JP3214632B2 - 血液浄化用吸着体 - Google Patents

血液浄化用吸着体

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JP3214632B2
JP3214632B2 JP16336192A JP16336192A JP3214632B2 JP 3214632 B2 JP3214632 B2 JP 3214632B2 JP 16336192 A JP16336192 A JP 16336192A JP 16336192 A JP16336192 A JP 16336192A JP 3214632 B2 JP3214632 B2 JP 3214632B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液及びまたは血漿浄
化用の吸着体に関する。更に詳しくは、低ヘパリン吸着
性を有する吸着体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、肝疾患の治療法として、表面に塩
基性官能基を有する吸着体を用いる血液及びまたは血漿
浄化療法が知られている(例えば特開昭54−1354
97号、特開昭55−106165号)。これらの方法
は、活性炭を吸着材として用いる血液及びまたは血漿浄
化法と比較し、蛋白結合性物質、例えばアルブミンに結
合したビリルビンなどの吸着能力が高く、しかも捕液が
不要であるなど優れた特徴を有している。このため、塩
基性官能基を有する吸着体は、血液または血漿浄化用の
吸着療法の分野において広く利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】血液及びまたは血漿浄
化療法では、ヘパリンが抗凝固剤として最も汎用されて
いる。ヘパリンは分子中にアニオン性基を有している。
このため公知の塩基性官能基を有する吸着体は、このヘ
パリンを非特異的にしかも大量に吸着する欠点もまた有
していることが知られている。このため塩基性官能基を
有する吸着体を血液及びまたは血漿浄化療法に用いる場
合、通常の数倍の量のヘパリンを使用しなければなら
ず、経済的に問題がある。しかも、血中へヘパリン濃度
の制御が困難であり、ヘパリン量が不足すると浄化療法
中に血液が凝固を起こし、ヘパリン量が過剰では、浄化
療法後の止血が困難であるなどの問題点があった。本発
明の目的は、ヘパリンをほとんど吸着しない実用性のあ
る吸着体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等の研究による
と、従来の吸着体はビリルビン吸着能力は高いが、同時
にヘパリン吸着も多く問題であった。それにも関わら
ず、ヘパリン吸着を下げようとする試みは成されていな
かった。本発明者等は、ビリルビン吸着能力を下げるこ
となく、ヘパリン吸着量を下げ、ヘパリンに対するビリ
ルビンの吸着選択性を高めるべく鋭意研究した結果、ビ
リルビン吸着能力を下げること無くヘパリン吸着を下げ
られるある特定の最適細孔分野が存在することを見いだ
し、本発明を成すにいたった。
【0005】本発明の要旨は、表面に塩基性官能基を有
する水不溶性多孔体からなり、該多孔体が、全細孔表面
積が5m /ml以上、孔径が100A以上1000
A以下の細孔の表面積が3m /ml以上で有り、且
つ孔径が100A以上1000A以下の細孔の表面積に
対する、孔径が1000A以上80,000A以下の細
孔の表面積の割合が20%以下の多孔体であることを特
徴とする、ビリルビン吸着能力が高くしかもヘパリン吸
着性が低い血液浄化用吸着体にある。
【0006】多孔体の表面積の測定法としては物理吸着
法、浸漬熱法、透過法、化学吸着法等があるが、多孔体
の細孔径や細孔体積の分布測定に用いられる水銀圧入法
によっても求められる。水銀圧入法は細孔径毎の表面積
が得られ有用である。ここで60A以下の細孔は水銀圧
入法では正確な測定が困難であること、及び80,00
0Aを超える細孔は表面積が極端に少なく実質的に吸着
への影響が無視できることより、孔径が60A以上8
0,000Aのものを細孔として扱った。
【0007】ヘパリンは種々の分子量のものの混合物で
あるため、特定の孔径で完全に排除できるとは考えにく
いが、ヘパリンは高分子量の方が抗凝固作用が高いと考
えられ、低分子量のヘパリンを一部吸着しても、高分子
量のものを吸着しない細孔径にすることは実用上好まし
い。
【0008】本発明者等の研究によると細孔の孔径が1
00A以下ではヘパリンの吸着は低く、尿酸や胆汁酸吸
着に優れてはいるが、ビリルビンの吸着は低下してしま
う。一方孔径が1000A以上、特に2000Aを超え
るとビリルビンの吸着能力は高いが同時にヘパリン吸着
もまた高くなることが分かった。本発明である100A
以上2000A以下、好ましくは1000A以下の極狭
い範囲の孔径の細孔のみが、ビリルビン吸着を下げるこ
と無くヘパリン吸着を下げ得ることが分かった。従っ
て、孔径が1000Aを超える細孔をほとんど有さず
に、且つ100A以上1000A以下の細孔を多く有す
ることが最も好ましい。
【0009】平均孔径は細孔を円筒形であると仮定し
て、全細孔体積を細孔比表面積によって割り算すること
によって求められる。本発明では孔径100A以下の細
孔量が少ない方が孔径100A以上の細孔の表面積が多
く得られ望ましい。好ましくは平均孔径が100A以上
800A以下の範囲にあることが良い。更に好ましい平
均孔径の下限は200Aであり、平均孔径のより好まし
い上限は600Aである。細孔体積を基準とした時の微
分細孔分布において微分値が最大となるところの細孔径
をモード径とする時、100A以上であり、より好まし
くは500Aである。この時上限は2,000A以下、
好ましくは1,600A以下、より好ましくは1,20
0A以下である。
【0010】吸着能力は表面積によって大きく影響す
る。表面積が大きいと吸着能力は上がり、小さいと下が
ることは自明である。このため全細孔表面積は5m2
ml以上であることが好ましい。より好ましくは10m
2 /ml以上であり、更に好ましくは20m2 /ml以
上である。
【0011】多孔体の場合、その細孔径が吸着対象物質
に対して最適である場合にのみその細孔内の表面積が有
効に働くのである。即ち、孔径が100A以上1000
A以下の細孔による表面積を多く有し、且つ孔径が10
00Aを超える細孔の表面積の割合が少ない吸着材が、
ビリルビン吸着能力が高く同時にヘパリン吸着能力が低
く、実用上優れている。そこでこの表面積の内、特に孔
径100A以上1000A以下の細孔による表面積が3
2 /ml以上存在することがビリルビンの吸着能力の
点で重要であり、好ましくは5m2 /ml以上であるこ
とが良い。ビリルビンの吸着能力の点で特に好ましくは
10m2 /ml以上である。
【0012】表面積はできるだけ孔径100A以上10
00A以下の細孔に集中していることが良い。全細孔表
面積に対する孔径100A以上1000A以下の細孔表
面積の割合で示す時、20%以上が好ましい。更に好ま
しくは40%以上であり、特に好ましくは60%以上で
ある。
【0013】しかし一方で孔径100A以上1000A
以下の細孔の表面積が高くても、孔径が1,000A以
上の細孔が多く存在することはヘパリン吸着の点で好ま
しくない。即ち、孔径100A以上1000A以下の細
孔の表面積に対する孔径1,000A以上80,000
A以下の細孔の表面積の割合が20%以下であることが
本目的に適している。この割合は15%以下の時、特に
好ましかった。
【0014】細孔の分布を体積基準で示すと、孔径10
0A以上1000A以下の細孔の体積が60A以上8
0,000A以下の全細孔体積の30%以上、より好ま
しくは40%以上であることが良く、更に孔径1,00
0A以上80,000A以下の細孔体積が60A以上8
0,000A以下の全細孔体積の50%以下であるこ
と、更には40%以下であることが良い。この時孔径1
00A以上1000A以下の細孔の体積に対する孔径
1,000A以上80,000A以下の細孔体積の割合
は120%以下、好ましくは100%以下が良い。
【0015】ここで言う細孔はできるだけ実用時に近い
状態での値であることが良く、表面に被覆層を有する場
合は、被覆処理後の値を言う。また、水銀圧入法での測
定時の乾燥処理によって形状が代わる場合は、粒子径の
変化を測定し、表面積は粒子径の変化率の2乗、細孔体
積は粒子径の3乗倍して補正することとした。即ち、粒
子径が1/X倍となった時、表面積は1/X2 倍、細孔
体積は1/X3 倍となったとする。具体的にはみかけ比
重と膨潤率による補正を必要に応じて実施する。
【0016】本吸着材の表面に有する塩基性官能基と
は、アミノ類、及びアミン誘導体等が含まれ、3級及び
4級アミノ基があげられ、いずれであっても良いが、好
ましい例としてはpKaが4.0以上のものがあげられ
る。ヘパリン吸着をより下げるという点であえて特に好
ましい例を示すと次式(イ)で表わされるものである。
【0017】
【化1】
【0018】置換基であるR1、R2、R3に特に制限
はなく、任意の置換基を与えることができるが、どこか
の置換基が重合の主鎖と共有結合によって接続されてい
るものである。例えば水素、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、フェニル基、ベンジル基などの炭化水素置換基
であっても良いし、メチロール、エチロールなどの異核
種の原子を含んだ置換基でも良く、結果として塩基性官
能基のpKaが4.0以上となっていれば良い。
【0019】R1、R2、R3は2つ以上で環状となっ
ているものでも良く、例えばピリジン、イミダゾール、
ピペリジン、ピロール、ピリミジンなどがこれに相当す
る。塩基性官能基は、水不溶性多孔体を構成する高分子
鎖の側鎖に存在する必要は必ずしもなく、主鎖を形成す
るものでも良い。しかし、水不溶性多孔体に塩基性官能
基を側鎖として導入する方が製造法上容易である。
【0020】本吸着材に有するイオン交換容量(中性塩
分解法による測定)は、小さいと血液または血漿浄化用
の吸着材として実用的な能力が乏しく、またイオン交換
容量が大きすぎると、非選択的な吸着がやや増加する傾
向にある。このため好ましいイオン交換容量は、0.0
1meq/mlから100meq/mlであり、より好
ましくは、0.1meq/mlから10meq/mlの
範囲が最も望ましい。
【0021】本発明で言うヘパリンは、通常血液の抗凝
固剤として用いられるヘパリン製剤であればよく、ま
た、ナトリウム塩やカルシウム塩など何れの塩であって
も良い。ヘパリンは分子量分布が広く製剤によってその
分子量分布の状態は若干異なるが、本吸着材では何れの
ヘパリンにおいても吸着性は低かった。
【0022】本吸着材で言う塩基性官能基を有する水不
溶性多孔体とは、塩基性官能基が導入できる多孔体であ
れば、無機化合物、有機化合物は問わないが、温水に対
する溶出物が少ないこと、多孔体の細孔の制御がより容
易且つ精密にできることより、有機高分子が好ましい。
このような例としては、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリメタクリレートエステル、ポリアクリレートエ
ステル、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール等のビ
ニル系化合物の重合体及び共重合体、ナイロン6或いは
66等のポリアミド系化合物、ポリエチレンテレフタレ
ート等のポリエステル系化合物、セルロース等の植物由
来の多糖類系化合物等を例示することができる。
【0023】本発明において用いられる多孔体の材料
は、塩基性官能基が0.01meq/ml以上導入でき
れば良く、以上に限定されるものではない。例示した中
では、重合の容易さ、塩基性官能基の導入の容易さよ
り、ビニル系化合物の重合体及び共重合体がより好まし
く用いられる。このような例としては、スチレン、メチ
ルスチレン、ジフェニルエチレン、エチルエチレン、ジ
メチルスチレン、ビニルナフタリン、ビニルフエナント
レン、ビニルメシチレン、3、4、6−トリメチルスチ
レン、1−ビニル−2−エチルアセチレン等の炭化水素
化合物:クロルスチレン、メトキシスチレン、ブロムス
チレン、シアノスチレン、フルオルスチレン、ジクロル
スチレン、N,N−ジメチルアミノスチレン、ニトロス
チレン、クロルメチルスチレン、トリフルオルスチレ
ン、トリフルオルメチルスチレン、アミノスチレン等の
スチレン誘導体:アクリロニトリル、α−アセトキシア
クリロニトリル等のアクリロニトリル誘導体:アクリル
酸、メタクリル酸:アクリル酸メチル、アクリル酸ラウ
リル、アクリル酸クロルメチル、アセトキシアクリル酸
エチル等のアクリル酸エステル:メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリ
ル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリ
ル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のメタクリル酸エ
ステル:マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル:メチ
ルビニルケトン、エチルイソプロペニルケトン等のビニ
ルケトン、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン、シアン化
ビニリデン等のビニリデン化合物:アクリルアミド、メ
タクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、
N−フエニルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド等の
アクリルアミド誘導体:酢酸ビニル、酪酸ビニル、カプ
リン酸ビニル等の脂肪酸ビニル誘導体:チオメタクリル
酸フエニル、チオアクリル酸メチル、チオ酢酸ビニル等
のチオ脂肪酸誘導体:更にN−ビニルスクシンイミド、
N−ビニルピロリドン、N−ビニルフタルイミド、N−
ビニルカルバゾールビニルフラン、2−ビニルベンドフ
ラン、ビニルチオフエン、ビニルイミダゾール、メチル
ビニルイミダゾール、ビニルピラゾール、ビニルオキサ
ゾリドン、ビニルチアゾール、ビニルテトラゾール、ビ
ニルピリジン、メチルビニルピリジン、2、4−ジメチ
ル−6−ビニルトリアジン、ビニルキノリン等の異節環
状ビニル化合物がある。
【0024】本発明の吸着材の構成単位となる架橋重合
性単量体としては、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエ
ン、ジビニルキシレン、ジビニルナフタリン、ジビニル
エチルベンゼン、ジビニルフエナントレン、トリビニル
ベンゼン、ジビニルジフエニル、ジビニルフエニルエー
テル、ジビニルジフエニルスルフイド、ジビニルジフエ
ニルアミン、シビニルスルホン、ジビニルケトン、ジビ
ニルフラン、ジビニルピリジン、ジビリルキノリン、ジ
(ビニルピリジノエチル)エチレンジアニン、フタル酸
ジアリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、コ
ハク酸ジアリル、炭酸ジアリル、シュウ酸ジアリル、ア
ジビン酸ジアリル、セバシン酸ジアリル、酒石酸ジアリ
ル、ジアリルアミン、トリアリルアミン、リン酸トリア
リル、トリカルバリル酸トリアリル、アコニット酸トリ
アリル、クエン酸トリアリル、N,N−エチレンジアク
リルアミド、N,N−エチレンジメタクリルアミド、
N,N−メチレンジメタクリルアミド、エチレングリコ
ールメタクリレート、トリエチレングリコールジメタク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラメタクリレート、1、3−ブチレン
グリコールジアクリレート、1、6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、トリメチルプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリア
リルイソシアヌレート、1,2,5−トリアクリロイル
ヘキサヒドロー1,3,5−トリアジン、ジアリールメ
タミン等が含まれる。
【0025】この中で、化学的に安定で、且つ容易に官
能基を導入させるには、スチレン系の重合体及び上記ビ
ニル化合物との共重合体がより好ましく用いられる。更
に、スチレン系化合物の重合体及び上記ビニル化合物と
の共重合体が、70重量%以上含有するものが、本発明
の吸着材に用いられる材料としては、より好ましい結果
を与える。例えば、スチレン−ジビニルベンゼン共重合
体では、スチレン、エチルベンゼン、ジビニルベンゼン
及びトルエン、オクタール及びAIBN(アゾビスイソ
ブチロニトリル)共存化のもとで攪拌することにより、
球形の50μmから1000μm程度の多孔体粒子をつ
くることが出来る。また、懸濁重合系でのラジカル重合
によっても、各種粒子径、孔径の粒子を作ることが出来
る。
【0026】吸着材表面は、血液との親和性をよくする
ために、親水性の、血小板の付着を制御するための重合
体からなる被覆層を、本吸着材の血球と接触する表面に
有していることが好ましい。親水性被覆層は血液適合性
を上げることが本来の目的であり、血液適合性の程度を
示すことが必要であるが、血液の入手が困難であるこ
と、血液間差があることなどより、共通の安定した評価
は困難である。より簡便に親水性の程度は表現できる。
あえて親水性の程度の好ましい範囲を示せば、水中にお
けるシート状或いはフィルム状にした個体表面上の空気
泡の25℃での接触角で110度以下である。
【0027】親水性被覆層は使用中の剥離を防ぐために
重合体であることが望ましい。親水性被覆層の具体例を
あげると、重合体単位を単量体としての名前で例示すれ
ば、ヒドロキシスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、
ビニルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ビニルアミ
ン、ジエチルアミノエチルスチレン、ジエチルアミノエ
チルメタクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレートセグメント化ポリウレタン、セグメント化ポ
リエステル等のブロック共重合体、ポリエチレンオキサ
イド鎖を有する単量体と他の重合単量体のようなグラフ
ト共重合体等が例示できる。特に重合体中にヒドロキシ
ル基を有していることが好ましい。ヒドロキシル基の重
合体中における結合様式に特に制限はない。
【0028】重合体は、上記重合体単位の単独重合体で
あってもよく、或いは2つ以上の共重合体であってもよ
い。特に式(イ)で表される塩基性官能基を持つ重合体
単位を0.1から20重量%含む、ヒドロキシル基を有
する重合体単位との共重合体であることが好ましい。こ
れら重合体は線状重合体、グラフト重合体、架橋重合体
などの重合形態には特に関係は無い。
【0029】重合体の被覆層は、グラフト法や沈殿法、
コーティング法、多孔体表面の官能基を利用した共有結
合法など、いずれによって得られるものであってもよ
い。この中でも特にコーティング法が製造操作が容易で
あり、実用上好ましい。本吸着体の形状としては、球
状、粒状、糸状、中空糸状、平膜状等いずれも有効に用
いられるが、体液循環時の体液の流通面より球状または
粒状が最も好ましく用いられる。球状または粒状の平均
粒径は、10μmから2500μmのものが使いやすい
が、25μmから1000μmの範囲が好ましく、より
好ましくは50μmから600μmである。
【0030】本発明の吸着体は、体液の導出入口を備え
た容器内に充填保持されて使用されるのが一般的であ
る。本吸着体を充填した吸着器の一例を図1に示す。図
中、円筒2の一端開口部に内側にフィルター3を張った
パッキング4を介して体液導入口5を有するキャップ6
をネジ嵌合し、円筒2の他端開口部に内側にフィルター
3´を張ったパッキング4´を介して体液導出口7を有
するキャップ8をネジ嵌合して容器を形成し、フィルタ
ー3及び3´の間隙に吸着体を充填保持させて、吸着体
層9を形成してなるものである。
【0031】吸着体層9には、本吸着体を単独で充填し
ても良く、他の吸着材と混合もしくは、積層しても良
い。吸着体層9の容量は、体外循環に用いる場合10m
lから1000ml程度が適当である。本発明の該吸着
器を体外循環で用いる場合には、大略次の2通りの方法
がある。1つは、体内から取り出した血液を遠心分離も
しくは膜型血漿分離器を使用して、血漿成分と血球成分
とに分離して後、血漿成分を該吸着器に通過させ浄化し
た後、血球成分と合わせて体内に戻す方法であり、他の
1つは、体内から取り出した血液を直接該吸着器に通過
させ、浄化する方法である。また、体液の通過方法とし
ては、臨床上の必要に応じ、あるいは設備の装置状況に
応じて、連続的に通過してもよいし、また断続的に通液
しても良い。
【0032】
【発明の効果】全細孔表面積が5m2 /ml以上、孔径
100A以上1000A以下の細孔の表面積が3m2
ml以上であり、且つ表面積比率が20%以下である本
発明の吸着体のみが、ビリルビンの吸着率が80%以上
と吸着能力に優れ、且つヘパリン吸着率は70%以下と
少なかった。即ち本発明の吸着体は、血液または血漿浄
化用の吸着療法において、抗凝固剤ヘパリンの吸着能力
が低いため、臨床上非常に簡便且つ安全であり、実用的
な治療に有効である。
【0033】
【実施例】
【実施例1】吸着体として、ジメチルアンモニウム基を
表面に有するスチレン・ジビニルベンゼン共重合体(ロ
ーム・アンド・ハース社製IRA−93、総交換容量
1.20mEq/ml)を用いた。吸着体の細孔孔径及
びその分布状態、表面積などの物性値は、水銀ポロシメ
ーター(島津制作所社製、マイクロメリティックス・ポ
アサイザ9320)を用いて測定した。測定結果はポア
プロットシステム(島津制作所社製、9320−PC2
(V1.0))にて分析した。吸着体の平均孔径は52
3A、体積基準のモード径が1200A、全細孔表面積
が41.0m2 /m1、全細孔体積が0.536ml/
mlであった。また、100A以上1000A以下の細
孔の表面積が27.6m2 /ml、細孔体積が0.28
9ml/mlであり、孔径1000A以上80,000
A以下の細孔の表面積が3.5m2 /ml、細孔体積が
0.179ml/mlであった。この時、孔径60A以
上80,000A以下の全細孔表面積に対する孔径10
0A以上1000A以下の細孔の表面積の割合は67.
3%、孔径100A以上1000A以下の細孔の表面積
に対する孔径1,000A以上80,000A以下の細
孔の表面積の割合は12.7%、孔径60A以上80,
000A以下の全細孔体積に対する孔径100A以上1
000A以下の細孔体積の割合は53.9%、孔径60
A以上80,000A以下の全細孔体積に対する孔径
1,000A以上80,000A以下の細孔の体積の割
合は33.4%であった。
【0034】この吸着体を用いてビリルビン吸着能力及
びヘパリン吸着性を次のようにして評価した。あらかじ
め高pHでウシアルブミン溶液にビリルビンを溶解した
後、中性pHとした液を、ヘパリン(ノボ・ノルディス
クA/S社製、ノボ・ヘパリン、本ヘパリン1ml中に
ヘパリン1000単位を含む)を5単位/ml含むウシ
血漿に、ビリルビン濃度20mg/mlとなるように調
整して試験液とした。吸着体1mlをミニカラムに充填
した後、流速0.06ml/分でヘパリン加生理食塩液
(3単位/ml)を5ml流すことによって、実用時と
同様にプライミングした。プライミングした吸着体充填
ミニカラムに流速0.06ml/分で、先に調整した試
験液を流した。ミニカラム流出液8mlを採取し、ビリ
ルビン濃度とヘパリン濃度を測定し、元濃度に対する減
少率を吸着率とした。結果は、ビリルビン吸着率は9
0.2%、ヘパリン吸着率が36.4%であり、ビリル
ビンの吸着率が80%以上と吸着能力に優れ、且つヘパ
リンは70%以下と少なく、良好であった。
【0035】
【実施例2】IRA−93と同様の製造条件によって、
トリメチルアンモニウム基を有するスチレン・ジビニル
ベンゼン共重合体(JT−1023、総交換容量0.6
7mEq/ml)を製造した。この吸着体を用いて実施
例1と同様にして物性値及びビリルビンとヘパリン吸着
能を測定した。吸着体の平均孔径は657A、体積基準
のモード径が1646A、全細孔表面積が23.0m2
/m1、全細孔体積が0.377ml/mlであった。
また、100A以上1000A以下の細孔の表面積が1
5.0m2 /ml、細孔体積が0.165ml/mlで
あり、孔径1000A以上80,000A以下の細孔の
表面積が3.0m2 /ml、細孔体積が0.176ml
/mlであった。この時、孔径60A以上80,000
A以下の全細孔表面積に対する孔径100A以上100
0A以下の細孔の表面積の割合は65.2%、孔径10
0A以上1000A以下の細孔の表面積に対する孔径
1,000A以上80,000A以下の細孔の表面積の
割合は20.0%、孔径60A以上80,000A以下
の全細孔体積に対する孔径100A以上1000A以下
の細孔体積の割合は43.8%、孔径60A以上80,
000A以下の全細孔体積に対する孔径1,000A以
上80,000A以下の細孔の体積の割合は46.7%
であった。結果は、ビリルビン吸着率は96.8%、ヘ
パリン吸着率が68.9%であり、ビリルビンの吸着率
が80%以上と吸着能力に優れ、且つヘパリンは70%
以下と少なく、良好であった。
【0036】
【実施例3】実施例2を参考にして、トリメチルアンモ
ニウム基を有するスチレン・ジビニルベンゼン共重合体
(JT−177、総交換容量0.68mEq/ml)を
製造した。この吸着体を用いて実施例1と同様にして物
性値及びビリルビンとヘパリン吸着能を測定した。吸着
体の平均孔径は560A、体積基準のモード径が1,6
46A、全細孔表面積が23.4m2 /m1、全細孔体
積が0.328ml/mlであった。また、100A以
上1000A以下の細孔の表面積が14.8m2 /m
l、細孔体積が0.154ml/mlであり、孔径10
00A以上80,000A以下の細孔の表面積が2.4
2 /ml、細孔体積が0.141ml/mlであっ
た。この時、孔径60A以上80,000A以下の全細
孔表面積に対する孔径100A以上1000A以下の細
孔の表面積の割合は63.2%、孔径100A以上10
00A以下の細孔の表面積に対する孔径1,000A以
上80,000A以下の細孔の表面積の割合は16.2
%、孔径60A以上80,000A以下の全細孔体積に
対する孔径100A以上1000A以下の細孔体積の割
合は47.0%、孔径60A以上80,000A以下の
全細孔体積に対する孔径1,000A以上80,000
A以下の細孔の体積の割合は43.0%であった。結果
は、ビリルビン吸着率は93.7%、ヘパリン吸着率が
53.1%であり、ビリルビンの吸着率が80%以上と
吸着能力に優れ、且つヘパリンは70%以下と少なく、
良好であった。
【0037】
【実施例4】吸着体として、ベンジルクロライドを用い
て上記IRA−93の塩基性官能基を4級アンモニウム
基としたものを用いた(IRA−93BzCl、総交換
容量1.09mEq/ml)。この吸着体を用いて実施
例1と同様にしてビリルビンとヘパリンの吸着能を測定
した。吸着体の平均孔径は541A、体積基準のモード
径が1,280Aと、塩基性官能基を4級アンモニウム
基とする操作では変化はみられなかった。また、ビリル
ビン吸着率は90.7%、ヘパリン吸着率が50.1%
であり、ビリルビンの吸着率が80%以上と吸着能力に
優れ、且つヘパリンは70%以下と少なく、良好であっ
た。
【0038】
【実施例5】実施例1の吸着体に、ヒドロキシエチルメ
タクリレートとジメチルアミノメチルメタクリレートと
の共重合体(組成比97:3)をコーティングしたもの
を用いた。コーティングはメタノールに共重合体を1.
0%濃度に溶解した液を用い、窒素雰囲気下で実施し
た。この吸着体の平均孔径は482A、体積基準のモー
ド径は1,190Aであった。また、ビリルビン吸着率
は91.1%、ヘパリン吸着率が44.1%であり、ビ
リルビンの吸着率が80%以上と吸着能力に優れ、且つ
ヘパリンは70%以下と少なく、良好であった。
【0039】
【比較例1】吸着体として表面にトリメチルアンモニウ
ム基を有するスチレン・ジビニルベンゼン共重合体(三
菱化成製、ダイヤイオンHPA75、総交換容量0.5
0mEq/ml)を用いた。この吸着体を用いて実施例
1と同様にして物性値及びビリルビンとヘパリンの吸着
能を測定した。吸着体の平均孔径は741A、体積基準
のモード径が2,009A、全細孔表面積が31.2m
2 /m1、全細孔体積が0.578ml/mlであっ
た。また、100A以上1000A以下の細孔の表面積
が20.0m2 /ml、細孔体積が0.223ml/m
lであり、孔径1000A以上80,000A以下の細
孔の表面積が5.1m2 /ml、細孔体積が0.342
ml/mlであった。この時、孔径60A以上80,0
00A以下の全細孔表面積に対する孔径100A以上1
000A以下の細孔の表面積の割合は64.1%、孔径
100A以上1000A以下の細孔の表面積に対する孔
径1,000A以上80,000A以下の細孔の表面積
の割合は25.5%、孔径60A以上80,000A以
下の全細孔体積に対する孔径100A以上1000A以
下の細孔体積の割合は38.6%、孔径60A以上8
0,000A以下の全細孔体積に対する孔径1,000
A以上80,000A以下の細孔の体積の割合は59.
2%であった。結果は、ビリルビン吸着率は96.4
%、ヘパリン吸着率が98.5%とビリルビン吸着能力
は高いものの、同時にヘパリンもほぼ全て吸着し、ヘパ
リン吸着が非常に多かった。
【0040】
【比較例2】吸着体として市販の治療用ビリルビン吸着
材メディソーバBL(クラレ社製、総交換容量0.50
mEq/ml)を用いた。この吸着体を用いて実施例1
と同様にして物性値及びビリルビンとヘパリンの吸着能
を測定した。吸着体の平均孔径は792A、体積基準の
モード径が2,016A、全細孔表面積が24.7m2
/m1、全細孔体積が0.489ml/mlであった。
また、100A以上1000A以下の細孔の表面積が1
6.3m2 /ml、細孔体積が0.188ml/mlで
あり、孔径1000A以上80,000A以下の細孔の
表面積が4.4m2 /ml、細孔体積が0.292ml
/mlであった。この時、孔径60A以上80,000
A以下の全細孔表面積に対する孔径100A以上100
0A以下の細孔の表面積の割合は66.0%、孔径10
0A以上1000A以下の細孔の表面積に対する孔径
1,000A以上80,000A以下の細孔の表面積の
割合は27.0%、孔径60A以上80,000A以下
の全細孔体積に対する孔径100A以上1000A以下
の細孔体積の割合は38.4%、孔径60A以上80,
000A以下の全細孔体積に対する孔径1,000A以
上80,000A以下の細孔の体積の割合は59.7%
であった。結果は、ビリルビン吸着率は97.4%、ヘ
パリン吸着率が99.1%と、比較例1と同様、ビリル
ビン吸着能力は高いものの、同時にヘパリンもほぼ全て
吸着し、ヘパリン吸着が非常に多かった。
【0041】
【比較例3】吸着体として表面にトリメチルアンモニウ
ム基を有するスチレン・ジビニルベンゼン共重合体(ロ
ームアンドハース社製、IRA−938、総交換容量
0.50mEq/ml)を用いた。この吸着体を用いて
実施例1と同様にして物性値及びビリルビンとヘパリン
の吸着能を測定した。吸着体の平均孔径は3,491
A、体積基準のモード径が7,429A、全細孔表面積
が10.1m2 /m1、全細孔体積が0.487ml/
mlであった。また、100A以上1000A以下の細
孔の表面積が1.5m2 /ml、細孔体積が0.020
ml/mlであり、孔径1000A以上80,000A
以下の細孔の表面積が1.1m2 /ml、細孔体積が
0.349ml/mlであった。この時、孔径60A以
上80,000A以下の全細孔表面積に対する孔径10
0A以上1000A以下の細孔の表面積の割合は14.
9%、孔径100A以上1000A以下の細孔の表面積
に対する孔径1,000A以上80,000A以下の細
孔の表面積の割合は73.3%、孔径60A以上80,
000A以下の全細孔体積に対する孔径100A以上1
000A以下の細孔体積の割合は4.1%、孔径60A
以上80,000A以下の全細孔体積に対する孔径1,
000A以上80,000A以下の細孔の体積の割合は
71.7%であった。結果は、ビリルビン吸着率は9
6.0%、ヘパリン吸着率が95.7%と、比較例1と
同様、ビリルビン吸着能力は高いものの、同時にヘパリ
ンもほぼ全て吸着し、ヘパリン吸着が非常に多かった。
【0042】
【比較例4】吸着体として表面にトリメチルアンモニウ
ム基を有するスチレン・ジビニルベンゼン共重合体(ロ
ームアンドハース社製、IRA−458、総交換容量
1.25mEq/ml)を用いた。この吸着体を用いて
実施例1と同様にして物性値及びビリルビンとヘパリン
の吸着能を測定した。吸着体の平均孔径は92A、体積
基準のモード径が66A、全細孔表面積が1.3m2
m1、全細孔体積が0.003ml/mlであった。ま
た、100A以上1000A以下の細孔の表面積が0.
3m2 /ml、細孔体積が0.001ml/mlであ
り、孔径1000A以上80,000A以下の細孔の表
面積が0.0m2 /ml、細孔体積が0.0ml/ml
であった。この時、孔径60A以上80,000A以下
の全細孔表面積に対する孔径100A以上1000A以
下の細孔の表面積の割合は23.1%、孔径100A以
上1000A以下の細孔の表面積に対する孔径1,00
0A以上80,000A以下の細孔の表面積の割合は
0.0%、孔径60A以上80,000A以下の全細孔
体積に対する孔径100A以上1000A以下の細孔体
積の割合は33.3%、孔径60A以上80,000A
以下の全細孔体積に対する孔径1,000A以上80,
000A以下の細孔の体積の割合は0.0%であった。
ビリルビン吸着率は12.8%、ヘパリン吸着率が2
8.8%と、ヘパリン吸着は低いものの、ビリルビン吸
着能力も非常に低かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低ヘパリン吸着体を用いた吸着器の1
例を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 吸着器 2 円筒 3、3´ フィルター 4、4´ パッキング 5 体液導入口 6 キャップ 7 体液導出口 8 キャップ 9 吸着体層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に塩基性官能基を有する水不溶性多孔
    体からなり、該多 孔体が、全細孔表面積が5m /m
    l以上、孔径が100A以上1000A以下の細孔の表
    面積が3m /ml以上で有り、且つ孔径が100A
    以上1000A以下の細孔の表面積に対する、孔径が1
    000A以上80,000A以下の細孔の表面積の割合
    が20%以下の多孔体であることを特徴とする、ビリル
    ビン吸着能力が高くしかもヘパリン吸着性が低い血液浄
    化用吸着体。
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