JPH1085328A - エンドトキシン吸着システム - Google Patents
エンドトキシン吸着システムInfo
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- JPH1085328A JPH1085328A JP8248311A JP24831196A JPH1085328A JP H1085328 A JPH1085328 A JP H1085328A JP 8248311 A JP8248311 A JP 8248311A JP 24831196 A JP24831196 A JP 24831196A JP H1085328 A JPH1085328 A JP H1085328A
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- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J39/00—Cation exchange; Use of material as cation exchangers; Treatment of material for improving the cation exchange properties
- B01J39/04—Processes using organic exchangers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J47/00—Ion-exchange processes in general; Apparatus therefor
- B01J47/014—Ion-exchange processes in general; Apparatus therefor in which the adsorbent properties of the ion-exchanger are involved, e.g. recovery of proteins or other high-molecular compounds
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Abstract
エンドトキシンを吸着除去すること。 【解決手段】 ナトリウムを対イオンとして有する陽イ
オン交換樹脂と、ナトリウムおよびナトリウム以外の1
つまたは複数の金属イオンを対イオンとして有する陽イ
オン交換樹脂との組み合わせを含む、陽イオン濃度を減
少させないエンドトキシン吸着システムが提供される。
Description
着システム、それを用いたエンドトキシン吸着方法、な
らびにエンドトキシン吸着器に関する。
て最も多く重要な物質は、グラム陰性菌の表面に存在す
るエンドトキシンである。このエンドトキシンの作用に
より、種々のサイトカインや活性化補体の産生が促進さ
れる。
ドトキシンが産生され、全身的な炎症反応を起こす。こ
の炎症症状が亢進していくと、ショック症状を起こし
(敗血症性ショック)、そして臓器障害(臓器不全)、
さらに多臓器不全といった重篤な状態に陥る。
の抗生物質投与、感染に対する抵抗力を賦活するための
γ−グロブリン投与などが挙げられるが、依然高い死亡
率を示している。そのため、敗血症の原因となるエンド
トキシンを体液中から除去することが、医学的見地から
望まれている。
用いることが知られている。例えば、特公平1-16389号
公報では、適当な担体に、エンドトキシンの解毒剤とし
て知られるポリミキシンを固定化した材料が開示されて
いる。特公平3-35974号公報には、ビニル重合体に、塩
基性窒素官能基とポリミキシンとを結合させた吸着剤が
開示されている。これは、エンドトキシンをポリミキシ
ンで分解し、その分解産物を窒素官能基に吸着させるも
のである。しかし、このような吸着剤を調製するにはい
くつかの工程を経なければならず、また、解毒剤として
用いられるポリミキシンは非常に高価である。特開平6-
211900号公報には、適当な孔径と分子排除範囲を有する
担体(例えば、多孔性ガラス、多孔性有機重合体で被覆
したシリカゲル、架橋した炭水化物など)にポリアニオ
ンの高分子が結合した吸着材料が開示されているが、エ
ンドトキシンを吸着する効果は小さい。本発明者らは、
特開平8-173803号公報で、エンドトキシンを除去するた
めの適切な担体として、スルホン酸基が導入されたスチ
レン−ジビニルベンゼン共重合体が有効であることを見
出したことを開示している。しかし、この担体を実際の
体外循環による治療に用いる場合に、担体の対イオンが
ナトリウムの状態のものを単独で用いると、体液中のエ
ンドトキシンを除去するだけでなく、ナトリウム以外の
陽イオン濃度も減少してしまうことが懸念され、さらな
る改良が望まれていた。
液、特に血液、血漿および血清から、選択的にエンドト
キシンを吸着除去し、かつ体液中の陽イオン濃度を減少
させないことにある。
に、本発明者らは、ナトリウムを対イオンとして有する
陽イオン交換樹脂と、ナトリウムおよびナトリウム以外
の1つまたは複数の金属イオンを対イオンとして有する
陽イオン交換樹脂との組み合わせを含むエンドトキシン
吸着システムが有効であることを見い出し、その知見に
基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、ナトリ
ウムを対イオンとして有する陽イオン交換樹脂により体
液中からエンドトキシンを選択的に吸着除去し、そして
ナトリウムおよびナトリウム以外の1つまたは複数の金
属イオンを対イオンとして有する陽イオン交換樹脂によ
り陽イオンを補充することによって、体液中の陽イオン
濃度を減少させないという課題を解決し得た。
する陽イオン交換樹脂と、ナトリウムおよびナトリウム
以外の1つまたは複数の金属イオンを対イオンとして有
する陽イオン交換樹脂との組み合わせを含む、エンドト
キシン吸着システムを提供する。
外の1つまたは複数の金属イオンは、カルシウム、マグ
ネシウム、およびカリウムからなる群より選択される少
なくとも1つの金属イオンである。
外の1つまたは複数の金属イオンはカルシウムである。
樹脂はスルホン酸基を導入したスチレン−ジビニルベン
ゼン共重合体である。
を導入したスチレン−ジビニルベンゼン共重合体のイオ
ン交換量は、0.01meq/mlから5meq/ml
である。
て有する陽イオン交換樹脂と、ナトリウムおよびナトリ
ウム以外の1つまたは複数の金属イオンを対イオンとし
て有する陽イオン交換樹脂との組み合わせを含むエンド
トキシン吸着システムと、エンドトキシンを含む体液と
を接触させる工程を包含する、エンドトキシン吸着方法
を提供する。
システムが、体液の入口と出口とを有する容器内に含ま
れている、エンドトキシン吸着器を提供する。
エンドトキシン吸着システムの容器外への流出防止手段
を備えた容器である。
血漿、血清、腹水、リンパ液、関節内液、およびこれら
から得られた分画成分、ならびにその他の生体由来の液
性成分をいう。
ジェンとも呼ばれる物質であり、多糖部位とそれに2-ケ
ト-3-デオキシオクトン酸を介して共有結合したリピド
部位(リピドAと呼ばれている)より構成されている。
エンドトキシン活性はリピドA部位にあると考えられて
いる。
ニオン性官能基を有する固体物質のことをいい、アニオ
ン性官能基とはpHが中性付近で負に帯電する官能基を
いう。アニオン性官能基の代表例としては、スルホン酸
基、硫酸エステル基、カルボキシル基、リン酸エステル
基、シラノール基、フェノール性水酸基などが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。これらの官能
基は、単独または2以上組み合わせても使用し得る。好
ましいアニオン性官能基は、スルホン酸基、硫酸エステ
ル基などである。本発明に用いる陽イオン交換樹脂とし
ては、スルホン酸基を導入したスチレン−ジビニルベン
ゼン共重合体が特に好ましいが、これに限定されるもの
ではない。
しては、粒状、板状、膜状、繊維状などが挙げられる
が、これらの形状に限定されない。
を通液できることが好ましい。すなわち、血液に含まれ
る細胞が十分に通過し得る間隙を作ることが可能である
ことが好ましい。例えば、陽イオン交換樹脂が粒状であ
る場合、微粉末のようなものは好ましくなく、200μ
m以上の粒径が必要である。さらに詳細には、小さすぎ
る粒子と大きすぎる粒子とが除去された状態、すなわち
粒径分布範囲の狭い状態での使用が好ましく、平均粒径
は、200μm〜1000μmである。また、陽イオン
交換樹脂が繊維状でかつ中空である場合、この内径は5
μm以上であることが好ましい。内径が5μm未満であ
ると、体液に含まれる細胞が十分に通過しない恐れがあ
る。繊維状で中が密である場合は、径は1μm以上であ
ることが好ましい。径が1μm未満であると、体液に含
まれる細胞が非特異的に吸着される恐れがある。
特異吸着を避けるために、陽イオン交換樹脂は、例えば
ヒドロキシエチルメタクリレートの重合体などの適当な
高分子でコーティングされ得る。このコーティングは、
陽イオン交換樹脂からの微粒子の発生を防ぐためにも行
われ得る。
ゼン共重合体を得るための共重合の方法は種々あり、い
かなる方法で共重合してもよい。代表的な方法として
は、スチレンに適当量のジビニルベンゼンを加え、その
混合物に重合触媒(例えば少量の過酸化ベンゾイルと
水)を加え、ベントナイト、アルギン酸などの懸濁剤を
加えて激しく撹拌しながら重合させる方法が挙げられ
る。
ゼン共重合体にスルホン酸基を導入する方法としては、
濃硫酸またはクロロスルホン酸で上記共重合体を処理す
るなどの種々の方法があるが、この方法に限定されるも
のではない。
交換量は、エンドトキシンを吸着するためおよび陽イオ
ンを補充するために適当な量であることが必要である。
本発明における陽イオン交換樹脂のイオン交換量は、好
ましくは、0.01〜5meq/mlであり、さらに好
ましくは、0.1〜2meq/mlである。0.01m
eq/ml未満では、エンドトキシンの吸着能力が低下
するので好ましくなく、5meq/mlを超えると、エ
ンドトキシンの吸着能力を維持した状態で吸着剤を作製
することが困難である。なお、ナトリウムを対イオンと
して有する陽イオン交換樹脂のイオン交換量と、ナトリ
ウムおよびナトリウム以外の1つまたは複数の金属イオ
ンを対イオンとして有する陽イオン交換樹脂のイオン交
換量とは、同一であっても異なっていてもよい。
外表面だけでもエンドトキシンを吸着することができる
が、より多くのエンドトキシンを吸着するためには、そ
の表面にエンドトキシンが十分内部に入れるだけの細孔
が開いていることが好ましい。細孔は分布を有し、その
分布は水銀圧入法または窒素吸着法により測定すること
ができる。エンドトキシンを吸着するためには、50〜
2000オングストロームに主な細孔分布を有すること
が好ましく、さらには、100〜1000オングストロ
ームに主な細孔分布を有することが好ましい。なお、ナ
トリウムを対イオンとして有する陽イオン交換樹脂の細
孔分布と、ナトリウムおよびナトリウム以外の1つまた
は複数の金属イオンを対イオンとして有する陽イオン交
換樹脂の細孔分布とは、同一であっても異なっていても
よい。
だけでもエンドトキシンを吸着することが可能である
が、より多くのエンドトキシンを吸着するためには、単
位陽イオン交換樹脂あたりの吸着に使用し得る内部の表
面の面積(比表面積)が大きい方が好ましい。比表面積
は、好ましくは、10m2/g以上であり、さらに好ま
しくは、100m2/g以上である。なお、ナトリウム
を対イオンとして有する陽イオン交換樹脂の比表面積
と、ナトリウムおよびナトリウム以外の1つまたは複数
の金属イオンを対イオンとして有する陽イオン交換樹脂
の比表面積とは、同一であっても異なっていてもよい。
て有する陽イオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂を水酸
化ナトリウム水溶液または塩化ナトリウム水溶液などの
ナトリウムを含む水溶液で処理することによって得るこ
とができる。全ての対イオンがナトリウムになっている
ことが好ましいが、ごく一部の対イオンが水素イオンま
たは他の陽イオンになっていてもよい。
ム以外の1つまたは複数の金属イオンを対イオンとして
有する陽イオン交換樹脂は、(1)陽イオン交換樹脂を
ナトリウムおよび他の1つまたは複数の金属イオンを含
む水溶液で処理する方法、あるいは(2)ナトリウムを
対イオンとして有する陽イオン交換樹脂をナトリウム以
外の1つまたは複数の金属イオンを含む水溶液で処理す
る方法により得ることができるが、これらに限定される
ものではない。(1)の方法に関しては、陽イオン交換
樹脂を、例えば、塩化ナトリウムを含み、さらに塩化カ
ルシウム、塩化マグネシウム、および塩化カリウムの3
つのうち少なくとも1つを含む水溶液で処理することに
より得られる。(2)の方法に関しては、例えば、対イ
オンがナトリウムからなる陽イオン交換樹脂を、塩化カ
ルシウム、塩化マグネシウム、および塩化カリウムの3
つのうち少なくとも1つを含む水溶液で処理することに
より得られる。
て有する陽イオン交換樹脂、および/またはナトリウム
およびナトリウム以外の1つまたは複数の金属イオンを
対イオンとして有する陽イオン交換樹脂を充填する容器
は、体液の入口と出口を有し、体液は通過するが充填物
は通過しないフィルターを出口に装着した容器を用いる
ことが可能である。この容器を体外循環回路に組み込む
ことができ、これにより、患者の体液から、効率よくオ
ンラインでエンドトキシンを除去することができる。
は、ナトリウムを対イオンとして有する陽イオン交換樹
脂により体液中からエンドトキシンを選択的に除去し、
ナトリウムおよびナトリウム以外の1つまたは複数の金
属イオンを対イオンとして有する陽イオン交換樹脂によ
り陽イオンを補充するシステムをいう。すなわち、本発
明のエンドトキシン吸着システムは、ナトリウムを対イ
オンとして有する陽イオン交換樹脂と、ナトリウムおよ
びナトリウム以外の1つまたは複数の金属イオンを対イ
オンとして有する陽イオン交換樹脂とを組み合わせて使
用するシステムである。
上記のそれぞれの陽イオン交換樹脂を別の容器に充填
し、それらの容器を直列に接続して用いることができ
る。この場合、ナトリウムを対イオンとして有する陽イ
オン交換樹脂を充填した容器を上流側に、ナトリウムお
よびナトリウム以外の1つまたは複数の金属イオンを対
イオンとして有する陽イオン交換樹脂を充填した容器を
下流側に用いることにより、このシステムにエンドトキ
シンを含む体液を流した場合に、上流でエンドトキシン
を吸着し、下流で陽イオンを補充することができる。
ムは、上記のそれぞれの陽イオン交換樹脂を1つの容器
に重層させて充填して用いることができる。この場合、
ナトリウムを対イオンとして有する陽イオン交換樹脂を
上流側に充填し、ナトリウムおよびナトリウム以外の1
つまたは複数の金属イオンを対イオンとして有する陽イ
オン交換樹脂を下流側に充填して用いることにより、こ
のシステムにエンドトキシンを含む体液を流した場合
に、上流でエンドトキシンを吸着し、下流で陽イオンを
補充することができる。
樹脂を1つの容器に混合して充填して用いることができ
る。
説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるも
のではない。
イオンHPK55Hを水酸化ナトリウムで処理し、対イ
オンをナトリウムに変換させた後、蒸留水で洗浄した。
これを、2本のカラムにそれぞれ1mlずつ充填した。
このうち1本のカラムは、生理食塩水で洗浄した(カラ
ムA)。他の1本のカラムについては、0.5mlの
0.375M塩化カルシウム水溶液を流し、次いで蒸留
水で洗浄し、ナトリウムおよびカルシウムを対イオンと
して有するカラム(カラムB)を作製した。これらのカ
ラムを、カラムAが上流およびカラムBが下流になるよ
うに接続した。この接続したカラムに、エンドトキシン
を約5ng/ml含み、カルシウム濃度が約10mg/
dlであるヒト血清を、0.5ml/分の流速でカラム
Aの入口から流した。初流4mlを廃棄した後、カラム
Bの出口より2mlをサンプリングした。そのサンプル
を新鮮な過塩素酸で処理した後、発色合成基質法リムル
ステスト(生化学工業(株))によりエンドトキシン濃
度を測定した。また、OCPC法(和光純薬(株))に
よりカルシウム濃度を測定した。
換樹脂ダイヤイオンHPK55Hを水酸化ナトリウムで
処理し、対イオンをナトリウムに変換させた後、蒸留水
で洗浄した。このうち1mlをカラムに充填し、生理食
塩水で洗浄した。このカラムに、エンドトキシンを約5
ng/ml含み、カルシウム濃度が約10mg/dlで
あるヒト血清を、0.5ml/分の流速でカラムの入口
から流した。初流4mlを廃棄した後、カラムの出口よ
り2mlをサンプリングした。実施例1と同様に、エン
ドトキシン濃度およびカルシウム濃度を測定した。
シン濃度が、カラムを通す前の濃度(約5ng/ml)
と比較して大きく低下しており、効率よく体液中のエン
ドトキシンを吸着除去できることがわかった。一方、カ
ルシウム濃度については、比較例1ではカルシウム濃度
が大きく減少しているのに対し、実施例1ではカラム通
過前の濃度を保っていた。
換樹脂ダイヤイオンRCP160Mを水酸化ナトリウム
で処理し、対イオンをナトリウムに変換させた後、蒸留
水で洗浄した。これを、2本のカラムにそれぞれ1ml
ずつ充填した。このうち1本のカラムは、生理食塩水で
洗浄した(カラムA)。他の1本のカラムについては、
0.375M塩化カルシウムと0.15M塩化マグネシ
ウムとを含む0.5mlの水溶液を流し、次いで蒸留水
で洗浄し、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウ
ムを対イオンとして有するカラム(カラムB)を作製し
た。これらのカラムを、カラムAが上流およびカラムB
が下流になるように接続した。この接続したカラムに、
エンドトキシンを約5ng/ml含み、カルシウム濃度
が約10mg/dl、マグネシウム濃度が約2mg/d
lであるヒト血清を、0.5ml/分の流速でカラムA
の入口から流した。初流4mlを廃棄した後、カラムB
の出口より2mlをサンプリングした。そのサンプルを
新鮮な過塩素酸で処理した後、発色合成基質法リムルス
テスト(生化学工業(株))によりエンドトキシン濃度
を測定した。また、OCPC法(和光純薬(株))によ
りカルシウム濃度を、キリンジルブルー法(和光純薬
(株))によりマグネシウム濃度を測定した。
換樹脂ダイヤイオンRCP160Mを水酸化ナトリウム
で処理し、対イオンをナトリウムに変換させた後、蒸留
水で洗浄した。このうち1mlをカラムに充填し、生理
食塩水で洗浄した。このカラムに、エンドトキシンを約
5ng/ml含み、カルシウム濃度が約10mg/d
l、マグネシウム濃度が約2mg/dlであるヒト血清
を、0.5ml/分の流速でカラムの入口から流した。
初流4mlを廃棄した後、カラムの出口より2mlをサ
ンプリングした。実施例2と同様に、エンドトキシン濃
度、カルシウム濃度、およびマグネシウム濃度を測定し
た。
シン濃度が、カラムを通す前の濃度(約5ng/ml)
と比較して大きく低下しており、効率よく体液中のエン
ドトキシンを吸着除去できることがわかった。一方、カ
ルシウム濃度およびマグネシウム濃度については、比較
例2ではカルシウム濃度およびマグネシウム濃度ともに
大きく減少しているのに対し、実施例2ではカラム通過
前の濃度を保っていた。
すなわち、ナトリウムを対イオンとして有する陽イオン
交換樹脂と、ナトリウムおよびナトリウム以外の1つま
たは複数の金属イオンを対イオンとして有する陽イオン
交換樹脂との組み合わせを含むシステムにより、体液中
の陽イオン濃度を減少させることなくエンドトキシンを
吸着することが可能である。したがって、本発明は、エ
ンドトキシンを病因物質とする種々の疾患において、エ
ンドトキシンの作用を抑止する有効な方法を提供し得
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 ナトリウムを対イオンとして有する陽イ
オン交換樹脂と、ナトリウムおよびナトリウム以外の1
つまたは複数の金属イオンを対イオンとして有する陽イ
オン交換樹脂との組み合わせを含む、エンドトキシン吸
着システム。 - 【請求項2】 前記ナトリウム以外の1つまたは複数の
金属イオンが、カルシウム、マグネシウム、およびカリ
ウムからなる群より選択される少なくとも1つの金属イ
オンである、請求項1に記載のエンドトキシン吸着シス
テム。 - 【請求項3】 前記ナトリウム以外の1つまたは複数の
金属イオンがカルシウムである、請求項1に記載のエン
ドトキシン吸着システム。 - 【請求項4】 前記陽イオン交換樹脂がスルホン酸基を
導入したスチレン−ジビニルベンゼン共重合体である、
請求項1に記載のエンドトキシン吸着システム。 - 【請求項5】 前記スルホン酸基を導入したスチレン−
ジビニルベンゼン共重合体のイオン交換量が、0.01
meq/mlから5meq/mlである、請求項4に記
載の吸着システム。 - 【請求項6】 ナトリウムを対イオンとして有する陽イ
オン交換樹脂と、ナトリウムおよびナトリウム以外の1
つまたは複数の金属イオンを対イオンとして有する陽イ
オン交換樹脂との組み合わせを含むエンドトキシン吸着
システムと、エンドトキシンを含む体液とを接触させる
工程を包含する、エンドトキシン吸着方法。 - 【請求項7】 請求項1に記載のエンドトキシン吸着シ
ステムが、液体の入口と出口とを有する容器内に含まれ
ている、エンドトキシン吸着器。 - 【請求項8】 前記容器が、前記エンドトキシン吸着シ
ステムの容器外への流出防止手段を備えた容器である、
請求項7に記載のエンドトキシン吸着器。
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