましくない塑性変形を
起こさないで済む最大限の力Fmax を発生させるトルク
max ´との差である、許容トルク範囲Pal´(=P
max ´−Pmin ´)が大きい。従って本発明のシャフト
と自在継手のヨークとの結合部の場合には、ナットの締
め付けトルクを厳密に規制しなくても、ヨーク3とシャ
フト7との結合強度を十分に確保し、しかも構成各部材
に好ましくない塑性変形を起こさないで済む。
【0031】次に、図5〜6は、本発明の実施の形態の
第2例を構成するヨーク3の全体形状を示している。こ
のヨーク3を組み込んだシャフトとヨークとの結合部の
構成及び作用は、上述した通りである。尚、本発明に使
用する抑えボルトは、必ずしも図3に示す様なカムボル
トである必要はない。そして、カムボルトを使用しない
場合には、何れかの抑え板部9a、9bに抑えボルトを
螺合させる為のねじ孔を形成したり、或はナットを固定
したりする事もできる。
【0032】
【発明の効果】本発明のシャフトと自在継手のヨークと
の結合部は、以上に述べた通り構成され作用するので、
抑えボルト若しくはナットを緊締するトルクを特に大き
くしなくても、シャフトとヨークとを確実に結合固定し
て、長期間に亙る使用によってもがたつきを発生しにく
くできる。又、上記トルクの許容範囲が広くなるので、
このトルクを厳密に管理する必要がなくなり、シャフト
とヨークとの結合作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中心線を境として本発明の実施の形態の第1〜
2例を構成するヨークの基端部とシャフトの端部とを、
抑えボルトを緊締する以前の状態で示す断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】抑えボルトの側面図及び平面図。
【図4】抑えボルトに対するナットの締め付けトルクと
ヨークに対してシャフトを保持する力との関係を示す線
図。
【図5】本発明の実施の形態の第2例を構成するヨーク
の全体構成を示す斜視図。
【図6】同じく別例のヨークの全体構成を示す斜視図。
【図7】本発明の対象となる構造で、シャフトの端部と
ヨークの基端部とを結合する状態を示す側面図。
【図8】図7のB−B断面図。
【図9】同C−C断面図。
【図10】従来構造の別例を示す、自在継手の部分側面
図。
【図11】ヨークの基端部とシャフトの端部との寸法関
係を示す断面図。
【符号の説明】
1 自在継手 2、3 ヨーク 4 十字軸 5 軸受カップ 6、7 シャフト 8 基端部 9a、9b 抑え板部 10、10a、10b 抑え面 11 ナット 12 ねじ孔 13 通孔 14 外側平面 15 切り欠き 16 連結部 17 抑えボルト 18 薄肉部 19 凹部 20 角部 21 凸部 22 第一の円筒曲面 23 第二の円筒曲面 24 雄ねじ部 25 カム部 26 頭部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 卓啓 群馬県前橋市総社町一丁目8番1号 日本 精工株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用時に回転するシャフトと、このシャ
    フトの先端部外周面に形成された1対の外側平面と、側
    方が開口した基端部を有し、自在継手を構成するヨーク
    と、互いに離隔して配置され、それぞれの内側面を上記
    各外側平面と対向する抑え面として、上記基端部を構成
    する1対の抑え板部と、これら両抑え板部同士を上記基
    端部の開口と反対側部分で互いに連結する連結部と、上
    記両抑え板部に形成された、互いに同心の通孔若しくは
    ねじ孔と、このうちの通孔を挿通した状態で、その先端
    部に形成した雄ねじ部を上記ねじ孔若しくはナットに螺
    合させる抑えボルトとを備えたシャフトと自在継手のヨ
    ークとの結合部に於いて、上記抑えボルトを緊締する以
    前に於ける上記1対の抑え板部の抑え面同士の間隔を、
    上記連結部に近い側で狭く、上記通孔若しくはねじ孔を
    形成した上記基端部の開口側で広く、それぞれ形成し、
    上記抑えボルト若しくはこの抑えボルトと螺合したナッ
    トの緊締時に上記1対の外側平面と上記各抑え面とが、
    上記連結部に近い側で先に接触し始め、上記抑えボルト
    の緊締作業の進行に伴って上記基端部の開口側に接触部
    位が移る様にした事を特徴とするシャフトと自在継手の
    ヨークとの結合部。
JP16771596A 1996-06-27 1996-06-27 シャフトと自在継手のヨークとの結合部 Expired - Lifetime JP3531364B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16771596A JP3531364B2 (ja) 1996-06-27 1996-06-27 シャフトと自在継手のヨークとの結合部

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16771596A JP3531364B2 (ja) 1996-06-27 1996-06-27 シャフトと自在継手のヨークとの結合部

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH109281A true JPH109281A (ja) 1998-01-13
JP3531364B2 JP3531364B2 (ja) 2004-05-31

Family

ID=15854861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16771596A Expired - Lifetime JP3531364B2 (ja) 1996-06-27 1996-06-27 シャフトと自在継手のヨークとの結合部

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3531364B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1607647A1 (en) * 2004-06-17 2005-12-21 NSK Ltd. Universal joint
JP2007162894A (ja) * 2005-12-16 2007-06-28 Koyo Mach Ind Co Ltd 自在継手用ヨーク
JP2008290702A (ja) * 2007-04-27 2008-12-04 Nsk Ltd ステアリング装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006097884A (ja) 2004-08-30 2006-04-13 Nsk Ltd シャフトと自在継手のヨークとの結合部

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1607647A1 (en) * 2004-06-17 2005-12-21 NSK Ltd. Universal joint
JP2007162894A (ja) * 2005-12-16 2007-06-28 Koyo Mach Ind Co Ltd 自在継手用ヨーク
US7666101B2 (en) 2005-12-16 2010-02-23 Koyo Machine Industries Co., Ltd. Yoke for universal joint
JP4531692B2 (ja) * 2005-12-16 2010-08-25 光洋機械工業株式会社 自在継手用ヨーク
JP2008290702A (ja) * 2007-04-27 2008-12-04 Nsk Ltd ステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3531364B2 (ja) 2004-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7517284B2 (en) Joint section between a shaft and a universal-joint yoke
US20050282641A1 (en) Universal joint
JPH109281A (ja) シャフトと自在継手のヨークとの結合部
JP2006029343A5 (ja)
JP3658855B2 (ja) シャフトと自在継手のヨークとの結合部
JP2006022869A (ja) 自在継手
JPH102339A (ja) シャフトと自在継手のヨークとの結合部
EP1632419B1 (en) Joint section between shaft and universal joint yoke
JPH09296810A (ja) シャフト固定構造
JPH10205547A (ja) 自在継手用ヨーク
JPH08326767A (ja) シャフトと自在継手のヨークとの結合部
JP4165211B2 (ja) 自在継手のヨーク
JP2005133790A (ja) シャフトと自在継手のヨークの結合構造
JP2007232223A (ja) シャフトと自在継手のヨークとの結合部
JP2006336747A (ja) シャフトと自在継手のヨークとの結合部
JP2001012490A (ja) 自在継手用ヨーク
JPH10148215A (ja) シャフトと自在継手のヨークとの結合部
JP2018100715A (ja) シャフトとヨークの結合構造
JPH10141385A (ja) 軸継手の軸締結構造
JPH0517459Y2 (ja)
JP3556748B2 (ja) 自在継手のヨークと軸との結合構造
JPH05170108A (ja) ステアリングシャフト用ジョイント
JPH0735826U (ja) 弾性軸継手
JPH0234450Y2 (ja)
JP2004257565A (ja) シャフトと自在継手のヨークとの結合部

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040223

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080312

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090312

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100312

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100312

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110312

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120312

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term