JPH04294148A - 液体噴射記録ヘッド - Google Patents

液体噴射記録ヘッド

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JPH04294148A
JPH04294148A JP8291191A JP8291191A JPH04294148A JP H04294148 A JPH04294148 A JP H04294148A JP 8291191 A JP8291191 A JP 8291191A JP 8291191 A JP8291191 A JP 8291191A JP H04294148 A JPH04294148 A JP H04294148A
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JP
Japan
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methacrylate
liquid
recording head
group
photopolymerizable composition
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JP8291191A
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English (en)
Inventor
Hiromichi Noguchi
弘道 野口
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体噴射記録ヘッド、
詳しくは、インク等の記録用液体の小滴を発生させ、そ
れを紙などの被記録材に付着させて記録を行なう液体噴
射記録方式に用いる記録用液体の小滴発生用の記録ヘッ
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】インク等の記録用液体の小滴を発生させ
、それを紙などの被記録材に付着させて記録を行なう液
体噴射記録方式は、記録時の騒音の発生が無視できる程
度に極めて小さく、かつ高速記録が可能であり、しかも
普通紙に定着などの特別な処理を必要とせずに記録を行
なうことのできる記録方式として注目され、最近種々の
タイプのものが活発に研究されている。
【0003】液体噴射記録方式に用いられる記録装置の
記録ヘッド部は、一般に、記録用液体を吐出するための
オリフィス(液体吐出口)と、該オリフィスに連通し、
記録用液体を吐出するためのエネルギーが記録用液体に
作用する部分を有する液体通路と、該液体通路に供給す
る記録用液体を貯留するための液室とを有して構成され
ている。
【0004】記録の際に、記録用液体を吐出するための
エネルギーは、液体通路の一部を構成する記録用液体に
吐出エネルギーを作用させる部分(エネルギー作用部)
の所定の位置に配設された発熱素子、圧電素子等の種々
のタイプの吐出エネルギー発生素子によって発生される
ものが多い。
【0005】このような構成の液体噴射記録ヘッドを製
造する方法としては、例えば、ガラス、金属等の平板に
切削やエッチング等によって、微細な溝を形成し、更に
この溝を形成した平板に他の適当な板を接合して液体通
路を形成する工程を含む方法、あるいは例えば吐出エネ
ルギー発生素子の配置された基板上に硬化した感光性樹
脂の溝壁をフォトリソグラフィー工程によって形成して
、基板上に液体通路となる溝を設け、このようにして形
成された溝付き板に、他の平板(覆い)を接合して液体
通路を形成する工程を含む方法が知られている(例えば
特開昭57−43876号)。
【0006】これらの液体噴射記録ヘッドの製造方法の
なかでは、感光性樹脂を使用した後者の方法は、前者の
方法に対して、液体通路をより精度良く、かつ歩留り良
く微細加工でき、しかも量産化が容易であるので、品質
が良く、より安価な液体噴射記録ヘッドを提供すること
ができるという利点を有している。
【0007】このような記録ヘッドの製造に用いる感光
性樹脂としては、印刷版、プリント配線等におけるパタ
ーン形成用として用いられてきたもの、あるいはガラス
、金属、セラミックス等に用いる光硬化型の塗料や接着
剤として知られているものが用いられており、また作業
能率などの面からドライフィルムタイプの樹脂が主に利
用されてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】感光性樹脂の硬化膜を
構成の一部に利用する記録ヘッドにおいて、高度な記録
特性、耐久性及び信頼性等の優れた特性を得るためには
、用いる感光性樹脂に、(1) 特に、硬化膜として基
板等との接着性に優れている、(2) 硬化した際の機
械的強度及び耐久性等に優れている、(3) パターン
露光を用いたパターンニングの際の感度及び解像度に優
れているなどの特性を有していることが要求される。
【0009】ところが、これまでに知られている液体噴
射記録ヘッドの形成に用いられてきた感光性樹脂には、
上記の要求特性を全て満足したものは少ないのが現状で
ある。
【0010】一方、近年プリント配線版加工に代表され
るエレクトロニクス部品のリソグラフィー技術において
、レーザーを用いた精密かつ高密度パターン形成技術が
試みられている。レーザーは光学的な制御技術によって
配線パターン画像をレジスト上にスキャニングして描画
するものであり、その精密さはレーザーそのものに依存
する。なかでも、可視光レーザーは安価で小型化し易く
制御が容易であるという利点を有し、活性光線を用いた
パターン形成にけるプロセスの簡略化や生産コストの低
減化に効果的であり、精密な微細加工が要求される記録
ヘッドの形成においても、可視光レーザーを用いること
の効果が期待されている。
【0011】しかし、これまでに知られているパターン
形成用の感光性樹脂は、紫外線には比較的高感度に反応
するが、可視光に高感度に反応するものは少ない。
【0012】そこで、可視光での感度を高めるために、
可視光線で重合を起させるための増感剤の研究や、例え
ばパターン状の光線照射をレーザービームのスキャニン
グで行なうなどの照射モードの検討がなされているが、
満足のできる結果が得られていないのが現状であった。
【0013】すなわち、これらの方法においても、可視
光を用いる感光性樹脂そのものの特性を改善するまでに
は至っておらず、例えば、増感剤を含めた光重合開始剤
と、重合性成分等の他の成分とに良好な適合性が得られ
ないために、(1)十分な感度がでない、(2)精密な
パターン照射を行なっているが、現像プロセスで安定性
がないために、相応した精度、解像度のパターンができ
ない、(3)レジスト材料としての密着性が満足されず
、パターンはできるが実用性がない、といった問題点が
あった。
【0014】従って、このような感光性樹脂を記録ヘッ
ドに用いた場合、基板として用いられるガラス、セラミ
ック、プラスチックフィルムなどに対する密着性に劣る
ために、記録ヘッドの製造段階において、またはその使
用にともない、液体通路内の記録用液体の流れを阻害し
たり、あるいは液滴吐出方向を不安定にするなどして記
録特性を低下させるなど、記録ヘッドの信頼性を著しく
損なう原因となる硬化膜の変形、基板からの剥離、損傷
などの欠陥が起き易くなるという問題が生じる。
【0015】本発明はこれらの問題点に鑑み成されたも
のであり、その目的は、光重合に可視光が利用でき、か
つ添加助剤等を添加しなくとも十分な密着性を有し、パ
ターン形成時の現像特性に優れ、かつ液体噴射記録ヘッ
ドの構成部材として良好な特性を得られるようにその特
性を制御することが容易な光重合性組成物を用い、安価
で精密であり、信頼性が高く、耐久性に優れた記録ヘッ
ドを提供することにある。
【0016】本発明の他の目的は、液体通路が精度良く
かつ歩留り良く微細加工された構成を有した液体噴射記
録ヘッドを提供することにある。
【0017】本発明の他の目的は、マルチオリフィス化
された場合にも信頼性が高く、耐久性に優れた液体噴射
記録ヘッドを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明によって達成することができる。
【0019】本発明の液体噴射記録ヘッドは、光重合性
組成物の硬化物をその構成の一部とする液体噴射記録ヘ
ッドであって、前記組成物が、(1)アルキルメタクリ
レート、アクリロニトリルおよびスチレンからなる群よ
り選ばれた一種以上のモノマーに由来する構造単位を主
体とする幹鎖に、(A)水酸基含有アクリルモノマー、
(B)アミノもしくはアルキルアミノ基含有アクリルモ
ノマー、(C)カルボキシル基含有アクリルもしくはビ
ニルモノマー、(D)N−ビニルピロリドン、(E)ビ
ニルピリジンもしくはその誘導体および(F)下記一般
式(I)で表わされるアクリルアミド誘導体からなる群
より選ばれた1種以上のモノマーに由来する構造単位を
主体とする枝鎖が付加されてなるグラフト共重合高分子
と、
【0020】
【化2】 [ただし、R1 は水素または炭素原子数が1〜3のア
ルキルもしくはヒドロキシアルキル基、R2 は水素ま
たは炭素原子数が1〜4のヒドロキシ基を有していても
よいアルキルもしくはアシル基を表わす](2)メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、イソブチルメ
タクリレート、t−ブチルメタクリレート、ベンジルメ
タクリレート、アクリロニトリル、イソボルニルメタク
リレート、イソボルニルアクリレート、トリシクロデカ
ンアクリレート、トリシクロデカンオキシエチルメタク
リレート、スチレン、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、シクロヘキシルメタクリレートからなる群より選
ばれた一種以上のモノマーに由来する構造単位を有し、
かつ前記(A)〜(F)のモノマーのうちの少なくとも
一種のモノマーに由来する構造単位を有する線状高分子
と、(3)エチレン性不飽和結合を有するモノマーと、
(4)有機過酸化物、s−トリアジン誘導体、ベンゾフ
ェノン及びその誘導体、キノン類、N−フェニルグリシ
ン及びアルキルアリールケトンからなる群から選ばれた
化合物の少なくとも1種からなるラジカル発生剤と、ク
マリン系色素、ケトクマリン系色素、シアニン系色素、
メロシアニン系色素及びキサンテン系色素からなる群か
ら選ばれた化合物の少なくとも1種からなる増感剤とを
含む光重合開始剤を含むことを特徴とする。
【0021】本発明の液体噴射記録ヘッドは所望に応じ
て種々の構成を取ることができるが、少なくとも上記光
重合性組成物の硬化物がその構成の一部として用いられ
る。
【0022】以下、図面に従って本発明の液体噴射記録
ヘッドの一例を詳細に説明する。
【0023】図1は本発明の液体噴射記録ヘッドの一例
であり、図1(a)はその主要部の斜視図、図1(b)
 は図1(a)の C−C線に添った切断断面図である
【0024】この液体噴射記録ヘッドは、基本的に、基
板1と、該基板上に設けられ、所定の形状にパターンニ
ングされた硬化膜からなる液体通路壁3Hと、該液体通
路壁上に積層された覆い7とを有してなり、これらの部
材によって、記録用液体を吐出するためのオリフィス9
、該オリフィスに連通し、記録用液体を吐出するための
エネルギーが記録用液体に作用する部分を有する液体通
路6−2 及び該液体通路に供給する記録用液体を貯留
するための液室6−1 が形成されている。更に、覆い
に設けられた貫通孔8には、記録ヘッド外部から液室 
6−1に記録用液体を供給するための供給管10が接合
されている。尚、図1(a)には、供給管10は省略し
てある。
【0025】記録の際に、記録用液体を吐出するための
エネルギーは、液体通路6−2 の一部を構成する記録
用液体に吐出エネルギーを作用させる部分の所定の位置
に配設された発熱素子、圧電素子等の種々のタイプの吐
出エネルギー発生素子2に、これら素子に接続してある
配線(不図示)を介して吐出信号を所望に応じて印加す
ることにより発生される。
【0026】本発明の記録ヘッドを構成する基板1は、
ガラス、セラミックス、プラスチックあるいは金属等か
らなり、発生素子2が所望の個数所定位置に配設される
。なお、図1の例においては発生素子が2個設けられて
いるが、発熱素子の個数及び配置は記録ヘッドの所定の
構成に応じて適宣決定される。
【0027】また、覆い7は、ガラス、セラミックス、
プラスチックまたは金属等の平板からなり、融着あるい
は接着剤を用いた接着方法により液体通路壁3H上に接
合されており、また所定の位置に供給管10を接続する
ための貫通孔8が設けられている。
【0028】この記録ヘッドにおいて、液体通路 6−
2及び液室 6−1の壁3Hを構成する所定の形状にパ
ターンニングされた硬化膜は、基板1上に、または覆い
7上に設けた前述した構成成分(1)〜(4)を含む光
重合性組成物からなる層をフォトリソグラフィー工程に
よってパターンニングして得られたものである。
【0029】以上、液体通路壁3Hの構成に該光重合性
組成物の硬化膜を用いた例を説明したが、該光重合性組
成物の硬化膜(硬化物)は、記録ヘッドのその他の部分
に好適に利用し得る。
【0030】例えば、液体通路に垂直な記録ヘッドの部
分断面として表した図7(a)〜(d)及び図8(a)
〜(d)に示すように 1.覆い7として[図7(a)] 2.液体通路壁3H及び覆い7として[図7(b)](
この場合液体通路壁3Hと覆い7は一体化されて形成さ
れていても良いし、別途形成後接合されたものあっても
良い。) 3.各種樹脂等から形成した液体通路壁3Hと覆い7と
の接着層14[図7(c)、図8(a)及び(c)とし
て]4.液体通路壁3H及び液体通路壁3Hと覆い7と
の接着層14として[図7(d)及び図8(b)]5.
液体通路壁3H及び液体通路壁3Hと覆い7との接着層
14(2層構成)として[図8(d)]の利用を挙げる
ことができる。なお、上記構成のなかで図7(a)〜(
d)、図8(a)、(d)の構成、及び図8(b)にお
ける液体通路壁3Hの形成には、ドライフィルムタイプ
のものが好適に利用でき、また図8(b)及び(c)の
接着剤層14には、液体状で用いて硬化させるタイプが
好適に用いられる。
【0031】更に、本発明の記録ヘッドは、図9〜図1
1に示す液体通路(6−2 )に対して垂直な方向に液
滴を吐出する構造を有するものであっても良く、その際
には、例えば図12(a)及び(b)に示す部分等、上
記図7、8に示したのと同様の部分などに該光重合性組
成物の硬化膜が好適に利用できる。
【0032】以上説明した本発明の記録ヘッドを適用し
た好適な記録装置の一例を図面を用いて説明する。
【0033】図13は本発明の記録ヘッドを適用した液
体噴射記録装置の実施例を模式的に示した斜視図である
。ここで、119は記録紙であり、この記録紙119は
紙送りローラ114及びピンチローラ116によりプラ
テン115上を副走査方向(矢印A方向)に所定の速度
に移動する。117及び118はそれぞれ軸支されて駆
動源(図示せず)により回転するプーリであり、このプ
ーリ117及び118にはキャリッジ駆動ベルト112
をかけ渡す。
【0034】キャリッジ駆動ベルト112にはキャリッ
ジ113を一体に固定する。このキャリッジ113はプ
ーリ117及び118の回転によりガイド軸108及び
111に案内されて主走査方向(矢印B方向)に往復動
自在とする。また、キャリッジ113の下面には、ガイ
ド軸111上をころがって動くローラ120を配置する
【0035】このキャリッジ113のほぼ中央部内には
、フレキシブル配線121と電機的に接続されたコネク
タ122を配置し、更に、このコネクタ122に液体噴
射記録ヘッド101の配線5を接続して固定するときに
、その記録ヘッド101を添わせるようにするヘッドア
ライナー123をキャリッジ113上に垂直に設ける。 従って、記録ヘッド101は、コネクタ122によりキ
ャリッジ113から着脱自在である。また、キャリッジ
113のホームポジションを検出するセンサ124を配
置する。
【0036】記録ヘッド101は、基板106を有し、
この基板106上に飛翔滴液滴であるインク滴を吐出す
る吐出口102と、この吐出口102に連通し、飛翔的
インク滴を形成する発熱素子などのエネルギー素子を有
する液体通路を構成する部分103と、該部分103に
連通し、この液体通路に供給するインク液を蓄えるイン
ク液室とを有している。また、記録ヘッド101のエネ
ルギー発生体には、コネクタ122及びフレキシブル配
線121を介して駆動電圧発生回路から駆動電圧が供給
されるとともに、吐出口102からのインク滴の吐出を
制御する吐出制御信号が供給される。
【0037】以下、本発明の記録ヘッドの構成の用いる
前述した構成成分(1)〜(4)を含む光重合性組成物
について説明する。
【0038】該光重合性組成物は、特に硬化膜とした際
にガラス、プラスチック、セラミックス等からなる基板
等の各種部材に対して良好な接着性を有し、かつインク
等の記録用液体に対する耐性及び機械的強度にも優れ、
しかも活性光線によるパターニングによって精密で高解
像度のパターンを形成することができるという液体噴射
記録ヘッドの構成部材として優れた特性を有するもので
、可視光を利用した場合でもこの優れた特性を発揮でき
る。
【0039】更に、この光重合性組成物は、ドライフィ
ルムとして用いることができ、その際にも上記の優れた
特性が発揮される。
【0040】以下、本発明に用いる光重合性組成物を構
成する各成分(1)〜(4)について説明する。
【0041】(1)のグラフト共重合高分子は、構造材
料としての適性を有する比較的剛直な性状を有する幹鎖
に、親水性を有する上記(A)〜(F)から選ばれた少
なくとも一種のモノマーを主体とし、支持体への優れた
密着性を発揮する枝鎖を付加してなるものである。
【0042】上記グラフト共重合高分子を構成するに際
して、その枝鎖を構成すべく用いる上記(A)〜(F)
のモノマーを具体的に示せば、(A)の水酸基含有アク
リルモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート(以下、(メタ)アクリレートと記す場合
、アクリレート及びメタアクリレートの双方を含むこと
を意味するものとする)、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート及
び6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、なら
びに1,4−シクロヘキサンジメタノールと(メタ)ア
クリル酸とのモノエステルなどが挙げられ、商品名アロ
ニックスM5700(東亜合成化学株式会社製)、TO
NEM100(カプロラクトンアクリレート、ユニオン
カーバイド株式会社製)、ライトエステルHO−mpp
(共栄社油脂化学工業株式会社製)、ライトエステルM
600A(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルア
クリレートの商品名、共栄社油脂化学工業株式会社製)
として知られているものなどが使用できる。
【0043】これらに加えてさらに、二価アルコール類
と(メタ)アクリル酸とのモノエステルなども使用でき
る。この二価アルコール類としては、例えば、ビスフェ
ノールAとエチレンオキシドもしくはプロピレンオキシ
ドの付加反応物、1,10−デカンジオール、ネオペン
チルグリコール、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフ
タレートなどを挙げることができる。
【0044】(B)のアミノもしくはアルキルアミノ基
含有アクリルモノマーとしては、(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリルア
ミドなどが挙げられる。
【0045】(C)のカルボキシル基含有アクリルもし
くはビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、フ
マール酸、イタコン酸あるいは東亜合成化学株式会社の
製品の商品名アロニックスM−5400、アロニックス
M−5500などとして知られるものが挙げられる。
【0046】(E)のビニルピリジンもしくはその誘導
体としては、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン
、2−ビニル−6−メチルピリジン、4−ビニル−1−
メチルピリジン、2−ビニル−5−エチルピリジン、(
4−ピペニリノエチル)ピリジン等が挙げられる。
【0047】上記(A)〜(E)のモノマーは、その何
れもが親水性を有するものであり、本発明における光重
合性組成物がガラス、セラミック、プラスチック等の支
持体に接着する際に、強固な密着性を付与するものであ
る。
【0048】(F)の上記一般式(I)で表わされるア
クリルアミド誘導体としては、N−メチロール(メタ)
アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、β−ヒドロキシエトキシメチル(メタ)アクリル
アミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、α−ヒド
ロキシメチル−N−メチロールアクリルアミド、α−ヒ
ドロキシエチル−N−ブトキシメチルアクリルアミド、
α−ヒドロキシプロピル−N−プロポキシメチルアクリ
ルアミド、α−エチル−N−メチロールアクリルアミド
、α−プロピル−N−メチロールアクリルアミド等の親
水性でかつ熱架橋性を有するモノマーが挙げられる。
【0049】これらモノマー(F)は、親水性はもとよ
り加熱による縮合架橋性を有しており、一般には100
℃以上の温度で水分子あるいはアルコールが脱離し架橋
結合を形成してグラフト共重合高分子自体にも硬化後に
編目構造を形成させ、硬化して得られるパターンの耐薬
品性および機械的強度などをより一層向上させ、本発明
における光重合性組成物をより効果的なものとする。
【0050】該組成物のグラフト共重合高分子の枝鎖が
熱架橋性である場合には、活性光線の照射によりパター
ンを形成した後に加熱を行なうことが好ましい。
【0051】なお、枝鎖は前記(A)〜(F)に例示し
たような親水性のモノマーのみに由来するものの他、そ
の他の種々の機能を発揮させる各種の疎水性モノマー等
を0〜約25重量%までの範囲内で共重合の成分として
用いてなる枝鎖であっても良い。
【0052】このグラフト共重合高分子の幹鎖は、アル
キルメタクリレート、アクリロニトリルおよびスチレン
からなる群より選ばれた一種以上のモノマーに由来する
構造単位を主体として構成される。
【0053】該幹鎖の構成に利用されるアルキルメタク
リレートとしては、メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメ
タクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜4のもの
をあげることができる。
【0054】なお、幹鎖は上記モノマーのみに由来する
ものの他、例えば上記モノマーに、メチルアクリレート
、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、ラウ
リルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エ
チルヘキシルメタクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、酢酸ビニルなどを0〜約50重量%までの範囲内で
共重合の成分として用いてなる幹鎖であってもよい。
【0055】このグラフト共重合高分子は、本発明の光
重合性組成物を硬化させる際、該組成物に形態保持性を
付与して精密なパターニングを可能にするとともに、硬
化して得られるパターンに対しては密着性、耐薬品性な
らびに高い機械強度を与えるものである。
【0056】(2)の線状高分子は、先に挙げたモノマ
ーのうち少なくとも一種を主成分とし、かつ前記(A)
〜(F)のモノマーのうち少なくとも一種を用い公知の
方法に従って重合することにより得ることができる高分
子である。なお、前記(A)〜(F)のモノマーは、5
〜30モル%の範囲で加えることが望ましい。30モル
%以上であると、硬化して得られた硬化物中の極性基濃
度が高くなり、支持体との密着性向上の効果が上昇せず
、これに加えて耐水性の低下が現われてくるので好まし
くない。5モル%以下であると、支持体との密着性でな
く硬化物中における該成分の結合剤としての効果が不十
分となる。
【0057】(3)のエチレン性不飽和結合を有するモ
ノマーは、本発明に用いる光重合性組成物に活性光線に
よる硬化性を発揮させ、とりわけ該光重合性組成物に活
性光線に対する優れた感度を付与するための成分であり
、好ましくは大気圧下で100℃以上の沸点を有し、ま
た好ましくはエチレン性不飽和結合を2個以上有するも
のであって、活性光線の照射で硬化する公知の種々のモ
ノマーを用いることができる。
【0058】そのような2個以上のエチレン性不飽和結
合を有するモノマーを具体的に示せば、例えば(イ)1
分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ
樹脂のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル
、(ロ)多価アルコールのアルキレンオキシド付加物の
アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル、(ハ
)二塩基酸と二価アルコールから成る分子量 500〜
3000のポリエステルの分子鎖末端にアクリル酸エス
テル基を持つポリエステルアクリレート、(ニ)多価イ
ソシアネートと水酸基を有するアクリル酸モノマーとの
反応物が挙げられる。上記(イ)〜(ニ)のモノマーは
、分子内にウレタン結合を有するウレタン変性物であっ
てもよい。
【0059】(イ)に属するモノマーとしては、ビスフ
ェノールA型、ノボラック型、脂環型に代表されるエポ
キシ樹脂、あるいは、ビスフェノールS、ビスフェノー
ルF、テトラヒドロキシフェニルメタンテトラグリシジ
ルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、グ
リセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトー
ルトリグリシジルエーテル、イソシアヌール酸トリグリ
シジルエーテルおよび下記一般式II
【0060】
【化3】 で表わされるエポキシウレタン樹脂の(メタ)アクリル
酸エステルなどが挙げられる。
【0061】(ロ)に属するモノマーとしては、エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(
メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ
)アクリレートなどが挙げられ、商品名KAYARAD
  HX−220 、HX−620、D−310 、D
−320 、D−330 、DPHA、R−604 、
 DPCA−20、DPCA−30 、DPCA−60
 、DPCA−120 (以上、日本化薬株式会社製)
 、商品名NKエステルBPE−200 、BPE−5
00 、BPE−1300、A−BPE−4(以上、新
中村化学株式会社製) 等で知られるものを使用できる
【0062】(ハ)に属するモノマーとしては、商品名
アロニックスM−6100、M−6200、M−625
0、M−6300、M−6400、M−7100、M−
8030、M−8060、M−8100 (以上、東亜
合成化学株式会社製)などが挙げられる。(ハ)に属し
、ポリエステルのウレタン結合を含有するものとしては
、商品名アロニクスM−1100、アロニクスM−12
00 (以上、東亜合成化学株式会社製)等として知ら
れるものが挙げられる。
【0063】(ニ)に属するモノマーとしては、トリレ
ンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ヘ
キサメチレンジイソシアナート、トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアナート、リジンジイソシアナート、ジフ
ェニルメタンジイソシアナートなどのポリイソシアナー
トと水酸基含有アクリルモノマーとの反応物が挙げられ
、商品名スミジュールN(ヘキサメチレンジイソシアナ
ートのビュレット誘導体)、スミジュールL(トリレン
ジイソシアナートのトリメチロールプロパン変性体)(
以上、住友バイエルウレタン株式会社製)等で知られる
ポリイソシアナート化合物に水酸基含有の(メタ) ア
クリル酸エステルを付加した反応物などを使用できる。 ここで言う水酸基含有アクリルモノマーとしては(メタ
) アクリル酸エステルが代表的なもので、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートが好ましい。また、先に挙げたグラフ
ト共重合高分子の枝鎖に用いられる水酸基含有の他のア
クリルモノマー、特に前記一般式(I)で表わされる化
合物も使用することができる。
【0064】上記したような2個以上のエチレン性不飽
和結合を有するモノマーの他、例えば以下に列挙するよ
うなエチレン性不飽和結合を1個だけ有するモノマーも
用いることができる。そのような1個のエチレン性不飽
和結合を有するモノマーを例示すれば、例えばアクリル
酸、メタクリル酸などのカルボキシル基含有不飽和モノ
マー;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ートなどのグリシジル基含有不飽和モノマー;ヒドロキ
シエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸
のC2 〜C8 ヒドロキシアルキルエステル;ポリエ
チレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリ
コールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコール
モノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタ
クリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸とポリエ
チレングリコールまたはポリプロピレングリコールとの
モノエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリ
ル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル
、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル等
のアクリル酸またはメタクリル酸のC1 〜C12アル
キルまたはシクロアルキルエステル;その他のモノマ−
として、例えばスチレン、ビニルトルエン、メチルスチ
レン、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルイソブチルエー
テル、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、アルキルグリシジルエーテルのアクリル酸また
はメタクリル酸付加物、ビニルピロリドン、ジシクロペ
ンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ε−カプ
ロラクトン変性ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシ
エチルアクリレートなど;が挙げられる。
【0065】本発明に用いる光重合性組成物は、従来公
知の紫外線硬化システムで利用している250nmから
400nmの紫外線のみならず、400nm以上の可視
光線、可視光レーザーによっても硬化反応し得るもので
ある。
【0066】該光重合性組成物に用いる光重合開始剤は
、高い重合活性を有するラジカル発生剤と、光を効率的
に吸収する増感剤の組合せからなる。
【0067】このラジカル発生剤としては、先にのべた
ように、有機過酸化物、s−トリアジン誘導体、ベンゾ
フェノン及びその誘導体、キノン類、N−フェニルグリ
シン及びアルキルアリールケトンからなる群から選ばれ
た化合物の1種または2種以上を組合せて用いる。
【0068】有機過酸化物の具体例としては、3,3,
5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセ
チルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオ
キサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、メ
チルエチルケトンパーオキサイド、メチルシクロヘキサ
ノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類;2
,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、3,3,5
−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、p−クロロ
ベンゾイルパーオキサイド、アセチルシクロヘキサンス
ルホニルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、イ
ソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイ
ド、コハク酸パーオキサイド、デカノイルパーオキサイ
ド、プロピオニルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイドなどのアシルパーオ
キサイド類;1,1,3,3−テトラメチルブチルヒド
ロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5
−ジヒドロパーオキサイド、p−メタンヒドロパーオキ
サイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒド
ロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパー
オキサイドなどのヒドロパーオキサイド類;1,3−ビ
ス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1
,4−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブチルクミル
パーオキシサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ
イソプロピルベンゼンパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイドなどのジアルキルパーオキサイド類;1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1
−ビス−t−ブチルパーオキシ−3、3、5−トリメチ
ルシクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ブタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパー
オキシ)バレレートなどのパーオキシケタール類;2,
5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルパーオキシヘキサ
ン、3,3’,4,4’−テトラ(t−アミルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−
テトラ(t−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル
)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−
オクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,
3’,4,4’−テトラ(t−クミルパーオキシカルボ
ニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(
t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3
,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルパーオキシカ
ルボニル)ベンゾフェノン、t−ブチルパーオキシアセ
テート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブ
チルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエー
ト、t−ブチルパーオキシオクタノエート、t−ブチル
パーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシピバ
レート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチ
ルパーオキシラウレート、t−ブチル過酸化マレイン酸
、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、ジ−t−
ブチルパーオキシフタレートなどのアルキルパーオキシ
エステル類;t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボ
ネート、ジ−(3−メチル−3−メトキシブチル)パー
オキシジカーボネート、ジ−(t−ブチルパーオキシ二
水素二フタレート)カーボネート、ジ−(t−ヘキシル
パーオキシ二水素二フタレート)カーボネート、ジ−n
−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブ
チルパーオキシカーボネート、ジイソプロピルパーオキ
シジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシ
ジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジ
カーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカ
ーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パ
ーオキシカーボネートなどのパーオキシカーボネート類
;などが挙げられる。
【0069】s−トリアジン誘導体の具体例としては、
2,4,6−トリス(ジクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−s−トリ
アジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s
−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル
)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(モノクロロ
メチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(モノ
ブロモメチル)−s−トリアジン、2−(2,4−ジク
ロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−
s−トリアジン、2−(4’−メトキシ−1’−ナフチ
ル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリア
ジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(ト
リクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル
)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−(p−ブロモフェニル)−4,6−ビス(トリ
クロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシ
スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−
トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−
ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(α
,α,β−トリクロロエチル)−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、2−n−プロピル−4
,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2
−アミノ−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−ト
リアジン、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン、2−ピペリジノ−4,6−ビ
ス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−フェニ
ル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−フェニル−4,6−ビス(トリブロモメチル)
−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−
ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メト
キシ−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリア
ジンなどが挙げられる。
【0070】ベンゾフェノン及びその誘導体の具体例と
しては、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、3,
3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2−メチ
ルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4,4
’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’
−ビス(ジメトキシアミノ)ベンゾフェノン、4,4’
−ジクロロベンゾフェノン、4−p−トリルチオベンゾ
フェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−ジメトキシ
アミノベンゾフェノン、4−(スルホメチル)ベンゾフ
ェノンナトリウム、4−フェニルベンゾフェノン、4−
ベンゾイルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド
、4−モルホリノベンゾフェノン、ベンゾフェノンなど
が挙げられる。
【0071】キノン類の具体例としては、1,2,3,
4−テトラヒドロナフタセンキノン、1,2,3,4−
テトラヒドロベンズ(a)アントラセン−7,12−ジ
オン、1,2−ベンズアントラキノン、1,4−ジメチ
ルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、1−クロロ
アントラキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、2,
3−ジメチルアントラキノン、2,3−ベンズアントラ
キノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−エチルア
ントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−フェニ
ルアントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン
、2−メチルアントラキノン、3−クロロ−2−メチル
アントラキノン、4−(スルホメチル)ベンジルナトリ
ウム、4−(トリメチルアンモニウムメチル)ベンジル
ブロマイド、7,8,9,10−テトラヒドロナフタセ
ンキノン、9,10−アントラキノン、9,10−フェ
ナントレンキノン、アントラキノンαスルホン酸ナトリ
ウム、オクタメチルアントラキノン、カンファーキノン
、ジベンゾスベロン、フルオレノン、ベンズアントロン
、ベンゾキノン、レテンキノンなどが挙げられる。
【0072】N−フェニルグリシンの具体例としては、
N,N−ジフェニルグリシン、N−(2−メトキシエチ
ル)−N−フェニルグリシン、N−(m−メチルフェニ
ル)グリシン、N−(n−ブチル)−N−(p−トリル
)グリシン、N−(n−ブチル)−N−(p−ブロモフ
ェニル)グリシン、N−(n−ブチル)−N−フェニル
アラニン、N−(n−ブチル)−N−フェニルグリシン
、N−(n−プロピル)−N−(p−クロロフェニル)
グリシン、N−(n−プロピル)−N−(p−トリル)
グリシン、N−(n−プロピル)−N−フェニルアラニ
ン、N−(n−プロピル)−N−グリシン、N−(p−
クロロ)−フェニルグリシン、N−(p−トリル)−フ
ェニルグリシン、N−(p−メトキシフェニル)グリシ
ン、N−エチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン
、N−エチル−N−(p−トリル)グリシン、N−エチ
ル−N−(p−ブロモフェニル)グリシン、N−エチル
−N−フェニルアラニン、N−エチル−N−フェニルグ
リシン、N−フェニルグリシン、N−メチル−N−(p
−クロロフェニル)グリシン、N−メチル−N−(p−
トリル)グリシン、N−メチル−N−(p−ブロモフェ
ニル)グリシン、N−メチル−N−(p−ヨードフェニ
ル)グリシン、N−メチル−N−フェニルアラニン、N
−メチル−N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フ
ェニルバリン、N−メチル−N−フェニルロイシンなど
が挙げられる。
【0073】アルキルアリールケトンの具体例としては
、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン、2,3−ビス(4
−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイル)フェニ
ル)−2,3−ジメチルブタン、3,3’−ジメトキシ
ベンジル、4,4’−ジメトキシベンジル、4,4’’
−ジエチルイソフタロフェノン、1−フェニル−1,2
−プロパンジオン−2−o−ベンゾイルオキシム、1−
ベンゾイルシキロヘキサン−1−オール、2−ヒドロキ
シ−2,2’−ジメチルアセトフェノン、o−アセチル
ベンゾフェノン、α−アリルベンゾイン、α−フェニル
ベンゾイン、α−メチルベンゾイン、ピバロイン、ベン
ジル、ベンジルエチレングリコールケタール、ベンジル
ジメチルケタール、ベンゾイルトシレート、ベンゾイン
、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾイン−se
c−ブチルエーテル、ベンゾイン−t−ブチルエーテル
、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロ
ピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン
フェニルエーテル、ベンゾインメチルエーテルなどが挙
げられる。
【0074】本発明における光重合性組成物に用いる光
重合開始剤に含有させる増感剤は、クマリン系色素、ケ
トクマリン系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色
素及びキサンテン系色素からなる群から選ばれた化合物
の少なくとも1種からなる。
【0075】クマリン類、ケトクマリン類の具体例とし
ては、3,3’−カルボニルビス(4−シアノ−7−ジ
エチルアミノ)クマリン、3,3’−カルボニルビス(
5,7−ジメトキシクマリン)、3,3’−カルボニル
ビス(7−ジアリルアミノクマリン)、3,3’−カル
ボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3,3’
−カルボニルビス(7−メトキシクマリン)、3,3’
−カルボニルビスクマリン、3−(2’−ベンズイミダ
ゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2’−
ベンズオキサゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、
3−(2’−ベンズチアゾイル)−7−ジエチルアミノ
クマリン、3−(5’−フェニルチアジアゾイル−2’
)−7−ジエチルアミノクマリン、3−アセチル−5,
7−ジメトキシクマリン、3−アセチル−7−ジエチル
アミノクマリン、3−アセチル−7−ジメチルアミノク
マリン、3−アセチルクマリン、3−シンナモイル−7
−ジエチルアミノクマリン、3−ベンゾイル−5,7−
ジメトキシクマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルア
ミノクマリン、3−ベンゾイル−7−ジメチルアミノク
マリン、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−
ベンゾイルクマリン、7−ジエチルアミノ−3−(4−
ジメチルアミノシンナモイル)クマリン、7−ジエチル
アミノ−5,7’−ジメトキシ−3,3’−ビスクマリ
ン、商品名Coumarine−2、Coumarin
e−1、C1H、Coumarine−30、Coum
arine−7、Coumarine−6、NK−12
97(以上株式会社日本感光色素研究所製)、商品名A
R−100(日本化薬株式会社製)、商品名LS−15
7、LS−120、LS−153、LS−158(以上
三井東圧化学株式会社社製)などが挙げられる。
【0076】シアニン系色素、メロシアニン系色素の具
体例としては、1,1−ビス(3−エチル−2−α−ナ
フトチアゾール)メチンシアニン、1,1−ビス(3−
エチル−2−β−ナフトチアゾール)メチンシアニン、
1,1−ビス(3−エチル−3−ベンゾチアゾール)メ
チンシアニン、1,1−ビス(3−メチル−2−α−ナ
フトチアゾール)メチンシアニン、1,1−ビス(3−
メチル−2−β−ナフトチアゾール)メチンシアニン、
1,1−ビス(3−メチル−3ベンゾチアゾール)メチ
ンシアニン、1,3−ビス(3−メチル−2−β−ナフ
トチアゾール)トリメチンシアニン、1,3−ビス(3
−メチル−2−ベンゾチアゾール)トリメチンシアニン
、1−(3−エチル−2−α−ナフトチアゾール)−1
−(3−エチル−2−β−ナフトチアゾール)メチンシ
アニン、1−(3−エチル−2−α−ナフトチアゾール
)−1−(3−エチル−2−ベンゾチアゾール)メチン
シアニン、1−(3−エチル−2−β−ナフトチアゾー
ル)−1−(3−エチル−2−ベンゾチアゾール)メチ
ンシアニン、1−(3−エチル−2−β−ナフトチアゾ
ール)−3−(3−メチル−2−ベンゾチアゾール)メ
チンシアニン、1−(3−メチル−2−α−ナフトチア
ゾール)−1−(3−メチル−2−ベンゾチアゾール)
メチンシアニン、4−[(3’−エチル−2’−ベンゾ
チアゾリリデン)エチリデン]−1−フェニル−3−メ
チル−ピラゾロン、4−[(3’−エチル−2’−ベン
ゾチアゾリリデン)エチリデン]−2−フェニル−5(
4)オキサゾロン、5−[(1’−エチル−2’−ピリ
ジリデン)エチリデン]−3−エチルローダニン、5−
[(3,3’−ジメチル−2’−インドリニリデン)エ
チリデン]−3−エチル−4−オキソ−2−チオオキソ
オキサゾリジン、5−[(3’−エチル−2’−ベンゾ
チアゾリリデン)エチリデン]−3−エチル−4−オキ
ソ−2−チオオキソオキサゾリジン、5−[(3’−エ
チル−2’−ベンゾチアゾリリデン)エチリデン]−3
−エチル−4−オキソ−2−チオオキソオキサゾリジン
、5−[(3’−エチル−2’−ベンゾチアゾリリデン
)エチリデン]−−3−エチル−4−オキソ−2−チオ
キソオキサゾリジン、5−[(3’−エチル−4’,5
’−ジフェニル−2’−チアゾリリデン)エチリデン]
−3−エチルローダニン、商品名NK−85、NK−7
9、NK−76、NK−116、NK−2841、NK
−2825(以上株式会社日本感光色素研究所製)など
が挙げられる。
【0077】キサンテン系色素の具体例としては、2,
4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチル
チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2
−(3−スルホプロポキシ)チオキサントンナトリウム
、2−イソプロピルチオキサントン、2−エチルチオキ
サントン、2−カルボキシメトキシチオキサントン−N
−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモ
ニウム、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキ
サントン、商品名Rhodamine−6G、Rhod
amine−B、Kiton  Red  S  (以
上、(以上株式会社日本感光色素研究所製)などが挙げ
られる。
【0078】次に、以上の各組成分の配合比は、これら
組成分を含む光重合性組成物の本発明の液体噴射記録ヘ
ッドにおける使用部位あるいは使用目的に応じて適宜選
択される。
【0079】次に、本発明に用いる光重合性組成物の成
分であるグラフト共重合高分子(1)、線状高分子(2
)、エチレン性不飽和結合を有するモノマー(3)、光
重合開始剤(4)の組成比について説明する。
【0080】グラフト共重合高分子の重量をG、線状高
分子の重量をL、エチレン性不飽和結合を有するモノマ
ーの重量をMとすると、G:L= 80:20〜 50
:50、M:(G+L)=20:80〜80:20の範
囲が望ましく、更に好ましくはM:(G+L)=50:
100 〜250 :100 の範囲である。光重合開
始剤は、これら成分の合計量(G+L+M)100重量
部に対して0.2〜20重量部の範囲で用いるのが望ま
しい。更に、該光重合性組成物には、必要に応じて、縮
合架橋触媒、熱重合禁止剤、充填剤、染料や顔料等の着
色剤、ヒドロキノンやパラメトキシフェノール等の熱安
定剤、密着促進剤、可塑剤、シリカやタルク等の体質顔
料、塗工適性を与えるレベリング剤などを添加しても良
い。
【0081】例えば、縮合架橋触媒としては、パラトル
エンスルホン酸に代表されるスルホン酸、ギ酸などのカ
ルボン酸等が挙げられる。熱重合禁止剤としては、ハイ
ドロキノンおよびその誘導体、パラメトキシフェノール
、フェノチアジン等が挙げられる。着色剤としては、油
溶性染料及び顔料が活性光線の透過を実質的に防げない
範囲で添加され得る。充填剤は、塗膜の硬度上昇、着色
、密着性、機械的強度上昇のために、塗料一般で使用さ
れる体質顔料、プラスチック微粒子等が用いられる。 密着促進剤としては、無機質表面改質剤としてのシラン
カップリング剤、低合子界面活性剤等がある。
【0082】本発明の液体噴射記録ヘッドの作製に、以
上説明した組成の光重合性組成物を溶液状で用いる際、
あるいはドライフィルムとする際に、該光重合性組成物
をフィルム基材であるプラスチックフィルムなどの上に
塗布する場合などに用いる溶剤としては、アルコール類
、グリコールエーテル類、グリコールエステル類等の親
水性溶剤などが挙げられる。もちろん、これら親水性溶
剤を主体とし、それらに必要に応じてメチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル
、酢酸イソブチル等のエステル類、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素及びそのハロゲン置換体、塩化メチ
レン、1,1,1 −トリクロルエタン等の塩素含有の
脂肪族溶剤等を適宜混合したものを用いることもできる
。 尚、これら溶剤は、該光重合性組成物の現像液として用
いることもできる。
【0083】本発明の液体噴射記録ヘッドの作製に際し
て、該光重合性組成物は、通常の方法によって基板等の
上に硬化層を形成できる。
【0084】例えば、 (1) 基板等の上に硬化した塗布膜からなる層を形成
する場合;液体状の上記光重合性組成物を基板等の上に
液状塗布膜を形成するため付与し、引き続いて蒸発乾燥
させる。そして得られた乾燥塗布膜に、活性光線を照射
することでこれを硬化させて、硬化塗布膜からなる層と
する。 (2) 基板等の上に所望パターンの形状の硬化した塗
布膜からなる層を形成する場合(その1);液体状の上
記光重合性組成物を液状塗布膜を形成するため基板等の
上に付与し、引き続いて蒸発乾燥させる。そして乾燥し
た塗布膜からなる層に所望のパターンにレーザービーム
を走査し、未露光部を1,1,1−トリクロロエタン等
の適当な溶剤で除去することで基板等の上に所望のパタ
ーン形状の硬化塗布膜層を形成する。 (3) 基板等の上に所望のパターン形状の硬化塗布膜
からなる層を形成する場合(その2);基板等の上に、
液体状の上記光重合性組成物を液状塗布膜を形成するた
めに付与し、続いて蒸発乾燥する。得られた乾燥塗布膜
からなる層上に、活性光線が透過しない所望の形状をも
ったパターンを有するフォトマスクを重ね合わせ、フォ
トマスク上から活性光線で露光する。そして、未露光部
を1,1,1−トリクロロエタン等の適当な溶剤によっ
て除去し、基板等の上に所望のパターン形状の硬化した
塗布膜からなる層を形成する。
【0085】(4) 感光性ドライフィルムを形成し、
基板等の上に前記ドライフィルムを積層する場合;液体
状の上記光重合性組成物を液状膜を形成するためポリエ
チレンテレフタレートフィルム上に付与し、続いて蒸発
乾燥して前記ポリエチレンテレフタレートフィルム上に
感光性ドライフィルムを得る。そのドライフィルムを積
層体を得るため通常の積層方法によって基板等の上に積
層する。そして、基板等の上に積層した感光性ドライフ
ィルムを上記した方法(1)と同様の方法で活性光線で
照射することで硬化する。硬化した感光性フィルムを所
望のパターンに形成したい場合は支持体上に積層した上
記ドライフィルムを上記した方法(2) 又は(3) 
と同様の方法で処理する。
【0086】本発明の液体噴射記録ヘッドの作製過程に
おいて、上記光重合性組成物の硬化、あるいは該光重合
性組成物へのパターン露光等に用いる活性光線としては
、既に広く実用化されている紫外線あるいは可視光線な
どが挙げられる。紫外線光源としては、波長250nm
 〜450nm の光を多く含む高圧水銀灯、超高圧水
銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられ、実用的に許
容されるランプ−被照射物間の距離において365nm
 の近傍の光の強度が1mW/cm2〜100mW/c
m2 程度のものが好ましい。可視光線照射用としては
、100〜1000Wのハロゲンランプの熱線をカット
し、ミラーあるいはレンズを用いて平行性を高めたもの
が好ましい。可視光レーザーは、波長488nmのアル
ゴンレーザーが最も利用しやすく、色素レーザーなども
使用可能である。
【0087】以下、液体通路壁3Hをドライフィルムタ
イプの上記光重合性組成物から得られる硬化膜を用いて
形成する場合を一例として、図面を用いて本発明の液体
噴射記録ヘッドの製造方法を説明する。
【0088】図2〜図6は、本発明の液体噴射記録ヘッ
ドの製作手順を説明するための模式図である。
【0089】本発明の液体噴射記録ヘッドを形成するに
は、まず、図2に示すように、ガラス、セラミック、プ
ラスチックあるいは金属等の基板1上に発熱素子やピエ
ゾ素子等の吐出エネルギー発生素子2が所望の個数配置
される。尚、必要に応じて記録用液体に対する耐性、電
気絶縁性等を基板1表面に付与する目的で、該表面にS
iO2 、Ta2 O5 、ガラス等の保護層を被覆し
てもよい。また、吐出エネルギー発生素子2には、図示
されていないが、記録信号入力用電極が接続してある。
【0090】次に、図2の工程を経て得られた基板1の
表面を清浄化すると共に例えば80〜150 ℃で乾燥
させた後、図3(a)及び(b)に示したようにドライ
フィルムタイプ(膜厚、約20μm〜200 μm)の
前述した活性光線で硬化する光重合性組成物3を、40
〜130 ℃程度に加温して、例えば0.5 〜0.4
 f/min.の速度、1〜3Kg/cm2 の加圧条
件下で基板面1A上にラミネートする。
【0091】続いて、図4に示すように、基板面1A上
に設けたドライフィルム層3上に、活性エネルギー線を
透過しない所定の形状のパターン4Pを有するフォトマ
スク4を重ね合わせた後、このフォトマスク4の上部か
ら露光を行なう。
【0092】なお、フォトマスク4と基板1との位置合
わせは、露光、現像処理等の工程を経て、最終的に形成
される液体通路領域中に上記素子2が位置するように行
なわれ、例えば、位置合せマークを、基板1とマスク4
のそれぞれに予め描いておき、そのマークに従って位置
合わせする方法等によって実施できる。
【0093】または、レーザービームを所定の露光パタ
ーン領域を掃引照射して、所定の露光パターンを得ても
良い。
【0094】このように露光を行うと、前記パターンに
覆われた領域以外、すなわちドライフィルム層3の露光
された部分が重合硬化し、露光されなかった部分が、溶
剤可溶性のままであるのに対して溶剤不溶性となる。
【0095】このパターン露光に用いる活性光線として
は、上述した光重合性組成物の成分の種類等に応じて、
従来より公知の活性エネルギー線のうち好適なものを適
宜選定して用いればよく、具体的には、例えば高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンア
ーク灯、ハロゲンランプ、可視光レーザー、アルゴンレ
ーザー、ヘリウムカドニウムレーザー、色素レーザーな
どを挙げることができる。
【0096】例えば、紫外線光源としては、波長 25
0nm〜 450nmの光を多く含む高圧水銀灯、超高
圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられ、実用的
に許容されるランプ−被照射物間の距離において 36
5nmの近傍の光の強度が1mW/cm2 〜 100
mW/cm2 程度のものが好ましい。電子線照射装置
としては、特に限定はないが、0.5〜20 M Ra
dの範囲の線量を有する装置が実用的に適している。、
可視光源としては、波長488nmのアルゴンレーザー
や100〜1000Wのハロゲンランプの熱線をカット
し、ミラーあるいはレンズを用いて平行性を高めたもの
が利用できる。
【0097】ドライフィルム層3のパターン露光を終了
したら、次に、露光済みのドライフィルム3を、例えば
1,1,1−トリクロルエタン等の揮発性有機溶剤中に
浸漬するなどして現像処理し、溶剤可溶性であるドライ
フィルム層3の未重合(未硬化)部分を基板1上から溶
解除去し、図5(a)および(b)に示すように基板1
上に残存した硬化膜3Hによって最終的に液体通路 6
−2及び液室 6−1となる溝を形成する。
【0098】次に、基板1上の硬化膜3Hを、少なくと
も80℃以上の温度で、10分〜3時間程度加熱し熱重
合させる。なお、熱硬化性のグラフト共重合高分子が光
重合性組成物3に用いられている場合には、この加熱処
理温度を、少なくとも100 ℃で 5〜60分程度と
する。
【0099】なお、本例の記録ヘッドにおいては、液体
通路 6−2及び液室 6−1となる溝の形成に、ドラ
イフィルムタイプの光重合性組成物、つまり固体状のも
のを使用した例について説明しているが、本発明の記録
ヘッドの形成に際して使用できる光重合性組成物として
は、固体状のもののみに限られるものではなく、液状の
ものももちろん使用可能である。
【0100】基板上に液状の光重合性組成物を用いて該
組成物からなる層を形成する方法としては、例えばレリ
ーフ画像の作製時に用いられるスキージによる方法、す
なわち所望の光重合性組成物の塗膜の厚さに相当した高
さの壁を基板の周囲に設け、スキージによって余分な光
重合性組成物を除去する方法等を挙げることができる。 この場合、光重合性組成物の粘度は、100cp 〜3
000cpが適当である。また、基板の周囲に置く壁の
高さは、光重合性組成物の含有する溶剤分の蒸発による
減量分を見込んで決定する必要がある。
【0101】また、固体状の光重合性組成物を用いる場
合には、前記のようにドライフィルムを基板上に加熱圧
着して貼着する方法等が好適である。
【0102】しかしながら、本発明の記録ヘッドを形成
するに際しては、取扱い上で、あるいは厚さの制御が容
易かつ正確にできる点に於いて、固体状のフィルムタイ
プのものが便利である。
【0103】このようにして、硬化膜3Hによって最終
的に液体通路6−2及び液室 6−1を構成する溝を形
成した後、図6(a)及び(b)に示すように、溝の覆
いとなる平板7を硬化膜3H上に接着剤に接合し、接合
体を形成する。
【0104】図6(a)及び(b)に示した工程に於い
て、覆い7を付設する具体的な方法としては、例えばガ
ラス、セラミック、金属、プラスチック等の平板7にエ
ポキシ樹脂系接着剤を厚さ3〜4μmにスピンコートし
た後、予備加熱して接着剤層を、いわゆるBステージ化
させ、これを硬化したドライフィルム硬化膜3H上に貼
り合わせた後前記接着剤層を、本硬化させる等の方法が
あるが、アクリル系樹脂、ABS 樹脂、ポリエチレン
等の熱可塑性樹脂の平板7を硬化膜3H上に、直接、熱
融着させる等の接着剤を使用しない方法でも良い。
【0105】また、覆い7の液体通路と接合する側に、
前述の光重合性組成物からなる層を設け、これを液体通
路を形成した硬化膜3Hと熱融着させ、しかる後に活性
光線を照射して加熱するという方法、すなわち本発明に
おける光重合性組成物を接着剤として用いる方法も好ま
しい。
【0106】尚、図6に於いて、 6−1は液室、 6
−2は液体通路、8は液室 6−1に不図示の記録ヘッ
ド外部から内部へ記録用液体を供給するための供給管(
不図示)を連結するための貫通孔を示す。このようにし
て、基板1上に設けられた硬化膜3Hと平板7との接合
が完了した後、この接合体を図6(a)及び図6(b)
に示した液体通路6−2の下流側にあたる C−Cに添
って切削して、切削面に於ける液体通路の開口部である
、記録用液体を吐出するためのオリフィスを形成する。 この工程は、吐出エネルギー発生素子2とオリフィス9
との間隔を適正化するために行なうものであり、ここで
切削する領域は適宣選択される。この切削に際しては、
半導体工業で通常採用されているダイシング法等を採用
することができる。
【0107】なお、本発明でいう液体通路下流部とは、
記録ヘッドを用いて記録を行なっている際の記録用液体
の流れ方向に於ける下流領域、具体的には、吐出エネル
ギー発生素子2の設置位置より下流の液体通路の部分を
言う。
【0108】切削が終了したところで、切削面を研磨し
て平滑化し、貫通孔8に供給管10を取付けて図1に示
したような液体噴射記録ヘッドを完成する。
【0109】なお、以上説明した例では、基板1上に硬
化膜3Hを形成した後、これに覆い7が接合されたが、
覆い7側に硬化膜3Hを形成した後これを基板1に接合
しても良い。また、液体通路6−2 と液室6−1 と
は別々に形成されたものであっても良い。
【0110】本発明は、特にインクジエツト記録方式の
中でも熱エネルギーを利用することでインクを吐出させ
て所望の画像を形成する方式の記録装置に用いられる記
録ヘツドに於いて、優れた効果をもたらすものである。
【0111】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、
コンテイニユアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生
せしめ、記録ヘツドの熱作用面に膜沸騰させて、結果的
にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内の気泡
を形成出来るので有効である。この気泡の成長,収縮に
より吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、
少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス
形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるの
で、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成で
き、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては
、米国特許第4463359号明細書、同第43452
62号明細書に記載されているようなものが適している
。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特
許第4313124号明細書に記載されている条件を採
用すると、更に優れた記録を行うことができる。
【0112】記録ヘツドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリツトを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。
【0113】更に、記録装置が記録できる最大記録媒体
の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ツドとしては、上述した明細書に開示されているような
複数記録ヘツドの組み合わせによって、その長さを満た
す構成や一体的に形成された一個の記録ヘツドとしての
構成のいずれでも良いが、本発明は、上述した効果を一
層有効に発揮することができる。
【0114】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチツプタイプの記録ヘツド、あ
るいは記録ヘツド自体に一体的に設けられたカートリツ
ジタイプの記録ヘツドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0115】又、本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘツドに対しての回復手段、予備的な補助手
段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘツドに対しての、キヤピング手段、クリーニング手
段、加圧或は吸収手段、電気熱変換体或はこれとは別の
加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、
記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安
定した記録を行うために有効である。
【0116】更に、記録装置の記録モードとしては黒色
等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘツド
を一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも
よいが、異なる色の複色カラー又は、混色によるフルカ
ラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて
有効である。
【0117】
【実施例】以下、合成例および実施例により本発明を更
に詳細に説明する。
【0118】合成例1 本発明の液体噴射記録ヘッドの作製に用いる光重合性組
成物を構成する成分として、以下に示す(A)〜(D)
材料を用意した。
【0119】グラフト共重合高分子(1)2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート50重量部、ブトキシメチルア
クリルアミド50重量部を用い、チオグリコール酸を連
鎖移動剤、アゾビスイソブチルニトリルを重合開始剤と
して用い、ラジカル連鎖移動重合を行ない、分子末端に
カルボキシ基を持つオリゴマーを得た。
【0120】このオリゴマーに、グリシジルメタクリレ
ートを反応させることにより、分子鎖の片末端にメタク
リロイル基を持つマクロモノマーを得た。
【0121】このマクロモノマー20重量部とメチルメ
タクリレート80重量部とを、メチルセロソルブ溶液中
で溶液重合しグラフト共重合高分子(G−1とする)を
得た。
【0122】線状高分子(B) メチルメタクリレートと、2−ヒドロキシエチルメタク
リレートとを、85:15のモル比で重合することで線
状アクリル共重合体が得られた。
【0123】 エチレン不飽和結合を有するモノマー(C)NKエステ
ルBPE−4(新中村化学株式会社製)光重合開始剤(
D) (1)ラジカル発生剤:カンファーキノン(2)増感剤
:3,3’−カルボニルビス(4−シアノ−7−ジエチ
ルアミノ)クマリン これらの材料を通常の混合技術を用いて以下に示すよう
な重量比でよく混合することによって、液体状の光重合
性組成物を得た。
【0124】 材料                重量部(A) 
                  10(B)  
                 10(C)   
                20(D)−(1)
                 1.5(D)−(
2)                 1.5ハイド
ロキノン          0.1メチルセロソルブ
    200 次に、このようにして得られた液体状の組成物の一部を
、リバースコータにて25μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム(ルミラーTタイプ)に塗布し、得られ
た塗布膜を乾燥させて、膜厚が30μmの乾燥塗布膜層
(ドライフィルム)を得た。
【0125】更に、該乾燥塗布膜層上に40μmの延伸
ポリエチレンフィルムをカバーフィルムとして積層し、
ドライフィルムとしての光重合性組成物層(厚さ;30
μm)が、2枚のフィルムの間にサンドイッチされた構
成の積層体を得た。
【0126】更に、リバースコータでの塗布を、得られ
るドライフィルムの層厚が35μmとなるように行なう
以外は上記と同様にして、積層体を得た。
【0127】合成例2 本発明の液体噴射記録ヘッドの作製に用いる光重合性組
成物を構成する成分として、以下に示す(A)〜(D)
材料を用意した。
【0128】グラフト共重合高分子(1)N−メチロー
ルアクリルアミド70重量部、3−クロロ−2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート30重量部を用い、チオグリ
コール酸を連鎖移動剤、アゾビスイソブチルニトリルを
重合開始剤として用い、ラジカル連鎖移動重合を行ない
、分子末端にカルボキシ基を持つオリゴマーを得た。
【0129】このオリゴマーに、グリシジルメタクリレ
ートを反応させることにより、分子鎖の片末端にメタク
リロイル基を持つマクロモノマーを得た。
【0130】このマクロモノマー20重量部、メチルメ
タクリレート60重量部及びアクリロニトリル20重量
部を、メチルセロソルブ溶液中で溶液重合しグラフト共
重合高分子(G−2とする)を得た。
【0131】線状高分子(B) エチルメタクリレートと、N−メチロールアクリルアミ
ドとを、75:20のモル比で重合することで線状アク
リル共重合体が得られた。
【0132】 エチレン不飽和結合を有するモノマー(C)(1)エピ
コート1001のアクリル酸エステル(2)トリメチロ
ールプロパンのトリアクリレート光重合開始剤(D) (1)ラジカル発生剤:カンファーキノン(2)増感剤
:1,1−ビス(3−エチル−2−α−ナフトチアゾー
ル)メチンシアニン これらの材料を通常の混合技術を用いて以下に示すよう
な重量比でよく混合することによって、液体状の光重合
性組成物を得た。
【0133】 材料                重量部(A) 
                  15(B)  
                   5(C)−(
1)               15(C)−(2
)                 5(D)−(1
)                 1.5(D)−
(2)                 1.5ハイ
ドロキノン          0.1メチルセロソル
ブ    200 次に、このようにして得られた液体状の組成物の一部を
、リバースコータにて25μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム(ルミラーTタイプ)に塗布し、得られ
た塗布膜を乾燥させて、膜厚が30μmの乾燥塗布膜層
(ドライフィルム)を得た。
【0134】更に、該乾燥塗布膜層上に40μmの延伸
ポリエチレンフィルムをカバーフィルムとして積層し、
ドライフィルムとしての光重合性組成物層(厚さ;30
μm)が、2枚のフィルムの間にサンドイッチされた構
成の積層体を得た。
【0135】更に、リバースコータでの塗布を、得られ
るドライフィルムの層厚が35μmとなるように行なう
以外は上記と同様にして、積層体を得た。
【0136】合成例3 本発明の液体噴射記録ヘッドの作製に用いる光重合性組
成物を構成する成分として、以下に示す(A)〜(D)
材料を用意した。
【0137】グラフト共重合高分子(1)β−ヒドロキ
シエトキシメチル(メタ)アクリルアミド70重量部、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート30重量部を用い
、チオグリコール酸を連鎖移動剤、アゾビスイソブチル
ニトリルを重合開始剤として用い、ラジカル連鎖移動重
合を行ない、分子末端にカルボキシ基を持つオリゴマー
を得た。
【0138】このオリゴマーに、グリシジルメタクリレ
ートを反応させることにより、分子鎖の片末端にメタク
リロイル基を持つマクロモノマーを得た。
【0139】このマクロモノマー25重量部とメチルメ
タクリレート75重量部を、メチルセロソルブ溶液中で
溶液重合し、重量平均分子量が18000、数平均分子
量が3500のグラフト共重合高分子(G−3とする)
を得た。
【0140】線状高分子(B) エチルメタクリレートと、β−ヒドロキシエトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミドとを、90:10のモル比で
重合することで重量平均分子量が75000、数平均分
子量が25000の線状アクリル共重合体が得られた。
【0141】 エチレン不飽和結合を有するモノマー(C)アロニック
スM8060(東亜合成化学の製品)光重合開始剤(D
) (1)ラジカル発生剤:2,4,6−トリス(ジクロロ
メチル)−s−トリアジン (2)増感剤:2,4−ジイソプロピルチオキサントン
これらの材料を通常の混合技術を用いて以下に示すよう
な重量比でよく混合することによって、液体状の光重合
性組成物を得た。
【0142】 材料                重量部(A) 
                  10(B)  
                 10(C)   
                20(D)−(1)
                 1.5(D)−(
2)                 1.5ハイド
ロキノン          0.1メチルセロソルブ
    200 次に、このようにして得られた液体状の組成物の一部を
、リバースコータにて25μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム(ルミラーTタイプ)に塗布し、得られ
た塗布膜を乾燥させて、膜厚が30μmの乾燥塗布膜層
(ドライフィルム)を得た。
【0143】更に、該乾燥塗布膜層上に40μmの延伸
ポリエチレンフィルムをカバーフィルムとして積層し、
ドライフィルムとしての光重合性組成物層(厚さ;30
μm)が、2枚のフィルムの間にサンドイッチされた構
成の積層体を得た。
【0144】更に、リバースコータでの塗布を、得られ
るドライフィルムの層厚が35μmとなるように行なう
以外は上記と同様にして、積層体を得た。
【0145】合成例4 本発明の液体噴射記録ヘッドの作製に用いる光重合性組
成物を構成する成分として、以下に示す(A)〜(D)
材料を用意した。
【0146】グラフト共重合高分子(1)N−プロポキ
シメチル(メタ)アクリルアミド70重量部、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート30重量部を用い、
チオグリコール酸を連鎖移動剤、アゾビスイソブチルニ
トリルを重合開始剤として用い、ラジカル連鎖移動重合
を行ない、分子末端にカルボキシ基を持つオリゴマーを
得た。
【0147】このオリゴマーに、グリシジルメタクリレ
ートを反応させることにより、分子鎖の片末端にメタク
リロイル基を持つマクロモノマーを得た。
【0148】このマクロモノマー40重量部とメチルメ
タクリレート60重量部を、メチルセロソルブ溶液中で
溶液重合し、重量平均分子量が18000、数平均分子
量が3500のグラフト共重合高分子(G−4とする)
を得た。
【0149】線状高分子(B) トリシクロデカンオキシエチルメタクリレートと、2−
ヒドロキシエチルアクリレートとを、80:20のモル
比で重合することで、重量平均分子量が75000、数
平均分子量が25000の線状アクリル共重合体が得ら
れた。
【0150】 エチレン不飽和結合を有するモノマー(C)(1)ペン
タエリスリトールトリアクリレート(2)アロニックス
M−6200(東亜合成化学の製品) 光重合開始剤(D) (1)ラジカル発生剤:3,3,4,4−テトラ(ブチ
ルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン(2)増感剤
:NK−1297(クマリン系色素、日本感光色素研究
所製)これらの材料を通常の混合技術を用いて以下に示
すような重量比でよく混合することによって、液体状の
光重合性組成物を得た。
【0151】 材料                重量部(A) 
                  80(B)  
                 20(C)−(1
)               10(C)−(2)
               10(D)−(1) 
                2.0(D)−(2
)                 1.5ハイドロ
キノン          0.1メチルセロソルブ 
   200 次に、このようにして得られた液体状の組成物の一部を
、リバースコータにて25μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム(ルミラーTタイプ)に塗布し、得られ
た塗布膜を乾燥させて、膜厚が30μmの乾燥塗布膜層
(ドライフィルム)を得た。
【0152】更に、該乾燥塗布膜層上に40μmの延伸
ポリエチレンフィルムをカバーフィルムとして積層し、
ドライフィルムとしての光重合性組成物層(厚さ;30
μm)が、2枚のフィルムの間にサンドイッチされた構
成の積層体を得た。
【0153】更に、リバースコータでの塗布を、得られ
るドライフィルムの層厚が35μmとなるように行なう
以外は上記と同様にして、積層体を得た。
【0154】実施例1 合成例1で製造したドライフィルムを用い、先に説明し
た図1〜図6の工程に従って、吐出エネルギー発生素子
としてハフニウムボライド(HfB2)からなる発熱素
子を利用した図8(d)に示すようなオンデマンド型液
体噴射記録ヘッドの作成を以下のようにして実施した。 尚、記録ヘッドは、同形状のものを各30個宛試作した
【0155】まず、シリコンからなる基板上に、600
液体通路(吐出口)/インチ(ピッチ42.3μm、液
体通路幅19μm、液体通路壁幅23.3μm)の高密
度の配置に対応する位置に吐出エネルギー発生素子を配
設し、これらに記録信号印加用電極を接続した。
【0156】次に、吐出エネルギー発生素子が配設され
た基板面上に保護膜としてのSiO2層(厚さ1.0 
μm)を設け、保護層の表面を清浄化すると共に乾燥さ
せた後、保護層に重ねて、ポリエチレンフィルムを剥離
しながら、合成例1で得た膜厚30μmのドライフィル
ムを、ロール温度95℃、送り速度0.7m /min
 の条件でゴムロールを用いてラミネートした。
【0157】続いて、基板面上に設けたドライフィルム
上のポリエチレンテレフタレートフィルムを介して、該
ドライフィルムに対して、3μmの直径のビームに絞り
込まれた4mW/cm2のエネルギー密度のアルゴンレ
ーザー(波長488nm)を、基板上に形成された吐出
エネルギー発生素子の位置を読み取りながら、最終的に
形成される液体通路壁及び液室のパターン状に掃引照射
した。 なお、単位面積あたりの照射エネルギーは35mJ/c
m2 であった。
【0158】レーザー照射後、60℃、10分間のエイ
ジングを行ない、ポリエチレンテレフタレートフィルム
を除去してから、ドライフィルムに対して1,1,1−
トリクロルエタンによる45秒間のスプレー現像処理を
行なった。その結果、液体通路及び液室を形成する壁の
重合硬化パターンが現われた。次いで、リンス処理を行
ない、更に、365nmの波長で測定した光エネルギー
が50mJ/cm2 の高圧水銀灯で5分間のポストキ
ュア、更には150 ℃、30分間の加熱ポストキュア
を行なった。
【0159】このようにして、硬化ドライフィルム膜か
らなる壁によって液体通路及び液室となる溝を基板上に
形成した。
【0160】一方、次にようにして、上記基板上に形成
された硬化ドライフィルム膜からなる壁を覆う天板を形
成した。
【0161】120 ℃に加温された合成例1で得た膜
厚35μmのドライフィルムを、ロール温度100 ℃
、周速1.0m/min.の条件下でゴムロールを用い
て、天板となるガラス板上に、ポリエチレンフィルムを
剥離しながらラミネートした。
【0162】続いて、ガラス板の上に設けたドライフィ
ルムのポリエチレンテレフタレートフィルムを介してこ
れに、液室の形状に対応したパターンを有するフォトマ
スクを重ね合わせ位置合せを行なって真空密着した後、
このフォトマスクの上部から365nm 付近での紫外
線強度が7mW/cm2であってコリメーション偏角が
3°の平行度の高い超高圧水銀灯を用いて35秒間ドラ
イフィルムを露光した。
【0163】露光後、ガラス板上のドライフィルム上に
残存しているポリエチレンテレフタレートフィルムを剥
離してから、前記基板に対する液体通路及び液室形成工
程と同様な条件で現像処理、水銀灯照射処理、加熱処理
を施し、液室付き天板を形成した。
【0164】その後、このように形成した天板のドライ
フィルム面側に、合成例1で得た液体状の光重合性組成
物をロールコータにて塗布した後、80℃、5分間熱風
乾燥して3μm厚の接着層を形成し、該接着層を介して
該天板を前記基板上の硬化ドライフィルム膜の上面側に
貼り合わせた。更に、この基板と平板とを加圧接合し、
天板側から更に紫外線を、50 mW/cm2 で60
秒間照射して、接着層を本硬化させて基板と天板とを接
着固定し、接合体を形成した。
【0165】続いて、接合体の液体通路の下流側、すな
わち吐出エネルギー発生素子の設置位置から下流側へ0
.150 mmのところを液体通路に対して垂直に、市
販のダイシング・ソー(商品名;DAD 2H/6型、
DISCO 社製)を用いて切削し、記録用液体を吐出
するためのオリフィスを形成した。
【0166】最後に、切削面を洗浄したのち乾燥させ、
更に、切削面を研磨して平滑化し、貫通孔に記録用液体
の供給管を取付けて液体噴射記録ヘッドを完成した。得
られた記録ヘッドは、何れもマスクパターンを忠実に再
現した液体通路及び液室を有する寸法精度に優れたもの
であった。ちなみに、オリフィス(吐出口)寸法は、縦
33± 1μm、横19± 1μm、オリフィスピッチ
は、120 ± 5μmの範囲にあった。
【0167】このようにして試作した記録ヘッドの品質
及び長期使用に際しての耐久性を以下のようにして試験
した。
【0168】まず、得られた記録ヘッドについて、次の
各組成からなる記録用液体中に、60℃で1000時間
浸漬処理(記録ヘッドの長期使用時に匹敵する環境条件
)する耐久試験を実施した。
【0169】記録用液体成分 (a)H2O /ジエチレングリコール/1,3−ジメ
チル−2− イミダゾリジノン/ C.I. ダイレク
トブルー86*1(=57/30/10/3重量部) 
pH=8.0 (b)H2O /ジエチレングリコール/N−メチル−
2− ピロリドン/C.I.ダイレクトブラック154
 *2 (=55/30/10/5 重量部) pH=
9.0 (c)H2O /ジエチレングリコール/ポリエチレン
グリコールNo.400/N−メチル−2− ピロリド
ン/C.I.ダイレクトイエロー86*3  (=65
/10/10/10/5 重量部) pH=7.0(d
)H2O /エチレングリコール/トリエチレングリコ
ール/トリエチレングリコールモノメチルエーテル/C
.I.フードブラック 2*4   (=67/10/
15/5/3 重量部) pH=10.0 尚、注)*1 〜*4は、水溶性染料であり、pHの調
整には、カセイソーダを用いた。
【0170】耐久試験後、該試験を実施した各ヘッドに
つき基板及び覆いと硬化ドライフィルム膜の接合状態を
観察した結果、すべての記録ヘッドにおいて剥離や損傷
は全く認められず、良好な密着性を示していた。
【0171】次いでこれとは別に、得られた記録ヘッド
の10個について、各ヘッドを記録装置に取付け、前記
の記録用液体を用いて108 パルスの記録信号を14
時間連続的に記録ヘッドに印加して印字を行なう印字試
験を実施した。何れの記録ヘッドに関しても、印字開始
直後と14時間経過後において、記録用液体の吐出性能
及び印字状態共に性能の低下が殆ど認められず、耐久性
に優れた記録ヘッドであった。
【0172】実施例2〜4 合成例2〜4で得られたドライフルムをそれぞれ個々に
用いて、実施例1と同様にして液体噴射記録ヘッドを作
成し、その特性を評価したところ、実施例1と同様の良
好な結果が得られた。。
【0173】
【発明の効果】本発明の液体噴射記録ヘッドの少なくと
も一部の構成に用いる光重合性組成物は、可視光におい
て高感度に反応し、しかも現像プロセスでの安定性があ
るため、優れた解像度を有する。更には、種々の支持体
に対して十分な密着性を有し、同時に種々の用途に使用
するのに十分な耐薬品性、耐久性を有する。
【0174】従って、該組成物の硬化物をその構成の一
部とすることによって本発明の記録ヘッドは、安価で精
密であり、信頼性が高く、耐久性に優れたものとなる。 また、液体通路壁を該組成物の硬化膜で形成すれば、精
度良くかつ歩留り良く微細加工された液体通路を有する
記録ヘッドが得られる。
【0175】更に、本発明の記録ヘッドは上記の構成を
有することにより、マルチオリフィス化された場合にも
信頼性が高く、耐久性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の液体噴射記録ヘッドの一例の
主要部を示す模式的透視斜視図、(b)は(a)のC−
C線断面図である。
【図2】液体噴射記録ヘッドの製造過程において基板に
吐出エネルギー発生素子を設置した状態を示す斜視図で
ある。
【図3】(a)は液体噴射記録ヘッドの製造過程におい
て基板上に光重合性組成物の層を設けた状態を示す斜視
図、(b)は(a)のX−X線断面図である。
【図4】液体噴射記録ヘッドの製造過程における光重合
性組成物の層へのパターン状の露光過程を示す斜視図で
ある。
【図5】(a)は液体噴射記録ヘッドの製造過程におい
て基板上に液体流路等を形成する光重合性組成物の硬化
膜壁を設けた状態を示す斜視図、(b)は(a)のY−
Y線断面図である。
【図6】(a)は液体噴射記録ヘッドの製造過程におい
て基板、液体流路等を形成する光重合性組成物の硬化膜
壁及び天板を接合した状態を示す斜視図、(b)は(a
)のZ−Z線断面図である。
【図7】(a)〜(d)は、本発明の液体噴射記録ヘッ
ドにおける光重合性組成物の硬化膜の使用部分を示す記
録ヘッドの液体通路に垂直な面での横断面部分図である
【図8】(a)〜(d)は、本発明の液体噴射記録ヘッ
ドにおける光重合性組成物の硬化膜の使用部分を示す記
録ヘッドの液体通路に垂直な面での横断面部分図である
【図9】本発明の液体噴射記録ヘッドの他の構成を示す
縦断面図である。
【図10】本発明の液体噴射記録ヘッドの他の構成を示
す一部を省略した斜視図である。
【図11】本発明の液体噴射記録ヘッドの他の構成を示
す一部を省略した展開斜視図である。
【図12】(a)及び(b)は、本発明の液体噴射記録
ヘッドにおける光重合性組成物の硬化膜の使用部分を示
す記録ヘッドの液体通路に垂直な面での横断面部分図で
ある。
【図13】本発明の液体噴射記録ヘッドを用いた記録装
置の一例の斜視図である。
【符号の説明】
1  基板 2  吐出エネルギー発生素子 3  樹脂層 3H  樹脂硬化膜(液体通路壁) 4  フォトマスク 4P  マスクパターン 6−1   液室 6−2   液体通路 7  覆い 8  貫通孔 9  オリフィス 10  供給管 11  電極 12  上部保護層 13  発熱抵抗層 14  接着層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  光重合性組成物の硬化物をその構成の
    一部とする液体噴射記録ヘッドであって、前記組成物が
    、(1)アルキルメタクリレート、アクリロニトリルお
    よびスチレンからなる群より選ばれた一種以上のモノマ
    ーに由来する構造単位を主体とする幹鎖に、(A)水酸
    基含有アクリルモノマー、(B)アミノもしくはアルキ
    ルアミノ基含有アクリルモノマー、(C)カルボキシル
    基含有アクリルもしくはビニルモノマー、(D)N−ビ
    ニルピロリドン、(E)ビニルピリジンもしくはその誘
    導体および(F)下記一般式(I)で表わされるアクリ
    ルアミド誘導体からなる群より選ばれた1種以上のモノ
    マーに由来する構造単位を主体とする枝鎖が付加されて
    なるグラフト共重合高分子と、 【化1】 [ただし、R1 は水素または炭素原子数が1〜3のア
    ルキルもしくはヒドロキシアルキル基、R2 は水素ま
    たは炭素原子数が1〜4のヒドロキシ基を有していても
    よいアルキルもしくはアシル基を表わす](2)メチル
    メタクリレート、エチルメタクリレート、イソブチルメ
    タクリレート、t−ブチルメタクリレート、ベンジルメ
    タクリレート、アクリロニトリル、イソボルニルメタク
    リレート、イソボルニルアクリレート、トリシクロデカ
    ンアクリレート、トリシクロデカンオキシエチルメタク
    リレート、スチレン、ジメチルアミノエチルメタクリレ
    ート、シクロヘキシルメタクリレートからなる群より選
    ばれた一種以上のモノマーに由来する構造単位を有し、
    かつ前記(A)〜(F)のモノマーのうちの少なくとも
    一種のモノマーに由来する構造単位を有する線状高分子
    と、(3)エチレン性不飽和結合を有するモノマーと、
    (4)有機過酸化物、s−トリアジン誘導体、ベンゾフ
    ェノン及びその誘導体、キノン類、N−フェニルグリシ
    ン及びアルキルアリールケトンからなる群から選ばれた
    化合物の少なくとも1種からなるラジカル発生剤と、ク
    マリン系色素、ケトクマリン系色素、シアニン系色素、
    メロシアニン系色素及びキサンテン系色素からなる群か
    ら選ばれた化合物の少なくとも1種からなる増感剤とを
    含む光重合開始剤を含むことを特徴とする液体噴射記録
    ヘッド。
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