JPH1090587A - レンズ鏡筒、カメラ及び像振れ防止装置 - Google Patents

レンズ鏡筒、カメラ及び像振れ防止装置

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JPH1090587A
JPH1090587A JP26015896A JP26015896A JPH1090587A JP H1090587 A JPH1090587 A JP H1090587A JP 26015896 A JP26015896 A JP 26015896A JP 26015896 A JP26015896 A JP 26015896A JP H1090587 A JPH1090587 A JP H1090587A
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JP
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focus
lens
correction
driving
lens barrel
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JP26015896A
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Tadanori Okada
忠典 岡田
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補正レンズをロックする為の専用のロック手
段や該ロック手段を駆動する専用のアクチュエータを不
要にすると共に、補正レンズのロックやロック解除を適
正なタイミングで自動的に行い、消費電力の低減と使い
勝手の向上を図る。 【解決手段】 フォーカス駆動部材105が撮影可能範
囲を超える特定位置にある時、補正レンズL2を所定の
位置にロックするロック手段105b,106aと、フ
ォーカス駆動開始信号に応答してフォーカス駆動部材を
駆動し、前記補正レンズのロックを解除すると共に焦点
調節及び振れ補正を行い、フォーカス駆動終了信号に応
答して、フォーカス駆動部材を特定位置へ駆動し、補正
レンズをロックする制御手段とを設けた構成にしてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影光学系の光軸
以外の方向に移動することで像振れ補正を行う補正レン
ズ等の可動部材を用いて像振れを防止するレンズ鏡筒、
カメラ及び像振れ防止装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、手振れ等に起因するカメラ振れを
補正する目的で、撮影光学系の一部(補正レンズ)を光
軸とは別の方向へ移動させ、振れをキャンセルさせる振
れ補正装置が種々提案され、又製品化もされている。
【0003】前記補正レンズを駆動させるためのアクチ
ュエータとしては、周波数特性や駆動精度の点でムービ
ングコイル方式が用いられている。
【0004】アクチュエータとして、上記ムービングコ
イル方式を用いた場合には、振れ補正を行わない時、す
なわちコイルに電流を流していない時には補正レンズを
可動中心等の所定位置で保持する機構が必要となってい
る。
【0005】更に詳述すると、アクチュエータとして電
磁モータを用いる場合には、電源を切ってもモータ自身
の保持トルクにより補正レンズは移動することが無い
が、上記ムービングコイル方式では電源を切ると補正レ
ンズは全く保持されないため、装置の保護上、振れ補正
のためのアクチュエータの他に、前述した様に該補正レ
ンズを所定位置でロックする為の専用のロック装置が必
要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、振れ補
正という付加価値を持ちながら、更にレンズ鏡筒やカメ
ラのコンパクト化,低価格化の要求は強く、ロック装置
を配置するためにそれらが阻害されることが少なくな
い。また、ロック動作のために消費電力が増大するとい
った問題点も有していた。
【0007】(発明の目的)本発明の第1の目的は、補
正レンズをロックする為の専用のロック手段や該ロック
手段を駆動する為の駆動手段を不要にすると共に、補正
レンズ等の可動部材の保持や保持解除を適正なタイミン
グで自動的に行い、消費電力の低減と使い勝手の向上を
図ることのできるレンズ鏡筒及びカメラを提供すること
にある。
【0008】本発明の第2の目的は、像振れ防止の為の
可動部材を、像振れ防止の為の動きを行わない状態に保
持する保持手段、例えば補正レンズをロックする為の専
用のロック手段等を駆動する専用の駆動手段を不要にす
ると共に、補正レンズ等の可動部材の保持や保持解除を
適正なタイミングで自動的に行い、消費電力の低減と使
い勝手の向上を図ることのできる像振れ防止装置及びカ
メラを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1〜6記載の本発明は、撮影光学系の
光軸以外の方向に移動して像振れ補正を行う補正レンズ
と、焦点調節の為に駆動されるフォーカスレンズと、該
フォーカスレンズを駆動する為のフォーカス駆動部材と
を備えたレンズ鏡筒において、前記フォーカス駆動部材
が特定位置にある時、前記補正レンズを所定の位置にロ
ックするロック手段と、カメラ本体からフォーカス駆動
開始を示す信号が入力される事に応じて前記フォーカス
駆動部材を駆動し、前記補正レンズのロックを解除する
と共に焦点調節及び振れ補正を行い、前記フォーカス駆
動の終了を示す信号の入力に応じて、前記フォーカス駆
動部材を特定位置へ駆動し、前記補正レンズをロックす
る制御手段とを設け、フォーカス駆動部材が特定位置、
つまり撮影可能範囲を超える位置(フォーカス領域以
外)にある時には、補正レンズはロックされており、こ
の位置よりフォーカス駆動部材を駆動することにより、
補正レンズのロック解除が行われるように構成してい
る。
【0010】同じく上記第1の目的を達成するために、
請求項7〜11記載の本発明は、撮影光学系の光軸以外
の方向に移動して像振れ補正を行う補正レンズと、焦点
調節の為に駆動されるフォーカスレンズと、該フォーカ
スレンズを駆動する為のフォーカス駆動部材と、フォー
カス駆動開始信号及び終了信号を発生するスイッチ手段
とを備えた像振れ補正機能付カメラにおいて、前記フォ
ーカス駆動部材が特定位置にある時、前記補正レンズを
所定の位置にロックするロック手段と、前記フォーカス
駆動開始信号に応答して前記フォーカス駆動部材を駆動
し、前記補正レンズのロックを解除すると共に焦点調節
及び振れ補正を行い、前記フォーカス駆動終了信号に応
答して、前記フォーカス駆動部材を特定位置へ駆動し、
前記補正レンズをロックする制御手段とを設け、フォー
カス駆動部材が特定位置、つまり撮影可能範囲を超える
位置(フォーカス領域以外)にある時には、補正レンズ
はロックされており、この位置よりフォーカス駆動部材
を駆動することにより、補正レンズのロック解除が行わ
れるように構成している。
【0011】また、上記第2の目的を達成するために、
請求項12及び13記載の本発明は、像振れ防止の為の
可動部材と、該可動部材を像振れ防止の為の動きを行わ
ない状態に保持する保持手段と、焦点調節動作の際に所
定位置から移動を開始する光学部材と、該光学部材の前
記所定位置への復帰に連動して前記保持手段を作用状態
にする連動手段とを備えた構成にしている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の実施の第1の形態に係るズ
ームレンズ鏡筒の構造を示す断面図であり、光軸を中心
にして図の上部にはTELE(望遠)状態を、下部には
WIDE(広角)状態を、それぞれ示している。
【0014】図1において、固定筒1の後部には、外装
環2がビスで固着されており、外周には定位置回転のみ
可能にカム筒4が保持されている(カム筒4と固定筒1
の展開図を図2に示している)。外装環2の後部には、
図示しないカメラ本体が装着されるマウント3がビスに
より固定されている。
【0015】直進筒5の前側には、1群レンズL1を保
持した1群鏡筒6及びフィルタ枠7が各々ビスで固着さ
れている。また、後側には、周方向に3ケ所、キー5a
がビス5bで固着されており、キー5aは固定筒1の直
進溝1aとカム筒4の1群カム4aに係合している。
【0016】8は3群レンズL3を保持した3群鏡筒を
示し、周知の絞りユニット9が固着されている。また、
この3群鏡筒8は5群レンズL5を保持した5群鏡筒1
0とビス(不図示)により固着されており、3群,5群
レンズL3,L5を一体的に移動させるよう構成してい
る。前記5群鏡筒10には3ケ所にコロ10aがビスに
より取り付けられており、該コロ10aは固定筒1の直
進溝1bとカム筒4の3群,5群カム4bに係合してい
る。
【0017】11は4群レンズL4を保持した4群鏡筒
を示し、3ケ所にコロ11aを保持している。そして、
このコロ11aは、固定筒1の直進溝1c(図1では簡
略化のため、1aと1cを同一平面内に示している)と
カム筒4の4群カム4cに係合している。
【0018】すなわち、ズーム操作のためカム筒4を回
転させると、1群,3群,4群,5群のレンズL1,L
3〜L5が光軸方向に移動することになる(3群,5群
のレンズL3,L5は一体で移動)。
【0019】12は第2固定筒を示し、後部は固定筒1
に固着されており、外周に超音波モータ13を保持して
いる。超音波モータ13の原理は周知のものであり省略
するが、ロータ13aが定位置回転駆動されるものであ
る。14は出力リングを示し、定位置回転可能に保持さ
れている。そして、この出力リング14の外周には3ケ
所にコロ14aが保持されており、該コロ14aは径方
向に突出した軸14b回りに回転可能に保持されてい
る。
【0020】15はマニュアルリングを示しており、定
位置回転可能に保持されている。コロ14aと該マニュ
アルリング15はロータ13aと第2固定筒12で挟持
されており、前記出力リング14はベアリング内のリテ
ーナと同様の機構により、ロータ13aに対して半分の
回転角で回転駆動される。また、マニュアルリング15
を回転させても、同様の機構によりその半分の回転角で
回転させられることになる。
【0021】16はズームリングを示し、第2固定筒1
2の前端にバヨネット結合することで定位置回転可能に
保持されている。17はカム筒4とズームリング16を
結合するための連結板で、一端がカム筒4にビス固定さ
れるとともに他端が段ビス17aにより固定され、ズー
ムリング16とカム筒4を一体的に回転するようにして
いる。
【0022】18は中間筒を示し、後部に設けたキー部
18aはズームリング16の内周の直進溝16aに係合
し、内周に設けたリードを持つ突カム18bはフィルタ
枠7のカムフォロワ7bに係合している。本実施の形態
では、ズームリング16を回転させるとフィルタ枠7が
直進移動し、中間筒18はその繰出量の約半分の量を回
転繰り出しするように突カム18bのリードを設定して
いる。
【0023】次に、本発明に係る振れ補正ユニットにつ
いて説明する。
【0024】図1において、2群レンズL2は振れ補正
のための補正レンズ(焦点調節用レンズも兼ねている)
であり、これを光軸と直角方向に移動させ、カメラ振れ
を補正する様に構成している。50は補正レンズである
2群レンズL2を振れ補正のために駆動させる振れ補正
ユニットで、2群レンズL2の回りにドーナツ状に配置
されている。
【0025】図3は、補正ユニット50と後述するフォ
ーカス調整構造の詳細を示した断面図であり、同図にお
いて、51は地板を示し、後部に3ケ所突出させた足部
51aにコロ51bを設け、該コロ51bを固定筒1の
穴1d(図1参照)に係合させることにより、固定筒1
と一体的に保持している。52は金属板から成るヨーク
であり、径方向に2つマグネット53を接着固定し、地
板51に不図示のビスで固定されている。54はコイル
を示し、シフト枠55の外周に、光軸と直角方向の面内
で巻かれるように取り付けられている。56は52同様
のヨークであり、地板51に固定されている。
【0026】57はIREDを示し、シフト枠55に固
定されている。58はPSDを示し、前記IRED57
から投光される赤外光を受光することにより、シフト枠
55の移動量を検出するものである。前記PSD58は
基板59に実装されており、該基板59は地板51に固
定されている。
【0027】ここで、シフト枠55は地板51に対し、
光軸と直角方向のいかなる方向にも移動可能である。そ
の為、上述した駆動手段(ヨーク52,56、マグネッ
ト53、コイル54より成る)及び位置検出手段(IR
ED57、PSD58より成る)は一方向(ここでは上
下方向)の移動に関して記しているが、これと直角方向
(左右方向)にも同様の部材が配置されている。
【0028】前記シフト枠55の内周は2群レンズL2
を保持した2群鏡筒19の外周と嵌合している。また、
シフト枠55の内周のキー部55aと2群鏡筒19外周
の直進溝19aが係合することで、光軸方向のみ移動可
能な状態になっている。
【0029】20はフォーカス環を示し、前面は遮光線
を設けた円板状であり、外周に後方へ伸びた足部20a
を周方向に3ケ所等分で設けている。足部20aはカム
筒4の外周と嵌合しており、各々にフォーカスコロ20
bが固着されている(この例では圧入)。そして、フォ
ーカスコロ20bはカム筒4のフォーカスカム4dに係
合しており、フォーカス環20を回転させることにより
光軸方向へ移動して行くことになる。そして、フォーカ
スコロ20bは前述した超音波モータ13によって駆動
される出力リング14に固定したキー21に係合してい
る。
【0030】一方、フォーカス環20の裏面には、押え
板21がビスにより固定されており、フォーカス環20
の摺動面20cと押え板21で2群鏡筒19の鍔19b
を挟持し、フォーカス環20に対して2群鏡筒19を径
方向に移動自在に保持している。
【0031】図1に戻って、22はドーナツ状の実装基
板を示し、前述した超音波モータ13,電磁絞りユニッ
ト9、及び振れ補正ユニット50内のコイル54,IR
ED57,PSD58と電気接続されている(不図
示)。補正ユニット50内ではコイル54,IRED5
7の配線をまず基板59に接続し、基板59から一つの
フレキシブルプリント基板で実装基板22へ接続されて
いる。
【0032】23は実装基板22に取り付けられた振れ
検出センサである振動ジャイロを示し、固定筒1と第2
固定筒12の一部を切り欠き、上下方向及び左右方向の
振れを検出するよう、光軸回りに90度向きを変え2つ
配置されている。24は接点部品を示し、図示しないカ
メラ本体との通信及び電源の供給を受けるため、マウン
ト3に取り付けられている。25は基板22など内部の
保護及び見え防止の目的で取り付けられた裏蓋である。
【0033】次に、作用について説明する。
【0034】本実施の形態におけるレンズ鏡筒は、ズー
ム操作により1群,4群レンズL1,L4が独立して移
動し、3群,5群レンズL3,L5は一体的に移動す
る。また、2群レンズL2は、図2に示す様に、フォー
カスカム4dによって焦点位置を補正するよう僅かに移
動する。
【0035】また、フォーカス動作を行う時は、カメラ
本体のAFセンサからの信号に基づき、超音波モータ1
3を駆動させるか、マニュアルリング15を回転させ手
動にて焦点調節を行うと、出力リング14が回転し、フ
ォーカスカム4dにより、フォーカス環20が回転しな
がら光軸方向へ移動する。
【0036】ここではズーム位置により無限から至近ま
での繰出量が変化し、よりTELE側の方が大きくなる
ようにしている(図2参照)。そして、2群鏡筒19は
シフト枠55に対しては光軸方向のみ移動可能、フォー
カス環20に対しては光軸方向へは移動不能としている
ため、フォーカス環20の光軸方向への移動量と同じ量
光軸方向へ移動し、焦点調節を行うよう構成している。
【0037】振れ補正動作については、まず振動ジャイ
ロ23によってカメラの振れ量を検出し、振れをキャン
セルさせるための2群レンズL2の偏心量を実装基板2
2内のマイコンで演算し、振れ補正ユニット50のシフ
ト枠55をムービングコイル方式によって駆動する。こ
のシフト枠55の移動量はIRED57,PSD58に
よって検出されており、この検出信号がフィードバック
されることにより、高精度な振れ補正を行っている。こ
れら振れの検出原理,演算,駆動方向は周知の技術であ
り、詳細な説明は省略する。
【0038】シフト枠55の偏心量は径嵌合された2群
鏡筒19に一体的に伝達される。この際、2群鏡筒19
はフォーカス環20に対してシフト方向のみ移動自由に
保持されているため、光軸方向の位置を一定としたま
ま、すなわち合焦状態を維持したままシフト方向へ移動
し、振れ補正を行えるよう構成している。
【0039】次に、撮影を行わない時に補正レンズであ
る2群レンズL2をロックする方法について説明する。
【0040】図4はロック動作を説明するための図であ
り、更に詳しくは、フォーカス環20の裏面に取り付け
た押え板21と2群鏡筒19をマウント側から見た平面
図である。
【0041】図4はロック状態を示しており、2群鏡筒
19の外周に3ケ所設けた突起19cが、押え板21の
内周凸部21aに接することで、2群鏡筒19がシフト
方向へ移動するのを防止している。この状態はフォーカ
ス環20をワイド無限位置から所定角度、撮影範囲外へ
回転させた位置である。
【0042】そして、撮影を行う場合にはフォーカス環
20とともに押え板21を図中A方向へ回すと、ワイド
無限位置で突起19cと押え板21の内周凸部21aの
接触が解除され、突起19cは空間21bに対応し、2
群鏡筒19はシフト可能な状態になる。空間21bは無
限から至近まで回転される間、シフト移動可能なすきま
を確保するだけの角度範囲を有している。
【0043】本レンズ鏡筒は、撮影を行わない時は、フ
ォーカス環20をロック位置(超無限位置)まで駆動
し、補正レンズをロックする様に制御される。すなわ
ち、レンズ鏡筒がカメラ本体に装着された状態におい
て、レリーズ終了後、または合焦後レリーズボタンから
指が離されて所定時間が経過した後には、ロック動作を
行うよう制御される。
【0044】そして、カメラのレリーズボタンの半押し
が為されると(或はレリーズボタンの全押しが為される
と)、つまり撮影準備動作開始信号の発生や撮影動作開
始信号(露光開始信号)の発生に応答して、振れ補正を
行う為に合焦動作に連動して補正レンズのロックが解除
される。また、マニュアルで焦点調節を行う時はフォー
カス環20の位置を検知し撮影範囲内と認識されると、
振れ補正を開始する様に構成されている(不図示)。
【0045】(実施の第2の形態)上記の実施の第1の
形態では、一眼レフカメラ用交換レンズに適用した例を
示したが、これに限定されるものではなく、ビデオカメ
ラやレンズシャッタカメラに適用しても良い。
【0046】図5はレンズシャッタカメラに適用した場
合における本発明の実施の第2の形態を示すものであ
り、ここでは本発明に係るレンズ鏡筒部分の断面図を示
している。
【0047】図5において、101は固定筒を示し、後
部はカメラ本体100に固定されている。
【0048】前記固定筒101の外周にはズームカム筒
102が定位置回転可能に保持されており、外周には図
示しないモータにより駆動されるギア部102aを有し
ている。103は1群鏡筒を示し、前部には1群レンズ
L1が固定されている。後部にはカムフォロア103a
を有し、カムフォロア103aはズームカム筒102の
カム102b及び固定筒101の直進溝101aに係合
している。104は2群ベースを示しており、外周には
カムフォロア104aを有している。このカムフォロア
104aは、固定筒101に対して定位置回転自由に保
持されたフォーカスカム筒105のフォーカスカム10
5aと固定筒101の直進溝101bに係合している。
106は2群鏡筒を示し、2群レンズL2を固定してい
る。2群鏡筒106は2群ベース104に対し、光軸と
は直交方向に自由に移動可能な状態で保持されている。
107は手振れ補正のために2群鏡筒106を駆動する
ための振れ補正ユニットを示し、ボイスコイルで構成さ
れ、具体的な構造は実施の第1の形態と同様であり、こ
こでは説明を省略する。つまり2群レンズL2は、フォ
ーカスで光軸方向に移動し、振れ補正のために光軸と直
角方向にも移動する。
【0049】108は3群レンズL3を固定した3群鏡
筒を示し、外周にはカムフォロア108aを有してい
る。カムフォロア108aはズームカム筒102のカム
溝102cと固定筒101の直進溝101cに係合して
いる。109はシャッタユニットを示し、絞り及び露光
の制御を行うものであり、3群鏡筒108に固定され、
該3群鏡筒108と共に移動する。110は4群レンズ
L4を固定した4群鏡筒を示し、1群鏡筒103に固定
されている。
【0050】本レンズは4群構成であり、ズーミングに
より、1群レンズL1と4群レンズL4が一体で移動
し、3群レンズL3は独立で移動する。2群レンズL2
はズーミングでは固定で、フォーカス及び振れ補正で移
動を行う。
【0051】次に、振れ補正を行い、撮影する際の動作
について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0052】ステップ#201において、カメラのメイ
ンスイッチがオンになった事を検知すると、次のステッ
プ#202において、ズームカム筒102を回転させ、
撮影可能な状態まで鏡筒を移動させる。この実施の形態
では、ズームカム筒102を撮影範囲外(ここではワイ
ド端を越える方向)に回転させる事でレンズ鏡筒をカメ
ラ本体内に収納できるようカム102a,102cが設
定されている。
【0053】次のステップ#203において、上記メイ
ンスイッチがオフになった事を検知するとステップ#2
04へ進み、ズームカム筒102を回転させ、レンズ鏡
筒を撮影位置から収納位置(沈胴位置)まで駆動させ
る。
【0054】次に、振れ補正を行い、露光をする手順を
説明する。
【0055】まず、ステップ#205において、カメラ
のレリーズボタンの半押しが為され、測距等の撮影準備
動作開始信号を発生させるスイッチSW1がONになっ
た事を検知すると、次のステップ#206において、測
距動作を行う。そして、次のステップ#207におい
て、レリーズボタンの全押しが為されて撮影動作開始
(露光開始)信号を発生させるスイッチSW2がONと
なった事を検知すると、続くステップ#208におい
て、振れ補正(IS)動作を開始させる。すなわち、カ
メラ本体内の図示しない検知センサの出力に応じて振れ
補正ユニット107により、2群レンズL2を光軸とは
直角方向に駆動し、振れをキャンセルさせることにな
る。
【0056】但し、この時点では2群レンズL2は光軸
が中心に来るよう保持されており、次のステップ#20
9によりロック解除動作(以下、アンロック動作とも記
す)が行われる。
【0057】図7は、振れ補正レンズである2群レンズ
L2のロック及びアンロック動作を説明する為の図であ
り、図5のA−A断面を示した図である。
【0058】2群鏡筒106には外周方向に3ケ所の突
起106aを有しており、先端はフォーカスカム筒10
5の内周面105bに当接している。図7のフォーカス
カム筒105は撮影範囲である至近から無限の範囲を越
えた位置を示しており、無限位置からさらに所定角度回
転した位置にある。この状態では2群鏡筒106の3つ
の突起106aが各々フォーカスカム筒105の内周面
105bに接しているため、2群鏡筒106は中心でロ
ックされている。
【0059】再び図6に戻って、ステップ#209にお
いて、上記のアンロック動作と共にAF動作が行われる
と、前記ステップ#206にて測距した情報を元にフォ
ーカスカム筒105を回転させる。すると、2群ベース
104が光軸方向に直進移動し、2群鏡筒106は2群
ベース104に対して光軸方向へは移動不能に保持され
ているため、一体的に光軸方向へ移動し、焦点合せが行
われる。その際フォーカスカム筒105には前記内周面
105bよりも凹面である逃げ部105aが設けてある
ために該フォーカスカム筒105を回転させると、2群
鏡筒106の突起106aはフォーカスカム筒105の
内周面105bの接触から解除され、アンロック状態に
なり、2群鏡筒106を光軸と直角方向に駆動し、振れ
補正が行われる。
【0060】AF駆動に連動して、直ちに振れ補正レン
ズ(2群レンズL2)のアンロック動作が行われるた
め、まず振れ補正をONさせてからアンロック動作を行
い、補正レンズの自重による急激な移動を防止してい
る。これにより補正レンズが中心位置にあるところから
振れ補正を開始できる。
【0061】次のステップ#210においては、振れ補
正を行いながら露光が行われ、その後露光が完了する。
そして、ステップ#211において、補正レンズを光軸
中心までセンタリング駆動する。続くステップ#212
においては、フォーカスカム筒105を逆の方向に回転
させるが、該フォーカスカム筒105が無限位置を越え
ると、再び2群鏡筒106の突起106aが該フォーカ
スカム筒105の内周に接触し、2群鏡筒106はロッ
クされる。そして、次のステップ#213において、フ
ォーカスカム筒105を端まで回転させた後、振れ補正
やセンタリングのために補正レンズ駆動用の電源をオフ
させる。
【0062】前記ステップ#205において、スイッチ
SW1がOFFであった場合はステップ#214へ進
み、ここでズームスイッチが押されることによりステッ
プ#216へ進み、ズームカム筒102を回転させ、ズ
ーミング動作を行う。
【0063】以上の様に、レンズシャッタカメラに本発
明を実施した場合でも、フォーカス駆動部材(フォーカ
スカム筒105)に連動して、補正レンズをロック,ア
ンロックさせることにより、特別なロック装置を用いな
くても簡単な構造で、確実にロックすることができる。
【0064】また、レンズシャッタカメラは、通常、撮
影光学系とファインダ光学系を別々に有しているため、
一眼レフカメラのようにファインダを覗いて構図を決め
ている間も振れ補正を行う必要が無く、露光中のみ補正
が行われていれば良く、より省電化できる上、回路構成
も簡単になると共に、使い勝手の良いカメラとすること
ができる。
【0065】(発明と実施の形態の対応)上記実施の第
1の形態において、フォーカス環20や押え板21が請
求項1〜6記載のフォーカス駆動部材に相当する。又内
周凸部21aが前記フォーカス駆動部材に一体の構成部
分に相当し、突起19cが補正レンズを保持する部材
(2郡鏡筒19)に一体の構成部分に相当し、これらが
本発明のロック手段に相当する。
【0066】また、上記実施の第2の形態において、フ
ォーカスカム筒105が請求項7〜11記載のフォーカ
ス駆動部材に相当する。又フォーカスカム筒105の内
周面105b(逃げ部105aに対して凸形状をしてい
る)が前記フォーカス駆動部材に一体の構成部分に相当
し、突起106aが補正レンズを保持する部材(2群鏡
筒106)に一体の構成部分に相当し、これらが本発明
のロック手段に相当する。
【0067】以上が実施の形態の各構成と本発明の各構
成の対応関係であるが、本発明は、これら実施の形態の
構成に限定されるものではなく、請求項で示した機能、
又は実施の形態がもつ機能が達成できる構成であればど
のようなものであってもよいことは言うまでもない。例
えば、フォーカス駆動開始信号及び終了信号を発生する
スイッチ手段は、スイッチSW1やSW2を想定してい
たが、視線入力により行う構成のものであっても良い。
【0068】尚、補正レンズをロックするロック部材と
フォーカス駆動部材との連動の為の構成は、上記の実施
の形態に示した構成に限るものではなく、他の構成によ
る連動であっても良い。
【0069】また、フォーカス駆動部材の駆動によって
状態変化するスイッチ手段を設け、そのスイッチの状態
に応じて補正レンズのロック動作を行う様にしてもよ
い。
【0070】また、ロック部材自体も上記の実施の形態
に示した構成に限るものではなく、異なる形状のロック
部材を用いても良い。
【0071】更に、機械的にロックするもの以外にも、
磁石とコイル等から成る電気的作用により可動部材を保
持するような保持手段を用いても良い。
【0072】本発明は、振れ防止手段として、角加速度
計、加速度計、角速度計、速度計、角変位計、変位計、
更には画像の振れ自体を検出する方法等、振れが検出で
きるものであればどの様なものであっても良い。
【0073】また、本発明は、振れ防止手段として、光
軸に垂直な面内で光学部材を動かすシスト光学系や可変
頂角プリズム等の光束変更手段や、光軸に垂直な画面内
で撮影面を動かすもの、更には画像処理により振れを補
正するもの等、振れが防止できるものであればどのよう
なものであっても良い。
【0074】また、本発明は、一眼レフカメラに適用し
た例を述べているが、ビデオカメラや電子スチルカメラ
等の種々の形態のカメラ、さらにはカメラ以外の光学機
器やその他の装置、更にはそれらカメラや光学機器やそ
の他の装置に適用される装置、又はこれらを構成する要
素に対しても適用できるものである。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
補正レンズをロックする為の専用のロック手段や該ロッ
ク手段を駆動する為の駆動手段を不要にすると共に、補
正レンズ等の可動部材の保持や保持解除を適正なタイミ
ングで自動的に行い、消費電力の低減と使い勝手の向上
を図ることができるものである。
【0076】また、本発明によれば、像振れ防止の為の
可動部材を、像振れ防止の為の動きを行わない状態に保
持する保持手段、例えば補正レンズをロックする為の専
用のロック手段等を駆動する専用の駆動手段を不要にす
ると共に、補正レンズ等の可動部材の保持や保持解除を
適正なタイミングで自動的に行い、消費電力の低減と使
い勝手の向上を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係るズームレンズ
鏡筒の構造を示す断面図である。
【図2】図1のカム筒と固定筒の展開図である。
【図3】図1の補正ユニットとフォーカス調整構造の詳
細を示した断面図である。
【図4】図1のフォーカス環の裏面に取り付けた押え板
と2群鏡筒をマウント側から見た平面図である。
【図5】本発明の実施の第2の形態に係るレンズシャッ
タカメラの構造を示す断面図である。
【図6】図5に示すレンズシャッタカメラの動作を示す
フローチャートである。
【図7】図5のA−A断面図である。
【符号の説明】
4b フォーカスカム 19 2群鏡筒 19c 突起 20 フォーカス環 21 押え板 21a 内周凸部 50 振れ補正ユニット L2 補正レンズを成す2群レンズ 105 フォーカスカム筒 105b 内周面 106 2群鏡筒 106a 突起 107 振れ補正ユニット

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系の光軸以外の方向に移動して
    像振れ補正を行う補正レンズと、焦点調節の為に駆動さ
    れるフォーカスレンズと、該フォーカスレンズを駆動す
    る為のフォーカス駆動部材とを備えたレンズ鏡筒におい
    て、 前記フォーカス駆動部材が特定位置にある時、前記補正
    レンズを所定の位置にロックするロック手段と、カメラ
    本体からフォーカス駆動開始を示す信号が入力される事
    に応じて前記フォーカス駆動部材を作動させ、前記補正
    レンズのロックを解除すると共に焦点調節及び振れ補正
    を行い、前記フォーカス駆動の終了を示す信号の入力に
    応じて、前記フォーカス駆動部材を特定位置へ戻し、前
    記補正レンズをロックする制御手段とを設けたことを特
    徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 前記ロック手段は、前記フォーカス駆動
    部材に一体に形成された構成部分と前記補正レンズを保
    持する部材に一体に形成された構成部分とにより構成さ
    れ、前記フォーカス駆動部材が特定位置にある時に、前
    記各構成部分が当接して前記補正レンズのロックを行
    い、前記フォーカス駆動部材が作動することにより、前
    記各構成部分が非当接となって前記補正レンズのロック
    を解除することを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡
    筒。
  3. 【請求項3】 前記フォーカス駆動開始を示す信号は、
    撮影準備動作開始を指示するスイッチ手段の操作に応答
    して発生する信号であることを特徴とする請求項1記載
    のレンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】 前記フォーカス駆動開始を示す信号は、
    撮影動作開始を指示するスイッチ手段の操作に応答して
    発生する信号であることを特徴とする請求項1記載のレ
    ンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】 前記フォーカス駆動部材の特定の位置
    は、焦点調節可能範囲を超える位置であることを特徴と
    する請求項1記載のレンズ鏡筒。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のレンズ鏡筒を一体に具備
    することを特徴とするカメラ。
  7. 【請求項7】 撮影光学系の光軸以外の方向に移動して
    像振れ補正を行う補正レンズと、焦点調節の為に駆動さ
    れるフォーカスレンズと、該フォーカスレンズを駆動す
    る為のフォーカス駆動部材と、フォーカス駆動開始信号
    及び終了信号を発生するスイッチ手段とを備えたカメラ
    において、 前記フォーカス駆動部材が特定位置にある時、前記補正
    レンズを所定の位置にロックするロック手段と、前記フ
    ォーカス駆動開始信号に応答して前記フォーカス駆動部
    材を駆動し、前記補正レンズのロックを解除すると共に
    焦点調節及び振れ補正を行い、前記フォーカス駆動終了
    信号に応答して、前記フォーカス駆動部材を特定位置へ
    駆動し、前記補正レンズをロックする制御手段とを設け
    たことを特徴とするカメラ。
  8. 【請求項8】 前記ロック手段は、前記フォーカス駆動
    部材に一体に形成された構成部分と前記補正レンズを保
    持する部材に一体に形成された構成部分とにより構成さ
    れ、前記フォーカス駆動部材が特定位置にある時に、前
    記各構成部分が当接して前記補正レンズのロックを行
    い、前記フォーカス駆動部材が作動することにより、前
    記各構成部分が非当接となって前記補正レンズのロック
    を解除することを特徴とする請求項7記載のカメラ。
  9. 【請求項9】 前記フォーカス駆動開始信号及び終了信
    号を発生するスイッチ手段は、撮影準備動作開始を指示
    するスイッチ手段であることを特徴とする請求項7記載
    のカメラ。
  10. 【請求項10】 前記フォーカス駆動開始信号及び終了
    信号を発生するスイッチ手段は、撮影動作開始を指示す
    るスイッチ手段であることを特徴とする請求項7記載の
    カメラ。
  11. 【請求項11】 前記フォーカス駆動部材の特定の位置
    は、焦点調節可能範囲を超える位置であることを特徴と
    する請求項7記載のカメラ。
  12. 【請求項12】 像振れ防止の為の可動部材と、該可動
    部材を像振れ防止の為の動きを行わない状態に保持する
    保持手段と、焦点調節動作の際に所定位置から移動を開
    始する光学部材と、該光学部材の前記所定位置への復帰
    に連動して前記保持手段を作用状態にする連動手段とを
    備えたことを特徴とする像振れ防止装置。
  13. 【請求項13】 像振れ防止の為の可動部材と、該可動
    部材を像振れ防止の為の動きを行わない状態に保持する
    保持手段と、焦点調節動作の際に所定位置から移動を開
    始する光学部材と、該光学部材の前記所定位置への復帰
    に連動して前記保持手段を作用状態にする連動手段とを
    備えたことを特徴とするカメラ。
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