JP2945302B2 - カーペットの染色方法並びに染色装置 - Google Patents

カーペットの染色方法並びに染色装置

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JP2945302B2
JP2945302B2 JP7135476A JP13547695A JP2945302B2 JP 2945302 B2 JP2945302 B2 JP 2945302B2 JP 7135476 A JP7135476 A JP 7135476A JP 13547695 A JP13547695 A JP 13547695A JP 2945302 B2 JP2945302 B2 JP 2945302B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、施工済のカーペットの
再染色を行なうのに用いて好適の、カーペットの染色方
法並びに染色装置及び染色用染料定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、床の表面材としてカーペットが多
用されているが、このように床に張られたカーペットは
使用していくうちに汚れたり色褪せたりする。このよう
な場合、一般には、洗浄を行なうことが考えられるが、
洗浄しても取れない汚れや色褪せに対しては対処でき
ず、カーペットの見栄えを十分に回復することができな
かった。
【0003】勿論、カーペットを張り替えてしまうとい
う手段があるが、カーペットの張り替えには極めてコス
トがかかり、また、まだ使用できるカーペットを張り替
えるのはゴミの増加を招いたり、資源を有効利用する上
でも好ましくない。さらに、カーペットの張り替え時に
は建物の機能を部分的に停止させながら行なうことにな
り、極めて大掛かりである。
【0004】そこで、カーペット自体が痛んでいるわけ
でなく単に汚れや色褪せにより見栄えが悪化している場
合には、カーペットを張り替えることなく、床上に張ら
れている状態のままのカーペットを再染色してしまうか
又は色補正するという、現場施工によるカーペット蘇生
用染色技術が開発されている。この染色技術は、染料を
色調合した液体を染料タンク内に充填して、染料タンク
からの染料液をコンプレッサ又はポンプにより加圧し
て、ノズルからカーペット上へ向けて噴射する。これに
より、微粒子化した染料液は、カーペットのパイルの繊
維間に浸透していく。カーペットの上部から染料液を噴
射するので、当然ながら、微粒子化した染料液は、ま
ず、カーペットの表面に付着して、自重や毛管現象によ
り表面よりも下方のカーペットの奥部に浸入することに
なる。
【0005】このようにして、カーペットの繊維間に染
料液が浸透していく過程で、染料液中の染料粒子がカー
ペットの繊維内に浸入して定着することにより、カーペ
ットが染色される。この後、カーペット内の水分を吸回
収して、カーペットを乾燥させると、染色が完了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な従来のカーペットの染色方法では、以下のような課題
がある。 1.加圧した染料液をノズルからカーペット上へ向けて
噴射する際に、染料液がカーペット上へ均等に付着しに
くく、付着量の多い部分や少ない部分が生じて、この結
果、染色に色ムラが生じる。作業者が熟練していれば、
このような色ムラの発生を低減させることはできるが、
1回の染色工程で色ムラを完全に解消するのは極めて困
難である。このため、色ムラを修復することが必要とな
るが、この色ムラを修復する作業は、上述の本来の染色
作業よりも大幅に時間が掛かり、コスト増を招いてしま
う。また、この修復作業の間は、修復作業対象の床面は
使用できないので、この分、建物部分の機能を制限する
ことになる。
【0007】2.このような染料液を噴射する染色方法
では、染料液を少なくしようとすると上述のような色ム
ラを招きやすくなり、色ムラを招かないように配慮する
と、極めて多量(例えば1平方メートル当たり1000
cc程度)の染料液を必要とする。これらの染料液の多く
は、カーペットの基布にまで浸透し、カーペット内に多
量の水分が含浸した状態となる。このような水分過剰の
ため、カーペットの材質によってはカーペット自体が収
縮してしまうという不具合を招く。
【0008】3.また、このように多量の染料液を用い
ると、染料液の吸回収にも時間ががかる上、カーペット
の乾燥に時間を要することになる。カーペットが乾燥す
るまではカーペットを使用しないことが望ましいので、
この点でも、長時間、建物部分の機能を制限することに
なる。本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、
施工されている状態のままのカーペットに対して、熟練
を要することなく少ない染料液で容易に色ムラなく染色
でき、しかも、染色後に短時間で使用可能な状態に復帰
できるようにした、カーペットの染色方法及び染色装置
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のカーペットの染色方法は、施工済のカーペッ
トを染色する染色方法であって、染料液に界面活性剤
混合する第1ステップと、該第1ステップで混合された
界面活性剤入り染料液を発泡させる第2ステップと、該
第2ステップで発泡された染料発泡体を該カーペットに
供給してブラシにより該カーペットをブラッシングする
ことにより、該染料発泡体を壊して液状にして該染料液
を該カーペット内に供給し該カーペットの繊維を染色す
るとともに、液状になった該染料液の一部を再び発泡さ
せる第3ステップとから構成されていることを特徴とし
ている。
【0010】請求項2記載の本発明のカーペットの染色
方法は、請求項1記載の構成において、該第2ステップ
が、界面活性剤入り染料液内に気体を供給して該界面活
性剤入り染料液を発泡させる発泡ステップと、該発泡ス
テップで発泡された該染料発泡体を微小化させながら送
出する送出ステップとから構成されていることを特徴と
している。
【0011】
【0012】求項記載の本発明のカーペットの染色
方法は、施工済のカーペットを染色する染色方法であっ
て、染料液に界面活性剤混合する第1ステップと、該
第1ステップで混合された界面活性剤入り染料液をカー
ペット上に供給する第2ステップと、該第2ステップで
該界面活性剤入り染料液が供給された該カーペットをブ
ラシによりブラッシングすることにより、該界面活性剤
入り染料液を泡状に発泡させるとともに、発泡した染料
発泡体を壊して液状にして該染料液を該カーペット内に
供給し該カーペットの繊維を染色する第3ステップとか
ら構成されていることを特徴としている。
【0013】
【0014】
【0015】請求項記載の本発明のカーペットの染色
方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成におい
て、該第3ステップの後、該カーペット上の余分な該染
料発泡体を回収する第4ステップが設けられていること
を特徴としている。求項記載の本発明のカーペット
の染色方法は、請求項1〜のいずれかに記載の構成に
おいて、該第3ステップの後又は該第4ステップの後
に、該カーペットに加熱蒸気を噴射することで、該カー
ペットの繊維に浸透した染料を加熱し該繊維に定着させ
る第5ステップが設けられていることを特徴としてい
る。
【0016】求項記載の本発明のカーペットの染色
装置は、施工済のカーペットを染色する染色装置であっ
て、染料液に界面活性剤を混合されてなる界面活性剤
り染料液を発泡させる発泡手段と、該発泡手段で発泡さ
れた染料発泡体を供給され該カーペット上を回転しなが
ら移動可能な回転ブラシとをそなえ、該回転ブラシを回
転させて該カーペットをブラッシングすることにより、
該染料発泡体を壊して液状にし該染料液を該カーペット
内に供給して該カーペットの繊維を染色するとともに、
液状になった該染料液の一部を再び発泡させるように構
成されていることを特徴としている。
【0017】請求項記載の本発明のカーペットの染色
装置は、施工済のカーペットを染色する染色装置であっ
て、染料液に界面活性剤を混合されてなる界面活性剤
り染料液を該カーペットに噴霧する噴霧手段と、該噴霧
手段で該界面活性剤入り染料液を噴霧された該カーペッ
ト上を回転しながら移動可能な回転ブラシとをそなえ、
該回転ブラシを回転させて該カーペットをブラッシング
することにより、該界面活性剤入り染料液を発泡させて
染料発泡体をつくるとともに、該染料発泡体を壊して液
状にし該染料液を該カーペット内に供給して該カーペッ
トの繊維を染色するように構成されていることを特徴と
している。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【作用】上述の請求項1記載の本発明のカーペットの染
色方法では、施工済のカーペットを染色するにあたっ
て、第1ステップで、染料液に界面活性剤混合して
第2ステップで、この第1ステップにより混合された
面活性剤入り染料液を発泡させる。さらに第3ステップ
で、該第2ステップで発泡された染料発泡体を該カーペ
ッとに供給して、ブラシによる該カーペットをブラッシ
ングすることにより、該染料発泡体を壊して液状にし該
染料液を該カーペット内に供給して該カーペットの繊維
を染色するとともに、液状になった該染料液の一部を再
び発泡させる。
【0022】つまり、染料液が発泡するとその体積は飛
躍的に増加するので、第2ステップでは、ごく少ない染
料液から容積的に多量の染料発泡体が作られる。したが
って、第3ステップで、見掛け上(容積的に)多量の染
料発泡体をカーペットの表面から供給しても、実際に
は、僅かな染料液が供給されることになる。また、ブラ
シにより染料発泡体がカーペットの表面から供給される
と、この染料発泡体は、カーペット上では泡の状態を保
持しつつ、その下部のカーペットに接触している部分で
ブラシにより泡が潰れて液状に復帰し、染料は、毛細
管現象等の作用で緩やかな浸透速度で染み込むようにし
てカーペットの繊維内に供給されて、カーペットが染色
される。
【0023】したがって、僅かな染料液ではあるが、カ
ーペット繊維の全域に染料液を万遍なく均等に染み込ま
せることができる。また、余剰の染料発泡体は、カーペ
ット表面から上方に浮き上がった状態に保持されカーペ
ットの繊維と接触しないので、容易に回収することもで
き、カーペット繊維に吸収される染料が過多になること
もなく、したがって、染料過多による色ムラ発生の心配
もない。特に、ブラシを用いると、ブラシに付着した微
小の染料発泡体が一部潰され極めて微小量の液状(染料
液)に復帰しながらカーペットの繊維表面へ供給されて
いく。この際、ブラシに付着した微小の染料発泡体がさ
らに微小化される作用や、潰されて液化した染料液が再
び発泡される作用も行なわれ、極微小な染料発泡体を通
じて、染料がカーペットの深部までそのカーペット繊維
表面に供給される。さらに、カーペット繊維の表面に付
着した染料液から、染料が、毛細管現象等の作用で緩や
かな浸透速度で染み込むようにしてカーペットの繊維内
各部に供給され、カーペットが染色される。
【0024】上述の請求項2記載の本発明のカーペット
の染色方法では、該第2ステップにおいて、まず、発泡
ステップで、界面活性剤入り染料液内に気体を供給して
界面活性剤入り染料液を発泡させる。さらに、送出ス
テップで、この発泡ステップで発泡された該染料発泡体
を微小化させながら送出する。これにより、染料発泡体
は微小の大きさになって送出される。
【0025】
【0026】
【0027】上述の請求項記載の本発明のカーペット
の染色方法では、施工済のカーペットを染色するにあた
って、第1ステップで、染料液に界面活性剤混合し
、第2ステップで、混合された界面活性剤入り染料液
をカーペット上に供給して、第3ステップで、該界面活
性剤入り染料液を供給された該カーペットをブラシによ
りブラッシングすることにより、該界面活性剤入り染料
液を泡状に発泡させるとともに、発泡した染料発泡体を
壊して液状にし該染料液を該カーペット内に供給して該
カーペットの繊維を染色する。染料液が発泡するとその
体積は飛躍的に増加するので、第3ステップでは、ごく
少ない染料液から容積的に多量の染料発泡体が該カーペ
ット上で作られることになり、この染料発泡体をカーペ
ット内に供給すると、見掛け上(容積的に)多量の染料
発泡体を供給しても、実際には、僅かな染料液が供給さ
れることになる。
【0028】また、染料発泡体がカーペット内に供給さ
れると、この染料発泡体は、カーペットの繊維表面に接
触している部分では泡が潰れて液状に復帰し、染料は、
毛細管現象等の作用で緩やかな浸透速度で染み込むよう
にしてカーペットの繊維の内部に供給されて、カーペッ
トが染色される。したがって、僅かな染料液で、カーペ
ット繊維の全域に染料液を万遍なく均等に染み込ませる
ことができる。また、余剰の染料発泡体は、カーペット
表面から上方に浮き上がった状態に保持されカーペット
の繊維と接触しないので、容易に回収することもでき、
カーペット繊維に吸収される染料が過多になることもな
く、このため、染料過多による色ムラ発生の心配もな
い。特に、ブラシによるこのブラッシングの際には、ブ
ラシに界面活性剤入り染料液が付着しながら、ブラシと
カーペットとの擦れ合いにより、ブラシに付着した界面
活性剤入り染料液内に空気が混入していきながら界面活
性剤入り染料液が発泡していく。このように発泡した染
料発泡体の一部は、ブラシとカーペットとの擦れ合いに
より、潰されつつ極めて微小量の液状(染料液)に復帰
しながらカーペットの繊維表面へ供給されていく。 この
ようにブラッシングでは、ブラシとカーペットとの間
で、微小の染料発泡体がさらに微小化される作用や、潰
されて液化した染料液が再び発泡される作用も行なわ
れ、極微小な染料発泡体を通じて、染料がカーペットの
深部までそのカーペット繊維表面に供給される。特に、
ブラシをカーペットの深部まで到達させることで、染料
がカーペットの深部まで付着しやすくなる。 そして、カ
ーペット繊維の表面に付着した染料液から、染料が、毛
細管現象等の作用で緩やかな浸透速度で染み込むように
してカーペットの繊維内各部に供給され、カーペットが
染色される。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】上述の請求項記載の本発明のカーペット
の染色方法では、該第3ステップの後の第4ステップ
で、該カーペット上の余分な染料発泡体を回収するの
で、染色されたカーペットの乾燥が促進され、染料液も
有効利用される。上述の請求項記載の本発明のカーペ
ットの染色方法では、該第3ステップの後又は第4ステ
ップの後の第5ステップで、該カーペットに供給され
た染料を加熱し定着させる。
【0035】述の請求項記載の本発明のカーペット
の染色装置では、施工済のカーペットを染色するにあた
って、染料液に界面活性剤を混合されてなる界面活性剤
入り染料液が発泡手段により発泡されて染料発泡体とな
り、この染料発泡体が該カーペット上を回転しながら移
動可能な回転ブラシに供給され、この回転ブラシを回転
させて該カーペットをブラッシングすることにより、該
染料発泡体が壊れて液状の染料液に復帰して該染料液が
該カーペット内に供給され、該カーペットの繊維が染色
される。これと同時進行的に、回転ブラシによるブラッ
シングによって液状になった該染料液の一部は再び発泡
される。 染料液を発泡させることで、ごく少ない染料液
から容積的に多量の染料発泡体をつくることができ、容
積的に多量の染料発泡体ができれば、染料発泡体のカー
ペット内への付着も容易となり、カーペット繊維の全域
に染料液を万遍なく均等に付着させることができる。
た、染料発泡体がカーペットに付着すると、この染料発
泡体は、カーペットの繊維表面に接触している部分では
泡が潰れて液状に復帰し、染料は、毛細管現象等の作用
で緩やかな浸透速度で染み込むようにしてカーペットの
繊維の内部に供給されて、カーペットが染色される。
のようにして、僅かな染料液で、カーペット繊維の全域
に染料液を万遍なく均等に染み込ませることができ、余
剰の染料発泡体は、カーペット表面から上方に浮き上が
った状態に保持されカーペットの繊維と接触しないの
で、容易に回収することもでき、カーペット繊維に吸収
される染料が過多になることもなく、このため、染料過
多による色ムラ発生の心配もない。
【0036】上述の請求項記載の本発明のカーペット
の染色装置では、施工済のカーペットを染色するにあた
って、染料液に界面活性剤を混合されてなる界面活性剤
入り染料液は、噴霧手段によりカーペットに噴霧され、
回転ブラシを回転させて該カーペットをブラッシングす
ることにより、該界面活性剤入り染料液が発泡して染料
発泡体となり、同時進行的に、該染料発泡体が壊れて液
状の染料液になってこの染料液が該カーペット内に供給
され、該カーペットの繊維が染色される。染料液を発泡
させることで、ごく少ない染料液から容積的に多量の染
料発泡体をつくることができ、容積的に多量の染料発泡
体ができれば、染料発泡体のカーペット内への付着も容
易となり、カーペット繊維の全域に染料液を万遍なく均
等に付着させることができる。
【0037】また、染料発泡体がカーペットに付着する
と、この染料発泡体は、カーペットの繊維表面に接触し
ている部分では泡が潰れて液状に復帰し、染料は、毛細
管現象等の作用で緩やかな浸透速度で染み込むようにし
てカーペットの繊維の内部に供給されて、カーペットが
染色される。このようにして、僅かな染料液で、カーペ
ット繊維の全域に染料液を万遍なく均等に染み込ませる
ことができる。また、余剰の染料発泡体は、カーペット
表面から上方に浮き上がった状態に保持されカーペット
の繊維と接触しないので、容易に回収することもでき、
カーペット繊維に吸収される染料が過多になることもな
く、このため、染料過多による色ムラ発生の心配もな
い。
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明する。まず、本発明の第1実施例から説明する。第
1実施例にかかるカーペットの染色方法に用いるカーペ
ットの染色装置から説明すると、この装置は、図2に示
すように、染料液8に泡立て剤としても機能する界面活
性剤(以下、単に泡立て剤という)9を混入されたもの
を貯蔵するタンク(貯留手段)1と、このタンク1から
通路1Aを介して界面活性剤入り染料液(即ち、泡立て
剤入り染料液、以下、泡立て剤入り染料液という)10
を導入される発泡用容器2及び発泡用容器2内の染料液
に気体(一般には空気)を吹き込み発泡させるポンプ3
からなる発泡手段3Aと、このポンプ3により発泡され
た発泡用容器2内の染料発泡体11をさらに微小化して
送出する送出口2Aと、この送出口2Aから染料発泡体
11を供給されこれをカーペット5に供給する回転ブラ
シ(供給手段)4とから構成されている。
【0042】送出口2Aには、図示しないが例えばメッ
シュ状のフィルタがそなえられており、染料発泡体11
がこのフィルタを通過する際に微小化されるようになっ
ている。また、ポンプ3から吹き込まれた空気がタンク
1側へ流入しないように、通路1Aには図示しない逆止
弁が設けられている。回転ブラシ4は、ブラシ床面付近
に水平に設置され、ブラシの下部がカーペット5上に摺
接するように図示しない駆動機構により回転駆動され
る。これにより、回転時にはブラシ4がカーペット5の
表面から深部まで進入しながら各パイルの繊維と擦れ合
うようになっている。
【0043】このようなタンク1,発泡用容器2,ポン
プ3,送出口2A,回転ブラシ4は、図2中に鎖線で示
すようなボディ6に組み付けられている。このボディ6
に設けられたローラ7を通じてカーペット5上を滑らか
に移動できるようになっている。次に、第1実施例にか
かるカーペットの染色方法に用いる染色用染料定着装置
を説明すると、この装置は、カーペット5を加熱するこ
とによりカーペット5に供給された染料を繊維内に定着
させるもので、図6に示すように、水蒸気を発生させる
ボイラ(蒸気発生手段)30と、このボイラ30で発生
した水蒸気をカーペット5の表面に供給する蒸気供給手
段31とから構成される。
【0044】このうち、蒸気供給手段31は、ボイラ3
0で発生した水蒸気を収容する蒸気収容器32と、カー
ペット5の表面に接触しうるウォンドタオル(繊維状蒸
気供給体)33と、蒸気収容器32内の水蒸気をウォン
ドタオル33へ送給する蒸気送給部32Aとをそなえて
いる。また、本装置では、ボイラ30と蒸気収容器32
との間にスチームトラップ(蒸気・水分離機構)34が
介装されており、ボイラ30で発生した水蒸気35をこ
のスチームトラップ34内に一旦収容しここで高温に加
熱され且つ加圧された水蒸気のみを取り出して、蒸気収
容器32へ送給するようになっている。
【0045】スチームトラップ34は、密封された容器
であり、図7に示すように、その上部に、ボイラ30か
ら導かれたスチームホース38Aを接続する第1ニップ
ル34Aと、蒸気収容器32へのスチームホース38B
を接続する第2ニップル34Bと、水蒸気35の液化し
た水を排出するためのホース38Cを接続する第3ニッ
プル34Cとをそなえている。第1ニップル34Aに
は、コック39が設けられており、ボイラ30からの水
蒸気を供給したり遮断したり又供給量を調整したりする
ことができる。
【0046】このうち、第3ニップル34Cは下端をス
チームトラップ34の容器内の底部まで延長されてお
り、水蒸気35が液化してスチームトラップ34の容器
内の底部に溜まった水がスチームトラップ34内の蒸気
圧で第3ニップル34Cから外部へ排出され、ホース3
8Cの他端に設けられた水回収容器37(図6参照)に
収容されるようになっている。
【0047】また、第2ニップル34Bは、スチームト
ラップ34内の上部空間に開口しており、スチームトラ
ップ34内の上部空間に満たされた水蒸気35のみを蒸
気収容器32へ送給しうるようになっている。このよう
にして、蒸気収容器32内には蒸気35のみが送給され
るが、それでも、蒸気収容器32内で水蒸気35が液化
することが考えられる。
【0048】そこで、図7,図8に示すように蒸気収容
器32に設けられた蒸気送給部32Aは、蒸気収容器3
2内の底部よりも所要量だけ高い位置に入口32Bをそ
なえている。蒸気収容器32内で水蒸気35が液化した
場合には、液化した水は蒸気収容器32内の底部に溜ま
るので、蒸気送給部32Aの入口32Bが蒸気収容器3
2内の底部よりも所要量だけ高い位置に設けられていれ
ば、液化した水が蒸気送給部32Aの入口に進入するこ
とはない。
【0049】蒸気送給部32Aの出口32Cは蒸気収容
器32の下面に露出しており、ウォンドタオル33はこ
のように蒸気送給部32Aの出口32Cを形成された蒸
気収容器32の下面32Dに接触するように設置されて
いる。したがって、ウォンドタオル33には、蒸気送給
部32Bを通じて蒸気35が送給されるとともに、蒸気
収容器32から直接熱も伝導されるようになっている。
【0050】また、蒸気収容器32には、ステー36A
を介してハンドル36Bが設けられており、ハンドル3
6Bを持ちながら、蒸気収容器32をカーペット5上で
移動させることができるようになっている。本発明のカ
ーペットの染色方法は、このような装置を用いて図1に
示すような各工程により行なわれる。
【0051】つまり、まず、第1ステップとして、図1
(A)に示すように、タンク1内に、染料濃度を調整さ
れた染料液8と泡立て剤9とを投入して、これらを混合
する。この泡立て剤9には界面活性剤が用いられてい
る。界面活性剤は、染料液8の表面張力を大きく減少さ
せるので、染料液8の泡立ちを容易にし、一度泡立つと
この状態を保持させる。
【0052】つぎに、第2ステップとして、図1(B)
に示すように、ポンプ3を作動させながら、タンク1か
ら発泡用容器2に導かれた泡立て剤入り染料液10内に
空気を吹き込んで発泡させる(発泡ステップ)。この
際、泡立て剤9が発泡を促進する。さらに、この発泡用
容器2上で発泡した染料発泡体11を、送出口2Aから
回転ブラシ4に向けて送出する(送出ステップ)。この
際、染料発泡体11が送出口2Aにそなえられたメッシ
ュ状フィルタを通過するので、このフィルタにより更に
微小化される。本方法では、染料発泡体11をより微小
化するのが望ましく、メッシュ状フィルタには目の細か
いものが用いられている。
【0053】つぎに、第3ステップとして、回転ブラシ
4を回転させて、送出口2Aから送出された微小な染料
発泡体11を回転ブラシ4に付着させながら(ブラシ付
着ステップ)、回転ブラシ4をカーペット5上面から摺
接させてブラッシングを行なう(ブラッシングステッ
プ)。このブラッシングでは、回転ブラシ4の先端がカ
ーペット5の深部まで到達するので、回転ブラシ4に付
着した微小な染料発泡体11も、カーペット5の各パイ
ル5Aの深部まで付着していく。
【0054】作業時には、予め第1ステップによる泡立
て剤入り染料液10を作ったうえで、このような第2ス
テップ,第3ステップの各工程を連続的に行なう。つま
り、次々に染料発泡体11を作っては回転ブラシ4によ
りこれをカーペット5のパイル5Aに付着させていくの
である。こうしたブラシ4によるブラッシングにより、
微小な染料発泡体11の一部は潰れながら各パイル5A
の各繊維に付着し、また、これと同時に、ブラッシング
により、染料発泡体11が更に空気と攪拌されて、微小
な染料発泡体11をさらに細かくしたり、また、染料発
泡体11の一部は潰れて液体の泡立て剤入り染料液10
に復帰するがこの復帰した泡立て剤入り染料液10から
再び染料発泡体11を作る作用も行なわれる。
【0055】次に、図1(D)に示すように、吸水装置
12でタンク13内へ吸い取るようにする(第4ステッ
プ)。染料発泡体11の浸透速度は極めて緩やかなの
で、この余分な染料発泡体11の回収は時間的にも余裕
をもって行なえ、例えば、第3ステップのカーペット全
体に染料発泡体11を供給する作業を完了してから、こ
の第4ステップの余剰の染料発泡体11の回収作業を一
気に行なってしまうこともできる。
【0056】さらに、図1(E)に示すように、カーペ
ット5を加熱することによりカーペット5に供給された
染料を繊維内に定着させる(第5ステップ)。この染料
の定着には水蒸気を用い、ボイラ30で発生した水蒸気
を蒸気供給手段31によりカーペット5の表面に供給す
る。つまり、蒸気供給手段31では、ボイラ30で発生
した水蒸気を一旦スチームトラップ34に貯蔵しなが
ら、このスチームトラップ34で液化した水を除去して
水蒸気だけを蒸気収容器32に送給する。そして、この
蒸気収容器32からウォンドタオル33へ水蒸気及び熱
を送給する。このとき、蒸気収容器32からは蒸気送給
部32Bを介して蒸気収容器32内で液化した水も除去
しながら水蒸気だけをウォンドタオル33へ送給する。
また、ウォンドタオル33は、蒸気収容器32の下面と
密着しているので、蒸気収容器32から熱自体も直接伝
導される。
【0057】こうして供給された水蒸気及び熱を、ウォ
ンドタオル33からカーペット5へと供給する。これに
より、蒸気がカーペットの繊維内に浸透しながら繊維内
への染料の浸透を促進して、この後、加えられた熱によ
って繊維内の水蒸気が蒸発していって、染料がカーペッ
トの繊維内へ定着する。このような蒸気収容器32によ
る染料定着作業は、ハンドル36Bを持ちながら、蒸気
収容器32をカーペット5上で移動させることで、カー
ペット5全体に亘って施すことができる。
【0058】この作業は、ウォンドタオル33の温度に
もよるが、例えばウォンドタオル33を90〜100°
C程度に加熱した場合には、1m2 当たり3分程度の時
間をかけて作業を行なえば、染料はカーペット5内に十
分に定着する。勿論、作業を複数回に分けて行なうこと
も考えられ、この場合には、一回の作業時間を短縮する
ことができ、また、インターバルをおくことで時間とと
もに染料が定着するので、実際にカーペット5にウォン
ドタオル33を当接させる合計時間は一回のみで作業を
完了する場合(3分程度)よりも短くすることも可能で
ある。
【0059】このようにして、カーペット5のパイル5
Aを構成する繊維には、図3,図4に示すように、染料
発泡体11が付着するが、繊維に付着した染料発泡体1
1は、付着と同時に潰れるものや、付着後もしばらく染
料発泡体11を保持するものがある。図5はこの様子を
示すもので、図5(A)はパイル5Aの繊維に染料発泡
体11が付着した瞬間を示し、図5(B)はその直後を
示し、図5(C)はさらに適当な時間が経過した状態を
示す。また、図5(B),(C)中の斜線部は染料の染
み込んだ部分を示す。
【0060】図5(B)に示すように、染料発泡体11
の一部は付着と同時に潰れて、カーペット5の繊維内に
毛細管現象用により吸収されていき、付着時には潰れな
い染料発泡体11も、カーペット5の繊維との接触部か
ら徐々に吸収されて、小さくなってやがて潰れることに
なる。そして、図5(C)に示すように、カーペット5
の繊維内部に染料が吸収されていって、やがて、繊維内
全体に染料が吸収されていくようになる。
【0061】なお、このように染料発泡体11が潰れな
がら吸収される染料液10には、泡立て剤として界面活
性剤が混入されているが、この界面活性剤は、本来の洗
浄作用(汚れ除去作用)や泡立て作用のほかに、染料液
10のカーペット5の繊維内への染み込みを促進する役
目も果たす。このように、カーペット5上部の染料発泡
体11から徐々にパイル5Aの繊維内に染料液8が供給
されるので、染料液8が過剰に供給されることもなく、
また、染料は万遍なくパイル5Aの繊維の隅々まで供給
することができる。
【0062】つまり、ブラシ4によるブラッシングを十
分に行なえば、染料発泡体11をカーペット5の各繊維
上に万遍なく塗布することができ、こうすれば、染料を
パイル5Aの繊維の隅々まで万遍なく供給することがで
きる。また、ブラシ4の先端をカーペット5の深部まで
到達させながら塗布することで、カーペット5のパイル
5Aの深部まで染色することができる。
【0063】このようにして、ブラシ4によるブラッシ
ングにより、微小な染料発泡体11の一部は潰れながら
各パイル5Aの各繊維に付着してパイル5Aの繊維内部
に染料液8が染み込んでいくが、余剰の染料液8はカー
ペット5上で染料発泡体11の状態に保持され、このカ
ーペット5上の染料発泡体11からカーペット5の繊維
内に浸透する染料液8は僅かであり、また、極めて緩慢
に浸透する。したがって、カーペット5上に大量な余剰
の染料発泡体11か存在しても、カーペット5内に吸収
された染料が過剰になるような心配はない。
【0064】このように余分な染料発泡体11は、吸水
装置12でタンク13内へ吸い取られ、タンク13内で
やがて通常の液体に復帰するので、再び上述のような発
泡・染色の工程に使用できる。そして、染料定着ステッ
プ(第5ステップ)を通じて染料の浸透したカーペット
5が乾燥したら、繊維内に染料が定着して染色が完了す
る。
【0065】特に、この染料定着ステップは、余分な染
料発泡体11の回収(第4ステップ)後直ぐに行なって
もよい。この場合、この染料定着の工程で、高温な水蒸
気により、図5(B)から図5(C)に示す状態へと、
染料を短時間でカーペット5の繊維内に浸透させること
ができ、しかも、繊維の加熱によりカーペット5の乾燥
も速やかに行なわれる。
【0066】本発明の第1実施例としてのカーペットの
染色方法並びに染色装置及び染色用染料定着装置は、上
述の如く構成されるので、以下のような効果が得られ
る。
【0067】1.染料液がカーペット繊維内に均等に浸
透して、色ムラのない染色を行なえる。特に、本方法で
は、このような色ムラのない染色を、作業に熟練を要す
ることなく、誰にでも確実に行なうことができる。した
がって、従来避けられなかった色ムラを修復する作業が
不要となり、極めて簡素な工程で短時間に染色作業を終
了することができ、染色作業のコストを低減でき、建物
部分の機能をあまり制限することなく、染色作業を行な
うことができる。
【0068】2.このように色ムラのない染色が、少な
い染料液を用いながら行なえるので、カーペットが水分
過剰により収縮するといった不具合を回避できる。ま
た、カーペット5内に吸着する水分が少ないので、短い
時間で、染料液8を乾燥させることができる。したがっ
て、この点でも、建物部分の機能をあまり制限すること
なく、染色作業を行なうことができる。
【0069】3.染料定着ステップ(第5ステップ)に
より、染色作業をより速やかに完了することができ、し
かも、染料の繊維内への確実な定着により、色落ちや色
褪せ等の発生も抑制される。また、このステップでは蒸
気でカーペットを加熱するので殺菌効果も期待でき、カ
ーペット内のダニや雑菌を駆除できる効果も考えられ
る。
【0070】4.このようにして、染料発泡体の塗布か
ら乾燥までの各工程を短時間(例えば数時間程度)で容
易に完了できるので、例えばオフィスの床に張られたカ
ーペットであれば、オフィスを使用しない夜間において
染色を全て完了でき、また、ホテル等の宿泊施設であれ
ば、チェックアウトの時間からチェックインの時間まで
の間において染色を全て完了できる。
【0071】5.また、カーペット5上の染料発泡体1
1の存在からカーペット5内への染料発泡体11の供給
を推測でき、作業時に、染色処理した部分と染色処理し
てない部分とを区別することや、カーペット5上の染料
発泡体11の量(厚み)からカーペット5内への染料発
泡体11の供給の度合を推測することも考えられる。こ
のように、作業者はカーペット5上の染料発泡体11を
見ながら容易に作業を進めることができるのである。
【0072】なお、このようなカーペットの染色方法
は、従来のカーペットの染みや色褪せに対してこれを回
復させるための再染色や部分的な染色による色補正に用
いるほかに、カーペットの色を他の色に染め変えるとい
う積極的な利用も考えれる。いずれにしても、カーペッ
トの張り替えに比べて、極めて低コストで、しかも、ゴ
ミの増加を防ぎ、資源を有効利用できる上、張り替えに
比べて建物の機能への影響も格段に少ないのである。
【0073】また、この実施例では、回転ブラシを用い
ているが、本方法に用いるブラシはこれに限定されず、
カーペットに摺接する往復動式ブラシであってもよく、
手動によりブラッシングを行なうための一般的なハンド
ブラシ等でもよい。もちろん、種々のブラシを併用して
もよい。つまり、全体的には、回転ブラシや往復動式ブ
ラシといった自動的に作動するブラシを用いてブラッシ
ングを行ない、細部については、手作業でブラッシング
を行なうことが考えられる。
【0074】例えば手作業でブラッシングを行なう場合
には、ブラシに泡立て剤入り染料液を付着させた上でブ
ラッシングを行なえばよい。また、発泡方法は、本実施
例の発泡方法には限定されず、例えばガスを用いて行な
うことや、泡立て剤入り染料液を単に攪拌することなど
でも行なうことができる。
【0075】さらに、本実施例では、発泡工程で得られ
る染料発泡体を次々にカーペット5に塗布しており、第
2ステップと第3ステップとが連続的に行なわれている
が、これらのステップを分離して、予め泡立て剤入り染
料液を泡立てて染料発泡体を作っておいてから、この染
料発泡体をカーペット5に塗布するような構成も考えら
れる。
【0076】また、染料発泡体11の供給量を適正にで
きれば、余分な染料発泡体11を吸い取る工程は省略す
ることもできる。次に、本発明の第2実施例を説明する
と、この第2実施例にかかるカーペットの染色方法及び
この染色方法に用いるカーペットの染色装置は、図9に
示すように構成される。
【0077】染色装置については、図9の(A)〜
(C)に示すように、染料液8に泡立て剤9を混入され
たものを貯蔵するタンク(貯蔵手段)21と、このタン
ク21内の泡立て剤入り染料液10をカーペット5に噴
霧する噴霧器(噴霧手段)22と、この噴霧器22でカ
ーペット5に噴霧された泡立て剤入り染料液10をカー
ペット5上で発泡させながら発泡した染料発泡体11を
カーペット5の繊維の表面に付着させていくブラシ(発
泡付着手段)24とをそなえている。ここでは、ブラシ
24に回転ブラシが用いられている。
【0078】本実施例のカーペットの染色装置はこのよ
うに構成されており、この染色装置を用いて、本実施例
のカーペットの染色方法では、以下のようにして染色を
行なう。まず、第1ステップとして、図9の(A)に示
すように、染料液8に泡立て剤9を混入させタンク21
に貯蔵する。
【0079】次いで、図9の(B)に示すように、第2
ステップとして、第1ステップで混合された泡立て剤入
り染料液10をカーペット5に付着させる。この付着
は、噴霧器22で泡立て剤入り染料液10をカーペット
5に噴霧するようにして行ない。この結果、カーペット
5の各パイル5Aの上部では、表面に微粒子状の泡立て
剤入り染料液10Aが付着した状態になる。なお、微粒
子状の泡立て剤入り染料液10Aは微小な黒点で示して
いる。
【0080】次いで、図9の(C)に示すように、第3
ステップとして、カーペット5上で回転ブラシ(発泡付
着手段)24を回転させながら移動させていくことで、
ブラシ24に泡立て剤入り染料液(ここでは、微粒子状
の泡立て剤入り染料液10A)10が付着しながら、ブ
ラシ24とカーペット5との擦れ合いにより、ブラシ2
4に付着した泡立て剤入り染料液10内に空気が混入し
ていくため、泡立て剤入り染料液10が発泡していく。
【0081】また、このようにブラシ24をカーペット
5に摺接させていくことで発泡した染料発泡体11がカ
ーペット5の繊維の表面に付着していく。特に、ブラシ
24をカーペット5の各パイル5Aの基部付近まで達す
るように摺動させていくことで、カーペット5の深部の
繊維の表面にまで染料発泡体11が付着していく。こう
したブラシ24によるブラッシングにより、第1実施例
と同様に、微小な染料発泡体11の一部は潰れながら各
パイル5Aの各繊維に付着し、また、これと同時に、染
料発泡体11が更に空気と攪拌されて、微小な染料発泡
体11をさらに細かくしたり、また、染料発泡体11の
一部は潰れて液体に復帰した泡立て剤入り染料液10か
ら再び染料発泡体11を作る作用も行なわれる。
【0082】この結果、図9(D)に示すように、染料
発泡体11がカーペット5の深部からカーペット5の上
部にわたって形成される。このときの染料発泡体11の
カーペット5へ付着状況は、第1実施例と同様に、図
3,図4に示すようになり、繊維に付着した染料発泡体
11は、付着と同時に潰れるものや、付着後もしばらく
染料発泡体11を保持するものがある。
【0083】この後は、時間の経過とともに、第1実施
例と同様に、重力や毛細管現象等により染料発泡体がカ
ーペット5内に浸透し供給されていくことになる。つま
り、図5(A)〜(C)に示すように、染料がカーペッ
ト5の繊維の内部全体にわたって吸収されていく。これ
以降の作用は、第1実施例と同様であり、ブラシ4によ
るブラッシングを十分に行なえば、染料発泡体11をカ
ーペット5の各繊維上に万遍なく塗布することができ
て、染料をパイル5Aの繊維の隅々まで万遍なく供給す
ることができる。また、ブラシ4の先端をカーペット5
の深部まで到達させながら塗布することで、カーペット
5のパイル5Aの深部まで染色することができる。
【0084】また、第1実施例と同様に、余剰の染料液
8はカーペット5上で染料発泡体11の状態に保持さ
れ、このカーペット5上の染料発泡体11からカーペッ
ト5の繊維内に浸透する染料液8は僅かであり、また、
極めて緩慢に浸透する。したがって、カーペット5上に
大量な余剰の染料発泡体11か存在しても、カーペット
5内に吸収された染料が過剰になるような心配はない。
【0085】また、このように余分な染料発泡体11
は、第1実施例と同様〔図1(D)参照〕、吸水装置1
2でタンク13内へ吸い取るようにする(第4ステッ
プ)。もちろん、染料発泡体11の供給量を適正にでき
れば、余分な染料発泡体11を吸い取る工程(第4ステ
ップ)は省略することもできる。さらに、第1実施例と
同様〔図1(E)参照〕、カーペット5を加熱すること
によりカーペット5に供給された染料を繊維内に定着す
る作業を行なう(第5ステップ)。
【0086】本実施例の場合も、第1実施例と同様に、
染料発泡体11の浸透速度は極めて緩やかなので、この
余分な染料発泡体11の回収は時間的にも余裕をもって
行なえ、例えば、第3ステップの作業を全て完了してか
ら、この第4ステップの余剰の染料発泡体11の回収作
業を一気に行なってしまうこともできる。本発明の第2
実施例としてのカーペットの染色方法及び染色装置は、
上述の如く構成されるので、第1実施例と同様な効果が
得られる上に、泡立て剤入り染料液10を予め発泡させ
るための発泡用容器2やポンプ3等の発泡手段3Aが不
要となるため、染色装置をより低コストで構成できる利
点がある。また、ブラシ24によってカーペット5をブ
ラッシングすることで泡立て剤入り染料液10の発泡と
この発泡した染料発泡体11のカーペット内への供給
(カーペットを構成する繊維への付着)とを同時に行な
うことができ、染色工程も簡素化され、より容易に染色
を行なうことができる利点もある。
【0087】また、本実施例のカーペットの染色方法
も、カーペットの染みや色褪せに対する再染色や部分的
な染色による色補正に用いるほかに、カーペットの色を
他の色に染め変えるという積極的な利用も考えれて、カ
ーペットの張り替えに比べて、極めて低コストで、しか
も、ゴミの増加を防ぎ、資源を有効利用できる上、張り
替えに比べて建物の機能への影響も格段に少ない利点が
ある。
【0088】なお、この実施例でも、回転ブラシを用い
ているが、本方法に用いるブラシはこれに限定されず、
カーペットに摺接する往復動式ブラシであってもよく、
手動によりブラッシングを行なうための一般的なハンド
ブラシ等でもよく、また、第1実施例と同様に種々のブ
ラシを併用してもよい。さらに、本実施例では、ブラッ
シング作業で泡立て剤入り染料液10の発泡とこの発泡
した染料発泡体11のカーペット内への供給とを同時に
行なうようにしているが、これらの工程を分離すること
も考えられる。
【0089】つまり、第3ステップで、まず、泡立て剤
入り染料液10をカーペット5上で発泡させ(供給ステ
ップ)、次いで、この発泡した染料発泡体11をカーペ
ット5内に供給する(供給ステップ)のである。例えば
供給ステップで、泡立て剤入り染料液10を発泡させる
のに最適のブラシを用いて行ない、供給ステップで、染
料発泡体11をカーペット5内の深部まで供給するのに
最適のブラシを用いて行なうようにすることが考えられ
る。
【0090】このような構成によれば、染色の工程が増
加するものの、より質の高い染色を行なえるようにな
る。また、第1実施例の染色方法と第2実施例の染色方
法とを併用するようにしてもよい。次に、本発明の第2
実施例としてのカーペットの染色用染料定着装置を説明
すると、この染料定着装置は、図10に示すように、蒸
気供給手段31を構成する蒸気収容器42の下面に、開
口42Aが形成され、蒸気収容器42内に供給された水
蒸気35がこの下面開口42Aから直接カーペット5上
へ供給されるようになっている。
【0091】また、第1実施例のものと同様に、スチー
ムトラップ34等が設けられており、水蒸気35のみが
蒸気収容器42内に供給されるようになっている。ま
た、43は蒸気収容器42を持ち運ぶためのハンドルで
ある。このような構成により、本実施例の染料定着装置
では、この蒸気収容器42を直接カーペット5上へ載置
して蒸気収容器42内に高温の水蒸気35を供給する。
このような状態では、蒸気収容器42の下部の周縁部4
2Bがカーペット5に密着して、開口42Aがカーペッ
ト5により塞がれた状態になる。
【0092】この結果、カーペット5は蒸気収容器42
の内部で高温の蒸気内に浸ることになり、カーペット5
の繊維内に水蒸気とともに染料が浸透していく。これを
所要時間継続することで、カーペット5の繊維内の奥深
くに染料が浸透していき、染料がカーペット5の繊維に
定着する。ついで、蒸気収容器42を外せば、カーペッ
ト5の繊維は、加えられた熱によって水分が蒸発してい
き、染色が完了する。
【0093】このような蒸気収容器42は装置自体も又
染料定着作業も極めて簡便であり、例えば使用中のカー
ペット5に局部的に染色を施す場合などには、染色した
部分の上に蒸気収容器42を所要時間載置しながら水蒸
気を供給すれば、極めて容易に染料定着を行なうことが
できる。このような第2実施例のカーペットの染色用染
料定着装置は、当然ながら上記の各カーペットの染色方
法に利用することもできる。
【0094】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のカーペットの染色方法によれば、施工済のカーペ
ットを染色する染色方法であって、染料液に界面活性剤
混合する第1ステップと、該第1ステップで混合され
界面活性剤入り染料液を発泡させる第2ステップと、
該第2ステップで発泡された染料発泡体を該カーペット
に供給してブラシにより該カーペットをブラッシングす
ることにより、該染料発泡体を壊して液状にして該染料
液を該カーペット内に供給し該カーペットの繊維を染色
するとともに、液状になった該染料液の一部を再び発泡
させる第3ステップとから構成されることにより、施工
済のカーペットに対して、僅かな染料液を用いながら、
カーペット繊維の全域に染料液を万遍なく染み込ませる
ことができるようになり、色ムラのない染色を容易にし
かも確実に行なえる。したがって、色ムラに対する修復
作業は不要となり、建物の機能を長時間停止させること
なく、短時間で容易に染色作業を完了させることができ
る。
【0095】また、染料液の使用量が少ないので、水分
過剰によるカーペットの収縮を招くこともなく、さら
に、染料液の乾燥時間を短縮でき、この点でも、染色作
業の時間を短縮でき、建物の機能への影響が少ない。
らに、ブラシを用いることで、施工済のカーペットに対
して、カーペットの深部まで染色でき、染色仕上がりを
向上させることができ、特に、液状になった染料液の一
部を再び発泡させることも行なわれるため、染料液の発
泡が促進され、上記の効果をより確実に得やすくなる。
請求項2記載の本発明のカーペットの染色方法によれ
ば、請求項1記載の構成において、該第2ステップが、
界面活性剤入り染料液内に気体を供給して該界面活性
入り染料液を発泡させる発泡ステップと、該発泡ステ
ップで発泡された該染料発泡体を微小化させながら送出
する送出ステップとから構成されることにより、染料液
の発泡を容易に且つ確実に行なうことができ、少ない染
料液による色ムラのない染色を行ないやすい。
【0096】
【0097】
【0098】請求項記載の本発明のカーペットの染色
方法によれば、施工済のカーペットを染色する染色方法
であって、染料液に界面活性剤混合する第1ステップ
と、該第1ステップで混合された界面活性剤入り染料液
をカーペット上に供給する第2ステップと、該第2ステ
ップで該界面活性剤入り染料液が供給された該カーペッ
トをブラシによりブラッシングすることにより、該界面
活性剤入り染料液を泡状に発泡させるとともに、発泡し
た染料発泡体を壊して液状にして該染料液を該カーペッ
ト内に供給し該カーペットの繊維を染色する第3ステッ
プとから構成されることにより、施工済のカーペットに
対して、僅かな染料液を用いながら、容易な作業によ
り、カーペット繊維の全域に染料液を万遍なく染み込ま
せることができるようになり、色ムラのない染色を容易
にしかも確実に行なえる。したがって、色ムラに対する
修復作業は不要となり、建物の機能を長時間停止させる
ことなく、短時間で容易に染色作業を完了させることが
できる。
【0099】また、染料液の使用量が少ないので、水分
過剰によるカーペットの収縮を招くこともなく、さら
に、染料液の乾燥時間を短縮でき、この点でも、染色作
業の時間を短縮でき、建物の機能への影響が少ない。
らに、ブラシを用いることで、施工済のカーペットに対
して、カーペットの深部まで染色でき、染色仕上がりを
向上させることができる。
【0100】
【0101】
【0102】請求項記載の本発明のカーペットの染色
方法によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に
おいて、該第3ステップの後、該カーペット上の余分な
該染料発泡体を回収する第4ステップが設けられるとい
う構成により、染色されたカーペットの乾燥を促進で
き、染色作業の時間を短縮でき、建物の機能への影響が
少ない。また、染料液を有効利用でき、コスト上も有利
になる。
【0103】請求項記載の本発明のカーペットの染色
方法によれば、請求項1〜のいずかに記載の構成にお
いて、該第3ステップの後又は該第4ステップの後に、
該カーペットに加熱蒸気を噴射することで、該カーペッ
の繊維に浸透した染料を加熱し該繊維に定着させる第
5ステップが設けられることにより、染料の定着が速や
か行なわれて、染色作業の時間をより短縮でき、建物の
機能への影響をより少なくすることができる。また、色
落ちの少ないより耐久性のある染色を実現することがで
きる。
【0104】
【0105】請求項記載の本発明のカーペットの染色
装置によれば、施工済のカーペットを染色する染色装置
であって、染料液に界面活性剤を混合されてなる界面活
性剤入り染料液を発泡させる発泡手段と、該発泡手段で
発泡された染料発泡体を供給され該カーペット上を回転
しながら移動可能な回転ブラシとをそなえ、該回転ブラ
シを回転させて該カーペットをブラッシングすることに
より、該染料発泡体を壊して液状にし該染料液を該カー
ペット内に供給して該カーペットの繊維を染色するとと
もに、液状になった該染料液の一部を再び発泡させるよ
うに構成されることにより、僅かな染料液を用いなが
ら、カーペット繊維の全域に染料液を万遍なく染み込ま
せることができるようになり、色ムラのない染色を容易
にしかも確実に行なえ、色ムラに対する修復作業も不要
となり、建物の機能を長時間停止させることなく、短時
間で容易に染色作業を完了させることができる。また、
水分過剰によるカーペットの収縮を招くこともなく、染
料液の乾燥時間も短く、この点でも、染色作業の時間を
短縮でき、建物の機能への影響が少ない。
【0106】請求項記載の本発明のカーペットの染色
装置によれば、施工済のカーペットを染色する染色装置
であって、染料液に界面活性剤を混合されてなる界面活
性剤入り染料液を該カーペットに噴霧する噴霧手段と、
該噴霧手段で該界面活性剤入り染料液を噴霧された該カ
ーペット上を回転しながら移動可能な回転ブラシとをそ
なえ、該回転ブラシを回転させて該カーペットをブラッ
シングすることにより、該界面活性剤入り染料液を発泡
させて染料発泡体をつくるとともに、該染料発泡体を壊
して液状にし該染料液を該カーペット内に供給して該カ
ーペットの繊維を染色するように構成されることによ
り、簡素な装置構成でコストを抑制しながら上述の各種
の効果や利点を得ることができる。すなわち、僅かな染
料液を用いながら、カーペット繊維の全域に染料液を万
遍なく染み込ませることができるようになり、色ムラの
ない染色を容易にしかも確実に行なえ、色ムラに対する
修復作業も不要となり、建物の機能を長時間停止させる
ことなく、短時間で容易に染色作業を完了させることが
できる。また、水分過剰によるカーペットの収縮を招く
こともなく、染料液の乾燥時間も短く、この点でも、染
色作業の時間を短縮でき、建物の機能への影響が少ない
利点が得られる。
【0107】
【0108】
【0109】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としてのカーペットの染色
方法並びに染色装置及び染色用染料定着装置を示す模式
図である。
【図2】本発明の第1実施例としてのカーペットの染色
方法に用いるカーペットの染色装置を示す模式図であ
る。
【図3】本発明の第1実施例としてのカーペットの染色
方法並びに染色装置及び染色用染料定着装置における染
料発泡体のカーペット繊維への付着状態を示す模式図で
ある。
【図4】本発明の第1実施例としてのカーペットの染色
方法並びに染色装置及び染色用染料定着装置における染
料液のカーペット繊維への付着状態を示す模式図であ
る。
【図5】本発明の第1実施例としてのカーペットの染色
方法並びに染色装置及び染色用染料定着装置における染
料液のカーペット繊維内への浸透状態を段階的に示す模
式的な断面図である。
【図6】本発明の第1実施例としてのカーペットの染色
用染料定着装置を示す模式図である。
【図7】本発明の第1実施例としてのカーペットの染色
用染料定着装置を示す要部の模式的断面図である。
【図8】本発明の第1実施例としてのカーペットの染色
用染料定着装置を示す要部の下面図である。
【図9】本発明の第2実施例としてのカーペットの染色
方法及び染色装置を示す模式図である。
【図10】本発明の第2実施例としてのカーペットの染
色用染料定着装置を示す要部の模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 タンク(貯留手段) 1A 通路 2 発泡用容器 2A 送出口 3 ポンプ 3A 発泡手段 4 回転ブラシ(供給手段) 5 カーペット 5A カーペット5のパイル 6 ボディ 7 ローラ 8 染料液 9 泡立て剤(界面活性剤) 10 泡立て剤入り染料液(界面活性剤入り染料液) 11 染料発泡体 12 吸水装置 13 タンク 21 タンク(貯蔵手段) 22 噴霧器(噴霧手段) 24 回転ブラシ(発泡付着手段) 30 ボイラ(蒸気発生手段) 31 蒸気供給手段 32 蒸気収容器 32A 蒸気送給部 32B 蒸気送給部32Aの入口 32C 蒸気送給部32Aの出口 32D 蒸気収容器32の下面 33 ウォンドタオル(繊維状蒸気供給体) 34 スチームトラップ(蒸気・水分離機構) 34A 第1ニップル 34B 第2ニップル 34C 第3ニップル 35 水蒸気 36A ステー 36B ハンドル 38A,38B スチームホース 38C ホース 39 コック 42 蒸気収容器 42A 蒸気収容器42下部の開口 42B 蒸気収容器42下部の周縁部

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 施工済のカーペットを染色する染色方法
    であって、 染料液に界面活性剤混合する第1ステップと、 該第1ステップで混合された界面活性剤入り染料液を発
    泡させる第2ステップと、 該第2ステップで発泡された染料発泡体を該カーペット
    に供給してブラシにより該カーペットをブラッシングす
    ることにより、該染料発泡体を壊して液状にして該染料
    液を該カーペット内に供給し該カーペットの繊維を染色
    するとともに、液状になった該染料液の一部を再び発泡
    させる第3ステップとから構成されていることを特徴と
    する、カーペットの染色方法。
  2. 【請求項2】 該第2ステップが、界面活性剤入り染料
    液内に気体を供給して該界面活性剤入り染料液を発泡さ
    せる発泡ステップと、該発泡ステップで発泡された該染
    料発泡体を微小化させながら送出する送出ステップとか
    ら構成されていることを特徴とする、請求項1記載のカ
    ーペットの染色方法
  3. 【請求項3】 施工済のカーペットを染色する染色方法
    であって、 染料液に界面活性剤混合する第1ステップと、 該第1ステップで混合された界面活性剤入り染料液をカ
    ーペット上に供給する第2ステップと、該第2ステップで該界面活性剤入り染料液が供給された
    該カーペットをブラシによりブラッシングすることによ
    り、該界面活性剤入り染料液を泡状に発泡させるととも
    に、発泡した染料発泡体を壊して液状にして該染料液を
    該カーペット内に供給し該カーペットの繊維を染色する
    第3ステップとから構成されていることを特徴とする、
    カーペットの染色方法
  4. 【請求項4】 該第3ステップの後、該カーペット上の
    余分な該染料発泡体を回収する第4ステップが設けられ
    ていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記
    載のカーペットの染色方法。
  5. 【請求項5】 該第3ステップの後又は該第4ステップ
    の後に、該カーペットに加熱蒸気を噴射することで、
    カーペットの繊維に浸透した染料を加熱し該繊維に定着
    させる第5ステップが設けられていることを特徴とす
    る、請求項1〜 のいずれかに記載のカーペットの染色
    方法
  6. 【請求項6】 施工済のカーペットを染色する染色装置
    であって、 染料液に界面活性剤を混合されてなる界面活性剤 入り染
    料液を発泡させる発泡手段と、 該発泡手段で発泡された染料発泡体を供給され該カーペ
    ット上を回転しながら移動可能な回転ブラシとをそな
    え、 該回転ブラシを回転させて該カーペットをブラッシング
    することにより、該染料発泡体を壊して液状にし該染料
    液を該カーペット内に供給して該カーペットの繊維を染
    色するとともに、液状になった該染料液の一部を再び発
    泡させるように構成されている ことを特徴とする、カー
    ペットの染色装置。
  7. 【請求項7】 施工済のカーペットを染色する染色装置
    であって、 染料液に界面活性剤を混合されてなる界面活性剤 入り染
    料液を該カーペットに噴霧する噴霧手段と、 該噴霧手段で該界面活性剤入り染料液を噴霧された該カ
    ーペット上を回転しながら移動可能な回転ブラシとをそ
    なえ、 該回転ブラシを回転させて該カーペットをブラッシング
    することにより、該界面活性剤入り染料液を発泡させて
    染料発泡体をつくるとともに、該染料発泡体を壊して液
    状にし該染料液を該カーペット内に供給して該カーペッ
    トの繊維を染色するように構成されている ことを特徴と
    する、カーペットの染色装置。
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