JPH1085476A - クリーニング方法およびクリーニング装置 - Google Patents

クリーニング方法およびクリーニング装置

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JPH1085476A
JPH1085476A JP8267946A JP26794696A JPH1085476A JP H1085476 A JPH1085476 A JP H1085476A JP 8267946 A JP8267946 A JP 8267946A JP 26794696 A JP26794696 A JP 26794696A JP H1085476 A JPH1085476 A JP H1085476A
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  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 羊毛等の洗濯物の機械的な変形だけでなく振
動をも押さえることで、収縮や型くずれを起こさず高い
寸法安定性を満足させ、また、衣類の絡み合いや摩擦に
よる繊維の損傷、劣化も無く、更に、水溶性の汚れも充
分に洗浄して洗濯物をきれいに洗い上げることができる
クリーニング方法を提供する。 【解決手段】 縦軸まわりに回転駆動されると共に回転
軸から径方向に離れた位置に配置される受け部21に、
吊り下げ状に保持される洗濯物24を遠心力によって押
し付ける。その受け部21を下方に向かうに従い前記回
転軸から離れるように鉛直方向に対して傾斜させること
で、その遠心力により洗濯物24に張力を作用させる。
その受け部21に押し付けられる洗濯物に洗浄液を供給
し、その洗浄液を受け部21の下端側から排水する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水により収縮を起
こしやすい羊毛等の衣類を水洗いするのに適したクリー
ニング方法およびクリーニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】羊毛等においては、水分を吸収する事に
より繊維表面に存在するスケールが立ち上がるため、繊
維が極めて絡み合い易くなる。そのため、クリーニング
時の洗浄機械力による僅かな変形により収縮や型くずれ
を起こすことが知られている。このため、羊毛等の衣類
は一般に有機溶剤洗浄(ドライクリーニング)が行われ
てきた。
【0003】しかし、近年、クリーニング溶剤として用
いられるハロゲン系溶剤は、オゾン層の破壊、温暖化現
象などの大気汚染、地下水の汚染、更に人体への影響等
の環境を破壊する化学物質である事から使用が制限され
る状況となってきている。また、非ハロゲン系溶剤であ
る石油系溶剤は引火性を有するため常に火災の危険性が
存在する。更に、溶剤クリーニングでは水溶性の汚れが
十分に洗浄できない事や、洗浄装置による機械的な衣類
の絡み合いや摩擦により繊維が損傷する等の問題があ
る。
【0004】そのため、羊毛等の衣類の水によるクリー
ニングが強く要望され、種々の水クリーニング装置が提
案されている。例えば、シャワー洗浄を行う水クリーニ
ング装置として、回転駆動される人体形フレームに被せ
た衣類に洗浄液を噴霧してシャワー洗浄するもの(特開
平4‐343892号公報)、回転駆動されるハンガー
に掛けた衣類に洗浄液を噴霧してシャワー洗浄するもの
(特開平4‐343885号公報)等が提案されてい
る。また、遠心力を利用した水クリーニング装置とし
て、洗濯槽内の円筒形網状籠に洗濯物と洗浄液を入れ、
その籠を縦軸中心に回転駆動することにより、その洗濯
液が洗濯物を遠心力により径方向に通過して洗浄効果を
奏するもの(特開昭49‐82181号公報)、洗濯槽
内の円筒形網状籠に洗濯物を入れ、その籠の中心側から
洗濯液を供給しつつ、その籠を縦軸中心に回転駆動する
ことにより、その洗濯液が洗濯物を遠心力により径方向
に通過して洗浄効果を奏するもの(特開昭50‐981
64号公報)、及び洗濯槽内の脱水籠に洗濯物を入れ、
その洗濯物に水拡散器より注水した後に遠心脱水する動
作を繰り返すことにより、その洗濯液が洗濯物を遠心力
により径方向に通過して洗浄効果を奏するもの(特開昭
51‐34576号公報)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
シャワー洗浄を行う水クリーニング装置では、シャワー
洗浄液が衣類へ衝突する際の衣類振動は収縮に対して無
視することができず、衣類に対する機械力の影響を完全
に取り除いたとはいえない。また、後者の遠心力を利用
した水クリーニング装置では、洗浄液を洗濯物に注ぎな
がら、または、洗濯液により洗濯物表面を濡らした後
に、遠心力を作用させることで洗濯液が洗濯物を通過す
る際の洗浄効果を特徴とするものであり、洗濯物の機械
的変形に関しては何らの考慮もなされていない。
【0006】また、一般的な水クリーニングによる洗浄
効果は、洗浄剤の効果と洗濯物に作用する機械力の組み
合わせにより達成されるものであるが、上記従来の装置
によるクリーニングでは、遠心力の作用により洗浄液を
洗濯物に浸透させる効果によってのみ洗浄効果を奏する
ものであるため、充分な洗浄効果を奏することができな
かった。
【0007】すなわち、羊毛等の極めて収縮しやすい衣
類に対して、機械力をかけずに如何に高い洗浄効果を得
るかが課題となっている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のクリーニング方
法は、縦軸まわりに回転駆動されると共に回転軸から径
方向に離れた位置に配置される受け部に、吊り下げ状に
保持される洗濯物を遠心力によって押し付け、その受け
部を下方に向かうに従い前記回転軸から離れるように鉛
直方向に対して傾斜させることで、その遠心力により洗
濯物に張力を作用させ、その受け部に押し付けられる洗
濯物に洗浄液をシャワー状にして供給することを特徴と
する。この本発明方法によれば、吊り下げ状に保持され
る洗濯物は、遠心力により受け部に押し付けられること
で固定される。さらに、その受け部は下方に向かうに従
い回転軸から離れるように鉛直方向に対して傾斜するの
で、その遠心力の受け部に沿う方向の分力により、吊り
下げ状の洗濯物を受け部に沿って下方に引っ張る張力が
作用する。この受け部に押し付けられると共に、張力を
受ける洗濯物に洗浄液を供給することで、その洗濯物に
機械力による変形や摩擦を生じさせることなく、また、
洗浄液が衝突する際の洗濯物の振動を生じさせることな
くクリーニングを行なえる。これにより、クリーニング
時における洗濯物の収縮を完全に防止し、高い寸法安定
性を達成することが可能となる。本発明方法において、
その受け部を回転駆動した状態で洗浄液の供給を断つこ
とで洗濯物の脱水を行い、しかる後に、その受け部を回
転駆動した状態で洗濯物の乾燥を行うのが好ましい。こ
れにより、洗濯物の洗浄から乾燥までの一連の作業を連
続して行うことで作業効率を向上でき、しかも、その洗
濯物を下方に引っ張る張力を作用させることができるの
で、乾燥時における洗濯物の縮みを防止できる。本発明
のクリーニング装置は、縦軸まわりに回転駆動されると
共に回転軸から径方向に離れた位置に配置される受け部
と、その受け部に洗濯物を遠心力によって押し付けるこ
とができるように洗濯物を吊り下げ状に保持する手段
と、その受け部に押し付けられる洗濯物に洗浄液をシャ
ワー状にして供給する手段とを備え、その受け部は、下
方に向かうに従い回転軸から離れるように鉛直方向に対
して傾斜されていることを特徴とする。本発明のクリー
ニング装置によれば、本発明のクリーニング方法を実施
することができる。
【0009】その洗濯物に供給される洗浄液を、その洗
濯物内部で受け部に沿って流動させることができるよう
に、その受け部を洗浄液が通過するのを阻止可能である
のが好ましい。その受け部を洗浄液が通過するのを阻止
することで、洗濯物内部に浸透した洗浄液に遠心力の受
け部に沿う方向の分力を作用させることができる。これ
により、洗浄液を洗濯物に浸透させるだけでなく、洗濯
物内部で受け部に沿って流動させることによって、洗濯
物内部における洗濯液の流動を促進して洗浄効果を向上
することができる。
【0010】その受け部を洗浄液が通過するのを阻止可
能である場合、その受け部と吊り下げ状に保持される洗
濯物との間において、その受け部に沿うように通水性部
材が設けられるのが好ましい。これにより、その受け部
に沿う通水性部材を介して洗濯物を受け部に押し付け、
洗浄液の洗濯物への浸透性を促進し、洗濯物内部におけ
る洗濯液の受け部に沿う流動を更に促進して洗浄効果を
向上できる。
【0011】その洗濯物を保持可能な通水性のハンガー
を備えるのが好ましい。その洗濯物を通水性のハンガー
により保持することにより、洗濯物に洗浄液が浸透する
のを阻害することなく保持することができ、局所的に洗
浄効果が低下するのを防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0013】図1に示す水クリーニング装置1は、ハウ
ジング2と、このハウジング2内に設けられたクリーニ
ング槽3と、このクリーニング槽3内に設けられた回転
体4とを備える。
【0014】その回転体4は、図2にも示すように、正
方形に沿う周縁を有する上壁11と、この上壁11の下
方空間を囲む側壁12と、その上壁11の中心を貫通す
る回転シャフト13とを有し、その上壁11と回転シャ
フト13とは一体化されている。
【0015】その回転シャフト13は、上記ハウジング
2のベース2aとクリーニング槽3の上方のビーム2b
とにより縦軸中心に回転可能に支持される。そのクリー
ニング槽3の底面とハウジング2のベース2aとの間に
設けられるモータ14の出力シャフトが、その回転シャ
フト13にギア機構15を介して接続されることで、そ
の回転シャフト13は回転駆動可能とされている。
【0016】その側壁12は、本実施形態では4枚の長
方形の板状部材12aにより構成される。各板状部材1
2aの上端縁は、上壁11の周縁一部から外方に突出す
る連結部11aに固定され、下端縁は自由端とされ、左
右側縁は相隣接する板状部材12aの左右側縁と間隔を
おいて配置される。
【0017】各板状部材12aにおける回転シャフト1
3との対向面が受け部21とされている。上記回転シャ
フト13が縦軸中心に回転駆動されることで、各受け部
21は、その回転シャフト13の回転軸から径方向に離
れた位置で、その回転軸まわりに回転駆動される。各受
け部21は、下方に向かうに従いその回転軸から離れる
ように鉛直方向に対して傾斜される。各板状部材12a
は水を通過させることのない材料により形成され、これ
により、各受け部21を洗浄液が通過するのを阻止でき
る。
【0018】各板状部材12aの上縁と上壁11の各周
縁とを連結する支持ロッド22が設けられている。各支
持ロッド22にハンガー23が上記各受け部21の上部
近傍に位置するように吊り下げ可能とされ、そのハンガ
ー23に洗濯物24を掛けることが可能とされ、これに
より、その受け部21と同行回転可能に洗濯物24を吊
り下げ状に保持することができる。そのハンガー23
は、例えば硬質ないし半硬質のスケルトン状スポンジま
たは不織布等を立体的に成形したものにより構成するこ
とで、通水性を有するものとできる。
【0019】各受け部21と上記吊り下げ状に保持され
る洗濯物24との間において、各受け部21に薄層状の
通水性部材25が貼り付けられている。その通水性部材
25は、その受け部21に沿う通水性を有するものであ
ればよく、例えば硬質ないし半硬質のスケルトン状スポ
ンジまたは不織布等を立体的に成形したものにより構成
することで、通水性を有するものとできる。これによ
り、各受け部21を回転駆動することにより発生する遠
心力により、吊り下げ状に保持された洗濯物24は通水
性部材25を介して受け部21に押し付けられる。な
お、その通水性部材25の厚さは2cm程度ないしそれ
以下で十分である。
【0020】その受け部21に押し付けられる洗濯物2
4に洗浄液を噴霧する洗浄液供給装置31が設けられて
いる。すなわち、上記ハウジング2におけるクリーニン
グ槽3の下方空間において、ポンプ32の吸引側に開閉
バルブを介して洗剤溶液槽33と、仕上げ剤溶液槽34
と、水道等の水源(図示省略)が配管を介して接続さ
れ、そのポンプ32の吐出側に一対の供給用配管35の
一端が接続される。各供給用配管35の他端側は、その
クリーニング槽3の底部を貫通して受け部21と対向す
るように配置される。その供給用配管35に複数の洗浄
液噴霧用シャワーノズル36が取り付けられる。これに
より、各ノズル36から洗剤溶液、仕上げ剤溶液、およ
び濯ぎ用の水の中の何れかを洗浄液として選択し、図
1、図3において一点鎖線で示すようにシャワー状にし
て洗濯物24に供給できる。そのクリーニング槽3の底
部上に、洗浄液回収用の受液パン41が設けられ、その
回収した洗浄液をフィルター42と開閉バルブとを介し
て排液口43、上記洗剤槽33および仕上げ剤槽34の
中の何れかに選択的に導くことが可能とされている。
【0021】そのクリーニング槽3内に図中矢印で示す
ように外気を送り込む給気ブロア51と、その給気ブロ
ア51により送り込む外気を加熱する発熱体52と、そ
のクリーニング槽3内から図中矢印で示すように空気を
送り出す排気ブロア53とがハウジング2に取り付けら
れている。
【0022】上記水クリーニング装置1により洗濯物2
4を洗浄するには、まず、洗濯物24を通水性のハンガ
ー23に掛け、そのハンガー23を支持ロッド22に吊
り下げることで、洗濯物24を吊り下げ状に保持する。
次に、回転シャフト13を駆動して受け部21を縦軸ま
わりに回転駆動させ、発生する遠心力により洗濯物24
を通水性部材25を介して受け部21に押し付ける。こ
の際、その受け部21は下方に向かうに従い回転シャフ
ト13の回転軸から離れるように鉛直方向に対して傾斜
するので、遠心力により洗濯物24に張力が作用する。
次に、ポンプ32により洗剤槽33から洗剤溶液を洗浄
液として汲み上げ、ノズル36から噴出させ、その受け
部21に押し付けられる洗濯物24に供給することでシ
ャワー洗浄を行う。その洗浄液は受け部21の下端から
排出され、受液パン41からフィルター42と開閉バル
ブとを介して洗剤槽33に還流されて再利用されるか、
若しくは排液口43から廃棄される。なお、その洗浄液
の供給の開始は、受け部21の中央部における質点の遠
心方向への加速度が10m/sec2 以上となる所定の
回転速度で行うのが好ましい。次に、ポンプ32により
水源から水道水等を濯ぎ用洗浄液として汲み上げ、ノズ
ル36から噴出させ、その受け部21に押し付けられる
洗濯物24に供給することでシャワー濯ぎ洗浄を行う。
その洗浄液は洗濯物24の下方の受け部21の下端から
排出され、受液パン41からフィルター42と開閉バル
ブとを介して排液口43から廃棄される。次に、ポンプ
32により仕上げ剤槽34から仕上げ剤溶液を洗浄液と
して汲み上げ、ノズル36から噴出させ、その受け部2
1に押し付けられる洗濯物24に供給することでシャワ
ー仕上げ洗浄を行う。その洗浄液は洗濯物24の下方の
受け部21の下端から排出され、受液パン41からフィ
ルター42と開閉バルブとを介して仕上げ剤槽34に還
流されて再利用されるか、若しくは排液口43から廃棄
される。次に、ポンプ32を停止して洗浄液の供給を断
ち、洗浄液を洗濯物24の下方の受け部21の下端から
排出させることで脱水を行う。この脱水の際、必要によ
り受け部21中央部における質点の遠心方向への加速度
をより大きくする。次いで、給気ブロア51と排気ブロ
ア53とを起動し、外気を発熱体52により加熱してク
リーニング槽3内に断続的あるいは連続的に給気するこ
とで、洗濯物24の乾燥を行う。これにより、洗濯物2
4の洗浄から乾燥までの一連の作業を連続して行うこと
で作業効率を向上でき、しかも、その洗濯物24を下方
に引っ張る張力を作用させることができるので、乾燥時
における洗濯物24の縮みを防止できる。なお、その乾
燥は、受け部21の中央部における質点の遠心方向への
加速度が30m/sec2 以下となる所定の回転速度で
行うのが、洗濯物24の縮みと共に型崩れを防止する上
で好ましい。しかる後に、駆動系を全て停止し、クリー
ニング槽3の扉(図示省略)を開いて洗濯物24を取り
出すことでクリーニングを完了する。
【0023】上記構成によれば、吊り下げ状に保持され
た洗濯物24は、遠心力により受け部21に押し付けら
れることで固定され、さらに、その遠心力の受け部21
に沿う方向の分力により受け部21に沿って下方に引っ
張られる。その受け部21に押し付けられると共に張力
を受ける洗濯物24に洗浄液を供給することで、その洗
濯物24に機械力による変形や摩擦を生じさせることな
く、また、洗浄液が衝突する際の洗濯物の振動を生じさ
せることなくクリーニングを行なえる。これにより、ク
リーニング時における洗濯物の収縮を完全に防止し、高
い寸法安定性を達成することが可能となる。また、その
受け部21を洗浄液が通過するのを阻止することで、洗
濯物24内部に浸透した洗浄液に遠心力の受け部21に
沿う方向の分力を作用させることができる。これによ
り、洗浄液を洗濯物24に浸透させるだけでなく、図3
において矢印で示すように、洗濯物24内部で受け部2
1に沿って流動させ、しかる後に受け部21の下端側か
ら連続的に排出させることによって、洗濯物24内部に
おける洗濯液の流動を促進して洗浄効果を向上すること
ができる。また、その受け部21に沿う通水性部材25
を介して洗濯物24を受け部21に押し付けることで、
洗浄液の洗濯物24への浸透性を促進し、洗濯物24内
部における洗濯液の受け部21に沿う流動を更に促進し
て洗浄効果を向上することができる。さらに、その洗濯
物24を保持するハンガー23が通水性であることによ
り、洗濯物24に洗浄液が浸透するのを阻害することな
く保持することができ、局所的に洗浄効果が低下するの
を防止できる。また、洗浄から濯ぎ、脱水、乾燥まで
を、洗濯物24を遠心力で固定した状態で処理すること
ができる。また、洗浄、濯ぎ、脱水の工程は任意の順序
で、任意の回数を組み合わせることが可能であり、例え
ば、洗浄‐中間脱水‐濯ぎ‐中間脱水‐濯ぎ‐脱水‐…
の如くクリーニング工程が容易に設定可能である。
【0024】なお、各受け部21の鉛直方向に対する傾
斜角度は、5度〜50度であるのが好ましく、より好ま
しくは10〜40度である。遠心力により洗濯物24を
受け部21へ押し付け固定する強さと、受け部21に沿
う洗浄液の流速は、受け部21の回転軸からの径方向距
離、回転速度、及び鉛直方向に対する傾斜角度により変
化する。その傾斜角度が5度未満では受け部の下端側か
ら洗浄液を排出する効果が弱く、受け部21に沿う洗浄
液の流が充分ではない。また、その傾斜角度が50度を
超えると、遠心力による洗濯物24に作用する張力が強
くなりすぎ、洗濯物24の固定が十分でなくなる。
【0025】本発明は上記実施形態に限定されない。例
えば、図4の第2実施形態に示すように、第1実施形態
の回転体4に代えて、クリーニング槽3内の回転体4′
の上壁11′を5角形に沿う周縁を有するものとし、そ
の上壁11′の下方空間を囲む側壁12′を5枚の板状
部材12a′により構成し、回転体4′を駆動するモー
タ14′を回転シャフト13の上部側に取り付けてもよ
い。また、図5の第3実施形態に示すように、第1実施
形態の回転体4に代えて、下方が広がりを有する中空の
円錐台形の底の無い容器状の回転体4″を用い、その内
周面を受け部21″とし、洗濯物24を通水性部材を介
することなく受け部21″に直接に押し付け、回転体
4″を駆動するモータ14″を回転シャフト13の上部
側に取り付け、回転シャフト13に取り付けたハンガー
23″により洗濯物24を吊り下げ状に保持し、単一の
供給用配管35″に取り付けた単一のシャワーノズル3
6″から洗浄剤を噴霧してもよい。また、図6の
(1)、(2)に示すように、第1実施形態の回転体4
に代えて、下壁111と、この下壁111の上方空間を
囲む側壁112とにより構成される回転体104を用い
てもよい。この場合、受け部121が円錐面に沿うよう
に、その側壁112を円弧状に湾曲する複数の板状部材
112aにより構成することで、洗濯物24を受け部1
21に押し付ける方向の遠心力の分力を均一化できる。
また、この場合、その下壁111に回転体104を回転
駆動する中空の回転シャフト113が一体化され、その
回転シャフト113の内部を通る供給用配管135から
洗浄液が供給される。また、第1実施形態の回転体4に
代えて、下方が広がりを有する中空の多角錐台形の底の
無い容器状の回転体を用い、その内周面を受け部として
もよい。また、受け部の全域において洗浄液が通過する
のを阻止する必要はなく、洗濯物に供給される洗浄液
を、その洗濯物内部で受け部に沿って流動させることが
できれば、受け部の一部を例えば貫通孔を介して洗浄液
が通過してもよい。さらに、その受け部に上下方向に沿
う溝を設け、受け部に沿う洗浄液の流動を促進してもよ
い。
【0026】
【実施例】日本工業規格(JIS L1042)に基づ
き、羊毛布に200mmの間隔で印を付け、標準環境
(20℃、65%RH)で標準状態の寸法を正確に測定
した後に、その羊毛布の洗浄試験を下記の参考例、比較
例、実施例に示すように行った。洗浄液としては、非イ
オン界面活性剤(エマルゲン108、花王(株)製)の
0.05%水溶液を用いた。
【0027】(参考例1)渦巻き式洗濯機(VH‐36
0S1、(株)東芝製)の弱反転水流モードで洗浄5
分、水道水濯ぎ5分、脱水10秒を行ない、カゴに平置
きして自然乾燥を行った。 (比較例1)羊毛布をカゴに平置きし、布の中心から2
2cm上方に離れたシャワーノズルから、約1×104
cm3 /分で噴出するシャワーで、洗浄5分、水道水濯
ぎ5分を行ない、平置きのまま自然乾燥した。 (実施例1)図5に示す本発明の実施形態の水クリーニ
ング装置に羊毛布を装着し、受け部を中央部における質
点の遠心方向への加速度が100m/sec2 になるよ
うに回転させ、約1×104 cm3 /分で噴出するシャ
ワーで、洗浄5分、水道水濯ぎ5分を行い、装置から取
り外してカゴに平置きし自然乾燥した。洗浄した羊毛布
は標準環境で調湿し、印から印間の長さの変化を測定
し、予め測定した長さの変化率より線収縮率及び面収縮
率を求め、その結果を以下の表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】この結果、本発明の実施例による方法で洗
浄した羊毛試験布は、機械的変形を伴う参考例の洗浄方
法は無論のこと、比較例の洗浄方法と比べても著しく小
さい収縮性を示した。
【0030】(参考例2)予め波長550μmで反射率
(Rb)を測定した油化学協会の汚染布を羊毛布の両面
に仮縫いし、前記参考例1と同じ洗浄液及び洗浄方法で
洗浄した。 (比較例2)予め波長550μmで反射率(Rb)を測
定した油化学協会の汚染布を羊毛布の両面に仮縫いし、
前記比較例1と同じ洗浄液及び洗浄方法で洗浄した。 (実施例2)予め波長550μmで反射率(Rb)を測
定した油化学協会の汚染布を羊毛布の両面に仮縫いし、
前記実施例1と同じ洗浄液及び洗浄方法で洗浄した。 (実施例3)予め波長550μmで反射率(Rb)を測
定した油化学協会の汚染布を羊毛布の両面に仮縫いし、
図5の水クリーニング装置1の受け部21″に厚さ8m
mのナイロン不織布からなる通水性部材を介して洗濯物
24を押し付ける以外は、前記実施例1と同じ洗浄液及
び洗浄方法で洗浄した。
【0031】上記参考例2、比較例2、実施例2、およ
び実施例3における洗浄後に、汚染布を羊毛布から外
し、プレス乾燥し、洗浄液が直接に噴霧されたシャワー
面と、そのシャワー面の反対側の非シャワー面の反射率
(Ra)を測定した。汚染布の原布反射率(Ro)よ
り、洗浄率=100×(Ra‐Rb)/(Ro‐Rb)
を求め、その結果を以下の表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】この結果、実施例は参考例と同等の洗浄性
を得られ、比較例に比べてシャワー面と非シャワー面に
おいて洗浄性の差が小さく、特に実施例3ではシャワー
面と非シャワー面において洗浄性に差のない良好な洗浄
性が得られた。
【0034】
【発明の効果】本発明のクリーニング方法によれば、羊
毛等の洗濯物の機械的な変形だけでなく振動をも押さえ
ることで、収縮や型くずれを起こさず高い寸法安定性を
満足させ、また、衣類の絡み合いや摩擦による繊維の損
傷、劣化も無く、更に、水溶性の汚れも充分に洗浄して
洗濯物をきれいに洗い上げることができ、本発明のクリ
ーニング装置によれば本発明のクリーニング方法を実施
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の水クリーニング装置の
構成説明用側面図
【図2】本発明の第1実施形態の水クリーニング装置の
回転体の平面図
【図3】本発明の第1実施形態の水クリーニング装置の
作用説明図
【図4】本発明の第2実施形態の水クリーニング装置の
要部の構成説明用斜視図
【図5】本発明の第3実施形態の水クリーニング装置の
要部の構成説明図
【図6】本発明の第4実施形態の水クリーニング装置の
要部の(1)は構成説明用斜視図、(2)は平面図
【符号の説明】
4 回転体 21 受け部 22 支持ロッド 23 ハンガー 24 洗濯物 25 通水性部材 31 洗浄液供給装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦軸まわりに回転駆動されると共に回転
    軸から径方向に離れた位置に配置される受け部に、吊り
    下げ状に保持される洗濯物を遠心力によって押し付け、 その受け部を下方に向かうに従い前記回転軸から離れる
    ように鉛直方向に対して傾斜させることで、その遠心力
    により洗濯物に張力を作用させ、 その受け部に押し付けられる洗濯物に洗浄液をシャワー
    状にして供給することを特徴とするクリーニング方法。
  2. 【請求項2】 その受け部を洗浄液が通過するのを阻止
    することで、その洗濯物に供給される洗浄液を、その洗
    濯物内部で受け部に沿って流動させる請求項1に記載の
    クリーニング方法。
  3. 【請求項3】 その受け部に沿う通水性部材を介して洗
    濯物を受け部に押し付ける請求項2に記載のクリーニン
    グ方法。
  4. 【請求項4】 その洗濯物を通水性のハンガーを介して
    保持する請求項1〜3の何れかに記載のクリーニング方
    法。
  5. 【請求項5】 その受け部を回転駆動した状態で洗浄液
    の供給を断つことで洗濯物の脱水を行い、しかる後に、
    その受け部を回転駆動した状態で洗濯物の乾燥を行う請
    求項1〜4の何れかに記載のクリーニング方法。
  6. 【請求項6】 縦軸まわりに回転駆動されると共に回転
    軸から径方向に離れた位置に設けられる受け部と、 その受け部に洗濯物を遠心力によって押し付けることが
    できるように洗濯物を吊り下げ状に保持する手段と、 その受け部に押し付けられる洗濯物に洗浄液をシャワー
    状にして供給する手段とを備え、 その受け部は、下方に向かうに従い前記回転軸から離れ
    るように鉛直方向に対して傾斜されていることを特徴と
    するクリーニング装置。
  7. 【請求項7】 その洗濯物に供給される洗浄液を、その
    洗濯物内部で受け部に沿って流動させることができるよ
    うに、その受け部を洗浄液が通過するのを阻止可能な請
    求項6に記載のクリーニング装置。
  8. 【請求項8】 その受け部と吊り下げ状に保持される洗
    濯物との間において、その受け部に沿うように通水性部
    材が設けられている請求項7に記載のクリーニング装
    置。
  9. 【請求項9】 その洗濯物を保持可能な通水性のハンガ
    ーを備える請求項6〜8の何れかに記載のクリーニング
    装置。
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