JPH1086513A - アブレーション記録材料 - Google Patents

アブレーション記録材料

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JPH1086513A
JPH1086513A JP8240171A JP24017196A JPH1086513A JP H1086513 A JPH1086513 A JP H1086513A JP 8240171 A JP8240171 A JP 8240171A JP 24017196 A JP24017196 A JP 24017196A JP H1086513 A JPH1086513 A JP H1086513A
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JP8240171A
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Tadashi Ito
忠 伊藤
Makoto Ishihara
信 石原
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高出力レーザーを用いて記録を行うアブレーシ
ョン記録材料において、記録材料の保存安定性、特に画
像形成後の画像安定性を改良し、指紋跡などによる画像
変色が少なく取り扱い性に優れ、かつレーザー照射部分
のDminが低い、アブレーション記録材料を提供す
る。 【解決手段】レーザーを利用して像様加熱する工程を施
すアブレーション記録材料において、支持体上に少なく
とも一層の画像形成層を有し、該画像形成層中に画像形
成物質として無機微粒子を含有し、支持体と画像形成層
の間に硝酸セルロースを含む中間層を少なくとも一層有
し、かつ画像形成層を有する側に該レーザー波長に吸収
を有する物質を含有することを特徴とするアブレーショ
ン記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザーアブレー
ション記録材料に関するものであり、特に画像形成物質
として無機微粒子を利用したアブレーション記録材料に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気信号をサーマルプリントヘッ
ドに与えて、画像形成させる熱転写システムが普及して
きている。一方、サーマルプリントヘッドの代わりにレ
ーザーを用いる方法も開発されており、レーザーの高出
力化に伴って普及していくものと考えられる。このよう
なシステムにおいては、記録材料中にレーザーの波長域
に強く吸収を有する物質が含まれており、吸収物質は光
エネルギーを熱エネルギーに転換してサーマルプリント
ヘッドを用いた場合と同様な効果をもたらす。また、レ
ーザーを使用した場合には、サーマルプリントヘッドに
比べて無接触であるために画像表面にキズが出ないこと
が利点であり、レーザービームが細く絞れるために画像
分解能を向上させることが可能である。
【0003】更に最近では、高出力レーザーを用いた色
素アブレーションと呼ばれる画像形成方法が開発されて
おり、その記録材料が特開平7−164755号、同−
149063号、同7−149065号等に記載されて
おり、画像形成装置が特開平8−48053号、同8−
72400号に開示されている。このシステムでは、支
持体上に塗布された画像色素、レーザー波長域に吸収を
有する物質(赤外吸収物質)およびバインダーからなる
色素層組成物を有する記録材料を、色素層側からレーザ
ー照射することによって画像記録が行われる。レーザー
によって与えられた得寝るキーは、レーザービームが材
料に当たったスポットで画像形成層に急激な局部変化を
起こし、それによって物質を層から追い出す。上記特許
公報によれば、これは完全に物理的な変化(例えば、溶
融、蒸発または昇華)ではなく、ある種の化学変化(例
えば、結合破壊)であり、部分的な画像色素の除去では
なく、完全な除去であるという。
【0004】このような色素アブレーション画像形成方
法の有用性は、レーザー露光で画像形成色素を除去する
ことができる効率によって、大きく左右される。この効
率を示す尺度として、レーザー露光部の最小濃度値(D
min)が用いられ、値が小さいほど色素除去効率が高
いことを示す。しかしながら、これらの色素アブレーシ
ョン材料は、画像部(レーザー未照射部)が色素で構成
されているため、露光後の材料の画像の安定性が悪く、
また指紋跡など他のものに接触した部分で画像変色が起
こる等の問題があった。一方、色素以外の画像形成物質
では結合破壊が起こりにくく、レーザーによる除去効率
を示す上記Dminの値が高いため実用的でなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、公知
の色素アブレーション記録材料の問題点を解決した新し
いアブレーション記録材料を提供すること、すなわち、
高出力レーザーを用いて記録を行うアブレーション記録
材料において、記録材料の保存安定性、特に画像形成後
の画像安定性を改良し、指紋跡などによる画像変色が少
なく取り扱い性に優れ、かつレーザー照射部分のDmi
nが低い、アブレーション記録材料を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、レーザ
ーを利用して像様加熱する工程を施すアブレーション記
録材料において、支持体上に少なくとも一層の画像形成
層を有し、該画像形成層中に画像形成物質として無機微
粒子を含有し、支持体と画像形成層の間に硝酸セルロー
スを含む中間層を少なくとも一層有し、かつ画像形成層
を有する側に該レーザー波長に吸収を有する物質を含有
することを特徴とするアブレーション記録材料によって
達成された。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、下記の実施態
様が特に好ましい。 1)該画像記録材料としての無機微粒子が、カーボンブ
ラックおよび/またはコロイド銀であることを特徴とす
る上記の解決手段に述べたアブレーション記録材料。 2)該レーザー波長に吸収を有する物質が、該中間層に
含有されていることを特徴とする上記の解決手段に述べ
たアブレーション記録材料。 3)支持体をはさんで画像形成層とは反対側にバック層
を有し、該バック層の最外層表面のベック平滑度が40
00秒以下であることを特徴とする上記の解決手段に述
べたアブレーション記録材料。 4)画像形成層の上にテトラフルオロエチレンビーズを
含有するが画像形成物質としての無機微粒子を含有しな
いオーバーコート層を有することを特徴とする上記の解
決手段に述べたアブレーション記録材料。
【0008】本発明で画像形成物質として用いる無機微
粒子としては、カーボンブラック、グラファイト、コロ
イド銀、硫化銀コロイド、金属酸化物等が含まれる。本
発明に用いる無機微粒子を塗布した場合の色としては、
印刷製版用途の画像形成の場合はUV領域に吸収を有す
ることが必要であり、医療用途の場合には、黒色である
ことが必要である。このため、無機微粒子の色を与える
粒子サイズもさまざまであるが、5〜500nmの粒子
サイズが好ましく、特に5〜250nmの粒子サイズが
好ましい。画像形成層における無機微粒子の塗布量は、
レーザー未照射部分で濃度2.5以上(印刷用途の場合
はUV領域の吸収値、医療用途の場合は可視域の吸収
値)の吸収を有する塗布量であればどの程度でもよく、
その量は使用する無機微粒子の種類、サイズによっても
異なる。例えば、カーボンブラック(一次粒径として8
0nm)の場合は塗布量0.5g/m2 で、UV濃度
4.2、可視濃度3.8であり、コロイド銀(粒径20
nm)の場合は塗布量0.5g/m2 で、UV濃度3.
5、可視濃度0.4である。これらの無機微粒子でレー
ザー波長に吸収を有するものは、レーザー波長吸収物質
と、画像形成物質の両者の役割を兼ねることができるの
で、これ以外のレーザー波長吸収物質が必要なくなる、
もしくは量を低減できる点で好ましい。
【0009】本発明に用いる無機微粒子の製法は、上記
粒子サイズを満たす製法のものであればいずれでもよ
い。例えば、カーボンブラック原料としては、Donnel V
oet 著の"Carbon Black" Marcel Dekker,Inc.(1976) に
記載されているようなチャンネル法、サーマル法、およ
びファーネス法など任意の製法のものがしようできる。
【0010】本発明に用いる無機微粒子を塗布するバイ
ンダーとしては、無機微粒子を分散させうるものならば
何れでも良く、例えばポリビニルアルコール、ゼラチ
ン、ポリエステル等が好ましい。
【0011】本発明のアブレーション記録材料は、支持
体と画像形成層の間に硝酸セルロースを含む中間層を設
ける。これは硝酸セルロースを用いることによりアブレ
ーション効率が上がり、前述のレーザー照射部のDmi
nを低減できるからである。ところが、硝酸セルロース
を画像形成層に用いると、無機微粒子の凝集によるDm
axの低下が起こるため、品質上好ましくない。中間層
に硝酸セルロースを用いることで、アブレーション効率
を低下させることなくこの問題が解決できることを見い
だした。本発明の中間層には、画像形成層やオーバーコ
ート層に用いられる他の任意のバインダーを組み合わせ
て用いても良い。中間層の硝酸セルロースの塗布量とし
ては、可能な限りDminが低減できる量ならばいずれ
でもよいが、0.05〜2g/m2 が好ましく、更には
0.1〜1.5g/m2 が好ましい。また、中間層を支
持体との密着を兼ねる層、例えば下塗り層としてもよ
く、その場合の硝酸セルロースの塗布量としては0.0
5〜0.5g/m2 が好ましい。
【0012】前述したバインダー以外で、本発明の記録
材料の画像形成層側に用いられる高分子バインダーとし
ては、米国特許第5330876号に記載されているよ
うなサイズ排除クロマトグラフィーで測定したポリスチ
レン等価分子量が10万以上で、分解性のポリマーが好
ましい。ここで分解性とは、レーザー画像化の際に得ら
れる温度において素早く熱分解して十分量の気体および
揮発性フラグメントを与えるバインダーか、あるいは少
量の酸存在下で分解温度が著しく低下するバインダーを
意味する。
【0013】本発明のオーバーコート層に使用するポリ
テトラフルオロエチレンビーズは、意図する目的のため
に有効な任意の濃度または粒子サイズで使用することが
できる。一般的に、このビーズは約1〜約100μm、
好ましくは約5〜約50μmの範囲内の粒子サイズを有
している。ビーズの塗布量は約0.005〜約5.0g
/m2 、好ましくは約0.05〜約0.5g/m2 の範
囲であって良い。ビーズは球状である必要はなく、任意
の形状のものであってよい。本発明のオーバーコート層
は、特開平8−108622号に記載されているよう
に、耐引掻性、耐磨耗性および艶消し仕上げを付与する
上で有効である。
【0014】本発明の記録材料においては、ビーズを含
有するオーバーコート層のバインダーとしては、任意の
ポリマー物質を使用することができる。例えば、セルロ
ース誘導体、例えば硝酸セルロース、セルロースアセテ
ート水素フタレート、セルロースアセテート、セルロー
スアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブ
チレート、セルトーストリアセテート、ヒドロキシプロ
ピルセルロースエーテル、エチルセルロースエーテル;
ポリカーボネート;ポリウレタン;ポリエステル;ポリ
(酢酸ビニル);ポリ(塩化ビニル)およびポリ(塩化
ビニル)コポリマーのようなポリ(ハロゲン化ビニ
ル);ポリ(ビニルエーテル);無水マレイン酸コポリ
マー;ポリスチレン;ポリ(スチレン−共−アクリロニ
トリル);ポリスルホン;ポリ(フェニレンオキシ
ド);ポリ(エチレンオキシド);ポリ(ビニルアセタ
ール)、ポリ(ビニルアセタール−共−ブチラール)ま
たはポリ(ビニルベンザール)のようなポリ(ビニルア
ルコール−共−アゼタール);またはこれらの混合物も
しくはコポリマーを使用することができる。オーバーコ
ート層のバインダーは約0.1〜約5g/m2 の塗布量
で使用することができる。
【0015】本発明のレーザーアブレーションによる画
像形成では、アブレートされた材料が支持体から離れて
周囲の空気中に散らばる。このアブレートされた材料の
中にはレーザー装置の周囲に集まり、レーザーで書き込
まれた部分に堆積するものがある。この堆積物はレーザ
ー光を遮り、前述のDminを許容レベル以上に増加さ
せ、画質を実用に耐えなくさせてしまう場合がある。こ
のアブレートされた材料を空気流により除去することが
望ましく、そのような除去装置が特開平8−72400
号に記載されている。
【0016】本発明のアブレーション記録材料は、特開
平8−48053号に開示されているように、レーザー
照射後の最小記録濃度(Dmin)が0.11以下であ
ることが好ましい。これはこの濃度以下であると目に見
えるラスターラインが大幅に削減されるからである。こ
のためにはレーザーダイオードによって発生される書き
込み用レーザー光線の記録材料上での強度が1.0ミリ
ワット/平方ミクロン(mW/μm2 )以上であること
が好ましい。
【0017】本発明の方法を使用してレーザーアブレー
ション画像を得るためには、700nm以上に発光を有
する赤外域のダイオートレーザーを使用することが好ま
しい。これは、大きさが小さいこと、コストが低いこ
と、安定性が良好であること、信頼性が良好であるこ
と、頑丈であること、変調がしやすいことといった実質
的な利点があるからである。本発明で用いることのでき
るレーザーは市販されている。例えば、スペクトラダイ
オード研究所(Spectra Diode Labs) からのレーザーモ
デルSDL−2420−H2またはソニー株式会社から
のレーザーモデルSLD304V/Wを使用することが
できる。
【0018】実用に際しては、アブレーション記録材料
に赤外吸収物質、例えばカーボンブラック、または米国
特許4973572号に記載されているシアニン赤外吸
収色素、または米国特許4948777号、同4950
640号、同4950639号、同4948776号、
同4948778号、同4942141号、同4952
552号、同5036040号、同4912083号、
同5360694号、同5380635号および特願平
8−189817号に記載されている赤外吸収物質を含
有させる。本発明に好ましく用いられる赤外吸収物質の
代表例を以下に示すが、これらに限定されるものではな
い。
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】レーザー光線は画像形成層中に吸収され、
そして内部変換として知られる分子過程によって熱に変
換される。上記の熱変換のための赤外吸収物質は画像形
成層自身に含まれていても、又これと組み合わされた別
の層、すなわち画像形成層の上層や下層に含まれても良
い。本発明の方法におけるレーザー照射はアブレーショ
ン記録材料の画像形成層を通して行われるので、本発明
の画像形成は単シート法(すなわち、別の受容材料を必
要としない方法)であることができる。本発明に用いら
れる赤外吸収物質の塗布量はレーザー波長の吸光度で
0.5以上、更には1.0以上、特に1.5以上を与え
る量が好ましい。
【0022】本発明のアブレーション記録材料のバック
層のベック平滑度は、日本工業規格(JIS)P811
9「紙および板紙のベック試験器による平滑度試験方
法」およびTAPPI標準法T479により容易に求め
ることができる。本発明のアブレーション記録材料のバ
ック層の最外層表面のベック平滑度は、4000秒以下
であり、より好ましくは10秒〜4000秒である。こ
れは記録材料同士の接着性や剥離性の点から重要であ
る。
【0023】ベック平滑度は、前記バック層の最外層に
含有させるマット剤の平均粒径および添加量を種々変化
させることによってコントロールすることができる。本
発明において好ましいマット剤の平均粒径は、20μm
以下であり、特に0.4〜10μmの範囲である。本発
明において好ましいマット剤の添加量は、5〜400mg
/m2、特に10〜200mg/m2の範囲である。
【0024】本発明に用いられるマット剤は、取り扱い
性の上で悪影響を及ぼさない固体粒子であれば、どのよ
うなものでもよい。無機系のマット剤としては、二酸化
ケイ素、チタンおよびアルミニウムの酸化物、亜鉛およ
びカルシウムの炭酸塩、バリウムおよびカルシウムの硫
酸塩、カルシウムおよびアルミニウムのケイ酸塩など、
有機系のマット剤としては、セルロースエステル類、ポ
リメチルメタクリレート、ポリスチレンまたはポリジビ
ニルベンゼンおよびこれらのコポリマーなどの有機重合
体のマット剤が挙げられる。
【0025】本発明では、特開平3−109542号公
報2頁左下欄8行目〜3頁右上欄4行目に記載された多
孔性のマット剤、特開平4−127142号公報3頁右
上欄7行目〜5頁右下欄4行に記載されたアルカリで表
面修飾したマット剤、特願平4−265962号明細書
の段落番号「0005」から「0026」に記載された
有機重合体のマット剤を用いることがより好ましい。
【0026】また、これらのマット剤を2種以上併用し
てもよい。例えば、無機系のマット剤と有機系のマット
剤の併用、多孔性のマット剤と非多孔性のマット剤の併
用、不定形のマット剤と球形のマット剤の併用、平均粒
径の異なるマット剤の併用(例えば特願平4−2659
62号に記載されている平均粒径が1.5μm以上のマ
ット剤と平均粒径が1μm以下のマット剤の併用)など
がある。
【0027】本発明において、表面抵抗率が25℃30
%RHの雰囲気下で1012Ω以下の層(以下「導電層」
と記す)を付与しても良い。導電性物質として、導電性
金属酸化物あるいは導電性高分子化合物などを用いるこ
とによって得られる。本発明に用いられる導電性金属酸
化物として好ましいのは結晶性の金属酸化物粒子である
が、酸素欠陥を含むもの及び用いられる金属酸化物に対
してドナーを形成する異種原子を少量含むもの等は一般
的に言って導電性が高いので特に好ましい。金属酸化物
の例としては、ZnO、TiO2 、SnO2 、Al2
3 、In23 、SiO2 、MgO、BaO、MoO
3 、V25 等、あるいはこれらの複合酸化物が良く、
特にZnO、TiO2 及びSnO2 が好ましい。異種原
子を含む例としては、例えばZnOに対してはAl、I
n等の添加、SnO2 に対してはSb、Nb、ハロゲン
元素等の添加、またTiO2 に対してはNb、Ta等の
添加が効果的である。これら異種原子の添加量は0.0
1mol %〜30mol%の範囲が好ましいが、0.1mol
%〜10mol %であれば特に好ましい。
【0028】本発明に好ましく用いる金属酸化物微粒子
は導電性を有しており、その体積抵抗率は107 Ω-cm
以下、特に105 Ω-cm 以下であることが好ましい。こ
れらの酸化物については特開昭56−143431号、
同56−120519号、同58−62647号などに
記載されている。更に又、特公昭59−6235号に記
載のごとく、他の結晶性金属酸化物粒子あるいは繊維状
物(例えば酸化チタン)に上記の金属酸化物を付着させ
た導電性素材を使用してもよい。利用できる粒子サイズ
は10μ以下が好ましいが、2μ以下であると分散後の
安定性が良く使用し易い。また光散乱性をできるだけ小
さくする為に、0.5μ以下の導電性粒子を利用するこ
とが好ましい。これによって、導電層を設けても支持体
を透明に保つことが可能になるからである。又、導電性
材料が針状あるいは繊維状の場合はその長さは30μm
以下で直径が2μ以下が好ましく、特に好ましいのは長
さが25μm以下で直径0.5μ以下であり長さ/直径
比が3以上である。
【0029】本発明に用いられる導電性高分子化合物と
しては、例えばポリビニルベンゼンスルホン酸塩類、ポ
リビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、米
国特許第4,108,802号、同4,118,231
号、同4,126,467号、同4,137,217号
に記載の4級塩ポリマー類、米国特許第4,070,1
89号、OLS2,830,767号、特開昭61−2
96352号、同61−62033号等に記載のポリマ
ーラテックス等が好ましい。以下に本発明の導電性高分
子化合物の具体例を示すが、必ずしもこれらに限定され
るものではない。
【0030】
【化3】
【0031】
【化4】
【0032】本発明に用いられる導電性金属酸化物又は
導電性高分子化合物はバインダー中に分散又は溶解させ
て用いられる。バインダーとしては、フィルム形成能を
有するものであれば特に限定されるものではないが、例
えばゼラチン、カゼイン等の蛋白質、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アセチルセ
ルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロ
ース等のセルロース化合物、デキストラン、寒天、アル
ギン酸ソーダ、澱粉誘導体等の糖類、ポリビニルアルコ
ール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリ
メタクリル酸エステル、ポリスチレン、ポリアクリルア
ミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、ポリアクリル酸等の合成ポリマー等を挙
げることができる。特に、ゼラチン(石灰処理ゼラチ
ン、酸処理ゼラチン、酵素分解ゼラチン、フタル化ゼラ
チン、アセチル化ゼラチン等)、アセチルセルロース、
ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、ポリ
酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ブ
チル、ポリアクリルアミド、デキストラン等が好まし
い。
【0033】本発明に用いられる導電性金属酸化物ある
いは導電性高分子化合物をより効果的に使用して導電層
の抵抗を下げるために、導電層中における導電性物質の
体積含有率は高い方が好ましいが、層としての強度を十
分に持たせるために最低5%程度のバインダーが必要で
あるので、導電性金属酸化物あるいは導電性高分子化合
物の体積含有率は5〜95%の範囲が望ましい。本発明
に用いる導電性金属酸化物あるいは導電性高分子化合物
の使用量は、写真感光材料一平方メートル当たり0.0
5〜20gが好ましく、特に0.1〜10gが好まし
い。本発明の導電層の表面抵抗率は25℃30%RHの
雰囲気下で1012Ω以下で、好ましくは1011Ω以下が
良い。これにより良好な帯電防止性が得られる。本発明
に用いる導電性金属酸化物あるいは導電性高分子化合物
を含有する導電層は、構成層として少なくとも一層設け
ることが好ましい。例えば、表面保護層、バック層、下
塗層などのいずれでもよいが、必要に応じて2層以上設
けることもできる。
【0034】本発明においては、上記導電性物質の他
に、更に含フッ素界面活性剤を併用することによって更
に良好な帯電防止性を得ることができる。本発明に用い
られる好ましい含フッ素界面活性剤としては、炭素数4
以上のフルオロ−アルキル基、アルケニル基、又はアリ
ール基を有し、イオン性基としてアニオン基(スルホン
酸(塩)、硫酸(塩)、カルボン酸(塩)、リン酸
(塩))、カチオン基(アミン塩、アンモニウム塩、芳
香族アミン塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩)、ベ
タイン基(カルボキシアミン塩、カルボキシアンモニウ
ム塩、スルホアミン塩、スルホアンモニウム塩、ホスホ
アンモニウム塩)又はノニオン基(置換、無置換のポリ
オキシアルキレン基、ポリグリセリル基またはソルビタ
ン残基)を有する界面活性剤が挙げられる。これらの含
フッ素界面活性剤は特開昭49−10722号、英国特
許第1,330,356号、米国特許第4,335,2
01号、同4,347,308号、英国特許第1,41
7,915号、特開昭55−149938号、同58−
196544号、英国特許第1,439,402号、な
どに記載されている。これらの具体例のいくつかを以下
に記す。
【0035】
【化5】
【0036】本発明に用いられる色素アブレーション記
録材料の支持体には、寸度安定性があり、しかもレーザ
ーの熱に耐えられるならば、いずれの材料でも使用でき
る。このような材料としては、ポリ(エチレンナフタレ
ート)、ポリ(エチレンテレフタレート)などのポリエ
ステル;ポリアミド;ポリカーボネート;酢酸セルロー
スなどのセルロースエステル;ポリ(フッ化ビニリデ
ン)やポリ(テトラフルオロエチレン−共−ヘキサフル
オロプロピレン)などのフッ素ポリマー;ポリオキシメ
チレンなどのポリエーテル;ポリアセタール;ポリスチ
レン、ポリエチレン、ポリプロピレンもしくはメチルペ
ンテンポリマーなどのポリオレフィンおよびポリイミド
−アミドやポリエーテルイミドなどのポリイミドが含ま
れる。支持体の厚さは、一般に約5〜約200μmであ
る。また所望であれば、米国特許4695288号、同
4737486号に記載されているような下塗り層を支
持体に塗布してもよい。好ましい実施態様では支持体は
透明である。
【0037】本発明において、画像の耐久性を更に高め
るためにもちいられる、レーザー照射後の画像形成層を
有する側の表面の画像保護の方法に関しては、例えば特
表平5−504008号、特開平6−344676号に
記載されているような画像保護用積層性シートを積層す
ることにより達成される。これらの方法は、耐久性層を
画像に面するようにして、耐久性層と支持体とを含む積
層用シートを画像に積層させることにより行われる。次
に画像が耐久性層で保護されたまま残るように支持体層
は画像から取り外される。該耐久性層は実質的に透明か
つ対磨耗性を有する。特に、特開平6−344676号
に記載される保護方法を採用すれば、印刷において用い
られる強力な接着剤テープの繰り返しの使用および保護
された画像の繰り返しの溶剤洗浄に対しても耐久性層の
剥離がない。
【0038】本発明で用いられる耐久性層材料として
は、特開平6−344676号に記載のシロキサンを含
有する重合有機材料を使用することができる。シロキサ
ン含有重合材料はどのような方法で作成してもよいが、
例えばビニルエーテル機で官能化された有機単量体また
はオリゴマーと、シロキサン単量体またはオリゴマーと
を共重合化することにより作製される。画像上の耐久性
層は30μm以下の厚みを有するが、解像度の望ましく
ない損失を防止するためには、10μm以下の厚みを有
するのが好ましく、より好ましくは、0.5〜6μmの
範囲である。
【0039】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説
明するが本発明はこれに限定されるものではない。
【0040】実施例1 <バック層の作製>二軸延伸したポリエチレンテレフタ
レート支持体(厚味100μm)の片面に下記組成の下
塗層第1層及び第2層を塗布した。 <下塗層第1層> コアーシェル型塩化ビニリデン共重合体 15g 2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 0.25g ポリスチレン微粒子(平均粒径3μ) 0.05g 化合物−A 0.20g コロイダルシリカ(スノーテックスZL:粒径70〜 100μm日産化学(株)製) 0.12g 水を加えて 100g さらに、10重量%のKOHを加え、pH=6に調整し
た塗布液を乾燥温度180℃2分間で、乾燥膜厚が0.
9μになる様に塗布した。
【0041】 <下塗層第2層> ゼラチン 1g メチルセルロース 0.05g 化合物−B 0.02g C12H25O(CH2CH2O)10H 0.03g 化合物−C 3.5×10-3g 酢酸 0.2g 水を加えて 100g この塗布液を乾燥温度170℃2分間で、乾燥膜厚が
0.1μになる様に塗布し、下塗層を含む支持体を作製
した。
【0042】上記下塗層第2層の上に、下記に示す導電
層及びバック層を同時塗布した。 <導電層塗布液の調製とその塗布>ゼラチン水溶液に下
記化合物を添加し、ゼラチン塗布量が0.06g/m2
なるように塗布した。 SnO2/Sb(9/1 重量比、平均粒径0.25μ) 186mg/m2 ゼラチン(Ca 含有量3000ppm) 60mg/m2 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 13mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム 12mg/m2 化合物D 12mg/m2 化合物C 1mg/m2
【0043】<バック層塗布液の調製とその塗布>ゼラ
チン水溶液に下記化合物を添加し、ゼラチン塗布量が
1.94g/m2となるように塗布した。 ゼラチン(Ca 含有量30ppm) 1.94mg/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径4.7μ) 7mg/m2 化合物C 3mg/m2 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 68mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム 21mg/m2817SO3Li 4mg/m2 N−パーフルオロオクタンスルホニル−N−プロピル グリシンポタジウム 6mg/m2 硫酸ナトリウム 177mg/m2 酢酸ナトリウム 40mg/m2 化合物E(硬膜剤) 水での膨潤率が90%になる量 このバック層のベック平滑度は400秒であった。
【0044】<中間層の作製>以下に示す組成の塗布液
を前記のパック層を塗布した100μ厚みのポリエチレ
ンテレフタレート透明支持体の反対側に塗布し、7種の
中間層を作製した。 中間層1 ポリビニルブチラール(Monsanto社製Butvar B76) 0.5g/m2 中間層2 ポリビニルブチラール(Monsanto社製Butvar B76) 0.5g/m2 例示赤外吸収物質(1) 0.25g/m2 中間層3 硝酸セルロース(RS1000秒、ダイセル化学工業(株)製)0.5g/m2 中間層4 硝酸セルロース(RS1000秒、ダイセル化学工業(株)製)0.5g/m2 例示赤外吸収物質(1) 0.25g/m2 中間層5 硝酸セルロース(RS1000秒、ダイセル化学工業(株)製)0.5g/m2 例示赤外吸収物質(1) 0.25g/m2 中間層6 硝酸セルロース(RS2000秒、ダイセル化学工業(株)製)0.5g/m2 中間層7 ポリビニルアルコール(PVA-405 クラレ(株)製) 0.5g/m2 界面活性剤1 0.02g/m2
【0045】<画像形成層の作製>上記中間層の上に下
記に示す6種の画像形成層を塗布した。 画像形成層1 カーボンブラック(一次粒子サイズとして80nm) 0.5g/m2 ポリビニルアルコール(PVA-405 クラレ(株)製) 0.67g/m2 界面活性剤2 0.03g/m2 画像形成層2 カーボンブラック(一次粒子サイズとして80nm) 0.5g/m2 ゼラチン 0.67g/m2 界面活性剤2 0.03g/m2 画像形成層3 カーボンブラック(一次粒子サイズとして80nm) 0.5g/m2 ポリビニルアルコール(PVA-405 クラレ(株)製) 0.67g/m2 例示赤外吸収物質(1) 0.10g/m2 界面活性剤2 0.03g/m2 画像形成層4 コロイド銀(粒子サイズ20nm) 0.5g/m2 ゼラチン 0.67g/m2 界面活性剤2 0.03g/m2 画像形成層5 コロイド銀(粒子サイズ20nm) 0.5g/m2 ゼラチン 0.67g/m2 例示赤外吸収物質(1) 0.25g/m2 界面活性剤2 0.03g/m2 画像形成層6 コロイド銀(粒子サイズ20nm) 0.35g/m2 コロイド銀(粒子サイズ120nm) 0.25g/m2 ゼラチン 0.67g/m2 例示赤外吸収物質(1) 0.25g/m2 界面活性剤2 0.03g/m2
【0046】<オーバーコート層の作製>上記画像形成
層の上に下記オーバーコート層を塗布し、試料1〜18
を作製した。 オーバーコート層1 ポリビニルアルコール(PVA-405 クラレ(株)製) 0.5g/m2 界面活性剤2 0.02g/m2 オーバーコート層2 ポリウレタン 0.1g/m2 ポリエチレン/ポリテトラフルオロエチレンのビーズ (粒子サイズ6〜8μm) 0.15g/m2 ノニルフェノキシポリグリシドール 0.02g/m2 以上の中間層、画像形成層およびオーバーコート層の組
み合わせは表1に示すとおりである。
【0047】
【化6】
【0048】
【化7】
【0049】
【化8】
【0050】<画像記録のための露光条件>特開平8−
48053号に記載されているのと同様な画像露光装置
のドラムに各試料をその画像形成層を外側に向けて固定
した。この装置は、移動ステージに搭載されたレンズ径
に1個のダイオードレーザーが接続されており、焦点を
試料表面に合わせている(但し、レーザー出力を上げた
い場合には、数個のダイオードレーザーを接続合波する
ことが可能なようになっている)。使用したダイオード
レーザーはSpectra Diode Labs製SDL−2430(波
長範囲:800〜830nm)であり、上記レンズ系を
通して得られたスポットサイズは10μm(半値幅:7
μm)、焦点面での出力は100mWであった。上記画
像形成装置の試料を巻き付けたドラムの回転数を変化さ
せて照射量を変化させ、試料面の照射量を700mJ/
cm2 に設定した。また、横方向の移動については、移
動ステージによってダイオードレーザーを移動させて、
照射ビームの中心間距離が7μmとなるような速度に設
定した。さらに、レーザーによって照射された表面の物
質の除去を効果的に行うために、特開平8−72400
号と同様な装置を用いて、レーザー照射をしながら空気
流を吹き付けて、カーボンブラックないしコロイド銀等
の無機微粒子やバインダー等を除去した。
【0051】<UV領域のDmax(最高濃度)、Dm
in(最低濃度)の評価>Macbeth 社製の濃度計TD9
04(UVフィルター使用)を用いて、レーザー未照射
部分と照射部分の濃度を測定して、UV領域のDmax
(最高濃度)、Dmin(最低濃度)とした。得られた
結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1より、本発明の中間層に硝酸セルロー
スを用いた試料がDminの点で優れていることが分か
る。このことより本発明の有効性は明らかである。ま
た、オーバーコート層2を用いた試料17、18は他の
試料に比べて、画像の艶消し効果が大きく、指紋付着な
どが見えにくく、判読しやすい画像であった。
【0054】実施例2 実施例1で作製した試料3、12と色素アブレーション
の比較試料として特開平8−108622号に記載され
た試料C−1と同じ試料を作製して、レーザー未照射部
分の画像安定性について評価した。評価法は、下記の条
件で各試料を保存し、360nm(UV領域)の波長で
その吸光度変化を保存前と保存後とで比較することによ
り、変化幅(%)という形で評価した。 <画像安定性評価条件> 60℃、ドライ条件 3日 60℃、湿度70%RH 3日
【0055】
【表2】
【0056】表2より、色素アブレーション記録材料
(試料C−1)に比較して、本発明の試料の方が画像安
定性の点で有利であることが明らかである。
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】更に最近では、高出力レーザーを用いた色
素アブレーションと呼ばれる画像形成方法が開発されて
おり、その記録材料が特開平7−164755号、同−
149063号、同7−149065号等に記載されて
おり、画像形成装置が特開平8−48053号、同8−
72400号に開示されている。このシステムでは、支
持体上に塗布された画像色素、レーザー波長域に吸収を
有する物質(赤外吸収物質)およびバインダーからなる
色素層組成物を有する記録材料を、色素層側からレーザ
ー照射することによって画像記録が行われる。レーザー
によって与えられたエネルギーは、レーザービームが材
料に当たったスポットで画像形成層に急激な局部変化を
起こし、それによって物質を層から追い出す。上記特許
公報によれば、これは完全に物理的な変化(例えば、溶
融、蒸発または昇華)ではなく、ある種の化学変化(例
えば、結合破壊)であり、部分的な画像色素の除去では
なく、完全な除去であるという。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明に用いる無機微粒子の製法は、上記
粒子サイズを満たす製法のものであればいずれでもよ
い。例えば、カーボンブラック原料としては、Donnel V
oet 著の"Carbon Black" Marcel Dekker,Inc.(1976) に
記載されているようなチャンネル法、サーマル法、およ
びファーネス法など任意の製法のものが使用できる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】本発明に用いられる導電性金属酸化物ある
いは導電性高分子化合物をより効果的に使用して導電層
の抵抗を下げるために、導電層中における導電性物質の
体積含有率は高い方が好ましいが、層としての強度を十
分に持たせるために最低5%程度のバインダーが必要で
あるので、導電性金属酸化物あるいは導電性高分子化合
物の体積含有率は5〜95%の範囲が望ましい。本発明
に用いる導電性金属酸化物あるいは導電性高分子化合物
の使用量は、アブレーション記録材料一平方メートル当
たり0.05〜20gが好ましく、特に0.1〜10g
が好ましい。本発明の導電層の表面抵抗率は25℃30
%RHの雰囲気下で1012Ω以下で、好ましくは1011
Ω以下が良い。これにより良好な帯電防止性が得られ
る。本発明に用いる導電性金属酸化物あるいは導電性高
分子化合物を含有する導電層は、構成層として少なくと
も一層設けることが好ましい。例えば、表面保護層、バ
ック層、下塗層などのいずれでもよいが、必要に応じて
2層以上設けることもできる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】本発明に用いられるアブレーション記録材
料の支持体には、寸度安定性があり、しかもレーザーの
熱に耐えられるならば、いずれの材料でも使用できる。
このような材料としては、ポリ(エチレンナフタレー
ト)、ポリ(エチレンテレフタレート)などのポリエス
テル;ポリアミド;ポリカーボネート;酢酸セルロース
などのセルロースエステル;ポリ(フッ化ビニリデン)
やポリ(テトラフルオロエチレン−共−ヘキサフルオロ
プロピレン)などのフッ素ポリマー;ポリオキシメチレ
ンなどのポリエーテル;ポリアセタール;ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレンもしくはメチルペン
テンポリマーなどのポリオレフィンおよびポリイミド−
アミドやポリエーテルイミドなどのポリイミドが含まれ
る。支持体の厚さは、一般に約5〜約200μmであ
る。また所望であれば、米国特許4695288号、同
4737486号に記載されているような下塗り層を支
持体に塗布してもよい。好ましい実施態様では支持体は
透明である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】実施例1 <バック層の作製>二軸延伸したポリエチレンテレフタ
レート支持体(厚み100μm)の片面に下記組成の下
塗層第1層及び第2層を塗布した。 <下塗層第1層> コアーシェル型塩化ビニリデン共重合体 15g 2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 0.25g ポリスチレン微粒子(平均粒径3μ) 0.05g 化合物−A 0.20g コロイダルシリカ(スノーテックスZL:粒径70〜 100μm日産化学(株)製) 0.12g 水を加えて 100g さらに、10重量%のKOHを加え、pH=6に調整し
た塗布液を乾燥温度180℃2分間で、乾燥膜厚が0.
9μになる様に塗布した。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】<バック層塗布液の調製とその塗布>ゼラ
チン水溶液に下記化合物を添加し、ゼラチン塗布量が
1.94g/m2となるように塗布した。 ゼラチン(Ca 含有量30ppm) 1.94g/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径4.7μ) 7mg/m2 化合物C 3mg/m2 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 68mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム 21mg/m2 817SO3Li 4mg/m2 N−パーフルオロオクタンスルホニル−N−プロピル グリシンポタジウム 6mg/m2 硫酸ナトリウム 177mg/m2 酢酸ナトリウム 40mg/m2 化合物E(硬膜剤) 水での膨潤率が90%になる量 このバック層のベック平滑度は400秒であった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザーを利用して像様加熱する工程を
    施すアブレーション記録材料において、支持体上に少な
    くとも一層の画像形成層を有し、該画像形成層中に画像
    形成物質として無機微粒子を含有し、支持体と画像形成
    層の間に硝酸セルロースを含む中間層を少なくとも一層
    有し、かつ画像形成層を有する側に該レーザー波長に吸
    収を有する物質を含有することを特徴とするアブレーシ
    ョン記録材料。
  2. 【請求項2】 該画像記録材料としての無機微粒子が、
    カーボンブラックおよび/またはコロイド銀であること
    を特徴とする請求項1記載のアブレーション記録材料。
  3. 【請求項3】 該レーザー波長に吸収を有する物質が、
    該中間層に含有されていることを特徴とする請求項1記
    載のアブレーション記録材料。
  4. 【請求項4】 支持体をはさんで画像形成層とは反対側
    にバック層を有し、該バック層の最外層表面のベック平
    滑度が4000秒以下であることを特徴とする請求項1
    記載のアブレーション記録材料。
  5. 【請求項5】 該画像形成層の上にテトラフルオロエチ
    レンビーズを含有するが画像形成物質としての無機微粒
    子を含有しないオーバーコート層を有することを特徴と
    する請求項1記載のアブレーション記録材料。
JP8240171A 1996-09-11 1996-09-11 アブレーション記録材料 Pending JPH1086513A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6120948A (en) * 1998-03-30 2000-09-19 Fuji Photo Film Co., Ltd. Laser ablative recording material

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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