JPH10175370A - アブレーション記録材料 - Google Patents

アブレーション記録材料

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JPH10175370A
JPH10175370A JP8340244A JP34024496A JPH10175370A JP H10175370 A JPH10175370 A JP H10175370A JP 8340244 A JP8340244 A JP 8340244A JP 34024496 A JP34024496 A JP 34024496A JP H10175370 A JPH10175370 A JP H10175370A
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JP8340244A
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Tadashi Ito
忠 伊藤
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高出力レーザーを用いて記録を行うアブレーシ
ョン記録材料において、記録材料の保存安定性、特に画
像形成後の画像安定性を改良し、指紋跡などによる画像
変色が少なく、膜が傷つきにくいなどの取り扱い性に優
れ、かつレーザー照射部分のDminが低い、アブレーショ
ン記録材料を提供する。 【解決手段】レーザーを利用して像様加熱する工程を施
すアブレーション記録材料において、支持体上に少なく
とも一層の画像形成層を有し、該レーザー照射は該画像
形成層側から行ない、該画像形成層中に画像形成物質と
してチタンブラックを含有することを特徴とするアブレ
ーション記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザーアブレー
ション記録材料に関するものであり、特に画像形成物質
としてチタンブラックを利用したアブレーション記録材
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気信号をサーマルプリントヘッ
ドに与えて、画像形成させる熱転写システムが普及して
きている。一方、サーマルプリントヘッドの代わりにレ
ーザーを用いる方法も開発されており、レーザーの高出
力化に伴って普及していくものと考えられる。このよう
なシステムにおいては、記録材料中にレーザーの波長域
に強く吸収を有する物質が含まれており、吸収物質は光
エネルギーを熱エネルギーに転換してサーマルプリント
ヘッドを用いた場合と同様な効果をもたらす。また、レ
ーザーを使用した場合には、サーマルプリントヘッドに
比べて無接触であるために画像表面にキズが出ないこと
が利点であり、レーザービームが細く絞れるために画像
分解能を向上させることが可能である。
【0003】更に最近では、高出力レーザーを用いた色
素アブレーションと呼ばれる画像形成方法が開発されて
おり、その記録材料が特開平7−164755号、同−
149063号、同7−149065号等に記載されて
おり、画像形成装置が特開平8−48053号、同8−
72400号に開示されている。このシステムでは、支
持体上に塗布された画像色素、レーザー波長域に吸収を
有する物質(赤外吸収物質)およびバインダーからなる
色素層組成物を有する記録材料を、色素層側からレーザ
ー照射することによって画像記録が行われる。レーザー
によって与えられたエネルギーは、レーザービームが材
料に当たったスポットで画像形成層に急激な局部変化を
起こし、それによって物質を層から追い出す。上記特許
公報によれば、これは完全に物理的な変化(例えば、溶
融、蒸発または昇華)ではなく、ある種の化学変化(例
えば、結合破壊)であり、部分的な画像色素の除去では
なく、完全な除去であるという。
【0004】このような色素アブレーション画像形成方
法の有用性は、レーザー露光で画像形成色素を除去する
ことができる効率によって、大きく左右される。この効
率を示す尺度として、レーザー露光部の最小濃度値(D
min)が用いられ、値が小さいほど色素除去効率が高
いことを示す。しかしながら、これらの色素アブレーシ
ョン材料は、画像部(レーザー未照射部)が色素で構成
されているため、露光後の材料の画像の安定性が悪く、
また指紋跡など他のものに接触した部分で画像変色が起
こる等の問題があった。一方、色素以外の画像形成物
質、たとえばカーボンブラックやグラファイトでは結合
破壊が起こりにくく、レーザーによる除去効率を示すDm
inの値が高いという問題があった。さらに、アブレーシ
ョン材料においては、膜強度を弱めることで上記Dminの
値を低減できるが、カーボンブラックやグラファイトを
画像形成物質として用いた場合には、これらの物質自身
の分散性が良好でないために膜強度を弱めると、膜強度
が実用に耐えないレベルになってしまうという問題があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、公知
の色素アブレーション記録材料の問題点を解決した新し
いアブレーション記録材料を提供すること、すなわち、
高出力レーザーを用いて記録を行うアブレーション記録
材料において、記録材料の保存安定性、特に画像形成後
の画像安定性を改良し、指紋跡などによる画像変色が少
なく、膜が傷つきにくいなどの取り扱い性に優れ、かつ
レーザー照射部分のDminが低い、アブレーション記
録材料を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、レーザ
ーを利用して像様加熱する工程を施すアブレーション記
録材料において、支持体上に少なくとも一層の画像形成
層を有し、該レーザー照射は該画像形成層側から行い、
該画像形成層中に画像形成物質としてチタンブラックを
含有することを特徴とするアブレーション記録材料によ
って達成された。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、下記の実施態
様が特に好ましい。 1)該アブレーション記録材料の画像形成層側に硝酸セ
ルロースを含有することを特徴とする上記の解決手段に
述べたアブレーション記録材料。 2)該アブレーション記録材料の画像形成層側に無水グ
ルコース単位1個あたりの硝酸エステル基置換度が0.
2〜2.95、カルボキシアルキルエーテル基置換度が
0.05〜2.8であるカルボキシアルキルセルロース
の硝酸エステル類を含有することを特徴とする上記の解
決手段に述べたアブレーション記録材料。 3)該アブレーション記録材料の支持体と画像形成層と
の間にチタンブラックは含まないが、該レーザー波長に
吸収を有する物質を含有する層を有することを特徴とす
る上記の解決手段に述べたアブレーション記録材料。
【0008】本発明で画像形成物質として用いるチタン
ブラックは、分子式TiO1+α(αは0〜0.5)で示
され、二酸化チタンを窒素ガスなど窒素原子を含む化合
物の雰囲気において、600〜1200℃の温度で還元
処理して得られるものである。市販品としては、チタン
ブラック12S、チタンブラック13M、チタンブラッ
クBY−4、チタンブラック13R(以上、三菱マテリ
アル(株)製)がある。
【0009】本発明に用いるチタンブラックを塗布した
場合の色としては、印刷製版用途の画像形成の場合はU
V領域に吸収を有することが必要であり、医療用途の場
合には、黒色であることが必要である。このため、チタ
ンブラックの色を与える粒子サイズもさまざまである
が、5〜500nmの粒子サイズが好ましく、特に5〜
250nmの粒子サイズが好ましい。画像形成層におけ
るチタンブラックの塗布量は、レーザー未照射部分で濃
度2.5以上(印刷用途の場合はUV領域の吸収値、医
療用途の場合は可視域の吸収値)の吸収を有する塗布量
であればどの程度でもよく、その量は使用するチタンブ
ラックのサイズによっても異なる。
【0010】本発明のアブレーション記録材料の画像形
成層側に好ましく用いられるバインダーは硝酸セルロー
ス、カルボキシアルキルセルロースの硝酸エステル類で
ある。
【0011】本発明に用いるカルボキシアルキルセルロ
ースの硝酸エステル類とは、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシエチルセルロース等のカルボキシアルキ
ルセルロース類を公知の硝酸エステル化用混酸、例え
ば、硫酸、硝酸、そして水からなる硝酸エステル化用混
酸で反応を行い、カルボキシアルキルセルロース中に含
まれる硝酸エステル基置換度が0.2以上、カルボキシ
アルキルエーテル基置換度が0.05以上であるものを
いい、詳しくは特開平5−39301号公報、特開平5
−39302号公報に示された水性セルロース誘導体を
言う。
【0012】本発明に用いるカルボキシアルキルセルロ
ースの硝酸エステル類の硝酸エステル基置換度の好まし
い範囲は0.2以上2.2以下であり、カルボキシアル
キルエーテル基置換度の好ましい範囲は0.05以上
1.5以下である。硝酸エステル基置換度が0.2未満
では顕色剤や染料の分散性及び耐水性が不十分であり、
カルボキシアルキルエーテル基置換度が0.05未満で
は水への溶解性が不十分になり、実質的に水溶性バイン
ダーとして用いることが困難となる。
【0013】また、硝酸エステル基置換度が2.2を越
えると、水と有機溶剤との混合溶剤に溶解または分散す
るために、有機溶剤の量を増加させる必要を生じる。ま
た、カルボキシアルキルエーテル基置換度が1.5を越
えると、塗布面の耐水性がやや不十分となる傾向があ
る。本発明に用いるカルボキシアルキルセルロースの硝
酸エステル類のカルボキシル基は、一部、あるいは全部
中和されていてもかまわない。中和されることにより水
及び水を主成分とした水溶性有機溶剤への溶解度が上が
る。中和のためにはアルカリ金属イオン、アルカリ土類
金属イオン、アンモニウムイオン、有機アミン等の陽イ
オンの1種または2種以上を用いることが出来る。この
場合、中和の程度は、目的とする溶液の水、有機溶剤等
の組成に応じて任意に決定されるが、一般的には、含ま
れるカルボキシル基の50%以上が中和されていること
が好ましい。
【0014】本発明に用いる硝酸セルロース、カルボキ
シアルキルセルロースの硝酸エステル類は画像形成層を
有する側の構成層のいずれの層にも用いることができ
る。好ましく用いられる構成層としては、画像形成層、
支持体と画像形成層との間の中間層、画像形成層の上の
オーバーコート層である。本発明に用いる硝酸セルロー
ス、カルボキシアルキルセルロースの硝酸エステル類の
塗布量としては0.05〜5g/m2が好ましく、さらに
は0.1〜3g/m2が好ましい。
【0015】本発明に用いる硝酸セルロース、カルボキ
シアルキルセルロースの硝酸エステル類は、単独で使用
してもよいし、公知のバインダーの少なくとも一種と組
み合わせて用いることもできる。
【0016】前述したバインダー以外で、本発明の記録
材料の画像形成層側に用いられる高分子バインダーとし
ては、米国特許第5330876号に記載されているよ
うなサイズ排除クロマトグラフィーで測定したポリスチ
レン等価分子量が10万以上で、分解性のポリマーが好
ましい。ここで分解性とは、レーザー画像化の際に得ら
れる温度において素早く熱分解して十分量の気体および
揮発性フラグメントを与えるバインダーか、あるいは少
量の酸存在下で分解温度が著しく低下するバインダーを
意味する。
【0017】本発明のアブレーション記録材料は、支持
体と画像形成層の間に中間層を設ける。これは該中間層
を設けることによりアブレーション効率が上がり、前述
のレーザー照射部のDminを低減できるからである。
本発明の中間層には、画像形成層やオーバーコート層に
用いられる他の任意のバインダーを組み合わせて用いて
も良い。中間層のバインダーの塗布量としては、可能な
限りDminが低減できる量ならばいずれでもよいが、
0.05〜2g/m2 が好ましく、更には0.1〜1.
5g/m2 が好ましい。また、中間層を支持体との密着
を兼ねる層、例えば下塗り層としてもよく、その場合の
バインダーの塗布量としては0.05〜0.5g/m2
が好ましい。
【0018】本発明のアブレーション記録材料のオーバ
ーコート層にはポリテトラフルオロエチレンビーズが好
ましく用いられ、意図する目的のために有効な任意の濃
度または粒子サイズで使用することができる。一般的
に、このビーズは約1〜約100μm、好ましくは約5
〜約50μmの範囲内の粒子サイズを有している。ビー
ズの塗布量は約0.005〜約5.0g/m2 、好まし
くは約0.05〜約0.5g/m2 の範囲であって良
い。ビーズは球状である必要はなく、任意の形状のもの
であってよい。本発明のオーバーコート層は、特開平8
−108622号に記載されているように、耐引掻性、
耐磨耗性および艶消し仕上げを付与する上で有効であ
る。
【0019】本発明の記録材料においては、ビーズを含
有するオーバーコート層のバインダーとしては、前述の
バインダー以外に任意のポリマー物質を使用することが
できる。例えば、セルロース誘導体、例えばセルロース
アセテート水素フタレート、セルロースアセテート、セ
ルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテ
ートブチレート、セルトーストリアセテート、ヒドロキ
シプロピルセルロースエーテル、エチルセルロースエー
テル;ポリカーボネート;ポリウレタン;ポリエステ
ル;ポリ(酢酸ビニル);ポリ(塩化ビニル)およびポ
リ(塩化ビニル)コポリマーのようなポリ(ハロゲン化
ビニル);ポリ(ビニルエーテル);無水マレイン酸コ
ポリマー;ポリスチレン;ポリ(スチレン−共−アクリ
ロニトリル);ポリスルホン;ポリ(フェニレンオキシ
ド);ポリ(エチレンオキシド);ポリ(ビニルアセタ
ール)、ポリ(ビニルアセタール−共−ブチラール)ま
たはポリ(ビニルベンザール)のようなポリ(ビニルア
ルコール−共−アゼタール);またはこれらの混合物も
しくはコポリマーを使用することができる。オーバーコ
ート層のバインダーは約0.1〜約5g/m2 の塗布量
で使用することができる。
【0020】本発明のレーザーアブレーションによる画
像形成では、アブレートされた材料が支持体から離れて
周囲の空気中に散らばる。このアブレートされた材料の
中にはレーザー装置の周囲に集まり、レーザーで書き込
まれた部分に堆積するものがある。この堆積物はレーザ
ー光を遮り、前述のDminを許容レベル以上に増加さ
せ、画質を実用に耐えなくさせてしまう場合がある。こ
のアブレートされた材料を空気流により除去することが
望ましく、そのような除去装置が特開平8−72400
号に記載されている。
【0021】本発明のアブレーション記録材料は、特開
平8−48053号に開示されているように、レーザー
照射後の最小記録濃度(Dmin)が0.11以下であ
ることが好ましい。これはこの濃度以下であると目に見
えるラスターラインが大幅に削減されるからである。こ
のためにはレーザーダイオードによって発生される書き
込み用レーザー光線の記録材料上での強度が0.1ミリ
ワット/平方ミクロン(mW/μm2 )以上であること
が好ましい。
【0022】本発明の方法を使用してレーザーアブレー
ション画像を得るためには、700nm以上に発光を有
する赤外域のダイオートレーザーを使用することが好ま
しい。これは、大きさが小さいこと、コストが低いこ
と、安定性が良好であること、信頼性が良好であるこ
と、頑丈であること、変調がしやすいことといった実質
的な利点があるからである。本発明で用いることのでき
るレーザーは市販されている。例えば、スペクトラダイ
オード研究所(Spectra Diode Labs) からのレーザーモ
デルSDL−2420−H2またはソニー株式会社から
のレーザーモデルSLD304V/Wを使用することが
できる。
【0023】実用に際しては、本発明のアブレーション
記録材料の中間層などに赤外吸収物質、例えばカーボン
ブラック、または米国特許4973572号に記載され
ているシアニン赤外吸収色素、または米国特許4948
777号、同4950640号、同4950639号、
同4948776号、同4948778号、同4942
141号、同4952552号、同5036040号、
同4912083号、同5360694号、同5380
635号および特願平8−189817号に記載されて
いる赤外吸収物質を含有させる。本発明に好ましく用い
られる赤外吸収物質の代表例を以下に示すが、これらに
限定されるものではない。
【0024】
【化1】
【0025】
【化2】
【0026】レーザー光線は画像形成層中に吸収され、
そして内部変換として知られる分子過程によって熱に変
換される。上記の熱変換のための赤外吸収物質は画像形
成層自身に含まれていても、又これと組み合わされた別
の層、すなわち画像形成層の上層や下層に含まれても良
い。本発明の方法におけるレーザー照射はアブレーショ
ン記録材料の画像形成層を通して行われるので、本発明
の画像形成は単シート法(すなわち、別の受容材料を必
要としない方法)であることができる。本発明に用いら
れる赤外吸収物質の塗布量はレーザー波長の吸光度で
0.5以上、更には1.0以上、特に1.5以上を与え
る量が好ましい。
【0027】本発明のアブレーション記録材料のバック
層のベック平滑度は、日本工業規格(JIS)P811
9「紙および板紙のベック試験器による平滑度試験方
法」およびTAPPI標準法T479により容易に求め
ることができる。本発明のアブレーション記録材料のバ
ック層の最外層表面のベック平滑度は、4000秒以下
であり、より好ましくは10秒〜4000秒である。こ
れは記録材料同士の接着性や剥離性の点から重要であ
る。
【0028】ベック平滑度は、前記バック層の最外層に
含有させるマット剤の平均粒径および添加量を種々変化
させることによってコントロールすることができる。本
発明において好ましいマット剤の平均粒径は、20μm
以下であり、特に0.4〜10μmの範囲である。本発
明において好ましいマット剤の添加量は、5〜400mg
/m2、特に10〜200mg/m2の範囲である。
【0029】本発明に用いられるマット剤は、取り扱い
性の上で悪影響を及ぼさない固体粒子であれば、どのよ
うなものでもよい。無機系のマット剤としては、二酸化
ケイ素、チタンおよびアルミニウムの酸化物、亜鉛およ
びカルシウムの炭酸塩、バリウムおよびカルシウムの硫
酸塩、カルシウムおよびアルミニウムのケイ酸塩など、
有機系のマット剤としては、セルロースエステル類、ポ
リメチルメタクリレート、ポリスチレンまたはポリジビ
ニルベンゼンおよびこれらのコポリマーなどの有機重合
体のマット剤が挙げられる。
【0030】本発明では、特開平3−109542号公
報2頁左下欄8行目〜3頁右上欄4行目に記載された多
孔性のマット剤、特開平4−127142号公報3頁右
上欄7行目〜5頁右下欄4行に記載されたアルカリで表
面修飾したマット剤、特願平4−265962号明細書
の段落番号「0005」から「0026」に記載された
有機重合体のマット剤を用いることがより好ましい。
【0031】また、これらのマット剤を2種以上併用し
てもよい。例えば、無機系のマット剤と有機系のマット
剤の併用、多孔性のマット剤と非多孔性のマット剤の併
用、不定形のマット剤と球形のマット剤の併用、平均粒
径の異なるマット剤の併用(例えば特願平4−2659
62号に記載されている平均粒径が1.5μm以上のマ
ット剤と平均粒径が1μm以下のマット剤の併用)など
がある。
【0032】本発明において、表面抵抗率が25℃30
%RHの雰囲気下で1012Ω以下の層(以下「導電層」
と記す)を付与しても良い。導電性物質として、導電性
金属酸化物あるいは導電性高分子化合物などを用いるこ
とによって得られる。本発明に用いられる導電性金属酸
化物として好ましいのは結晶性の金属酸化物粒子である
が、酸素欠陥を含むもの及び用いられる金属酸化物に対
してドナーを形成する異種原子を少量含むもの等は一般
的に言って導電性が高いので特に好ましい。金属酸化物
の例としては、ZnO、TiO2 、SnO2 、Al2
3 、In2 3 、SiO2 、MgO、BaO、Mo
3 、V2 5 等、あるいはこれらの複合酸化物が良
く、特にZnO、TiO2 及びSnO2 が好ましい。異
種原子を含む例としては、例えばZnOに対してはA
l、In等の添加、SnO2 に対してはSb、Nb、ハ
ロゲン元素等の添加、またTiO2 に対してはNb、T
a等の添加が効果的である。これら異種原子の添加量は
0.01mol %〜30mol%の範囲が好ましいが、0.
1mol %〜10mol %であれば特に好ましい。
【0033】本発明に好ましく用いる金属酸化物微粒子
は導電性を有しており、その体積抵抗率は107 Ω-cm
以下、特に105 Ω-cm 以下であることが好ましい。こ
れらの酸化物については特開昭56−143431号、
同56−120519号、同58−62647号などに
記載されている。更に又、特公昭59−6235号に記
載のごとく、他の結晶性金属酸化物粒子あるいは繊維状
物(例えば酸化チタン)に上記の金属酸化物を付着させ
た導電性素材を使用してもよい。利用できる粒子サイズ
は10μ以下が好ましいが、2μ以下であると分散後の
安定性が良く使用し易い。また光散乱性をできるだけ小
さくする為に、0.5μ以下の導電性粒子を利用するこ
とが好ましい。これによって、導電層を設けても支持体
を透明に保つことが可能になるからである。又、導電性
材料が針状あるいは繊維状の場合はその長さは30μm
以下で直径が2μ以下が好ましく、特に好ましいのは長
さが25μm以下で直径0.5μ以下であり長さ/直径
比が3以上である。
【0034】本発明に用いられる導電性高分子化合物と
しては、例えばポリビニルベンゼンスルホン酸塩類、ポ
リビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、米
国特許第4,108,802号、同4,118,231
号、同4,126,467号、同4,137,217号
に記載の4級塩ポリマー類、米国特許第4,070,1
89号、OLS2,830,767号、特開昭61−2
96352号、同61−62033号等に記載のポリマ
ーラテックス等が好ましい。以下に本発明の導電性高分
子化合物の具体例を示すが、必ずしもこれらに限定され
るものではない。
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】本発明に用いられる導電性金属酸化物又は
導電性高分子化合物はバインダー中に分散又は溶解させ
て用いられる。バインダーとしては、フィルム形成能を
有するものであれば特に限定されるものではないが、例
えばゼラチン、カゼイン等の蛋白質、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アセチルセ
ルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロ
ース等のセルロース化合物、デキストラン、寒天、アル
ギン酸ソーダ、澱粉誘導体等の糖類、ポリビニルアルコ
ール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリ
メタクリル酸エステル、ポリスチレン、ポリアクリルア
ミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、ポリアクリル酸等の合成ポリマー等を挙
げることができる。特に、ゼラチン(石灰処理ゼラチ
ン、酸処理ゼラチン、酵素分解ゼラチン、フタル化ゼラ
チン、アセチル化ゼラチン等)、アセチルセルロース、
ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、ポリ
酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ブ
チル、ポリアクリルアミド、デキストラン等が好まし
い。
【0038】本発明に用いられる導電性金属酸化物ある
いは導電性高分子化合物をより効果的に使用して導電層
の抵抗を下げるために、導電層中における導電性物質の
体積含有率は高い方が好ましいが、層としての強度を十
分に持たせるために最低5%程度のバインダーが必要で
あるので、導電性金属酸化物あるいは導電性高分子化合
物の体積含有率は5〜95%の範囲が望ましい。本発明
に用いる導電性金属酸化物あるいは導電性高分子化合物
の使用量は、アブレーション記録材料一平方メートル当
たり0.05〜20gが好ましく、特に0.1〜10g
が好ましい。本発明の導電層の表面抵抗率は25℃30
%RHの雰囲気下で1012Ω以下で、好ましくは1011
Ω以下が良い。これにより良好な帯電防止性が得られ
る。本発明に用いる導電性金属酸化物あるいは導電性高
分子化合物を含有する導電層は、構成層として少なくと
も一層設けることが好ましい。例えば、表面保護層、バ
ック層、下塗層などのいずれでもよいが、必要に応じて
2層以上設けることもできる。
【0039】本発明においては、上記導電性物質の他
に、更に含フッ素界面活性剤を併用することによって更
に良好な帯電防止性を得ることができる。本発明に用い
られる好ましい含フッ素界面活性剤としては、炭素数4
以上のフルオロ−アルキル基、アルケニル基、又はアリ
ール基を有し、イオン性基としてアニオン基(スルホン
酸(塩)、硫酸(塩)、カルボン酸(塩)、リン酸
(塩))、カチオン基(アミン塩、アンモニウム塩、芳
香族アミン塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩)、ベ
タイン基(カルボキシアミン塩、カルボキシアンモニウ
ム塩、スルホアミン塩、スルホアンモニウム塩、ホスホ
アンモニウム塩)又はノニオン基(置換、無置換のポリ
オキシアルキレン基、ポリグリセリル基またはソルビタ
ン残基)を有する界面活性剤が挙げられる。これらの含
フッ素界面活性剤は特開昭49−10722号、英国特
許第1,330,356号、米国特許第4,335,2
01号、同4,347,308号、英国特許第1,41
7,915号、特開昭55−149938号、同58−
196544号、英国特許第1,439,402号、な
どに記載されている。これらの具体例のいくつかを以下
に記す。
【0040】
【化5】
【0041】本発明に用いられるアブレーション記録材
料の支持体には、寸度安定性があり、しかもレーザーの
熱に耐えられるならば、いずれの材料でも使用できる。
このような材料としては、ポリ(エチレンナフタレー
ト)、ポリ(エチレンテレフタレート)などのポリエス
テル;ポリアミド;ポリカーボネート;酢酸セルロース
などのセルロースエステル;ポリ(フッ化ビニリデン)
やポリ(テトラフルオロエチレン−共−ヘキサフルオロ
プロピレン)などのフッ素ポリマー;ポリオキシメチレ
ンなどのポリエーテル;ポリアセタール;ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレンもしくはメチルペン
テンポリマーなどのポリオレフィンおよびポリイミド−
アミドやポリエーテルイミドなどのポリイミドが含まれ
る。支持体の厚さは、一般に約5〜約200μmであ
る。また所望であれば、米国特許4695288号、同
4737486号に記載されているような下塗り層を支
持体に塗布してもよい。好ましい実施態様では支持体は
透明である。
【0042】本発明において、画像の耐久性を更に高め
るためにもちいられる、レーザー照射後の画像形成層を
有する側の表面の画像保護の方法に関しては、例えば特
表平5−504008号、特開平6−344676号に
記載されているような画像保護用積層性シートを積層す
ることにより達成される。これらの方法は、耐久性層を
画像に面するようにして、耐久性層と支持体とを含む積
層用シートを画像に積層させることにより行われる。次
に画像が耐久性層で保護されたまま残るように支持体層
は画像から取り外される。該耐久性層は実質的に透明か
つ対磨耗性を有する。特に、特開平6−344676号
に記載される保護方法を採用すれば、印刷において用い
られる強力な接着剤テープの繰り返しの使用および保護
された画像の繰り返しの溶剤洗浄に対しても耐久性層の
剥離がない。
【0043】本発明で用いられる耐久性層材料として
は、特開平6−344676号に記載のシロキサンを含
有する重合有機材料を使用することができる。シロキサ
ン含有重合材料はどのような方法で作成してもよいが、
例えばビニルエーテル機で官能化された有機単量体また
はオリゴマーと、シロキサン単量体またはオリゴマーと
を共重合化することにより作製される。画像上の耐久性
層は30μm以下の厚みを有するが、解像度の望ましく
ない損失を防止するためには、10μm以下の厚みを有
するのが好ましく、より好ましくは、0.5〜6μmの
範囲である。
【0044】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説
明するが本発明はこれに限定されるものではない。
【0045】実施例1 <バック層の作製>二軸延伸し、両面グロー放電処理し
たポリエチレンテレフタレート支持体(厚み100μ
m)の片面に下記組成の下塗層第1層及び第2層を塗布
した。 <下塗層第1層> コアーシェル型塩化ビニリデン共重合体 15g 2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 0.25g ポリスチレン微粒子(平均粒径3μ) 0.05g 化合物−A 0.20g コロイダルシリカ(スノーテックスZL:粒径70〜 100μm日産化学(株)製) 0.12g 水を加えて 100g さらに、10重量%のKOHを加え、pH=6に調整し
た塗布液を乾燥温度180℃2分間で、乾燥膜厚が0.
9μになる様に塗布した。
【0046】 <下塗層第2層> ゼラチン 1g メチルセルロース 0.05g 化合物−B 0.02g C12H25O(CH2CH2O)10H 0.03g 化合物−C 3.5×10-3g 酢酸 0.2g 水を加えて 100g この塗布液を乾燥温度170℃2分間で、乾燥膜厚が
0.1μになる様に塗布し、下塗層を含む支持体を作製
した。
【0047】上記下塗層第2層の上に、下記に示す導電
層及びバック層を同時塗布した。 <導電層塗布液の調製とその塗布>ゼラチン水溶液に下
記化合物を添加し、ゼラチン塗布量が0.06g/m2
なるように塗布した。 SnO2/Sb(9/1 重量比、平均粒径0.25μ) 186mg/m2 ゼラチン(Ca 含有量3000ppm) 60mg/m2 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 13mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム 12mg/m2 化合物D 12mg/m2 化合物C 1mg/m2
【0048】<バック層塗布液の調製とその塗布>ゼラ
チン水溶液に下記化合物を添加し、ゼラチン塗布量が
0.3g/m2となるように塗布した。 ゼラチン(Ca 含有量30ppm) 0.3mg/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径4.7μ) 3mg/m2 化合物C 0.5mg/m2 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム 3mg/m28 17SO3 Li 0.5mg/m2 N−パーフルオロオクタンスルホニル−N−プロピル グリシンポタジウム 6mg/m2 硫酸ナトリウム 27mg/m2 酢酸ナトリウム 6mg/m2 化合物E(硬膜剤) 水での膨潤率が90%になる量 このバック層のベック平滑度は500秒であった。
【0049】<バインダーA液、B液の調製>無水グル
コース単位1個あたりの硝酸エステル基置換度が1.
9、カルボキシメチルエーテル基置換度が0.6のカル
ボキシメチルセルロースの硝酸エステルの15%溶液
(このうちブチルセロソルブ10%、水75%で、アン
モニア水にてpH6.4に調整)をバインダーA液とす
る。無水グルコース単位1個あたりの硝酸エステル基置
換度が1.0、カルボキシメチルエーテル基置換度が
0.7のカルボキシメチルセルロースの硝酸エステルの
15%溶液(このうちイソプロピルアルコール25%、
水60%で、アンモニア水にてpH7.2に調整)をバ
インダーB液とする。
【0050】<中間層の作製>以下に示す組成の塗布液
を前記バック層を塗布した100μ厚みのポリエチレン
テレフタレート透明支持体の反対側に塗布し、中間層を
作製した。 中間層1 下記組成の塗布液をカルボキシメチルセルロースの硝酸
エステル塗布量が0.25g/m2となるように塗布し
た。 前述のバインダーA液 11.5g ブチルセロソルブ 9.19g 水 15.3g 中間層2 下記組成の塗布液を硝酸セルロース塗布量が0.25g
/m2となるように塗布した。 硝酸セルロース(RS1000秒、ダイセル化学工業(株)製) 1.73g メチルエチルケトン 28.7g トルエン 5.48g イソプロピルアルコール 0.52g 中間層3 中間層1の塗布液に例示赤外吸収物質(1) を加え、カル
ボキシメチルセルロースの硝酸エステル塗布量が0.2
5g/m2、例示赤外吸収物質(1) の塗布量が0.05g
/m2となるように塗布した。 中間層4 中間層1の塗布液に例示赤外吸収物質(1) を加え、カル
ボキシメチルセルロースの硝酸エステル塗布量が0.1
25g/m2、例示赤外吸収物質(1) の塗布量が0.05
g/m2となるように塗布した。 中間層5 中間層2の塗布液に例示赤外吸収物質(1) を加え、硝酸
セルロース塗布量が0.25g/m2、例示赤外吸収物質
(1) の塗布量が0.05g/m2となるように塗布した。 中間層6 中間層5の赤外吸収物質を例示赤外吸収物質(5) にかえ
た以外は中間層5と同様な中間層を作製した。
【0051】<画像形成層の作製> 画像形成層1 下記組成の混合物をペイントシェーカーで均一分散した
後、チタンブラックの塗布量が0.74g/m2となるよ
うに塗布した。 バインダーA液 33.3g ブチルセロソルブ 7.34g 水 55.1g ソルスパースS20000(ゼネカ株式会社製) 1.35g ソルスパースS12000(ゼネカ株式会社製) 0.23g チタンブラック12S(粒子径58nm、三菱マテリアル(株)製) 5g 画像形成層2 下記組成の混合物をペイントシェーカーで均一分散した
後、チタンブラックの塗布量が0.74g/m2となるよ
うに塗布した。 バインダーB液 33.3g イソプロピルアルコール 18.4g 水 44.0g ソルスパースS20000(ゼネカ株式会社製) 1.35g ソルスパースS12000(ゼネカ株式会社製) 0.23g チタンブラック12S(粒子径58nm、三菱マテリアル(株)製) 5g 画像形成層3 下記組成の混合物をペイントシェーカーで均一分散した
後、チタンブラックの塗布量が0.74g/m2となるよ
うに塗布した。 硝酸セルロース(RS 1/2秒、ダイセル化学工業(株)製) 5g イソプロピルアルコール 2.14g メチルイソブチルケトン 26.6g メチルエチルケトン 62.0g ソルスパースS20000(ゼネカ株式会社製) 1.35g ソルスパースS12000(ゼネカ株式会社製) 0.23g チタンブラック12S(粒子径58nm、三菱マテリアル(株)製) 5g 画像形成層4 下記組成の混合物をペイントシェーカーで均一分散した
後、チタンブラックの塗布量が0.74g/m2となるよ
うに塗布した。 ポリビニルアルコール(PVA-405 クラレ(株)製) 5g 水 91.5g 界面活性剤−1 0.75g チタンブラック12S(粒子径58nm、三菱マテリアル(株)製) 5g 画像形成層5 画像形成層3のチタンブラック12Sをカーボンブラッ
ク(粒径24nm)に変更した以外は画像形成層3と同様
に作製した。 画像形成層6 画像形成層4のチタンブラック12Sをカーボンブラッ
ク(粒径24nm)に変更した以外は画像形成層4と同様
に作製した。
【0052】<オーバーコート層の作製>以下に示すオ
ーバーコート層を前記の画像形成層の上に塗布し、試料
1〜15を作製した。 オーバーコート層1 前述のバインダーB液のカルボキシメチルセルロースの硝酸エステル 0.25g/m2 ポリテトラフルオロエチレンのビーズ(粒子サイズ2μ) 0.15g/m2 ノニルフェノキシポリグリシドール 0.02g/m2 オーバーコート層2 ポリエチルメタクリレート 0.25g/m2 ポリテトラフルオロエチレンのビーズ(粒子サイズ2μ) 0.15g/m2 ノニルフェノキシポリグリシドール 0.02g/m2 以上の中間層、画像形成層およびオーバーコート層の組
み合わせは表1に示す通りである。
【0053】
【化6】
【0054】
【化7】
【0055】
【化8】
【0056】<画像記録のための露光条件>特開平8−
48053号に記載されているのと同様な画像露光装置
のドラムに各試料をその画像形成層を外側に向けて固定
した。この装置は、移動ステージに搭載されたレンズ径
に1個のダイオードレーザーが接続されており、焦点を
試料表面に合わせている(但し、レーザー出力を上げた
い場合には、数個のダイオードレーザーを接続合波する
こと及び書き込み速度を上げられるように数個のレーザ
ーアレイが可能となるように作製されている)。使用し
たダイオードレーザーはSpectra Diode Labs製SDL−
2430(波長範囲:800〜830nm)であり、上
記レンズ系を通して得られたスポットサイズは10μm
(半値幅:7μm)、焦点面での出力は100mWであ
った。上記画像形成装置の試料を巻き付けたドラムの回
転数を変化させて照射量を変化させ、試料面の照射量を
700mJ/cm2 に設定した。また、横方向の移動に
ついては、移動ステージによってダイオードレーザーを
移動させて、照射ビームの中心間距離が7μmとなるよ
うな速度に設定した。さらに、レーザーによって照射さ
れた表面の物質の除去を効果的に行うために、特開平8
−72400号と同様な装置を用いて、レーザー照射を
しながら空気流を吹き付けて、チタンブラックやバイン
ダー等を除去した。
【0057】<UV領域のDmax(最高濃度)、Dm
in(最低濃度)の評価>Macbeth 社製の濃度計TD9
04(UVフィルター使用)を用いて、レーザー未照射
部分と照射部分の濃度を測定して、UV領域のDmax
(最高濃度)、Dmin(最低濃度)とした。得られた
結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】表1より、本発明のチタンブラックを用い
た試料がカーボンブラックに比べ、Dminの点で優れてい
ることがわかる。また、本発明の中でもバインダーとし
て、画像形成層中に硝酸セルロースやカルボキシメチル
セルロースの硝酸エステルを用いた試料1、2、3、
5、9〜14がDminの点でさらに優れていることがわか
る。その中でもさらに、中間層にレーザー波長に吸収を
有する赤外色素を添加した試料1、2、3、11〜14
のDminが低いことがわかる。以上より、本発明の有効性
は明らかである。
【0060】実施例2 実施例1で作製した試料5、7、14、15について以
下に示す膜強度の測定を行った。 <膜強度の測定>試料を25℃、60%RHの環境下に
2時間放置後、半径0.1mmのサファイヤ針で、画像形
成層を有する試料膜面に圧着し、10mm/秒の速さで移
動しながら、針の荷重を連続的に変化させ、膜が破壊す
る時の荷重(g)を測定した。得られた結果を表2に示
す。
【0061】
【表2】
【0062】表2より、本発明の試料の方が膜強度的に
も有利であることがわかる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】<バック層塗布液の調製とその塗布>ゼラ
チン水溶液に下記化合物を添加し、ゼラチン塗布量が
0.3g/mとなるように塗布した。 ゼラチン(Ca 含有量30ppm) 0.3g/m ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径4.7μ) 3mg/m 化合物C 0.5mg/m p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 10mg/m ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム 3mg/m17SOLi 0.5mg/m N−パーフルオロオクタンスルホニル−N−プロピル グリシンポタジウム 6mg/m 硫酸ナトリウム 27mg/m 酢酸ナトリウム 6mg/m 化合物E(硬膜剤) 水での膨潤率が90%になる量 このバック層のベック平滑度は500秒であった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザーを利用して像様加熱する工程を
    施すアブレーション記録材料において、支持体上に少な
    くとも一層の画像形成層を有し、該レーザー照射は該画
    像形成層側から行い、該画像形成層中に画像形成物質と
    してチタンブラックを含有することを特徴とするアブレ
    ーション記録材料。
  2. 【請求項2】 該アブレーション記録材料の画像形成層
    側に硝酸セルロースを含有することを特徴とする請求項
    1記載のアブレーション記録材料。
  3. 【請求項3】 該アブレーション記録材料の画像形成層
    側に無水グルコース単位1個あたりの硝酸エステル基置
    換度が0.2〜2.95、カルボキシアルキルエーテル
    基置換度が0.05〜2.8であるカルボキシアルキル
    セルロースの硝酸エステル類を含有することを特徴とす
    る請求項1記載のアブレーション記録材料。
  4. 【請求項4】 該アブレーション記録材料の支持体と画
    像形成層との間にチタンブラックは含まないが、該レー
    ザー波長に吸収を有する物質を含有する層を有すること
    を特徴とする請求項1記載のアブレーション記録材料。
JP8340244A 1996-12-19 1996-12-19 アブレーション記録材料 Pending JPH10175370A (ja)

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