JPH1089849A - 熱処理炉 - Google Patents

熱処理炉

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JPH1089849A
JPH1089849A JP24055496A JP24055496A JPH1089849A JP H1089849 A JPH1089849 A JP H1089849A JP 24055496 A JP24055496 A JP 24055496A JP 24055496 A JP24055496 A JP 24055496A JP H1089849 A JPH1089849 A JP H1089849A
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JP
Japan
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heat
rotary tube
heat treatment
tube
furnace
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JP24055496A
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Inventor
Hiroshi Morii
博史 森井
Shigeru Akimoto
茂 秋本
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱の放散を低減させることができ、エネルギ
ー効率の良好な熱処理炉を提供する。 【解決手段】炉本体31と、炉本体31の内部に収納さ
れ、セラミック原料Gを乾燥させ、造粒するための第1
の回転管32と、第1の回転管32に連結され、セラミ
ック原料Gの仮焼を行なうための第2の回転管33と、
第2の回転管33に供給されたセラミック原料Gを加熱
するガスバーナー35と、ガスバーナー35が発する火
炎による熱を、第1の回転管32側へ供給する廃熱供給
用通路36と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱処理炉に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、被熱処理物であるセラミック
原料を仮焼する際には、例えば特開平6−300452
号に示されているような連続式熱処理炉が用いられてい
た。
【0003】図4に示すように、この連続式熱処理炉1
0は、炉本体11と、炉本体11の内部に収納された炉
芯管12と、炉芯管12を軸心回りに回転させる駆動手
段13と、炉心管12の周囲に設けられた電熱ヒーター
14とからなる。
【0004】この連続式熱処理炉10においては、炉芯
管12は駆動手段13により軸心回りに回転し、炉芯管
12の一端側12aから供給されたセラミック原料G
は、電熱ヒーター14からの加熱により仮焼され、炉芯
管12の傾斜に沿って移動し炉芯管12の他端側12b
から排出される。
【0005】しかしながら、この連続式熱処理炉10を
用いてセラミック原料Gを仮焼するには、セラミック原
料Gを炉芯管12に投入する前に予め、乾燥、造粒して
おかなければならず、セラミック原料Gを乾燥、造粒さ
せる装置や工程が別途必要となり、面積生産性やエネル
ギー効率の面で問題があった。
【0006】また、セラミック原料Gを連続的に、乾
燥、造粒し、仮焼するため、上述の連続式熱処理炉10
と実質的に同一の連続式熱処理炉の一端側に、セラミッ
ク原料Gを乾燥、造粒させる装置(以下、乾燥造粒装置
とする。)を連結した熱処理装置が、特開平6−241
660に示されている。
【0007】図5に示すように、この熱処理装置は、連
続式熱処理炉10と、その一端側に連結された乾燥造粒
装置20とからなり、乾燥造粒装置20は、装置本体2
1と、装置本体21の内部に収納された回転管22と、
回転管22を軸心回りに回転させる駆動手段23と、回
転管22の内部に収納された複数の耐熱性転動体24
と、回転管22の内部に供給されたセラミック原料Gを
加熱する電熱ヒーター25とからなっている。
【0008】なお、この熱処理炉に用いられる連続式熱
処理炉10は、図4に示す上述の連続式熱処理炉10と
実質的に同一であるので、同一部分については同一符号
を付することで説明を省略する。
【0009】この熱処理装置において、乾燥造粒装置2
0の回転管22は、駆動手段23により回転し、回転管
22の一端側22aから回転管22の内部に供給された
スラリー状のセラミック原料Gは、電熱ヒーター25に
より加熱された複数の耐熱性転動体24に接触しながら
回転することで乾燥し造粒され、造粒済みのセラミック
原料Gは回転管22の他端側22bから排出される。乾
燥造粒装置20から排出された造粒済みのセラミック原
料Gは、連続式熱処理炉10に供給され、上述の通り仮
焼される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の熱処理装置であ
れば、連続式熱処理炉10の一端側に乾燥造粒装置20
が連結されているので、セラミック原料Gを連続的に、
乾燥、造粒し、仮焼することができる。しかしながら、
この熱処理装置は、乾燥造粒装置20と連続式熱処理炉
10とを単に連結しただけであるので、連結部における
熱の放散が著しく、また乾燥造粒装置20と連続式熱処
理炉10とで独立して熱処理を行なうことからエネルギ
ー効率が悪かった。
【0011】よって、本発明の目的は、熱の放散を低減
させることができ、エネルギー効率の良好な熱処理炉を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の熱処理炉は、炉
本体と、該炉本体の内部に収納され、軸心回りに回転駆
動し、長手方向の一端側から供給された被熱処理物に対
し第1の熱処理を行ない、長手方向の他端側から排出す
る第1の回転管と、前記炉本体の内部に収納され、軸心
回りに回転駆動し、長手方向の一端側が前記第1の回転
管の他端側に配置され、長手方向の一端側から供給され
た被熱処理物に対し第2の熱処理を行ない、長手方向の
他端側から排出する第2の回転管と、該第2の回転管に
供給された被熱処理物を加熱する加熱手段と、前記加熱
手段により発生した熱を、前記第1の回転管側へ供給す
る廃熱供給用通路と、を備えることを特徴とする。
【0013】本発明の熱処理炉によれば、第1の回転管
と第2の回転管が、炉本体の内部に収納されているの
で、加熱手段により発生した熱は、廃熱供給用通路を通
じて効率良く、第1の回転管側へ供給される。
【0014】第1の回転管に供給された被熱処理物は、
廃熱供給用通路を通じて第1の回転管側へ供給された熱
により、第1の熱処理が行なわれる。第1の熱処理が終
了した被熱処理物は、第1の回転管から排出され、第2
の回転管に供給される。
【0015】第2の回転管に供給された被熱処理物は、
加熱手段により加熱され第2の熱処理が行なわれる。第
2の熱処理が終了した被熱処理物は、第2の回転管から
排出される。
【0016】また、本発明の熱処理炉は、前記第1の回
転管が、長手方向の一端側から他端側へと向うに従って
径寸法が小さくなるように配置された円錐形回転管と、
該円錐形回転管の一端側に設けられた被熱処理物供給管
と、前記円錐形回転管の他端側に設けられた被熱処理物
排出管とからなり、前記円錐形回転管の内部には、複数
の耐熱性転動体が収納されていることを特徴とする。
【0017】この場合、加熱状態の円錐形回転管を回転
させると、円錐形回転管の内部に収納された複数の耐熱
性転動体は、円錐形回転管の一端側(大径側)に片寄っ
て、互に接触した状態で転動することになる。この状態
で、円錐形回転管の一端側に設けられた被熱処理物供給
管から円錐形回転管の内部に被熱処理物を供給すると、
被熱処理物は加熱状態の複数の耐熱性転動体と接触し、
乾燥する。また、複数の耐熱性転動体は互に交ぜ合わさ
れているので、被熱処理物は耐熱性転動体同士が衝突し
合いながら擦り合わされるのに伴って粉砕される。その
結果、乾燥され粉砕された被熱処理物は徐々に重量が軽
くなり、円錐形回転管の傾きに沿って上側へ浮き上がる
こととなる。そして、円錐形回転管の上端に移動した乾
燥造粒済みの被熱処理物は円錐形回転管の他端側(小径
側)から被熱処理物排出管に移り、第1の回転管から排
出され、第2の回転管に供給される。
【0018】なお、新たに第1の回転管に供給された被
熱処理物は、重量が重いので、耐熱性転動体の下側へ沈
み込むことになり、沈み込んだ被熱処理物は耐熱性転動
体と接触し、上記の作用を繰り返すこととなる。
【0019】また、本発明の熱処理炉は、第1の回転管
に供給された被熱処理物を加熱する電熱ヒーターを備え
るとともに、前記加熱手段は、ガスバーナーであること
を特徴とする。
【0020】この場合、ガスバーナーは、第2の回転管
の内部において火炎を発し、被熱処理物を直接加熱する
内熱方式であっても良いし、第2の回転管の外部におい
て火炎を発し、第2の回転管を介して間接的に被熱処理
物を加熱する外熱方式であっても良い。内熱方式の場合
には、被熱処理物を直接加熱するので燃焼効率に優れて
いる。また、外熱方式の場合には、第2の回転管内の雰
囲気がガスの燃焼に影響されないので、被熱処理物が還
元性雰囲気に対し不適当である場合に適している。ま
た、内熱方式と外熱方式とを併用しても良い。ガスは、
LPG、LNG、都市ガス等を使用することができる。
【0021】また、この場合、第1の回転管に供給され
た被熱処理物は、電熱ヒーターによって加熱されるとと
もに、ガスバーナーによって発生した熱は、廃熱供給用
通路を通じて第1の回転管側へ供給されるので、ガスバ
ーナーによって発生した熱によっても加熱される。これ
により、第1の熱処理が行なわれる。また、第1の熱処
理が終了し、第2の回転管に供給された被熱処理物は、
ガスバーナーによって加熱され、第2の熱処理が行なわ
れる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の熱処理炉の実施例
につき、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明
の熱処理炉の一実施例を示す断面図である。図1に示す
ように、この熱処理炉は、炉本体31と、炉本体31の
内部に収納された第1の回転管32と、炉本体31の内
部に収納され、第1の回転管32に接続された第2の回
転管33と、炉本体31の内部であって、第1の回転管
32の周囲に位置するように配置された電熱ヒーター3
4と、第2の回転管33の内部に挿入されたガスバーナ
ー35と、ガスバーナー35により発生した熱を、第1
の回転管32側へ供給する廃熱供給用通路36と、を備
えている。
【0023】炉本体31は、断熱材を用いて略円筒形に
形成されており、内部には密閉された空間を備えてい
る。炉本体31の内部であって、その長手方向における
一端31a側には、第1の回転管32が収納されてる。
【0024】第1の回転管32は、長手方向の一端側か
ら他端側へと向うに従って径寸法が小さくなるように配
置された円錐形回転管37と、円錐形回転管37の一端
側(以下、大径端37aとする。)に設けられた被熱処
理物供給管38と、円錐形回転管37の他端側(以下、
小径端37bとする。)に設けられた被熱処理物排出管
39とからなっている。
【0025】円錐形回転管37の大径端37aは密閉さ
れているとともに、円錐形回転管37の大径端37aの
径方向における中央部には、円筒形状の被熱処理物供給
管38が連通延接されている。被熱処理物供給管38の
端部38aは、炉本体31の長手方向における一端31
a側から炉本体31の外部へ突出しており、被熱処理物
供給管38の内部には、円錐形回転管37の内部に被熱
処理物であるスラリー状のセラミック原料Gを供給する
ためのノズル40が炉本体31の外部から挿入されてい
る。また、円錐形回転管37の大径端37aには、若干
ながら円筒部37cが形成されている。
【0026】また、円錐形回転管37の小径端37bに
は、小径端37bと内径が同一の被熱処理物排出管39
が連通延接されている。
【0027】なお、第1の回転管32を形成する材料と
しては、被熱処理物の性状に応じて、アルミナ、石英、
耐熱金属などから、任意に選択することができるが、耐
久性を考慮すると、インコネル、ハステロイ等の耐熱酸
化性金属を用いることが望ましい。なぜなら、第1の回
転管32の内部であって、ノズル40からスラリー状の
セラミック原料Gが直接供給される部分と、第1の回転
管32の外表面付近とでは、400〜800℃の温度差
があり、この温度差が第1の回転管32に対し、その厚
み方向に応力を与えるからである。すなわち、第1の回
転管32の内部であって、第1の回転管32の長手方向
における中央部の温度は、400〜600℃であるが、
ノズル40からスラリー状のセラミック原料Gが直接供
給される部分の温度は、200〜300℃である。これ
に対し、電熱ヒーター34の熱に直接晒される第1の回
転管32の外表面付近の温度は、700〜1000℃と
なる。
【0028】また、円錐形回転管37の内部には、アル
ミナ、石英もしくは耐熱金属からなる複数の耐熱性転動
体41が収納されている。
【0029】また、円錐形回転管37の周囲に位置す
る、炉本体31の内壁面31bには、円錐形回転管37
の内部に供給されたセラミック原料Gを加熱するための
電熱ヒーター34が設けられている。
【0030】第1の回転管32には、第1の回転管32
をその軸心回りに回転させる第1の駆動手段42が取付
けられている。第1の駆動手段42は、被熱処理物供給
管38の外周面を支持する供給管支持ローラー42a
と、被熱処理物排出管39の外周面を支持する排出管支
持ローラー42bと、供給管支持ローラー42aを回転
させるモーター駆動部42cとからなる。耐熱性を考慮
し、供給管支持ローラー42aおよび排出管支持ローラ
ー42bは耐熱金属製、またはセラミックス製とし、モ
ーター駆動部42cは炉本体31の外部に配置されてい
る。
【0031】炉本体31の内部であって、その長手方向
における他端側31cには、第2の回転管33が収納さ
れてる。第2の回転管33は略円筒状であるが、その長
手方向における一端33a側には、径寸法が縮小された
小径円筒部43が連通延接されている。小径円筒部43
の内部には、第1の回転管32の被熱処理物排出管39
の端部39aが挿入され、ここで第1の回転管32と、
第2の回転管33とが連結されている。すなわち、第2
の回転管33の小径円筒部43の内径は、第1の回転管
32の被熱処理物排出管39の外径よりも大きく設定さ
れている。
【0032】なお、第2の回転管33に、小径円筒部4
3を設けるのは、第2の回転管33内部からの放熱を少
なくするためである。
【0033】なお、第2の回転管33を形成する材料と
しては、被熱処理物の性状に応じて、アルミナ、石英な
どから、任意に選択することができる。また、仮焼温度
が、1100℃以下であれば、インコネル、ハステロイ
等の耐熱酸化性金属を用いることも可能である。
【0034】また、第2の回転管33の内部には、炉本
体31の他端31cからガスバーナー35の一端35a
が挿入されている。
【0035】また、第2の回転管33の他端33b付近
には、第2の回転管33から排出されたセラミック原料
Gを収容するホッパー45が設けられている。
【0036】第2の回転管33には、第2の回転管33
をその軸心回りに回転させる第2の駆動手段46が取付
けられている。第2の駆動手段46は、小径円筒部43
の外周面を支持する小径円筒部支持ローラー46aと、
第2の回転管33の他端33b側の外周面を支持する他
端部支持ローラー46bと、他端部支持ローラー46b
を回転させるモーター駆動部46cとからなる。耐熱性
を考慮し、小径円筒部支持ローラー46aおよび他端部
支持ローラー46bは耐熱金属製、またはセラミックス
製とし、モーター駆動部46cは炉本体31の外部に配
置されている。
【0037】廃熱供給用通路36は、第1の回転管32
の被熱処理物排出管39の上部外周面と、炉本体31の
上部内壁面31bとの間に形成されている。
【0038】図2は、本発明の熱処理炉の一実施例を示
す図面であって、図1のA−A線における断面図であ
る。図2に示すように、炉本体31は上部本体47と下
部本体48とが組み合わされて形成されており、上部本
体47と下部本体48とではその断面形状が異なってい
る。すなわち、廃熱供給用通路36の断面積を大きくす
るため、第1の回転管32の被熱処理物排出管39の周
囲に位置する部分においては、上部本体47の断面積
が、下部本体48の断面積よりも小さくされている。
【0039】次に、本発明の熱処理炉の動作について説
明する。
【0040】まず、第1の回転管32の円錐形回転管3
7は、電熱ヒーター34により加熱されるとともに、廃
熱供給通路36を通じて供給される、ガスバーナー35
から発せられた火炎の熱によっても加熱される。
【0041】次に、第1の駆動手段42により加熱状態
の円錐形回転管37を回転させると、円錐形回転管37
の内部に収納された複数の耐熱性転動体41は、円錐形
回転管37の大径端37a側に片寄って、互に接触した
状態で転動することになる。
【0042】次に、ノズル40により円錐形回転管37
の大径端37a側に設けられた被熱処理物供給管38か
ら円錐形回転管37の内部にスラリー状のセラミック原
料Gを供給すると、スラリー状のセラミック原料Gは加
熱状態の複数の耐熱性転動体41と接触し、乾燥する。
【0043】また、複数の耐熱性転動体41は互に交ぜ
合わされているので、スラリー状のセラミック原料Gは
耐熱性転動体41同士が衝突し合いながら擦り合わされ
るのに伴って粉砕される。その結果、乾燥され粉砕され
たセラミック原料Gは徐々に重量が軽くなり、円錐形回
転管37の傾きに沿って上側へ浮き上がることとなる。
【0044】そして、円錐形回転管37の上端に移動し
た乾燥造粒済みのセラミック原料Gは円錐形回転管37
の小径端37b側から被熱処理物排出管39に移り、第
1の回転管32から排出され、第2の回転管33に供給
される。
【0045】なお、新たに第1の回転管32に供給され
たスラリー状のセラミック原料Gは、重量が重いので、
耐熱性転動体41の下側へ沈み込むことになり、沈み込
んだセラミック原料Gは耐熱性転動体41と接触し、上
記の動作を繰り返すこととなる。
【0046】次に、第1の回転管32から排出され第2
の回転管33に供給されたセラミック原料Gは、ガスバ
ーナー35から発せられる火炎の熱により、加熱され仮
焼される。このとき第2の回転管33は、第2の駆動手
段46により回転してる。
【0047】次に、仮焼の終了したセラミック原料G
は、第2の回転管33の傾斜に沿って移動し、第2の回
転管33の他端33bから排出される。
【0048】以上のとおり、本発明の熱処理炉につい
て、一実施例に基づき説明したが、本発明の熱処理炉は
上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の
範囲内で種々の変更が可能である。
【0049】例えば、上記実施例においては、第2の回
転管33に供給されたセラミック原料Gを仮焼する加熱
手段として、内熱式のガスバーナー35を用いたが、本
発明はこれに限定されるものではなく、例えば、内熱式
のガスバーナーに換え、図3に示すように外熱式のガス
バーナー49a、49b、49cを用いることも可能で
ある。
【0050】図3は、本発明の熱処理炉の他の実施例を
示す断面図である。なお、図1に示す上記実施例と実質
的に同一である部分については、同一符号を付すること
で、説明を省略する。
【0051】図3に示す熱処理炉においては、3本のガ
スバーナー49a、49b、49cが、第2の回転管3
3の外部に設けられている。すなわち、第1のガスバー
ナー49aおよび第2のガスバーナー49bは、第2の
回転管33の外側に位置する炉本体31の上部本体47
に、炉本体31の長手方向に沿って、互に所定の間隔を
隔てて取付けられている。第1のガスバーナー49a
は、炉本体31の長手方向に対して略垂直に取付けら
れ、第2のガスバーナー49bは、やや傾斜している。
また、第3のガスバーナー49cは、第2の回転管33
の外側に位置する炉本体31の下部本体48に取付けら
れている。
【0052】また、第2の回転管33の小径円筒部43
の上方に位置する、炉本体31の上部本体47の内壁面
31bには、傾斜部36aが設けられており、廃熱供給
用通路36が拡大されている。これは、第2の回転管3
3の上方に配置された第1のガスバーナー49aと第2
のガスバーナー49bから発せられる火炎による熱を、
第1の回転管32の円錐形回転管37の周囲へ効率的に
導くためのものである。
【0053】なお、ガスバーナーの本数や、取付け位
置、取付け角度は、被熱処理物の性状に応じて決定され
るもので任意である。
【0054】また、上記実施例においては、第1の回転
管32の外表面を平滑面としたが、本発明の熱処理炉は
これに限定されるものではなく、例えば、第1の回転管
32の外表面にフィンを取付け、ガスバーナー35から
の熱の対流を促進させても良い。
【0055】その他、炉本体31、第1の回転管32、
第2の回転管33、耐熱性転動体41の形状や材質が変
更可能であることは勿論である。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明の熱処理炉によれ
ば、第1の回転管と第2の回転管が炉本体の内部に収納
されているので、断熱性が強化され、熱の発散を低減す
ることができる。
【0057】また、本発明の熱処理炉によれば、第2の
回転管に供給された被熱処理物を加熱する加熱手段によ
り発生した熱を、第1の回転管側へ供給する廃熱供給用
通路が設けられているので、エネルギー効率が良好であ
る。
【0058】また、本発明の熱処理炉において、前記第
1の回転管が、長手方向の一端側から他端側へと向うに
従って径寸法が小さくなるように配置された円錐形回転
管と、該円錐形回転管の一端側に設けられた被熱処理物
供給管と、前記円錐形回転管の他端側に設けられた被熱
処理物排出管とからなり、前記円錐形回転管の内部に
は、複数の耐熱性転動体が収納されている場合には、被
熱処理物の乾燥と粉砕とを同時に効率良く行なうことが
でき、粉砕工程を別途設ける必要がなくなり、その分、
工程の短縮およびコストダウンが図れるようになる。ま
た、本発明をセラミック原料に適用した場合には、凝集
の極めて少ないセラミック原料が得られ、本焼成を行な
っても空孔が残存することがなく、緻密な焼結体が得ら
れる。
【0059】また、本発明の熱処理炉において、第1の
回転管に供給された被熱処理物を加熱する電熱ヒーター
を備えるとともに、前記加熱手段が、ガスバーナーであ
る場合には、電熱ヒーターを用いることで第1の回転管
を小型化することができるとともに、ガスバーナーを用
いることで、第2の回転管における第2の熱処理を安価
に高温で行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱処理炉の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の熱処理炉の一実施例を示す図面であっ
て、図1のA−A線における断面図である。
【図3】本発明の熱処理炉の他の実施例を示す断面図で
ある。
【図4】従来の連続式熱処理炉を示す断面図である。
【図5】従来の熱処理装置を示す断面図である。
【符号の説明】
31 炉本体 32 第1の回転管 33 第2の回転管 34 電熱ヒーター 35 ガスバーナー(加熱手
段) 36 廃熱供給用通路 37 円錐形回転管 38 被熱処理物供給管 39 被熱処理物排出管 49a 第1のガスバーナー(加
熱手段) 49b 第2のガスバーナー(加
熱手段) 49c 第3のガスバーナー(加
熱手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉本体と、 該炉本体の内部に収納され、軸心回りに回転駆動し、長
    手方向の一端側から供給された被熱処理物に対し第1の
    熱処理を行ない、長手方向の他端側から排出する第1の
    回転管と、 前記炉本体の内部に収納され、軸心回りに回転駆動し、
    長手方向の一端側が前記第1の回転管の他端側に配置さ
    れ、長手方向の一端側から供給された被熱処理物に対し
    第2の熱処理を行ない、長手方向の他端側から排出する
    第2の回転管と、 該第2の回転管に供給された被熱処理物を加熱する加熱
    手段と、 前記加熱手段により発生した熱を、前記第1の回転管側
    へ供給する廃熱供給用通路と、を備えることを特徴とす
    る熱処理炉。
  2. 【請求項2】 前記第1の回転管は、長手方向の一端側
    から他端側へと向うに従って径寸法が小さくなるように
    配置された円錐形回転管と、 該円錐形回転管の一端側に設けられた被熱処理物供給管
    と、 前記円錐形回転管の他端側に設けられた被熱処理物排出
    管とからなり、 前記円錐形回転管の内部には、複数の耐熱性転動体が収
    納されていることを特徴とする請求項1に記載の熱処理
    炉。
  3. 【請求項3】 前記第1の回転管に供給された被熱処理
    物を加熱する電熱ヒーターを備えるとともに、前記加熱
    手段は、ガスバーナーであることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の熱処理炉。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1312298C (zh) * 2004-12-16 2007-04-25 上海交通大学 推杆式热处理电阻炉
WO2009139830A3 (en) * 2008-05-13 2010-03-04 Harper International Corporation Overhung rotary tube furnace
JP2016112521A (ja) * 2014-12-16 2016-06-23 株式会社村田製作所 造粒装置

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