JPH1090899A - ポリマー組成物及びそのポリマーの製造方法 - Google Patents

ポリマー組成物及びそのポリマーの製造方法

Info

Publication number
JPH1090899A
JPH1090899A JP9233813A JP23381397A JPH1090899A JP H1090899 A JPH1090899 A JP H1090899A JP 9233813 A JP9233813 A JP 9233813A JP 23381397 A JP23381397 A JP 23381397A JP H1090899 A JPH1090899 A JP H1090899A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
embedded image
group
grams
integer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9233813A
Other languages
English (en)
Inventor
S Naran Ram
エス.ナラン ラム
J Fuller Timothy
ジェイ.フラー ティモシー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Xerox Corp
Original Assignee
Xerox Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Xerox Corp filed Critical Xerox Corp
Publication of JPH1090899A publication Critical patent/JPH1090899A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F290/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers modified by introduction of aliphatic unsaturated end or side groups
    • C08F290/02Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers modified by introduction of aliphatic unsaturated end or side groups on to polymers modified by introduction of unsaturated end groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F283/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers provided for in subclass C08G
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F290/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers modified by introduction of aliphatic unsaturated end or side groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/34Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from hydroxy compounds or their metallic derivatives
    • C08G65/48Polymers modified by chemical after-treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G2650/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G2650/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule characterized by the type of post-polymerisation functionalisation
    • C08G2650/20Cross-linking
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2312/00Crosslinking

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光によるパターン化が可能なポリマーを含
む組成物を提供する。 【解決手段】 電子ビーム放射、X線放射、又は遠
紫外線放射の放射線源によって露光したときにポリマー
の架橋又は鎖の延長を可能にするハロメチル置換基を有
する少なくとも数個のモノマー繰返し単位を含むポリマ
ーを提供するステップと、感光性供与置換基を介してポ
リマーの架橋又は鎖の延長を行うステップとを含むプロ
セスを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改良された硬化可
能な組成物に関する。更に詳細には、本発明は硬化可能
ハロメチル化ポリマー組成物、及び改良されたホトレジ
スト組成物及びこれらのポリマーを含む改良されたサー
マルインクジェット印刷ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロエレクトロニクスの応用では、
層間の誘電層として、及びマイクロエレクトロニック回
路要素を保護するパッシベーション層として使用するた
めに、誘電率が低く、ガラス転移温度が高く、熱的に安
定で光パターン形成可能なポリマーが非常に必要とされ
ている。ポリイミドはこれらの必要性を満足させるため
に広く使用されるが、これらの材料は、水の収着が比較
的高く、加水分解に不安定であるといった不利な特性を
有する。従って、高解像度で有効に光パターン形成及び
現像されることの可能な高性能ポリマーが必要とされ
る。
【0003】このような材料の1つの特定の用途とし
て、インクジェット印刷ヘッドの製造がある。
【0004】本発明の光パターン形成可能なポリマー
は、他のマイクロエレクトロニクス応用、プリント回路
ボード、リソグラフィ印刷プロセス、層間誘電体等をは
じめとする他のホトレジストの用途にも適する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】既知の組成物及びプロ
セスはその意図された目的には適しているが、マイクロ
エレクトロニクス応用に適する材料の改良は依然として
必要とされている。また、インクジェット印刷ヘッドの
改良も依然として必要とされている。更に、熱的に安定
であり、電気的に絶縁性で、且つ機械的に強固であり、
光によるパターン化(光パターン化)が可能なポリマー
材料が必要とされている。更に、インクジェット用イン
ク組成物で使用される可能性のある材料に関して化学的
に不活性な光パターン化可能なポリマー材料も必要であ
る。また、マイクロエレクトロニックデバイスの製造プ
ロセスの後硬化工程中での収縮が少ない光パターン化可
能なポリマー材料も必要とされている。更に、比較的長
い貯蔵寿命を示す光パターン化可能なポリマー材料に対
する必要性も残されている。更に、pHの高いインクか
らの侵食に抵抗性のある光パターン化可能なポリマー材
料に対する必要性もある。また更に、硬化された状態で
良好な耐溶剤性を示す光パターン化可能なポリマー材料
も未だ必要とされている。また、スピンキャスティング
技法によりマイクロエレクトロニックデバイスへ適用さ
れ硬化された場合に、エッジビードの減少を示すと共
に、外観上リップ及びディプ(窪み及び突出部分)を示
さない光パターン化可能なポリマー材料も必要である。
更に、非常に高い解像力でアスペクト比の高い特徴を生
成する光パターン化可能なポリマー材料の必要性も残っ
ている。更に、画像形成のために電子ビーム及び遠紫外
線放射を用いるプロセスでの使用に適した光パターン化
可能なポリマー材料の必要性も残っている。更に、比較
的低い誘電率を有する光パターン化可能なポリマー材料
が依然として必要である。更には、水の収着が低減され
た光パターン化可能なポリマー材料が必要である。更
に、特にアルカリ性溶液にさらした場合に改良された加
水分解安定性を示す光パターン化可能なポリマー材料が
依然として必要である。高温、典型的には約150°C
より高い温度で安定な光パターン化可能なポリマー材料
もなお必要とされている。また、高いガラス転移温度を
有するか、或いは露光の後に低温相転移が起こらない程
度に十分に架橋される光パターン可能なポリマー材料が
必要である。更に、熱膨張率の低い光パターン化可能な
ポリマー材料の必要が残されている。熱的に安定で、約
30ミクロン又はそれ以上の厚さの膜としてパターン化
可能であり、露光前に低いTg を示し、誘電率が低く、
水の吸収が低く、膨張率が低く、所望の機械特性及び接
着特性を有し、高温での応用を含む層間誘電体の応用に
概ね望ましく、また光パターン化可能であるポリマーが
必要である。また、優れた処理特性を有するホトレジス
ト組成物も必要である。
【0006】本発明の目的は、上記の利点を有するポリ
マー材料を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のこれらの目的及
び他の目的(又はその特定の実施例)は、(a)電子ビ
ーム放射線、X線、又は遠紫外線放射である放射線源に
よって露光したときにポリマーの架橋又は鎖の延長を可
能にするハロメチル基の置換基を有する少なくとも数個
のモノマー繰返し単位を含み、以下の構造式を有するポ
リマーを提供するステップと、(b)感光性供与基を介
してポリマーの架橋又は鎖の延長を行うステップとを含
むプロセスによって達成することができる。
【化33】 式中xは0又は1の整数であり、nは繰返しモノマー単
位の数を表す整数であり、Aは以下の構造式又はこれら
の混合物であり、
【化34】
【化35】
【化36】
【化37】 又、式中Bは以下の構造式又はこれらの混合物であり、
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
【化43】
【化44】 式中vは1〜約20の整数であり、
【化45】 式中zは2〜約20の整数であり、
【化46】 式中uは1〜約20の整数であり、
【化47】
【化48】 式中wは1〜約20の整数であり、
【化49】
【化50】
【0008】本発明の第二の態様は、(a)一方の表面
上に加熱素子と端子を有するアドレス電極とのアレイが
形成された下部基板上に、上記の構造式を有するポリマ
ーを含む層を形成するステップを含み、前記ポリマーは
加熱素子及びアドレス電極を有する表面上に形成され、
(b)露光された領域のポリマーが架橋されるか又は鎖
が延長され、未露光領域のポリマーは架橋又は鎖延長さ
れないように、画像パターン状で電子ビーム放射線、X
線、又は遠紫外線放射の放射線源によって前記層を露光
するステップを含み、未露光領域は加熱素子及びアドレ
ス電極の端子を有する下部基板の領域に対応し、(c)
未露光領域のポリマーを除去することによって前記層に
凹部を形成するステップを含み、前記凹部は加熱素子及
びアドレス電極の端子を露出させ、(d)後でインクチ
ャネルとして使用するための一式の平行な溝と後でマニ
ホルドとして使用するための凹部とを有する上部基板を
提供するステップを含み、前記溝は、液滴放出ノズルと
して機能するために一端が解放されており、及び、
(e)上部基板及び下部基板を互いに位置合わせし、対
にし、接合して、液滴放出ノズルを形成するために上部
基板の溝が下部基板の加熱素子と位置合わせされた印刷
ヘッドを形成することによりサーマルインクジェット印
刷ヘッドを形成するステップを含むプロセスに関する。
【0009】本発明の更に第三の態様は、上記の構造式
内の特定のポリマー組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、ハロメチル化硬化性高
性能ポリマー組成物に関する。高性能ポリマーは、一般
にその使用が意図される温度より高い温度で成形可能で
あり、高温構造の応用に有効である。多くの高性能ポリ
マーは熱可塑性であるが、フェノール等の幾つかのポリ
マーは熱硬化性になりやすい。ハロメチル化ポリマーは
以下の構造式を有するポリマーから調製される。
【化51】 式中xは0又は1の整数であり、nは繰返しモノマー単
位の数を表す整数であり、Aは以下の構造式又はこれら
の混合物であり、
【化52】
【化53】
【化54】
【化55】
【化56】 Bは以下の構造式、他の同様のビスフェノール誘導体、
又はこれらの混合物であり、
【化57】
【化58】
【化59】
【化60】
【化61】
【化62】
【化63】 式中vは1〜20、好ましくは1〜約10の整数であ
り、
【化64】 式中zは2〜20、好ましくは2〜約10の整数であ
り、
【化65】 式中uは1〜20、好ましくは1〜約10の整数であ
り、
【化66】
【化67】 式中wは1〜20、好ましくは1〜約10の整数であ
り、
【化68】
【化69】 nの値は、材料の重量平均分子量が約1000乃至約1
00000、好ましくは約1000乃至約65000、
より好ましくは約1000乃至約40000、更に好ま
しくは約3000乃至約25000であるような値であ
るが、重量平均分子量はこれらの範囲外であってもよ
い。好ましくはnは約2乃至約70の整数であり、より
好ましくは約5乃至約70であり、更に好ましくは約8
乃至約50であるが、nの値はこれらの範囲外であって
もよい。B基の酸素基に対してオルトの位置に2以上の
置換基が存在すると置換が困難になるかもしれないが、
フェニル基並びにA及び/又はB基は置換されていても
よい。置換基は、感光性供与官能基をポリマーに配置す
る前にポリマーに存在していてもよいし、感光性供与官
能基の配置後にポリマーに導入してもよい。置換基を、
感光性供与官能基の配置工程中にポリマーに配置しても
よい。適切な置換基の例には、好ましくは1乃至約6個
の炭素原子を有する飽和、不飽和及び環状アルキル基を
はじめとするアルキル基、好ましくは1乃至約6個の炭
素原子を有する飽和、不飽和及び環状の置換アルキル基
を含む置換アルキル基、好ましくは6乃至約24個の炭
素原子を有するアリール基、好ましくは6乃至約24個
の炭素原子を有する置換アリール基、好ましくは7乃至
約30個の炭素原子を有するアリールアルキル基、好ま
しくは7乃至約30個の炭素原子を有する置換アリール
アルキル基、好ましくは1乃至約6個の炭素原子を有す
るアルコキシ基、好ましくは1乃至約6個の炭素原子を
有する置換アルコキシ基、好ましくは6乃至約24個の
炭素原子を有するアリーロキシ基、好ましくは6乃至約
24個の炭素原子を有する置換アリーロキシ基、好まし
くは7乃至約30個の炭素原子を有するアリールアルキ
ロキシ基、好ましくは7乃至約30個の炭素原子を有す
る置換アリールアルキロキシ基、水酸基、アミン基、イ
ミン基、アンモニウム基、ピリジン基、ピリジニウム
基、エーテル基、エステル基、アミド基、カルボニル
基、チオカルボニル基、硫酸エステル基、スルホン酸エ
ステル基、スルフィド基、スルホキシド基、ホスフィン
基、ホスホニウム基、リン酸エステル基、メルカプト
基、ニトロソ基、スルホン基、アシル基、酸無水物基、
及びアジド基等が含まれる(が、これらに限定はされな
い)。ここで、2以上の置換基は互いに結合して環を形
成することができる。また、置換アルキル基、置換アリ
ール基、置換アリールアルキル基、置換アルコキシ基、
置換アリーロキシ基及び置換アリールアルキロキシ基上
の置換基は、水酸基、アミン基、イミン基、アンモニウ
ム基、ピリジン基、ピリジニウム基、エーテル基、アル
デヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボン
酸基、カルボニル基、チオカルボニル基、硫酸エステル
基、スルホン酸エステル基、スルフィド基、スルホキシ
ド、ホスフィン基、ホスホニウム基、リン酸エステル
基、シアノ基、ニトリル基、メルカプト基、ニトロソ
基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホン基、アシル基、
酸無水物基、アジド基、及びその混合物等である(が、
これらに限定はされない)。ここで、2以上の置換基は
互いに結合して環を形成することができる。これらの材
料の製造方法は既知であり、例えば、P.M.ハーゲンロザ
ーの「J. Macromol. Sci. Rev. Macromol. Chem., C19
(1), 1-34 (1980) 」、P.M.ハーゲンロザー、B.J.イェ
ンセン及びS.J.ヘブンズの「Polymer, 29, 358 (1988)
」、B.J.イェンセン及びP.M.ハーゲンロザーの「”高
性能ポリマー”第1巻(No. 1) 31頁 (1989) ”ポリ(ア
リーレンエーテルケトン)の特性に対する分子量の影
響”」、V.パーセク及びB.C.オーマンの「Makromol. Ch
em. 185, 2319(1984)」、I.コロン及びG.T.カイアトコ
スキーの「”アリールポリクロリドのニッケルカップリ
ングによる高分子量ポリマー”、J. of Polymer Scienc
e, PartA, Polymer Chemistry, 28, 367 (1990)」、M.
ウエダ及びT.イトウの「PolymerJ., 23(4), 297 (1991)
」、S.J.ヘブンズ及びP.M.ハーゲンロザーの「”エチ
ニル末端ポリアリーレート:合成及びキャラクタリゼー
ション”、J. of PolymerScience: Polymer Chemistry
Edition, 22, 3011 (1984) 」、P.M.ハーゲンロザーの
「”エチニル末端ポリスルホン:合成及びキャラクタリ
ゼーション”、J. of Polymer Science: Polymer Chemi
stry Edition, 20, 3131 (1982) 」、K.E.デュークス、
M.D.ホーブス、A.S.ジーバラジャン、A.M.ベル、J.M.デ
ディモン、R.W.リントン及びV.V.シアレスの「Macromol
ecules, 29, 3081 (1996) 」、G.ホーハム、G.テソロ及
びJ.ショーの「Polym. Mater. Sci. Eng., 61, 369 (19
89) 」、V.パーセク及びB.C.オーマンの「Makromol. Ch
em. 185, 617 (1984) 」、S.マツオ、N.ヤコウ、S.チ
ノ、M.ミタニ及びS.タガミの「”新しい蛍光ポリ(アリ
ーレンエーテル)の合成及びキャラクタリゼーショ
ン”、Journal of Polymer Science: Part A: Polymer
Chemistry, 32, 1071 (1994)」、マミオウノ、トシカズ
タカタ及びタケシエンドウの「”高溶解度及び熱安定性
を有する新規なナフタレンベースのポリ(アリーレンエ
ーテルケトン)の合成”、Macromolecules, 27,3447(19
94)」、F.W.メルセー、M.T.マッケンジー、G.メリノ及
びM.M.フォーンの「”新しい芳香族ポリ(エーテルケト
ン)の合成及びキャラクタリゼーション”、J. of Appl
ied Polymer Science, 56, 1397 (1995)」、H.C.ツァ
ン、T.L.チェン、Y.G.ヤンの「中国特許第 CN85108751
号 (1991) 」、C.ウー、S.ボー、M.シディク、G.ヤン及
びT.チェンの「”新規な熱可塑性樹脂の静的及びレーザ
光散乱研究、1.フェノールフタレインポリ(アリール
エーテルケトン)”、Macromolecules, 29, 2989 (199
6) 」、M.ウエダ、Y.セイノ、Y.ハネダ、M.ヨネダ及び
J.I.スギヤマの「”芳香族ジクロリドのニッケル触媒カ
ップリング重合によるt-ブチル置換ポリ(エーテルケト
ン)の合成”、Journal of Polymer Science: PartA: P
olymer Chemistry, 32, 675 (1994) 」、V.パーセク、
P.L.リナルディ及びB.C.オーマンの「”反応機構:マク
ロマーからの櫛状ポリマー及びグラフトコポリマー、
2.ポリ(2,6-ジメチル-1,4- フェニレンオキシド) の
スチレンマクロマーの合成、キャラクタリゼーション及
び単独重合”、Polymer Bulletin, 10,397 (1983)」、
「ポリマー合成のハンドブック、パートA、ハンス R.
クリチェルドルフ編、マルセルデッカー社、ニューヨー
ク−バーゼル−ホンコン(1992)」、並びにC.R.ハリソ
ン、P.ホッジ、J.ケンプ及びG.M.ペリーの「”架橋ポリ
スチレンへのカルボキシル基の導入”、Die Makromolek
ulare Chemie, 176, 267 (1975) 」に開示される。高性
能ポリマーの更なる背景は、例えば、米国特許第2、8
22、351号、米国特許第3、065、205号、英
国特許第1、060、546号、英国特許第971、2
27号、英国特許第1、078、234号、米国特許第
4、175、175号、N.ヨウダ及びH.ヒラモトの「J.
Macromol, Sci.-Chem., A21(13&14) pp.1641 (1984)(東
レ工業株式会社、大津、日本) 」、B.シリオン及びL.ベ
ルデットの「”ポリイミド及び他の高温ポリマー”、M.
J.M.アバディ及びB.シリオンにより編集、エルゼビアサ
イエンス出版B.V. (アムステルダム 1991)」、Q.ジン、
T.ヤマシタ及びK.ホリエの「”脂環式ジアミンを有する
ポリイミド、II、ベンゾフェノン型ポリイミドの水素引
抜き及び光架橋反応”、J.of Polymer Science: Part
A: Polymer Chemistry, 32, 503(1994) 」、「 Probimi
deTM 300、製品公報、チバ−ガイギーマイクロエレクト
ロニクスケミカルズ、" 感光性ポリイミド系" 」、「高
性能ポリマー及び複合体(J.I.クロシュビッツ(編)、
ジョンウィリー&サンズ(ニューヨーク1991))」並び
にT.E.アトウッド、D.A.バール、T.A.キング、B.ニュー
トン及びB.J.ローズの「Polymer, 29,358(1988)」に開
示される。放射線硬化についての更なる情報は、例え
ば、「放射線硬化: サイエンス及びテクノロジ(S.ピー
タパッパス編、プレナム出版、ニューヨーク、1992)」
に開示される。
【0011】光パターン形成可能ポリマーが感熱式イン
クジェットプリントヘッドの層として使用される用途に
対して、光官能化ポリマーは好ましくは約3000〜約
20000ドルトンの重量平均分子量を有し、さらに好
ましくは約3000〜約10000ドルトンの数平均分
子量を有し、さらにより好ましくは約3500〜約65
00の数平均分子量を有するが、分子量はこれらの範囲
外でもよい。
【0012】ポリマー材料は、以下のように1つ以上の
箇所でハロメチル化される。
【化70】 又は、
【化71】 又は、
【化72】 又は、
【化73】 式中Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子
を表す。置換基はしばしばB基、特にB基の酸素に対し
てオルト位置に優先して入り、あらゆる所与のモノマー
繰り返し単位は0個のハロメチル置換基、1個のハロメ
チル置換基、又は2又はそれ以上のハロメチル置換基を
有する場合があるが、置換は一般的にランダムである。
最も一般的には、特定のモノマー繰り返し単位は芳香族
環1つにつき0個又は1個のハロメチル基を有する。
【0013】ポリマーのハロメチル化は、あらゆる適切
な又は所望のプロセスによって行うことができる。例え
ば、適当なハロメチル化プロセスは、一般にルイス酸触
媒の存在下で、ポリマーをホルムアルデヒド及びハロゲ
ン化水素酸(hydrohalic acid )、ビスハロメチルエー
テル、ハロメチルメチルエーテル、オクチルハロメチル
エーテル等と反応させることを含む。ポリマー上のメチ
ル基の臭素化は、例えば過酸化物開始材又は光によって
開始されるフリーラジカルプロセスを介しての、臭素元
素で行うこともできる。ハロゲン原子は、例えば適当な
ハロゲン化水素酸又はハロゲン化塩との反応によってハ
ロメチル基上に既にある他のハロゲンと置換することが
できる。また、ポリマーのハロメチル化方法は、例えば
「オキシ−1,4フェニレン骨格を含む縮合ポリマーの
クロロメチル化」(”Chloromethylation of Condensat
ion Polymers Containing an oxy-1, 4-phenylene Back
bone," W.H. Daly et al., Polymer Preprints, Vol. 2
0, No. 1,835(1979)”)に開示されており、当該特許の
開示内容は全て本明細書中に援用されて、本発明の一部
とする。
【0014】ポリマーのハロメチル化は、次の一般式で
表されるようなハロゲン含有ルイス酸触媒の存在下、ハ
ロゲン化アセチル及びジメトキシメタンとポリマーを反
応させることによって行われる。
【化74】 ここで、nは1、2、3、4又は5の整数であり、Mは
ホウ素原子、又はスズ、アルミニウム、亜鉛、アンチモ
ン、鉄(III )、ガリウム、インジウム、ヒ素、水銀、
銅、白金、パラジウム等の金属原子である。Xはフッ
素、塩素、臭素又はヨウ素のようなハロゲン原子を示
す。特定の例には、SnCl4 、AlCl3 、ZnCl
2 、AlBr3 、BF3 、SbF5 、FeI3 、GaB
3 、InCl 3 、AsI5 、HgBr2 、CuCl、
PdCl2 、PtBr2 等が含まれる。ハロアルキル化
ポリマーの架橋を避けるために注意が払われなければな
らない。典型的には、反応物は、ハロゲン化アセチル約
35.3重量部、ジメトキシメタン約37重量部、メタ
ノール約1.2重量部、ルイス酸触媒約0.3重量部、
1、1、2、2−テトラクロロエタン約446重量部、
及びポリマー約10乃至20重量部という相対量で存在
する。1、1、2、2−テトラクロロエタンは適切な反
応溶媒である。ジクロロメタンは沸点が低く、従って、
適切な加圧装置が使用されない限りこの溶媒中では反応
は遅い。
【0015】一般的な(クロロメチル化反応の場合を示
す)反応機構は次の通りである。
【化75】 又は
【化76】 又は
【化77】 又は
【化78】 置換はB基に対して選択性を示し、またB基の酸素のオ
ルトの位置に対して特別の選択性を示すことが多いが、
置換は一般的にランダムであり、所定の任意のモノマー
繰返し単位はハロメチル置換基を全く有さないか、1つ
のハロメチル置換基を有するか、あるいは2以上のハロ
メチル置換基を有する場合がある。最も一般的には、各
芳香環は、ハロメチル基を全く有さないか、1つのハロ
メチル基を有するかのいずれかであろう。
【0016】典型的な反応温度は約60乃至約120℃
であり、好ましくは約80乃至約110℃であるが、温
度はこれらの範囲外であってもよい。典型的な反応時間
は約1乃至約10時間であり、好ましくは約2乃至約4
時間であるが、時間はこれらの範囲外であってもよい。
反応時間が長くなると、一般的に、ハロメチル化の度合
いが高くなる。用途が異なる場合にはハロメチル化度が
異なることが好ましい。ハロメチル化度が高すぎると感
度が高くなりすぎ、その結果、材料が化学線に画像状に
露光されたときに、露光及び未露光のポリマー材料の両
方共架橋又は鎖延長されることになる。これに反してハ
ロメチル化度が低すぎると、結果的に不必要に長い露光
時間又は不必要に高い露光エネルギが必要とされるので
望ましくないことがある。光パターン形成可能なポリマ
ーがサーマルインクジェット印刷ヘッドの層として使用
される用途では、ハロメチル化度(即ち、モノマー繰返
し単位当たりのハロメチル基の平均数)は、好ましくは
約0.5乃至約1.2であり、更に好ましくは約0.6
5乃至約0.8であるが、置換度はインクジェット印刷
ヘッド用途のためのこれらの範囲から外れてもよい。ハ
ロメチル化の最適量は、樹脂1グラム当たりハロメチル
基約0.8乃至約1.3ミリ当量である。この結果得ら
れる物質は以下の一般式を有する。
【化79】 式中Xはハロゲン原子を表し、a,b,cおよびdの少
なくとも1つはそのポリマーのモノマー繰り返し単位の
少なくとも幾つかにおいて1又はそれより大きい場合、
a,b,cおよびdはそれぞれ0、1、2、3又は4で
あり、nはモノマー繰り返し単位の数を表す整数であ
る。
【0017】いくつかの例では、ポリマーの末端基はポ
リマー合成の化学量論によって選択できる。例えば、
N、N−ジメチルアセトアミド中で炭酸カリウムの存在
下、4、4′−ジクロロベンゾフェノンとビスフェノー
ルAの反応によってポリマーを調製する場合、ビスフェ
ノールAが約7.5乃至8モルパーセント過剰に存在す
れば、得られるポリマーは一般的にビスフェノールA末
端であり(ここでビスフェノールA部分は1以上の水酸
基を有してもよいし、有さなくてもよい)、得られるポ
リマーは、典型的には、約2乃至約3.5の多分散度
(Mw /Mn )を有する。ハロアルキル基等の官能基を
配置するため、及び/又はハロアルキル基等の1つの種
類の官能基を不飽和エステル基等の別の種類の官能基へ
転換するために、ビスフェノールA末端ポリマーを更に
反応させた場合、ポリマーの多分散度は約4乃至約6の
範囲へ上昇する。これに反して、4、4′−ジクロロベ
ンゾフェノンが約7.5乃至8モルパーセント過剰に存
在する場合、反応時間はビスフェノールA過剰の反応で
必要とされる時間のほぼ半分であり、得られるポリマー
は一般的にベンゾフェノン末端であり(ここでベンゾフ
ェノン部分は1以上の塩素原子を有してもよいし、有さ
なくてもよい)、得られるポリマーは典型的には約2乃
至約3.5の多分散度を有する。ハロアルキル基等の官
能基を配置するため、及び/又はハロアルキル基等の1
つの種類の官能基を不飽和エステル基等の別の種類の官
能基へ転換するために、ベンゾフェノン末端ポリマーを
更に反応させた場合、ポリマーの多分散度は、典型的に
は、約2乃至約3.5の範囲のままである。同様に、
N、N−ジメチルアセトアミド中で炭酸カリウムの存在
下、4、4′−ジフルオロベンゾフェノンと9、9′−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン又はビスフ
ェノールAのいずれかとの反応によってポリマーを調製
する場合、4、4′−ジフルオロベンゾフェノン反応物
が過剰に存在すれば、得られるポリマーは一般的にベン
ゾフェノン末端基を有する(1以上のフッ素原子を有し
てもよいし、有さなくてもよい)。よく知られたカラザ
ーズの式を使用して、所望の分子量を得るのに必要とさ
れる化学量論的なオフセットを計算することができる。
(例えば、ウィリアム H. カラザーズの「縮合ポリマー
の一般理論入門」 Chem.Rev., 8, 353 (1931) 及び J.
Amer. Chem. Soc., 51, 2548 (1929) を参照。また、P.
J.フローリィの高分子化学の原理、コーネル大学出版、
イタキ、ニューヨーク (1953) を参照。)より一般的に
言って、次式のポリマーの調製では、ポリマー合成反応
の化学量論は、ポリマーの末端基が「A」基から誘導さ
れる、あるいは「B」基から誘導されるように調整でき
る。また、これらの末端「A」基又は「B」基には、エ
チニル基又は他の感熱性の基、「A」又は「B」基の芳
香環に付いてフェノール部分を形成する水酸基、「A」
又は「B」基に結合されるハロゲン原子等の特定の官能
基が存在してもよい。
【化80】
【0018】ベンゾフェノン基又はハロゲン化ベンゾフ
ェノン基等の「A」基から誘導される末端基を有するポ
リマーは、幾つかの用途ではより好まれる。何故なら、
置換基を配置するためのこれらの材料の合成及び幾つか
の反応は、ビスフェノールA基(1以上の水酸基をその
芳香環に有する)又は他のフェノール基等の「B」基か
ら誘導される末端基を有するポリマーと比較して、制御
するのがより容易であり、例えばコスト、分子量、分子
量範囲及び多分散度(Mw /Mn )に関してより良い結
果を与えることができるからである。特定の理論に制限
されないが、ポリマーがビスフェノールA末端である場
合、ハロアルキル化反応は特にフェノール末端上で最も
急速に進行すると考えられる。更に、フェノール末端ポ
リマー上のハロメチル化基は、次の架橋又は鎖延長に対
して特に反応性であると考えられる。これに対して、一
般的に、ハロメチル化は、ベンゾフェノン、ハロゲン化
ベンゾフェノン等の電子吸引性置換基を有する末端芳香
族基上では起こらないと考えられる。また、「A」基末
端材料は接着剤としての役割も果たし、サーマルインク
ジェット印刷ヘッド等の応用では、架橋された「A」基
末端ポリマーの使用は、ヒータプレートをチャネルプレ
ートへ接着するためのエポキシ接着剤の必要性を削減又
は省くことができる。
【0019】感光性供与基によるポリマーの架橋又は鎖
延長を起こすことのできる波長及び/又はエネルギレベ
ルで化学線へ均一にさらすことによって光パターン形成
可能なポリマーを硬化することができる。あるいは、感
光性供与基が感応する波長及び/又はエネルギレベルの
放射で材料を像様に露光することによって光パターン形
成可能なポリマーを現像する。典型的には、ホトレジス
ト組成物は、光パターン形成可能なポリマー、光パター
ン形成可能なポリマーのための任意の溶媒、任意の増感
剤、及び任意の光開始剤を含む。未架橋の光パターン形
成可能なポリマーが高いTg を有する場合には、溶媒は
特に望ましい。溶媒及び光パターン形成可能なポリマー
は、典型的には、溶媒0乃至約99重量パーセント及び
ポリマー約1乃至100重量パーセントという相対量で
存在する。好ましくは、溶媒約20乃至約60重量パー
セント及びポリマー約40乃至約80重量パーセントと
いう相対量で存在する。更に好ましくは、溶媒約30乃
至約60重量パーセント及びポリマー約40乃至約70
重量パーセントという相対量で存在するが、相対量はこ
れらの範囲外であってもよい。
【0020】増感剤は光エネルギを吸収し、不飽和結合
へのエネルギの伝達を容易にし、これにより不飽和結合
が反応して樹脂を架橋又は鎖延長させることができる。
増感剤は露光のために有用なエネルギ波長範囲を拡大す
ることが多く、典型的には、芳香族の光吸収発色団であ
る。また、増感剤は、フリーラジカル又はイオン性であ
る光開始剤の形成を導くことができる。増感剤が存在す
る場合、任意の増感剤及び光パターン形成可能なポリマ
ーは、典型的には、増感剤約0.1乃至約20重量パー
セント及び光パターン形成可能なポリマー約80乃至約
99.9重量パーセントという相対量で存在する。好ま
しくは、増感剤約1乃至約10重量パーセント及び光パ
ターン形成可能なポリマー約90乃至約99重量パーセ
ントという相対量で存在するが、相対量はこれらの範囲
外であってもよい。
【0021】光開始剤は、一般的に化学線への露光時に
重合を開始させるイオン又はフリーラジカルを発生させ
る。光開始剤が存在する場合、任意の光開始剤及び光パ
ターン形成可能なポリマーは、典型的には、光開始剤約
0.1乃至約20重量パーセント及び光パターン形成可
能なポリマー約80乃至約99.9重量パーセントとい
う相対量で存在する。好ましくは、光開始剤約1乃至約
10重量パーセント及び光パターン形成可能なポリマー
約90乃至約99重量パーセントという相対量で存在す
るが、相対量はこれらの範囲外であってもよい。
【0022】また、単一の物質が増感剤及び光開始剤の
両方の役割を果たしてもよい。
【0023】特定の増感剤及び光開始剤の例には、ミヒ
ラーのケトン(アルドリッチケミカル社)、ダロキュア
(Darocure)1173、ダロキュア4265、イルガキ
ュア(Irgacure)184、イルガキュア261、及びイ
ルガキュア907(チバガイギー、アーズレー、ニュー
ヨークから入手可能)、並びにその混合物が含まれる。
ベンゾフェノン及びその誘導体は、光増感剤として機能
することができる。トリフェニルスルホニウム及びジフ
ェニルヨードニウム塩は、典型的なカチオン光開始剤の
例である。
【0024】また、抑制剤は、光パターン形成可能なポ
リマーを含むホトレジスト中に任意に存在できる。適切
な抑制剤の例には、次式のヒドロキノンのメチルエーテ
ルMEHQ
【化81】 、次式のt−ブチルカテコール
【化82】 、次式のヒドロキノン
【化83】 等が含まれる。抑制剤は、典型的には、約40重量パー
セントのポリマー固形分を含むホトレジスト溶液の重量
の約500乃至約1500ppmの量で存在するが、量
はこの範囲外であってもよい。
【0025】本発明のハロメチル化ポリマーは一般的に
電子ビーム、紫外線、又はX線放射で光パターン化可能
である。紫外線放射に一般的に適切な波長は約200〜
約356nmであり、できれば約200〜約260nm
の遠紫外線放射が好ましいが、この波長はこの範囲外で
あってもよい。電子ビーム放射の一般的に適切なエネル
ギーレベルは約600〜約2,000メガラド、好まし
くは約1,000メガラドであるが、このエネルギーレ
ベルはこの範囲外であってもよい。一般的に適切なX線
レベルは1cm2 当り約100〜約2,500ミリジュ
ール、又は約600〜約2、000ラドであるが、放射
線レベルはこの範囲外であってもよい。電子ビーム露光
のための適切な画像形成装置は、ファンデグラーフ形高
電圧発生装置、及びエナジーサイエンス(Energy Scien
ce, Wobum MA)、ラジオニクス(Radionics, Wobum, M
A)等から入手可能な他の高エネルギー粒子加速器、シ
ーメンスAG(Siemens AG)等から入手可能な走査型電
子顕微鏡装置を含む。他の適切な電子ビーム源は、1時
間あたり0.24メガラドでLaB6電子銃を用いた20K
V露光と、22〜44KeV電子のビーム源を提供する
ように改造されたRCA透過型電子顕微鏡モデル3Gを
含む。紫外線露光のための適切な画像形成装置はアドコ
テックコーポレーション(Adcotech Corp.)、アドバン
スプロセスサプライ社(Advance Process Supply C
o.)、アーガスインターナショナル(Argus Internation
al)、アーサーバンク&コーポレーション社(Arthur B
ank & Co., Inc. )、ケミカットコーポレーション(Ch
emcut Corp. )、ケミカルエッチングエクイップメント
&サプライ社(Chemical Etching Equipment & Supply
Co. )、クリストファーグループ(The Christopher Gr
oup )、サープレックス/クオリティーアシュアランス
マーケティングディビジョン(Cirplex/Quality Assura
nce Marketing Div.)、コライト社
(Colight, Inc. )DGE社、エムハートコーポレーシ
ョン(Emhart Corp.)のダイナ/ペートディビジョン
(Dyna/Pert, Div. )、ダイオニクス社(Dyonics In
c.)のインダストリアルディビジョン(Industrial Di
v. )、フュージョンシステムコーポレーション(Fusio
n System Corp. )、アライドケミカル社(Allied Chem
ical Co. )の子会社のギレックス社(Gyrex Corp.
)、ハイブリッドテクノロジーグループ(Hybrid Tech
nology Group, Inc. )、インターナショナルプリンテ
ィングマシンズコーポレーション(International Prin
ting Machines Corp. )、ジオ.コック&サンズ(Geo.
Koch & Sons)のアッシュディーディビジョン(Ashdee
Div. )、クラスコーポレーション(Kras Corp.)、マ
シンテクノロジー社(Machine Technology, Inc.)、マ
グナムテクノロジー社(Magnum Technology, Inc. )、
ネイションワイドサーキットプロダクツ(Nationwide C
ircuit Products )、ステニングインストルメント社
(Stenning Instruments Inc. )、UVプロセスサプラ
イ社(UV Process Supply, Inc. )、ウベックス社
(Uvexs, Inc. )、UVP社(UVP, Inc. )、ウルトラ
バイオレットプロダクツ(Ultraviolet Products)、ゼ
ノンコーポレーション(Xenon Corp. )等から入手可能
な装置を含む。X線画像形成装置にはいかなるX線源を
使用してもよい。適切な露光装置に関する更なる情報
は、例えば「反応性硬化システム」( "Reactive Cure
Systems: UV-IR-EB, CAPTAN Associates Inc., PO Box
504, Brick, NJ (1994)")、及び「電子ビームリソグラ
フィーの基礎的考察」( "Fundamental Aspects of Ele
ctromBeam Lithography," G.M. Venkatesh et al., Pol
ymer Preprints, 22(2), 335(1981))に開示されてい
る。
【0026】特定の論理に限定されないが、例えば電子
ビーム、紫外線、又はX線への露光は一般にメチル基か
らのハロゲン原子のフリーラジカル開裂を引き起こして
ベンジルラジカルを形成すると考えられる。次にクロロ
メチル化された物質には以下に示すような”長い”結合
箇所で架橋又は鎖の延長が起こる。
【化84】
【0027】化学線へさらされたときたポリマーの架橋
又は鎖延長を可能にすることができると上記に示される
感光性供与基の多くは、高温にさらされた場合にもポリ
マーの架橋又は鎖延長ができる。従って、本発明のポリ
マーは、所望されるなら、熱硬化が用いられる用途にお
いても使用できる。
【0028】次式、
【化85】 のポリマーについて上記に説明した反応及び置換のすべ
てにおいて、類似の反応及び置換が次式
【化86】 のポリマーでも起こることは理解できるであろう。
【0029】本発明の光パターン化可能なハロメチル化
ポリマーはインクジェット印刷ヘッドにおける組成物と
して使用することができる。本発明の印刷ヘッドはどの
適切な構成であってもよい。サーマルインクジェット印
刷用の印刷ヘッドの適切な構成の一例が図1に概略で説
明される。図1は、液滴放出ノズル27のアレイを示す
印刷ヘッド10の正面29の拡大略等角図を示す。また
図2を参照すると、後述するように、下部電気絶縁性基
板又は加熱素子プレート28は、その表面30上にパタ
ーン形成された加熱素子34及びアドレス電極33を有
する。一方、上部基板又はチャネルプレート31は、一
方向に延びて上部基板の正面エッジ29を貫通する平行
溝20を有する。溝20の他端は傾斜壁21で終端して
おり、キャピラリー充填インクチャネル20のためのイ
ンク供給マニホルドとして使用される内部凹部24の床
41は、インク充填孔として使用するための開口25を
有する。溝を有するチャネルプレートの表面は、複数の
加熱素子34のそれぞれ1つが溝及び下部基板又はヒー
タプレートにより形成される各チャネル内に配置される
ように、ヒータプレート28へ位置合わせ及び接合され
る。インクは、充填孔25を通って凹部24及び下部基
板28により形成されるマニホルドへ入り、キャピラリ
ー作用によって、厚膜絶縁層18に形成された細長い凹
部38から流れ出して、チャネル20を充填する。各ノ
ズルのインクはメニスカスを形成し、その表面張力はイ
ンクがそこから垂れるのを防止する。下部基板又はチャ
ネルプレート28のアドレス電極33は端子32で終端
する。電極端子32が露出されて、印刷ヘッド10が永
久的に搭載される娘ボード19上の電極へのワイヤボン
ディングに利用できるように、上部基板又はチャネルプ
レート31は下部基板よりも小さい。後述するように、
層18は厚膜パッシベーション層であり、上部基板及び
下部基板の間に挟持される。この層は、加熱素子を露出
させ、これによりこれらを穴の中に配置するためにエッ
チングされる。また、マニホルド24及びインクチャネ
ル20間のインクの流れを可能にする前記細長い凹部を
形成するためにエッチングされる。さらに、厚膜絶縁層
は、電極端子を露出させるためにエッチングされる。
【0030】図1の断面図は1つのチャネルを通る線2
−2に沿って作成され、図2に示される。図2は、矢印
23に示されるように、インクがマニホルド24から溝
20の端部21付近にどのように流れるかを示す。米国
特許第4、638、337号、同第4、601、777
号及び米国再発行特許第32、572号に開示されるよ
うに、複数セットの気泡発生加熱素子34及びそのアド
レス電極33を、片面が研摩された(100)シリコン
ウェハ上にパターン形成することができる。多数セット
の印刷ヘッド電極33、加熱素子34として働く抵抗性
材料、及び共通帰線35をパターン形成する前に、ウェ
ハの研摩表面を二酸化シリコン等の下塗り層39でコー
ティングする。層39の典型的な厚さは約5000オン
グストローム乃至約2ミクロンであるが、厚さはこの範
囲外であってもよい。抵抗性材料は、ドープされた多結
晶シリコン(化学蒸着(CVD)により蒸着できる)、
又はホウ化ジルコニウム(ZrB2 )等の他のよく知ら
れた抵抗性材料でよい。共通帰線及びアドレス電極は、
典型的には、下塗り層上及び加熱素子エッジ上に蒸着さ
れたアルミニウムリード線である。共通帰線端部又は端
子37及びアドレス電極端子32は所定の位置に配置さ
れ、これにより印刷ヘッドを製造するためにチャネルプ
レート31が取り付けられた後、娘ボード19の電極
(図示せず)へのワイヤボンディング用のクリアランス
が形成される。共通帰線35及びアドレス電極33は、
典型的には約0.5乃至約3ミクロンの厚さに蒸着され
るが、厚さはこの範囲外であってもよく、好ましい厚さ
は1.5ミクロンである。
【0031】ポリシリコン加熱素子が使用される場合、
ポリシリコンの一部をSiO2 へ転換するために、アル
ミニウムリード線の蒸着の前に、典型的には約50乃至
約80分の間(時間はこの範囲外であってもよい)、典
型的には約1100℃(温度はこの値の上でも下でもよ
い)の比較的高温で、引き続きポリシリコン加熱素子を
蒸気又は酸素中で酸化してもよい。このような場合、加
熱素子を熱的に酸化して、典型的には約500オングス
トローム乃至約1ミクロンの厚さ(厚さはこの範囲外で
あってもよい)で、保全性が良好で実質的にピンホール
のないSiO2上塗り層(図示せず)を達成する。
【0032】1つの実施の形態では、ポリシリコン加熱
素子が使用され、任意の二酸化シリコン熱酸化物層17
を高温蒸気中でポリシリコンから成長させる。熱酸化物
層を、典型的には、約0.5乃至約1ミクロンの厚さに
成長させ(厚さはこの範囲外であってもよい)、加熱素
子を導電性インクから保護及び絶縁する。アドレス電極
及び共通帰線の取り付けのためにポリシリコン加熱素子
のエッジでは熱酸化物を除去し、次にアドレス電極及び
共通帰線をパターン形成及び蒸着させる。加熱素子にホ
ウ化ジルコニウム等の抵抗性材料を使用する場合、よく
知られた他の適切な絶縁材料を保護層として使用でき
る。電極のパッシベーションの前に、印刷ヘッド操作中
にインク蒸気の気泡が壊れて発生する空洞化力から更に
保護するために、タンタル(Ta)層(図示せず)を、
典型的には約1ミクロンの厚さ(厚さはこの値より上で
も下でもよい)で加熱素子保護層17上に任意に蒸着で
きる。タンタル層は、例えばCF4 /O2 プラズマエッ
チングを用いて、加熱素子の直接上の保護層17を除い
て全てエッチング除去される。ポリシリコン加熱素子で
は、アルミニウム共通帰線及びアドレス電極を、典型的
には、下塗り層上と、共通帰線及び電極の接続のために
酸化物が除去されたポリシリコン加熱素子の対向するエ
ッジ上と、に蒸着させる。
【0033】電極のパッシベーションのために、膜16
を、複数セットの加熱素子及びアドレス電極を含むウェ
ハ表面全体に蒸着させる。パッシベーション膜16は、
露出した電極をインクから保護するイオン障壁を提供す
る。パッシベーション膜16に適切なイオン障壁材料の
例には、ポリイミド、プラズマ窒化物、リンドープ二酸
化シリコン、及び絶縁層18に適するとして以下に開示
される材料等、並びにその任意の組合せが含まれる。有
効なイオン障壁層は、その厚さが約1000オングスト
ローム乃至約10ミクロンの場合に達成されるのが一般
的であるが、厚さはこの範囲外であってもよい。300
dpiの印刷ヘッドでは、パッシベーション層16は、
好ましくは約3ミクロンの厚さを有するが、厚さはこの
値の上でも下でもよい。600dpiの印刷ヘッドで
は、パッシベーション層16の厚さは、層16及び層1
8の合わせた厚さが約25ミクロンになるような厚さで
あるのが好ましいが、厚さはこの値の上でも下でもよ
い。娘ボード電極と後でワイヤボンディングするため
に、共通帰線及びアドレス電極の末端部のパッシベーシ
ョン膜又は層16がエッチング除去される。この二酸化
シリコン膜のエッチングは、湿式又は乾式エッチング法
のいずれかによる。あるいは、電極パッシベーション
は、プラズマ蒸着窒化シリコン(Si3 4 )によるこ
ともできる。
【0034】次に、ここで更に詳細に説明するポリマー
材料から成る厚膜タイプの絶縁層18を、パッシベーシ
ョン層16上に形成する。その典型的な厚さは約10乃
至約100ミクロンであり、好ましくは約25乃至約5
0ミクロンの範囲であるが、厚さはこれらの範囲外であ
ってもよい。更により好ましくは、300dpi印刷ヘ
ッドでは、層18の厚さは約30ミクロンであるのが好
ましく、600dpi印刷ヘッドでは、層18の厚さは
約20乃至約22ミクロンであるのが好ましいが、他の
厚さでもよい。各加熱素子(凹部26を形成する)上、
マニホルド24からインクチャネル20へのインク通路
を提供する細長い凹部38上、及び各電極端子32、3
7上の層18部分のエッチング及び除去を可能にするよ
うに絶縁層18をホトリソグラフィ的に処理する。細長
い凹部38は、厚膜層18のこの部分の除去により形成
される。従って、パッシベーション層16は、この細長
い凹部38内では、電極33がインクへさらされるのを
単独で防ぐ。任意的に、所望されるならば、同様の組成
又は異なる組成の一連の薄層として絶縁層18を付与す
ることができる。典型的には、薄層を蒸着し、露光し、
部分的に硬化させた後、次の薄層の蒸着、露光、部分硬
化等を行う。厚膜絶縁層18を構成するこれらの薄層
は、上記に示された式のポリマーを含む。本発明の1つ
の実施の形態では、第1薄層は接触層16へ形成され、
該第1薄層は上記の式のポリマーとエポキシポリマーの
混合物を含む。次に、露光、部分硬化を行い、続いて、
上記の式のポリマーを含む1以上の連続薄層を形成す
る。
【0035】図3は図2と同様の図であり、下塗り層3
9の形成、並びに加熱素子34、電極33及び共通帰線
35のパターニングの前に、シリコンであるヒータプレ
ートに異方性エッチングされた浅い溝40を有する。こ
の凹部40は、厚膜絶縁層18のみの使用を可能にし、
通常の電極パッシベーション層16の必要性を排除す
る。厚膜層18は水を通さず、且つ、比較的厚い(典型
的には約20乃至約40ミクロンであるが、厚さはこの
範囲外であってもよい)ので、当該技術でよく知られる
比較的薄いパッシベーション層16のみを有する場合よ
りも回路要素に導入される汚染は、はるかに少ないであ
ろう。ヒータプレートは集積回路にとってかなり不利な
環境である。市販用のインクでは一般的に、純度に対す
る配慮が低い。その結果、ヒータプレートの活性部分
は、移動性イオンを間違いなく多く含む汚染されたイン
ク水溶液に高温で隣接する。更に、実質的な電場が存在
するように、ヒータプレートを約30乃至約50ボルト
の電圧で操作するのが一般的に望ましい。従って、厚膜
絶縁層18は活性装置に改良された保護を提供し、結果
的にヒータプレートの動作寿命を長くすることにつなが
る改良された保護を提供する。
【0036】複数の下部基板28を単一のシリコンウェ
ハから製造する場合、下塗り層の蒸着後の都合のよい時
点で、少なくとも2つの位置合わせマーキング(図示せ
ず)をシリコンウェハを構成する下部基板28上の所定
位置にホトリソグラフィ的に製造するのが好ましい。こ
れらの位置合わせマーキングは、インクチャネルを含む
複数の上部基板31の位置合わせに使用される。複数セ
ットの加熱素子を含む片面ウェハの表面を、位置合わせ
に続いて、複数のインクチャネルを有する上部基板を含
むウェハの表面へ接合する。
【0037】米国特許第4、601、777号及び同第
4、638、337号に開示されるように、印刷ヘッド
用の複数の上部基板31を製造するために、チャネルプ
レートを両面研摩された(100)シリコンウェハから
形成する。ウェハを化学洗浄した後、熱分解CVD窒化
シリコン層(図示せず)を両面に蒸着する。従来のホト
リソグラフィを用いて、複数のチャネルプレート31の
それぞれの充填孔25用のヴィア、及び所定位置の位置
合わせ開口(図示せず)のための少なくとも2つのヴィ
アを、一方のウェハ面に印刷する。充填孔及び位置合わ
せ開口を示すパターン形成されたヴィアの窒化シリコン
をプラズマエッチング除去する。水酸化カリウム(KO
H)異方性エッチングを使用して、充填孔及び位置合わ
せ開口をエッチングすることができる。この場合、(1
00)ウェハの〔111〕面は、典型的には、ウェハ表
面と約54.7度の角度を成す。充填孔は小さい四角の
表面パターンであり、一般的には一辺が約20ミル(5
00ミクロン)であるが、寸法はこの値の上でも下でも
よい。位置合わせ開口は約60乃至約80ミル(1.5
乃至3ミリメートル)平方であるが、寸法はこの範囲外
であってもよい。従って、位置合わせ開口は20ミル
(0.5ミリメートル)厚のウェハを通して完全にエッ
チングされるが、充填孔はウェハの約半分乃至4分の3
の終端点までエッチングされる。比較的小さい四角の充
填孔は連続エッチングにより更にサイズ増大しようとし
ても変化しないので、位置合わせ開口及び充填孔のエッ
チングはあまり時間制限されない。
【0038】次に、ウェハの反対面を、既にエッチング
された位置合わせ孔をリファレンスとして用いてホトリ
ソグラフィ的にパターン形成し、最後には印刷ヘッドの
インクマニホルド及びチャネルになる比較的大きい矩形
凹部24及び細長い平行チャネル凹部セットを形成す
る。マニホルド及びチャネル凹部を含むウェハ表面22
は、複数セットの加熱素子を含む基板へ接合するために
熱硬化性エポキシ等の接着剤が後で付与されるオリジナ
ルウェハ表面(窒化シリコン層で被覆された)の部分で
ある。接着剤は、溝又は他の凹部に流れたり広がったり
しないような方法で付与される。チャネルウェハを加熱
素子及びアドレス電極ウェハ上に位置合わせするため
に、位置合わせマーキングを例えば真空チャックマスク
位置合わせ器と共に使用することができる。2つのウェ
ハを正確にかみ合わせ、接着剤の部分硬化によって仮留
めすることができる。
【0039】あるいは、加熱素子及びチャネルウェハに
精密にさいの目にされたエッジを与え、次に、加熱素子
及びチャネルウェハを精密ジグに手動又は自動的に位置
合わせする。また、赤外アライナ−ボンダ(aligner-bo
nder)や、位置合わせされるべき各ウェハ上の赤外不透
明マーキングを用いる赤外顕微鏡等を用いて位置合わせ
することもできる。次に2つのウェハを、互いに永久的
に接合するためにオーブン又はラミネータ中で硬化す
る。次に、チャネルウェハを切断して、個々の上部基板
を製造することができる。端部面29を製造する最終的
なさいの目カットにより、ノズル27を形成する細長い
溝20の一方の端部を開放する。チャネル溝の他端は端
部21により閉鎖されたままである。しかしながら、チ
ャネルプレートのヒータプレートへの位置合わせ及びボ
ンディングにより、チャネル20の端部21が、図2に
示されるように厚膜絶縁層18の細長い凹部38上に直
接配置され、又は、図3に示されるように凹部40の上
に直接配置されて、矢印23で示されるようにマニホル
ドからチャネル内へのインクの流れが可能になる。最終
的なさいの目カットにより製造される複数の個々の印刷
ヘッドを娘ボードへ接合し、印刷ヘッド電極端子を娘ボ
ード電極へワイヤボンディングする。
【0040】1つの実施の形態において、ホスホシリケ
ートガラス層を有するヒータウェハに、Z6020接着
促進剤溶液(メタノール95部及び水5部の溶液中に
0.01重量%、ダウコーニング(Dow Corning )社)
を3000回転/分で10秒間スピンコートし、2分〜
10分間100°Cで乾燥する。次にウェハを25°C
で5分間冷却した後、このウェハに光パターン化可能な
ポリマーを含むホトレジストを1000〜3000回転
/分で30秒〜60秒間スピンコートする。繰返し単位
1つにつき1.5個のハロメチル基を有し且つ数平均分
子量が8,000のポリアリーレンエーテルケトンを、
固体分約40重量%のN−メチルピロリジノン中にミヒ
ラーケトン40重量%(40重量%固体ポリマー溶液の
各10部当り1.2部のケトン)と溶解して、ホトレジ
スト溶液を作る。このフィルムをオーブン中で70°C
で10〜15分間加熱(軽く焼固め)する。25°Cま
で5分間かけて冷却した後、このフィルムにマスクで被
覆し、電子ビーム放射、X線放射、又はKrF遠紫外
CWランプ等の遠紫外線放射を用いて、253.7nm
で22〜26ミリジュール/cm2 の出力で露光する。
次に露光したウェハを70°Cで2分間加熱して露光後
焼固めを行い、次に5分間かけて25°Cまで冷却す
る。このフィルムをシクロヘキサン60体積%及びクロ
ロホルム40体積%の現像剤混合物で現像し、ヘキサン
で洗浄し、70°Cで2分間乾燥する。きれいなウェハ
を得る必要があれば、第二現像/洗浄サイクルを行う。
処理されたウェハを25°Cのオーブンに移し、オーブ
ンの温度を1分につき2°Cずつ25°Cから90°C
に上げる。温度を2時間90°Cに保ち、その後1分当
り2°Cずつ260°Cまで上げる。オーブンの温度を
2時間260°Cに保った後、オーブンをオフにし、温
度を徐々に25°Cまで下げる。不活性雰囲気、例えば
窒素、又はアルゴン、ネオン、クリプトン、キセノン等
の希ガスの存在下でホトレジストフィルムの熱硬化を行
うと、現像されたフィルムの酸化は著しく減少し、結果
として得られるデバイスの熱及び加水分解に対する安定
性が向上する。更に、現像されたホトレジストフィルム
の下層基体への密着は向上する。第二層が第一層の上に
スピンコートされる場合に、この第一層の上に第二層が
スピンコートされる前に、第一現像層の熱硬化を80〜
260°Cの間でストップさせることができる。2回目
に上記の手順を繰り返すことによって第二の厚い層を付
着させる。このプロセスは、フィルムの厚み及びホトレ
ジスト分子量に応じて指定の条件外であってもよい指針
とすることを意図するものである。30μmのフィルム
は600ドット/インチできれいな面で現像された。
【0041】良好な解像度の外観及び高アスペクト比に
関する最良の結果のために、本発明のホトレジスト組成
物は、基板上へコーティングする前には粒子を含まな
い。1つの好ましい実施の形態では、光パターン形成可
能なポリマーを含むホトレジスト組成物を2ミクロンの
ナイロンフィルタ布(テトコから入手可能)により濾過
する。圧縮空気(約60psiまで)及び加圧濾過用漏
斗を用いて、約30乃至約60重量パーセントの固形分
を含む溶液として、黄色光の下又は暗所でホトレジスト
溶液を布により濾過する。ホトレジスト溶液の希釈は必
要とされず、抑制剤(例えばMEHQ等)の濃度は、貯
蔵寿命に影響を与えないようにするには、例えば500
重量ppm以下のように低くてよい。この濾過処理中
に、光パターン形成可能なポリマーの分子量の増大は観
察されない。特定の理論に制限されないが、光重合可能
なポリマー上に不飽和エステル基が存在する場合等の幾
つかの場合には、圧縮空気中の酸素がアクリル酸エステ
ル及びメタクリル酸エステル等の不飽和エステル基のフ
リーラジカル重合に有効な抑制剤として働くので、圧縮
空気は不活性雰囲気で得られる結果よりも優れた結果を
もたらすと考えられる。
【0042】ハロメチル化ポリマー絶縁層は、極性が比
較的低いためにサーマルインクジェット印刷プロセスに
一般的に使用されるインク(約8.5〜約10の比較的
高いpHのインクを含む)による腐食に対する耐性が高
い。
【0043】図1乃至図3に示される印刷ヘッドは、本
発明の特定の実施の形態を構成する。ここに開示される
材料を用いて、印刷ヘッド表面のノズルの終端部のイン
ク保持チャネルを含む他の任意の適切な印刷ヘッドの構
造を用い、本発明の印刷ヘッドを形成することもでき
る。
【0044】特に好ましい実施の形態では、光パターン
形成可能なポリマーを、光パターン形成可能なポリマー
約75重量部及びエポキシ樹脂約25重量部から光パタ
ーン形成可能なポリマー約90重量部及びエポキシ樹脂
約10重量部までの相対量でエポキシ樹脂と混合する。
適切なエポキシ樹脂の例には、次の式で表されると考え
られるEPON1001F(シェルケミカル社、ヒュー
ストン、テキサス州から入手可能)等及びその混合物が
含まれる。
【化87】 「Y」硬化剤(メタ−フェニレンジアミン)等及びその
混合物のような硬化剤を使用して、エポキシ樹脂固体1
グラム当たり硬化剤約10重量パーセントの典型的な相
対量でエポキシ樹脂を硬化することができる。光パター
ン形成可能なポリマーとブレンドされたエポキシ樹脂の
処理条件は、一般的に、エポキシ樹脂がない場合のホト
レジストを処理するために使用される条件と同様であ
る。エポキシ又はエポキシブレンドを、その硬化条件が
光パターン形成ポリマーの付与、画像形成、現像及び硬
化のために使用される条件とは異なるように選択するこ
とが好ましい。選択的な段階的硬化により、エポキシ樹
脂の硬化前にホトレジストの現像が可能になり、装置上
の望ましくないエポキシ残渣が防止される。光パターン
形成可能なポリマー材料にエポキシ樹脂を組み入れる
と、光パターン形成可能な層のヒータプレートへの接着
が改良される。画像形成に続いて、光パターン形成可能
なポリマーの硬化中に、エポキシがヒータ層と反応し
て、その層と強力な化学結合を形成し、界面の接着強度
及び耐溶剤性を改良する。また、エポキシの存在により
光パターン形成可能なポリマーの親水性が改良され、こ
のため層の湿潤特性が改良され、これにより、印刷ヘッ
ドの再補充特性が改良される。
【0045】また、本発明は、本発明に従う印刷ヘッド
を用いる印刷方法も含む。本発明の1つの実施の形態
は、(1)インク供給源からのインクで充填されること
が可能で印刷ヘッドの一方の表面上のノズルで終端する
複数のチャネルを含むインクジェット印刷ヘッドを提供
するステップであって、前期提供が本発明のプロセスに
従ったものであるステップと、(2)チャネルをインク
で充填するステップと、(3)ノズルから受取シート上
へインク滴を画像パターン状に排出するステップと、を
含むインクジェット印刷方法に関する。この方法の特定
の実施の形態はサーマルインクジェット印刷方法に関
し、インク滴は、画像パターン状に選択されたチャネル
を加熱することによりノズルから排出される。液滴を、
布、ゼロックス4024又は4010等の普通紙、コー
ト紙、又は透明材料等の適切な受取シート上へ排出する
ことができる。
【0046】
【実施例】実施例I 次式(ここで、nは約2乃至約30である)のポリアリ
ーレンエーテルケトン(以下、ポリ(4−CPK−BP
A)と称す)を以下のように調製した。
【化88】 ディーン−スターク(バレット)トラップ、冷却器、メ
カニカルスターラ、アルゴン注入口、及び栓が備えつけ
られた5リットルの三つ口丸底フラスコをシリコーンオ
イルバス中に配置した。4、4′−ジクロロベンゾフェ
ノン(アルドリッチ11370、アルドリッチケミカル
社、ミルウォーキー、ウィスコンシン州、250グラ
ム)、ビスフェノールA(アルドリッチ23965−
8、244.8グラム)、炭酸カリウム(327.8グ
ラム)、無水N、N−ジメチルアセトアミド(1500
ミリリットル)及びトルエン(275ミリリットル)を
フラスコに添加して175℃(オイルバス温度)に加熱
し、揮発性トルエン成分を捕集及び除去した。連続的に
攪拌しながら175℃で48時間加熱した後、反応混合
物を濾過して不溶性塩を除去し、得られた溶液をメタノ
ール(5ガロン)へ添加してポリマーを沈殿させた。ポ
リマーを濾過により分離し、湿ったフィルタケーキを水
(3ガロン)で洗浄した後、メタノール(3ガロン)で
洗浄した。360グラムの真空乾燥した生成物が得られ
た。ポリマーの分子量をゲル浸透クロマトグラフィ(G
PC)(溶離溶媒はテトラヒドロフラン)により決定
し、次の結果を得た:Mn 3601、Mpeak5377、
w 4311、Mz 8702及びMz+112951。ポ
リマーのガラス転移温度は分子量に応じて125乃至1
55℃であった(20℃/分の加熱速度で示差走査熱量
測定法を用いた)。塩化メチレンからの溶液キャスト膜
は、透明、強靱且つ柔軟であった。反応で使用された化
学量論の結果、このポリマーはビスフェノールAから誘
導される末端基を有するものと考えられる。
【0047】実施例II 次式(ここで、nは約6乃至約30である)のポリアリ
ーレンエーテルケトン(以下、ポリ(4−CPK−BP
A)と称す)を以下のように調製した。
【化89】 ディーン−スターク(バレット)トラップ、冷却器、メ
カニカルスターラ、アルゴン注入口、及び栓が備えつけ
られた1リットルの三つ口丸底フラスコをシリコーンオ
イルバス中に配置した。4、4′−ジクロロベンゾフェ
ノン(アルドリッチ11370、アルドリッチケミカル
社、ミルウォーキー、ウィスコンシン州、50グラ
ム)、ビスフェノールA(アルドリッチ23965−
8、48.96グラム)、炭酸カリウム(65.56グ
ラム)、無水N、N−ジメチルアセトアミド(300ミ
リリットル)及びトルエン(55ミリリットル)をフラ
スコに添加して175℃(オイルバス温度)に加熱し、
揮発性トルエン成分を捕集及び除去した。連続的に攪拌
しながら175℃で24時間加熱した後、メタノール中
に沈殿させた反応生成物のアリコートをゲル浸透クロマ
トグラフィ(GPC)(溶離溶媒はテトラヒドロフラ
ン)により分析し、次の結果を得た:Mn 4464,M
peak7583、Mw 7927、Mz 12331及びM
z+1 16980。連続的に攪拌しながら175℃で48
時間後、反応混合物を濾過して炭酸カリウムを除去し、
メタノール(2ガロン)中に沈殿させた。ポリマー(ポ
リ(4−CPK−BPA))は、濾過及び真空乾燥後
に、86%の収率で分離された。GPC分析は次の通り
であった:Mn 5347、Mpeak16126、Mw 15
596、Mz29209及びMz+1 42710。ポリマ
ーのガラス転移温度は約120±10℃であった(20
℃/分の加熱速度で示差走査熱量測定法を用いた)。塩
化メチレンからの溶液キャスト膜は、透明、強靱且つ柔
軟であった。反応で使用された化学量論の結果、このポ
リマーはビスフェノールAから誘導される末端基を有す
るものと考えられる。
【0048】実施例III メカニカルスターラ、アルゴン注入口、還流冷却器、及
び添加漏斗を装備した5リットルの3つ口丸底フラスコ
中で、282.68グラム(256ミリリットル)の塩
化アセチルをジメトキシメタン(313.6グラム、3
66.8ミリリットル)及びメタノール(10ミリリッ
トル)の混合物へ添加することによってクロロメチルエ
ーテルの酢酸メチル溶液を製造した。この溶液を106
6.8ミリリットルの1、1、2、2−テトラクロロエ
タンで希釈し、次に、四塩化スズ(2.4ミリリット
ル)を耐ガス構造のシリンジによって添加すると共に、
添加漏斗を用いて1、1、2、2−テトラクロロエタン
(133.2ミリリットル)を添加した。反応溶液を5
00℃まで加熱した。その後、実施例IIで記載したよう
に調製したポリ(4−CPK−BPA)(160.8グ
ラム)の1000ミリリットルのテトラクロロエタン溶
液をすばやく添加した。次いで反応混合物を110℃に
設定したオイルバスで加熱還流した。連続的に攪拌しな
がら4時間還流した後、加熱を停止し、混合物を25℃
まで冷却した。反応混合物を2リットルの丸底フラスコ
へ段階的に移し、液体窒素でトラップされた真空ポンプ
を用いて減圧を維持しながら、50℃までの緩やかな加
熱でロータリーエバポレータを用いて濃縮した。濃縮物
をメタノール(4ガロン)へ添加して、ワーリングブレ
ンダを用いてポリマーを沈殿させた。ポリマーを濾過に
より分離し、真空乾燥させて、繰返し単位当たり1.5
個のクロロメチル基を有するポリ(4−CPK−BP
A)200グラムを得た( 1H−NMR分光測定法を用
いて同定)。同一の反応を1、2、3及び4時間で行っ
た場合、繰返し単位当たりのクロロメチル基の量は、そ
れぞれ、0.76、1.09、1.294及び1.49
6であった。
【0049】無溶媒ポリマーは、塩化メチレン(500
グラム)中のポリマー(75グラム)をメタノール(3
ガロン)中へ再沈殿させた後、濾過及び真空乾燥して得
ることができ、70.5グラム(理論収率99.6%)
の無溶媒ポリマーを生成した。
【0050】160.8グラムの代わりに80.4グラ
ムのポリ(4−CPK−BPA)を使用する点を除いて
同様の条件下(他の試薬の量は上記と同一)で反応を行
い、110℃(オイルバス温度)で1、2、3及び4時
間で、繰返し単位当たりそれぞれ1.31、1.50、
1.75及び2個のクロロメチル基を有するポリマーが
形成された。
【0051】他の試薬はそのままで、160.8グラム
の代わりに241.2グラムのポリ(4−CPK−BP
A)を使用した場合、110℃(オイルバス温度)で
1、2、3、4、5及び6時間で、繰返し単位当たりそ
れぞれ0.79、0.90、0.98、1.06、1.
22及び1.38個のクロロメチル基を有するポリ(C
PK−BPA)が形成された。
【0052】他の試薬はそのままで、160.8グラム
の代わりに321.6グラムのポリ(4−CPK−BP
A)を使用した場合、110℃(オイルバス温度)で
1、2、3、4、5、6、7及び8時間で、繰返し単位
当たりそれぞれ0.53、0.59、0.64、0.6
7、0.77、0.86、0.90及び0.97個のク
ロロメチル基を有するポリ(CPK−BPA)が形成さ
れた。
【0053】実施例IV メカニカルスターラ、アルゴン注入口、還流冷却器、及
び添加漏斗を装備した500ミリリットルの3つ口丸底
フラスコ中で、35.3グラムの塩化アセチルをジメト
キシメタン(45ミリリットル)及びメタノール(1.
25ミリリットル)の混合物へ添加することによってク
ロロメチルエーテルの酢酸メチル溶液を製造した。この
溶液を150ミリリットルの1、1、2、2−テトラク
ロロエタンで希釈し、次に、四塩化スズ(0.3ミリリ
ットル)をシリンジによって添加した。この溶液を11
0℃に設定したオイルバスで加熱還流した。その後、1
25ミリリットルの1、1、2、2−テトラクロロエタ
ン中の実施例Iで記載したように調製したポリ(4−C
PK−BPA)(10グラム)の溶液を8分かけて添加
した。連続的に攪拌しながら2時間還流した後、加熱を
停止し、混合物を25℃まで冷却した。反応混合物をロ
ータリーエバポレータへ移し、50℃と55℃の間の温
度で緩やかに加熱した。一時間後、揮発分のほとんどが
除去されたとき、反応混合物をメタノールへ添加し(3
カップのメタノールに対してそれぞれ25ミリリットル
の溶液を添加した)、ワーリングブレンダを用いてポリ
マーを沈殿させた。沈殿したポリマーを濾過により捕集
し、メタノールで洗浄し、空気乾燥させて、13グラム
のオフホワイトの粉体を得た。ポリマーは繰返し単位当
たり約1.5個のCH2 Cl基を有していた。
【0054】実施例V ホスホシリケートガラス層を有するヒータウェハを、3
000回転/分で10秒間、Z6020接着促進剤溶液
(95部のメタノール及び5部の水中に0.01重量パ
ーセント、ダウコーニング)でスピンコーティングし、
100℃で2乃至10分間乾燥させた。次に、実施例II
I に記載したように調製したクロロメチル化ポリアリー
レンエーテルケトンホトレジストで、1000乃至30
00回転/分で30乃至60秒間、ウェハ上をスピンコ
ーティングする前に、ウェハを25℃で5分間冷却し
た。繰返し単位当たり1個のクロロメチル基を有し、重
量平均分子量が11000のポリアリーレンエーテルケ
トンを固形分40重量パーセントでN−メチルピロリジ
ノンに溶解することによって、ホトレジスト溶液を製造
した。膜を80℃で15分の間オーブン中で加熱(ソフ
トベーキング)した後、室温まで冷却した。その後、膜
をマスクで覆い、1セットの被覆ガラススライドを、約
8乃至約40KV(約12乃至約22KVが好ましい)
で操作される日立走査型電子顕微鏡(SEM)(モデル
S−2300)の電子ビームで露光した。第2セットの
被覆ガラススライドを1パルス当たり15ナノ秒以下で
10キロヘルツまでのパルスで、1パルス当たり1ジュ
ールまでのモレクトロン社の10ワットYAGレーザか
らの260ナノメートルの紫外レーザビームで露光し
た。画像露光に続いて、両方のセットのガラススライド
を80℃で2分間オーブン中でアニールし、その後、室
温まで冷却して、60体積パーセントのシクロヘキサノ
ン及び40体積パーセントのクロロホルムを含む混合物
で洗浄して現像した。次に、現像したスライドをヘキサ
ンで洗浄し、レジストの完全な重合を保証するために2
50℃で2時間オーブン中で硬化させた。現像したレジ
ストは非常に良く画定された外観を示した。
【0055】実施例VI 次式(ここで、nは約6乃至約30である)のポリアリ
ーレンエーテルケトン(以下、ポリ(4−CPK−BP
A)と称す)を次のように調製した。
【化90】 ディーン−スターク(バレット)トラップ、冷却器、メ
カニカルスターラ、アルゴン注入口、及び栓が備えつけ
られた1リットルの三つ口丸底フラスコをシリコーンオ
イルバス中に配置した。4、4′−ジクロロベンゾフェ
ノン(アルドリッチ11370、アルドリッチケミカル
社、ミルウォーキー、ウィスコンシン州、53.90グ
ラム)、ビスフェノールA(アルドリッチ23965−
8、45.42グラム)、炭酸カリウム(65.56グ
ラム)、無水N、N−ジメチルアセトアミド(300ミ
リリットル)及びトルエン(55ミリリットル)をフラ
スコに添加して175℃(オイルバス温度)に加熱し、
揮発性トルエン成分を捕集及び除去した。連続的に攪拌
しながら175℃で24時間加熱した後、反応混合物を
濾過して炭酸カリウムを除去し、メタノール(2ガロ
ン)中へ沈澱させた。濾過及び真空乾燥後に、ポリマー
(ポリ(4−CPK−BPA))は収率86%で分離さ
れた。GPC分析は次の通りである:Mn 4239、M
peak9164、Mw 10238、Mz 18195及びM
z+1 25916。塩化メチレンからの溶液キャスト膜
は、透明、強靱且つ柔軟であった。反応で使用された化
学量論の結果、このポリマーは4、4−ジクロロベンゾ
フェノンから誘導される末端基を有するものと考えられ
る。
【0056】実施例VII 次式(ここで、nはモノマー繰返し単位の数を示す)の
ポリマーを次のように調製した。
【化91】 ディーン−スターク(バレット)トラップ、冷却器、メ
カニカルスターラ、アルゴン注入口、及び栓が備えつけ
られた500ミリリットルの三つ口丸底フラスコをシリ
コーンオイルバス中に配置した。4、4′−ジクロロベ
ンゾフェノン(アルドリッチ11370、アルドリッチ
ケミカル社、ミルウォーキー、ウィスコンシン州、1
6.32グラム、0.065モル)、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン(アルドリッチ、14.02グラ
ム、0.07モル)、炭酸カリウム(21.41グラ
ム)、無水N、N−ジメチルアセトアミド(100ミリ
リットル)及びトルエン(100ミリリットル)をフラ
スコに添加して175℃(オイルバス温度)に加熱し、
揮発性トルエン成分を捕集及び除去した。連続的に攪拌
しながら175℃で48時間加熱した後、反応混合物を
濾過し、メタノールへ添加してポリマーを沈澱させ、こ
のポリマーを濾過により捕集し、水洗し、次にメタノー
ルで洗浄した。真空乾燥した生成物ポリ(4−CPK−
BPM)の収量は24グラムであった。ポリマーは、N
−メチルピロリジノン、N、N−ジメチルアセトアミド
及び1、1、2、2−テトラクロロエタンに加熱により
溶解した。ポリマーは溶液が25℃まで冷却した後でも
溶解したままであった。
【0057】実施例VIII 実施例VIIで記載したように調製したポリマー、ポリ
(4−CPK−BPM)を次のようにクロロメチル化し
た。塩化アセチル(35.3グラム)をジメトキシメタ
ン(45ミリリットル)及びメタノール(1.25ミリ
リットル)の混合物へ添加することによってクロロメチ
ルメチルエーテルの酢酸メチル溶液(6mmol/ミリリッ
トル)を製造した。この溶液を150ミリリットルの
1、1、2、2−テトラクロロエタンで希釈し、次に、
四塩化スズ(0.3ミリリットル)を添加した。110
℃に設定したオイルバスを用いて混合物を還流させた
後、125ミリリットルの1、1、2、2−テトラクロ
ロエタン中のポリ(4−CPK−BPM)(10グラ
ム)の溶液を添加した。還流を2時間維持し、次に、5
ミリリットルのメタノールを添加して反応を停止させ
た。反応溶液をワーリングブレンダを用いて1ガロンの
メタノールへ添加し、生成物、クロロメチル化ポリ(4
−CPK−BPM)を沈澱させ、このポリマーを濾過に
より捕集し、真空乾燥させた。ポリマーの繰返し単位当
たり2個のクロロメチル基を有するポリ(4−CPK−
BPM)9.46グラムが得られた。ポリマーは次の構
造を有していた。
【化92】
【0058】実施例IX 次式(ここで、nはモノマー繰返し単位の数を示す)の
ポリマーを次のように調製した。
【化93】 ディーン−スターク(バレット)トラップ、冷却器、メ
カニカルスターラ、アルゴン注入口、及び栓が備えつけ
られた500ミリリットルの三つ口丸底フラスコをシリ
コーンオイルバス中に配置した。4、4′−ジクロロベ
ンゾフェノン(アルドリッチ11370、アルドリッチ
ケミカル社、ミルウォーキー、ウィスコンシン州、1
6.32グラム、0.065モル)、ヘキサフルオロビ
スフェノールA(アルドリッチ、23.52グラム、
0.07モル)、炭酸カリウム(21.41グラム)、
無水N、N−ジメチルアセトアミド(100ミリリット
ル)及びトルエン(100ミリリットル)をフラスコに
添加して175℃(オイルバス温度)に加熱し、揮発性
トルエン成分を捕集及び除去した。連続的に攪拌しなが
ら175℃で48時間加熱した後、反応混合物を濾過
し、メタノールへ添加してポリマーを沈澱させ、このポ
リマーを濾過により捕集し、水洗し、次にメタノールで
洗浄した。真空乾燥した生成物ポリ(4−CPK−HF
BPA)の収量は20グラムであった。ポリマーをゲル
浸透クロマトグラフィ(GPC)(溶離溶媒はテトラヒ
ドロフラン)により分析し、次の結果を得た:Mn 19
75、Mpeak2281、Mw 3588、及びMz+1 89
18。
【0059】実施例X 実施例IXで記載された方法で調製されたポリマー、ポ
リ(4−CPK−HFBPA)を、実施例VIII に記載
したプロセスでクロロメチル化する。同じような結果が
得られると考えられる。
【0060】実施例XI 次式(ここで、nはモノマー繰返し単位の数を示す)の
ポリマーを以下のように調製した。
【化94】 ディーン−スターク(バレット)トラップ、冷却器、メ
カニカルスターラ、アルゴン注入口、及び栓が備えつけ
られた1リットルの三つ口丸底フラスコをシリコーンオ
イルバス中に配置した。4、4′−ジフルオロベンゾフ
ェノン(アルドリッチケミカル社、ミルウォーキー、ウ
ィスコンシン州、43.47グラム、0.1992モ
ル)、9、9′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フル
オレノン(ケンセイカ、ラムソン、ニュージャージー
州、75.06グラム、0.2145モル)、炭酸カリ
ウム(65.56グラム)、無水N、N−ジメチルアセ
トアミド(300ミリリットル)及びトルエン(52ミ
リリットル)をフラスコに添加して175℃(オイルバ
ス温度)に加熱し、揮発性トルエン成分を捕集及び除去
した。連続的に攪拌しながら175℃で5時間加熱した
後、反応混合物を25℃に冷却した。凝固した塊を酢酸
(酢)で処理し、塩化メチレンで抽出し、濾過し、メタ
ノールへ添加してポリマーを沈澱させ、このポリマーを
濾過により捕集し、水洗し、次にメタノールで洗浄し
た。真空乾燥した生成物ポリ(4−FPK−FBPA)
の収量は71.7グラムであった。ポリマーをゲル浸透
クロマトグラフィ(GPC)(溶離溶媒はテトラヒドロ
フラン)により分析し、次の結果を得た:Mn 5910
0、Mpeak144000、Mw 136100、Mz 21
1350、及びMz+1 286100。
【0061】実施例XII 次式(ここで、nはモノマー繰返し単位の数を示す)の
ポリマーを以下のように調製した。
【化95】 ディーン−スターク(バレット)トラップ、冷却器、メ
カニカルスターラ、アルゴン注入口、及び栓が備えつけ
られた1リットルの三つ口丸底フラスコをシリコーンオ
イルバス中に配置した。4、4′−ジクロロベンゾフェ
ノン(アルドリッチケミカル社、ミルウォーキー、ウィ
スコンシン州、50.02グラム、0.1992モ
ル)、9、9′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フル
オレノン(ケンセイカ、ラムソン、ニュージャージー
州、75.04グラム、0.2145モル)、炭酸カリ
ウム(65.56グラム)、無水N、N−ジメチルアセ
トアミド(300ミリリットル)及びトルエン(52ミ
リリットル)をフラスコに添加して175℃(オイルバ
ス温度)に加熱し、揮発性トルエン成分を捕集及び除去
した。連続的に攪拌しながら175℃で24時間加熱し
た後、反応混合物を25℃に冷却した。反応混合物を濾
過し、メタノールへ添加してポリマーを沈澱させ、この
ポリマーを濾過により捕集し、水洗し、次にメタノール
で洗浄した。真空乾燥した生成物ポリ(4−CPK−F
BP)の収量は60グラムであった。
【0062】実施例XIII 実施例XIIで記載したように調製したポリマー、ポリ
(4−CPK−FBP)を次のようにクロロメチル化し
た。塩化アセチル(38.8グラム)をジメトキシメタ
ン(45ミリリットル)及びメタノール(1.25ミリ
リットル)の混合物へ添加することによってクロロメチ
ルメチルエーテルの酢酸メチル溶液(6mmol/ミリリッ
トル)を製造した。この溶液を100ミリリットルの
1、1、2、2−テトラクロロエタンで希釈し、次に、
四塩化スズ(0.5ミリリットル)を50ミリリットル
の1、1、2、2−テトラクロロエタン中で添加した。
100℃に設定したオイルバスを用いて混合物を還流し
た後、125ミリリットルの1、1、2、2−テトラク
ロロエタン中のポリ(4−CPK−FBP)(10グラ
ム)の溶液を添加した。反応温度を100℃で1時間維
持し、次に、5ミリリットルのメタノールを添加して反
応を停止させた。反応溶液をワーリングブレンダを用い
て1ガロンのメタノールへ添加し、生成物、クロロメチ
ル化ポリ(4−CPK−FBP)を沈澱させ、このポリ
マーを濾過により捕集し、真空乾燥させた。ポリマーの
繰返し単位当たり1.5個のクロロメチル基を有するポ
リ(4−CPK−FBP)9.5グラムが得られた。反
応を110℃(オイルバス設定温度)で行った場合、ポ
リマーは80分以内にゲル化した。ポリマーは次の構造
を有していた。
【化96】
【0063】実施例XIV 次式(ここで、nはモノマー繰返し単位の数を示す)の
ポリマーを以下のように調製した。
【化97】 ディーン−スターク(バレット)トラップ、冷却器、メ
カニカルスターラ、アルゴン注入口、及び栓が備えつけ
られた1リットルの三つ口丸底フラスコをシリコーンオ
イルバス中に配置した。4、4′−ジフルオロベンゾフ
ェノン(アルドリッチケミカル社、ミルウォーキー、ウ
ィスコンシン州、16.59グラム)、ビスフェノール
A(アルドリッチ、14.18グラム、0.065モ
ル)、炭酸カリウム(21.6グラム)、無水N、N−
ジメチルアセトアミド(100ミリリットル)及びトル
エン(30ミリリットル)をフラスコに添加して175
℃(オイルバス温度)に加熱し、揮発性トルエン成分を
捕集及び除去した。連続的に攪拌しながら175℃で4
時間加熱した後、反応混合物を25℃に冷却した。凝固
した塊を酢酸(酢)で処理し、塩化メチレンで抽出し、
濾過し、メタノールへ添加してポリマーを沈澱させ、こ
のポリマーを濾過により捕集し、水洗し、次にメタノー
ルで洗浄した。真空乾燥した生成物ポリ(4−FPK−
BPA)の収量は12.22グラムであった。ポリマー
をゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)(溶離溶媒はテ
トラヒドロフラン)により分析し、次の結果を得た:M
n 5158、Mpeak15080、Mw 17260及びM
z+1 39287。より低い分子量を得るには、反応を化
学量論では15モル%差し引いて繰り返すことができ
る。
【0064】実施例XV 次式の4′−メチルベンゾイル−2、4−ジクロロベン
ゼンを以下のように調製した。
【化98】 メカニカルスターラ、アルゴン注入口、ディーンスター
クトラップ、冷却器及び栓を備え、オイルバス中に配置
された2リットルのフラスコへ、トルエン(152グラ
ム)を添加した。オイルバス温度を130℃まで上げ、
12.5グラムのトルエンが除去された。水の徴候はな
かった。フラスコをオイルバスから取り出し、25℃に
冷却した。塩化2、4−ジクロロベンゾイル(0.68
3モル、143グラム)を添加して溶液を形成した。そ
の後、無水塩化アルミニウム(0.8175モル、10
9グラム)を15分かけて少しずつ添加し、塩酸ガスが
激しく発生した(臭気で確認)。溶液はオレンジ−黄色
になり、次に赤色になった。反応系をアルゴン下で16
時間攪拌し、溶媒を除去して固体の塊を得た。塊を塩化
メチレン(1リットル)で抽出し、次に炭酸カリウムで
乾燥させ、濾過した。濾液をロータリーエバポレータ及
び真空ポンプを用いて濃縮し、オイルを得た。オイルは
冷えて、固体の結晶塊になった。−15℃におけるメタ
ノール(1リットル)からの再結晶により、第1群の8
2.3グラムの4′−メチルベンゾイル−2、4−ジク
ロロベンゼン(融点55−56℃)と、第2群の32グ
ラムの生成物(メタノール500ミリリットルから)
と、第3群の16.2グラムの生成物とを得た。全回収
生成物は134.7グラムであり、収率65.6%であ
った。
【0065】実施例XVI 次式のベンゾイル−2、4−ジクロロベンゼンを以下の
ように調製した。
【化99】 メカニカルスターラ、アルゴン注入口、ディーンスター
クトラップ、冷却器及び栓を備え、オイルバス中に配置
された2リットルのフラスコへ、ベンゼン(200グラ
ム)を添加した。オイルバス温度を100℃まで上げ、
19グラムのベンゼンが除去された。水の徴候はなかっ
た。フラスコをオイルバスから取り出し、25℃に冷却
した。塩化2、4−ジクロロベンゾイル(0.683モ
ル、143グラム)を添加して溶液を形成した。その
後、無水塩化アルミニウム(0.8175モル、109
グラム)を15分かけて少しずつ添加し、ガスが激しく
発生した。多量の塩酸が発生した(臭気で確認)。溶液
はオレンジ−黄色になり、次に赤色になった。反応系を
アルゴン下で16時間攪拌し、次に2リットルビーカー
中で1リットルの氷水へ添加した。混合物を、白色にな
るまで攪拌し、次に塩化メチレン(1リットル)で抽出
した。塩化メチレン層を炭酸水素ナトリウムで乾燥さ
せ、濾過した。濾液をロータリーエバポレータ及び真空
ポンプを用いて濃縮し、オイルを得た。オイルは冷え
て、固体の結晶塊(154.8グラム)になった。メタ
ノールからの再結晶により、第1群に133.8グラム
のベンゾイル−2、4−ジクロロベンゼンを白色の針状
結晶として得た(融点41−43℃)。
【0066】実施例XVII 塩化2、5−ジクロロベンゾイルを次のように調製し
た。氷浴中に配置され、アルゴン注入口、冷却器及びメ
カニカルスターラを備えた2リットルの三つ口丸底フラ
スコへ、400ミリリットルのジクロロメタン中の2、
5−ジクロロ安息香酸(93.1グラム)を添加し、ス
ラリーを形成した。次に、68グラムのジクロロメタン
中の塩化チオニル(85グラム)を添加し、混合物を2
5℃で攪拌した。次に、混合物を徐々に加熱し、16時
間還流を維持した。次に、塩化チオニルを80℃より高
温に加熱しながら、クライゼン蒸留取り出しヘッドを用
いて除去した。反応残渣を500ミリリットルの一つ口
丸底フラスコへ移した後、0.1乃至0.3mmHg及
び70乃至100℃で、クゲルロア(Kugelrohr )装置
及び真空ポンプを用いて蒸留し、氷浴冷却でトラップさ
れた82.1グラムの塩化2、5−ジクロロベンゾイル
を黄色−白色固体として得た。
【0067】実施例XVIII 次式のベンゾイル−2、5−ジクロロベンゼンを以下の
ように調製した。
【化100】 メカニカルスターラ、アルゴン注入口、ディーンスター
クトラップ、冷却器及び栓を備え、オイルバス中に配置
された2リットルのフラスコへ、ベンゼン(140グラ
ム)を添加した。オイルバス温度を100℃まで上げ、
19グラムのベンゼンが除去された。水の徴候はなかっ
た。フラスコをオイルバスから取り出し、25℃に冷却
した。実施例XVIIで記載したように調製した塩化2、
5−ジクロロベンゾイル(92.6グラム)を添加して
溶液を形成した。その後、無水塩化アルミニウム(0.
8175モル、109グラム)を15分かけて少しずつ
慎重に添加し、ガスが激しく発生した。多量の塩酸が発
生した(臭気で確認)。溶液はオレンジ−黄色になり、
次に赤色になった。反応系をアルゴン下で16時間攪拌
し、次に2リットルビーカー中で1リットルの氷水へ添
加した。混合物を、白色になるまで攪拌し、次に塩化メ
チレン(1リットル)で抽出した。塩化メチレン層を炭
酸水素ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液をロー
タリーエバポレータ及び真空ポンプを用いて濃縮し、結
晶(103.2グラム)を得た。メタノールからの再結
晶により、ベンゾイル−2、5−ジクロロベンゼンを白
色の針状結晶として得た(融点85−87℃)。
【0068】実施例XIX 次式の4′−メチルベンゾイル−2、5−ジクロロベン
ゼンを以下のように調製した。
【化101】 メカニカルスターラ、アルゴン注入口、ディーンスター
クトラップ、冷却器及び栓を備え、オイルバス中に配置
された2リットルのフラスコへ、トルエン(200グラ
ム)を添加した。その後、無水塩化アルミニウム(64
グラム)を15分かけて少しずつ慎重に添加し、ガスが
激しく発生した。多量の塩酸が発生した(臭気で確
認)。溶液はオレンジ−黄色になり、次に赤色になっ
た。反応系をアルゴン下で16時間攪拌し、次に2リッ
トルビーカー中で1リットルの氷水へ添加した。混合物
を、白色になるまで攪拌し、次に塩化メチレン(1リッ
トル)で抽出した。塩化メチレン層を炭酸水素ナトリウ
ム上で乾燥させ、濾過した。濾液をロータリーエバポレ
ータ及び真空ポンプを用いて濃縮し、結晶を得た。メタ
ノールからの再結晶により、37.6グラムの4′−メ
チルベンゾイル−2、5−ジクロロベンゼンを淡黄色の
針状結晶として得た(融点107−108℃)。
【0069】実施例XX 次式(ここで、nはモノマー繰返し単位の数を示す)の
ポリマーを以下のように調製した。
【化102】 ディーン−スターク(バレット)トラップ、冷却器、メ
カニカルスターラ、アルゴン注入口、及び栓が備えつけ
られた250ミリリットルの三つ口丸底フラスコをシリ
コーンオイルバス中に配置した。4′−メチルベンゾイ
ル−2、4−ジクロロベンゼン(0.0325モル、
8.6125グラム、実施例XVで記載したように調製
する)、ビスフェノールA(アルドリッチ23965−
8、0.035モル、7.99グラム)、炭酸カリウム
(10.7グラム)、無水N、N−ジメチルアセトアミ
ド(60ミリリットル)及びトルエン(60ミリリット
ル、49.1グラム)をフラスコに添加して175℃
(オイルバス温度)に加熱し、揮発性トルエン成分を捕
集及び除去した。連続的に攪拌しながら175℃で24
時間加熱した後、反応生成物を濾過し、濾液をメタノー
ルへ添加してポリマーを沈澱させた。湿ったポリマーケ
ーキを濾過により分離し、水で洗浄し、次にメタノール
で洗浄した後、真空乾燥させた。ポリマー(7.70グ
ラム、収率48%)をゲル浸透クロマトグラフィ(GP
C)(溶離溶媒はテトラヒドロフラン)により分析し、
次の結果を得た:Mn 1898、Mpeak2154、Mw
2470、M z 3220及びMz+1 4095。
【0070】実施例XXI 次式のポリマー(nはモノマー繰返し単位の数を示す)
を4′−メチルベンゾイル−2、4−ジクロロベンゼン
出発物質の代わりに実施例XVIで記載したように調製
した8.16グラム(0.0325モル)のベンゾイル
−2、4−ジクロロベンゼンを使用し、オイルバスを1
70℃で24時間加熱した点を除いて、実施例XXの方
法を繰り返して調製した。
【化103】
【0071】実施例XXII ポリ(4−CPK−BPA)を実施例XXに記載の方法
で調製したポリマーに置き換える以外は実施例III の方
法を繰り返す。同様の結果が得られると思われる。
【0072】実施例XXIII ポリ(4−CPK−BPA)を実施例XXIに記載の方
法で調製したポリマーに置き換える以外は実施例III の
プロセスを繰り返す。同様の結果が得られると思われ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】娘ボードに搭載され、液滴噴射ノズルを示す印
刷ヘッドの一例の拡大概要等角投影図である。
【図2】図1の2−2線に沿い、電極パッシベーショ
ン、及びマニホルドとインクチャネルとの間のインク流
路を示す拡大断面図である。
【図3】図1の2−2線に沿うような、印刷ヘッドの他
の実施の形態の拡大断面図である。
【符号の説明】
10 印刷ヘッド 18 厚膜絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ティモシー ジェイ.フラー アメリカ合衆国 14534−4023 ニューヨ ーク州 ピッツフォード レイルロード ミルズ ロード 67

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビーム放射、X線放射、又は遠紫外
    線放射の放射線源によって露光したときにポリマーの架
    橋又は鎖の延長を可能にするハロメチル置換基を有する
    少なくとも数個のモノマー繰返し単位を含み、以下の一
    般式を有するポリマー組成物。 一般式 【化1】 式中xは0又は1の整数であり、nは繰返しモノマー単
    位の数を表す整数であり、Aは以下の構造式又はこれら
    の混合物であり、 【化2】 【化3】 【化4】 Bは以下の構造式又はこれらの混合物であり、 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 式中vは1〜約20の整数であり、 【化10】 式中zは2〜約20の整数であり、 【化11】 式中uは1〜約20の整数であり、 【化12】 【化13】 式中wは1〜約20の整数であり、 【化14】 【化15】
  2. 【請求項2】 (a)電子ビーム放射、X線放射、又は
    遠紫外線放射の放射線源によって露光したときにポリマ
    ーの架橋又は鎖の延長を可能にするハロメチル置換基を
    有する少なくとも数個のモノマー繰返し単位を含み、以
    下の一般式を有するポリマーを提供するステップを含
    み、(b)感光性供与置換基を介してポリマーの架橋又
    は鎖の延長を行うステップを含む、ポリマーの製造方
    法。 一般式 【化16】 式中xは0又は1の整数であり、nは繰返しモノマー単
    位の数を表す整数であり、Aは以下の構造式又はこれら
    の混合物であり、 【化17】 【化18】 【化19】 Bは以下の構造式又はこれらの混合物であり、 【化20】 【化21】 【化22】 【化23】 【化24】 【化25】 【化26】 式中vは1〜約20の整数であり、 【化27】 式中zは2〜約20の整数であり、 【化28】 式中uは1〜約20の整数であり、 【化29】 【化30】 式中wは1〜約20の整数であり、 【化31】 【化32】
JP9233813A 1996-08-29 1997-08-29 ポリマー組成物及びそのポリマーの製造方法 Pending JPH1090899A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US705490 1991-05-24
US08/705,490 US5863963A (en) 1996-08-29 1996-08-29 Halomethylated high performance curable polymers

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1090899A true JPH1090899A (ja) 1998-04-10

Family

ID=24833705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9233813A Pending JPH1090899A (ja) 1996-08-29 1997-08-29 ポリマー組成物及びそのポリマーの製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (2) US5863963A (ja)
JP (1) JPH1090899A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6716956B2 (en) 2002-01-09 2004-04-06 Xerox Corporation Process for preparing polyarylene ethers

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0822902B1 (de) * 1995-04-27 2000-01-26 METRONIC GERÄTEBAU GMBH & CO. Verfahren und vorrichtung zum härten von uv-druckfarben
US6080526A (en) * 1997-03-24 2000-06-27 Alliedsignal Inc. Integration of low-k polymers into interlevel dielectrics using controlled electron-beam radiation
US6260956B1 (en) * 1998-07-23 2001-07-17 Xerox Corporation Thermal ink jet printhead and process for the preparation thereof
US6020119A (en) * 1999-05-17 2000-02-01 Xerox Corporation Process for halomethylation of high performance polymers
US6187512B1 (en) 1999-05-17 2001-02-13 Xerox Corporation Process for halomethylation of high performance polymers
US6200715B1 (en) 1999-06-04 2001-03-13 Xerox Corporation Imaging members containing arylene ether alcohol polymers
US6460464B1 (en) * 1999-07-19 2002-10-08 Henkel Loctite Corporation Adhesive for ring seal in center fire ammunition
US6883413B2 (en) * 1999-07-19 2005-04-26 Henkel Corporation Visible and UV/visible light anaerobic curable primer mix coating
US7146897B1 (en) 1999-07-19 2006-12-12 Henkel Corporation UV/visible light and anaerobic curable composition
US6368994B1 (en) 1999-12-27 2002-04-09 Gyrorron Technology, Inc. Rapid processing of organic materials using short wavelength microwave radiation
US6927273B2 (en) 2002-12-17 2005-08-09 Xerox Corporation Process for preparing substituted polyarylene ethers
US7001978B2 (en) * 2003-11-19 2006-02-21 Xerox Corporation Unsaturated ester substituted polymers with reduced halogen content
US7396895B2 (en) * 2003-11-25 2008-07-08 Xerox Corporation Branched polyarylene ethers and processes for the preparation thereof
US7067608B2 (en) * 2003-11-25 2006-06-27 Xerox Corporation Process for preparing branched polyarylene ethers
KR100660182B1 (ko) * 2005-03-25 2006-12-21 한국화학연구원 아믹산 또는 이미드 측쇄기로 가교된 방향족 폴리에테르계수지
WO2009142929A1 (en) * 2008-05-23 2009-11-26 Fujifilm Corporation Method and apparatus for substrate bonding
JP5920588B2 (ja) 2010-10-14 2016-05-18 日産化学工業株式会社 ポリエーテル構造を含有する樹脂を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物
MX348660B (es) 2011-11-04 2017-05-29 Servicios Condumex Sa Composicion para aislamientos termoplasticos libres de halogenos, retardantes a la flama, con baja emision de humos obscuros y buenas propiedades electricas en agua.
US9801277B1 (en) 2013-08-27 2017-10-24 Flextronics Ap, Llc Bellows interconnect
US10466118B1 (en) 2015-08-28 2019-11-05 Multek Technologies, Ltd. Stretchable flexible durable pressure sensor
CN108538799B (zh) * 2017-03-02 2024-02-27 弗莱克斯有限公司 互连部件和互连组件
US10426029B1 (en) 2018-01-18 2019-09-24 Flex Ltd. Micro-pad array to thread flexible attachment
US10687421B1 (en) 2018-04-04 2020-06-16 Flex Ltd. Fabric with woven wire braid
US10575381B1 (en) 2018-06-01 2020-02-25 Flex Ltd. Electroluminescent display on smart textile and interconnect methods

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2125968A (en) * 1935-08-21 1938-08-09 Ernst T Theimer Manufacture of aromatic alcohols
US3367914A (en) * 1964-06-29 1968-02-06 Dow Chemical Co Poly(aminomethyl)diphenyl ether-aldehyde thermoset resin and process of making same
US3455868A (en) * 1964-11-24 1969-07-15 Union Carbide Corp Friction composition and friction element thereof
US3914194A (en) * 1973-04-02 1975-10-21 Dow Chemical Co Unsaturated formaldehyde copolymer resins derived from diaryl oxides, sulfides, dibenzofuran or dibenzothiophene
US4110279A (en) * 1974-02-25 1978-08-29 The Dow Chemical Company High temperature polymers from methoxy functional ether aromatic monomers
US4435496A (en) * 1982-09-22 1984-03-06 American Hoechst Corporation Photopolymer cleavage imaging system
EP0112650B1 (en) * 1982-12-06 1991-01-02 Imperial Chemical Industries Plc Aromatic oligomers and resins
EP0157732B1 (de) * 1984-03-07 1988-06-01 Ciba-Geigy Ag Vernetzbare, lineare Polyätherharze
US4623558A (en) * 1985-05-29 1986-11-18 W. R. Grace & Co. Reactive plastisol dispersion
JP2665268B2 (ja) * 1990-05-25 1997-10-22 ナショナル サイエンス カウンシル サイクリックコードのステップ・バイ・ステップ型復号方法及び復号器
JPH04294148A (ja) * 1991-03-25 1992-10-19 Canon Inc 液体噴射記録ヘッド
US5336720A (en) * 1991-06-05 1994-08-09 Rohm And Haas Company Impact resistant polymers
SG73410A1 (en) * 1992-06-13 2000-06-20 Hoechst Ag Polymer electrolyte membrane and process for the production thereof
US5268444A (en) * 1993-04-02 1993-12-07 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Phenylethynyl-terminated poly(arylene ethers)
US5607824A (en) * 1994-07-27 1997-03-04 International Business Machines Corporation Antireflective coating for microlithography
TW318857B (ja) * 1995-01-20 1997-11-01 Sumitomo Chemical Co
US5761809A (en) * 1996-08-29 1998-06-09 Xerox Corporation Process for substituting haloalkylated polymers with unsaturated ester, ether, and alkylcarboxymethylene groups
US5739254A (en) * 1996-08-29 1998-04-14 Xerox Corporation Process for haloalkylation of high performance polymers

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6716956B2 (en) 2002-01-09 2004-04-06 Xerox Corporation Process for preparing polyarylene ethers

Also Published As

Publication number Publication date
US6090453A (en) 2000-07-18
US5863963A (en) 1999-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4180135B2 (ja) ポリマーの製造方法
JPH1090899A (ja) ポリマー組成物及びそのポリマーの製造方法
JP4138050B2 (ja) ポリマー組成物及びそのポリマーの製造方法
EP0827029A2 (en) High performance polymer composition
US6260949B1 (en) Photoresist compositions for ink jet printheads
EP0827028A2 (en) Hydroxyalkated high performance curable polymers
JPH1090897A (ja) ポリマー組成物及びそのポリマーの製造方法
JPH10120743A (ja) 組成物及びポリマーの架橋又は鎖延長方法
JP4116115B2 (ja) ポリマー組成物、ポリマーの架橋又は鎖延長方法及び光硬化可能ポリマー組成物の製造方法
JP4262315B2 (ja) ポリマー組成物及びそのポリマーの製造方法
JP4173211B2 (ja) ポリマー組成物及びそのポリマーの製造方法
US6020119A (en) Process for halomethylation of high performance polymers
US6187512B1 (en) Process for halomethylation of high performance polymers

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040827

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071225

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080325

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080328

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080424

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080430

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080526

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080715