JPH1089243A - 定量吐出ポンプ - Google Patents

定量吐出ポンプ

Info

Publication number
JPH1089243A
JPH1089243A JP8250706A JP25070696A JPH1089243A JP H1089243 A JPH1089243 A JP H1089243A JP 8250706 A JP8250706 A JP 8250706A JP 25070696 A JP25070696 A JP 25070696A JP H1089243 A JPH1089243 A JP H1089243A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
piston
cylinder
wall
chemical solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8250706A
Other languages
English (en)
Inventor
Maki Murakado
真樹 村角
Masayuki Hasegawa
昌幸 長谷川
Ryoji Matsuyama
良二 松山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP8250706A priority Critical patent/JPH1089243A/ja
Publication of JPH1089243A publication Critical patent/JPH1089243A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • Details Of Reciprocating Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はシリンダ内の残った薬液がゲル化又
は固化することを課題とする。 【解決手段】 定量吐出ポンプ10は、ピストン・シリ
ンダ機構11と、ピストン・シリンダ機構11を駆動す
るアクチュエータ12と、ピストン・シリンダ機構11
の吸排動作によりレジスト膜形成用の薬液Aを送液する
薬液送液経路13と、ピストン・シリンダ機構11の吸
排動作により薬液Aを溶解する溶媒Bを吸排する溶媒吸
排機構14と、アクチュエータ12を駆動制御するアク
チュエータ用コントローラ15と、溶媒吸排機構14の
経路に薬液送液経路13の薬液Aが混入したことを検出
する色検出センサ16と、色検出センサ16からの検出
信号により薬液Aのリークの有無を判別する制御部17
とからなる。ピストン・シリンダ機構11のピストン1
9には、摩擦係数が小さく、シール性の高いラビリンス
シール部材42が装着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は定量吐出ポンプに係
り、特にシリンダの内壁に薬液が残らないよう構成され
た定量吐出ポンプに関する。半導体製造行程で使用され
るレジスト塗布装置にレジスト膜形成用の薬液を供給す
る定量吐出ポンプにおいては、予め決められた一定量の
薬液をウェーハの表面に滴下してレジスト膜を均一な膜
厚に形成することが要求されると共に、レジスト膜に異
物等が混入して膜不良とならないことが重要である。
【0002】また、定量吐出ポンプの一行程動作により
一定量の薬液を長期間正確に吐出するように長寿命であ
ることが望まれている。そのため、レジスト塗布装置に
使用される定量吐出ポンプの吐出精度の向上や一定量の
薬液供給の安定性を向上させる必要がある。
【0003】
【従来の技術】半導体製造行程で使用されるレジスト塗
布装置では、定量吐出ポンプから供給された薬液をター
ンテーブルに装着されたウェーハの表面中心部分に滴下
して薬液を塗布する構成となっている。
【0004】また、レジスト膜形成用の薬液は、薬液中
に含まれている揮発性成分が気化することにより固化す
る性質を有している。そのため、レジスト塗布装置で
は、ウェーハを高速回転させることにより短時間でウェ
ーハ表面に均一なレジスト膜が形成されるようになって
いる。
【0005】従来の定量吐出ポンプとしては、蛇腹状
のベローズを伸縮させてレジスト膜形成用の薬液をレジ
スト塗布装置に供給するものと、ピストン・シリンダ
機構のピストンを往復動させてレジスト膜形成用の薬液
をレジスト塗布装置に供給するものとがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の定量吐出ポン
プでは、伸縮可能なベローズを往復駆動して一定量の薬
液をウェーハ表面に供給する構成であるため、ベローズ
が往復駆動されてもベローズ内壁の蛇腹状凹部に薬液が
残り易く、蛇腹状凹部に入り込んだ薬液を入れ換えるこ
とが難しかった。
【0007】このようにベローズ内壁に薬液が付着した
ままの状態が長時間続くと、次第に蛇腹状凹部に残った
薬液が固化してベローズの伸縮動作が妨げられ、あるい
はベローズが撓んだ状態で伸縮動作してしまって吐出量
が一定せず、ウェーハ表面のレジスト膜の膜厚が安定し
ないといった問題がある。
【0008】さらに、の定量吐出ポンプを使用した場
合、ベローズ内壁に付着した薬液が固化する前のゲル状
の状態でウェーハ表面に塗布されて膜不良となったり、
半導体素子へのパーティクルとして現れるといった問題
がある。また、上記の定量吐出ポンプでは、のよう
にベローズ内壁に薬液が残ってしまうことがないが、シ
リンダ内のピストンを往復動させて一定量の薬液を吸引
した後、シリンダ内に吸引された薬液をレジスト塗布装
置へ吐出させる構成であるため、ピストン外周とシリン
ダ内壁との間に薬液が入り込んでしまい、シリンダ内壁
に付着した薬液の固化あるいはゲル化によりピストンの
動作を妨げることがある。
【0009】また、シリンダ内壁に付着した薬液が固化
あるいはゲル化した場合、シリンダ内壁に摺接するピス
トンに装着されたOリングの動摩擦係数が増大したり、
Oリングの摩耗、劣化によりリークが発生してしまう。
そのため、ピストンの往復動に伴う漏れによりシリンダ
内に吸引された薬液に空気が混入してしまい、正確な定
量吐出ができなくなるといった問題がある。
【0010】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、ピストン・シリンダ機構のシリンダ内壁に薬液が
残らないようにした定量吐出ポンプを提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では下記の種々の手段を講じた事を特徴とす
るものである。請求項1記載の発明では、シリンダ内を
ピストンが往復動して一定量の薬液を吸引・吐出させる
ピストン・シリンダ機構と、該ピストンを往復駆動させ
る駆動部とを有し、該駆動部の駆動により該薬液を定量
吐出させる定量吐出ポンプにおいて、前記ピストンの往
復動に伴って前記ピストンを支持するピストンシャフト
外周と前記シリンダ内壁との間に前記薬液を溶解する溶
媒を吸排する溶媒吸排機構を設けたことを特徴とするも
のである。
【0012】また、請求項2記載の発明では、前記ピス
トンの先端外周に、複数の線接触により前記シリンダ内
壁との間をシールするラビリンスシール部材を設けたこ
とを特徴とするものである。また、請求項3記載の発明
では、前記溶媒吸排機構が、前記ピストンシャフト外周
と前記シリンダ内壁との間に形成される空間に連通され
た溶媒供給管路と、該溶媒供給管路に設けられ、前記空
間への流れのみを許容する供給側逆止弁と、前記ピスト
ンシャフト外周と前記シリンダ内壁との間に形成される
空間に連通された溶媒排出管路と、該溶媒排出管路に設
けられ、前記空間から排出された流れのみを許容する排
出側逆止弁と、からなることを特徴とするものである。
【0013】また、請求項4記載の発明では、前記ピス
トンシャフトの外周と前記シリンダ内壁との間に形成さ
れた空間に連通された溶媒排出管路を透明管により形成
し、該溶媒排出管路を流れる廃液の色の変化を検出する
色検出センサを前記溶媒排出管路の近傍に設けたことを
特徴とするものである。
【0014】また、請求項5記載の発明では、前記ピス
トンシャフトの外径を前記ピストンの外径と同径とした
ことを特徴とするものである。上記した各手段は、下記
のように作用する。
【0015】請求項1記載の発明によれば、ピストンの
往復動に伴ってピストンを支持するピストンシャフト外
周とシリンダ内壁との間に薬液を溶解する溶媒を吸排す
るため、シリンダ内壁に付着した薬液を溶媒により溶解
することができるので、シリンダ内壁に付着した薬液の
固化あるいはゲル化を防止でき、これに伴ってピストン
の往復動が妨げられたり、シリンダ内壁の摩擦係数が増
大することを防止できる。
【0016】また、請求項2記載の発明によれば、ピス
トンの先端外周に、複数の線接触によりシリンダ内壁と
の間をシールするラビリンスシール部材を設けたため、
ピストンの往復動に伴ってピストンシャフト外周とシリ
ンダ内壁との間のシール性をより高めることができると
共にシリンダ内壁の摺動抵抗を軽減できる。さらに、シ
リンダ内に吸引された薬液がピストンシャフト側にリー
クすることを防止してシリンダ内壁の摩擦係数が増大す
ることを防止できる。
【0017】また、請求項3記載の発明によれば、溶媒
吸排機構が、溶媒供給管路と供給側逆止弁と溶媒排出管
路と排出側逆止弁とからなるため、ピストンの往復動に
伴って溶媒が間欠的に吸引、吐出されてピストンシャフ
ト外周とシリンダ内壁との間の溶媒を入れ換えることが
でき、シリンダ内壁をピストンの往復動と共にリークし
た薬液を溶解することができる。
【0018】また、請求項4記載の発明によれば、液排
出管路を透明管により形成し、溶媒排出管路を流れる廃
液の色の変化を色検出センサにより検出するため、着色
された薬液を使用することにより薬液がリークして溶媒
に混入した場合、これを検出でき、ピストンのシール部
材が破損又は摩耗したことを判別できる。
【0019】また、請求項5記載の発明によれば、ピス
トンシャフトの外径をピストンの外径と同径としたた
め、ピストンシャフト外周とシリンダ内壁との間の空間
を小さくして、ピストンの往復動に伴う溶媒の消費量を
節約できる。
【0020】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施例について図
面と共に説明する。図1は本発明の一実施例である定量
吐出ポンプ10の構成を示す構成図、図2は定量吐出ポ
ンプ10の要部とラビリンスシール部材を拡大して示す
縦断面図である。
【0021】定量吐出ポンプ10は、半導体製造行程で
使用されるレジスト塗布装置(図示せず)にレジスト膜
形成用の薬液Aを供給するポンプである。定量吐出ポン
プ10は、大略、ピストン・シリンダ機構11と、ピス
トン・シリンダ機構11を駆動するアクチュエータ12
と、ピストン・シリンダ機構11の吸排動作によりレジ
スト膜形成用の薬液Aを送液する薬液送液経路13と、
ピストン・シリンダ機構11の吸排動作により薬液Aを
溶解する溶媒Bを吸排する溶媒吸排機構14と、アクチ
ュエータ12を駆動制御するアクチュエータ用コントロ
ーラ15と、溶媒吸排機構14の経路に薬液送液経路1
3の薬液Aが混入したことを検出する色検出センサ16
と、色検出センサ16からの検出信号により薬液Aのリ
ークの有無を判別する制御部17とからなる。
【0022】ピストン・シリンダ機構11は、シリンダ
18の内部に形成されたシリンダ室18aにピストン1
9が摺動自在に挿入されており、シリンダ室18aの底
部端面には薬液流入路20と薬液流出路21とが連通さ
れている。また、シリンダ室18aの開口側には、溶媒
流入路22と溶媒流出路23とが連通されている。
【0023】ピストン19のピストンシャフト24は、
外径がピストン19の外径と同径となっている。従っ
て、シリンダ室18aには、ピストン19及びピストン
シャフト24が摺動自在に挿入されている。また、ピス
トンシャフト24の外径をピストン19の外径と同径と
することにより、ピストンシャフト24外周とシリンダ
室18aの内壁との間の空間45を小さくして、後述す
るようにピストン19の往復動に伴って空間45に吸引
される溶媒Bの消費量を節約できる。
【0024】ピストン19は、先端側外周にリング溝1
9aが設けられている。このリング溝19aには、シリ
ンダ室18aの内壁に摺接するラビリンスシール部材4
2と、ラビリンスシール部材42の内周とリング溝19
aとの間に介在するOリング43とが取り付けられてい
る。
【0025】ラビリンスシール部材42は、図2に拡大
して示すように、外周に複数の環状突起42aが形成さ
れており、各環状突起42aの先端がシリンダ室18a
の内壁に線接触してシリンダ室18aと空間45との間
をシールする。尚、ラビリンスシール部材42は、比較
的柔らかい合成樹脂製であり、シリンダ室18aに摺接
する各環状突起42aの先端が細い断面となっているの
で撓みやすい形状に形成されている。
【0026】また、ラビリンスシール部材42の内周に
は、Oリング43が嵌合する環状凹部42bが設けられ
ている。この環状凹部42bとリング溝19aとの間に
介在されたOリング43は、図2に拡大して示すよう
に、断面が楕円形に変形された状態に組み込まれる。そ
のため、ラビリンスシール部材42は、Oリング43が
もとの円形に戻ろうとする弾性復元力によりシリンダ室
18aの内壁に押圧される。よって、複数の環状突起4
2aの先端部分は、シリンダ室18aの内壁に押圧され
た状態に保持される。
【0027】これにより、シリンダ室18aに吸引され
た薬液Aは、ラビリンスシール部材42の複数の環状突
起42aの先端部分によりピストンシャフト24外周と
シリンダ室18a内壁との間に形成される筒状の空間4
5にリーク(漏洩)することが防止される。このラビリ
ンスシール部材42は、複数の環状突起42aがシリン
ダ室18aの内壁に線接触するため、帯状に接触するO
リング等に比べてピストン摺動時の摩擦係数が小さく、
且つシール性が高められている。さらに、空間45に吸
引される溶媒Bが潤滑剤としても作用するので、ラビリ
ンスシール部材42の摺動抵抗がより軽減されている。
【0028】そのため、ラビリンスシール部材42は、
摩耗しにくく、吐出行程の動作時にはシリンダ室18a
の内壁に付着した薬液Aを残さず吐出させることができ
る。しかも、複数の環状突起42aの一部が摩耗しても
他の環状突起42aがシリンダ室18aの内壁に密着し
ているため、空間45へのリークを長期間防止すること
ができる。よって、ラビリンスシール部材42の交換時
期が長くなり、メンテナンス回数を減らしてメンテナン
ス時の労力を軽減できる。
【0029】また、シリンダ室18aの入口の内周に
は、リング溝18bが形成されており、このリング溝1
8bにはピストンシャフト24外周との間をシールする
Oリング44が装着されている。そのため、ピストンシ
ャフト24外周とシリンダ室18a内壁との間に形成さ
れた空間45は、一端がラビリンスシール部材42によ
りシールされ、他端がOリング44によりシールされて
いる。
【0030】また、ピストンシャフト24の端部には、
アクチュエータ12の駆動側ピストン25から軸方向に
延在するピストンロッド26と一体的に連結されてお
り、ピストン19は後述するように駆動側ピストン25
の往復動により同方向に駆動されて薬液Aの吸排を行
う。
【0031】シリンダ18の薬液流入路20には、薬液
Aが貯溜された薬液容器27から引き出された薬液供給
管路28が接続され、薬液流出路21にはピストン19
の吐出動作により吐出された薬液Aをレジスト塗布装置
へ送液する薬液吐出管路29が接続されている。薬液送
液経路13は、薬液流入路20、薬液供給管路28及び
薬液流出路21、薬液吐出管路29から構成されてい
る。
【0032】また、薬液供給管路28には、薬液容器2
7から吸引された薬液Aのシリンダ室18aへの送液の
みを許容する吸引側逆止弁30が配設されており、薬液
吐出管路29にはシリンダ室18aから吐出された薬液
Aの流れのみを許容する吐出側逆止弁31が配設されて
いる。
【0033】また、吐出側逆止弁31より下流の薬液吐
出管路29の途中には、エアオペレート式のサックバッ
ク32が配設されている。このサックバック32は、空
気圧の有無により薬液吐出管路29を開閉する開閉弁3
3と、薬液吐出管路29を流れる薬液A中の異物を除去
するフィルタ34とを組み合わせたものである。
【0034】尚、開閉弁33は、後述するように薬液A
がレジスト塗布装置へ送液されるときのみ開弁動作す
る。溶媒吸排機構14は、溶媒流入路22を介してシリ
ンダ室18aの空間45に連通された溶媒供給管路36
と、溶媒流出路23を介してシリンダ室18aの空間4
5に連通された溶媒排出管路37と、溶媒供給管路36
の上流側端部が接続され溶媒Bを貯溜する溶媒容器38
と、溶媒供給管路36に配設された供給側逆止弁39
と、溶媒排出管路37に配設された排出側逆止弁40と
から構成されている。
【0035】尚、供給側逆止弁39は溶媒容器38の溶
媒Bが空間45に吸引される流れのみを許容し、排出側
逆止弁40はシリンダ室18aに空間45から排出され
た溶媒Bの流れのみを許容する向きに配設されている。
また、溶媒Bはシリンダ室18aの内壁に付着して残っ
た薬液Aを溶解すると共に、シリンダ室18aの内壁の
摺動抵抗を減少させる潤滑剤としても機能するものであ
る。
【0036】さらに、溶媒吸排機構14の逆止弁39,
40は、薬液送液経路13の逆止弁30,31よりも開
弁動作圧力が低く設定されている。これは、空間45を
形成するシリンダ室18aの内径とピストンシャフト2
4の外径との差が比較的小さいので、空間45内への吸
引力が弱いからである。
【0037】溶媒排出管路37は、透明チューブにより
形成されているので、外部から管路内を流れる液の色の
変化を監視することができる。本実施例では、透明な溶
媒排出管路37の両側に発光素子16aと受光素子16
bとを配した色検出センサ16により溶媒排出管路37
内を流れる溶媒Bの色を検出する。
【0038】レジスト膜形成用の薬液Aが識別し易い色
に着色されているのに対し、溶媒Bは無色となってい
る。そのため、薬液Aがピストン19の外周からリーク
(漏洩)して溶媒Bに混入した場合、溶媒排出管路37
内を流れる溶媒Bが着色されることになる。発光素子1
6aから発光された光は、透明な溶媒排出管路37を透
過して受光素子16bで受光されるため、溶媒Bに薬液
Aが混入して着色された場合、受光素子16bでの受光
レベルが低下する。
【0039】よって、受光素子16bから制御部17に
出力される検出信号の変化を監視することにより薬液A
のリークの有無をチェックすることができる。本実施例
においては、制御部17が受光素子16bからの色検出
信号により薬液Aのリークを検出したときは、ブザー4
1より警報を発して報知する。
【0040】これにより、作業者は、ピストン19のラ
ビリンスシール部材42が摩耗して薬液Aのリークが生
じたものと判断し、直ちにラビリンスシール部材42の
交換作業を行う。よって、ラビリンスシール部材42の
摩耗により薬液Aの吐出量が減少した状態のまま薬液A
の供給が行われることを防止でき、ピストン19が一往
復する間にレジスト塗布装置へ供給される薬液Aを一定
量に保つことができるので、常に一定量の薬液Aを正確
に供給することが可能になる。
【0041】46はアクチュエータ用コントローラで、
圧縮空気供給用のマニホールド47に接続された電磁弁
48の切り替え動作を制御する。電磁弁48はソレノイ
ド駆動式のスプリングオフセット5ポート2位置弁より
なり、マニホールド47に連通された給気ポートaと大
気開放とされた排気ポートb,cと、第1空気管路49
(図中破線で示す)が連通されたポートdと、第2,3
空気管路50,51(図中破線で示す)が連通されたポ
ートeとを有する。
【0042】また、電磁弁48は、アクチュエータ用コ
ントローラ46から出力された励磁信号により励磁され
ると圧縮空気の供給方向を切り替えるように動作し、励
磁信号の供給が停止するとバネ力により動作前の状態に
復帰するよう構成されている。
【0043】第1空気管路49は、アクチュエータ12
の左室12aに連通され、第2空気管路50は、アクチ
ュエータ12の右室12bに連通されている。そして、
第3空気管路51は、エアオペレートバルブ32の開閉
弁33とサックバック34に連通されている。
【0044】また、各空気管路49〜51には、空気供
給量を調整するスピードコントローラ52〜55が配設
されている。尚、各スピードコントローラ52〜55
は、流量調整用の可変絞り52a〜55aと、可変絞り
52a〜55aをバイパスするように設けられた逆止弁
52b〜55bとを有する。
【0045】ここで、上記構成とされた定量吐出ポンプ
10の動作制御について説明する。先ず、定量吐出ポン
プ10の吸引行程の動作について説明し、その後吐出行
程の動作について説明する。 吸引行程 駆動される前の電磁弁48は、aポートとdポートとが
連通され、bポートとeポートとが連通され、cポート
が遮断されている。そのため、マニホールド47からの
圧縮空気は、a,dポートを介して第1空気管路49に
供給され、さらに第1空気管路49に配設されたスピー
ドコントローラ52で流量調整されてアクチュエータ1
2の左室12aに供給される。
【0046】一方、アクチュエータ12の右室12b
は、第2空気管路50を介して電磁弁48のeポートに
連通されており、eポートは大気開放とされたbポート
に連通されている。このようにアクチュエータ12は、
左室12aが圧縮空気により増圧され、右室12bが大
気圧に減圧されるため、ピストン25がXb方向に駆動
される。
【0047】すなわち、ピストン25とピストンロッド
26を介して連結されたピストン・シリンダ機構11の
ピストン19も同方向に移動し、ピストン・シリンダ機
構11は吸引行程となる。これにより、ピストン・シリ
ンダ機構11のシリンダ室18aの容積が拡大され、ピ
ストン19がXb方向に移動すると共に、薬液容器27
の薬液Aが薬液供給管路28を通過してシリンダ室18
aに吸引される。尚、ピストン・シリンダ機構11が吸
引行程のとき、薬液吐出管路29の逆止弁31は閉弁し
ており、薬液吐出管路29内の薬液Aがシリンダ室18
aに逆流することが防止される。
【0048】また、ラビリンスシール部材42とOリン
グ44との間に形成された空間45は、ピストン19が
Xb方向に移動すると共にラビリンスシール部材42と
Oリング44との離間距離が小さくなるため、空間45
では吐出行程となる。すなわち、空間45内に充填され
ていた使用済みの溶媒Bは、溶媒流出路23を介して溶
媒排出管路37へ排出される。そして、溶媒排出管路3
7を通過した溶媒Bは、フィルタ(図示せず)等を通過
して溶媒容器38へ回収される。 吐出行程 ピストン19がXb方向のストロークエンドに達する
と、アクチュエータ用コントローラ46は、電磁弁48
に励磁信号を出力する。そのため、電磁弁48はaポー
トとeポートとが連通すると共に、cポートとdポート
とが連通し、bポートが遮断される。
【0049】マニホールド47からの圧縮空気は、a,
eポートを介して第2,3空気管路50,51に供給さ
れ、さらに第2空気管路50に配設されたスピードコン
トローラ53で流量調整されてアクチュエータ12の右
室12bに供給される。一方、アクチュエータ12の左
室12aは、第1空気管路49を介して電磁弁48のd
ポートに連通されており、dポートは大気開放とされた
bポートに連通されている。このようにアクチュエータ
12は、右室12bが圧縮空気により増圧され、左室1
2aが大気圧に減圧されるため、ピストン25がXa方
向に駆動される。
【0050】すなわち、ピストン25とピストンロッド
26を介して連結されたピストン・シリンダ機構11の
ピストン19も同方向に移動し、ピストン・シリンダ機
構11は吐出行程となる。これにより、ピストン・シリ
ンダ機構11のシリンダ室18aの容積が縮小され、ピ
ストン19がXa方向に移動すると共にシリンダ室18
aに吸引された一定量の薬液Aが薬液吐出管路29へ吐
出される。
【0051】さらに、電磁弁48を介して第3空気管路
51に供給された圧縮空気は、エアオペレートバルブ3
2に供給され、開閉弁33,サックバック34を薬液吐
出管路29と連通された状態に変位させる。そのため、
シリンダ室18aから吐出された一定量の薬液Aは、薬
液吐出管路29及びエアオペレートバルブ32の開閉弁
33,サックバック34を通過してレジスト塗布装置に
供給される。よって、レジスト塗布装置では、一定量の
薬液Aが正確、且つ安定的に供給されるため、ウェーハ
表面に均一なレジスト膜を形成できる。
【0052】尚、ピストン・シリンダ機構11が吐出行
程のとき、薬液供給管路28の逆止弁30は閉弁してお
り、薬液供給管路28内の薬液Aが薬液容器27に逆流
することが防止される。また、ラビリンスシール部材4
2とOリング44との間に形成された空間45は、ピス
トン19がXa方向に移動すると共にラビリンスシール
部材42とOリング44との離間距離が大きくなるた
め、空間45では吸引行程となる。すなわち、空間45
内の容積が増大するのに伴って溶媒容器38の溶媒Bが
空間45内に吸引される。これにより、シリンダ室18
aの内壁に残った薬液Aを溶媒Bにより溶解することが
可能になると共に、シリンダ室18aの内壁の摺動抵抗
を減少させることができる。
【0053】このようにして定量吐出ポンプ10では、
上記吸引行程と吐出行程を交互に行い、ピストン19が
一行程で移動する容積分の薬液Aを正確にレジスト塗布
装置に供給することができる。また、定量吐出ポンプ1
0は、ピストン19が往復動することにより、一定量の
薬液Aを吸引・吐出すると共に、空間45内に溶媒Bを
吸引して入れ換えるため、シリンダ室18aの内壁に薬
液Aが残ったとしても溶媒Bにより溶解することができ
る。そのため、ラビリンスシール部材42の摩耗等によ
りシリンダ室18aの内壁に付着したまま残った薬液A
の揮発成分が気化して薬液Aがゲル化あるいは固化する
ことが防止され、ゲル化あるいは固化した薬液Aがレジ
スト塗布装置に供給されて膜不良やパーティクルが発生
することを防止できる。
【0054】また、シリンダ室18aの内壁に薬液Aが
残った場合でも、溶媒Bにより薬液Aが溶解されてしま
うため、シリンダ室18aを摺動するラビリンスシール
部材42の抵抗が増大せず、ラビリンスシール部材42
に負荷がかかることが防止される。
【0055】尚、上記実施例では、一定量の薬液Aをレ
ジスト塗布装置に供給する定量吐出ポンプを一例として
挙げたが、これ以外の装置に薬液を供給するポンプによ
も適用することができるのは勿論である。また、上記実
施例では、ピストン・シリンダ機構11のピストン19
を空気圧で駆動されるアクチュエータ12により駆動さ
せる構成を用いて説明したが、これに限らず、所定のス
トロークで往復駆動されるものであれば、他の駆動装置
(例えば、ソレノイド等の電磁力を使用するものや、油
圧で駆動されるアクチュエータ等)を用いても良いのは
言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、下記の種々
の効果を実現することができる。請求項1記載の発明に
よれば、ピストンの往復動に伴ってピストンを支持する
ピストンシャフト外周とシリンダ内壁との間に薬液を溶
解する溶媒を吸排するため、シリンダ内壁に付着した薬
液を溶媒により溶解することができるので、シリンダ内
壁に付着した薬液の固化あるいはゲル化を防止でき、こ
れに伴ってピストンの往復動が妨げられたり、シリンダ
内壁の摩擦係数が増大することを防止できる。これによ
り、ピストンが往復動するときの負荷が軽減されると共
に、シリンダ内壁に摺接するシール部材の摩耗を減らし
てシール部材の寿命を延ばすことができる。また、シー
ル部材の交換時期が延長されてメンテナンス回数を減ら
してメンテナンス時の労力を軽減できる。
【0057】また、請求項2記載の発明によれば、ピス
トンの先端外周に、複数の線接触によりシリンダ内壁と
の間をシールするラビリンスシール部材を設けたため、
ピストンの往復動に伴ってピストンシャフト外周とシリ
ンダ内壁との間のシール性をより高めることができると
共にシリンダ内壁の摺動抵抗を軽減できる。さらに、シ
リンダ内に吸引された薬液がピストンシャフト側にリー
ク(漏洩)することを防止してシリンダ内壁の摩擦係数
が増大することを防止できる。
【0058】また、請求項3記載の発明によれば、溶媒
吸排機構が、溶媒供給管路と供給側逆止弁と溶媒排出管
路と排出側逆止弁とからなるため、ピストンの往復動に
伴って溶媒が間欠的に吸引、吐出されてピストンシャフ
ト外周とシリンダ内壁との間の溶媒を入れ換えることが
でき、シリンダ内壁をピストンの往復動と共にリークし
た薬液を溶解することができる。
【0059】また、請求項4記載の発明によれば、液排
出管路を透明管により形成し、溶媒排出管路を流れる廃
液の色の変化を色検出センサにより検出するため、着色
された薬液を使用することにより薬液がリークして溶媒
に混入した場合、これを検出でき、ピストンのシール部
材が破損又は摩耗したことを判別できる。シール部材を
直ちに交換してリークによる精度低下を防止して一定量
の薬液を安定供給することが可能である。
【0060】また、請求項5記載の発明によれば、ピス
トンシャフトの外径をピストンの外径と同径としたた
め、ピストンシャフト外周とシリンダ内壁との間の空間
を小さくして、ピストンの往復動に伴う溶媒の消費量を
節約できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である定量吐出ポンプ10の
構成を示す構成図である。
【図2】定量吐出ポンプ10の要部とラビリンスシール
部材を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 定量吐出ポンプ 11 ピストン・シリンダ機構 12 アクチュエータ 13 薬液送液経路 14 溶媒吸排機構 15 アクチュエータ用コントローラ 16 色検出センサ 17 制御部 18 シリンダ 18a シリンダ室 19 ピストン 20 薬液流入路 21 薬液流出路 22 溶媒流入路 23 溶媒流出路 24 ピストンシャフト 25 駆動側ピストン 26 ピストンロッド 27 薬液容器 28 薬液供給管路 29 薬液吐出管路 30 吸引側逆止弁 31 吐出側逆止弁 32 エアオペレートバルブ 36 溶媒供給管路 37 溶媒排出管路 38 溶媒容器 39 供給側逆止弁 40 排出側逆止弁 42 ラビリンスシール部材 42a 環状突起 45 空間 46 アクチュエータ用コントローラ 48 電磁弁 49 第1空気管路 50 第2空気管路 51 第3空気管路 52〜55 スピードコントローラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内をピストンが往復動して一定
    量の薬液を吸引・吐出させるピストン・シリンダ機構
    と、該ピストンを往復駆動させる駆動部とを有し、該駆
    動部の駆動により該薬液を定量吐出させる定量吐出ポン
    プにおいて、 前記ピストンの往復動に伴って前記ピストンを支持する
    ピストンシャフト外周と前記シリンダ内壁との間に前記
    薬液を溶解する溶媒を吸排する溶媒吸排機構を設けたこ
    とを特徴とする定量吐出ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の定量吐出ポンプであ
    って、 前記ピストンの先端外周に、複数の線接触により前記シ
    リンダ内壁との間をシールするラビリンスシール部材を
    設けたことを特徴とする定量吐出ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記請求項1記載の定量吐出ポンプであ
    って、 前記溶媒吸排機構は、 前記ピストンシャフト外周と前記シリンダ内壁との間に
    形成される空間に連通された溶媒供給管路と、 該溶媒供給管路に設けられ、前記空間への流れのみを許
    容する供給側逆止弁と、 前記ピストンシャフト外周と前記シリンダ内壁との間に
    形成される空間に連通された溶媒排出管路と、 該溶媒排出管路に設けられ、前記空間から排出された流
    れのみを許容する排出側逆止弁と、 からなることを特徴とする定量吐出ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記請求項3記載の定量吐出ポンプであ
    って、 前記ピストンシャフトの外周と前記シリンダ内壁との間
    に形成された空間に連通された溶媒排出管路を透明管に
    より形成し、 該溶媒排出管路を流れる廃液の色の変化を検出する色検
    出センサを前記溶媒排出管路の近傍に設けたことを特徴
    とする定量吐出ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記請求項1記載の定量吐出ポンプであ
    って、 前記ピストンシャフトの外径を前記ピストンの外径と同
    径としたことを特徴とする定量吐出ポンプ。
JP8250706A 1996-09-20 1996-09-20 定量吐出ポンプ Withdrawn JPH1089243A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8250706A JPH1089243A (ja) 1996-09-20 1996-09-20 定量吐出ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8250706A JPH1089243A (ja) 1996-09-20 1996-09-20 定量吐出ポンプ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1089243A true JPH1089243A (ja) 1998-04-07

Family

ID=17211844

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8250706A Withdrawn JPH1089243A (ja) 1996-09-20 1996-09-20 定量吐出ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1089243A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8398379B2 (en) Chemical liquid supplying apparatus
JP4547368B2 (ja) 薬液供給装置
JP4262093B2 (ja) 粉末を輸送するためのデバイスおよびその操作方法
US7841842B2 (en) Chemical liquid supplying apparatus
JP5060766B2 (ja) 薬液供給装置
CN209855978U (zh) 液体供给装置
JP5114527B2 (ja) 液体供給装置
US6644940B2 (en) Restarting device for a fluid operated double diaphragm piston pump
CN111287925B (zh) 一种计量泵及计量系统
JPH1089243A (ja) 定量吐出ポンプ
US4993924A (en) Reciprocating pump
JP2608851B2 (ja) 塗布システムにおけるポンプの動作監視方法
JP2009034596A (ja) 静電塗装システム
JPH0529207A (ja) 流体滴下供給装置
KR101099296B1 (ko) 면접촉식 유체이송제어장치
JPH1085657A (ja) 粘性多成分エラストマーの処理装置
JP2007120446A (ja) エア駆動ダイアフラムポンプ
JP3483329B2 (ja) 作動検出装置
JP3871235B2 (ja) プランジャポンプ駆動装置
JPH0719555Y2 (ja) 流体滴下供給装置
JP2008286146A (ja) 液体供給装置
WO2023176842A1 (ja) ダイヤフラムポンプ
JP2002357178A (ja) 高粘度流体用ポンプ
JP4756008B2 (ja) 液体ポンプ装置の駆動方法
JP4610582B2 (ja) 液体ポンプシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031202